以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる基板処理システムとしての接合システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
接合システム1では、図3に示すように例えば接着剤Gを介して、被処理基板としての被処理ウェハWと支持基板としての支持ウェハSとを接合する。以下、被処理ウェハWにおいて、接着剤Gを介して支持ウェハSと接合される面を表面としての「接合面WJ」といい、当該接合面WJと反対側の面を裏面としての「非接合面WN」という。同様に、支持ウェハSにおいて、接着剤Gを介して被処理ウェハWと接合される面を表面としての「接合面SJ」といい、接合面SJと反対側の面を裏面としての「非接合面SN」という。そして、接合システム1では、被処理ウェハWと支持ウェハSを接合して、重合基板としての重合ウェハTを形成する。なお、被処理ウェハWは、製品となるウェハであって、例えば接合面WJに複数の電子回路が形成されており、非接合面WNが研磨処理される。また、支持ウェハSは、被処理ウェハWの径と同じ径を有し、当該被処理ウェハWを支持するウェハである。なお、本実施の形態では、支持基板としてウェハを用いた場合について説明するが、例えばガラス基板等の他の基板を用いてもよい。
接合システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTをそれぞれ収容可能なカセットCW、CS、CTが搬入出される搬入出ステーション2と、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、X方向(図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットCW、CS、CTを搬入出する際に、カセットCW、CS、CTを載置することができる。このように搬入出ステーション2は、複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に決定することができる。また、カセットの1つを不具合ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で被処理ウェハWと支持ウェハSとの接合に不具合が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハTと分離することができるカセットである。本実施の形態においては、複数のカセットCTのうち、1つのカセットCTを不具合ウェハの回収用として用い、他方のカセットCTを正常な重合ウェハTの収容用として用いている。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、X方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットCW、CS、CTと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送できる。
処理ステーション3には、各種処理装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1中のX方向負方向側)には、第1の処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1中のX方向正方向側)には、第2の処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1中のY方向負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
例えば第1の処理ブロックG1には、接着剤Gを介して被処理ウェハWと支持ウェハSとを押圧して接合する接合装置30〜33が、搬入出ステーション2側からこの順でY方向に並べて配置されている。なお、接合装置30〜33の装置数や配置は任意に設定することができる。また、接合装置30〜33の構成については、後述する。
例えば第2の処理ブロックG2には、図2に示すように支持ウェハSの外周部に疎水化剤を塗布する疎水化装置40と、支持ウェハSに接着剤Gを塗布する塗布装置41と、接着剤Gが塗布された支持ウェハSを所定の温度に加熱する熱処理装置42〜44と、同様の熱処理装置45〜47とが、搬入出ステーション2側に向かう方向(図1中のY方向負方向)にこの順で並べて配置されている。疎水化装置40と塗布装置41は、下からこの順で2段に設けられている。熱処理装置42〜44と熱処理装置45〜47は、それぞれ下からこの順で3段に設けられている。なお、疎水化装置40、塗布装置41、熱処理装置42〜47の装置数や鉛直方向及び水平方向の配置は任意に設定することができる。また、疎水化装置40と塗布装置41の構成については、後述する。
上記熱処理装置42〜47としては、例えば特開2013−247292号公報に記載の熱処理装置を用いることができる。すなわち、熱処理装置42〜47は、被処理ウェハWを加熱処理する加熱部と、被処理ウェハWを温度調節する温度調節部を有している。なお、熱処理装置42〜47では、重合ウェハTの温度調節もすることができる。さらに、重合ウェハTの温度調節をするため、第2の処理ブロックG2に温度調節装置(図示せず)を設けてもよい。温度調節装置は、上述した熱処理装置42〜47と同様の構成を有し、熱板に代えて、温度調節板が用いられる。温度調節板の内部には、例えばペルチェ素子などの冷却部材が設けられており、温度調節板を設定温度に調節できる。
例えば第3の処理ブロックG3には、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTのトランジション装置50、51が下からこの順で2段に設けられている。
図1に示すように第1の処理ブロックG1〜第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。なお、ウェハ搬送領域60内の圧力は大気圧以上であり、当該ウェハ搬送領域60において、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTのいわゆる大気系の搬送が行われる。
ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所定の装置に被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送できる。
