JP6344848B2 - シリコンカーバイド層を形成することによる微小電気機械システムのスティクションの低減 - Google Patents

シリコンカーバイド層を形成することによる微小電気機械システムのスティクションの低減 Download PDF

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Description

本開示は、概して微小電気機械システム(MEMS)の製造に関し、より具体的には、MEMSデバイス内で接触するポリシリコン表面上にシリコンカーバイド層を形成することを通じてMEMSデバイス内のスティクションを低減することに関する。
微小電気機械システム(MEMS)デバイスは、100μmを下回る寸法を有する特徴部を有する可動部品を提供する微小機械デバイスである。これらの可動部品は、微細加工技法を使用して形成される。MEMSデバイスは、孔、凹部、チャネル、カンチレバー、メンブレンなどを有する。これらのデバイスは一般的にシリコン材料をベースにしており、物理的構造を形成し、移動のためにそれらの構造を解放するための様々な技法を使用する。
なお、抗スティクションコーティングを備えるMEMSデバイスを提供するための方法およびシステムについて、特許文献1に記載されている。
米国特許第7,692,839号明細書
スティクションとは静止摩擦力であり、一般的なMEMSデバイスに伴う繰り返し発生している問題である。スライドすることなく互いに押し合っている任意の固体は、静的な密着を克服するために何らかの閾値の力(スティクション)を必要とし、この力を生成する機構はMEMSデバイスによって異なり得る。マイクロメートル範囲を下回る面積を有する2つの表面が近接近すると、静電気および/またはファンデルワールス力に起因してともに付着し得る。この寸法における静止摩擦力は、水素結合または表面上の残留汚染にも関係し得る。
加速度計などのMEMSデバイスについて、オーバートラベルストップなどの表面は、デバイス設計の限界における使用中に、またはデバイスの製造中に近接近または接触する可能性がある。それらの状況において、静止摩擦力によって、MEMSデバイス部品(たとえば、シーソー型加速度計機構)がその場から動かなくなり、使用できなくなる可能性がある。そのような近接近移動または接触を回避する従来の方法は、バネ定数を増大すること、および、MEMSデバイスの部品間の距離を増大することを含む。しかし、これらの方法は、加速に起因してデバイスの感度を低減させ、したがって、MEMSデバイスの実用性を低減させる可能性がある。それゆえ、MEMSデバイスの感度を低減することなく、MEMSデバイスの静止摩擦力に関連する相互作用を低減するための機構を提供することが望ましい。
本発明の実施形態は、作製中に使用されるTEOSベースの酸化シリコン犠牲膜由来の炭素を使用してシリコン表面上にほぼ均一なシリコンカーバイド層を形成することによって、MEMSデバイス内のスティクションを低減するための機構を提供する。耐性スティクションコーティングを形成するための炭素のソースとしてTEOSを使用することによって、標準的な自己組織化単分子層(SAM)プロセスを使用してコーティングするのが困難なもの(たとえば、試験質量体の下の)を含む、すべてのシリコン表面をコーティングすることができる。温度、アニーリングする時間の長さなどのような制御された処理パラメータによって、以前のプロセスによっては提供されないほぼ均一なシリコンカーバイドコーティングが可能になる。
本発明は、添付の図面を参照することによってよりよく理解されることができ、その多数の目的、特徴、および利点が当業者に明らかとなる。
当該技術分野において周知の加速度計の断面図を示す簡略ブロック図。 作製の一段階の間のMEMS加速度計の端部に存在するトラベルストップ領域を拡大した断面図を示す簡略ブロック図。 第2のポリシリコン層を堆積した後の作製の一段階の間のトラベルストップ領域の断面図を示す簡略ブロック図。 加速度計の使用中、または犠牲層を除去している間に生じる可能性がある位置における、犠牲層を除去した後のトラベルストップ領域の断面図を示す簡略ブロック図。 本発明の実施形態に応じた、処理の一工程の間のトラベルストップ領域の断面図を示す簡略ブロック図。
異なる図面において同じ参照符号が使用されている場合、これは、別途記載しない限り、同一の項目であることを示す。図面は必ずしも原寸に比例して描かれてはいない。
