JP6373366B2 - 走査ビーム型システムの作動方法および光走査ビーム型システム - Google Patents

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Description

優先権の主張
本願は、2013年6月4日出願の米国特許仮出願第61/830,820号明細書(代理人整理番号第9526−46PR)の優先権を主張する。上記米国特許出願は、この参照をもって本願にすべて取り込まれるものとする。
政府支援に関する声明
本発明のコンセプトは、米国立衛生研究所、米国立眼病研究所による交付申請ID R44EY018021−03及びID 1R43EY022835−01による政府支援により部分的に資金提供されている。したがって米国政府は、本発明のコンセプトにおいて一定の権利を有する。
本発明のコンセプトは、走査ビーム型光学システム全般に関するものであり、具体的には、共焦点撮像システム、光干渉断層撮像システム、レーザデリバリシステムなどに関する。
眼の診断及び治療は、被検体に対し、例えば眼に対し光照射ビームを調整して供給する光学系のクラスに左右されることが多い。レーザは、例えば眼の腫瘍及び眼の血管疾患の治療などにおいて、切除及び光凝固のために利用される。走査型レーザ眼検鏡は、高コントラストの眼底画像を取得するために設計されたダイレクト検出方式の共焦点走査ビーム型撮像技術である。角膜内皮細胞をカウントするためには、高分解能の共焦点走査型顕微鏡検査法が利用される。光干渉断層計は、眼球構造の深さ分解能画像を取得するための、低開口数の共焦点干渉撮像システムである。
一般的にはこれらのシステムのいずれも、特定の目的を達成するために、ビームのジオメトリを調整する必要がある。また、一般に、光照射のビームウェストを対象領域に配向するために、焦点コントロールが必要とされ、さらにビーム倍率によって、ビームウェストにおける横方向分解能と、ビームウェスト周囲の被写界深度に関して、開口数が制御される。既存のビームデリバリシステムは、改善の余地がある。
本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によれば、以下のような光干渉断層(OCT)撮像システムが提供される。即ちこのOCT撮像システムは、このOCT撮像システムのサンプル分岐と結合された広帯域光放射源と、広帯域光放射源からの光放射を光放射ビームとして受け取り光放射ビームの空間的プロフィルを成形する、OCT撮像システムのサンプル分岐内に設けられたビーム成形光学アセンブリと、OCT撮像システムのサンプル分岐内のビーム成形光学アセンブリと結合された走査ミラーアセンブリと、ビーム成形光学アセンブリと結合された対物レンズアセンブリとを含んでいる。この場合、ビーム成形光学アセンブリには、以下のようなレンズアセンブリが含まれている。即ちこのレンズアセンブリは制御入力に応答して、
・OCTシステムの焦点を変えることなくOCTシステムの開口数(NA)を変更するように構成可能である。又は、
・システムのNAを変えることなくOCTシステムの焦点を変更するように構成可能である。又は、
・OCTシステムのNAと焦点の双方を変更するように構成可能である。
本発明によるコンセプトのさらに別の実施形態によれば、ビーム成形光学アセンブリにハブリッド型テレスコープ(HT)を含めることができる。ハイブリッド型テレスコープは、コリメータに続いて設けられた第1の正のレンズと、この第1の正のレンズに続いて設けられた第2の可動の負のレンズと、この第2の可動の負のレンズに続いて走査ミラーアセンブリの前に設けられた第3の可動の正のレンズとを含むことができる。
本発明によるコンセプトのさらに別の実施形態によれば、OCT撮像システムはさらに、開口数又は焦点を調節する命令に応答して、ビーム成形光学アセンブリのレンズのうちいくつかのレンズを動かすように構成されたコントローラを含むことができる。コントローラは、ピエゾトランスレータとステッピングモータのいずれか一方を含むことができる。コントローラを、システム外部でユーザによって制御することができる。
いくつかの実施形態によればOCTシステムはさらに、眼を撮像するための対物レンズアセンブリを含むことができる。この場合、ビーム成形光学アセンブリと、対物レンズアセンブリと、ビーム成形光学アセンブリと対物レンズアセンブリとの間に配置された任意の付加的な光学素子とを含むシステムは、全体で60ジオプトリ(D)の焦能力範囲を有することができ、+30ジオプトリ〜−30ジオプトリの間で動作することができ、開口数を少なくとも係数2よりも大きく調整可能とすることができる。さらにこのシステムを、角膜において約2mm〜約6mmのビーム直径を供給するように構成することができる。
さらに別の実施形態においてOCTシステムを、全体で+60ジオプトリ〜−30ジオプトリの焦能力によって動作させるために調節可能とすることができる。
さらに別の実施形態によれば対物レンズアセンブリはさらに、走査ミラーアセンブリに続いて対物レンズセットを含むことができ、その際、ハイブリッド型テレスコープにより、+40ジオプトリ〜−20ジオプトリの焦能力範囲が提供され、対物レンズセットにより、+20ジオプトリ〜−10ジオプトリの付加的なフォーカシング範囲が提供される。
いくつかの実施形態によればOCTシステムはさらに、走査ミラーアセンブリに続いてビームエキスパンダを含むことができる。その際、走査ミラーアセンブリにおけるミラーの寸法は、約3mm〜約6mmである。
さらに別の実施形態によれば対物レンズアセンブリはさらに、フォーカシング不要な対物レンズセットを含むことができる。
本発明によるコンセプトのさらに別の実施形態によれば、以下のような光走査ビーム型システムが提供される。即ちこの光走査ビーム型システムは、このシステムの光源と結合された光ファイバを受け入れるように構成されたコリメータと、このシステムのコリメータと結合された走査ミラーアセンブリと、コリメータと走査ミラーアセンブリとの間において、このシステムの走査ミラーアセンブリの前に配置されたフォーカシングアセンブリとを有している。この場合、フォーカシングアセンブリは制御入力に応答して、このシステムの開口数(NA)を変化させるように、又は、このシステムの焦点を変化させるように、又は、開口数と焦点の両方を変化させるように構成されている。
本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によれば、光干渉断層(OCT)撮像システムのためのコントローラが提供される。この場合、撮像システムは、OCTシステムの光源と結合された光ファイバを受け入れるように構成されたOCTシステムのサンプル分岐内に配置されたコリメータと、OCTシステム内のコリメータと結合された走査ミラーアセンブリと、コリメータと走査ミラーアセンブリとの間において、OCTシステムのサンプル分岐内で走査ミラーアセンブリの前に設けられた、ハイブリッド型テレスコープとを有している。コントローラは、ハイブリッド型テレスコープにおける2つ又はそれ以上のレンズを制御する手段を有している。ハイブリッド型テレスコープは、コリメータに続いて設けられた第1の正のレンズと、この第1の正のレンズに続いて設けられた第2の可動の負のレンズと、この第2の可動の負のレンズに続いて走査ミラーアセンブリの前に設けられた第3の可動の正のレンズとを含むことができる。レンズを制御する上述の手段は、コントローラの制御入力に応答して、システムの開口数(NA)、又はシステムの焦点、又は開口数と焦点の両方を変化させるために、第2の可動の負のレンズ又は第3の可動の正のレンズ、又は第2及び第3のレンズの双方を制御する手段を有する。
