JP6284342B2 - 太陽光発電装置及び太陽光発電制御方法 - Google Patents

太陽光発電装置及び太陽光発電制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽光発電のMPPT(Maximum Power Point Tracking:最大電力点追従)制御を行う太陽光発電装置及び太陽光発電制御方法に関する。太陽光発電のMPPT制御では、照度計等の外部センサーを別途設置して制御を行う場合もあるが、ここでは、外部センサーのような特定の機器を使用することなくMPPT制御を行う技術に関する。
従来、太陽電池パネルから電力を効率良く取り出すために、太陽電池パネルの最大電力の動作点を追従して制御するMPPT制御を採用している。MPPT制御を有効に行うことにより、太陽電池パネルから電力を有効に取り出すことができることから、MPPT制御は、太陽光発電装置において大きな役割を果たしている。
このMPPT制御については、既に多くの手法が報告されており、その手法の1つとして、山登り法がある。山登り法は、太陽電池パネルから電力を効率良く取り出すために、太陽電池パネルが最大効率で発電する制御電圧を、山登り的にシフトさせて最大電力の動作点を検出するものである(特許文献1を参照)。最大電力の動作点を検出するための手法としては、出力電力及び出力電流を基準として、一定値刻みで比較しながら検出する方法、シフト時の制御電圧のシフト量と、その時に得られる電力の変化率を捉えて制御する方法等がある。
また、日射量が少なくなったときにMPPT制御の精度を上げるため、最大電力の動作点を目標値として設定し、目標値を設定してから所定時間経過すると目標値をクリアして新たな目標値を設定する手法もある(特許文献2を参照)。いずれの手法も、制御電圧を山登り的に微少量シフトさせるものが一般的である。
〔太陽光発電システム〕
まず、太陽光発電システムの全体構成について説明する。図1は、一般的な太陽光発電システムの全体構成を示す概略図である。図1の上部を参照して、この太陽光発電システム1は、太陽電池パネル10、接続箱11及びパワーコンディショナ(DC/ACコンディショナ)12等を備えており、太陽電池パネル10に蓄積された電力を商用電源(系統電源、非常用電源A,B)へ系統連係させる。接続箱11は、太陽電池パネル10の電力をパワーコンディショナ12へ出力するためのダイオードを備えている。パワーコンディショナ12は、太陽電池パネル10の発電を効率的に行うために、太陽電池パネル10の出力電圧を制御して最適な電力制御を実現するMPPT制御を行い、太陽電池パネル10からのDCの出力電圧をAC電圧に変換する。
図1の下部を参照して、この太陽光発電システム2は、太陽電池パネル10、接続箱11、DC−DCコンバータ(DCチョッパと呼ばれることもある)13及びパワーコンディショナ14等を備えており、太陽光発電システム1と同様に、太陽電池パネル10に蓄積された電力を商用電源(系統電源、非常用電源A,B)へ系統連係させる。DC−DCコンバータ13は、太陽電池パネル10の発電を効率的に行うために、太陽電池パネル10の出力電圧を制御して最適な電力制御を実現するMPPT制御を行い、太陽電池パネル10からのDCの出力電圧を、系統連係する商用電源に見合ったDC電圧に昇圧変換する。パワーコンディショナ14は、パワーコンディショナ12と同じ処理を行う。
DC−DCコンバータ13は、太陽電池パネル10の出力電圧を商用電源に見合った電圧に変換するから、各種の太陽電池パネル10の出力電圧に対応すると共に、系統連係先の電圧にも容易に対応することができる。
〔太陽電池パネルの発電基本特性〕
次に、太陽電池パネル10の発電基本特性について説明する。太陽電池パネル10の発電基本特性は、日射量特性、出力特性、分光感度・ダイオード特性等に分類され、これらの特性のうち出力特性は、PV特性と呼ばれる重要なパラメータである。太陽電池パネル10の発電基本特性は、太陽電池パネル10の種類及び日射量等により変動するので、一義的には定まらず、数値的取り扱いが複雑になる。
図7は、太陽電池パネル10の等価回路を示す図である。図7に示すように、太陽電池パネル10の等価回路は、電流源21、ダイオード22、抵抗(内部抵抗)23及び抵抗(配線抵抗)24により表記される。ダイオード22及び抵抗23は、それぞれ電流源21に並列に接続されており、抵抗24は、電流源21、ダイオード22及び抵抗23に直列に接続されている。この等価回路において、出力電流Iは、単位面積あたりの電流であり、その単位はA/cmで表される。抵抗23の抵抗値はRrであり、その単位はΩ・cmで表され、抵抗24の抵抗値はRsであり、その単位はΩ・cmで表される。太陽電池パネル10の発生電圧Vpv及び出力電圧V0の単位はVで表されるから、負荷Zへ供給される出力電力の単位はW/cmで表される。
図7において、日射量に比例した起電力によって電流源21から発生する電流をIpvとすると、太陽電池パネル10の出力電流Iは、内部抵抗である抵抗23及びダイオード22の損失を考慮して、以下の式で表される。
[数1]
I=Ipv−Id−Ir=Ipv−Id−(V0+RsI)/Rr ・・・(1)
Idはダイオード22による損失電流であり、Irは抵抗23による損失電流である。尚、Ir=Vpv/Rr、Vpv=V+RsI、V0=Vpv−RsIである。
前記式(1)から、日射量が多くなると、電流Ipvが増加して出力電流Iは増加するが、日射量が少なくなると、抵抗23の抵抗値が大きくなって出力電流Iは減少する。
図8は、太陽電池パネル10のI−V特性、P−V特性を示す図である。図8において、横軸は太陽電池パネル10の出力電圧(電圧V、図7に示したVに相当)を示し、縦軸は出力電流(電流I)及び出力電力(電力P)を示す。Pmaxは、電力Pの最大値であり、Vpmaxは、電力Pが最大のときの電圧Vの値であり、Vpopenは、開放電圧であり、そのときの電力Pは0である。Imaxは、電流Iの最大値であり、IPmaxは、電力Pが最大のときの電流Iの値である。
図8のP−V特性から、電圧Vが0からVpmaxまで上昇すると、電力Pはこれに比例して0からPmaxまで上昇し、電圧VがさらにVpmaxからVpopenまで上昇すると、電力PはPmaxから0まで下降することがわかる。また、I−V特性から、電圧Vが0からVpmaxよりも小さい所定値まで上昇すると、電流Iはやや減少するものの、ほぼ最大値Imaxを保ち、電圧VがさらにVpopenまで上昇すると、電流Iは0まで下降することがわかる。
〔山登り法〕
次に、MPPT制御の一例として知られている山登り法について説明する。図8に示した特性を有する太陽電池パネル10から電力を有効に取り出すには、一定の負荷の下で動作させる必要がある。山登り法には、太陽電池パネル10の出力電力を制御するための制御電圧に対するシフト量を固定にして、前回の制御電圧における出力電力と今回の制御電圧における出力電力とを比較し、その増減に応じてシフト方向を変えながらシフトを繰り返す制御を行う手法、及び、制御電圧のシフト量を固定にしないで、出力電圧の差分に比例したシフト量を決定して制御を行う手法(特許文献1)、出力電力の差分に比例したシフト量を決定して制御を行う手法等が提案されている。以下では、シフト量を固定にした場合の山登り法を例にして説明する。
図9は、山登り法を説明する図である。図9において、横軸は、太陽電池パネル10の制御電圧を示し、縦軸は出力電力を示す。山登り法は、制御電圧を開放電圧V0付近から微少にシフト(減少)させる(シフト電圧ΔV毎に減少させる)ことで出力電力を増減させ、出力電力の傾向に応じて制御電圧のシフト方向を変えて、最大の出力電力の到達点(動作点(V10,P10))を検出するものである。
図1に示した太陽光発電システム1において、パワーコンディショナ12に備えた制御部は、太陽電池パネル10の出力電力を取り込み、太陽電池パネル10の制御電圧を可変することで、出力電力が最大となる動作点を探索する。また、太陽光発電システム2において、DC−DCコンバータ13に備えた制御部は、太陽電池パネル10の出力電力を取り込み、太陽電池パネル10の制御電圧を可変することで、出力電力が最大となる動作点を探索する。
図9に戻って、制御電圧がV0からV9までの間では、出力電力はP0からP9まで徐々に増加する。そして、制御電圧がV10になると、出力電力は最大のP10となり、さらに制御電圧をΔVだけシフトして制御電圧がV11になると、出力電力P11は前回の出力電力P10よりも減少する。このような出力電力の増加から減少へ転じる判別がなされたときに、最大電力の動作点が検出され、シフト方向を反転させ、これまで制御電圧をΔV毎に下げてきたのをΔV毎に上げるようにして、制御電圧を元のV10へ戻す。その結果、制御電圧V10における出力電力P10は、前回の出力電力P11よりも増加するから、シフト方向は維持され、制御電圧はV9へ戻ることになる。そうすると、出力電力P9は前回の制御電圧V10で得られた出力電力P10よりも減少するから、シフト方向を反転させる。
