JP6410593B2 - 磁性トナー - Google Patents
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Description
該磁性トナー粒子の表面に固着された無機微粒子と、
を含有する磁性トナーであって、
該磁性トナーの平均円形度が0.955以上であり、
該無機微粒子を、該磁性トナー粒子への固着強度に応じて、固着強度の弱い順に、弱固着無機微粒子、中固着無機微粒子、強固着無機微粒子とした場合、
(1)該弱固着無機微粒子の含有量が、該磁性トナー100質量部中に0.10質量部以上0.30質量部以下であり、
(2)該中固着無機微粒子が、該弱固着無機微粒子の2.0倍以上5.0倍以下存在し、(3)X線光電子分光装置(ESCA)により求めた、該磁性トナーの表面の該強固着無機微粒子による被覆率Xが、60.0面積%以上90.0面積%以下であり、
弱固着無機微粒子は、界面活性剤を含むイオン交換水に該磁性トナーを加えた分散液を、振とう速度:46.7cm/秒、振とうの幅:4.0cm、で2分間振とうした場合に剥がれる無機微粒子であり、
中固着無機微粒子は、該振とうでは剥がれないが、強度120W/cm2で30分間の超音波分散により剥がれる無機微粒子であり、
強固着無機微粒子は、該振とうおよび該超音波分散でも剥がれない無機微粒子であることを特徴とする磁性トナー。
結着樹脂および磁性体を含有する磁性トナー粒子と、
該磁性トナー粒子の表面に固着された無機微粒子と、
を含有する磁性トナーであって、
該磁性トナーの平均円形度が0.955以上であり、
該無機微粒子を、該磁性トナー粒子への固着強度に応じて、固着強度の弱い順に、弱固着無機微粒子、中固着無機微粒子、強固着無機微粒子とした場合、
(1)該弱固着無機微粒子の含有量が、該磁性トナー100質量部中に0.10質量部以上0.30質量部以下であり、
(2)該中固着無機微粒子が、該弱固着無機微粒子の2.0倍以上5.0倍以下存在し、(3)X線光電子分光装置(ESCA)により求めた、該磁性トナーの表面の該強固着無機微粒子による被覆率Xが、60.0面積%以上90.0面積%以下であり、
弱固着無機微粒子は、界面活性剤を含むイオン交換水に該磁性トナーを加えた分散液を、振とう速度:46.7cm/秒、振とうの幅:4.0cm、で2分間振とうした場合に剥がれる無機微粒子であり、
中固着無機微粒子は、該振とうでは剥がれないが、強度120W/cm2で30分間の超音波分散により剥がれる無機微粒子であり、
強固着無機微粒子は、該振とうおよび該超音波分散でも剥がれない無機微粒子であることを特徴とする磁性トナーに関する。
た低温定着性の阻害以外にも、中固着無機微粒子と弱固着無機微粒子の量比関係を本発明の範囲に制御することが難しくなる。
好ましくは4.0以上25.0以下、
より好ましくは5.0以上20.0以下、
さらに好ましくは6.0以上15.0以下
であることを実験的に見出した。
5nm以下、さらに好ましくは5nm以上20nm以下である。
分子量4000以上8000以下の領域にメインピーク(MA)を有し、かつ、分子量100000以上500000以下の領域にサブピーク(MB)を有し、かつ、メインピークの面積(SA)とサブピークの面積(SB)を合計した総面積に対する、メインピークの面積の比率(SA/(SA+SB))が、70%以上であることが好ましい。
系樹脂を主成分とすることが好ましい。なお、結着樹脂の主成分とは、本発明においては、結着樹脂中の少なくとも50質量%以上と定義する。
セバシン酸ジベヘニル、ドデカン二酸ジステアリル、オクタデカン二酸ジステアリルなどの飽和脂肪族ジカルボン酸と飽和脂肪族アルコールとのジエステル化物;
ノナンジオールジベヘネート、ドデカンジオールジステアレートなどの飽和脂肪族ジオールと飽和脂肪酸とのジエステル化物;グリセリントリベヘネート、グリセリントリステアレートなどのトリアルコール類と飽和脂肪酸のトリエステル化物;
グリセリンモノベヘネート、グリセリンジベヘネートなどのトリアルコール類と飽和脂肪酸との部分エステル化物;
などが挙げられる。
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどの石油系ワックスおよびその誘導体;
モンタンワックスおよびその誘導体;
フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックスおよびその誘導体;
ポリエチレン、ポリプロピレンに代表されるポリオレフィンワックスおよびその誘導体;カルナバワックス、キャンデリラワックスなど天然ワックスおよびその誘導体;
エステルワックス
などが挙げられる。ここで、誘導体とは酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。
マグネタイト、マグヘマイトもしくはフェライトなどの酸化鉄、
鉄、コバルトもしくはニッケルのような金属、