以上の接合システム1には、図1に示すように制御部70が設けられている。制御部70は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1における被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、接合システム1における後述の接合処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部70にインストールされたものであってもよい。
次に、上述した接合装置30〜33の構成について説明する。接合装置30は、図4に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの搬入出口101が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器100の内部は、内壁102によって、前処理領域D1と接合領域D2に区画されている。上述した搬入出口101は、前処理領域D1における処理容器100の側面に形成されている。また、内壁102にも、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの搬入出口103が形成されている。
前処理領域D1には、接合装置30の外部との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを受け渡すための受渡部110が設けられている。受渡部110は、搬入出口101に隣接して配置されている。また受渡部110は、鉛直方向に複数、例えば2段配置され、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTのいずれか2つを同時に受け渡すことができる。例えば一の受渡部110で接合前の被処理ウェハW又は支持ウェハSを受け渡し、他の受渡部110で接合後の重合ウェハTを受け渡してもよい。あるいは、一の受渡部110で接合前の被処理ウェハWを受け渡し、他の受渡部110で接合前の支持ウェハSを受け渡してもよい。
受渡部110としては、例えば特開2013−247292号公報に記載の受渡部を用いることができる。すなわち、受渡部110は、受渡アーム111とウェハ支持ピン112とを有している。受渡アーム111は、ウェハ搬送装置61とウェハ支持ピン112との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを受け渡すことができる。ウェハ支持ピン112は、複数、例えば3箇所に設けられ、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを支持することができる。
前処理領域D1のY方向負方向側、すなわち搬入出口103側において、受渡部110の鉛直上方には、例えば被処理ウェハWの表裏面を反転させる反転部120が設けられている。
反転部120としては、例えば特開2013−247292号公報に記載の反転部を用いることができる。すなわち、反転部120は、被処理ウェハW、支持ウェハSを保持する保持アーム121を有している。保持アーム121は、水平方向(図4中のX方向)に延伸している。また保持アーム121には、被処理ウェハW、支持ウェハSを保持する保持部材122が例えば4箇所に設けられている。保持アーム121は、例えばモータなどを備えた駆動部123に支持されている。この駆動部123によって、保持アーム121は水平軸周りに回動自在であり、且つ水平方向(図4中のX方向及びY方向)に移動できる。また、駆動部123によって、保持アーム121は鉛直方向に延伸する支持柱124に沿って鉛直方向に移動できる。
支持柱124には、保持部材122に保持された被処理ウェハW、支持ウェハSの水平方向の向きを調節する位置調節機構125が支持板126を介して支持されている。位置調節機構125は、基台127と、被処理ウェハW、支持ウェハSのノッチ部の位置を検出する検出部128とを有している。そして、位置調節機構125では、保持部材122に保持された被処理ウェハW、支持ウェハSを水平方向に移動させながら、検出部128で被処理ウェハW、支持ウェハSのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節して被処理ウェハW、支持ウェハSの水平方向の向きを調節している。
なお、以上のように構成された受渡部110は鉛直方向に2段に配置され、またこれら受渡部110の鉛直上方に反転部120が配置される。すなわち、受渡部110の受渡アーム111は、反転部120の保持アーム121と位置調節機構125の下方において水平方向に移動する。また、受渡部110のウェハ支持ピン112は、反転部120の保持アーム121の下方に配置されている。
接合領域D2のY方向正方向側には、受渡部110、反転部120及び後述する接合部140に対して、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送する搬送部130が設けられている。搬送部130は、搬入出口103に取り付けられている。
搬送部130としては、例えば特開2013−247292号公報に記載の搬送部を用いることができる。すなわち、搬送部130は、複数、例えば2本の搬送アーム131を有している。2本の搬送アーム131は、鉛直方向に下からこの順で2段に配置され、それぞれ被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの裏面(被処理ウェハW、支持ウェハSにおいては非接合面WN、SN)を保持して搬送する搬送アームと、被処理ウェハWの表面、すなわち接合面WJの外周部を保持して搬送する搬送アームである。搬送アーム131の基端部には、例えばモータなどを備えたアーム駆動部132が設けられている。このアーム駆動部132によって、各搬送アーム131は独立して水平方向に移動できる。これら搬送アーム131とアーム駆動部132は、基台133に支持されている。
接合領域D2のY方向負方向側には、接着剤Gを介して被処理ウェハWと支持ウェハSとを押圧して接合する接合部140が設けられている。
接合部140は、図5に示すように支持ウェハSを上面で載置して保持する第1の保持部200と、被処理ウェハWを下面で吸着保持する第2の保持部201とを有している。第1の保持部200は、第2の保持部201の下方に設けられ、第2の保持部201と対向するように配置されている。すなわち、第1の保持部200に保持された支持ウェハSと第2の保持部201に保持された被処理ウェハWは対向して配置されている。