図1は、従来技術において周知のシーソー型加速度計の断面図を示す簡略ブロック図である。加速度計は、絶縁層120を有する基板110を含む。基板110は、たとえば、シリコンウエハであってもよく、絶縁層120は、たとえば、酸化シリコンまたは窒化シリコンであってもよい。いくつかの例において、絶縁層120は、基板110から熱成長されることができるか、または、堆積されることができる。
固定電極130および135が、トラベルストップ領域140および145とともに絶縁層120の上に形成される。固定電極130および135ならびにトラベルストップ領域140および145を形成する層は、一般的にポリシリコンであり、用途に対して所望されるようなパターニングを含む、従来の技法を使用して形成される。固定電極およびトラベルストップ領域を形成する層は、代替的に、結晶シリコン、アモルファスシリコン、窒化物、金属含有材料、他の適切な材料など、またはこれらの任意の組合せであってもよい。電極およびトラベルストップ領域をMEMS加速度計の他の要素から電気的に絶縁するための絶縁体層150が形成される。絶縁体層150は、たとえば、窒化シリコン、二酸化シリコン、酸窒化シリコンなどを含む様々な材料から形成されることができる。
旋回試験質量体160が、MEMSデバイスまたはMEMSデバイスを組み込んだシステムの加速に応答してシーソーと同様に動くように構成されている。旋回試験質量体160は、旋回点165を通じて旋回試験質量体の側部170と同旋回試験質量体の側部175との間が不平衡になるように構成されてもよい。不平衡の量に応じて、加速に対するデバイスの感度を低くするかまたは高くするという効果が得られる。旋回試験質量体の側部170上に構成されている電極180は、固定電極130と関連付けられ、一方で旋回試験質量体上の電極185は、固定電極135と関連付けられる。加えて、旋回試験質量体の側部170上のトラベルストップ190は、トラベルストップ領域140と関連付けられ、旋回試験質量体の側部175上のトラベルストップ195はトラベルストップ領域145と関連付けられる。旋回試験質量体160ならびにトラベルストップ190および195は、一般的にポリシリコンから形成される。
電極180および固定電極130が第1の可変センスキャパシタを形成する一方、電極185および固定電極135が第2の可変センスキャパシタを形成する。第1の可変センスキャパシタおよび第2の可変センスキャパシタの容量の変化が組み合わされて、MEMS加速度計から差動出力が提供されることができる。図1におけるMEMS加速度計の作製は、周知のMEMSプロセスを使用して実行されることができる。
図2は、作製の一段階の間のMEMS加速度計の端部175にあるトラベルストップ領域の拡大した断面図を示す簡略ブロック図である。上述のように、基板110に絶縁層120が設けられ、基板110はシリコンウエハであってもよく、絶縁層120は酸化シリコンであってもよい。第1のポリシリコン層210が絶縁層120上に形成され、部分的に、トラベルストップ領域145を形成する。第1のポリシリコン層は、たとえば、急速加熱処理堆積(a rapid thermal process deposition)を使用して形成されることができる。加えて、第1のポリシリコン層には、たとえば、リンをドープされることができる。代替的に、上述のように、トラベルストップ領域145は、たとえば、アモルファスまたは結晶シリコンを使用して形成されることができる。たとえば、絶縁層120の過剰なエッチングを防止するために、絶縁体層150が、ポリシリコン層210および絶縁層120の上に形成される。
パターニング済み絶縁体層150およびポリシリコン層210の露出した領域の上に犠牲層220が形成される。犠牲層220は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)ガスを使用して酸化シリコンの犠牲層を形成することによって形成される。犠牲層は、MEMSデバイスの次の層のための「モールディング」を形成するようにパターニングされることができる。トラベルストップ195を含む旋回試験質量体160を形成するために、パターニング済み犠牲層上に第2のポリシリコン層230が形成されることができる。パターニング済み層の積層は用途の必要性に応じて継続されてもよい。
