JP6414830B2 - 波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラム - Google Patents

波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラム Download PDF

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Description

本発明は互いに波形の異なる2つのパルス波形を弁別する波形弁別装置に係り、特に、例えばガンマ線と中性子線がシンチレータに入射した場合のような、立ち上がり特性と立ち下がり特性がそれぞれ異なる2つのパルス波形の物理量を原因とする電気信号を弁別する波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラムに関する。
ガンマ線と中性子線がシンチレータに入射し、シンチレータ内でそれぞれ異なる波形の光を発生する場合のように、互いに相似形をなす第1波形を有する任意の強度のパルスが任意のタイミングで発生して一群の集合を構成し、第1波形とは異なるが、互いに相似形をなす第2波形を有する任意の強度のパルスが任意のタイミングで発生して一群の集合を構成する場合がある。
即ち、シンチレータの出力として、ガンマ線が入力されたことに起因する第1波形の光信号が任意の強度で任意のタイミングで発生して一群の光信号の集合を構成し、この一群の光信号を入力した光検出器が、第1波形に対応した第1の電気信号を逐次出力し、中性子線が入力されたことに起因する第2波形の光信号が任意の強度で任意のタイミングで発生して一群の光信号の集合を構成し、この一群の光信号を入力した光検出器が、第2波形に対応した第2の電気信号を逐次出力するような状況(環境)において、第1波形と、第1波形とは異なる第2波形を弁別したい場合がある。
Ceを添加したLiCaAlF6結晶からなるシンチレータにガンマ線と中性子線が同時に入射した場合、シンチレータからは、ガンマ線に固有な波形の発光と中性子線に固有な波形の発光が発生することが知られている。このため、シンチレータからの2種類の発光を光電子増倍管で電気信号に変換し、光電子増倍管の出力を電荷感応型前置増幅器と波形整形増幅器(シェイピングアンプ)で増幅して2入力マルチチャネルアナライザ(MCA)で分析するシステムが提案されている(非特許文献1参照。)。
非特許文献1に記載の発明においては、波形整形増幅器の出力を波高値観測用出力と立ち上がり時間観測用出力に分岐し、波高値観測用出力を直接2入力MCAの一方の入力端子に入力し、立ち上がり時間観測用出力をパルス波形分析装置に入力している。そしてパルス波形分析装置から立ち上がり時間の10%と90%のタイミングの2つの信号を出力し、この2つの信号を時間/振幅変換器に入力し、時間/振幅変換器によって、2つの信号の時間差をパルスの振幅に変換し、時間/振幅変換器の出力を2入力MCAの他方の入力端子に入力するという、極めて複雑かつ大型で高価なシステム構成を用いている。
非特許文献1に記載されている発明では、非特許文献1の図3に示されるようにガンマ線と中性子線の立ち上がり時間(Rise Time)とその波高値(Pulse Height)を座標面にプロットすることによって、ガンマ線と中性子線を分離して表示している。しかしながら、非特許文献1に記載されている発明では、非特許文献1の図3に示されるように、放射線の発生源としてのカルフォルニウム252(252Cf)から同時に放射される中性子とガンマ線により両者の波形が波高値軸でも時間軸でも重なっている。
この理由は、非特許文献1の図1に示される電荷感応型前置増幅器の過渡特性(スルーレート)に起因する遅延によって高速な入力信号波高値が大きい信号は立上時間も大きくなってしまうためである。このため、非特許文献1に記載されている発明では、入射するガンマ線のエネルギーが中性子のエネルギー以上の場合、弁別が不可能となり、計数誤差を生じる。
又、非特許文献1に記載されている発明が用いている測定システムでは、非特許文献1の図5に記載された2次元分布図において、本来抽出したい中性子を抽出する矩形の計数関心領域(ROI)Aの範囲内に、非測定対象であるガンマ線を抽出して抑制するための矩形の計数関心領域Bが設定されている。非特許文献1に記載されている発明では、計数関心領域Aの領域内となる座標面において、計数関心領域Bの領域設定を、2次元分布図上でのデータのプロットを見ながら行う手動調整で行っており、誤差を少なくするためには人間の注意力と工夫が必要になる。しかし、非特許文献1の図5に示されるように、ガンマ線のプロット軌跡は非線形であり、中性子によるプロットとの分離を正確に実施することは困難である。
即ち、非特許文献1に記載の発明のようなデスクトップサイズのMCAを用いた大型で高価かつ複雑なシステム構成を用いたとしても、従来の技術によっては、ランダムにそれぞれ独立なイベントとして入射するガンマ線と中性子線とを、それぞれの線量がリアルタイムで計数できるように、それぞれの入力波形を弁別することはできない。又、ガンマ線と中性子線の線量をリアルタイムで正確に測定することはできない。
又、非特許文献1では、ガンマ線と中性子線による入力信号が、短い時間間隔内で入射する場合への対応は考慮されておらず、パルス波形分析装置の時定数よりも短い時間間隔内でガンマ線と中性子線による入力信号があった場合にパイルアップを起こすことから、正確なエネルギーが計測できなくなり、精度が下がる。
山崎淳 他11名著、「Ce:LiCaAlF6シンチレータを用いたパルス波形の弁別を基礎とした中性子/ガンマ線弁別(Neutron-gamma discrimination based on pulse shape discrimination in a Ce:LiCaAlF6 scintillator)」、 ニュークリア・インスツルメンツ・イン・フィジックス・リサーチ、A652、2011年、p.435−438
上記事情を鑑み、本発明は、小型の回路基板上に集積化できるような簡単かつ安価な構成によって、ポータブル化が容易な波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、一例として、第1波形を有する任意の強度の物理量のパルスとして、ガンマ線がシンチレータに入射した際の発光による電流波形を、第2波形を有する任意の強度の物理量のパルスとして中性子がシンチレータに入射した際の発光による電流波形に着目した。
即ち、例示的な検討例ではあるが、ガンマ線と中性子とが、同時又は一方がシンチレータに入射した際の発光による電流波形を比較すると、ガンマ線については、立ち上がり部の信号強度と立ち下がり部の減衰強度が線形比例すること、中性子については、非線形関係となる物理現象を応用して、第1波形と第2波形を有する任意の強度の物理量を正確に分離して計数する波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラムを見いだした。
本発明の第1の態様は、(a)被測定パルスの波形を入力し、被測定パルスの物理量を電気信号に変換する波形検出器と、(b)電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅するアナログ増幅器と、(c)電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された電気信号を標本化してデジタルデータに変換するAD変換器と、(d)デジタルデータを用いて、立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点として計算し、立ち下がり期間の特徴量を第2座標軸上の点として計算し、更に、第1座標軸上の点及び第2座標軸上の点の組を座標点として、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面に、座標点をプロットする信号処理回路とを備える波形弁別装置であることを要旨とする。第1の態様に係る波形弁別装置は、座標点のプロット位置から、被測定パルスが第1波形、或いは第1波形とは異なる第2波形であるのかを弁別する。
