JP6399577B2 - トンネル掘削機およびトンネル掘削方法 - Google Patents
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尚、トンネル掘削方向に向いた状態での前後左右を前後左右として説明する。
また、以下の実施例において、直径の拡大を意味する「拡径」、直径の縮小を意味する「縮径」は、トンネル掘削機の軸心に対して上下方向に非対称な「拡径」、「縮径」を意味するものである。
内胴2Aは、前部内胴20aと中間内胴20bと後部内胴20cとを有し、円筒状の前部内胴20aが円筒状の中間内胴20bに所定ストローク摺動自在に外嵌されている。
外胴2Bは、内胴2Aの外側に内胴2Aに対して所定隙間(例えば400mm)を空けて同心状に配置されている。外胴2Bは、前部外胴40と、後部外胴50とを有し、前部外胴40の後端側部分が後部外胴50の前部に所定ストローク摺動自在に外嵌されている。尚、外胴2Bの詳細については後述する。
図1,図2に示すように、カッターヘッド3は、放射方向に延びる複数(例えば8本)のカッターフレーム21と、これらカッターフレーム21の外周側端部が固定される外周フレーム22と、複数のカッターフレーム21に夫々付設された複数のローラーカッター23と、複数のカッターフレーム21の外周端部分に前方且つ外向きの傾斜状に夫々装備された複数(例えば8組)のオーバーカッター24と、複数(例えば8枚)の扇形の面板25等を備えている。尚、面板25の1辺とカッターフレーム21の間には土砂導入用の隙間26が形成され、複数のカッターフレーム21の後端部はカッタードラム27に固定されている。
図1,図3に示すように、前記機器取付用フレーム4cの後面に閉断面の環状部材28が固定され、後部内胴20cの内面に前後幅の大きな環状ウェブ29が固定され、トンネル掘削の推進力を発生させる為の複数(例えば、14本)のスラストジャッキ6が環状ウェブ29の内周近傍に周方向適当間隔おきに前後方向向きに付設されている。
図1,図4に示すように、複数(例えば、32本)のシールドジャッキ7は、周方向適当間隔おきに前後方向向きに配設され、これらシールドジャッキ7は環状ウェブ29に貫通状に装着固定されている。各シールドジャッキ7のピストンロッドはジャッキ本体から後方へ伸長可能である。
例えば4組のメイングリッパー11は、環状ウェブ29の後部に対応する前後方向位置において、環状ウェブ29の上部側部分に周方向適当間隔おきに配設されている。メイングリッパー11は、油圧ジャッキにより突出位置と引込み位置とに切換え可能になっている。これらメイングリッパー11によりトンネル掘削の推進力の反力を取った状態にして、全部のシールドジャッキ7のピストンロッドを収縮状態に保持して、複数のスラストジャッキ6で推進力を発生させながらトンネル掘削を行ない、トンネル掘削と並行してエレクタ13でセグメントの覆工を行なうことができる。
図1,図4に示すように、環状ウェブ29に左右1対の縦向きの支柱31の上下両端が連結され、これら左右1対の支柱31の中段部に左右1対のブラケット31aが固定され、これら1対のブラケット31aに断面円形の左右1対のガイド部材32の前端部分が夫々固定され、1対のガイド部材32は後方へ水平に延びている。
図1,図3,図13に示すように、外胴2Bは、前部外胴40と後部外胴50とを有する。前部外胴40は、前部外胴上部41と、前部外胴下部42とに分割されている。前部外胴上部41は、前部外胴頂板部41aと、これの左右両側の1対の前部外胴上部側板41b,41cとに分割されている。前部外胴下部42は、前部外胴底板部42aと、これの左右両側の1対の前部外胴下部側板42b,42cとに分割されている。
右側の前部外胴可変連結部60は、上部側板41cと下部側板42cとを縮径可能に分断した分断シール構造61と、前部外胴上部41を前部内胴20aに縮径駆動可能に連結する複数(例えば6本)の前部第1油圧シリンダ62と、前部外胴下部42を前部内胴20aに縮径駆動可能に連結する複数(例えば6本)の前部第2油圧シリンダ63とを有する。尚、第1,第2油圧シリンダ62,63は、前部内胴20a及び前部外胴40の周方向と略平行な略鉛直姿勢に且つ交差状に配設されている。また、第1,第2油圧シリンダ62,63に高圧の油圧を供給することで大きな駆動力を発生可能である。
左側の複数の前部第1油圧シリンダ62と左側の複数の後部第1油圧シリンダ72とが、「左側第1駆動手段」に相当し、右側の複数の前部第1油圧シリンダ62と右側の複数の後部第1油圧シリンダ72とが、「右側第1駆動手段」に相当し、左側の複数の前部第2油圧シリンダ63と左側の複数の後部第2油圧シリンダ73とが、「左側第2駆動手段」に相当し、右側の複数の前部第2油圧シリンダ63と右側の複数の後部第2油圧シリンダ73とが、「右側第2駆動手段」に相当する。