図3は、第2のポリシリコン層230を堆積した後の作製の一段階の間のトラベルストップ領域の断面図を示す簡略ブロック図である。一般的なMEMS処理は、第2のポリシリコン層が低温かつ低圧で堆積されることを可能にする。一実施形態において、第2のポリシリコン層230に対する応力を軽減するために、構造体を1000℃を超える温度に1時間以上にわたってさらすことによって、構造体がアニーリングされる。このアニーリング中、ポリシリコン層230内のポリシリコン粒子が再整列し、それによって、固有応力が低減し、その結果もたらされるデバイスにおいて、低エネルギーの、緩和したポリシリコン構造がもたらされる。
第2のアニーリング中、犠牲層220を含むMEMSデバイス構造全体が加熱を受ける。上述のように、犠牲層220は、TEOSガスを使用して形成される酸化シリコン層である。TEOSは、犠牲層に組み込まれる相当量の炭素鎖を含む。第2のアニーリングによる加熱中、犠牲層内の揮発性化合物は層から放出されるが、炭素は犠牲層内に留まる。さらに、一般的なアニーリングの条件下では、シリコン層付近に存在する犠牲層内の炭素は、シリコン層の表面内に拡散し、ポリシリコン層と犠牲層との間の界面領域に沿って不均一な炭素堆積物(たとえば、炭素堆積物310、315、320、325、330、335、および340)を形成し得る。
図4は、加速度計の使用中、または犠牲層を除去している間に生じる可能性がある位置における、犠牲層を除去した後のトラベルストップ領域の断面図を示す簡略ブロック図である。犠牲層220は、一般的に、犠牲層に対して選択的な等方性ウェットエッチングプロセスを使用して除去される。しかし、トラベルストップ195とポリシリコントラベルストップ領域145との間の、エッチングプロセスに使用される液体の表面張力に起因する毛細管力が、表面をともに引きつけ得る。図示のように、表面がともに引きつけられる結果として、不均一な炭素堆積物310および315が接触することになる。不均一な炭素堆積物を有する表面は、特に炭素領域がウェットエッチングプロセス中のように湿っている場合には、そのような堆積物を有しない表面よりも接着の影響を著しく受けやすい可能性がある。
同様に、炭素質量を有する表面はデバイスの使用中に接触することになる可能性がある。たとえば、加速度計の設計仕様を超えるのに十分な加速度(式1)がデバイスに与えられる場合である。
Figure 0006344848
これによって、トラベルストップ195がトラベルストップ領域145に衝突することになり、それによって、電極185が固定電極135に接触することが妨げられる。この場合、静止摩擦の他の要因(たとえば、ファンデルワールス力および静電気力)とともに、炭素質量に起因する静止摩擦力によって、部品がともに留まり、デバイスが動作できなくなる可能性がある。
均一な層内のシリコンカーバイド(上述の不均一な炭素堆積物ではなく)は、耐性スティクションコーティングとして作用し、したがってデバイスのエッチングおよび使用中にスティクションを低減することが分かっている。本発明の実施形態は、たとえば、MEMSデバイス内のトラベルストップ195およびトラベルストップ領域145の両方のシリコン表面上にシリコンカーバイドを均一に形成するための機構を提供する。これは、犠牲層のTEOS堆積および後続のアニーリング雰囲気のプロセスパラメータ(たとえば、温度および時間)を制御することによって達成される。加えて、いつアニーリングを実行するかを制御することによって、用途の必要性に応じて、シリコンカーバイドを一方のシリコン表面には形成し、他方には形成しないことができる。
図5は、本発明の実施形態に応じた、処理の一工程の間のMEMSデバイスのトラベルストップ領域の断面図を示す簡略ブロック図である。上述のように、トラベルストップ領域は、基板110および絶縁層120の上に形成される。第1のポリシリコン層210が絶縁層120の上に形成され、部分的に、トラベルストップ領域145を形成する。絶縁体層150が、再びポリシリコン層のパターニング済み領域を電気的に絶縁するために、パターニング済みポリシリコン層210の上に形成される。