本発明によるコンセプトのさらに別の実施形態によれば、走査ビーム型システムの作動方法が提供される。この方法は、サンプル内の着目対象領域に入ったことに応じて、ハイブリッド型テレスコープ(HT)を、長い焦点距離と小さい開口数(NA)にセットするステップと、サンプルの着目対象領域内の着目対象構造を同定するステップと、開口数を大きくして、被写界深度を低減し、かつ焦点面の輝度を高めるステップと、焦点距離が走査ビーム型システムに対応づけられた器具の作動距離と整合するよう、焦点距離を変化させるステップとを有している。
本発明によるコンセプトのさらに別の実施形態によれば、以下のような光走査ビーム型システムが提供される。即ちこの光走査ビーム型システムは、初期ビーム直径及び所定のビーム広がりをもつ光ビームを伝送するように構成された光放射入射源と、ビームコンディショニングアセンブリとを有している。このビームコンディションニングアセンブリは、入射源からの光放射を受光するように構成された入射端と、ビーム直径及びビーム広がりを変化させる手段と、出射端とを含み、この出射端は、ビーム伝播方向に対し直交する少なくとも1つの方向に沿って光放射ビームの操作する手段へ、光放射を配向する。さらに光走査ビーム型システムは、操作された光放射ビームを、被検体に対応づけられた着目対象領域へ配向する手段と、着目対象領域から散乱した、又は着目対象領域を通して伝送された光放射の少なくとも一部分を収集する手段と、収集された光放射を検出する手段と、光放射ビームと被検体との相互作用に応答して、検出された光放射を処理し、着目対象領域の特性から導出された画像を生成する手段と、ビームコンディショニングアセンブリと連携するコントローラとが設けられている。この場合、コントローラは、ビームコンディションニングアセンブリの少なくとも2つの運動自由度を制御するように構成されており、さらにコントローラは光走査ビーム型システムを、固定されたシステム開口数で予め規定された複数の焦点ポジションのうちの1つにセットするように構成されており、かつ、コントローラは光走査ビーム型システムを、固定された焦点ポジションで予め規定された複数の開口数のうちの1つにセットするように構成されている。
光干渉断層(OCT)網膜(後眼部)撮像システムを例示したブロック図 走査型レーザ眼検鏡(SLO)による撮像システムを示すブロック図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを含む撮像システムのブロック図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを含む撮像システムのブロック図 光干渉断層(OCT)網膜(前眼部)撮像システムを例示したブロック図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態による前眼部撮像システムのブロック図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態による前眼部撮像システムのブロック図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるレーザデリバリシステムのブロック図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用した網膜撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用した網膜撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用した網膜撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用した網膜撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用した網膜撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用した網膜撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用した網膜撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを含む、角膜撮像に適した撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを含む、角膜撮像に適した撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを含む、内視鏡撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを含む、内視鏡撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを含む、内視鏡撮像システムを示す図 本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを利用したシステムのオペレーションを例示したフローチャート
以下では、本発明によるコンセプトについて、本発明によるコンセプトの実施形態を示した添付の図面を参照しながら、さらに詳しく説明する。ただし本発明によるコンセプトは、多数の択一的な形態で実施することができ、以下で説明する実施形態に限定されるものと解してはならない。
したがって、本発明によるコンセプトは様々な実施形態及び択一的な形式で実現可能であるけれども、以下では例示のためにそれらのうち特定の実施形態について図面に示し、詳しく説明する。ただしここで理解されたいのは、本発明のコンセプトを特定の形態に限定する意図はなく、それとは反対に本発明によるコンセプトは、特許請求の範囲で定義した本発明の着想及び範囲に収まるあらゆる変形、等価の形態、及び択一的な形態をカバーするものである。なお、図面の説明全体を通して、同等の要素には同じ参照符号が付されている。