図3に示すように、頂板部41aの左端部と、上部側板41bの上端部をヒンジ結合する例えば6組のヒンジ結合部46b(前後方向向きの軸心を有する)が設けられている。6組のヒンジ結合部46bは、例えば前部第1,第2油圧シリンダ62,63に対応する前後方向位置に設けられている。尚、6組よりも多くのヒンジ結合部46bを設けてもよい。
頂板部41aの右端部と、上部側板41cの上端部をヒンジ結合する例えば6組のヒンジ結合部46cも設けられている。これら右側のヒンジ結合部46cは左側のヒンジ結合部46bと左右対称のものである。尚、6組よりも多くのヒンジ結合部46cを設けてもよい。
図3に示すように、底板部42aの左端部と、下部側板42bの下端部をヒンジ結合する例えば6組のヒンジ結合部47b(前後方向向きの軸心を有する)が設けられている。 6組のヒンジ結合部47bは、例えば、6組のヒンジ結合部46bに対応する前後方向位置に設けられている。ヒンジ結合部47bは、ヒンジ結合部46bと同様のものであるので説明を省略する。
図4に示すように、頂板部51aの左端部と、上部側板51bの上端部をヒンジ結合する例えば7組のヒンジ結合部48b(前後方向向きの軸心を有する)が設けられている。 7組のヒンジ結合部48bは、前記7組の後部第1,第2油圧シリンダ72,73に対応する前後方向位置に設けられている。ヒンジ結合部48bはヒンジ結合部46bと同様のものであるので説明を省略する。頂板部51aの右端部と、上部側板51cの上端部をヒンジ結合する例えば7組のヒンジ結合部48c(前後方向向きの軸心を有する)が設けられている。ヒンジ結合部48cは、ヒンジ結合部48bと左右対称のものである。
図1,図8示すように、カッターヘッド3のカッターフレーム21の外周端には傾斜板21aが固定され、複数の傾斜板21aの外面近傍には部分円錐形の固定傾斜板18が配設され、この固定傾斜板18の内周端は隔壁構造4の環状板部材4bに溶接接合されている。第1侵入防止機構84は、前部内胴20aの前端部と前部外胴40の前端部の間に土砂が侵入するのを防止するものである。
前記左右の分断シール構造61,71が、左右の前部外胴可変連結部60と、左右の後部外胴可変連結部70から、内胴2Aと外胴2Bの間に土砂が侵入するのを防止する「第3侵入防止機構」に相当する。
トンネル掘削を実行中に、荷重検出器86a,86bで検出する荷重(例えば平均荷重)が第1設定荷重未満の場合には、図1,図3,図4に示すように、外胴2Bを拡径状態に維持した通常状態でトンネル掘削を行う。この拡径状態のとき、頂部油圧シリンダ81b,81c;82b,82c;83b,83cのピストンロッドを伸長状態に維持し、複数の前部第1,第2油圧シリンダ62,63と複数の後部第1,第2油圧シリンダ72,73のピストンロッドも伸長状態に維持した状態でトンネル掘削を行う。
前部と後部の外胴上部41,51の頂板部41a,51aに地山から作用する荷重を検出する2つの荷重検出器86a,86bを設けたため、地山の崩壊等の前兆や進行を検出可能になり、トンネル掘削機1の地山からの拘束を検出可能になる。
それ故、第1ステップによりトンネル掘削機1が地山に拘束されるのを抑制することができ、第2ステップにより地山に拘束されたトンネル掘削機1の拘束解除を行うことができる。
このトンネル掘削機1Mは、前部外胴上部41Aを3枚の板部材に分割することなく1枚の板部材とし、後部外胴上部51Aを3枚の板部材に分割することなく1枚の板部材とする点と、前記の複数の頂部油圧シリンダ81b,81c;82b,82c;83b,83cに代えて複数のバネ式付勢手段90a,90b,90cを設ける点で、前記のトンネル掘削機1と異なっている。そこで、前記のトンネル掘削機1と同様の構成要素に同一の符号を付して説明を省略し、主に異なる構成要素について説明する。
前部外胴可変連結部60は、前記トンネル掘削機1の前部外胴可変連結部60と同様の構造であり、後部外胴可変連結部70は、前記トンネル掘削機1の後部外胴可変連結部70と同様の構造である。
外胴2Bの頂部に地山から作用する荷重が異常に大きくなり始めて、予め定めた第2基準値を超え、トンネル掘削機1Mが地山に拘束され始めた際には、左右の可変連結部60,70の複数の第1,第2油圧シリンダ62,63;72,73のピストンロッドを収縮させることで、外胴2Bを拡径状態から縮径状態に切換えてトンネル掘削を行う。
1)トンネル掘削機1,1Mにおいて、下部側板42b,42c;52b,52cを省略し、複数の第2油圧シリンダ63,73を省略してもよい。
2)トンネル掘削機1、1Mにおいて、前記外胴の「中段部」とは、上下方向に幅のある中段の領域(例えば、外胴の上下幅の約1/3の幅を有する領域)を意味するものである。
4)トンネル掘削機1M において、バネ式付勢手段90a〜90cに代えて、油圧シリンダを採用してもよい。
5)本発明は大口径のトンネル掘削機に限らず、種々の口径のトンネル掘削機にも適用可能である。