上述のように、犠牲層220は、TEOSガスを使用して酸化シリコンの犠牲層を提供することによって形成される。犠牲層が形成されると、次いで、シリコンカーバイド層510が、アニーリングプロセスを通じて第1のポリシリコン層210の表面上に形成されることができる。シリコンカーバイド層510の厚さおよび質は、たとえば、アニールプロセスの温度および時間の長さを選択することによって制御されることができる。シリコンカーバイド層の安定性も、アニール温度および時間の長さの影響を受けやすい。アニールプロセスによって、TEOS犠牲層220から炭素が第1のポリシリコン層210(または上述のような、アモルファスもしくは結晶シリコン層)内へ/上へと拡散する。およそ2時間にわたるおよそ1080℃におけるアニールによって、時間安定性のあるシリコンカーバイド層であって、トラベルストップ領域145を保護するのに十分な厚さ(たとえば、30〜50nm(300〜500Å))を有するシリコンカーバイド層が提供されるとともに、均一であることによってスティクションの低減ももたらされることが、接触角測定試験を使用することにより判断されている。対照的に、従来技術の自己組織化単分子層は、一般的に約1nm〜1.5nm(約10〜15Å)厚であり、加速度計の使用中に損傷しまたは摩耗する可能性がある。
シリコンカーバイド層510の形成に続いて、第2のポリシリコン層230が、低温低圧の堆積プロセスを使用して形成される。一般的に、このとき、第2のポリシリコン層内の応力を軽減するためにアニールが実行され得る。加えて、用途が第2のシリコンカーバイド層を必要とする場合、第2のアニールのプロセスパラメータは、炭素が、第2のポリシリコン層230付近のTEOS層領域から第2のポリシリコン層230へと拡散することを可能にするように調整されることができる。第1のポリシリコン層のための前述のアニールと同様に、およそ2時間にわたるおよそ1080℃の温度までの加熱によって、スティクションの低減に使用可能な時間安定性のシリコンカーバイド層520が生成されることになる。1つの代替的な実施形態において、第2のポリシリコン層230が形成された後、一回のアニールを実行することでシリコンカーバイド層510および520を形成することができる。
本発明の一実施形態において、図示のように、2つのシリコンカーバイド層を使用して、スティクションに関連する問題に対処することができる。別の実施形態において、シリコンカーバイド層510および520のうちのいずれか一方を使用して、スティクションを緩和することができる。所望のシリコンカーバイド層が形成されると、犠牲層220はウェットエッチングを使用して除去される。
シリコンカーバイド層は良好な耐性スティクションコーティングであることが分かっている。一般的に、そのような層は、堆積または他の技法(たとえば、SAM層)を使用して形成される。しかし、そのような技法では、MEMSデバイス内に存在する構造体(たとえば、シリコンカーバイド層520)などの構造体の下に存在する領域内に信頼できるコーティングを提供することができない。上述の技法を使用することによって、TEOSのような、炭素含有犠牲層と接触する任意のポリシリコン表面上にシリコンカーバイドコーティングが形成されることができる。
加えて、加速度計タイプのMEMSデバイスにおいてスティクションを低減することの1つの利点は、デバイスの感度が向上することである。1つのタイプの従来のMEMS加速度計において、デバイスのバネ定数を増大させることによって、静止摩擦力が無効化される。しかし、バネ定数が増大することによって、微弱な加速力に対するMEMSデバイスの感度が低減する。別のタイプの従来のMEMSデバイスでは、デバイスの可動部分とデバイスの固定部分との間の距離を増大することによって、スティクションが発生する機会の低減が試される。しかし、これによって、容量性プレートの間の距離が増大し、それゆえ、測定されるキャパシタンスの差が低減する可能性がある。本発明の実施形態を使用して静止摩擦力を低減することによって、バネ定数をより小さくし、部品間の距離を短くすることが可能になり、その両方によってデバイス感度を向上することができる。さらに、部品間の距離を低減することによって、デバイス全体のサイズを小さくすることが実現され得る。これによって、同様に、各MEMSデバイスに関するフットプリントを低減することが可能になり、それによって、より多くのMEMSデバイスをシステムまたはより小さいシステムサイズ内に組み込むことが可能になる。
ここまでで、微小電気機械システムデバイスを製造するための方法が提供されたことが認識されるべきである。方法は、基板の上に第1のシリコン層を形成する工程と、第1のシリコン層の上に犠牲層を形成する工程であって、犠牲層は、テトラエチルオルトシリケートガスを使用して堆積される酸化シリコンを含む、形成工程と、第1のシリコン層および犠牲層をアニーリングする工程とを含む。アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を、第1のシリコン層と犠牲層との間の界面領域にシリコンカーバイド層を形成するのに十分な温度まで加熱する工程を含む。シリコンカーバイド層は、犠牲層によって提供される炭素を含む。
