JP6367604B2 - 薬剤散布装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場に薬剤を散布する薬剤散布装置に関するものである。
従来の薬剤散布装置としては、特許文献1の野菜移植機に搭載されたものを例示する。図5に示すように、この薬剤散布装置80は、薬剤貯蔵部81と薬剤繰出部82を備え、薬剤貯蔵部81に貯蔵されている薬剤を薬剤繰出部82によって一定量ずつ下方に繰り出し、その繰り出された薬剤を移送ホース83を通して散布するように構成されている。薬剤繰出部82には、外周部に形成された繰出穴としての凹部に薬剤を保持して回転することにより薬剤を繰り出す繰出ロール82aが内蔵されている。繰出ロール82aは、繰出駆動ロッド91及び繰出第二アーム92により回転駆動されるように構成されている。
特開平9−191713号公報
ところが、薬剤の種類や散布時の環境等によっては繰出ロール82aの繰出穴としての凹部に付着し、それが徐々に堆積して固着して行くことがある。その結果、前記凹部の容積が小さくなり、散布量が減少してしまうという課題がある。
前記課題を解決するために、本発明の薬剤散布装置は、
粉粒状の薬剤を収容する薬剤収容部と、該薬剤収容部の下側に設けられた繰出部とを備え、
前記繰出部は、略水平な軸で回転可能に設けられ、所定量の前記薬剤が入る繰出穴が外周に少なくとも1つ設けられた繰出ロールを備え、
前記繰出ロールを回転させることにより、前記繰出穴に汲み上げられた薬剤を前記薬剤収容部の内側から外側へ繰り出すように構成された薬剤散布装置において、
前記繰出穴が回転移動するときに通る円形の移動経路上のそれぞれに対して、前記繰出ロールの軸に向かって付勢された先端部を一本だけ有する固化防止部材が配設されており、
該固化防止部材は、弾性線材からなり、該先端部の位置に該繰出穴が到来すると、該先端部が該繰出穴の内周面に接触するように構成されており、
前記固化防止部材の前記先端部の位置は、前記繰出穴に汲み上げられた前記薬剤が該繰出穴から放出される位置又はその近傍の位置に設定されている。
前記粉粒状の薬剤とは、特に限定されないが、粉状の薬剤、粒状の薬剤、又は粉と粒が混合された薬剤を例示する。
この構成によれば、前記固化防止部材を備えているので、薬剤が前記繰出穴に付着したままになることを防止でき、所定量の薬剤を安定的に散布することができる。
また、この構成によれば、前記薬剤が該繰出穴から放出される位置又はその近傍の位置で、前記固化防止部材により、所定量の薬剤を確実に放出させることができる。
さらに、この構成によれば、前記固化防止部材が弾性線材からなっているので、該固化防止部材をシンプルな構成に、かつ低コストに、実現することができる。
前記薬剤散布装置としては、前記固化防止部材の先端部は、ヘラ状に形成されている態様を例示する。
本発明に係る薬剤散布装置によれば、所定量の薬剤を安定的に散布することができるという優れた効果を奏する。
本発明を具体化した一実施形態に係る薬剤散布装置を備えた移植機の側面図である。 同薬剤散布装置の繰出ロール、升切りブラシ及び固化防止部材の位置関係を示す背面図である。 図2のIII−III線断面図である。 同薬剤散布装置の動作を段階的に示す側断面図である。 従来の薬剤散布装置の側面図である。
図1〜図4は本発明を具体化した一実施形態の薬剤散布装置1を備えた移植機10を示している。この移植機10は圃場を走行可能に構成された機体11を備え、該機体11には、苗植付装置12と、薬剤散布装置1とが装備されており、該機体11の走行中に、苗植付装置12により圃場の上面に二列に苗を植え付けるとともに、植え付けた各列の苗の近傍に、薬剤散布装置1により薬剤Dを散布するように構成されている。なお、各図において、矢印Fは機体前側を指し示している。
薬剤散布装置1は、粉粒状の薬剤Dを収容する薬剤収容部2と、該薬剤収容部2の下側に設けられ、薬剤収容部2から所定量ずつ薬剤Dを繰り出す繰出部3と、繰出部3により繰り出された薬剤Dを圃場への放出位置まで導く移送ホース4とを備えている。
繰出部3は、そのケース3a内に、繰出ロール5と、升切りブラシ6と、固化防止部材7とを備えている。
繰出ロール5は、ケース3aに対して略水平な軸8で回転可能に設けられ、所定量の薬剤Dが入る複数の繰出穴5aが外周に配設されている。繰出穴5aは、繰出ロール5の外周における周幅方向へ間隔をおいて平行に2列に配設されている。その各列には、それぞれ6つの繰出穴5aが互いに一定間隔をおいて設けられている。また、本例においては、繰出ロール5における2列の繰出穴5aは、列同士の繰出穴5aが互い違いの位置になるように、互いに位相をずらして配設されている。繰出穴5aの内面は略半円状の凹球面に形成されている。繰出ロール5は、ロール駆動機構(図示略)により、苗植付装置12の植付速度に連動するように軸8を介して回転駆動されるように構成されている。この構成により、繰出部3は、繰出ロール5を回転させることにより、繰出穴5aに汲み上げられた薬剤Dを薬剤収容部2の内側から外側へ繰り出すように構成されている。