このように、制御電圧及び出力電力の動作点は、出力電力が最大となる動作点(V10,P10)を挟んで前後への移動、すなわち動作点(V9,P9)及び動作点(V11,P11)の移動を繰り返すことになる。これにより、出力電力が最大となる動作点(V10,P10)における制御電圧V10を維持することができる。
〔山登り法による処理〕
次に、山登り法の処理について説明する。図10は、山登り法の処理を示すフローチャートである。山登り法の処理は、図1に示した太陽光発電システム1のパワーコンディショナ12が備える制御部及び太陽光発電システム2のDC−DCコンバータ13が備える制御部により行われる。
まず、パワーコンディショナ12及びDC−DCコンバータ13の制御部は、開放電圧V0を基準とした初期処理を行う(ステップS1001)。具体的には、制御部は、MPPT制御の開始の制御電圧Vとして開放電圧V0を設定し(V=V0)、太陽電池パネル10から、制御電圧V0に応じた出力電力P0を取り込み(P=P0)、制御電圧Vのシフト方向を定めるパラメータcとして、反時計回りを示すデータを設定する(c=−1)。パラメータc=−1は、制御電圧Vを下げる方向へシフトさせることを意味し、パラメータc=1は、制御電圧Vを上げる方向へシフトさせることを意味する。そして、制御部は、基準電力PPとして出力電力P0を設定する(PP=P0、ステップS1002)。したがって、MPPT制御を開放電圧V0からスタートする場合はc=−1の設定になる。
制御部は、パラメータcが1(時計回り)であるか−1(反時計回り)であるかを判定する(ステップS1003)。制御部は、ステップS1003において、c=−1(反時計回り)であると判定した場合(ステップS1003:c=−1)、制御電圧Vを下げる方向へシフトさせるために、前回の制御電圧Vからシフト電圧ΔVを減算して新たな今回の制御電圧Vを設定する(V(今回)=V(前回)−ΔV、ステップS1004)。尚、シフト電圧ΔVは予め設定されているものとする。
図9を参照して、1回目の処理ではc=−1であるから、ステップS1004にて新たな今回の制御電圧Vとして制御電圧V1=V0−ΔVが設定される。これにより、新たな今回の制御電圧V1は、初期の制御電圧V0からΔVだけ引き下げられる。このステップS1004の処理は、最大の出力電力P10が検出されるまで繰り返して行われ、その繰り返しの回数をNとすると、ステップS1004のN回目(N=1〜10)の処理では、制御電圧V=V0−ΔV×Nが設定される。
図10に戻って、制御部は、ステップS1003において、c=1(時計回り)であると判定した場合(ステップS1003:c=1)、制御電圧Vを上げる方向へシフトさせるために、前回の制御電圧Vにシフト電圧ΔVを加算して新たな今回の制御電圧Vを設定する(V(今回)=V(前回)+ΔV、ステップS1005)。
制御部は、太陽電池パネル10から、新たな今回の制御電圧Vに応じた出力電力Pを取り込む(ステップS1006)。ステップS1006の1回目の処理では、制御電圧V1に応じた出力電力P1が取り込まれる。
制御部は、ステップS1006にて取り込んだ出力電力P(今回の出力電力P)と基準電力PP(前回の出力電力P(前回に取り込んだ出力電力P))とを比較し、出力電力Pが基準電力PPよりも大きいか否かを判定する(ステップS1007)。制御部は、ステップS1007において、出力電力Pが基準電力PPよりも大きいと判定した場合(ステップS1007:Y)、基準電力PPとして出力電力Pを設定し、基準電力PPを更新する(PP=P、ステップS1008)。そして、制御部は、制御電圧Vのシフト方向を定めるパラメータcをそのままに維持し(ステップS1009)、ステップS1012へ移行する。尚、ステップS1008にて設定された基準電力PPは、ステップS1007の比較処理において、前回の出力電力Pとして用いられる。
図9を参照して、出力電力P0,・・・,P10は、制御電圧V0からV10まで変化するに従って増加する。これにより、制御電圧V0〜V10及び出力電力P0〜P10の領域では、ステップS1007にて出力電力Pは基準電力PPよりも大きいと判定され、ステップS1008にて基準電力PPは更新され、ステップS1009にてパラメータcは−1に維持される。これにより、制御電圧Vは、V0からV10までの間でシフト電圧ΔV毎に継続して下げられ、これに伴って出力電力Pは、P0からP10まで増加する。
図10に戻って、制御部は、ステップS1007において、出力電力Pが基準電力PPよりも大きくない(出力電力Pが基準電力PP以下である)と判定した場合(ステップS1007:N)、基準電力PPとして出力電力Pを設定し、基準電力PPを更新する(PP=P、ステップS1010)。そして、制御部は、パラメータcの極性を反転し(c=c×(−1)、ステップS1011)、ステップS1012へ移行する。パラメータcの極性を反転することにより、反対のシフト方向が設定される。尚、ステップS1010にて設定された基準電力PPは、ステップS1007の比較処理において、前回の出力電力Pとして用いられる。
具体的には、制御部は、パラメータcが−1(反時計回り)の場合、パラメータc=1(時計回り)に設定し、パラメータcが1(時計回り)の場合、パラメータc=−1(反時計回り)に設定する。パラメータc=1(時計回り)に設定されることにより、ステップS1005において、制御電圧Vはシフト電圧ΔV分上がる方向へシフトする。また、パラメータc=−1(反時計回り)に設定されることにより、ステップS1004において、制御電圧Vは、シフト電圧ΔV分下がる方向へシフトする。
図9を参照して、出力電力P10,P11は、制御電圧V10からV11まで変化するに従って減少する。これにより、制御電圧V10,V11及び出力電力P10,P11の領域では、ステップS1007にて出力電力P11は基準電力PP=P10よりも大きくないと判定され、ステップS1010にて基準電力PPはP11に更新され、ステップS1011にてパラメータcの極性は反転し、c=1に設定される。これにより、制御電圧Vは、ステップS1005において、V11からV10に上げられ、これに伴って出力電力Pは、P11からP10に増加する。
そして、ステップS1007にて出力電力P10は基準電力PP=P11よりも大きいと判定され、ステップS1008にて基準電力PPはP10に更新され、ステップS1009にてパラメータcは1に維持される。これにより、制御電圧Vは、ステップS1005において、V10からV9に上げられ、これに伴って出力電力Pは、P10からP9に減少する。
そして、ステップS1007にて出力電力P9は基準電力PP=P10よりも大きくないと判定され、ステップS1010にて基準電力PPはP9に更新され、ステップS1011にてパラメータcの極性は反転し、c=−1に設定される。これにより、制御電圧Vは、ステップS1004において、V9からV10に下げられ、これに伴って出力電力Pは、P9からP10に増加する。
このように、出力電力Pが最大の出力電力P10に到達するまでの間、動作点は(V0,P0)から(V10,P10)まで移行し、その後、最大の出力電力P10である動作点(V10,P10)を中心に、動作点(V11,P11)と動作点(V9,P9)との間の移行を繰り返す。
これにより、最大の出力電力の動作点(V10,P10)を中心にして制御電圧Vは維持され、最高の効率で太陽電池パネル10の発電を維持することができる。
図10に戻って、制御部は、処理を終了させるための所定の条件を満たさない限り、ステップS1003へ移行し、所定の条件(夜間停止等)を満たす場合、処理を終了させる(ステップS1012)。
特開2004−295688号公報 特開2008−226870号公報
従来の山登り法では、図10に示したように、開放電圧V0を基準とした値に制御電圧Vを設定し、そこからMPPT制御を開始しており、最大の出力電力の動作点に到達するまでに時間を要してしまい、ロスが大きいという問題があった。