またはこれらの金属とアルミニウム、銅、マグネシウム、スズ、亜鉛、ベリリウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステンもしくはバナジウムのような金属との
合金、
または、それらの混合物などが挙げられる。
0以下に制御することができる。
シリカ微粒子、フッ素樹脂粒子、ステアリン酸亜鉛粒子、ポリフッ化ビニリデン粒子のような滑剤;
酸化セリウム粒子、炭化ケイ素粒子、アルカリ土類金属のチタン酸塩の微粒子;
具体的にはチタン酸ストロンチウム微粒子、チタン酸バリウム微粒子、チタン酸カルシウム微粒子などの研磨剤
などが挙げられる。また、シリカなどのスペーサー粒子を本発明の効果に影響を与えない程度に少量用いることもできる。中でも、シリカ微粒子は流動性を著しく良化させ、本発明の効果を発揮しやすいため、好ましい。
Z8830(2001年)に準じて行う。測定装置としては、定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用いる。
57以上であることが好ましい。
KRCニーダー(栗本鉄工所社製);
ブス・コ・ニーダー(Buss社製);
TEM型押し出し機(東芝機械社製);
TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);
PCM混練機(池貝鉄工所社製);
三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);
ニーデックス(三井鉱山社製);
MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);
バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)
などが挙げられる。
グ社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)などが挙げられる。
ウルトラソニック(晃栄産業社製);
レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社製);
バイブラソニックシステム(ダルトン社製);
ソニクリーン(新東工業社製);
ターボスクリーナー(ターボ工業社製);
ミクロシフター(槙野産業社製);
円形振動篩い
などが挙げられる。
は、12m3/分〜25m3/分である。
40によって一成分トナーで現像されてトナー画像を得、トナー画像は転写材を介して静電潜像担持体に当接された転写ローラー114により転写材上へ転写される。トナー画像を載せた転写材は定着器126へ運ばれ転写材上に定着される。また、一部静電潜像担持体上に残された磁性トナーはクリーニングブレードによりかき落とされ、クリーナー容器116に収納される。124はレジスタローラーを示し、125は搬送ベルトを示す。
磁性トナーの平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)を用い、校正作業時の測定および解析条件で測定する。
周囲長Lなどが計測される。
円形度=2×(π×S)1/2/L
粒子像が円形のときに円形度は1.000になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなればなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、円形度0.200〜1.000の範囲を800分割し、得られた円形度の相加平均値を算出し、その値を平均円形度とする。
本発明では、磁性トナー粒子に対して弱、中、強の3段階で無機微粒子が固着している。それぞれの量は、磁性トナー中に含まれる無機微粒子の総量と、磁性トナーから無機微粒子を剥がし、磁性トナー粒子上に残った無機微粒子を定量することで得る。無機微粒子を剥がす工程は、本発明では水中に磁性トナーを分散し、縦型振とう機や超音波分散器によりシェアを与えて行う。その際、磁性トナーが受けるシェアの大きさにより、弱固着や中固着といった付着強度別に無機微粒子を分け、量を得る。弱固着無機微粒子を剥がす場合は、後述する条件を満たすKM Shaker(いわき産業社製)を用い、中固着無機微粒子を剥がす場合は、後述する条件を満たす超音波式ホモジナイザーVP−050(タイテック株式会社製)を用いる。また、無機微粒子含有量の定量には、蛍光X線分析装置Axios(PANalytical製)および測定条件設定および測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。具体的には、以下のように測定することができる。