ここで用いられる用語は、特定の実施形態を説明するためだけであり、本発明のコンセプトの限定を意図したものではない。また、ここで用いられる「1つの」及び「前記の」は複数形も同様に含むことを意図しており、このことは文脈からそうではないことが明らかでないかぎりあてはまる。さらに理解されたいのは、「有する」、「成る」、「含む」及び/又は「含んでいる」は、この明細書で用いられる場合には、以下で説明する特徴、整数、ステップ、オペレーション、要素及び/又はコンポーネントの存在を特定するものであるが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、オペレーション、要素、コンポーネント、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除しようというものではないことである。さらに、ある要素が他の要素に対し「応答する」又は「接続されている」と述べられているならば、その要素は他の要素に対し直接応答することができ、又は接続することができるし、或いは介在要素が存在していてもかまわない。これとは対照的に、ある要素が他の要素に対し「直接応答する」又は「直接接続されている」と述べられているならば、そこには介在要素は存在しない。さらにここで用いられる用語「及び/又は」は、列挙されて結合された用語のうちの1つ又は複数の任意の組み合わせ及びすべての組み合わせを含むものであり、これを「/」として省略する場合もある。
別途、定義されていないかぎり、ここで用いられるすべての用語(技術的及び科学的な用語を含む)は、本発明のコンセプトに属する分野の当業者に一般に理解されているものと同じ意味をもつ。さらに自明の通り、ここで用いられる用語は、本明細書の文脈及び関連分野におけるそれらの意味と一致した意味合いをもつものと解されるべきであり、ここで特別に定義されていない限り、観念化された又は過度に形式的な趣旨で捉えられるものではない。
さらに自明の通り、様々な要素を表すためにここでは第1の、第2のといった用語が使われる場合もあるが、これらの用語によってそれらの要素が限定されるものではない。それらの用語は、ある要素を別の要素と区別するために使われているにすぎない。例えば、本発明の教示内容から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と称してもいいし、同様に第2の要素を第1の要素と称してもよい。いくつかの図面には、主たるコミュニケーション方向を表すために、コミュニケーション経路上に矢印が含まれているけれども、描かれた矢印とは反対方向でコミュニケーションを行ってもよい。
ここで説明する実施例の多くは、サンプルとして眼、特に網膜、角膜、前眼部及びレンズを挙げているけれども、本発明によるコンセプトの実現形態は、この種のサンプルに限定されるものではない。本発明によるコンセプトの範囲を逸脱することなく、ここで説明する実現形態と関連して利用可能なあらゆる種類のサンプルを用いることができる。
さらにここで用いられる用語「アセンブリ」を、本発明によるコンセプトの範囲を逸脱することなく、単一の要素、複数の要素、及び1つ又は複数のレンズセットを指すものとすることができる。つまり例えば、対物レンズアセンブリという用語が、対物レンズセット内に含まれる1つ又は複数のレンズよりも多くのレンズを指す場合もある。
撮像、特にOCT撮像については、米国特許出願公開第13/705,867号明細書(代理人整理番号第9526−40号)、発明の名称"Optical Imaging Systems Having Input Beam Shape Control and Path length Control"、及び米国特許出願公開第13/836,576号明細書(代理人整理番号第9526−42号)、発明の名称"Surgical Microscopes Using Optical Coherence Tomography and Related Systems and Methods "に記載されており、これらの米国特許出願は、この参照をもって本願にすべて取り込まれるものとする。
眼の診断及び治療は、対象物体例えば眼に対する光照射ビームの調整及び供給を含め、光学系のクラスに左右されることが多い。例えばレーザは、具体例として眼の腫瘍及び眼の血管疾患の治療などにおいて、切除及び光凝固のために利用される。走査型レーザ眼検鏡は、高コントラストの眼底画像を取得するために設計されたダイレクト検出方式の共焦点走査ビーム型撮像技術である。角膜内皮細胞をカウントするためには、高分解能の共焦点走査型顕微鏡による検査法が利用される。光干渉断層計は、眼球構造の深さ分解能画像を取得するための、低開口数の共焦点干渉撮像システムである。
一般的にはこの種のシステムのいずれも、特定の目的を達成するために、ビームのジオメトリを調整する必要がある。また、一般に、光照射のビームウェストを対象領域に配向するために、焦点コントロールが必要とされ、さらにビーム倍率によって、ビームウェストにおける横方向分解能と、ビームウェスト周囲の被写界深度に関して、開口数が制御される。ここで用いられる「ビームウェスト」とは、フォーカシングされた光ビームの最小直径のポジションのことを指し、例えば当業者に周知のガウス光学によって定義されている。理想的なビームデリバリシステムであれば、様々な用途及び着目対象分野に対して特性を調整するために整合可能である。理想的なビームデリバリシステムであれば、以下の特性のセットを含むことになる。即ち、
・被写界深度全体にわたる放射分布を制御するための、及び焦点ポジションにおいて横方向分解能を制御できるようにするための可変の開口数と、
・着目対象領域に対し相対的に焦点ポジションを独立して制御できるようにするための可変の焦点と、
・システムと対象物体との間の位置変化を低減するための、及び干渉システムの場合には経路整合条件に対する変化を低減するための経路長安定性と、
・様々な手順に対し融通性を生じさせるために、幅広い末端対物レンズに対応させるための調整性と、
を含む。
既述のように既存のシステムは、これら望ましい特性のセットのすべてを扱っているわけではない。大部分の関連する撮像システムの場合、開口数は通常、設計によって固定されており、焦点は1つ又は複数の末端レンズ群又レンズ要素の機械的な動きによって制御される。一般にこの種のシステムは、相対的に大きくかつ重量のある光学サブシステムを、対象物体の近くで機械的に制御する必要がある。走査型網膜撮像システムの場合、この種の焦点制御によって、対象物体までの作動距離と、眼の入射瞳に対して共役の走査のリレーと、光干渉断層計の経路整合条件とに、大きな影響を及ぼす可能性がある。
この種のビーム供給システムには、2つの正レンズ群を利用し、それらを個々の焦点距離の和によって変位させるケプラー型テレスコープシステムが組み込まれている場合もあり、それらの場合、2つの光学レンズ群の間の相対距離を利用して、公称的には無限焦点であるズームに対する焦能力の度合いを採り入れることができる。この種の制御システムであると、開口数が焦能力と必然的に連動することになり、このような連動は精密な用途には望ましくない。
1つの正レンズ群と1つの負レンズ群とを利用するガリレオ型テレスコープシステムは、正立した像が供給される、という利点を有しており、いくつかのビジュアルシステムで利用されてきた。ただし、ガリレオ型テレスコープの視界は制限されており、光ビームデリバリシステムにおいては一般に利用されていない。
よって、本発明によるコンセプトの実施形態は、以下のような焦点及び開口数制御システムを提供するものである。即ち、この制御システムによれば、有用な範囲全体にわたって開口数と焦能力とを独立して制御できる一方、経路長の一定性を維持しながらも、種々の末端対物レンズに整合させるフレキシビリティが得られるものである。以下、図面を参照しながら、これについて説明する。