また、前述の山登り法だけに限らず多くのMPPT制御においては、天候または日陰等により日射量が変化すると、MPPT制御の精度が低下するという問題があった。つまり、制御電圧Vの変化に伴う出力電力Pの変化を監視し、最大の出力電力Pの動作点を検出するという本来のMPPT制御の有効性が、日射量が変化するという外乱によって、損なわれてしまうという問題があった。例えば、日射量が少ない場合には信号レベルが大幅に低下することから、その検出精度は低下し、結果として最大の出力電力Pの動作点を検出することが難しくなる。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、MPPT制御を効率的に行うことが可能な太陽光発電装置及び太陽光発電制御方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項の太陽光発電装置は、太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する制御部を備えた太陽光発電装置において、前記制御部が、前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力が前記太陽電池パネルの所定の定格出力よりも小さいと判定した場合、前記制御電圧のシフト方向を下げる方向に設定し、前記定格電圧時出力電力が前記所定の定格出力よりも小さくないと判定した場合、前記制御電圧のシフト方向を上げる方向に設定する初期設定手段と、前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定し、前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する制御手段と、を備え、前記制御手段が、前記初期設定手段により設定されたシフト方向の新たな制御電圧を設定し、当該制御手段が設定したシフト方向の新たな制御電圧を順次設定し、前記出力電力が最大となる動作点を追従制御する、ことを特徴とする。
また、請求項の太陽光発電装置は、太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する制御部を備えた太陽光発電装置において、前記制御部が、前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力と前記太陽電池パネルの所定の定格出力との比較結果に基づいて、前記制御電圧のシフト方向を設定する初期設定手段と、前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定し、前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する制御手段と、を備え、前記制御手段が、前記初期設定手段により設定されたシフト方向の新たな制御電圧を設定し、当該制御手段が設定したシフト方向の新たな制御電圧を順次設定し、前記出力電力が最大となる動作点を追従制御し、前記制御部が、さらに、回帰判定手段を備え、前記回帰判定手段が、前記定格電圧時出力電力と前記制御手段により取り込まれた今回の出力電力とを比較し、前記定格電圧時出力電力が今回の出力電力よりも小さいと判定した場合、回帰無しを判断し、前記定格電圧時出力電力が今回の出力電力よりも小さくないと判定した場合、回帰有りを判断し、前記回帰無しが判断された場合、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電力の取り込み及び前記シフト方向の設定を行い、前記回帰有りが判断された場合、前記初期設定手段が、前記追従制御の開始時と同じ処理を再度行い、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電力の取り込み及び前記シフト方向の設定を行う、ことを特徴とする。
また、請求項の太陽光発電装置は、太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する制御部を備えた太陽光発電装置において、前記制御部が、前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力と前記太陽電池パネルの所定の定格出力との比較結果に基づいて、前記制御電圧のシフト方向を設定する初期設定手段と、前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定し、前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する制御手段と、を備え、前記制御手段が、前記初期設定手段により設定されたシフト方向の新たな制御電圧を設定し、当該制御手段が設定したシフト方向の新たな制御電圧を順次設定し、前記出力電力が最大となる動作点を追従制御し、前記制御部が、さらに、回帰判定手段を備え、前記回帰判定手段が、前記制御手段により新たな制御電圧が設定されたときのシフト回数と所定の制限値とを比較し、前記シフト回数が所定の制限値よりも小さいと判定した場合、回帰無しを判断し、前記シフト回数が所定の制限値よりも小さくないと判定した場合、回帰有りを判断し、前記回帰無しが判断された場合、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電圧の取り込み及び前記シフト方向の設定を行い、前記回帰有りが判断された場合、前記初期設定手段が、前記追従制御の開始時と同じ処理を再度行い、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電圧の取り込み及び前記シフト方向の設定を行う、ことを特徴とする。
また、請求項の太陽光発電装置は、請求項1からまでのいずれか一項に記載の太陽光発電装置において、前記太陽電池パネルの出力電力を3相の電力に変換するパワーコンディショナを備え、当該パワーコンディショナが前記制御部を備えることを特徴とする。
また、請求項の太陽光発電装置は、請求項1からまでのいずれか一項に記載の太陽光発電装置において、前記太陽電池パネルにより出力された電圧を所定の電圧に変換するDC−DCコンバータと、前記DC−DCコンバータからの出力電力を3相の電力に変換するパワーコンディショナとを備え、当該DC−DCコンバータが前記制御部を備えることを特徴とする。
また、請求項の太陽光発電装置は、請求項1からまでのいずれか一項に記載の太陽光発電装置において、前記制御電圧をシフトさせるシフト量を、固定値、前記太陽電池パネルの出力電力に応じた値、または前記太陽電池パネルの出力電圧に応じた値とする、ことを特徴とする。
さらに、請求項の太陽光発電制御方法は、太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する太陽光発電制御方法において、前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力と前記太陽電池パネルの所定の定格出力との比較結果に基づいて、前記制御電圧のシフト方向を設定する第1のステップと、前記第1のステップにて設定したシフト方向に前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定する第2のステップと、前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する第3のステップと、前記第3のステップにて設定したシフト方向に前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定する第4のステップと、前記第3のステップと前記第4のステップとを繰り返す第5のステップと、を有し、前記第5のステップは、さらに、前記定格電圧時出力電力と前記今回の出力電力とを比較すると共に、前記第4のステップにて新たな制御電圧を設定したときのシフト回数と所定の制限値とを比較し、前記定格電圧時出力電力が今回の出力電力よりも小さくないと判定した場合、または、前記シフト回数が所定の制限値よりも小さくないと判定した場合、前記第1のステップにおける追従制御の開始時と同じ処理を再度行う、ことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、最大の出力電力の動作点まで短時間に到達することができ、MPPT制御を効率的に行うことが可能となる。
一般的な太陽光発電システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の実施形態によるパワーコンディショナの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるDC−DCコンバータの構成を示すブロック図である。 MPPT制御機能部による最大電力点追従制御の処理を示すフローチャートである。 ステップS401の処理の詳細を示すフローチャートである。 MPPT制御機能部の機能を説明する図である。 太陽電池パネルの等価回路を示す図である。 太陽電池パネルのI−V特性、P−V特性を示す図である。 山登り法を説明する図である。 山登り法の処理を示すフローチャートである。 日射量が1000W/mのときの太陽電池パネルの特性Aを示す図である。 日射量が1000W/mを上回るときの太陽電池パネルの特性B、及び日射量が1000W/mを下回るときの太陽電池パネルの特性Cを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔本発明の概要〕