磁性トナーをリング径22mm×16mm×5mmの塩化ビニル製のリングに約1g載せ、プレス機にて100kgfで圧縮しサンプルを作製する。得られたサンプルを蛍光X線分析(XRF)装置(Axios)にて測定および上記専用ソフトによる解析を実施し、磁性トナーが含有する無機微粒子由来の元素のネット強度(A)を得る。例えば、無機微粒子としてシリカ微粒子を用いる場合はケイ素、チタニアを用いる場合はチタンの強度を用いる。次に、磁性トナー粒子100質量部に対して無機微粒子を0.0質量%、1.0質量%、2.0質量%、3.0質量%と添加量を振った検量線用サンプルを用意し、上記と同様にして上記元素のネット強度に対する無機微粒子量の検量線を作成する。なお、検量線用サンプルはXRF測定前にコーヒーミルなどにより均一に混合しておく。また、混合する無機微粒子は、一次粒子の個数平均粒径が5nm以上50nm以下のものであれば、本定量に影響なく使用することができる。上記検量線と(A)の数値から、磁性トナー中の無機微粒子量を算出する。
イオン交換水20g、界面活性剤であるコンタミノンN(和光純薬工業社製)0.4gを30mlのガラスバイアル(例えば、日電理化硝子株式会社製、VCV−30、外径:35mm、高さ:70mm)に入れて十分混合し、分散液を作製する。コンタミノンN(和光純薬工業社製)は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定機洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液である。このバイアルに磁性ト
ナー1.5gを添加し、磁性トナーが自然に沈降するまで静置して処理前分散液Aを作製する。その後に下記条件で振とうし、弱固着無機微粒子を剥がす。その後、分散液を減圧濾過器で濾過して、濾過ケーキAおよび濾液Aを得た後、該濾過ケーキAを乾燥機で12時間以上乾燥する。減圧濾過は、濾紙としてアドバンテック社製No.5C(粒子保持能:1μm、JIS P3801 5種C(1995年)相当)またはそれと同等の濾紙を用いる。
装置:KM Shaker(いわき産業社製)
model:V.SX
振とう条件:speedを50(振とう速度:46.7cm/秒、1分間に350往復、振とうの幅:4.0cm)に設定し、2分間振とう
(3)中固着無機微粒子の定量
上記(2)と同様に処理前分散液Aを作製した後、下記条件で超音波分散処理を行い、磁性トナーに含まれる弱固着および中固着無機微粒子を剥がす。その後、(2)と同様に分散液を減圧濾過器で濾過、乾燥し、蛍光X線分析装置(Axios)による測定および解析を行う。ここで、(2)の振とう条件で剥がれないが、下記条件の超音波分散により剥がれる無機微粒子を中固着無機微粒子とし、下記条件の超音波分散でも取れないほど強固に付着した無機微粒子を強固着無機微粒子とした。蛍光X線分析により得られたネット強度と、(1)で得た検量線データから強固着無機微粒子量が得られる。得られた強固着無機微粒子量および(2)で得た弱固着無機微粒子量を、(1)で得た無機微粒子の含有量から差し引くことで中固着無機微粒子量を得る。
装置:超音波式ホモジナイザーVP−050(タイテック株式会社製)
マイクロチップ:ステップ型マイクロチップ、先端径φ2mm
マイクロチップの先端位置:ガラスバイアルの中央部、かつ、バイアル底面から5mmの高さ
超音波条件:強度30%(強度15W、120W/cm2)、30分間。このとき、分散液が昇温しないようにバイアルを氷水で冷却しながら超音波を掛ける。
まず、弱固着および中固着無機微粒子量の定量(3)の超音波分散条件で分散させ、弱固着および中固着無機微粒子を除去し、磁性トナー粒子に対して強固着無機微粒子のみが付着した状態のサンプルを作製する。磁性トナー表面の強固着無機による被覆率Xは、以下のようにして算出する。なお、被覆率Xは磁性トナー粒子の表面のうち、強固着無機微粒子が被覆している面積の割合を示す。
・測定装置:X線光電子分光装置Quantum2000(商品名、アルバックファイ株式会社製)
・X線源:モノクロAl Kα
・Xray Setting:100μmφ(25W(15KV))
・光電子取りだし角:45度
・中和条件:中和銃とイオン銃の併用
・分析領域:300×200μm
・Pass Energy:58.70eV
・ステップサイズ:1.25eV
・解析ソフト:Maltipak(PHI社)
ここで、強固着無機微粒子としてシリカ微粒子を用いた場合を例にとって説明する。Si原子の定量値の算出には、C 1c(B.E.280〜295eV)、O 1s(B.E.525〜540eV)およびSi 2p(B.E.95〜113eV)のピークを使用した。ここで得られたSi元素の定量値をY1とする。
なお、本測定の精度を向上させるために、Y1およびY2の測定を、2回以上行うことが好ましい。定量値Y2を求める際には、外添に使用されたシリカ微粒子を入手できれば、それを用いて測定を行う。
弱固着および中固着無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されるトナー表面の無機微粒子画像から算出される。S−4800の画像撮影条件は以下のとおりである。
(1−1)弱固着無機微粒子サンプルの作成