本発明の第2の態様は、(a)被測定パルスの波形を入力し、被測定パルスの物理量を電気信号に変換するステップと、(b)電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅するステップと、(c)電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された電気信号を標本化してデジタルデータに変換するステップと、(d)デジタルデータを用いて、立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点として計算し、立ち下がり期間の特徴量を第2座標軸上の点として計算するステップと、(e)第1座標軸上の点及び第2座標軸上の点の組を座標点として、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面に、座標点をプロットするステップと、(f)座標点のプロット位置から、被測定パルスが第1波形、或いは第1波形とは異なる第2波形であるのか弁別するステップとを含む波形弁別方法であることを要旨とする。
本発明の第2の態様で述べた波形弁別方法を実現するためのコンピュータソフトウェアプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、この記録媒体をコンピュータシステムによって読み込ませることにより、本発明の波形弁別方法を実行することができる。
即ち、本発明の第3の態様は、(a)波形検出器に被測定パルスの波形を入力させ、被測定パルスの物理量を電気信号に変換させる命令と、(b)アナログ増幅器に電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅させる命令と、(c)AD変換器に電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された電気信号を標本化してデジタルデータに変換させる命令と、(d)信号処理回路の差分値計算回路、減衰量計算回路及び差分値積算回路を互いに連携させ、デジタルデータを用いて、立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点として計算させ、立ち下がり期間の特徴量を第2座標軸上の点として計算させる命令と、(e)信号処理回路の2次元座標プロット回路に、第1座標軸上の点及び第2座標軸上の点の組を座標点として、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面に、座標点をプロットさせる命令と、(f)信号処理回路の波形弁別判定回路に、座標点のプロット位置から、被測定パルスが第1波形、或いは第1波形とは異なる第2波形であるのか弁別させる命令とを含む一連の命令を制御回路に実行させる波形弁別プログラムであることを要旨とする。
ここで、「記録媒体」とは、例えばコンピュータの外部メモリ装置、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるような媒体などを意味する。具体的には、フレキシブルディスク、CD−ROM,MOディスク、カセットテープ、オープンリールテープなどが「記録媒体」に含まれる。第1の態様に係る波形弁別装置は、装置サイズを小型化することが可能であり、小型化の設計にさいしては、マイクロコントローラユニット(MCU)等の機器組み込み用プロセッサで、第3の態様に係る波形弁別プログラムを格納する記録媒体等の構成を実現することができる。MCUは当初、搭載メモリの少なさからアセンブリ言語でのみプログラムが組まれていたが、メモリ量やCPUの処理能力が向上すると、開発効率の観点からC言語が使われるようになった。BASIC言語インタプリタなどの言語処理系が予めROMに書き込まれた半完成製品も存在し、第3の態様に係る波形弁別プログラムを格納する記録媒体等を実現することが可能である。
本発明によれば、小型の回路基板上に集積化できるような簡単かつ安価な構成によって、ポータブル化が容易な波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る波形弁別装置の主要部の概略を説明する模式的なブロック図である。 第1の実施の形態に係る波形弁別装置に用いられるアナログ増幅器の一例を、より具体的に説明する図である。 第1の実施の形態に係る波形弁別装置の物理的な実装構造の主要部の概略を、筐体の側壁を透明にして模式的に説明する立体図である。 図4(a)は、光検出器としての光電子増倍管の出力を50Ωで終端した場合において、ガンマ線がシンチレータに入射した際に、シンチレータから出射した第1波形の光が光電子増倍管に入射したことによる、光電子増倍管の出力としての第1の電気信号をオシロスコープで観測したパルス波形を示す図である。図4(b)は、光電子増倍管の出力を50kΩで終端した場合において、図4(a)に示した第1の電気信号をオシロスコープで観測したパルス波形を示す図である。 図4(a)の第1の電気信号のV部で示したパルス波形を時間軸を拡大して示す図であるが、比較のために第2の電気信号のパルス波形も第1の電気信号と時間軸を共通にして示している。 図6(a)は、図5と同様に、図4(a)のV部を時間軸を拡大して示す図で、図6(b)は、比較のために第2の電気信号のパルス波形を、図6(a)と時間軸を共通にして示す図である。 図7(a)は、第1の実施の形態に係る波形弁別装置のアナログ増幅器の出力波形を示し、図7(b)は、AD変換器が図7(a)の波形をデジタイズが可能な信号に変換している状態を概念的な理解を補助する模式図である。 AD変換器が出力したデジタルデータに対して、図9及び図10の処理を実行し、立ち上がり期間の特徴量及び立ち下がり期間の特徴量を計算する場合の、演算の内容や前提とする定義を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係る波形弁別方法の基本となる2次元分布の作成方法の一例を説明する概念的なフローチャートである。 図9に続く第1の実施の形態に係る2次元分布の作成方法を説明する概念的なフローチャートである。 立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点、立ち下がり期間の特徴量第2座標軸上の点として、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面にプロットすると、ガンマ線(第1波形)と中性子線(第2波形)の分布領域が局在し、分類整理できることを説明する図である。 第1の実施の形態に係る波形弁別方法に用いる弁別用の窓部と、弁別用線形方程式を表す直線を説明する図である。 第1の実施の形態に係る波形弁別装置を構成する信号処理回路の内部構造を、論理的なハードウェア資源の組み合わせとして概念的に説明する図である。 第1の実施の形態に係る波形弁別方法によれば、光検出器の出力としての電気信号の立ち下がり波形に対し、次のパルス信号の立ち上がり波形が重畳するパイルアップが発生した場合でも正しい波高値を取得ができることを説明する図で、AD変換器における処理の状態を概念的に説明する模式図である。 第1の実施の形態に係る波形弁別方法における弁別用の窓部と、弁別用線形方程式を表す直線を用いた処理の流れを説明する概念的なフローチャートである。 第1の実施の形態に係る波形弁別方法に用いられる弁別用の窓部と、弁別用線形方程式を表す直線の決定方法を説明する概念的なフローチャートである。
次に、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、以下に示す第1の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材料、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(波形弁別装置の構成)
本発明の第1の実施の形態に係る波形弁別装置は、図1に示すように、被測定パルスの波形を入力し、被測定パルスの物理量を電気信号に変換する波形検出器12と、波形検出器12に接続され、電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅するアナログ増幅器13と、アナログ増幅器13に接続され、電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された電気信号を標本化してデジタルデータに変換するAD変換器14と、AD変換器14に接続され、デジタルデータを用いて、立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点として計算し、立ち下がり期間の特徴量を第2座標軸上の点として計算し、更に、第1座標軸上の点及び第2座標軸上の点の組を座標点として、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面に、座標点をプロットする信号処理回路15と、信号処理回路15に接続された表示装置16及びデータ記憶装置18と、波形検出器12、アナログ増幅器13、AD変換器14、信号処理回路15及び表示装置16に接続された制御回路17と、制御回路17に接続されたプログラム記憶装置19とを備える。