第1の保持部200には、例えば支持ウェハSを静電吸着するための静電チャックが用いられる。第1の保持部200には、熱伝導性を有する窒化アルミセラミックなどのセラミックが用いられる。また、第1の保持部200には、例えば直流高圧電源210が接続されている。そして、第1の保持部200の表面に静電気力を生じさせて、支持ウェハSを第1の保持部200上に静電吸着することができる。なお、第1の保持部200の材質は本実施の形態に限定されず、例えば炭化ケイ素セラミックやアルミナセラミック等の他のセラミックを用いてもよいし、例えば第1の保持部200の表面に絶縁層を形成する場合には、セラミックの他、例えばアルミニウムやステンレス等の金属材料を用いてもよい。
第1の保持部200の内部には、支持ウェハSを加熱する第1の加熱機構211が設けられている。第1の加熱機構211には、例えばヒータが用いられる。第1の加熱機構211による支持ウェハSの加熱温度は、例えば制御部70により制御される。
また、第1の保持部200の下面側には、断熱板212が設けられている。断熱板212は、第1の加熱機構211により支持ウェハSを加熱する際の熱が後述する下部チャンバ281側に伝達されるのを防止する。なお断熱板212には、例えば窒化ケイ素が用いられる。
第1の保持部200の下方には、支持ウェハS又は重合ウェハTを下方から支持し昇降させるための昇降ピン220が例えば3箇所に設けられている。昇降ピン220は、昇降駆動部221により上下動できる。昇降駆動部221は、例えばボールネジ(図示せず)と当該ボールネジを回動させるモータ(図示せず)とを有している。また、第1の保持部200の中央部付近には、第1の保持部200及び下部チャンバ281を厚み方向に貫通する貫通孔222が例えば3箇所に形成されている。そして、昇降ピン220は貫通孔222を挿通し、第1の保持部200の上面から突出可能になっている。なお、昇降駆動部221は後述する下部チャンバ281の下部に設けられている。そして昇降駆動部221は、支持部材230上に設けられている。
第2の保持部201には、例えば被処理ウェハWを静電吸着するための静電チャックが用いられる。第2の保持部201には、熱伝導性を有する窒化アルミセラミックなどのセラミックが用いられる。また、第2の保持部201には、例えば直流高圧電源240が接続されている。そして、第2の保持部201の表面に静電気力を生じさせて、被処理ウェハWを第2の保持部201上に静電吸着することができる。なお、第2の保持部201の材質は本実施の形態に限定されず、例えば炭化ケイ素セラミックやアルミナセラミック等の他のセラミックを用いてもよいし、例えば第2の保持部201の表面に絶縁層を形成する場合には、セラミックの他、例えばアルミニウムやステンレス等の金属材料を用いてもよい。
第2の保持部201の内部には、被処理ウェハWを加熱する第2の加熱機構241が設けられている。第2の加熱機構241には、例えばヒータが用いられる。2の加熱機構241には、例えばヒータが用いられる。第2の加熱機構241による被処理ウェハWの加熱温度は、例えば制御部70により制御される。
また、第2の保持部201の上面側には、断熱板242が設けられている。断熱板242は、第2の加熱機構241により被処理ウェハWを加熱する際の熱が後述する支持板250側に伝達されるのを防止する。なお断熱板242には、例えば窒化ケイ素が用いられる。
第2の保持部201の上面側には、支持板250を介して、第2の保持部201を鉛直下方に押圧する加圧機構260が設けられている。加圧機構260は、被処理ウェハWと支持ウェハSを覆うように設けられた圧力容器261と、圧力容器261の内部に流体、例えば圧縮空気を供給する流体供給管262と、内部に流体を貯留し、流体供給管262に流体を供給する流体を流体供給源263とを有している。
なお、これら第2の保持部201の上面側の部材は、支持板250の上方に設けられたエアシリンダ(図示せず)に支持されている。そして、支持板250の上方に設けられた調整ボルト(図示せず)によって、上部チャンバ282の平行出しや、第2の保持部201と第1の保持部200との隙間の調整が行われる。
圧力容器261は、例えば鉛直方向に伸縮自在の例えばステンレス製のベローズにより構成されている。圧力容器261は、その下面が支持板250の上面に固定されると共に、上面が第2の保持部201の上方に設けられた支持板264の下面に固定されている。流体供給管262は、その一端が圧力容器261に接続され、他端が流体供給源263に接続されている。そして、圧力容器261に流体供給管262から流体を供給することで、圧力容器261が伸長する。この際、圧力容器261の上面と支持板264の下面とが当接しているので、圧力容器261は下方向にのみ伸長し、圧力容器261の下面に設けられた第2の保持部201を下方に押圧することができる。そして圧力容器261が伸縮性を有するので、第2の保持部201の平行度と第1の保持部200の平行度に差異が生じていても、圧力容器261はその差異を吸収できる。またこの際、圧力容器261の内部は流体により加圧されており、均一に押圧できる。さらに圧力容器261の平面形状は被処理ウェハWと支持ウェハSの平面形状と同一であり、圧力容器261の径は被処理ウェハWの径と同じ、例えば300mmであるため、余計なエッジ応力が発生しない。したがって、第1の保持部200と第2の保持部201の平行度に関わらず、圧力容器261は第2の保持部201(被処理ウェハWと支持ウェハS)を面内均一に押圧することができる。第2の保持部201を押圧する際の圧力の調節は、圧力容器261に供給する圧縮空気の圧力を調節することで行われる。なお、支持板264は、加圧機構260により第2の保持部201にかかる荷重の反力を受けても変形しない強度を有する部材により構成されているのが好ましい。
第1の保持部200と第2の保持部201との間には、第1の保持部200に保持された支持ウェハSの表面を撮像する第1の撮像部270と、第2の保持部201に保持された被処理ウェハWの表面を撮像する第2の撮像部271とが設けられている。第1の撮像部270と第2の撮像部271には、例えば広角型のCCDカメラがそれぞれ用いられる。また、第1の撮像部270と第2の撮像部271は、移動機構(図示せず)によって鉛直方向及び水平方向に移動可能に構成されている。
接合部140は、内部を密閉可能な処理容器280を有している。処理容器280は、上述した第1の保持部200、第2の保持部201、支持板250、圧力容器261、支持板264、第1の撮像部270、第2の撮像部271を内部に収容する。
処理容器280は、第1の保持部200を支持する下部チャンバ281と、第2の保持部201を支持する上部チャンバ282とを有している。上部チャンバ282は、例えばエアシリンダ等の昇降機構(図示せず)によって鉛直方向に昇降可能に構成されている。下部チャンバ281における上部チャンバ282との接合面には、処理容器280の内部の気密性を保持するためのシール材283が設けられている。シール材283には、例えばOリングが用いられる。そして、図6に示すように下部チャンバ281と上部チャンバ282を当接させることで、処理容器280の内部が密閉空間に形成される。