上記弱固着無機微粒子の定量(2)と同様な操作を行い、濾液Aを得る。濾液Aをスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて3500rpm、30分間の条件で分離する。無機微粒子と水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、デカンテーションで水溶液を除去する。残った無機微粒子をスパチュラなどで採取および乾燥し、S−4800観察用サンプルAを得る。
上記弱固着無機微粒子の定量(2)と同様な操作を行い、濾過ケーキAを得る。その後、弱固着無機微粒子の定量(2)における処理前分散液Aの作製時と同様に、濾過ケーキAが自然沈降した処理前分散液Bを得る。この処理前分散液Bに対して、上記中固着無機微粒子の定量(3)と同様に超音波分散処理を行い、濾過ケーキAに含まれる中固着無機微粒子を剥がす。その後、分散液を減圧濾過し、中固着無機微粒子が分散した、濾液Bを得る。減圧濾過は、濾紙としてアドバンテック社製No.5C(粒子保持能:1μm、JIS P3801 5種C(1995年)相当)またはそれと同等の濾紙を用いる。あとは、上記の弱固着無機微粒子サンプルの作製と同様にして、観察用サンプルBを得る。
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上に十分解砕した上記観察用サンプルAを乗せる。さらにエアブローして、余分な無機微粒子を試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
弱固着または中固着無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径の算出は、S−4800の反射電子像観察により得られた画像を用いて行う。反射電子像は二次電子像と比べてのチャージアップが少ないため、粒径を精度良く測定することができる。
コントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を100000(100k)倍に設定する。操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作
パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。次に[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を1つずつ回し、像の動きを止めるまたは最小の動きになるように合わせる。アパーチャダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。この操作をさらに2度繰り返し、ピントを合わせる。
弱固着および中固着無機微粒子量の測定方法(3)と同様な操作を行い、磁性トナーから弱固着および中固着無機微粒子を剥がし、濾過、乾燥してサンプルBを作成する。
磁性トナーの軟化温度(Ts)および軟化点(Tm)の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメーター「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルにしたがって行う。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。流動曲線の模式図を図7に示した。
試験モード:昇温法
開始温度:35℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/分
ピストン断面積:1.000cm2
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
上記測定で得られたTs、Tmの差(Tm−Ts)を取ることで、軟化温度と軟化点の差を求める。
磁性トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて次の条件で測定する。
以下の領域に得られる最大ピークであり、そのピークトップ分子量をメインピークの分子量(MA)と定義する。また、サブピークとは分子量10000以上50000以下の領域で得られた最大ピークであり、そのピークトップ分子量をサブピークの分子量(MB)とする。また、メインピーク(MA)とサブピーク(MB)の間に存在する極小値(MMin)を用い、分子量400から極小値(MMin)までの分子量分布曲線の面積をSA、極小値(MMin)から分子量500万までの分子量分布曲線の面積をSBと定義する。SAおよびSBは、GPCのチャートを紙に印刷し、クロマトグラムを切り抜き、メインおよびサブピークを切り分けて重量を求める。重量は面積に比例するため、得られた重量を用いてSAおよびSBを合計した総面積に対する、SAの比率(%)を求めることができる。GPCチャートにおけるMA,MB,SA,SBの求め方については図5で例示した。