なお、図1にはデータ記憶装置18及びプログラム記憶装置19が、便宜上、それぞれ単独のハードウェア資源であるかのように図示されているが、現実の物理的ハードウェア資源としては、データ記憶装置18及びプログラム記憶装置19が、それぞれ、機能及び規模を異にする複数の記憶装置の集合として構成されている構成を否定するものではない。例えば、データ記憶装置18は、複数のレジスタ、複数のキャッシュメモリ、主記憶装置、補助記憶装置を含む一群の内から適宜選択された任意の組み合わせとすることも可能である。又、キャッシュメモリは1次キャッシュメモリと2次キャッシュメモリの組み合わせとしてもよく、更に3次キャッシュメモリを備えるヒエラルキーを有しても構わない。
図1に示す波形検出器12は、被測定パルスとしての第1波形を有する任意の強度のパルスが任意のタイミングで発生して一群の集合を構成した第1のパルス群に含まれる少なくとも1つのパルスを入力し、第1波形に対応した第1の電気信号を逐次出力し、他の被測定パルスとして、第1波形とは異なる第2波形を有する任意の強度のパルスが任意のタイミングで発生して一群の集合を構成した第2のパルス群に含まれる少なくとも1つのパルスを入力し、第2波形に対応した第2の電気信号を逐次出力する。
アナログ増幅器13は、第1及び第2の電気信号の少なくとも一方を、波形検出器12から弁別対象信号として入力し、弁別対象信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大するように弁別対象信号の波形を増幅する。アナログ増幅器13は、被測定パルスとしての第1波形がナノ秒レベルの半値幅のパルスであっても、立ち下がり時間を2μ秒程度以上の長さにとなるように過渡応答特性を示す波形を時間軸に沿って拡大することが好ましい。立ち下がり時間がマイクロ秒レベルになると、AD変換器14がデジタルデータを取得するためのサンプリング間隔を長くすることができるので、非常に安価かつ簡単なAD変換器14が採用可能となる。そして、AD変換器14は、弁別対象信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された弁別対象信号を標本化し、それぞれ一定間隔の離散的データを生成し、この離散的データをデジタルデータに変換する。
AD変換器14が標本化して生成した離散的なデジタルデータを、信号処理回路15のデータ取込回路162(図13参照。)が、AD変換器14から順次読み込み、データ記憶装置18に一時的に格納する。更に、信号処理回路15は、データ記憶装置18に格納されたデジタルデータを読み出し、立ち下がり期間の特徴量Dfを第2座標軸上の点として計算し、立ち上がり期間の特徴量Ufを第1座標軸に直交する第1座標軸上の点として計算する。そして、第1座標軸上の点及び第2座標軸上の点の組(Uf,Df)を座標点として、図11に示すように、信号処理回路15は座標点(Uf,Df)を、AD変換器14による過渡応答波形の標本化の処理の進行とともに、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面にリアルタイムで自動的にプロットする。座標点(Uf,Df)を図11に示す弁別平面にリアルタイムでプロットしているので、データ記憶装置18は、AD変換器14が出力するデジタルデータを一時的に記憶するレジスタとして機能している。
図11及びこの図11に続く図12では、第2座標軸をX軸方向としているが、立ち下がり期間の特徴量Dfの値は、X軸方向の右側に進むに従い大きくなる値としてプロットされている。一方、図11及び図12では、第1座標軸をY軸として表示しているが、立ち上がり期間の特徴量Ufの値は、Y軸方向の上側に進むに従い小さくなり、Y軸方向の下側に進むに従い大きくなる値としてプロットされているので、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面は第3象限のデカルト座標として定義されている。なお、図11及び図12では、第1座標軸をY軸、第2座標軸をX軸として表示しているが、例示に過ぎず、X軸とY軸のいずれを第1座標軸として選択し、残るいずれを第2座標軸として選択するかは適宜決めてよい。
信号処理回路15の論理的なハードウェア資源の構成は図13のように表現される。信号処理回路15は、マイクロチップとして実装されたマイクロプロセッサ(MPU)等が使用可能である。又、信号処理回路15として、算術演算機能を強化し信号処理に特化したデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、メモリや周辺回路を搭載し組込み機器制御を目的としたマイクロコントローラ(マイコン)等を用いてもよい。或いは、現在の汎用コンピュータのメインCPUを信号処理回路15に用いてもよい。
第1の実施の形態に係る波形弁別装置は、図11に示す弁別平面上の座標点の分布位置から、弁別対象信号が第1波形を発生源とするのか、或いは第2波形を発生源とするのかをリアルタイムで自動的に弁別することができる。特に、図11に示す弁別平面に対し、図12に示すように、弁別用の窓部及び弁別用線形方程式を定義することにより、弁別対象信号が第1波形を発生源とするのか、或いは第2波形を発生源とするのかを、コンピュータソフトウェアの処理にしたがって、リアルタイムで自動的に弁別することができる。
図2及び図3に示す構成は、第1の実施の形態に係る波形弁別装置の具体的応用例に係り、被測定パルスとしての第1波形がガンマ線に固有な放射線−光変換素子11からの発光波形、他の被測定パルスとしての第2波形が中性子線に固有な放射線−光変換素子11からの発光波形の場合である。即ち、以後の説明では、第1波形が、ガンマ線が放射線−光変換素子11に入力されたことに起因する放射線−光変換素子11からの発光波形、第2波形が、中性子線が放射線−光変換素子11に入力されたことに起因する放射線−光変換素子11からの発光波形として例示的に説明する。
即ち、第1の実施の形態に係る波形弁別装置は、図2及び図3に示すように、中性子線及びガンマ線を光に変換する放射線−光変換素子11と、放射線−光変換素子11に接続された放射線−光変換素子11の発光する光を電気信号に変換する光検出器12aとを備えている。中性子線及びガンマ線をそれぞれ過渡応答特性の波形が異なる物理量である光に変換する放射線−光変換素子11としては、表1に示すようなCsLiYCl,LiCaAlF6,LiF/ZnS,LiBaF3,Li6Gd(BO33等を使用することが可能である。
Figure 0006414830
表1に示すように、より強い発光のためには発光中心となる元素、例えばY,Ce,Pr,Sm,Eu,TbやMnなどをCsLiYCl,LiCaAlF6,LiF/ZnS,LiBaF3,Li6Gd(BO33等シンチレータ材料に添加するのが好ましい。例えば、Ceを添加したLiCaAlF6を放射線−光変換素子11とする場合は、図5に示すように、放射線−光変換素子11からの発光の過渡応答特性は、ガンマ線(第1波形)と中性子線(第2波形)とで、立ち上がり特性及び立ち下がり特性がそれぞれ異なる。
図5において、ガンマ線(第1波形)での発光は、数ナノ秒程度の非常に発光時間の短い発光と、先端の鋭いピークに続くブロードな発光をしている。一方、中性子線(第2波形)の発光は、図5に示すように、数百ナノ秒以下程度の比較的発光時間の長い発光に特徴がある。ガンマ線(第1波形)での発光はチェレンコフ発光であると言われている。
表1に示すように、CsLiYCl,LiCaAlF6,LiF/ZnS,LiBaF3,Li6Gd(BO33等のシンチレータは、波長190〜450nm程度の光を発光するので、放射線−光変換素子11の発光する光を電気信号に変換する光検出器12aとしては、波長190〜450nm程度の光を電気信号に変換できる光電子増倍管(PMT)、半導体フォトダイオード、フォトダイオードアレイ、ガイガーモード並列読み出しAPDピクセルアレイ等が使用可能である。光検出器12aには、第1波形のパルスを入力して第1波形に対応した第1の電気信号が出力され、第2波形のパルスを入力して第2波形に対応した第2の電気信号を出力する特性が要求され、光検出器12aの入力と出力に線形性が保たれるデバイス性能が理想である。