上部チャンバ282の周囲には、図7に示すように当該上部チャンバ282を介して第2の保持部201を水平方向に移動させる移動機構290が複数、例えば5つ設けられている。5つの移動機構290のうち、4つの移動機構290は第2の保持部201の水平方向への移動に用いられ、1つの移動機構290は第2の保持部201の鉛直軸周り(θ方向)の回転に用いられる。移動機構290は、図5に示すように上部チャンバ282に当接して第2の保持部201を移動させるカム291と、シャフト292を介してカム291を回転させる、例えばモータ(図示せず)を内蔵した回転駆動部293とを有している。カム291はシャフト292の中心軸に対して偏心して設けられている。そして、回転駆動部293によりカム291を回転させることで、第2の保持部201に対するカム291の中心位置が移動し、第2の保持部201を水平方向に移動させることができる。
下部チャンバ281には、処理容器280内の雰囲気を減圧する減圧機構300が設けられている。減圧機構300は、処理容器280内の雰囲気を吸気するための吸気管301と、吸気管301に接続された例えば真空ポンプなどの負圧発生装置302とを有している。
なお、接合装置31〜33の構成は、上述した接合装置30の構成と同様であるので説明を省略する。また、接合装置30〜33における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
次に、上述した疎水化装置40の構成について説明する。疎水化装置40は、図8に示すように内部を密閉可能な処理容器310を有している。処理容器310のウェハ搬送領域60側の側面には、支持ウェハSの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器310内の中央部には、支持ウェハSを保持して回転させる回転保持部としてのスピンチャック320が設けられている。スピンチャック320は、水平な上面を有し、当該上面には、例えば支持ウェハSを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、支持ウェハSをスピンチャック320上に吸着保持できる。
スピンチャック320の下方には、例えばモータなどを備えたチャック駆動部321が設けられている。スピンチャック320は、チャック駆動部321により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部321には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック320は昇降自在になっている。
スピンチャック320の周囲には、支持ウェハSから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ322が設けられている。カップ322の下面には、回収した液体を排出する排出管323と、カップ322内の雰囲気を真空引きして排気する排気管324が接続されている。
図9に示すようにカップ322のX方向負方向(図9中の下方向)側には、Y方向(図9中の左右方向)に沿って延伸するレール330が形成されている。レール330は、例えばカップ322のY方向負方向(図9中の左方向)側の外方からY方向正方向(図9中の右方向)側の外方まで形成されている。レール330には、アーム331が取り付けられている。
アーム331には、図8及び図9に示すように支持ウェハSの外周部に疎水化剤を供給する、疎水化剤供給部としての疎水化剤ノズル332が支持されている。なお、疎水化剤には、接着剤Gに対して疎水性(撥水性)を有する材料、例えばHMDS(ヘキサメチルジシロキサン)が用いられる。アーム331は、図9に示すノズル駆動部333により、レール330上を移動自在である。これにより、疎水化剤ノズル332は、カップ322のY方向正方向側の外方に設置された待機部334からカップ322内の支持ウェハSの外周部上方まで移動でき、さらに当該支持ウェハS上を支持ウェハSの径方向に移動できる。また、アーム331は、ノズル駆動部333によって昇降自在であり、疎水化剤ノズル332の高さを調節できる。
疎水化剤ノズル332には、図8に示すように当該疎水化剤ノズル332に疎水化剤を供給する供給管335が接続されている。供給管335は、内部に疎水化剤を貯留する疎水化剤供給源336に連通している。また、供給管335には、疎水化剤の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群337が設けられている。
なお、疎水化装置40における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
次に、上述した塗布装置41の構成について説明する。塗布装置41は、図10に示すように内部を密閉可能な処理容器340を有している。処理容器340のウェハ搬送領域60側の側面には、支持ウェハSの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器340内の中央部には、表面に支持ウェハSを載置して保持する保持部350が設けられている。保持部350には、例えば真空チャックや静電チャック等が用いられる。
保持部350の下方には、支持ウェハSを下方から支持し昇降させるための昇降ピン351が設けられている。昇降ピン351は例えば3本設けられ、昇降駆動部352により上下動できる。保持部350には、当該保持部350を厚み方向に貫通する貫通孔353が例えば3箇所に形成されおり、昇降ピン351は、貫通孔353を挿通し、保持部350の上面から突出可能になっている。
図11に示すように保持部350のX方向負方向(図11の下方向)側には、Y方向(図11の左右方向)に沿って延伸するレール360が形成されている。レール360は、例えば保持部350のY方向負方向(図11の左方向)側の外方からY方向正方向(図11の右方向)側の外方まで形成されている。レール360には、アーム361が取り付けられている。