6)スラストジャッキを省略し、複数のシールドジャッキで掘削推進力を発生させる形式のトンネル掘削機にも本発明を同様に適用することができる。
2 胴部材
2A 内胴
2B 外胴
3 カッターヘッド
9 可動ソリ
24 オーバーカッター
40 前部外胴
50 後部外胴
41,41A 前部外胴上部
41a 前部外胴頂板部
41b,41c 左右の前部外胴上部側板
42a 前部外胴底板部
42b,42c 左右の前部外胴下部側板
46b,46c,47b,47c ヒンジ結合部
48b,48c,49b,49c ヒンジ結合部
51 後部外胴上部
51a 後部外胴頂板部
51b,51c 左右の後部外胴上部側板
52a 後部外胴底板部
52b,52c 左右の後部外胴下部側板
60 前部外胴可変連結部
61 分断シール構造(第3侵入防止機構)
62 前部第1油圧シリンダ
63 前部第2油圧シリンダ
70 後部外胴可変連結部
71 分断シール構造(第3侵入防止機構)
72 後部第1油圧シリンダ
73 後部第2油圧シリンダ
81b,81c,82b,82c,83b,83c 頂部油圧シリンダ
84,85 第1,第2侵入防止機構
86a,86b 荷重検出器
90a,90b,90c バネ式付勢手段
Claims (9)
- カッターヘッドと胴部材とを有するトンネル掘削機において、
前記胴部材は、内胴とこの内胴に対して所定隙間を空けて同心状に配置された外胴とを有し、
前記外胴の中段部に外胴を縮径可能に分断した左右1対の可変連結部を設けると共に、前記可変連結部より上側の外胴部分を外胴上部、前記可変連結部より下側の外胴部分を外胴下部とし、
前記外胴下部は、前記内胴に対して固定状態に保持された底板部を有し、
前記左右1対の可変連結部は、前記内胴の軸心方向の複数位置に夫々設けられ且つ前記外胴上部を内胴に縮径駆動可能に連結する複数組の左右1対の第1駆動手段を備え、
前記第1駆動手段は、前記胴部材の周方向と略平行に配設された第1油圧シリンダを備えたことを特徴とするトンネル掘削機。 - 前記外胴下部は前記底板部の両端に周方向端部が回動可能にヒンジ接続された左右1対の下部側板を有し、前記左右1対の可変連結部は、前記内胴の軸心方向の複数位置に夫々設けられ且つ前記左右1対の下部側板を内胴に縮径駆動可能に連結する複数組の左右1対の第2駆動手段を備え、
前記第2駆動手段は、前記胴部材の周方向と略平行に配設された第2油圧シリンダを備えたことを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機。 - 前記外胴上部の頂板部分と内胴との間に、縮径状態のとき前記頂板部分を拡径方向に付勢する圧縮バネからなる複数の付勢手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル掘削機。
- 前記外胴上部は、頂板部と、この頂板部の左右両端に回動可能に接続された左右1対の上部側板とを備え、前記頂板部を縮径可能に支持する第3駆動手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載のトンネル掘削機。
- 前記内胴の前端部と外胴の前端部に内胴と外胴間に土砂の侵入を防ぐ第1侵入防止機構を設け、前記内胴の後端部と外胴の後端部に内胴と外胴間に土砂の侵入を防ぐ第2侵入防止機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機。
- 前記左右1対の可変連結部から内胴と外胴間に土砂の侵入を防ぐ左右1対の第3侵入防止機構を設けたことを特徴とする請求項5に記載のトンネル掘削機。
- 前記外胴上部の頂板部分に地山から作用する荷重を検出する少なくとも1つの荷重検出手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル掘削機。
- 前記カッターヘッドに掘削径を拡大する為の複数のオーバーカッターを設け、
前記内胴と外胴の前端近傍部の下端部分に、外胴の外側へ突出可能な可動ソリと、この可動ソリを進退駆動する進退駆動手段とを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル掘削機。 - 請求項2に記載のトンネル掘削機によりトンネルを掘削するトンネル掘削方法において、
前記カッターヘッドに複数のオーバーカッターを予め設けておき、
地山が胴部材を圧縮する圧縮荷重が予め定めた第1基準値を超えた際に、前記外胴の径を拡径状態に保持して前記複数のオーバーカッターにより拡径した掘削断面でトンネル掘削を行う第1ステップと、
地山が胴部材を圧縮する圧縮荷重が前記第1基準値より大きな第2基準値を超えた際に、前記底板部以外の外胴部分の径を縮小した縮径状態に保持してトンネル掘削を行う第2ステップとを備えたことを特徴とするトンネル掘削方法。
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