図3に示すように、放射線−光変換素子11は、光検出器12aの窓部に貼り付けられ、光検出器12aは、筐体21の上部突出部として構成されている。筐体21の内部には、光検出器12aの出力にケーブル31a,31bを介して接続された回路基板23と、回路基板23に搭載され、回路基板23中の埋め込配線又は表面配線を介して、ケーブル31a,31bに電気的に接続されるアナログ増幅器13及び高圧電源22と、回路基板23にケーブル32a,32b、32cを介して接続された回路基板24と、回路基板24に搭載され、回路基板24中の埋め込配線又は表面配線を介して、ケーブル32a,32b、32cに電気的に接続されるAD変換器14及び信号処理回路15が内蔵されている。
図3においては、筐体21は例示的に直方体の形状をなし、筐体21の1側面の上部には表示装置16が取り付けられている。筐体21の形状は、直方体の形状に限定されるものではなく、円筒形等の他の形状でもよく、円筒形の筐体21であれば、筐体21の円周面の一部を平坦にして、表示装置16を埋め込む構造や、一部が筐体21の円周面から突出するようなトポロジーで取り付けても構わない。
筐体21の底面には信号処理回路15の条件を設定する調整つまみ34a,34b,34c,34dが設けられている。筐体21の底面には孔が設けられ、この孔から、信号処理回路15に回路基板24中の埋め込配線又は表面配線を介して接続される通信用ケーブル33が筐体21の外部に導かれている。
図3には図示を省略しているが、図1のデータ記憶装置18及びプログラム記憶装置19を含むシステム構成は例示に過ぎず、データ記憶装置18が図3に示したAD変換器14や信号処理回路15等の内部構造として存在してもよく、信号処理回路15の内部メモリとして一部の記憶装置の機能をレジスタ等の形態で分散させ、残余の機能を回路基板24上に実装される外部メモリにおいて実行させるように、物理的な構造としては、データ記憶装置18を分散配置してもよい。或いは、回路基板24上に実装される外部メモリのみをデータ記憶装置18として備えるような物理的な構成でもよく、通信用ケーブル33を介して接続された筐体21の外部に配置されたデータ記憶装置18を含んでもよい。
同様に、図1のプログラム記憶装置19についても、信号処理回路15や制御回路17等の内部構造として存在してもよく、信号処理回路15や制御回路17の内部メモリとしての記憶装置と、外部メモリとしての記憶装置の両方を含むように構成してもよく、外部メモリのみの構成として存在する記憶装置でもよい。
更に、図1の制御回路17についても、その少なくとも一部の機能を分散させることにより、現実の物理的な構造として制御回路17を筐体21の内部構造として存在させてもよい。場合によっては、制御回路17を信号処理回路15の内部構造として構成することや、逆に、制御回路17の内部構造に信号処理回路15やAD変換器14を機能ブロック等の形で集積化するような種々の物理的な構造を実現してもよい。
図3に例示したように、第1の実施の形態に係る波形弁別装置は、簡単な構成であるので、装置サイズを小型化することが可能であり、マイクロコントローラユニット(MCU)等の機器組み込み用プロセッサで実現することができる。MCUは、図1に示したアナログ増幅器13、AD変換器14、信号処理回路15及び制御回路17等を含むコンピュータシステムを1つの集積回路に組み込んだものである。MCUは、自己充足性と低価格性を重視したタイプのマイクロプロセッサと言え、半導体の1チップのみでコンピュータとして機能させるということが可能である。MCUで構成すれば、汎用CPUと比較した場合に周辺部品が少なくて済むため、第1の実施の形態に係る波形弁別装置をコンパクトに組み立てるのが容易である。
図2に示すように、光検出器12aの出力側にはアナログ増幅器13の入力端子Iが、光検出器12aの信号出力端子と基準電位点端子が、各々アナログ増幅器13の入力端子Iと接地間に接続されるような構成で、接続されている。アナログ増幅器13の入力端子Iはアナログ増幅器13の入力段を構成する第1オペアンプU1の非反転入力端子に接続され、アナログ増幅器13の入力端子Iと接地間には入力抵抗R1が接続されている。入力端子Iと光検出器12aの出力電流の基準電位とする回路の接地間に接続される入力抵抗R1の値は、5kΩ以上が好ましく、例えば、R1=50kΩ〜1MΩ程度の大きな値とすること好ましい。通常、アナログ増幅器として用いるオペアンプの入力抵抗(Imp)は、10Mオーム乃至1TΩであるので、入力抵抗R1の最大値は、アナログ増幅器13の入力段を構成する第1オペアンプU1の入力抵抗を考慮して決めればよい。第1オペアンプU1の反転入力端子がバイアス補償抵抗R6を介して接地されている。第1オペアンプU1の反転入力端子は更に帰還抵抗R5を介して第1オペアンプU1の出力端子に接続されている。第1オペアンプU1の出力端子は更に、伝送抵抗R2を介して第2オペアンプU2の反転入力端子に接続され、第2オペアンプU2の反転入力端子は、帰還抵抗R3を介して第2オペアンプU2の出力端子に接続されている。
第2オペアンプU2の出力端子は更に、伝送抵抗R4を介してアナログ増幅器13の出力段を構成する第3オペアンプU3の非反転入力端子に接続され、第3ペアンプU2の反転入力端子は第3オペアンプU3の出力端子に直結され、第3オペアンプU3の出力端子がアナログ増幅器13の出力端子Oを構成している。
図2に示すようなアナログ増幅器13の回路を構成することで、第1の実施の形態に係る波形弁別装置では、放射線−光変換素子11で変換された光を光検出器12aで第1又は第2の電気信号に逐次変換し、アナログ増幅器13にて、第1又は第2の電気信号を、対応する第1又は第2の電圧信号への変換と増幅を行うことができる。
図2においては、入力抵抗R1の値を、例えば、50kΩ程度の大きな値に設定することにより、光検出器12aの出力端子間容量Cpとアナログ増幅器13の入力抵抗R1による減衰時定数τ=R1・Cpの値を大きな値として、過渡応答波形を時間軸に沿って拡大し、本来弁別したい第2波形(中性子線)と第1波形(ガンマ線)の高周波成分を低周波数帯シフトさせることができる。
図4(a)は、光検出器12aの出力を50Ωで終端した場合において、第1波形(ガンマ線)の光が光検出器12aに入射したことにより光検出器12aから出力される第1の電気信号のパルス波形である。光検出器12aの出力を50kΩで終端した場合は、50Ωで終端した場合に比して、図4(b)に示すように1000倍程度に過渡応答波形が時間軸方向に拡大されることが分かる。
図5は、図4(a)の第1の電気信号のV部で示したパルス波形を時間軸を拡大して示す図であるが、比較のために第2の電気信号のパルス波形も時間軸を共通にして示している。図5は、Ceを添加したLiCaAlF6結晶を放射線−光変換素子(シンチレータ)11として用い、放射線−光変換素子11からの発光を光検出器(光電子増倍管)12aで検出した場合の第1及び第2の電気信号のパルス波形を示す。
図6(a)は、図5と同様に、図4(a)の第1の電気信号のV部で示したパルス波形を時間軸を拡大して示す図である。図6(a)に示すように第1波形(ガンマ線)は、半値幅4ns程度の急峻な立ち上がり/立ち下がり特性を示す尖塔部分と、この尖塔部分が立ち上がったのち再び緩やかな立ち上がり/立ち下がり特性を示す丘状部分の2つの部分を有することが分かる。図6(b)は、図6(a)との比較のために、第2の電気信号のパルス波形を、図6(a)と時間軸を共通にして示しているが、第2の電気信号には、図6(a)に示すような急峻な立ち上がり/立ち下がり特性を示す尖塔部分が存在しないことが分かる。
第1の実施の形態に係る波形弁別装置では、アナログ増幅器13の入力抵抗R1の値を50kΩ程度の大きな値に設定して減衰時定数τ=R1・Cpの値を大きな値としているので、アナログ増幅器13は、図4(a)の第1の電気信号の過渡応答波形を、図7(a)に示すように立ち下がり時間が2μ秒程度以上となるように時間軸に沿って拡大する。即ち、アナログ増幅器13は、汎用のAD変換器14が図7(b)に示すようなデジタイズが可能な信号に、第1及び第2の電気信号の少なくとも一方を変換する。
AD変換器14は、第1及び第2の電気信号の波高値だけでなく減衰時間の違いを取得することで、AD変換器14に接続された信号処理回路15が、図9及び図10に示すフローチャートにしたがって、図12に示すような弁別平面の上に座標点を逐次生成し、2次元分布が作成される。第1座標軸と第2座標軸が定義する2軸間の相関の違いから、図12に示すように2次元分布の領域が決定され、第1波形(ガンマ線)と第2波形(中性子線)の立ち上がり特性及び立ち下がり特性の違いが判断できるので、第1波形(ガンマ線)と第2波形(中性子線)とを弁別することが可能となる。