升切りブラシ6は、繰出穴5aに汲み上げられた薬剤Dのうち、繰出ロール5の外周面の高さよりも突出している余分な薬剤Dを升切りするようにケース3aに取り付けられている。
固化防止部材7は、繰出穴5aの移動経路上に配設されるとともに繰出ロール5の軸8に向かって付勢された先端部7aを有しており、先端部7aの位置に該繰出穴5aが到来すると、該先端部7aが該繰出穴5aの内周面に接触するように構成されている。本例では、繰出穴5aが軸8の後方にさしかかると該繰出穴5aから薬剤Dが放出されるように構成されている。そこで、本例では、先端部7aの位置は、繰出穴5aに汲み上げられた薬剤Dが該繰出穴5aから放出される位置、すなわち軸8の後方の位置に設定されている。この固化防止部材7は、升切りブラシ6と共通のボルト6aにより、繰出部3のケース3aに取り付けられている。本例の固化防止部材7は弾性線材からなっている。そして、この固化防止部材7は、背面視で逆U字状に形成されており、側面視で、折り返し部7bが升切りブラシ6の被支持部位6bに沿うように折曲形成されているとともに、先端部7aが軸8の方向に向くように折曲形成されている。そして、固化防止部材7の折り返し部7bがボルト6aによりケース3aに取り付けられるとともに、該固化防止部材7の両先端部7aが繰出ロール5の2列の繰出穴5aの移動経路上にそれぞれ配設されている。
次に、本例の薬剤散布装置1の動作について図4を参照しながら説明する。この図4は、繰出ロール5の一方の列の繰出穴5aと、該列に対応する部分の固化防止部材7を表した図である。繰出ロール5が回転駆動されると、薬剤収容部2内において繰出穴5aに薬剤Dが汲み上げられる。繰出穴5aに汲み上げられた薬剤Dは、升切りブラシ6により升切りされた後、薬剤収容部2の内側から外側へ繰り出される(図4(a)参照)。そして、薬剤Dが放出される位置に繰出穴5aが到来すると、固化防止部材7の先端部7aが繰出穴5aの内周面に接触し、繰出穴5a内の薬剤Dが掻き出される(図4(b)参照)。
以上のように構成された本例の薬剤散布装置1によれば、先端部7aの位置に該繰出穴5aが到来すると、該先端部7aが該繰出穴5aの内周面に接触するように構成された固化防止部材7を備えているので、薬剤Dが繰出穴5aに付着したままになることを防止でき、所定量の薬剤Dを安定的に散布することができる。
また、固化防止部材7の先端部7aの位置は、繰出穴5aに汲み上げられた薬剤Dが該繰出穴5aから放出される位置に設定されているので、該位置で、固化防止部材7により、所定量の薬剤Dを確実に放出させることができる。
また、固化防止部材7は、弾性線材からなっているので、シンプルな構成に、かつ低コストに、実現することができる。
また、繰出部3は、升切りブラシ6を備えており、固化防止部材7は、該升切りブラシ6の繰出部3のケース3aへの取り付け手段としてのボルト6aを利用して取り付けられているので、固化防止部材7を備えていない既存の薬剤散布装置1に対し、該固化防止部材7を簡単に後付することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)固化防止部材7の先端部7aの位置を、繰出穴5aに汲み上げられた薬剤Dが該繰出穴5aから放出される位置に代えて、その近傍の位置に設定すること。
(2)固化防止部材7の形状や材質を適宜変更すること。例えば、先端部7aをブラシ状に形成したり、ヘラ状に形成したりすることを例示する。
(3)薬剤散布のみを行うための機体に本発明の薬剤散布装置1を搭載すること。
(4)固化防止部材7の取り付け位置や取り付け構造を適宜変更すること。例えば、固化防止部材7を升切りブラシ6とは独立して取り付けることが挙げられる。
1 薬剤散布装置
2 薬剤収容部
3 繰出部
3a ケース
4 移送ホース
5 繰出ロール
5a 繰出穴
6 升切りブラシ
6a ボルト
6b 被支持部位
7 固化防止部材
7a 先端部
7b 折り返し部
8 軸
10 移植機
11 機体
12 苗植付装置
D 薬剤
F 機体前側

Claims (2)

  1. 粉粒状の薬剤を収容する薬剤収容部と、該薬剤収容部の下側に設けられた繰出部とを備え、
    前記繰出部は、略水平な軸で回転可能に設けられ、所定量の前記薬剤が入る繰出穴が外周に少なくとも1つ設けられた繰出ロールを備え、
    前記繰出ロールを回転させることにより、前記繰出穴に汲み上げられた薬剤を前記薬剤収容部の内側から外側へ繰り出すように構成された薬剤散布装置において、
    前記繰出穴が回転移動するときに通る円形の移動経路上のそれぞれに対して、前記繰出ロールの軸に向かって付勢された先端部を一本だけ有する固化防止部材が配設されており、
    該固化防止部材は、弾性線材からなり、該先端部の位置に該繰出穴が到来すると、該先端部が該繰出穴の内周面に接触するように構成されており、
    前記固化防止部材の前記先端部の位置は、前記繰出穴に汲み上げられた前記薬剤が該繰出穴から放出される位置又はその近傍の位置に設定されている薬剤散布装置。
  2. 前記固化防止部材の先端部は、ヘラ状に形成されている請求項1記載の薬剤散布装置。
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