まず、本発明の概要について説明する。図11は、日射量が1000W/mのときの太陽電池パネル10の特性Aを示す図である。図12は、日射量が1000W/mを上回るときの太陽電池パネル10の特性B、及び日射量が1000W/mを下回るときの太陽電池パネル10の特性Cを示す図である。図11及び図12において、横軸は制御電圧を示し、縦軸は出力電力を示す。
図11の特性A(日射量が1000W/mのときの特性)は、太陽電池パネル10の最大出力制御電圧(定格電圧)において、最大の出力電力となる特性を示している。つまり、制御電圧Vが最大出力制御電圧(定格電圧)V0のときに、出力電力P0は最大になっている。
図12の特性B(日射量が1000W/mを上回るときの特性)は、発電電力(定格電圧のときの出力電力)が太陽電池パネル10の定格出力よりも大きくなり、最大の出力電力及びそのときの制御電圧の動作点が、特性Aに示した最大の出力電圧及びそのときの制御電圧(定格電圧)の動作点よりも上昇する特性を示している。つまり、特性Bでは、制御電圧V-2のときに出力電力P-2は最大になっている。
図12の特性C(日射量が1000W/mを下回るときの特性)は、発電電力(定格電圧のときの出力電力)は太陽電池パネル10の定格出力よりも小さくなり、最大の出力電力及びそのときの制御電圧の動作点が、特性Aに示した最大の出力電圧及びそのときの制御電圧(定格電圧)の動作点よりも下降する特性を示している。つまり、特性Cでは、制御電圧V4のときに出力電力P4は最大になっている。
このように、日射量が異なる太陽電池パネル10において、日射量が多くなり、それに伴って最大の出力電力が大きくなると、そのときの制御電圧も大きくなり、一方で、日射量が少なくなり、それに伴って最大の出力電力が小さくなると、そのときの制御電圧も小さくなる。日射量は天候に大きく左右され、曇り空または日陰等の影響を大きく受けて、太陽電池パネル10の出力電力は大きく変動する。しかしながら、図11及び図12から、日射量が異なる場合であって、最大の出力電力は、制御電圧が定格電圧のときの出力電力の近くに存在し、最大の出力電力のときの制御電圧は、定格電圧の近くに存在する。
そこで、本発明は、定格電圧を基準とした値に制御電圧を設定し、そこからMPPT制御を開始することを特徴とする。これにより、最大の出力電力の動作点まで短時間に到達することができるから、無駄な電力消費をなくし、MPPT制御を効率的に行うことが可能となる。
また、本発明は、太陽電池パネル10から取り込んだ今回の出力電力が定格電圧のときの出力電力以下になった場合、または、制御電圧のシフト回数が所定数以上になった場合、MPPT制御が不能になったと判断し、制御電圧を初期の電圧に設定する、すなわち定格電圧を基準とした値に制御電圧を設定することで、MPPT制御を再スタートさせることを特徴とする。これにより、天候または日陰等により日射量が変化し、MPPT制御が不能になった場合、MPPT制御を初期に戻すから、制御不能状態から脱出すると共に、制御不能時の無駄な電力消費をなくすことができ、MPPT制御を効率的に行うことが可能となる。
〔パワーコンディショナ〕
次に、図1に示した太陽光発電システム1において、本発明の実施形態による太陽光発電装置について説明する。太陽光発電システム1における太陽光発電装置はパワーコンディショナ12であり、MPPT制御を行う制御部を備えている。
図2は、パワーコンディショナ12の構成を示すブロック図である。このパワーコンディショナ12は、MPPT制御機能部31、電流検出器32、電圧検出器33、電流検出器35、電気角検出器36、電流FB(FeedBack:フィードバック)3相/2相演算器37、演算器38、電流指令2相/3相演算器39、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御器40及びパワー変換器41を備えている。図2には本発明と直接関連する構成部のみを示してあり、本発明と直接関連しない構成部は省略してある。
MPPT制御機能部31は、太陽電池パネル10の最大電力の動作点を追従して制御するMPPT制御である最大電力点追従制御を行うために、太陽電池パネル10の出力電圧及び出力電流を入力して出力電力を算出し、制御電圧を設定し、制御電圧と太陽電池パネル10の出力電圧との電圧偏差を出力する。具体的には、MPPT制御機能部31は、前述のとおり、定格電圧を基準とした値に制御電圧を設定し、そこからMPPT制御を開始すると共に、所定の場合にMPPT制御が不能になったと判定し、制御電圧を、定格電圧を基準とした初期の値に設定することで、MPPT制御を再スタートさせる。MPPT制御機能部31の詳細については後述する。
電流検出器32は、太陽電池パネル10から接続箱11を介して、太陽電池パネル10の出力電流を検出する。電流検出器32により検出された太陽電池パネル10の出力電流は、電力演算のためにMPPT制御機能部31へ電流FBとして入力される。
電圧検出器33は、太陽電池パネル10から接続箱11を介して、太陽電池パネル10の出力電圧を検出する。電圧検出器33により検出された太陽電池パネル10の出力電圧は、電力演算のためにMPPT制御機能部31へ電圧FBとして入力される。
電流検出器35は、パワー変換器41から系統電源等へ電力が供給される際の、3相の交流電流のそれぞれを電流FBとして検出する。電流検出器35により検出されたそれぞれの電流FBは、電流FB3相/2相演算器37へ入力される。
電気角検出器36は、パワー変換器41から系統電源等へ電力が供給される際の、3相の交流電圧における相間電圧を入力する。そして、電気角検出器36は、予め設定されたサインテーブルを用いて、入力した相間電圧のAC信号を静止座標系及び回転座標系で表す電圧ベクトルに変換して電気角を検出し、電気角を電流FB3相/2相演算器37及び電流指令2相/3相演算器39に出力する。
電流FB3相/2相演算器37は、電流検出器35から各相の電流FBを入力すると共に、電気角検出器36から電気角を入力し、各相の電流FB及び電気角に基づいて、3相の電流FBから2相の電流FBへの座標変換を行い、d軸電流FB及びq軸電流FBを生成する。そして、電流FB3相/2相演算器37は、d軸電流FB(Id)を電流指令2相/3相演算器39に出力し、q軸電流FBを演算器38に出力する。
演算器38は、電流FB3相/2相演算器37からq軸電流FBを入力すると共に、MPPT制御機能部31から電圧偏差を入力し、電圧偏差をq軸電流FBに加算し、加算結果のq軸電流FB(Iq)を電流指令2相/3相演算器39に出力する。
電流指令2相/3相演算器39は、演算器38から加算結果のq軸電流FB(Iq)を、電流FB3相/2相演算器37からd軸電流FB(Id)を、電気角検出器36から電気角をそれぞれ入力する。そして、電流指令2相/3相演算器39は、2相のq軸電流FB(Iq)及びd軸電流FB(Id)並びに電気角に基づいて、2相の電流指令から3相の電圧指令への座標変換を行い、3相の電圧指令を生成してPWM制御器40に出力する。
PWM制御器40は、電流指令2相/3相演算器39から3相の電圧指令を入力し、入力した3相の電圧指令と、図示しない発振器にて発生する信号、例えば三角波信号等とを図示しないコンパレータに入力し、PWM信号を生成してパワー変換器41に出力する。パワー変換器41は、PWM制御器40からPWM信号を入力し、AC/DCの電力変換を行う。
これにより、電圧FBである太陽電池パネル10の出力電圧と、MPPT制御機能部31により設定された制御電圧との間の偏差が0になるように制御が行われ、太陽電池パネル10からのDCの出力電力がACの電力に変換され、ACの電力が系統電源等へ供給される。
〔DC−DCコンバータ〕
次に、図1に示した太陽光発電システム2において、本発明の実施形態による太陽光発電装置について説明する。太陽光発電システム2における太陽光発電装置は、DC−DCコンバータ13及びパワーコンディショナ14であり、DC−DCコンバータ13は、MPPT制御を行う制御部を備えている。以下、DC−DCコンバータ13について説明する。
図3は、DC−DCコンバータ13の構成を示すブロック図である。このDC−DCコンバータ13は、MPPT制御機能部51、電流検出器52、電圧検出器53、電圧制御器55、電流検出器56、演算器57、電流制御器58、PWM制御器59及びパワー変換器60を備えている。尚、図3には本発明と直接関連する構成部のみを示してあり、本発明と直接関連しない構成部は省略してある。