撮像を行わない走査型光学システムであれば、本発明によるコンセプトが目標とする特性のすべてではないが、その一部を達成しているシステムがある。例えば米国特許第5,220,450号明細書、発明の名称:"Scanning Optical System Capable of Automatic Focus"には、レーザプロッタの用途のための焦点制御及びこのような焦点制御を検出する手段を備えた走査ビーム型システムについて述べられている。この場合、ケプラー型とガリレオ型の両方のシステムによって焦点制御を実現することが提案されている。この文献では、開口数の制御については論じられていない。米国特許第6,426,840号明細書、発明の名称:"Electronic Spot Light Control"には、ビームのスポットサイズを調節するための第1の光学系セットと、ステレオリソグラフィシステムで使用するために上述のビームの焦点ポジションを調節するための第2の光学系セットとを備えた、シーケンシャルビームコントロールシステムについて開示されている。この発明のコンセプトが主とする目標は、システムの開口数を制御するというよりはむしろ、焦点の非点収差を引き起こす固体レーザスポットに付随するビーム寸法の非対称性を制御する、というものである。米国特許第6,451,010号明細書、発明の名称:"Zoom Handpiece for Laser Surgery"には、焦点制御だけにより一定の作動距離でビーム直径を管理するために、ガリレオ型テレスコープを含むビームコンディションシステムについて論じられている。この場合、焦能力が増大すると、焦点距離が減少する。一定の作動距離において、ビームは焦点から被検体に向けて拡がり、これによって被検体におけるビーム直径が増大する。
これらのビームデリバリの具体例はそれぞれ、ケプラー型ズーム、ガリレオ型ズーム、又はそれらの組み合わせと共働するビームコンディショニングシステムを利用している一方、各システムが目標としているのは、焦点距離、ビームの非点収差、又はターゲットのスポットサイズに重きをおいて、ターゲット表面へビームを供給することである。これら従来のシステムのいずれも、撮像システムのために設けられたものではなく、或いは、撮像すべき対象物体において、又はその内部において、ビームウェストのロケーションを制御するために、かつ、取得画像の被写界深度の管理のため開口数を独立して制御するために、独立した焦点制御を行う撮像システムのために設けられたものではない。特に、従来のシステムのいずれも、被検体との相互作用を有するコンディショニングされたビームから後方散乱又は伝達された光を検出することによって、画像を取得する際、ビームウェストのポジションと、ビームウェストの直径と、ビームウェスト周囲に結果として生じる被写界深度とを独立して制御するために、走査ビームをコンディショニングする手法について論じられていない。
したがって本発明によるコンセプトのいつかの実施形態によれば、以下のような走査ビーム型システムが提供される。即ち、この走査ビーム型システムは、光放射の入射源を有しており、入射された放射をビームコンディショニングサブシステムを介して配向し、その際、ビームコンディショニングサブシステムによって、撮像システムにおけるビームウェスト又は焦点のポジションと、焦点におけるビーム直径と、その結果として撮像システムの開口数又は被写界深度とを、独立して制御する手段が提供される。走査ビーム型撮像システムはさらに、ビーム軸に対し直交する少なくとも1つの軸に沿って、コンディショニングされたビームを走査する手段と、サンプルにおける又はサンプル内の着目対象領域に向けて、コンディショニングされた走査ビームを配向する手段と、サンプルから後方散乱した光放射又はサンプルから伝達された光放射のいずれかを受け取って、この後方散乱した又は伝達された光放射を、この放射を検出するさらに別の手段へ配向する手段と、被検体の着目対象領域の痕跡又は画像を構築する手段とを含むことができる。この走査ビーム型撮像システムは、被検体と、図面を参照しながらあとで説明する撮像要求とに適合するように、走査されたビームをさらにコンディショニングするために、走査手段と被検体との間に付加的な光学系を含むことができる。
この種の走査型撮像システムの具体例として、ダイレクト検出又はコヒーレント干渉検出を利用した撮像システムが挙げられる。例えばこの種の走査型撮像システムとして、以下に限定されるものではないが、低コヒーレンス干渉計によるトポグラフィシステム又はトモグラフィシステム、光干渉断層(OCT)撮像システム、走査型レーザ眼検鏡(SLO)、共焦点走査型顕微鏡による撮像システム、及び走査型内視鏡による撮像システムを挙げることができる。さらにOCT撮像システムを、生体サンプル向けとしてもよいし、非生体サンプル向けとしてもよく、さらに眼の構造を含めてもよいし、眼の構造でなくてもよい。本発明のコンセプトによる眼の撮像システムには、角膜、虹彩、虹彩角膜角、本来の水晶体又は代替の水晶体を含む前眼構造、網膜などのような後眼部又は後眼構造、或いは眼のその他の内部構造又は外部構造を撮像するためのシステムを含めることができる。
さらにこの種の走査型撮像システムの用途として、以下に限定されるものではないが、画像のポジション及び画像の被写界深度を制御するための、規定された可変の焦点ポジション又は規定された可変のfナンバー(或いは開口数又は被写界深度)により撮像するためのシステムを挙げることができる。ここで用いた「fナンバー」とは、焦点距離と光学系の入射瞳の直径との比を表し、系の開口数(NA)に反比例する。焦点制御として、利用可能な焦点範囲にわたり連続的に制御してもよいし、又は離散値によりフォーカシングしてもよい。同様にfナンバー又は開口数の制御も、連続的な制御としてもよいし、離散的な値のセットにより制御してもよい。系のfナンバーを変更することなく焦点制御を実施できるし、系の焦点ポジションを変えることなくfナンバーを変更することができる。
眼の網膜を撮像する用途のために焦点制御は、近視眼、遠視眼又は無水晶体眼のための屈折異常の範囲に適合させるのに十分な範囲を有することができ、さらに角膜から網膜まで撮像できるようにするために十分な焦点範囲を含むことができる。ここで用いた「近視眼」とは、近くが見えて遠くが見えない臨床状態のことであり、「遠視眼」は、遠くが見えて近くが見えない臨床状態のことであり、「無水晶体眼」とは、被検体の眼内に本来の水晶体又は代替の人工水晶体が存在しない状態のことである。