上記の実施形態の一態様において、アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を、少なくとも1時間にわたって少なくとも1000℃まで加熱する工程を含む。上記の実施形態のさらなる態様において、アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を、少なくとも2時間にわたって少なくとも1180℃まで加熱する工程を含む。上記の実施形態の別の態様において、アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を、シリコンカーバイド層が30nm〜50nm(300〜500Å)の厚さを有するようにシリコンカーバイド層を形成するのに十分な温度まで加熱する工程を含む。
上記の実施形態の別の態様において、方法は、犠牲層の上に第2のシリコン層を形成する工程をさらに含む。さらなる態様において、方法は、第2のシリコン層および犠牲層をアニーリングする工程をさらに含み、上記アニーリングする工程は、第2のシリコン層および犠牲層を、第2のシリコン層と犠牲層との間の界面領域にシリコンカーバイド層を形成するのに十分な温度まで加熱する工程を含む。シリコンカーバイド層は、犠牲層によって提供される炭素を含む。別のさらなる態様において、方法は、第2のシリコン層を形成する工程に続いて、犠牲層を除去する工程をさらに含む。除去する工程は、ウェットエッチングまたは気相エッチングのうちの一方を使用する工程を含む。
上記の実施形態の別の態様において、方法は、第1のシリコン層および犠牲層をアニーリング工程に続いて、犠牲層を除去する工程をさらに含み、除去する工程は、ウェットエッチングまたは気相エッチングのうちの一方を使用する工程を含む。上記の実施形態の別の態様において、方法は、基板の上に第1の絶縁層を形成する工程であって、第1のシリコン層は、第1の絶縁層の上に形成されるポリシリコン層またはアモルファスシリコン層のうちの一方である、形成する工程と、第1のシリコン層の少なくとも一部分の上に第2の絶縁層を形成する工程とをさらに含む。
本発明の別の実施形態は、基板の上に形成されている第1のシリコン層、および、第1のシリコン層の少なくとも一部分の上に形成されている第1の絶縁層を含む固定表面と、固定表面に対向している主面を提供する第2のシリコン層を含む可動体と、第1のシリコン層、および第2のシリコン層の主面の少なくとも一方の上に形成されている均一なシリコンカーバイド層とを含む微小電気機械システムデバイスを提供する。上記の実施形態の一態様において、均一なシリコンカーバイド層は、TEOS犠牲層由来の炭素を含む。上記の実施形態の別の態様において、均一なシリコンカーバイド層は、約30nm〜約50nm(約300Å〜約500Å)厚である。上記の実施形態の別の態様において、均一なシリコンカーバイド層は、少なくとも、第2のシリコン層の主面上に形成される。上記の実施形態の別の態様において、MEMSデバイスは、加速度計およびジャイロスコープの1つまたは複数を含む。
本発明の別の実施形態において、微小電気機械システムデバイスを製造するための方法が提供される。方法は、第1のシリコン層を含む固定表面を形成する工程と、固定表面に対向している主面を提供する可動体を形成する工程と、固定表面と可動体との間に犠牲層を形成する工程であって、犠牲層は、テトラエチルオルトシリケートガスを使用して堆積されている炭素および酸化シリコンを含む、形成する工程と、第1のシリコン層または第2のシリコン層のうちの少なくとも一方を、犠牲層由来の炭素が第1のシリコン層または第2のシリコン層のうちの少なくとも一方の上に均一なシリコンカーバイド層を形成するように形成する工程とを含む。可動体の主面の少なくとも一部分は、固定表面の少なくとも一部分に接触するように構成されており、主面の少なくとも一部分は、第2のシリコン層を含む。