アーム361には、図10及び図11に示すように支持ウェハSに塗布液としての接着剤Gを供給する、塗布液供給部としての接着剤ノズル362が支持されている。アーム361は、図11に示すノズル駆動部363により、レール360上を移動自在である。これにより、接着剤ノズル362は、保持部350のY方向正方向側の外方に設置された待機部364から保持部350上の支持ウェハSの中心部上方まで移動でき、さらに当該支持ウェハSの表面上を支持ウェハSの径方向に移動できる。また、アーム361は、ノズル駆動部363によって昇降自在であり、接着剤ノズル362の高さを調整できる。なお、本実施の形態では、レール360、アーム361及びノズル駆動部363が、本発明の移動機構を構成している。
接着剤ノズル362は、図12に示すようにX方向に向けて延伸する略直方体形状に形成されている。接着剤ノズル362は、例えば支持ウェハSの径よりも長く形成されている。接着剤ノズル362の下端面には、例えば支持ウェハSの径よりも長いスリット状の塗布液の吐出口362aが形成されている。
接着剤ノズル362には、図10に示すように当該接着剤ノズル362に接着剤Gを供給する供給管365が接続されている。供給管365は、内部に接着剤Gを貯留する接着剤供給源366に連通している。また、供給管365には、接着剤Gの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群367が設けられている。
なお、塗布装置41における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われる被処理ウェハWと支持ウェハSの接合処理方法について説明する。図13は、かかる接合処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数枚の被処理ウェハWを収容したカセットCW、複数枚の支持ウェハSを収容したカセットCS、及び空のカセットCTが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットCS内の支持ウェハSが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。このとき、支持ウェハSは、その非接合面SNが下方を向いた状態で搬送される。
次に支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61によって疎水化装置40に搬送される。疎水化装置40に搬入された支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61からスピンチャック320に受け渡され吸着保持される。このとき、支持ウェハSの非接合面SNが吸着保持される。
続いて、アーム331によって待機部334の疎水化剤ノズル332を支持ウェハSの外周部の上方まで移動させる。その後、スピンチャック320によって支持ウェハSを回転させながら、図14に示すように疎水化剤ノズル332から支持ウェハSの接合面SJの外周部に疎水化剤Hを供給する。疎水化剤Hは、例えば支持ウェハSの外側面からの距離Lが例えば2mm程度の範囲に塗布される。そして図15に示すように、疎水化剤Hは、支持ウェハSの接合面SJの外周部全周に亘って塗布される(図13の工程A1)。
次に支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61によって塗布装置41に搬送される。塗布装置41に搬入された支持ウェハSは、昇降ピン351に受け渡され、保持部350に吸着保持される。
続いて、図16及び図17に示すようにアーム361によって、待機部364の接着剤ノズル362を支持ウェハSの外周部、より具体的には疎水化剤Hの内側端部の上方に移動させる。そして、さらに接着剤ノズル362を所定の高さまで下降させる。このとき、支持ウェハSの接合面SJと接着剤ノズル362との距離は、支持ウェハS上に塗布される接着剤Gの膜厚に応じて設定される。そして、接着剤供給源366から接着剤ノズル362に接着剤Gを供給し、当該接着剤ノズル362の吐出口362aから表面張力によって接着剤Gを露出させる。そうすると、支持ウェハSの外周部表面と接着剤ノズル362の吐出口362aとの間に、接着剤ノズル362から吐出された接着剤Gの液溜まりが形成される。
その後、接着剤Gを支持ウェハSの接合面SJに接触させた状態で、アーム361によって接着剤ノズル362を支持ウェハSの径方向に移動させる。そうすると、吐出口362aから吐出された接着剤Gは、その自重と毛細管現象の作用によって支持ウェハSの接合面SJに順次供給される。接着剤ノズル362は、支持ウェハSの他方の外周部、より具体的には疎水化剤Hの他方の内側端部まで移動させる。こうして、図18に示すように疎水化剤Hの内側において、支持ウェハSの接合面SJの全面に接着剤Gが塗布される(図13の工程A2)。
この工程A2では、接着剤Gの膜厚TGが疎水化剤Hの膜厚THより大きくなっている。なお、実際には、接着剤Gは後述する工程A3で熱処理されると、接着剤G中の溶剤成分が揮発して、当該接着剤Gの膜厚TGは若干小さくなる。そこで、工程A2では、接着剤Gの最終膜厚が疎水化剤Hの膜厚THより大きくなるように、接着剤Gが塗布される。
次に支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61によって熱処理装置42に搬送される。熱処理装置42では、先ず、加熱部によって支持ウェハSは所定の温度、例えば100℃〜300℃に加熱される(図13の工程A3)。かかる加熱を行うことで支持ウェハS上の接着剤Gが加熱され、当該接着剤Gが硬化する。その後、温度調節部によって、支持ウェハSは所定の温度、例えば常温である23℃に温度調節される。
次に支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61によって接合装置30に搬送される。接合装置30に搬送された支持ウェハSは、ウェハ搬送装置61から受渡部110の受渡アーム111に受け渡された後、さらに受渡アーム111からウェハ支持ピン112に受け渡される。その後、支持ウェハSは、搬送部130の搬送アーム131によってウェハ支持ピン112から反転部120に搬送される。
反転部120に搬送された支持ウェハSは、保持部材122に保持され、位置調節機構125に移動される。そして、位置調節機構125において、支持ウェハSのノッチ部の位置を調節して、当該支持ウェハSの水平方向の向きが調節される(図13の工程A4)。
その後、支持ウェハSは、搬送部130の搬送アーム131によって反転部120から接合部140に搬送される。このとき、上部チャンバ282は下部チャンバ281の上方に位置しており、上部チャンバ282と下部チャンバ281は当接しておらず、処理容器280内が密閉空間に形成されていない。接合部140に搬送された支持ウェハSは、第1の保持部200に載置される(図13の工程A5)。第1の保持部200上では、支持ウェハSの接合面SJが上方を向いた状態、すなわち接着剤Gが上方を向いた状態で支持ウェハSが吸着保持される。