MPPT制御機能部51は、図2に示したMPPT制御機能部31と同様に、太陽電池パネル10の最大電力の動作点を追従して制御するMPPT制御である最大電力点追従制御を行うために、太陽電池パネル10の出力電圧及び出力電流を入力して出力電力を算出し、制御電圧を設定し、制御電圧と太陽電池パネル10の出力電圧との電圧偏差を出力する。具体的には、MPPT制御機能部51は、前述のとおり、定格電圧を基準とした値に制御電圧を設定し、そこからMPPT制御を開始すると共に、所定の場合にMPPT制御が不能になったと判定し、制御電圧を、定格電圧を基準とした初期の値に設定することで、MPPT制御を再スタートさせる。MPPT制御機能部51の詳細については後述する。
電流検出器52は、太陽電池パネル10から接続箱11を介して、太陽電池パネル10の出力電流を検出する。電流検出器52により検出された太陽電池パネル10の出力電流は、電力演算のためにMPPT制御機能部51へ電流FBとして入力される。
電圧検出器53は、太陽電池パネル10から接続箱11を介して、太陽電池パネル10の出力電圧を検出する。電圧検出器53により検出された太陽電池パネル10の出力電圧は、電力演算のためにMPPT制御機能部51へ電圧FBとして入力される。
電圧制御器55は、MPPT制御機能部51から電圧偏差を入力し、電圧偏差が0になるように電流指令を生成し、電流指令を演算器57に出力する。
電流検出器56は、パワー変換器60からパワーコンディショナ14へ電力が供給される際の電流FBを検出する。電流検出器56により検出された電流FBは、演算器57へ入力される。尚、電流検出器56は、電流検出器52で代用することも可能である。
演算器57は、太陽電池パネル10の出力電圧を、MPPT制御された制御電圧で安定的に制御するためのマイナーループの役割を持ち、電圧制御器55から電流指令を入力し、また電流検出器56から電流FBを入力して、電流指令から電流FBを減算して電流偏差を算出し、その電流偏差を電流制御器58に出力する。電流制御器58は、演算器57から電流偏差を入力し、電流偏差が0になるように電圧指令を生成し、電圧指令をPWM制御器59に出力する。
PWM制御器59は、電流制御器58から電圧指令を入力し、入力した電圧指令と、図示しない発振器にて発生する信号、例えば三角波信号等とを図示しないコンパレータに入力し、PWM信号を生成して出力する。パワー変換器60は、PWM制御器59からPWM信号を入力し、DC/DCの電力変換を行う。尚、DC−DCコンバータ13の出力電圧は、太陽電池パネル10の出力特性及び系統連係に必要な系統電圧を生成するように、パワーコンディショナ14により回生制御されている。
これにより、太陽電池パネル10の出力電圧は、MPPT制御機能部51により設定される、太陽電池パネル10の最大出力における制御電圧の指令との偏差が0になるように制御が行われ、太陽電池パネル10からのDCの出力電力は、所定のDC電圧の電力に変換され、パワーコンディショナ14へ供給される。
〔MPPT制御機能部の処理〕
次に、図2に示したMPPT制御機能部31及び図3に示したMPPT制御機能部51の処理について説明する。MPPT制御機能部31,51は同じ処理を行う。図4は、MPPT制御機能部31,51による最大電力点追従制御の処理を示すフローチャートである。MPPT制御機能部31,51は、初期設定手段、制御手段及び回帰判定手段を備えている。初期設定手段は、図4に示すステップS401及びステップS402の処理を行い、制御手段は、ステップS403〜ステップS412の処理を行い、回帰判定手段は、ステップS413及びステップS414の処理を行う。
図6は、MPPT制御機能部31,51の機能を説明する図である。このMPPT制御機能部31,51は、電力演算部71、前回電力データ格納部72、演算器73、比較器74、シフト方向判別部75、MPPT制御指令部76及び演算器77により、図4に示す処理を行う。
(最大出力電圧(定格電圧)を基準とした初期処理)
まず、MPPT制御機能部31,51は、最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理を行う(ステップS401)。図10に示したステップS1001では、開放電圧V0を基準とした初期処理を行うが、本発明の実施形態では、最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理を行う。
図5は、図4に示したステップS401の処理の詳細を示すフローチャートである。MPPT制御機能部31,51は、MPPT制御の開始の制御電圧Vとして最大出力電圧(定格電圧)すなわち定格出力制御電圧V0を設定する(V=V0、ステップS501)。最大出力電圧(定格電圧)V0は、太陽電池パネル10の仕様として太陽電池パネル10のパネル前面等に記載されており、オペレータの操作により予めMPPT制御機能部31,51に入力されているものとする。ここで、最大出力電圧(定格電圧)V0とは、所定の日射量(図11に示した特性Aの日射量1000W/m)において、最大出力が得られる電圧であり、太陽電池パネル10には最大出力電圧(または定格電圧)等の名目で表示されることが決められている。
MPPT制御機能部31,51は、定格出力Pratedを設定する(ステップS502)。定格出力Pratedは、太陽電池パネル10の仕様として太陽電池パネル10のパネル前面等に記載されており、オペレータの操作により予めMPPT制御機能部31,51に入力されているものとする。ここで、定格出力Pratedとは、所定の日射量(図11に示した特性Aの日射量1000W/m)において、安定して出力可能な電力の定格を示し、太陽電池パネル10に応じて予め決められている。
MPPT制御機能部31,51は、太陽電池パネル10から、制御電圧V0に応じた出力電力(定格電圧時出力電力)P0を取り込む(P=P0、ステップS503)。具体的には、MPPT制御機能部31は、電流検出器32から入力した出力電流と電圧検出器33から入力した出力電圧とを乗算することにより、太陽電池パネル10の出力電力を算出する。MPPT制御機能部51は、電流検出器52から入力した出力電流と電圧検出器53から入力した出力電圧とを乗算することにより、太陽電池パネル10の出力電力を算出する。
MPPT制御機能部31,51は、制御電圧Vのシフト回数n=0を設定する(ステップS504)。このシフト回数はシフトカウンタに設定され、シフトカウンタは、後述するステップS404またはステップS405において制御電圧Vがシフトする毎に更新される。そして、MPPT制御機能部31,51は、制御電圧Vのシフト方向を定めるために、ステップS502にて設定した定格出力Pratedと、ステップS503にて取り込んだ定格電圧時出力電力P0とを比較し、定格電圧時出力電力P0が定格出力Pratedよりも小さいか否かを判定する(ステップS505)。
MPPT制御機能部31,51は、ステップS505において、定格電圧時出力電力P0が定格出力Pratedよりも小さいと判定した場合(ステップS505:Y)、太陽電池パネル10の特性は図12に示した特性Cであると判断し、制御電圧Vのシフト方向を定めるパラメータcとして、反時計回りを示すデータを設定する(c=−1、ステップS506)。定格電圧時出力電力P0が定格出力Pratedよりも小さい場合に反時計回りを示すパラメータc=−1を設定するのは、図12に示した特性Cのように、最大電力の動作点(V4,P4)が定格電圧時出力電力P0の動作点(V0,P0)よりも反時計回り(左側)の位置に存在するため、制御電圧Vをシフト電圧ΔV毎に引き下げるためである。
一方、MPPT制御機能部31,51は、ステップS505において、定格電圧時出力電力P0が定格出力Pratedよりも小さくない(定格電圧時出力電力P0が定格出力Prated以上である)と判定した場合(ステップS505:N)、太陽電池パネル10の特性は図11に示した特性Aまたは図12に示した特性Bであると判断し、制御電圧Vのシフト方向を定めるパラメータcとして、時計回りを示すデータを設定する(c=1、ステップS507)。定格電圧時出力電力P0が定格出力Prated以上である場合に時計回りを示すパラメータc=1を設定するのは、例えば図12に示した特性Bのように、最大電力の動作点(V-2,P-2)が定格電圧時出力電力P0の動作点(V0,P0)よりも時計回り(右側)の位置に存在するため、制御電圧Vをシフト電圧ΔV毎に引き上げるためである。
MPPT制御機能部31,51は、ステップS506またはステップS507の後、図4に示すステップS402へ移行する。すなわち、図5に示したステップS504〜ステップS507は、定格電圧時出力電力P0と定格出力Pratedとを比較して制御電圧Vのシフト方向を判別する処理である(図4の後述するステップS403〜ステップS405は、得られた今回(N回目)の出力電力Pと前回(N−1回目)の出力電力PN−1とを比較させる同様な機能である)。
(制御電圧Vのシフト)
図4に戻って、MPPT制御機能部31,51は、ステップS401の後(図5のステップS506またはステップS507から移行して)、基準電力PPとして定格電圧時出力電力P0を設定する(PP=P0、ステップS402)。基準電力PPは、後述するステップS408の比較処理において、前回の出力電力Pとして用いられる。