図13に論理的なハードウェア資源の構成を示すように、第1の実施の形態に係る波形弁別装置の信号処理回路15は、図9及び図10に示す処理を実行するに先立ち、校正用の波形を波形検出器12に入力させて、波形の弁別に必要な窓部境界条件を決定する窓部境界条件決定回路151、同様に、図9及び図10に示す処理を実行するに先立ち、校正用の波形を波形検出器12に入力させて、波形の弁別に必要な線形方程式を決定する線形方程式決定回路152と、AD変換器14が生成した一定間隔の離散的データの互いに連続する2値間の差分を計算する差分値積算回路153と、弁別対象信号の立ち下がり期間において、弁別対象信号の立ち上がり期間において実現された波形のピーク値からの減衰量を計算する減衰量計算回路154と、差分値積算回路153が出力した差分値を積算する差分値積算回路155と、図9及び図10に示すフローチャートの処理にしたがって得られた座標値を2次元空間にプロットする2次元座標プロット回路156と、図9及び図10に示すフローチャートの処理に伴う演算の進行を判定し、分岐の方向を決定する演算進行判定回路157と、2次元空間にプロットされた座標点の分布から波形を弁別して判定する波形弁別判定回路158と、波形弁別判定回路158が判定した波形点を累積する波形点累積回路159と、波形点累積回路159が計数した累積数を表示するように命令する累積数表示命令回路160と、図1のプログラム記憶装置19に格納された実行すべき命令を信号処理回路15がどこまで実行したか、或いは信号処理回路15が、現在実行しているプログラム記憶装置19上のアドレスを記憶するプログラムカウンタ161と、AD変換器14からデータを取込むデータ取込回路162と、弁別対象信号のピーク値を決定するピーク値決定回路163とを機能ブロックとして備える。
図13に示すように、窓部境界条件決定回路151、線形方程式決定回路152、差分値積算回路153、減衰量計算回路154、差分値積算回路155、2次元座標プロット回路156、演算進行判定回路157、波形弁別判定回路158、波形点累積回路159、累積数表示命令回路160、プログラムカウンタ161、データ取込回路162、ピーク値決定回路163は、データバス164を介して互いに接続されている。図13に示す窓部境界条件決定回路151、線形方程式決定回路152、差分値積算回路153、減衰量計算回路154、差分値積算回路155、2次元座標プロット回路156、演算進行判定回路157、波形弁別判定回路158、波形点累積回路159、累積数表示命令回路160、プログラムカウンタ161、データ取込回路162、ピーク値決定回路163は、論理的な機能に着目したハードウェア資源を形式的に表現しているのであって、必ずしも、半導体チップ上に物理的な領域としてそれぞれ独立して存在する機能ブロックを意味するものではないが、現実に存在する構成を否定するものでもない。
図1及び図13では図示を省略しているが、第1の実施の形態に係る波形弁別装置は、操作者からのデータや命令などの入力を受け付ける入力装置、分別結果を出力する出力装置等を更に備えるようにしてもよい。入力装置はキーボード、マウス、ライトペン又はフレキシブルディスク装置などで構成される。入力装置より波形弁別の実行者は、入出力データを指定したり、波形弁別に必要な個別の数値や許容誤差の値及び誤差の程度を設定したりすることができる。更に、入力装置より出力データの形態等の解析パラメータを設定することも可能で、又、演算の実行や中止等の指示の入力も可能である。又出力装置及び表示装置16は、それぞれプリンタ装置及びディスプレイ装置等により構成してもよい。
第1の実施の形態に係る波形弁別装置によれば、図1〜図3及び図13に示したような簡単かつ安価なハードウェア資源で実現可能であるので、波形弁別装置の主要部を小型の回路基板上に集積化して、波形弁別装置の全体の構造を小型化できるので、波形弁別装置のポータブル化が容易であるという効果を奏することができる。
特に、放射線計測応用の分野においては、非特許文献1に記載の発明のシステム構成では、このシステム構成に用いられていた電荷感応型前置増幅器の過渡特性(スルーレート)に起因する計数誤差の問題があった。第1の実施の形態に係る波形弁別装置によれば、電荷感応型前置増幅器に起因した計数誤差の問題を回避することができるという顕著な効果を奏することができる。
(2次元分布の作成)
図9〜図13を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る波形弁別方法の基本となる2次元分布の作成方法を説明する。なお、以下に述べる2次元分布の作成方法は、一例であり、特許請求の範囲に記載した趣旨の範囲内であれば、この変形例を含めて、これ以外の種々の2次元分布の作成方法が実現可能であることは勿論である。
図9のステップS101において、図13に示した信号処理回路15の窓部境界条件決定回路151が弁別窓部境界条件を決定し、プログラムカウンタ161がプログラム記憶装置19から次に読み出す命令のアドレスをカウントして、ステップS102に信号処理回路15の処理を進める。図9のステップS102において、図13に示した信号処理回路15の線形方程式決定回路152が弁別用線形方程式を決定し、プログラムカウンタ161がステップS103に信号処理回路15の処理を進める。
ステップS103において、図13に示した信号処理回路15の演算進行判定回路157が立ち上がり期間の特徴量Usをリセットし、特徴量Us=0の値を図13に示したデータ記憶装置18に格納する。その後、プログラムカウンタ161によってステップS104に信号処理回路15の処理が進む。ステップS104において、演算進行判定回路157が弁別対象信号の標本値Ujをデータ記憶装置18から読み出し、標本値Ujが立ち上がり期間の特徴量の下限識別値LLD(U)より大きいか否かを判定する。図8の例ではj=m−1として、標本値Umが立ち上がり期間の特徴量の下限識別値LLD(U)より大きいか否かを判定する。
図9及び図10のフローチャートに示した信号処理回路15の動作は、第1のパルス群に含まれるパルス又は第2のパルス群に含まれるパルスが任意のタイミングで波形検出器12に入力され、第1及び第2の電気信号の少なくとも一方が、波形検出器12から弁別対象信号として任意のタイミングで出力されることによりリアルタイムで進行するので、ステップS104における演算進行判定回路157がデータ記憶装置18に格納された標本値Ujを読み出す処理は、データ記憶装置18を介さずに、AD変換器14の出力を直接、演算進行判定回路157が取り込むようにしてもよい。
ステップS104で、標本値Ujが立ち上がり期間の特徴量の下限識別値LLD(U)より大きいと判断された場合は、ステップS105に進み、図13に示したデータ記憶装置18に格納する。データ記憶装置18としては、マイクロプロセッサ(MPU)のレジスタ等が使用可能である。ステップS105では更に、差分値積算回路153が、データ記憶装置18に格納された標本値Uj+1を読み出してステップS106に進む。上述したとおり、信号処理回路15の動作は、測定と同時にリアルタイムで進行するので、ステップS105におけるデータ記憶装置18に格納された標本値Uj+1を差分値積算回路153が読み出す処理は、データ記憶装置18を介さずに、波形検出器12が第1波形又は第2波形を測定したタイミングに対応して、AD変換器14から差分値積算回路153に標本値Uj+1が直接取り込まれるようにできる。
ステップS104で、標本値Ujが立ち上がり期間の特徴量の下限識別値LLD(U)より大きくないと判断された場合は、ステップS108に進む。ステップS108では、データ記憶装置18に格納された次の標本値Uj+1を新たな標本値Ujに置き換え、この新たな標本値Ujを演算進行判定回路157が取り込み、信号処理回路15の処理はステップS104に戻る。
ステップS106では差分値積算回路153が、データ記憶装置18に格納された標本値Ujを読み出し、差分値ΔUj+1,j=Uj+1−Ujを計算し、計算結果を演算進行判定回路157に出力する。図8のj=mの例では、差分値ΔUm+1,m=Um+1−Umを計算し、計算結果を演算進行判定回路157に出力する。ステップS106において、演算進行判定回路157は、差分値ΔUj+1,jが立ち上がり期間の特徴量の下限識別値LLD(U)より大きいか否かを判定する。
ステップS106で、弁別対象信号の差分値ΔUj+1,jが立ち上がり期間の特徴量の下限識別値LLD(U)より大きいと判断された場合は、ステップS111に進み、標本値Uj+1及び差分値ΔUj+1,jをデータ記憶装置18に格納する。ステップS111では更に、差分値積算回路153が、データ記憶装置18に格納された標本値Uj+2を読み出してステップS112に進む。信号処理回路15の動作は、測定と同時にリアルタイムで進行するので、ステップS111におけるデータ記憶装置18に格納された標本値Uj+2を差分値積算回路153が読み出す処理は、データ記憶装置18を介さずに、第1波形又は第2波形が測定されたタイミングに対応して、AD変換器14から差分値積算回路153に標本値Uj+1が直接取り込まれるようにできる。