本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によれば、ガリレオ型とケプラー型のハイブリッドによるテレスコープ(ハイブリッド型テレスコープ hybrid telescope, HT)が提供され、これには第1のパワー又は実効焦点距離を有する第1のレンズ群が設けられており、それに続いて、第2の負のパワーを有する第2のレンズ群が設けられており、さらにそれに続いて、第3の正のパワーを有する第3のレンズ群が設けられている。各レンズ群における特定の光学特性例えば有効開口、焦点距離、非点収差補正などを調整して、光学系の特定の要求に適合させることができる。ガリレオ−ケプラー型のハイブリッド型テレスコープシステムのパワー及び開口数を変更する目的で、各レンズ群間の相対ポジションを、例えば第2の負のレンズ群を第1のレンズ群に対してずらすことによって、また、第3の正のレンズ群を第2のレンズ群に対してずらすことによって、制御することができる。
以下では、走査型網膜撮像システムについて、本発明によるコンセプトの実施形態によるHTの特性及びパフォーマンスの利点のいくつかに着目して論じることにする。最初に図1Aを参照しながら、従来の網膜OCT撮像システムのブロック図について説明する。図1Aに示されているように、システムには広帯域光源100が含まれており、これは光ファイバを含むことができる光源経路105と、参照分岐107と、サンプル分岐108とを介して供給され、これらはビームスプリッタ120によって互いに結合されている。ビームスプリッタ120を例えば、光ファイバカプラ又はバルクカプラ或いはマイクロ光学素子カプラとすることができる。ビームスプリッタ120は、約50/50〜90/10のスプリット比を生じさせることができる。さらに図1Aに示されているようにビームスプリッタ120は、光ファイバとして設けることのできる検出経路106を介して、サンプリングされた波長又は周波数の検出モジュールも結合されている。
サンプル分岐108は光ファイバを光学アセンブリと結合し、この光学アセンブリは、光ファイバから送出された光放射のビーム空間的プロフィルを成形する。一般的には光学アセンブリを、サンプル分岐撮像光学系140の入口に設けられたコリメータ141とすることができ、これはコリメートされた光を一対の走査ミラー142へ供給し、末端対物レンズ144を含む撮像レンズを通過させる。正常視の被検体の場合、末端対物レンズを介して光ファイバから供給される光ビームはコリメートされており、少なくとも公称的にはテレセントリックである。ここで用いた「正常視」とは、補正されていない正常な視覚を有する臨床状態のことであり、即ち補助として補正することなく、遠くの対象物に焦点を合わせる能力のある臨床状態のことである。また、「テレセントリック」とは、主光線が視野と交差して光軸と平行な光学系のことである。コリメートされた光は、被検体の角膜195及び水晶体193を通り、網膜196にフォーカシングされる。走査ミラーアセンブリ(複数の走査ミラー)142を被検体の瞳194に結像させることにより、走査されたビームは瞳を通って旋回し、最小のビネッティングで網膜面に結像する。OCTシステムの場合、結果として生じる画像は、参照分岐光学系110の設定による経路整合条件150と関連づけられたウィンドウ170内の被検体の深さ分解能画像である。
図1Aの網膜撮像システムの場合、眼はビームを網膜上にフォーカシングする。この場合、経路整合条件は、参照経路長と、眼の長さを含むサンプル分岐経路長とによって規定され、走査ビームの横方向分解能と被写界深度は、角膜におけるビームの直径により拘束される。典型的な参照分岐アセンブリ110には、入射コリメータ180と、可変の光学的減衰器181と、反射器アセンブリ182とが含まれる。反射器を、眼の長さのばらつきに合わせて調節するために、もっと一般的には、参照分岐経路長をサンプル分岐経路ポジション197と整合させるために、可動アセンブリ183と結合させることができる。被検体の屈折異常の補正は一般に、対物レンズ群144に対応づけられた1つ又は複数の可動レンズ素子143を介して扱われる。その際にしばしば望まれることは、散瞳(眼の拡張)を生じさせることなく、撮像できるようにすることであり、この場合、ビーム直径を約3mmよりも強制的に小さくする。
次に図1Bを参照しながら、他の一般的な網膜撮像システム、走査型レーザ眼検鏡(SLO)について説明する。図1Bに示されているように、SLOは図1AのOCTシステムとほぼ同様に構成されている。ただしSLOは、上述のOCTシステムに関して述べた干渉検出方式のシステムの代わりに、ダイレクト検出方式のシステム131を組み込んでいる。SLOシステムは参照分岐を備えていない。さらにSLOシステムは一般に、広帯域光源ではなく狭い線幅のレーザ光源を利用している。その他の点については、SLOシステムの光学撮像特性は、一般にOCTシステムと公称的には等価である。ただしSLOシステムによって取得されるのは、OCTシステムの場合のように深さ分解能画像ではなく、共焦点の被写界深度全体にわたって積分された底部画像である。
図1A及び図1Bに描かれたシステムの場合には双方ともに焦点制御が必要とされ、これは第一には、正視眼からの屈折偏差を補償するためであり、第二には、撮像における着目対象領域を制御するためのである。この種の走査ビーム型網膜撮像システムにおける焦点制御は一般に、末端対物レンズ144の相対ポジション制御143によって行われる。この焦点制御によって、走査ミラー142の共役及びビーム焦点に強く影響が及ぼされ、焦点と作動距離とOCTの場合には参照分岐経路長との調整が必要とされる。
さらに、網膜の面に対し焦点をいっそう精密に制御することが望まれることも多い。この場合、網膜内層例えば神経線維層の強調、網膜外層例えば網膜色素上皮の強調、又は脈絡膜の強調が望まれる可能性があり、或いは、例えばぶどう膜炎に付随して生じる硝子体牽引又は炎症経過を観察する目的で、硝子体内部の構造の撮像が望まれる可能性もある。ここで用いた用語「ぶどう膜炎」とは、ぶどう膜又は眼の中央部分に炎症が引き起こされた臨床状態のことである。いくつかの実施形態によれば、ビネッティングを生じさせることなく、又は作動距離を変更することなく、焦点制御を調停することができる。
これらに加え有利となり得るのは、開口数を増加し、入射ビームサイズを大きくして横方向分解能を改善することである。現在のシステムの場合には、これは散瞳させることによってしか行えない。散瞳は臨床検査や外科的な検査で頻繁に利用されている。現在の眼の撮像システムでは、様々な環境に合わせてビーム直径を変更するフレキシビリティは提供されていない。
本発明によるコンセプトの実施形態は、従来のシステムにおけるこれらの欠点に取り組むものである。最初に図2Aを参照しながら、本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によるハイブリッド(HT)型テレスコープを含むシステムについて説明する。図2Aに示されているように、ここで説明する実施形態によれば、コリメータ141と走査ミラーアセンブリ142との間に、ハイブリッド型テレスコープ300が挿入されている。
ここで説明するいくつかの実施形態においては、サンプル分岐中のビームスプリッタ120に続くシステム部分を、OCT撮像システムのサンプル分岐108における「ビーム成形光学アセンブリ」と称する場合もある。このため、いくつかの実施形態によるビーム成形光学アセンブリには、コリメータ141とハイブリッド型テレスコープが含まれる場合もある。以下で説明するようにビーム成形アセンブリを、光放射ビームとして光源から光放射を受光し、光放射ビームの空間プロフィルを成形するように構成することができる。