図4のステップS403〜ステップS405は、図10に示したステップS1003〜ステップS1005に相当する。また、図4のステップS407〜ステップS412は、図10に示したステップS1006〜ステップS1011に相当する。図4のステップS406は、図10に存在しない処理である。
MPPT制御機能部31,51は、パラメータcが1(時計回り)であるか−1(反時計回り)であるかを判定し(ステップS403)、c=−1(反時計回り)の場合(ステップS403:c=−1)、制御電圧Vを下げる方向へシフトさせるために、前回の制御電圧Vからシフト電圧ΔVを減算して新たな今回の制御電圧Vを設定する(V(今回)=V(前回)−ΔV、ステップS404)。また、MPPT制御機能部31,51は、c=1(時計回り)の場合(ステップS403:c=1)、制御電圧Vを上げる方向へシフトさせるために、前回の制御電圧Vにシフト電圧ΔVを加算して新たな今回の制御電圧Vを設定する(V(今回)=V(前回)+ΔV、ステップS405)。
図12に示した特性Cの場合、制御電圧Vは、V0からV5まで下がる方向へシフトする。このときのパラメータcは−1である。また、図12に示した特性Bの場合、制御電圧Vは、V0からV-3まで上がる方向へシフトする。このときのパラメータcは1である。
MPPT制御機能部31,51は、ステップS404またはステップS405において制御電圧Vをシフトさせた後、シフト回数nをインクリメントする(n=n+1、ステップS406)。そして、MPPT制御機能部31,51は、太陽電池パネル10から、新たな今回の制御電圧Vに応じた出力電力Pを取り込む(ステップS407)。
図12に示した特性Cの場合、ステップS407の1回目の処理では、制御電圧V1に応じた出力電力P1が取り込まれ、特性A,Bの場合、ステップS407の1回目の処理では、制御電圧V-1に応じた出力電力P-1が取り込まれる。
(基準電力PPの更新、パラメータcの設定)
MPPT制御機能部31,51は、出力電力P(今回の出力電力P)と基準電力PP(前回の出力電力P(前回に取り込んだ出力電力P))とを比較し、出力電力Pが基準電力PPよりも大きいか否かを判定し(ステップS408)、出力電力Pが基準電力PPよりも大きい場合(ステップS408:Y)、基準電力PPとして出力電力Pを設定することで基準電力PPを更新し(PP=P、ステップS409)、パラメータcをそのままに維持する(c=+c、ステップS410)。そして、ステップS413へ移行する。
また、MPPT制御機能部31,51は、出力電力Pが基準電力PPよりも大きくない(出力電力Pが基準電力PP以下である)場合(ステップS408:N)、基準電力PPとして出力電力Pを設定することで基準電力PPを更新し(PP=P、ステップS411)、パラメータcの極性を反転する(c=−c、ステップS412)。そして、ステップS413へ移行する。
ここで、出力電力Pは、図6に示した電力演算部71により算出される。また、基準電力PP(前回の出力電力P)は、前回電力データ格納部72に格納され、出力電力P(今回の出力電力P)と基準電力PP(前回の出力電力P)との比較は、演算器73及び比較器74により行われる。また、制御電圧Vのシフト方向を示すパラメータcの設定(シフト方向の判別)は、シフト方向判別部75により行われる。この場合、MPPT制御指令部76は、最大出力電圧(定格電圧)V0を演算器77に出力すると共に、シフト方向判別部75により設定されたパラメータcに応じて演算した、MPPT制御の開始点である最大出力電圧(定格電圧)V0を基準にしたプラス側またはマイナス側の電圧値を演算器77に出力する。演算器77は、MPPT制御指令部76から最大出力電圧(定格電圧)V0及びプラス側またはマイナス側の電圧値を入力し、図2または図3に示した電圧検出器33,53から電圧FBを入力する。そして、演算器77は、最大出力電圧(定格電圧)V0に電圧値を加算し、または最大出力電圧(定格電圧)V0から電圧値を減算することで制御電圧Vを求め、制御電圧Vから電圧FBを減算して電圧偏差を算出し、電圧偏差を、図2に示した演算器38または図3に示した電圧制御器55に出力する。
(特性Cの動作)
図12に示した特性Cの場合、出力電力P0,・・・,P4は、制御電圧V0からV4まで変化するに従って増加する。これにより、制御電圧V0〜V4及び出力電力P0〜P4の領域では、ステップS408にて出力電力Pは基準電力PPよりも大きいと判定され、ステップS409にて基準電力PPは更新され、ステップS410にてパラメータcは−1に維持される。これにより、制御電圧Vは、V0からV4までの間でシフト電圧ΔV毎に継続して下げられ、これに伴って出力電力Pは、P0からP4まで増加する。そして、出力電力P4,P5は、制御電圧V4からV5まで変化するに従って減少する。これにより、制御電圧V4,V5及び出力電力P4,P5の領域では、ステップS408にて出力電力P5は基準電力PP=P4よりも大きくないと判定され、ステップS411にて基準電力PPがP5に更新され、ステップS412にてパラメータcの極性は反転され、c=1に設定される。これにより、制御電圧Vは、ステップS405において、V5からV4に上げられ、これに伴って出力電力Pは、P5からP4に増加する。
そして、ステップS408にて出力電力P4は基準電力PP=P5よりも大きいと判定され、ステップS409にて基準電力PPはP4に更新され、ステップS410にてパラメータcは1に維持される。これにより、制御電圧Vは、ステップS405において、V4からV3に上げられ、これに伴って出力電力Pは、P4からP3に減少する。
そして、ステップS408にて出力電力P3は基準電力PP=P4よりも大きくないと判定され、ステップS411にて基準電力PPはP3に更新され、ステップS412にてパラメータcの極性は反転し、c=−1に設定される。これにより、制御電圧Vは、ステップS404において、V3からV4に下げられ、これに伴って出力電力Pは、P3からP4に増加する。
このように、出力電力Pが最大の出力電力P4に到達するまでの間、動作点は(V0,P0)から(V4,P4)まで移行し、その後、最大の出力電力P4である動作点(V4,P4)を中心に、動作点(V5,P5)と動作点(V3,P3)との間の移行を繰り返す。
これにより、最大の出力電力の動作点(V4,P4)を中心にして制御電圧Vは維持され、最高の効率で太陽電池パネル10の発電を維持することができる。また、最大の出力電力の動作点(V4,P4)まで短時間に到達することができるから無駄な電力消費をなくし、MPPT制御を効率的に行うことが可能となる。
(特性Bの動作)
図12に示した特性Bの場合、出力電力P0,P-1,P-2は、制御電圧V0からV-2まで変化するに従って増加する。これにより、制御電圧V0〜V-2及び出力電力P0〜P-2の領域では、ステップS408にて出力電力Pは基準電力PPよりも大きいと判定され、ステップS409にて基準電力PPは更新され、ステップS410にてパラメータcは1に維持される。これにより、制御電圧Vは、V0からV-2までの間でシフト電圧ΔV毎に継続して上げられ、これに伴って出力電力Pは、P0からP-2まで増加する。そして、出力電力P-2,P-3は、制御電圧V-2からV-3まで変化するに従って減少する。これにより、制御電圧V-2,V-3及び出力電力P-2,P-3の領域では、ステップS408にて出力電力P-3は基準電力PP=P-2よりも大きくないと判定され、ステップS411にて基準電力PPがP-3に更新され、ステップS412にてパラメータcの極性は反転され、c=−1に設定される。これにより、制御電圧Vは、ステップS404において、V-3からV-2に下げられ、これに伴って出力電力Pは、P-3からP-2に増加する。
そして、ステップS408にて出力電力P-2は基準電力PP=P-3よりも大きいと判定され、ステップS409にて基準電力PPはP-2に更新され、ステップS410にてパラメータcは−1に維持される。これにより、制御電圧Vは、ステップS404において、V-2からV-1に下げられ、これに伴って出力電力Pは、P-2からP-1に減少する。
そして、ステップS408にて出力電力P-1は基準電力PP=P-2よりも大きくないと判定され、ステップS411にて基準電力PPはP-1に更新され、ステップS412にてパラメータcの極性は反転し、c=1に設定される。これにより、制御電圧Vは、ステップS404において、V-1からV-2に上げられ、これに伴って出力電力Pは、P-1からP-2に増加する。
このように、出力電力Pが最大の出力電力P-2に到達するまでの間、動作点は(V0,P0)から(V-2,P-2)まで移行し、その後、最大の出力電力P-2である動作点(V-2,P-2)を中心に、動作点(V-3,P-3)と動作点(V-1,P-1)との間の移行を繰り返す。