上記の実施形態の一態様において、第1のシリコン層または第2のシリコン層のうちの少なくとも一方を、犠牲層由来の炭素が第1のシリコン層または第2のシリコン層のうちの少なくとも一方の上に均一なシリコンカーバイド層を形成するように形成する工程、および、第1のシリコン層および犠牲層をアニーリングする工程をさらに含む。アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を、シリコンカーバイド層が、第1のシリコン層と犠牲層との間の界面領域に形成するのに十分な温度まで加熱する工程を含む。さらなる態様において、アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を、少なくとも1時間にわたって少なくとも1000℃まで加熱する工程を含む。またさらなる態様において、アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を、少なくとも2時間にわたって少なくとも1180℃まで加熱する工程を含む。別のさらなる態様において、アニーリングする工程は、第1のシリコン層および犠牲層を30nm〜50nm(300〜500Å)の厚さを有するシリコンカーバイド層を形成するのに十分な温度および十分な時間まで加熱する工程を含む。
上記の実施形態の別の態様において、第1のシリコン層または第2のシリコン層のうちの少なくとも一方を、犠牲層由来の炭素が第1のシリコン層または第2のシリコン層のうちの少なくとも一方の上に均一なシリコンカーバイド層を形成するように形成する工程は、第2のシリコン層および犠牲層をアニーリングする工程をさらに含む。アニーリングする工程は、第2のシリコン層および犠牲層を、シリコンカーバイド層が、第2のシリコン層と犠牲層との間の界面領域に形成するのに十分な温度まで加熱する工程を含む。
本発明を実装する装置は、大部分について、当業者に周知の電子部品および回路から成っているため、本発明の基礎となる概念の理解および評価のために、ならびに本発明の教示を分かりにくくせず当該教示から注意を逸らさせないために、回路の詳細は上記で例示されているように必要と考えられる範囲を超えては説明されない。
さらに、本明細書および特許請求の範囲における「正面(front)」、「裏(back)」、「上部(top)」、「底(bottom)」、「上(over)」、「下(under)」などの用語は、存在する場合、説明を目的として使用されており、必ずしも永続的な相対位置を記述するために使用されてはいない。このように使用される用語は、本明細書に記載されている本発明の実施形態がたとえば、本明細書において例示または他の様態で記載されている以外の方向で動作することが可能であるように、適切な状況下で置き換え可能であることが理解される。
本明細書において描写したアーキテクチャは例示にすぎないこと、および、事実、同じ機能を達成する多くの他のアーキテクチャを実装することができることを理解されたい。要約すると、ただし依然として明確な意味で、同じ機能を達成するための構成要素の任意の構成が、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付けられる」。したがって、本明細書における、特定の機能を達成するために結合される任意の2つの構成要素は互いに「関連付けられる」とみなすことができ、それによって、アーキテクチャまたは介在する構成要素にかかわりなく、所望の機能が達成される。同様に、そのように関連付けられる任意の2つの構成要素も、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に接続されている」または「動作可能に結合されている」とみなすことができる。
さらに、上述の動作の機能間の境界は例示にすぎないことを当業者であれば理解されるであろう。複数の動作の機能を単一の動作に組み合わせてもよく、かつ/または単一の動作の機能を追加の動作に分散させてもよい。その上、代替的な実施形態は、特定の動作の複数のインスタンスを含んでもよく、動作の順序はさまざまな他の実施形態においては変更してもよい。
本明細書において、具体的な実施形態を参照して本発明を説明したが、添付の特許請求の範囲に明記されているような本発明の範囲から逸脱することなくさまざまな改変および変更を為すことができる。たとえば、本発明の実施形態の記載は、シーソータイプの加速度計に関する。本発明の実施形態はシーソー型加速度計には限定されず、バネによって懸垂される質量を有する加速度計、または、動作もしくは製造中に構成要素が互いと接触する可能性を有する他のMEMSデバイスを含むことができる。したがって、本明細書および図面は限定的な意味ではなく例示とみなされるべきであり、すべてのこのような改変が本発明の範囲内に含まれることが意図されている。本明細書において具体的な実施形態に関して記載されているいかなる利益、利点、または問題に対する解決策も、任意のまたはすべての請求項の重要な、必要とされる、または基本的な特徴または要素として解釈されるようには意図されていない。