支持ウェハSに上述した工程A1〜A5の処理が行われている間、当該支持ウェハSに続いて被処理ウェハWの処理が行われる。被処理ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって接合装置30に搬送される。なお、被処理ウェハWが接合装置30に搬送される工程については、上記実施の形態と同様であるので説明を省略する。
接合装置30に搬送された被処理ウェハWは、ウェハ搬送装置61から受渡部110の受渡アーム111に受け渡された後、さらに受渡アーム111からウェハ支持ピン112に受け渡される。その後、被処理ウェハWは、搬送部130の搬送アーム131によってウェハ支持ピン112から反転部120に搬送される。
反転部120に搬送された被処理ウェハWは、保持部材122に保持され、位置調節機構125に移動される。そして、位置調節機構125において、被処理ウェハWのノッチ部の位置を調節して、当該被処理ウェハWの水平方向の向きが調節される(図13の工程A6)。水平方向の向きが調節された被処理ウェハWは、位置調節機構125から水平方向に移動され、且つ鉛直方向上方に移動された後、その表裏面が反転される(図13の工程A7)。すなわち、被処理ウェハWの接合面WJが下方に向けられる。
その後、被処理ウェハWは、鉛直方向下方に移動された後、搬送部130の搬送アーム131によって反転部120から接合部140に搬送される。このとき、搬送アーム131は、被処理ウェハWの接合面WJの外周部のみを保持しているので、例えば搬送アーム131に付着したパーティクル等によって接合面WJが汚れることはない。接合部140に搬送された被処理ウェハWは、第2の保持部201に吸着保持される(図13の工程A8)。第2の保持部201では、被処理ウェハWの接合面WJが下方を向いた状態で被処理ウェハWが保持される。
接合部140では、先ず、第1の保持部200に保持された支持ウェハSと第2の保持部201に保持された被処理ウェハWとの水平方向の位置調節が行われる。被処理ウェハWの表面と支持ウェハSの表面には、予め定められた複数、例えば4点以上の基準点が形成されている。そして、第1の撮像部270を水平方向に移動させ、支持ウェハSの表面が撮像される。また、第2の撮像部271を水平方向に移動させ、被処理ウェハWの表面が撮像される。その後、第1の撮像部270が撮像した画像に表示される支持ウェハSの基準点の位置と、第2の撮像部271が撮像した画像に表示される被処理ウェハWの基準点の位置とが合致するように、移動機構290によって被処理ウェハWの水平方向の位置(水平方向の向きを含む)が調節される。すなわち、回転駆動部293によってカム291を回転させて上部チャンバ282を介して第2の保持部201を水平方向に移動させ、被処理ウェハWの水平方向の位置が調節される。こうして被処理ウェハWと支持ウェハSとの水平方向の位置が調節される(図13の工程A9)。
その後、第1の撮像部270と第2の撮像部271を第1の保持部200と第2の保持部201との間から退出させた後、移動機構(図示せず)によって上部チャンバ282を下降させる。そして、図6に示したように上部チャンバ282と下部チャンバ281を当接させて、これら上部チャンバ282と下部チャンバ281で構成される処理容器280の内部が密閉空間に形成される。このとき、第1の保持部200に保持された被処理ウェハWと第2の保持部201に保持された支持ウェハSとの間には、微小な隙間が形成されている。すなわち、被処理ウェハWと支持ウェハSは当接していない。
その後、減圧機構300によって処理容器280内の雰囲気を吸引し、処理容器280内を真空状態まで減圧する(図13の工程A10)。本実施の形態では、処理容器280内を所定の真空圧、例えば10Pa以下まで減圧する。
その後、図19に示すように圧力容器261に圧縮空気を供給し、当該圧力容器261内を所定の圧力、例えば10kPa〜1MPaにする。こで、処理容器280内は真空状態に維持されており、圧力容器261は処理容器280内の真空雰囲気内に配置されている。このため、加圧機構260によって下方に押圧される圧力、すなわち圧力容器261から第2の保持部201に伝達される圧力は、圧力容器261内の圧力と処理容器280内の圧力との差圧になる。そして、この加圧機構260によって第2の保持部201が下方に押圧され、被処理ウェハWの全面と支持ウェハSの全面が当接する。被処理ウェハWと支持ウェハSが当接する際、被処理ウェハWと支持ウェハSはそれぞれ第2の保持部201と第1の保持部200に吸着保持されているので、被処理ウェハWと支持ウェハSの位置ずれが生じない。また圧力容器261の平面形状は被処理ウェハWと支持ウェハSの平面形状と同一であるため、加圧機構260は被処理ウェハWと支持ウェハSを全面で押圧することになる。なお、処理容器280内は真空状態に維持されているため、被処理ウェハWと支持ウェハSを当接させても、当該被処理ウェハWと支持ウェハSとの間におけるボイドの発生を抑制することができる。また、加圧機構260によって第2の保持部201を押圧する圧力は、接着剤Gの種類や被処理ウェハW上のデバイスの種類等に応じて設定される。
このように加圧機構260により被処理ウェハWと支持ウェハSを押圧する際、加熱機構211、241により被処理ウェハWと支持ウェハSを所定の温度、例えば100℃〜400℃で加熱する。このように被処理ウェハWと支持ウェハSを所定の温度で加熱しながら、加圧機構260により第2の保持部201を所定の圧力で押圧することによって、被処理ウェハWと支持ウェハSがより強固に接着され、接合される(図13の工程A11)。
ここで図18に示したように、接合前の支持ウェハSの接合面SJにおいて、接着剤Gの膜厚TGは疎水化剤Hの膜厚THより大きい。このため、工程A11においては、図20に示すように接着剤Gが被処理ウェハWと支持ウェハSの間の外周部まで拡がる。したがって、被処理ウェハWと支持ウェハSを適切に接合することができる。
このように被処理ウェハWと支持ウェハSが接合された重合ウェハTは、搬送部130の搬送アーム131によって接合部140から受渡部110に搬送される。受渡部110に搬送された重合ウェハTは、ウェハ支持ピン112を介して受渡アーム111に受け渡され、さらに受渡アーム111からウェハ搬送装置61に受け渡される。