磁性トナーのガラス転移温度(Tg)および磁性トナーの吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
磁性トナーの誘電特性は以下の方法で測定する。
本発明において、磁性体および磁性トナーの飽和磁化(σs)および残留磁化(σr)は、振動型磁力計VSM P−1−10(東英工業社製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場795.8kA/mで測定する。
磁性トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
(結着樹脂L−1の製造例)
4つ口フラスコ内にキシレン300質量部を投入し、85℃まで昇温して還流させ、スチレン70質量部、アクリル酸−n−ブチル30質量部、および、ジ−tert−ブチルパーオキサイド3.1質量部の混合液を5時間かけて滴下して、重合体の溶液を得た。上記重合体の溶液を還流下で十分に混合した後、有機溶剤を留去して、表1に示す、スチレンアクリルの低分子量重合体である結着樹脂L−1(ガラス転移点Tg=53℃、ピーク分子量6200)を得た。
結着樹脂L−1の製造例において、原料モノマーおよびジ−tert−ブチルパーオキサイドの投入量や比率を変更することで、ピーク分子量、Tgを適宜調整し、表1に示す結着樹脂L−2〜7を得た。
4つ口フラスコ内に脱気水180質量部とポリビニルアルコールの2質量%水溶液20質量部を投入した。その後、スチレン70質量部、アクリル酸−n−ブチル30質量部、ジビニルベンゼン0.005質量部、および、2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(半減期10時間温度;92℃)0.10質量部の混合液を加え、撹拌し、懸濁液とした。フラスコ内を十分に窒素で置換した後、85℃まで昇温して重合し、24時間保持した後、ベンゾイルパーオキサイド(半減期10時間温度;72℃)0.1質量部を追加添加し、さらに、12時間保持して高分子量重合体(H−1)の重合を完了した。その後、還流下で十分に混合し、有機溶剤を留去して、表1に示す、スチレンアクリル樹脂、結着樹脂H−1(ガラス転移点Tg=53℃、ピーク分子量301000)を得た。
結着樹脂H−1の製造例において、原料モノマーおよび2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンの投入量や比率を変更することで、ピーク分子量、Tgを適宜調整し、表1に示す結着樹脂H−2〜5を得た。
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.1モル当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対してケイ素元素換算で0.60質量%となる量のSiO2、鉄元素に対してリン元素換算で0.15質量%となる量のリン酸ソーダを混合した。このようにして、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.1モル当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対してケイ素元素換算で0.60質量%となる量のSiO2を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.1モル当量の苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを8.0とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。 次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し1.0当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH12.8に維持して、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、磁性酸化鉄を含むスラリー液を得た。このスラリーを濾過、洗浄、乾燥し解砕処理して個数平均一次粒径(D1)が0.20μm、磁場79.6kA/m(10
00エルステッド)における飽和磁化が65.9Am2/kg、残留磁化が7.3Am2/kgの磁性体3を得た。
メタノール、水、アンモニア水存在下、35℃に加温し、攪拌しながら、テトラメトキシシランを滴下し、シリカ微粒子の懸濁液を得た。溶媒置換を行い、得られた分散液に疎水化処理剤としてヘキサメチルジシラザンを室温で添加し、その後、130℃まで加熱して反応させ、シリカ微粒子の表面の疎水化処理を行った。湿式で篩いを通過させ、粗大粒子を除去後、溶媒を除去し、乾燥することにより、シリカ微粒子1(ゾルゲルシリカ)を得た。シリカ微粒子1について表2に示す。