もう一度図2Aを参照すると、ハイブリッド型テレスコープは、第1〜第3のレンズ310,320,330を有することができる。この図に描かれているように、第1の正のレンズ310に続いて第2の可動の負のレンズ320が、さらに第3の可動の正のレンズ330が設けられている。これらのレンズを、例えばピエゾトランスレータ又はステッピングモータによって駆動することができ、数μm或いは1mm又は数mmの精度で、数mm〜100mm以上までの範囲を有することができる。ハイブリッド型テレスコープ300のレンズを動かしてNA及び/又は焦点を調節できるようにするために、外部のハイブリッド型テレスコープコントローラ301を設けることができる。
したがって本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によれば、ビーム成形光学アセンブリには、以下のようなレンズアセンブリが含まれている。即ちこのレンズアセンブリは制御入力に応答して、
・OCTシステムの焦点を変えることなくOCTシステムの開口数(NA)を変更するように構成可能である。又は、
・OCTシステムのNAを変えることなくOCTシステムの焦点を変更するように構成可能である。又は、
・OCTシステムのNAと焦点の双方を変更するように構成可能である。
コリメータ入射端に続いてハイブリッド型テレスコープを配置することによって、ハイブリッド型テレスコープを、決定論的なアパーチャとダイバージェンスを伴うレンズとして動作させることができ、これは光学系の残りの部分によって容易にモデリングすることができる。走査システムの手前でビームが調整されることから、対物レンズアセンブリにおける対物レンズのフォーカシングを不要とすることができ、被検体に対し相対的な一定の作動距離及び経路長で、焦点及びズームを制御することができる。さらに、眼の瞳のところでのミラーの共役に影響を及ぼすことなく、焦点を制御することができるので、被検体に関して最低限の調整で撮像条件を変更することができる。
この実施形態において必要であれば、対物レンズアセンブリの対物レンズ焦点コントローラ191(図2B参照)を用いてもよい。このようなコントローラは、被検体の瞳に対し相対的に走査ミラーの共役を制御するために有利である場合もあり、これを利用することは一般に見過ごされているけれども、角膜の屈折力又は前房の長さが設計条件とは異なる場合に役立つ可能性がある。
本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によれば、約2mm〜約6mmの角膜におけるビーム直径に適応させるために、ハイブリッド型テレスコープ300を用いることで、+30D〜−30Dの焦能力の範囲に関して3Xのズームで、眼の撮像システム140を調節することができる。このような範囲であれば、ヒト個体群における屈折異常の範囲が100%、効果的にカバーされる一方、網膜前方の硝子体内の構造を撮像するのに十分な能力をもたせることができる。なお、ここで用いた用語「硝子体」とは、網膜と水晶体との間の領域を占める透明なゼラチン状の物質のことである。さらにこの撮像システムを、+60Dの屈折補正に適合させるために調節することができ、これは無水晶体眼のケースや、齧歯類など人類以外の何らかの動物モデルのために必要となる場合がある。
上述の無水晶体眼の場合には眼のレンズが存在しない状態となり、被検体において時折遭遇するものである。眼のレンズは、約+30ジオプトリ(D)、眼の屈折力に寄与する。無水晶体眼の患者の撮像のためには一般に、光学系が眼のレンズのパワーを代替する必要がある。したがって図2Bに示されているように、被検体の眼には(図2Aに示されている)本来のレンズもしくは代替のレンズ194が欠けており、このため網膜の撮像をうまく行うためには、付加的なレベルの焦能力が必要とされる。本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態によれば、無水晶体眼を含め人類及び人類以外の屈折範囲拡大に適合させるために、ハイブリッド型テレスコープ300によって、+60D〜−30Dの範囲の焦能力が提供される。本発明によるコンセプトのさらに別の実施形態によれば、無水晶体眼を含め人類の屈折範囲に適合させるために、ハイブリッド型テレスコープ300によって、+40D〜−20Dの焦能力の範囲が提供される一方、末端対物レンズ144によって、+20D〜−10Dの補助的な焦点範囲が、対物レンズ群の各要素間の相対運動191を介して提供される。
図2A及び図2Bを参照しながら、本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態についてのみ説明したが、特定の用途のためにハイブリッド型テレスコープと対物レンズの屈折能力とズーム能力との間で適切なバランスを提供することも考えられる。いくつかの種は生来、正常視ではなく、光学系には屈折のバイアスが含まれている可能性もある。例えばある齧歯動物は、網膜結像のために公称60D〜90Dの焦能力を必要とされる可能性があり、ウサギは6Dを必要とする可能性がある。このため光学系に、被検体の公称屈折に対するバイアスを含めることができ、その際、ハイブリッド型テレスコープを用いることによって、種に関連する制御範囲が提供される。
次に図3を参照しながら、シンプルな角膜撮像システムについて説明する。同じ要素には、一貫して同じ参照符号が付されている。したがって簡略にするため、図1A及び図1Bを参照しながら既に説明した図3中の要素に関する詳細についてはここでは繰り返さない。角膜撮像システムは、一般に固定焦点及び固定開口数のシステムであり、これは一定の分解能、倍率、視野及び被写界深度を有する。被写界深度の変更のためには、それぞれ異なるレンズを適合させることができる。ここでは角膜に関して示されているけれども、この種のシステムを、収斂した瞳孔を通して撮像が行われる他の多くの用途において利用することができ、したがって走査面を共役の瞳に結像させる必要がない。前眼部の撮像とは異なる用途として挙げられるのは、例えば皮膚の撮像である。
次に図4を参照しながら、前眼部撮像のために焦点制御及び開口数制御を利用する本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態による撮像システムのブロック図について説明する。この図においても同じ要素には、一貫して同じ参照符号が付されている。したがって簡略するため、既に説明した図4中の要素に関する詳細についてはここでは繰り返さない。図4に示されているように、コリメータ141と走査ミラーアセンブリ142との間に、本発明によるコンセプトの実施形態によるハイブリッド型テレスコープ300が配置されている。この場合、第1の正のレンズ310に続いて第2の可動の負のレンズ320が、さらに第3の可動の正のレンズ330が設けられている。これらのレンズを、例えばピエゾトランスレータ又はステッピングモータによって駆動することができ、mmの何分の1又は1mmの精度で、数mm〜10又はそれ以上のmmの範囲を有することができる。コリメータ入射端141に続いて配置されたハイブリッド型テレスコープ300は、決定論的なアパーチャとダイバージェンスを伴うレンズとして動作し、これは光学系の残りの部分によって容易にモデリングすることができる。