本明細書において使用される場合、「結合されている」という用語は、直接結合または機械的結合に限定されるようには意図されていない。
さらに、本明細書において使用される場合、「1つ(“a”or“an”)」という用語は、1つまたは2つ以上として定義される。さらに、特許請求の範囲における「少なくとも1つの」および「1つ以上」のような前置きの語句の使用は、不定冠詞「1つの(“a”or“an”)」による別の請求項要素の導入が、このように導入された請求項要素を含む任意の特定の請求項を、たとえ同じ請求項が前置きの語句「1つ以上」または「少なくとも1つの」および「1つの(“a”or“an”)」などの不定冠詞を含む場合であっても、1つだけのこのような要素を含む発明に限定することを暗示するように解釈されるべきではない。同じことが、定冠詞の使用についても当てはまる。
別途記載されない限り、「第1の」および「第2の」などの用語は、そのような用語が説明する要素間で適宜区別するように使用される。したがって、これらの用語は必ずしも、このような要素の時間的なまたは他の優先順位付けを示すようには意図されていない。

Claims (7)

  1. 微小電気機械システム(MEMS)デバイスであって、
    基板の上に形成されている第1のシリコン層と、該第1のシリコン層の少なくとも一部分の上に形成されている第1の絶縁層とを備える、固定表面と、
    前記固定表面に対向している主面を提供する第2のシリコン層であって、前記第2のシリコン層の一部分が前記固定表面に向かって突出し、該突出部の前記主面が前記固定表面の一部分に接触する、前記第2のシリコン層を備える、可動体と、
    前記第1のシリコン層と、前記第2のシリコン層の前記主面とのうち少なくとも一方の上に形成されている均一なシリコンカーバイド層とを備える、デバイス。
  2. 前記均一なシリコンカーバイド層は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)犠牲層由来の炭素を含む、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記均一なシリコンカーバイド層は、約30nm〜約50nm(約300Å〜約500Å)厚である、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記均一なシリコンカーバイド層は、少なくとも、前記第2のシリコン層の前記主面上に形成される、請求項1に記載のデバイス。
  5. 微小電気機械システム(MEMS)デバイスを製造する方法であって、
    第1のシリコン層を備える固定表面を形成する、固定表面形成工程と、
    前記固定表面に対向している主面を提供する第2のシリコン層を備える可動体を形成する工程であって、前記第2のシリコン層の一部分が前記固定表面に向かって突出し、該突出部の前記主面が前記固定表面の一部分に接触する、可動体形成工程と、
    前記固定表面と前記可動体との間に犠牲層を形成する工程であって、前記犠牲層は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)ガスを使用して堆積されている炭素および酸化シリコンを含む、犠牲層形成工程と、
    前記第1のシリコン層および前記第2のシリコン層のうちの少なくとも一方を、前記第1のシリコン層および前記犠牲層をアニーリングする第1アニーリング工程および前記第2のシリコン層および前記犠牲層をアニーリングする第2アニーリング工程のうちの少なくとも一方によって、前記犠牲層由来の前記炭素が該第1のシリコン層および該第2のシリコン層のうちの少なくとも一方の上に均一なシリコンカーバイド層を形成するように形成する、シリコン層形成工程とを備える、方法。
  6. 記第1アニーリング工程は、該第1のシリコン層および該犠牲層を、前記シリコンカーバイド層が、該第1のシリコン層と該犠牲層との間の界面領域に形成するのに十分な温度まで加熱する工程を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 記第2アニーリング工程は、前記第2のシリコン層および前記犠牲層を、前記シリコンカーバイド層が、前記第2のシリコン層と前記犠牲層との間の界面領域に形成するのに十分な温度まで加熱する工程を含む、請求項5に記載の方法。
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