反応温度と攪拌速度を適宜変更すること以外は、シリカ微粒子の製造例1と同様にして、シリカ微粒子2〜8を得た。シリカ微粒子2〜8について、表2に示す。
乾式シリカ(BET:130m2/g)100質量部を、ヘキサメチルジシラザン15質量部で処理し、次いでジメチルシリコーンオイル10質量部で処理を行って、シリカ微粒子9を得た。シリカ微粒子9について表2に示す。
乾式シリカのBETの異なる、以下の原体シリカ微粒子を使用し、シリカ微粒子9と同様に表面処理を行った以外は同様にして、シリカ微粒子10および11を得た。シリカ微粒子10および11について、表2に示す。
シリカ微粒子10:BET:200m2/g
シリカ微粒子11:BET:300m2/g
・高分子量重合体L−1: 90質量部
・低分子量重合体H−1: 10質量部
・表3に示すワックス1: 5.0質量部
・磁性体1: 95質量部
・荷電制御剤 T−77(保土谷化学社): 1.0質量部
℃で行った。また、冷風温度=4℃、冷風流量=4m3/分、ブロワー風量=20m3/分、インジェクションエア流量=1m3/分とした。この表面改質処理により、強固着シリカ微粒子を表面に有する磁性トナー粒子1を得た。
磁性トナー粒子の製造例1において、磁性トナー処方、表面改質前添加シリカ種、添加量、および、表面改質時温度を表4に示すように変更した以外は、磁性トナー粒子の製造例1と同様にして、磁性トナー粒子2〜16を得た。
磁性トナー粒子の製造例1において、磁性トナー処方、表面改質前添加シリカ種、添加量、および、表面改質時温度を表4に示すように変更した。さらに、混練工程において混練物の出口付近における直接温度が145℃となるように設定温度を調節し、混練したこと以外は、磁性トナー粒子の製造例1と同様にして、磁性トナー粒子17〜27を得た。
磁性トナー粒子の製造例1において、磁性トナー処方を表4に示すように変更し、また、表面改質前にシリカを添加せずに表面改質処理を行った。さらに、混練工程において混練物の出口付近における直接温度が145℃となるように設定温度を調節し、混練したこと以外は、磁性トナー粒子の製造例1と同様にして、磁性トナー粒子28を得た。
磁性トナー粒子の製造例1で得た磁性トナー粒子1に対して、磁性トナー粒子の製造例1で用いた構成と同じ図2に示す装置を用いて、外添混合処理を行った。
用いる結着樹脂、磁性体などの処方を表4のようにして、さらに外添混合条件を表5に示すように変更した以外は磁性トナー1と同様にして、磁性トナー2〜31を得た。磁性トナー2〜31の物性を表6に示す。
用いる結着樹脂、磁性体などの処方を表4のようにして、さらに外添混合条件を表5に示すように変更した以外は磁性トナー1と同様にして、比較磁性トナー1〜14を得た。比較磁性トナー1〜14の物性を表6に示す。なお、比較用磁性トナー9、10、12および13に関しては、2段目の外添混合処理装置としてヘンシェルミキサーを表5に示す条件で使用した。また、比較用磁性トナー11に関しては、2段目の外添混合を行わなかった。
(帯電の立ち上がり特性)
トナーの帯電の立ち上がり特性は下記のように評価した。
磁性トナー1:300gをLBP3100に直径10mmである小径現像スリーブを搭載したカートリッジに仕込み、温度40℃湿度95%の環境で30日間放置した。
上記画像濃度の評価後のLBP3100を常温常湿環境に24時間放置した後に白画像を1枚出力し、その反射率を東京電色社製のREFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して測定した。一方、白画像形成前の転写紙(標準紙)についても同様に反射率を測定した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。白画像出力前後の反射率から、下記式を用いてカブリを算出し、低い数値であるほど良好であるとして評価した。
カブリ(反射率)(%)= 標準紙の反射率(%)−白画像サンプルの反射率(%)
定着温度領域は、低温定着温度とホットオフセット発生温度の幅で評価した。まず、耐久初期に定着器のヒーター温度を10℃ずつ低下させながらベタ画像を出力し、下記判断基準でC評価が出る温度を低温定着温度とした。
A:べた画像をこすっても手につかず問題なし。
B:べた画像をこすると、やや手につくが、テキスト画像などは問題なし。
C:べた画像もテキスト画像も強くこすると、はがれるところがありやや気になる。
A:白画像に汚れが全くない。
B:白画像に僅かに汚れがある。
C:白画像に明確に汚れがある。
磁性トナーとして、磁性トナー2〜31、および、比較磁性トナー1〜14を使用し、実施例1と同様の条件で評価を行った。評価結果を表7に示す。
1:本体ケーシング、2:回転体、3、3a、3b:撹拌部材、4:ジャケット、5:原料投入口、6:製品排出口、7:中心軸、8:駆動部、9:処理空間、10:回転体端部側面、11:回転方向、12:戻り方向、13:送り方向、16:原料投入口用インナーピース、17:製品排出口用インナーピース、d:撹拌部材の重なり部分を示す間隔、D:撹拌部材の幅