ステップS106で、差分値ΔUj+1,jが立ち上がり期間の特徴量の下限識別値LLD(U)より大きくないと判断された場合は、ステップS107に進む。ステップS107では、データ記憶装置18に格納された次の標本値Uj+2を新たな標本値Uj+1に置き換え、ステップS108に進む。ステップS108では、データ記憶装置18に格納された標本値Uj+1を標本値Ujに置き換え、この新たな標本値Ujを演算進行判定回路157に取り込ませて、ステップS104に戻る。
ステップS112で、差分値積算回路153が、データ記憶装置18に格納された標本値Uj+1を読み出し、差分値ΔUj+2,j+1=Uj+2−Uj+1を計算し、計算結果を演算進行判定回路157に出力する。ステップS112において、演算進行判定回路157は、データ記憶装置18に格納された差分値ΔUj+1,jを読み出し、差分値積算回路153が出力した差分値ΔUj+2,j+1が、差分値ΔUj+1,jより大きいか、又は差分値ΔUj+2,j+1が正の値であるか否かを判定する。ステップS112で、差分値ΔUj+2,j+1が差分値ΔUj+1,jより大きい又は差分値ΔUj+2,j+1が正の値であるのいずれかの条件を満足した場合は、差分値ΔUj+2,j+1を信号処理回路15の差分値積算回路153に出力して、ステップS113に進む。一方、ステップS112で、差分値ΔUj+2,j+1が差分値ΔUj+1,jより大きい又は差分値ΔUj+2,j+1が正の値であるのいずれの条件をも満足しない場合は、差分値ΔUj+2,j+1及び差分値ΔUj+1,jを、差分値積算回路153に並列又は順次出力して、ステップS121に進む。
ステップS113では、信号処理回路15の差分値積算回路153が、特徴量Us及び差分値ΔUj+1,jをデータ記憶装置18から読み出し、Us+ΔUj+1,j+ΔUj+2,j+1の値を計算し、計算結果を新たなUsとしてステップS114に進む。
ステップS114では、差分値積算回路153が、新たな特徴量Usの値(=Us+ΔUj+1,j+ΔUj+2 ,j+1)及び標本値Uj+2をデータ記憶装置18に格納する。ステップS114では、プログラムカウンタ161がプログラム記憶装置19から次に読み出す命令のアドレスをj+2からj+1に戻し、更にデータ記憶装置18に格納された次の標本値Uj+1のアドレスを新たな標本値Ujのアドレスに置き換え、新たな標本値Uj+1を演算進行判定回路157がデータ記憶装置18から読み出し、ステップS106に戻る。
ステップS121では、差分値積算回路153が、特徴量Usをデータ記憶装置18から読み出し、Us+ΔUj+1,j+ΔUj+2,j+1の値を第1座標軸の値Ufとして計算し、ステップS122に進む。ステップS122では、信号処理回路15のピーク値決定回路163が、データ記憶装置18に格納された標本値Uj+1及び標本値Uj+2を読み出し、標本値Uj+1と標本値Uj+2の大きさを比較する。ピーク値決定回路163がUj+2>Uj+1と判断した場合は、標本値Uj+2の値をピーク値Upと判断し、ピーク値Up=Uj+2の値と、差分値積算回路153が決定した第1座標軸の値Ufをデータ記憶装置18に格納し、ステップS201に進む。ピーク値決定回路163がUj+2<Uj+1と判断した場合は、標本値Uj+1の値をピーク値Upと判断し、ピーク値Up=Uj+1の値をデータ記憶装置18に格納する。更に、差分値積算回路153は、ステップS121で決定した第1座標軸の値UfをUf=Us+ΔUj+1,jと補正して、補正したUfの値をデータ記憶装置18に格納し、ステップS201に進む。
図10のステップS201において、演算進行判定回路157が立ち下がり期間の特徴量Dsをリセットし、特徴量Ds=0の値をデータ記憶装置18に格納する。その後、プログラムカウンタ161がプログラム記憶装置19から次に読み出す命令のアドレスをカウントして、ステップS202に進む。ステップS202において、減衰量計算回路154が標本値Djとピーク値Upをデータ記憶装置18から読み出し、減衰量Ddj=Up−Djを計算し、減衰量Ddjを演算進行判定回路157に出力する。図8には、例としてj=nの場合についての定義が示され、減衰量Ddn=Up−Dnが、ピーク値Up=Umaxに対して計算されることが示されている。
なお、信号処理回路15の動作は、波形検出器12による測定と同時にリアルタイムで進行するので、ステップS202におけるデータ記憶装置18に格納された標本値Djを減衰量計算回路154が読み出す処理は、データ記憶装置18を介さずに、第1波形又は第2波形が測定されたタイミングに対応して、AD変換器14から減衰量計算回路154に標本値Djが直接取り込まれるようにできる。
演算進行判定回路157は、ステップS202において、減衰量Ddjが立ち下がり期間の特徴量の下限識別値LLD(D)より大きいか否かを判定する。ステップS202で、減衰量Ddjが立ち下がり期間の特徴量の下限識別値LLD(D)より大きいと判断された場合は、ステップS203に進み、減衰量Ddjをデータ記憶装置18に格納する。
ステップS203では更に、減衰量計算回路154が標本値Dj+1とピーク値Upをデータ記憶装置18から読み出し、減衰量Ddj+1=Up−Dj+1を計算し、ステップS204に進む。ステップS203におけるデータ記憶装置18に格納された標本値Dj+1を減衰量計算回路154が読み出す処理は、データ記憶装置18を介さずに、第1波形又は第2波形が測定されたタイミングに対応して、AD変換器14から減衰量計算回路154に標本値Dj+1が直接取り込まれるようにできる。
ステップS202で、減衰量Ddjが立ち下がり期間の特徴量の下限識別値LLD(D)より大きくないと判断された場合は、ステップS206に進む。ステップS206では、データ記憶装置18に格納された次の標本値Dj+1を新たな標本値Djに置き換え、この新たな標本値Djを減衰量計算回路154が取り込み、信号処理回路15の処理はステップS202に戻る。
ステップS204では差分値積算回路153が、データ記憶装置18に格納された減衰量Ddjを読み出し、減衰量の差分値ΔDj+1,j=Ddj+1−Ddjを計算し、計算結果を演算進行判定回路157に出力する。ステップS204において、演算進行判定回路157は、減衰量の差分値ΔDj+1,jが立ち下がり期間の特徴量の下限識別値LLD(D)より大きいか否か、又は減衰量Ddj+1が減衰量Ddjより大きいか否か、を判定する。
ステップS204で、減衰量の差分値ΔDj+1,jが立ち下がり期間の特徴量の下限識別値LLD(D)より大きいと判断、又は減衰量Ddj+1が減衰量Ddjより大きいと判断された場合は、ステップS211に進み、減衰量Ddj+1及び減衰量の差分値ΔDj+1,jをデータ記憶装置18に格納する。ステップS211では更に、減衰量計算回路154が標本値Dj+2とピーク値Dpをデータ記憶装置18から読み出し、減衰量Ddj+2=Up−Dj+2を計算し、ステップS212に進む。ステップS211におけるデータ記憶装置18に格納された標本値Dj+2を減衰量計算回路154が読み出す処理は、第1波形又は第2波形が測定されたタイミングでAD変換器14から減衰量計算回路154に標本値Dj+2が、データ記憶装置18を介さずに直接取り込まれるようにすることもできる。
ステップS204で、減衰量の差分値ΔDj+1,jが立ち下がり期間の特徴量の下限識別値LLD(D)より大きくないと判断、又は減衰量Ddj+1が減衰量Ddjより大きくないと判断された場合は、ステップS205に進む。ステップS205では、データ記憶装置18に格納された次の標本値Dj+2を新たな標本値Dj+1に置き換え、ステップS206に進む。ステップS206では、データ記憶装置18に格納された標本値Dj+1を標本値Djに置き換え、この新たな標本値Djを減衰量計算回路154に取り込ませて、ステップS202に戻る。
ステップS212では、差分値積算回路153が、減衰量の差分値ΔDj+2,j=Ddj+2−Ddj+1を計算し、減衰量の差分値ΔDj+2,j+1が減衰量の差分値ΔDj+1,jより大きいか否か、又は減衰量Ddj+2が減衰量Ddj+1より大きいか否かを判定する。ステップS212で、減衰量の差分値ΔDj+2,j+1が減衰量の差分値ΔDj+1,jより大きい又は減衰量Ddj+2が減衰量Ddj+1より大きいか、のいずれかの条件を満足した場合は、減衰量の差分値ΔDj+2,j+1を差分値積算回路153に出力して、ステップS213に進む。