次に図5を参照しながら、これまで述べてきた実施形態による撮像システムのさらに別の実施形態について説明する。同じ要素には、一貫して同じ参照符号が付されている。したがって簡略するため、既に説明した図5中の要素に関する詳細についてはここでは繰り返さない。図5に示されているように、例えばケプラー式テレスコープとすることができるビームエキスパンダ530が、ハイブリッド型テレスコープ300と、図5に描かれている実施形態によれば、さらに走査ミラー142と、の次に続いている。図5に示したジオメトリによれば、システムの出射瞳において望ましいビーム寸法を達成するのに必要とされるミラーサイズが低減される、という利点を得ることができる。例えばここで論じている眼の撮像の具体例によれば、6mmよりも小さいミラー寸法を維持することが望まれることが多く、さらに3mm以下が望まれることも多い。このような環境では、3X〜5Xのズームリレーが有利となる可能性がある。
もっと一般的に言えば、医療用撮像におけるラパロスコープ及び産業用撮像のためのホロスコープを含め、多くの用途のために内視鏡を提供することが望まれる場合もある。内視鏡の入射端でハイブリッド型テレスコープ300を利用し、それに続いて、小型スキャナ例えば1.0mm程度の小さいミラーを有するマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)スキャナを備えた走査システムを配置し、さらに続いて、望ましい倍率を有する1つ又は複数のリレーテレスコープを配置することによって、ダイレクト検出方式及び干渉検出方式の双方の実現形態のために、可変の焦点距離と被写界深度を有する極めて有用な内視鏡を提供することができる。
次に図6を参照しながら、本発明によるコンセプトの実施形態によるハイブリッド型テレスコープ300を含む、撮像を行わない用途について説明する。図6には、レーザデリバリの適用事例が示されている。治療用のレーザデリバリの適用事例のために強く望まれるのは、ビームの最大強度ポジション(焦点)とビーム強度(ビームウェスト)を制御することである。レーザデリバリシステム内に配置された本発明によるコンセプトの実施形態によるハイブリッド型テレスコープ300によれば、最大強度とビームウェストの双方を制御することができる。したがって、走査型ジオメトリを利用して、又は非走査型ジオメトリを利用して、及びリレー又はビームエキスパンダをそれに続いて設けて、又は設けずに、本発明によるコンセプトの実施形態を利用することができる。
次に図7A〜7Fを参照しながら、本発明によるコンセプトの実施形態によるハイブリッド型テレスコープについて説明する。ここでは特に、3Xリレービームエキスパンダと+30D〜−30Dの全焦点範囲と3Xの倍率範囲とを有するハイブリッド型テレスコープを利用した、網膜撮像システムの1つの特別な実現形態について、図7A〜図7Fを参照しながら説明する。ここで開示する実施形態による網膜撮像システムについて手短に述べておくと、小さい開口数(NA)では、焦点のビーム直径は13.5μmであり、高い開口数では、ビーム直径は4.5μmまで低減される。図面には、ハイブリッド型テレスコープレンズのパワー及び間隔t1,t2が、システムのパフォーマンス範囲における6つの動作条件各々について示されている。図面に示されているように、ハイブリッド型テレスコープの正のレンズ群は、同じ40mmの実効焦点距離(EFL)を有しており、これは+20ジオプトリに等しい。中央の負のレンズは、−10mmの実効焦点距離を有しており、これは−100ジオプトリに等しい。最大ビーム直径(最大開口数、最小fナンバー)におけるレンズ間隔は、図7Aの第1のレンズ群と第2のレンズ群との間ではt1=18.90mm、第2のレンズ群と第3のレンズ群との間ではt2=21.20mmである。レンズのパワーと間隔を、同等の結果を達成するためにコンフィギュレーションすることができるけれども、特定のレンズの組み合わせが唯一の解決手段ではなく、本発明によるコンセプトの実施形態はそれらに限定されるものではない。
図7Bに示されているように、最小ビームサイズのために、レンズの間隔をt1=24.70mm、t2=2.00mmに変更することによって、システムのNAを小さくすることができる。図7Cに示されているように、近視眼の−30Dに適合させるために、最大の開口数とビーム直径でレンズ間隔をt1=38.70mm、t2=24.60mmに変更することにより、焦点が調節される。図7Dに示されているように、最小の開口数とビーム直径のために、同じシステムがt1=31.95、t2=43.05に調節される。図7Eの場合、遠視眼の+30Dに適合させるために、最大の開口数とビーム直径でレンズ間隔をt1=22.10mm、t2=46.90mmに変更することによって、焦点が調節される。最後に図7Fの場合、最小の開口数とビーム直径のために、同じシステムがt1=24.92、t2=19.28に調節される。
次に図7Gを参照するとこの図には、近視眼から無水晶体眼による遠視眼に至るまで全範囲に適合させるために、3Xリレービームエキスパンダと+60D〜−30Dまでの拡張された焦点範囲とを有するハイブリッド型テレスコープを用いた、網膜撮像システムの具体例が示されている。ここで用いた「無水晶体眼の遠視眼」とは、本来の又は代替の水晶体が欠けている患者が強度の遠視である臨床状態のことである。図7Gに示されているように、低倍率の実施形態のために、ハイブリッド型テレスコープのレンズのパワーと間隔t1=27.18mm及びt2=43.32mmが規定されている。
図8A及び図8Bを参照すると、これらの図には具体例として、高分解能の角膜撮像に適した走査型顕微鏡撮像システムの実施形態が描かれている。図8A及び図8Bに描かれている実施形態の場合、システムは、1.4〜4の有効fナンバー範囲と、約3Xのズーム範囲とを有しており、これによって、大きい開口数(NA)範囲終端で、角膜のための共焦点顕微鏡による細胞の撮像に適した撮像特性が得られ、小さい開口数(NA)範囲終端で、厚み全体の角膜画像に適した撮像特性が得られる。
図8A〜図8Bに示されているように、角膜撮像システムは、3.2mmの作動距離、約3xのズーム(開口数又はビーム直径の範囲)及び1.2mmの視野で、無限大に補正された顕微鏡対物レンズを有している。f/1.4においてビームは、1.4μmの回折限界直径と、14μmの被写界深度を有している。f/4においてビームは、4.2μmの回折限界直径と、124μmの被写界深度を有している。これらの撮像モードが切り替え可能であることによって、単一の機器が細胞レベルの撮像のためにも断層撮影撮像のためにも用いられる、という臨床的に重要な利点が得られる。マルチレンジスキャニングによる光学的な像とともに、視野全体の視覚的及びビデオによる像も同時に得るために、このようなコンフィギュレーションをステレオズーム顕微鏡の無限空間に組み込むことができる。これまで、いくつかのコンフィギュレーションについて具体例として説明してきたが、自明である通り、本発明によるコンセプトの実施形態がこれらの実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、特定の設計目標に整合させるために、代案となるコンフィギュレーションも考えられる。