これにより、最大の出力電力の動作点(V-2,P-2)を中心にして制御電圧Vは維持され、最高の効率で太陽電池パネル10の発電を維持することができる。また、最大の出力電力の動作点(V-2,P-2)まで短時間に到達することができ、MPPT制御を効率的に行うことが可能となり、発電効率を高めることができる。
(回帰判定処理/制御不能判定処理)
図4に戻って、MPPT制御機能部31,51は、ステップS410またはステップS412から移行して、回帰判定処理を行う。回帰判定処理は、MPPT制御が不能な状況であるか否かを判定する制御不能判定処理である。これにより、MPPT制御が不能であり回帰する場合、ステップS401にて最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理が行われ、MPPT制御を再スタートさせることができる。
具体的には、MPPT制御機能部31,51は、図5に示したステップS502にて取り込んだ定格時出力電力P0と、図4に示したステップS407にて取り込んだ出力電力P(今回の出力電力P)とを比較し、定格電圧時出力電力P0が出力電力Pよりも小さいか否かを判定する(ステップS413)。
MPPT制御機能部31,51は、ステップS413において、定格電圧時出力電力P0が出力電力Pよりも小さいと判定した場合(ステップS413:Y)、ステップS406にて設定した、制御電圧Vのシフト回数nと、予め設定されたシフト回数制限値Nとを比較し、シフト回数nがシフト回数制限値Nよりも小さいか否かを判定する(ステップS414)。
MPPT制御機能部31,51は、ステップS414において、シフト回数nがシフト回数制限値Nよりも小さいと判定した場合(ステップS414:Y)、MPPT制御が不能でなく回帰無しを判断し、ステップS403へ移行する。
これにより、定格電圧時出力電力P0が出力電力Pよりも小さく、かつシフト回数nがシフト回数制限値Nよりも小さい場合、MPPT制御は正しく行われていると判断され、ステップS401における最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理へ移行する回帰処理は行われない。つまり、制御電圧Vをシフトする処理が継続し、最大出力の動作点が導出される。
一方、MPPT制御機能部31,51は、ステップS413において、定格電圧時出力電力P0が出力電力Pよりも小さくない(定格電圧時出力電力P0が出力電力P以上である)と判定した場合(ステップS413:N)、または、ステップS414において、シフト回数nがシフト回数制限値Nよりも小さくない(シフト回数nがシフト回数制限値N以上である)と判定した場合(ステップS414:N)、MPPT制御が不能であり回帰有りを判断し、ステップS401へ移行する。
これにより、定格電圧時出力電力P0が出力電力P以上である場合、またはシフト回数nがシフト回数制限値N以上である場合、MPPT制御は正しく行われていないと判断され、ステップS401における最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理へ移行する回帰処理が行われ、MPPT制御を再スタートさせることができる。この場合、図5に示したステップS504においてシフト回数nがリセットされ、制御電圧Vをシフトする処理が再び継続し、最大出力の動作点が導出される。
日射量は気象条件により異なり、また日陰の影響等によっても異なる。このため、日射量が変化すると太陽電池パネル10の発電電力は不安定となり、結果としてMPPT制御が不能となる可能性がある。そこで、図4のステップS413及びステップS414に示したように、MPPT制御機能部31,51は、定格電圧時出力電力P0と出力電力Pとを比較すると共に、制御電圧Vのシフト回数nとシフト回数制限値Nとを比較し、定格電圧時出力電力P0が出力電力P以上である場合、またはシフト回数nがシフト回数制限値N以上である場合、MPPT制御が不能であると判断するようにした。例えば、日射量が減少したときは出力電力Pが下がるから、定格電圧時出力電力P0が出力電力P以上であると判定されることがあり得る。また、日射量が上下に変化したときは最大出力の動作点の導出に時間がかかるから、シフト回数nがシフト回数制限値N以上であると判定されることがあり得る。
これにより、MPPT制御が不能であると判断された場合、図4に示したステップS401における最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理へ移行する回帰処理が行われ、MPPT制御を再スタートさせることができる。したがって、制御電圧Vの不要なシフト処理を回避し、MPPT制御が不能な状況から脱出することができ、最大出力の動作点が導出される。
以上のように、本発明の実施形態による太陽光発電装置によれば、パワーコンディショナ12のMPPT制御機能部31及びDC−DCコンバータ13のMPPT制御機能部51は、最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理において、MPPT制御の開始の制御電圧Vとして最大出力電圧(定格電圧)V0を設定するようにした。これにより、最大出力電圧(定格電圧)V0からMPPT制御を開始するから、最大の出力電力の動作点まで短時間に到達することができ、無駄な電力消費をなくし、MPPT制御を効率的に行うことが可能となる。
また、MPPT制御機能部31,51は、定格電圧時出力電力P0が出力電力P以上であると判定した場合、または制御電圧Vのシフト回数nがシフト回数制限値N以上であると判定した場合、MPPT制御が不能であると判断し、最大出力電圧(定格電圧)V0を基準とした初期処理から再スタートするようにした。これにより、天候または日陰等により日射量が変化し、MPPT制御が不能になった場合に、MPPT制御を初期に戻すことができるから、制御不能状態を回避すると共に、制御不能時の無駄な電力消費をなくし、MPPT制御を効率的に行うことが可能となる。
尚、本発明の実施形態による太陽光発電装置におけるパワーコンディショナ12のMPPT制御機能部31及びDC−DCコンバータ13のMPPT制御機能部51のハードウェア構成としては、マイクロプロセッサMPU等により実現することができる。MPPT制御機能部31,51は、MPU、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成される。MPPT制御機能部31,51に備えた初期設定手段、制御手段及び回帰判定手段の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもでき、ネットワークを介して送受信することもできる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。前記実施形態では、太陽電池パネル10の制御電圧Vに対するシフト電圧ΔVを固定にして、今回の制御電圧Vにおける出力電力Pと、前回の制御電圧Vにおける出力電力Pである基準電力PPとを比較し、その増減に応じてシフト方向を変えながら制御電圧Vのシフトを繰り返す制御を行う手法を例にして説明したが、本発明は、前述の特許文献1等のように、制御電圧Vのシフト電圧ΔVを固定にしないで、出力電圧Vまたは出力電力Pの差分に比例したシフト電圧ΔVを決定して制御を行う手法にも適用がある。
また、前記実施形態では、MPPT制御機能部31,51は、定格電圧時出力電力P0と出力電力Pとを比較すると共に、制御電圧Vのシフト回数nとシフト回数制限値Nとを比較し、これらの比較結果からMPPT制御が不能であると判断するようにした。これに対し、MPPT制御機能部31,51は、定格電圧時出力電力P0と出力電力Pとの比較処理のみを行い、この比較結果に従ってMPPT制御が不能であると判断するようにしてもよいし、制御電圧Vのシフト回数nとシフト回数制限値Nとの比較処理のみを行い、この比較結果に従ってMPPT制御が不能であると判断するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、図4に示したステップS414において、MPPT制御機能部31,51が制御電圧Vのシフト回数nとシフト回数制限値Nとを比較する際のシフト回数制限値Nとして、予め設定された値を用いたが、定格電圧時出力電力P0に応じた値を用いるようにしてもよい。具体的には、MPPT制御機能部31,51は、定格電圧時出力電力P0が大きい場合はシフト回数制限値Nが小さくなり、定格電圧時出力電力P0が小さい場合はシフト回数制限値Nが大きくなるように、定格電圧時出力電力P0の大きさに応じてシフト回数制限値Nを相対的に設定する。これにより、定格電圧時出力電力P0が大きい場合、最大電力の動作点が導出されるまで時間がさほどかからないから、シフト回数制限値Nとして小さい値が設定され、定格電圧時出力電力P0が小さい場合、最大電力の動作点が導出されるまで時間はある程度かかるから、シフト回数制限値Nとして大きい値が設定される。したがって、安定したMPPT制御を実現することができる。