一方、ステップS212で、減衰量の差分値ΔDj+2,j+1が減衰量の差分値ΔDj+1,jより大きい又は減衰量Ddj+2が減衰量Ddj+1より大きいか、のいずれの条件をも満足しない場合は、減衰量の差分値ΔDj+2,j+1及びΔDj+1,jを差分値積算回路153に並列又は順次出力して、ステップS221に進む。
ステップS213では、差分値積算回路153が、特徴量Ds及び減衰量の差分値ΔDj+1,jをデータ記憶装置18から読み出し、Ds+ΔDj+1,j+ΔDj+2,j+1の値を計算し、計算結果を新たなDsとしてステップS214に進む。ステップS214では、差分値積算回路153が、新たな特徴量Dsの値(=Ds+ΔDj+1,j+ΔDj+2,j+1)及び減衰量Ddj+2をデータ記憶装置18に格納する。ステップS214では、プログラムカウンタ161がプログラム記憶装置19から次に読み出す命令のアドレスをj+2からj+1に戻し、更にデータ記憶装置18に格納された次の減衰量Ddj+1のアドレスを新たな減衰量Ddjのアドレスに置き換え、新たな標本値Dj+1を減衰量計算回路154がデータ記憶装置18から読み出し、ステップS204に戻る。
ステップS221では、差分値積算回路153が、特徴量Dsをデータ記憶装置18から読み出し、Ds+ΔDj+1,j+ΔDj+2,j+1の値を第2座標軸の値Dfとして計算し、第2座標軸の値Dfをデータ記憶装置18に格納して、ステップS222に進む。
ステップS222では、信号処理回路15の2次元座標プロット回路156が、第2座標軸の値Dfと第1座標軸の値Ufとの組からなる座標(Uf,Df)を示す点を、図12に示したような、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面にプロットする。座標(Uf,Df)が弁別平面にプロットされたら、ステップS103に戻り、立ち上がり期間の特徴量Usをリセットする。ステップS103に戻ると、プログラムカウンタ161が信号処理回路15が、クロック信号に同期させて、図9及び図10に示すフローチャートに示された処理を時々刻々を実行させる。次の第1のパルス群に含まれるパルス又は第2のパルス群に含まれるパルスが波形検出器12に入力され、第1及び第2の電気信号の少なくとも一方が、波形検出器12から弁別対象信号として出力されることにより、2次元座標プロット回路156が、第1座標軸の値Ufと第2座標軸の値Dfとの組からなる座標(Uf,Df)を示す新たな点を、図12に示したような、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面にプロットする。
第1の実施の形態に係る波形弁別方法によれば、パルス波形の立ち下がり期間において信号強度がベースラインに落ちる前に、ガンマ線や中性子線の放射線−光変換素子11に対する入力があり、図14に示すように、光検出器12aから出力される電気信号の立ち下がり波形に対し、次のパルス信号の立ち上がり波形が重畳するパイルアップが発生した場合も正しい波高値を取ることができる。
即ち、パイルアップが発生し、ステップS212で減衰量Ddj+2が減衰量Ddj+1より小さいと判断された場合は、ステップS221及びステップS222を経由してステップS103に戻る。図14に示すようなパイルアップが発生した場合は、ステップS103において、演算進行判定回路157が立ち上がり期間の特徴量Usをリセットし(Us=0)、ステップS104に信号処理回路15の処理が進むことによりパイルアップ箇所の波形が測定できる。
図14では、立ち下がり波形に対し、2箇所でパイルアップが発生した場合が示されているが、パイルアップが発生すると、その都度、ステップS212で、パイルアップが発生したと判断できるので、ステップS221及びステップS222を経由してステップS103に戻り、ステップS103において、演算進行判定回路157が立ち上がり期間の特徴量Usをリセットし(Us=0)、ステップS104以降の一連のステップが実行されることにより、連続したパイルアップが発生した場合であっても正しい波形を計測することができる。
既に述べたとおり、第1の実施の形態に係る波形弁別装置の特徴の一つは、図1に示したアナログ増幅器13が、波形検出器12から出力される弁別対象信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大するように増幅することにある。弁別対象信号の立ち下がり時間を時間軸に沿って拡大することにより、AD変換器14がデジタルデータを取得するためのサンプリング間隔を長くすることができるので、第1の実施の形態に係る波形弁別装置によれば、非常に安価かつ簡単なAD変換器14が採用可能となる。しかしながら、立ち下がり時間を時間軸に沿ってあまり拡大しすぎると、被測定パルスの物理量の特性によっては、図14に示すようなパイルアップの確率が高くなり、パイルアップの間隔が短くなりすぎて、波形弁別に必要な標本値がとれなくなり精度が低下する恐れもある。したがって、図2に示したアナログ増幅器13の入力端子Iと接地間に接続する入力抵抗R1の値は、5kΩ〜1MΩ程度範囲内で、被測定パルスの物理量の特性に合わせて適宜選択し、最適値に調整すればよい。この入力抵抗R1の値の調整は、図3に示した筐体21の底面に設けられた調整つまみ34a,34b,34c,34dと同様な入力抵抗調整つまみを更に設け、入力抵抗R1の値を可変にして、被測定パルスの物理量の特性をみながら調整するようにして、汎用性を高めるようにしてもよい。
そして、第1の実施の形態に係る波形弁別方法を実現するための波形弁別装置の構成は、図1〜図3及び図13に示したような簡単かつ安価なハードウェア資源を基礎としているので、結果として、測定に必要な費用も安価にできる。又、測定に用いる波形弁別装置を小型の回路基板上に集積化してポータブル化が容易であるので、作業性が向上するという顕著な効果を奏することができる。
(パルスの波形の弁別)
信号処理回路15の波形点累積回路159は、図10のステップS222から図9のステップS103に戻る帰還ループを、信号処理回路15を駆動する電源が入っている限り、継続的に繰り返す。図9及び図10に示す一連のフローに沿ったループの繰り返しに応じて、新たな点が弁別平面上に逐次累積されるので、弁別平面には多数の座標点が、第1のパルス群に含まれるパルスの波形であるのか、又は第2のパルス群に含まれるパルスの波形であるのかに依拠して、局在してプロットされる。図12に示すように、弁別平面上に複数の座標点が局在した領域に分布するので、図15に示すフローチャートにしたがって、局在した領域を分類し、解析することにより、第1のパルス群に含まれるパルスの波形であるのか、第2のパルス群に含まれるパルスの波形であるのかが、弁別できる。
先ず、図15のステップS301において、図13に示した信号処理回路15の波形弁別判定回路158が座標点の位置が弁別用の窓部の内部に位置するか否かを判定する。弁別用の窓部は図12においては、第2座標軸であるX軸に沿って立ち下がり期間の特徴量Dfの下限識別値LLD(D)と立ち下がり期間の特徴量Dfの上限識別値ULD(D)が定められ、第1座標軸であるY軸に沿って立ち上がり期間の特徴量Ufの下限識別値LLD(U)と立ち上がり期間の特徴量Ufの上限識別値ULD(U)が定められる。これらの下限識別値LLD(D)、上限識別値ULD(D)、下限識別値LLD(U)及び上限識別値ULD(U)は、それぞれ図16に示す手順で予め決定しておき、それぞれデータ記憶装置18に格納しておき、窓部の位置を決定する際にデータ記憶装置18から読み出せばよい。即ち、図12においては、データ記憶装置18に格納されたデータをそれぞれ用いて、第2座標軸に垂直で、第2座標軸に対する切片がLLD(D)とULD(D)の2本の平行な直線(縦線)と、第1座標軸に垂直で、第1座標軸に対する切片が値LLD(U)とULD(U)である2本の平行な直線(水平線)で囲まれる矩形領域で弁別用の窓部が定義される。
ステップS301においては、第1座標軸の値Ufと第2座標軸の値Dfとの組で定義される座標点(Uf,Df)の分布が、弁別用の窓部の内部に位置するか否かを波形弁別判定回路158が判断する。ステップS301で座標点(Uf,Df)の分布が、弁別用の窓部の内部に位置しないと判断された場合は、波形弁別判定回路158は、ステップS304において、波形検出器12から出力された弁別対象信号が第1波形を発生源とする信号であると判断する。一方、ステップS301において、座標点(Uf,Df)の分布が、弁別用の窓部の内部に位置すると判断された場合は、ステップS302に進む。
ステップS302においては、第1座標軸の値Ufと第2座標軸の値Dfとの組で定義される座標点(Uf,Df)の分布が、弁別用線形方程式を表す直線よりも第2座標軸側の領域に存在するか否かを波形弁別判定回路158が判断する。弁別用線形方程式は図12に示すように傾きa、第1座標軸の切片bの1次関数で表現される。