次に図9A〜図9Cを参照しながら、本発明によるコンセプトの実施形態によるハイブリッド型テレスコープを使用した内視鏡撮像システムの実施形態を具体例として示した図について説明する。これらの図面に示されているように、この内視鏡のコンフィギュレーションによれば、ハイブリッド型テレスコープ300に続いてテレセントリックミラーリレー(テレセントリックフォーカスレンズ)990とホプキンス型内視鏡リレー993が、さらにこれに続いて末端のテレセントリック対物レンズ995が設けられており、これによって、可変のNAと焦点距離とを有する30cm長の走査ビームのリジッドな内視鏡が得られる。
図9Aに示されているように、ハイブリッド型テレスコープ300(t1=15.00mm、t2=23.33mm)は、f/4.6の動作のために、3mmの作動距離(実効焦点距離)、178μmの被写界深度(DOF)、5μmのビーム分解能、6mmの視野(FOV)によってコンフィギュレーションされている。図9Bの場合、ハイブリッド型テレスコープのセッティング(t1=14.5mm、t2=14.30mm)が、8mmというさらに長い作動距離のために変更されており、これによって175μmの被写界深度、5μmのビーム分解能、及び6mmの視野で、f/4.7の動作が維持される。図9C(t1=25.00mm、t2=10.00mm)の場合、3mmという狭い作動離が確保されており、15μmのビーム分解能と1.58mmの被写界深度のために、NAがf/14に低減されている。個々の図面には、ハイブリッド型テレスコープのレンズのパワー及び間隔t1及びt2も示されている。
次に図10を参照しながら具体例として、本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態による走査ビーム型テレスコープの可変の焦点及びズームを使用した方法について説明する。ブロック1000においてオペレーションがスタートし、着目対象領域に入ると、システムの初期撮像範囲を最大にする目的で、内視鏡のハイブリッド型テレスコープが、長焦点距離と小さいNAにセットされる。
着目対象構造が同定されると、NAが増加され、これによって被写界深度が減少するけれども、焦点面に沿って輝度が増加する(ブロック1010)。NAが大きい場合、生検鉗子のような器具とともに内視鏡を利用できるようにするために、焦点距離が例えば鉗子等の作動距離とマッチするように、焦点距離が変更される(ブロック1020)。着目対象ターゲット領域周囲の構造を観察するために、開口数及び焦点距離を要求通りに変更することができる(ブロック1030)。これまで述べてきたように、本発明によるコンセプトのいくつかの実施形態は、OCTシステムに関連して利用される。OCTシステムの場合、ハイブリッド型テレスコープの焦点距離又はNAが変更されると、着目対象領域を干渉窓内に維持するために、参照分岐が調整される。この内視鏡システムを、非干渉走査ビーム型撮像システムにも、レーザデリバリシステムにも、同じように利用することができる。
以上、システム及び装置のブロック図及び/又はフローチャートを参照しながら、具体例としての実施形態について説明してきた。ブロック内に記した機能/動作が、フローチャートに記載されている順序とは異なる順序で現れるようにしてもよい。例えば、相前後して示されている2つのブロックを、必要とされる機能/動作に応じて、実際には実質的に同時に実行してもよいし、あるいはそれらのブロックを時には逆の順序で実行してもよい。さらに、フローチャート及び/又はブロック図における所定のブロックの機能を、複数のブロックに分けてもよく、及び/又は、フローチャート及び/又はブロック図の2つ以上のブロックの機能を、少なくとも部分的に統合してもよい。
これまで図面及び明細書では、本発明によるコンセプトの実施形態の具体例を開示してきた。ただし、本発明によるコンセプトの基本原理から実質的に逸脱することなく、これらの実施形態に多くの変更及び修正を加えることができる。したがって特定の用語を用いてきたけれども、それらは汎用的かつ説明の都合上使われたにすぎず、限定を意図したものではなく、本発明によるコンセプトの範囲は、以下の特許請求の範囲によって規定されるものである。

Claims (2)

  1. 走査ビーム型システムの作動方法において、
    サンプル内の着目対象領域に入ったことに応じて、ハイブリッド型テレスコープ(HT)を、長い焦点距離と小さい開口数(NA)にセットするステップと、
    前記サンプルの着目対象領域内の着目対象構造を同定するステップと、
    前記開口数を大きくして、被写界深度を低減し、かつ、焦点面の輝度を高めるステップと、
    前記焦点距離が前記走査ビーム型システムに対応づけられた器具の作動距離と整合するよう、焦点距離を変化させるステップと、
    を含む方法。
  2. 光走査ビーム型システムにおいて、前記光走査ビーム型システムは、
    初期ビーム直径および所定のビーム広がりをもつ光ビームを伝送するように構成された光放射入射源と、
    ビームコンディショニングアセンブリと、
    を具え、
    前記ビームコンディションニングアセンブリは、前記入射源からの光放射を受光するように構成された入射端と、前記ビーム直径および前記ビーム広がりを変化させる手段と、出射端と、を有し、前記出射端は、ビーム伝播方向に対し直交する少なくとも1つの方向に沿って光放射ビームを操作する手段へ、前記光放射を配向し、
    前記光走査ビーム型システムは、
    前記操作された光放射ビームを、被検体に対応づけられた着目対象領域へ配向する手段と、
    前記着目対象領域から散乱した、または前記着目対象領域を通して伝送された光放射の少なくとも一部分を収集する手段と、
    収集された前記光放射を検出する手段と、
    前記光放射ビームと前記被検体との相互作用に応答して、検出された光放射を処理し、前記着目対象領域の特性から導出された画像を生成する手段と、
    前記ビームコンディショニングアセンブリと連携するコントローラと、
    を具え、
    前記コントローラは、前記ビームコンディションニングアセンブリの少なくとも2つの運動自由度を制御するように構成されており、
    前記コントローラは、前記光走査ビーム型システムを、固定されたシステム開口数で予め規定された複数の焦点ポジションのうちの1つにセットするように構成されており、かつ、前記コントローラは前記光走査ビーム型システムを、固定された焦点ポジションで予め規定された複数の開口数のうちの1つにセットするように構成されている、
    光走査ビーム型システム。
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