その後重合ウェハTは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所定のカセット載置板11のカセットCTに搬送される。こうして、一連の被処理ウェハWと支持ウェハSの接合処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、工程A1において支持ウェハSの接合面SJの外周部に疎水化剤Hを塗布した後、工程A2において支持ウェハSの接合面SJに接着剤Gが塗布される。この工程A2において支持ウェハSの外周部では、疎水化剤Hによって接着剤Gが塗布されるのが抑制される。そうすると、接着剤Gが塗布された支持ウェハSを搬送する搬送装置や、当該支持ウェハSに所定の処理を行う処理装置に接着剤Gが付着することがない。しかも、支持ウェハS上の接着剤Gの膜厚TGは支持ウェハSの外周部上の疎水化剤Hの膜厚THより大きい。そうすると、工程A11において、接着剤Gが被処理ウェハWと支持ウェハSの間の外周部まで拡がり、被処理ウェハWと支持ウェハSを適切に接合することができる。
また、本実施の形態のように、工程A2(塗布装置41)において、いわゆるスキャン塗布が行われる場合、接着剤ノズル362の吐出口362aは、支持ウェハSの径より大きい。そうすると、例えば本実施の形態のように支持ウェハSの外周部に疎水化剤Hが塗布されていないと、例えば図21に示すように接着剤ノズル362から支持ウェハSに供給された接着剤Gは、支持ウェハSの外周部からはみ出しやすい。このようにはみ出た接着剤Gは、支持ウェハSの搬送工程や他の処理工程に悪影響を及ぼすおそれがある。この点、上述したように本実施の形態によれば、疎水化剤Hが塗布された支持ウェハSの外周部には、接着剤Gが塗布されない。したがって、本発明は接着剤Gをスキャン塗布する際に特に有用となる。
さらに、工程A2では、図16及び図17に示したように接着剤ノズル362による接着剤Gの塗布開始位置を、疎水化剤Hの内側端部の上方としている。このため、接着剤Gが支持ウェハSの外周部に塗布されるのをより確実に抑制することができる。
また、本実施の形態では、支持ウェハSに疎水化剤Hと接着剤Gが塗布されおり、換言すれば被処理ウェハWに疎水化剤Hと接着剤Gが塗布されない。ここで、工程A11において、接合された重合ウェハTの外周部から接着剤Gをはみ出させてもよい。接合システム1において接合処理を終了した後、被処理ウェハWは薄化される。被処理ウェハWが薄化される際、はみ出した接着剤Gの突出量が適切に制御されていると、当該接着剤Gによって被処理ウェハWの外周部が保護されるのである。そこで、本実施の形態のように、被処理ウェハWの外周部に疎水化剤Hが塗布されていないと、当該被処理ウェハWの外周部において接着剤Gが拡がりやすく、また外周部からはみ出しやすい。したがって、被処理ウェハWの外周部を保護するという観点からは、支持ウェハSに疎水化剤Hと接着剤Gを塗布するのが好ましい。
また、接合システム1は、接合装置30〜33、疎水化装置40、塗布装置41、熱処理装置42〜47を有しているので、支持ウェハSを順次処理して当該支持ウェハSに疎水化剤Hと接着剤Gを塗布して所定の温度に加熱すると共に、接合装置30において被処理ウェハWの表裏面を反転させる。その後、接合装置30において、疎水化剤Hと接着剤Gが塗布されて所定の温度に加熱された支持ウェハSと表裏面が反転された被処理ウェハWとを接合する。このように本実施の形態によれば、被処理ウェハWと支持ウェハSを並行して処理することができる。また、接合装置30において被処理ウェハWと支持ウェハSを接合する間に、疎水化装置40、塗布装置41、熱処理装置42及び接合装置30において、別の被処理ウェハWと支持ウェハSを処理することもできる。したがって、被処理ウェハWと支持ウェハSの接合を効率よく行うことができ、接合処理のスループットを向上させることができる。
なお、以上の実施の形態の塗布装置41では、ノズル駆動部363によって接着剤ノズル362を水平方向に移動させることで、支持ウェハSと接着剤ノズル362を相対的に移動させたが、支持ウェハSが保持される保持部350を水平方向に移動させるようにしてもよい。或いは、接着剤ノズル362と保持部350の両方を水平方向に移動させるようにしてもよい。
以上の実施の形態では、疎水化装置40において支持ウェハSの外周部に疎水化剤Hを塗布し、塗布装置41において支持ウェハSに接着剤Gを塗布していたが、これら疎水化装置40と塗布装置41の構成はこれに限定されない。例えば図22及び図23に示す一の塗布装置400を用いて、支持ウェハSに疎水化剤Hと接着剤Gを塗布してもよい。塗布装置400は、疎水化装置40と塗布装置41に代えて、例えば接合システム1の第2の処理ブロックG2に設けられる。
塗布装置400は、内部を密閉可能な処理容器410を有している。処理容器410のウェハ搬送領域60側の側面には、支持ウェハSの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器410内の中央部には、支持ウェハSを保持して回転させる回転保持部としてのスピンチャック420が設けられている。スピンチャック420は、水平な上面を有し、当該上面には、例えば支持ウェハSの非接合面SNを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、支持ウェハSをスピンチャック420上に吸着保持できる。
スピンチャック420の下方には、例えばモータなどを備えたチャック駆動部421が設けられている。スピンチャック420は、チャック駆動部421により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部421には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック420は昇降自在になっている。
スピンチャック420の周囲には、支持ウェハSから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ422が設けられている。カップ422の下面には、回収した液体を排出する排出管423と、カップ422内の雰囲気を真空引きして排気する排気管424が接続されている。
図23に示すようにカップ422のX方向負方向(図23中の下方向)側には、Y方向(図23中の左右方向)に沿って延伸するレール430が形成されている。レール430は、例えばカップ422のY方向負方向(図23中の左方向)側の外方からY方向正方向(図23中の右方向)側の外方まで形成されている。レール430には、アーム431が取り付けられている。