100:静電潜像担持体(感光体)、102:現像スリーブ、114:転写部材(転写ローラー)、116:クリーナー、117:帯電部材(帯電ローラー)、121:レーザー発生装置(潜像形成手段、露光装置)、123:レーザー、124:レジスタローラー、125:搬送ベルト、126:定着器、140:現像器、141:攪拌部材
201:吸引機、202:測定容器、203:スクリーン、204:フタ、205:真空計、206:風量調節弁、207:吸引口、208:コンデンサー、209:電位計
Claims (13)
- 結着樹脂および磁性体を含有する磁性トナー粒子と、
該磁性トナー粒子の表面に固着された無機微粒子と、
を含有する磁性トナーであって、
該磁性トナーの平均円形度が、0.955以上であり、
該無機微粒子を、該磁性トナー粒子への固着強度に応じて、固着強度の弱い順に、弱固着無機微粒子、中固着無機微粒子、強固着無機微粒子とした場合、
(1)該弱固着無機微粒子の含有量が、該磁性トナー100質量部中に0.10質量部以上0.30質量部以下であり、
(2)該中固着無機微粒子が、該弱固着無機微粒子の2.0倍以上5.0倍以下存在し、(3)X線光電子分光装置(ESCA)により求めた、該磁性トナーの表面の該強固着無機微粒子による被覆率Xが、60.0面積%以上90.0面積%以下であり、
弱固着無機微粒子は、界面活性剤を含むイオン交換水に該磁性トナーを加えた分散液を、振とう速度:46.7cm/秒、振とうの幅:4.0cm、で2分間振とうした場合に剥がれる無機微粒子であり、
中固着無機微粒子は、該振とうでは剥がれないが、強度120W/cm2で30分間の超音波分散により剥がれる無機微粒子であり、
強固着無機微粒子は、該振とうおよび該超音波分散でも剥がれない無機微粒子である
ことを特徴とする磁性トナー。 - 前記磁性トナーの軟化温度(Ts)が、60.0℃以上73.0℃以下であり、
前記磁性トナーの軟化点(Tm)と該軟化温度(Ts)との差が、45.0℃以上57.0℃以下である
請求項1に記載の磁性トナー。 - 前記磁性トナーのテトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された分子量分布において、
分子量4000以上8000以下の領域にメインピークのピークトップを有し、かつ、分子量100000以上500000以下の領域にサブピークのピークトップを有し、かつ、
メインピークの面積(SA)とサブピークの面積(SB)を合計した総面積に対する、メインピークの面積の比率(SA/(SA+SB))が、70%以上である請求項1また
は2に記載の磁性トナー。 - 前記磁性トナーの誘電正接(tanδ)が、6.0×10−3以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁性トナー。
- 前記磁性トナーのガラス転移温度が、47℃以上57℃以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁性トナー。
- 前記強固着無機微粒子の一次粒子の個数平均粒子径(D1)が、50nm以上200nm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁性トナー。
- 前記強固着無機微粒子の一次粒子の個数平均粒子径(D1)が、60nm以上180nm以下である請求項6に記載の磁性トナー。
- 前記弱固着無機微粒子、および前記中固着無機微粒子の一次粒子の個数平均粒子径(D1)が、5nm以上30nm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁性トナー。
- 前記弱固着無機微粒子の一次粒子の個数平均粒子径(D1)に対する、前記強固着無機微粒子の一次粒子の個数平均粒子径(D1)の比が、4.0以上25.0以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁性トナー。
- 前記磁性トナーの飽和磁化(σs)が、30.0Am2/kg以上40.0Am2/kg以下であり、
前記磁性トナーの残留磁化(σr)と前記飽和磁化(σs)との比[σr/σs]が、0.03以上0.10以下である
請求項1〜9のいずれか1項に記載の磁性トナー。 - 前記無機微粒子が、シリカ微粒子である請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁性トナー。
- 前記結着樹脂が、スチレン系樹脂である請求項1〜11のいずれか1項に記載の磁性トナー。
- 前記強固着無機微粒子の含有量が、前記磁性トナー100質量部に対して2.6質量部以上4.8質量部以下である請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁性トナー。
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