1,2 太陽光発電システム
10 太陽電池パネル
11 接続箱
12,14 パワーコンディショナ
13 DC−DCコンバータ
21 電流源
22 ダイオード
23,24 抵抗
31,51 MPPT制御機能部
32,35,52,56 電流検出器
33,53 電圧検出器
38,57,73,77 演算器
36 電気角検出器
37 電流FB3相/2相演算器
39 電流指令2相/3相演算器
40,59 PWM制御器
41,60 パワー変換器
55 電圧制御器
58 電流制御器
71 電力演算部
72 前回電力データ格納部
74 比較器
75 シフト方向判別部
76 MPPT制御指令部

Claims (7)

  1. 太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する制御部を備えた太陽光発電装置において、
    前記制御部は、
    前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力が前記太陽電池パネルの所定の定格出力よりも小さいと判定した場合、前記制御電圧のシフト方向を下げる方向に設定し、前記定格電圧時出力電力が前記所定の定格出力よりも小さくないと判定した場合、前記制御電圧のシフト方向を上げる方向に設定する初期設定手段と、
    前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定し、前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記初期設定手段により設定されたシフト方向の新たな制御電圧を設定し、当該制御手段が設定したシフト方向の新たな制御電圧を順次設定し、前記出力電力が最大となる動作点を追従制御する、ことを特徴とする太陽光発電装置。
  2. 太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する制御部を備えた太陽光発電装置において、
    前記制御部は、
    前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力と前記太陽電池パネルの所定の定格出力との比較結果に基づいて、前記制御電圧のシフト方向を設定する初期設定手段と、
    前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定し、前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記初期設定手段により設定されたシフト方向の新たな制御電圧を設定し、当該制御手段が設定したシフト方向の新たな制御電圧を順次設定し、前記出力電力が最大となる動作点を追従制御し、
    前記制御部は、さらに、回帰判定手段を備え、
    前記回帰判定手段は、
    前記定格電圧時出力電力と前記制御手段により取り込まれた今回の出力電力とを比較し、前記定格電圧時出力電力が今回の出力電力よりも小さいと判定した場合、回帰無しを判断し、前記定格電圧時出力電力が今回の出力電力よりも小さくないと判定した場合、回帰有りを判断し、
    前記回帰無しが判断された場合、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電力の取り込み及び前記シフト方向の設定を行い、
    前記回帰有りが判断された場合、前記初期設定手段が、前記追従制御の開始時と同じ処理を再度行い、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電力の取り込み及び前記シフト方向の設定を行う、ことを特徴とする太陽光発電装置。
  3. 太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する制御部を備えた太陽光発電装置において、
    前記制御部は、
    前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力と前記太陽電池パネルの所定の定格出力との比較結果に基づいて、前記制御電圧のシフト方向を設定する初期設定手段と、
    前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定し、前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記初期設定手段により設定されたシフト方向の新たな制御電圧を設定し、当該制御手段が設定したシフト方向の新たな制御電圧を順次設定し、前記出力電力が最大となる動作点を追従制御し、
    前記制御部は、さらに、回帰判定手段を備え、
    前記回帰判定手段は、
    前記制御手段により新たな制御電圧が設定されたときのシフト回数と所定の制限値とを比較し、前記シフト回数が所定の制限値よりも小さいと判定した場合、回帰無しを判断し、前記シフト回数が所定の制限値よりも小さくないと判定した場合、回帰有りを判断し、
    前記回帰無しが判断された場合、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電圧の取り込み及び前記シフト方向の設定を行い、
    前記回帰有りが判断された場合、前記初期設定手段が、前記追従制御の開始時と同じ処理を再度行い、前記制御手段が、前記新たな制御電圧の設定、前記出力電圧の取り込み及び前記シフト方向の設定を行う、ことを特徴とする太陽光発電装置。
  4. 請求項1からまでのいずれか一項に記載の太陽光発電装置において、
    前記太陽電池パネルの出力電力を3相の電力に変換するパワーコンディショナを備え、
    当該パワーコンディショナが前記制御部を備えることを特徴とする太陽光発電装置。
  5. 請求項1からまでのいずれか一項に記載の太陽光発電装置において、
    前記太陽電池パネルにより出力された電圧を所定の電圧に変換するDC−DCコンバータと、
    前記DC−DCコンバータからの出力電力を3相の電力に変換するパワーコンディショナとを備え、
    当該DC−DCコンバータが前記制御部を備えることを特徴とする太陽光発電装置。
  6. 請求項1からまでのいずれか一項に記載の太陽光発電装置において、
    前記制御電圧をシフトさせるシフト量を、固定値、前記太陽電池パネルの出力電力に応じた値、または前記太陽電池パネルの出力電圧に応じた値とする、ことを特徴とする太陽光発電装置。
  7. 太陽電池パネルの制御電圧をシフトさせ、前記太陽電池パネルの出力電力が最大となる動作点を追従制御する太陽光発電制御方法において、
    前記追従制御の開始時に、前記制御電圧として前記太陽電池パネルの所定の定格電圧を設定し、前記制御電圧に応じた出力電力を定格電圧時出力電力として取り込み、前記定格電圧時出力電力と前記太陽電池パネルの所定の定格出力との比較結果に基づいて、前記制御電圧のシフト方向を設定する第1のステップと、
    前記第1のステップにて設定したシフト方向に前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定する第2のステップと、
    前記新たな制御電圧に応じた出力電力を取り込み、前記取り込んだ今回の出力電力と前回の出力電力とを比較し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きいと判定した場合、前記シフト方向を維持し、今回の出力電力が前回の出力電力よりも大きくないと判定した場合、前記シフトさせた方向とは反対のシフト方向を設定する第3のステップと、
    前記第3のステップにて設定したシフト方向に前記制御電圧をシフトさせて新たな制御電圧を設定する第4のステップと、
    前記第3のステップと前記第4のステップとを繰り返す第5のステップと、を有し、
    前記第5のステップは、さらに、
    前記定格電圧時出力電力と前記今回の出力電力とを比較すると共に、前記第4のステップにて新たな制御電圧を設定したときのシフト回数と所定の制限値とを比較し、前記定格電圧時出力電力が今回の出力電力よりも小さくないと判定した場合、または、前記シフト回数が所定の制限値よりも小さくないと判定した場合、前記第1のステップにおける追従制御の開始時と同じ処理を再度行う、ことを特徴とする太陽光発電制御方法。
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