アーム431には、図22及び図23に示すように支持ウェハSに接着剤Gを供給する、塗布液供給部としての接着剤ノズル432が支持されている。アーム431は、図23に示すノズル駆動部433により、レール430上を移動自在である。これにより、接着剤ノズル432は、カップ422のY方向正方向側の外方に設置された待機部434からカップ422内の支持ウェハSの中心部上方まで移動でき、さらに当該支持ウェハS上を支持ウェハSの径方向に移動できる。また、アーム431は、ノズル駆動部433によって昇降自在であり、接着剤ノズル432の高さを調節できる。
接着剤ノズル432には、図22に示すように当該接着剤ノズル432に接着剤Gを供給する接着剤供給管435が接続されている。接着剤供給管435は、内部に接着剤Gを貯留する接着剤供給源436に連通している。また、接着剤供給管435には、接着剤Gの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群437が設けられている。
また、図23に示すようにカップ422とレール430の間には、Y方向(図23中の左右方向)に沿って延伸するレール440が形成されている。レール440は、例えばカップ422のY方向負方向(図5中の左方向)側の外方からカップ422の中央近傍まで形成されている。レール440には、アーム441が取り付けられている。
アーム441には、図22及び図23に示すように支持ウェハSの外周部に疎水化剤Hを供給する、疎水化剤供給部としての疎水化剤ノズル442が支持されている。アーム441は、図23に示すノズル駆動部443により、レール440上を移動自在である。これにより、疎水化剤ノズル442は、カップ422のY方向負方向側の外方に設置された待機部444からカップ422内の支持ウェハSの外周部上方まで移動でき、さらに当該支持ウェハS上を支持ウェハSの径方向に移動できる。また、アーム441は、ノズル駆動部443によって昇降自在であり、疎水化剤ノズル442の高さを調節できる。
疎水化剤ノズル442には、図22に示すように当該疎水化剤ノズル442に疎水化剤Hを供給する疎水化剤供給管445が接続されている。疎水化剤供給管445は、内部に疎水化剤Hを貯留する疎水化剤供給源446に連通している。さらに、疎水化剤供給管445には、疎水化剤Hの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群447が設けられている。
なお、本実施の形態では、接着剤ノズル432を支持するアーム431と疎水化剤ノズル442を支持するアーム441は、それぞれ別々のレール430、440に取り付けられていたが、同じレールに取り付けられていてもよい。また、接着剤ノズル432と疎水化剤ノズル442は、それぞれ別々のアーム431、441に支持されていたが、同じアームに支持されていてもよい。
また、塗布装置400における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
かかる場合、工程A1において、スピンチャック420に支持ウェハSが吸着保持されると、アーム441によって待機部444の疎水化剤ノズル442を支持ウェハSの外周部の上方まで移動させる。その後、スピンチャック420によって支持ウェハSを回転させながら、疎水化剤ノズル442から支持ウェハSの接合面SJの外周部に疎水化剤Hを供給する。そして、図14及び図15に示したように、疎水化剤Hは、支持ウェハSの接合面SJの外周部全周に亘って塗布される。
その後、工程A2において、疎水化剤ノズル442を待機部444に移動させると共に、アーム431によって待機部434の接着剤ノズル432を支持ウェハSの中心部の上方まで移動させる。その後、スピンチャック420による支持ウェハSの回転を維持した状態で、接着剤ノズル432から支持ウェハSの接合面SJに接着剤Gを供給する。供給された接着剤Gは、遠心力により支持ウェハSの接合面SJを外周部に向けて拡散する。そして、図18に示したように疎水化剤Hの内側において、支持ウェハSの接合面SJの全面に接着剤Gが塗布される。
なお、他の工程A3〜A11については、上記実施の形態における工程A3〜A11と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態においても、上記実施の形態と同様の効果を享受することができる。すなわち、工程A2において支持ウェハSの外周部に接着剤Gが塗布されるのが抑制しつつ、工程A11において接着剤Gを被処理ウェハWと支持ウェハSの外周部まで拡げて、被処理ウェハWと支持ウェハSを適切に接合することができる。
以上の実施の形態では、工程A1と工程A2において、それぞれ支持ウェハSに疎水化剤Hと接着剤Gを塗布していたが、被処理ウェハWに疎水化剤Hと接着剤Gを塗布してもよい。
以上の実施の形態では、接合装置30において被処理ウェハWを下側に配置し、且つ支持ウェハSを上側に配置した状態で、これら被処理ウェハWと支持ウェハSを接合していたが、被処理ウェハWと支持ウェハSの上下配置を反対にしてもよい。この際、第1の保持部200が被処理ウェハWを支持し、第2の保持部201が支持ウェハSを支持してもよい。そして、上述した工程A1〜A5を被処理ウェハWに対して行い、当該被処理ウェハWの接合面WJに疎水化剤Hと接着剤Gを塗布する。また、上述した工程A6〜A8を支持ウェハSに対して行い、当該支持ウェハSの表裏面を反転させる。そして、上述した工程A9〜A11を行い、被処理ウェハWと支持ウェハSを接合する。
以上の実施の形態では、塗布液として接着剤Gを用いた場合について説明したが、本発明が適用される塗布液はこれに限定されない。例えば被処理ウェハWと支持ウェハSを接合する際には、接着剤Gのほか、被処理ウェハW上のデバイスを保護するための保護剤や、接合された被処理ウェハWと支持ウェハSを適切に剥離させるための剥離剤が設けられる場合がある。被処理ウェハW又は支持ウェハSにこれら保護剤や剥離剤を塗布する際にも、本発明は適用できる。また、例えば被処理ウェハW又は支持ウェハS上にレジスト液を塗布する際にも、本発明を適用することができる。
以上の実施の形態では、被処理基板と支持基板がウェハの場合について説明したが、本発明は、これら被処理基板と支持基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
例えば上述した塗布装置41において、矩形のガラス基板に塗布液を塗布する場合、接着剤ノズル362の吐出口362aの長さを、疎水化剤Hが塗布された内側の長さに合致させてもよい。かかる場合、接着剤ノズル362から供給される接着剤Gはガラス基板の外周部の疎水化剤H上には塗布されないので、当該接着剤Gがガラス基板の外周部に塗布されるのをより確実に抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。