これらの弁別用線形方程式の傾きa及び切片bの値は、それぞれ、図16に示す手順で予め決定しておき、データ記憶装置18に格納しておき、窓部の位置を決定する際にデータ記憶装置18から読み出せばよい。即ち、図12においては、データ記憶装置18に格納された傾きa及び切片bの値を用いて、弁別用線形方程式が弁別平面上に定義される。
ステップS301で座標点(Uf,Df)の分布が、弁別用線形方程式を表す直線よりも第2座標軸側に位置しないと判断された場合は、波形弁別判定回路158は、ステップS304において、波形検出器12から出力された弁別対象信号が第1波形を発生源とする信号であると判断する。一方、ステップS301において、座標点(Uf,Df)の分布が、弁別用線形方程式を表す直線よりも第2座標軸側に位置すると判断された場合は、ステップS303に進み、波形弁別判定回路158は、波形検出器12から出力された弁別対象信号が第2波形を発生源とする信号であると判断する。
このように、図15に示すフローチャートにしたがって、第1のパルス群に含まれるパルスの波形であるのか、第2のパルス群に含まれるパルスの波形であるのかを座標点(Uf,Df)の分布位置によって弁別することにより、波形点累積回路159は、第1波形に対応した座標の累積数及び第1波形に対応した座標の累積数をそれぞれ計数することができる。
波形点累積回路159が累積し、計数した第1波形及び第2波形にそれぞれ対応した座標の累積数は、信号処理回路15の累積数表示命令回路160が、図1及び図3に示す表示装置16に対し、表示命令及び表示に必要なデータを送信することによって、表示装置16に表示させることができる。
(弁別用窓部及び弁別用線形方程式の決定)
本発明者らは、一例としてガンマ線と中性子線の波形を互いに分離する第1の実施の形態に係る波形弁別方法の応用において、図11に示すように、ガンマ線の立ち上がり特徴量Ufとガンマ線の立ち下がり特徴量Dfとが線形比例することを見いだした。一方、図11に示すように、中性子線の立ち上がり特徴量Ufとガンマ線の立ち下がり特徴量Dfとの間にも、ガンマ線の場合に比すと弱いが、その座標点の分布領域のトポロジーには同様な線形比例の関係が認められることを見いだした。ガンマ線の立ち上がり特徴量Ufと立ち下がり特徴量Dfとの強い線形比例関係を、予め弁別用線形方程式Uf=aDf+bとして求めておくことにより、第1波形と第2波形とが正確に弁別できる。
先ず、図16のステップS401において、波形が既知の校正用となる第2のパルス群に含まれるパルスを波形検出器12に入力させる。波形検出器12から出力される第2の電気信号は逐次、波形検出器12から弁別対象信号として出力され、アナログ増幅器13が弁別対象信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大し、AD変換器14が増幅された弁別対象信号を標本化し、デジタルデータに変換する。ステップS401では、図13に示した信号処理回路15の窓部境界条件決定回路151に、このようにして校正用第2波形を発生源とするデジタルデータがリアルタイムで逐次、複数個入力され、複数の校正用第2波形が計測されると、ステップS402に進む。
ステップS402において、窓部境界条件決定回路151は、複数の校正用第2波形にそれぞれ対応して波形検出器12から出力された複数の第2の電気信号について、その立ち上がり期間のピーク値を、AD変換器14が逐次変換したデジタルデータを用いて、統計処理により探索し、ステップS403に進む。
ステップS402において探索された立ち上がり期間のピーク値を用いて、ステップS403では、窓部境界条件決定回路151が、立ち下がり期間の特徴量Dfの下限識別値LLD(D)、立ち下がり期間の特徴量Dfの上限識別値ULD(D)、立ち上がり期間の特徴量Ufの下限識別値LLD(U)及び立ち上がり期間の特徴量Ufの上限識別値ULD(U)を決定する。ステップS403において決定されたLLD(D),ULD(D),LLD(U)及びULD(U)の値は、ステップS404において、データ記憶装置18に格納される。
その後、プログラムカウンタ161によって信号処理回路15の処理がステップS411に進む。ステップS411において、波形が既知の校正用となる第1のパルス群に含まれるパルスを波形検出器12に入力させ、複数の校正用第1波形が計測される。ステップS412において、波形検出器12から出力される第1の電気信号は逐次、波形検出器12から弁別対象信号として出力され、アナログ増幅器13が弁別対象信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大し、AD変換器14が増幅された弁別対象信号を標本化し、デジタルデータに変換する。そして図9及び図10に示したフローチャートにしたがって、ステップS412において、立ち上がり特徴量Uf、立ち下がり特徴量Dfがそれぞれ算出される。
更に、図9及び図10に示したフローチャートにしたがって、ステップS413において、座標点(立ち上がり特徴量Uf、立ち下がり特徴量Df)がそれぞれ算出され、図11に示したのと同様に、複数個の座標点が弁別平面にプロットされる。その後、プログラムカウンタ161によって信号処理回路15の処理がステップS414に進む。ステップS414において、信号処理回路15の線形方程式決定回路152が、弁別平面上にプロットされた座標点の分布から弁別用線形方程式U=aD+bの平均傾きaを算出する。
その後、プログラムカウンタ161によって信号処理回路15の処理がステップS415に進む。ステップS415において、線形方程式決定回路152が、弁別用線形方程式の切片bを決定する。線形方程式決定回路152は、ステップS416において、弁別用線形方程式U=aD+bの平均傾きa及び切片bの値をデータ記憶装置18に格納する。
(波形弁別プログラム)
図9、図10,図15及び図16に示した一連の波形弁別の操作は、図9、図10,図15及び図16と等価なアルゴリズムを実行させるプログラムにより、図1に示した波形弁別装置を制御して実行できる。この波形弁別プログラムは、図1に示したプログラム記憶装置19に記憶させればよい。又、この波形弁別プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、この記録媒体をプログラム記憶装置19に読み込ませることにより、第1の実施の形態に係る一連の波形弁別の操作を実行することができる。
ここで、「コンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、例えばマイクロプロセッサの外部メモリ装置、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどの種々のプログラムを記録することができるような媒体であれば構わない。具体的には、フレキシブルディスク、CD−ROM,MOディスク、カセットテープ、オープンリールテープなどが「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に含まれる。
即ち、第1の実施の形態に係る波形弁別プログラムは:
(a)波形検出器12に被測定パルスの波形を入力させ、被測定パルスの物理量を電気信号に変換させる命令;
(b)アナログ増幅器13に電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅させる命令;
(c)AD変換器14に電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された電気信号を標本化してデジタルデータに変換させる命令;
(d)信号処理回路15の差分値計算回路153、減衰量計算回路154及び差分値積算回路155を互いに連携させ、デジタルデータを用いて、立ち上がり期間の特徴量Ufを第1座標軸上の点として計算させ、立ち下がり期間の特徴量Dfを第2座標軸上の点として計算させる命令;
(e)信号処理回路15の2次元座標プロット回路156に、第1座標軸上の点及び第2座標軸上の点の組を座標点として、第1座標軸と第2座標軸が定義する弁別平面に、座標点をプロットさせる命令;
(f)信号処理回路15の波形弁別判定回路158に、座標点のプロット位置から、被測定パルスが第1波形、或いは第1波形とは異なる第2波形であるのか弁別させる命令等を含む一連の命令を、図1に示した制御回路17に実行させる波形弁別プログラムである。
第1の実施の形態に係る波形弁別装置の制御回路17や信号処理回路15は、例えばフレキシブルディスク装置(フレキシブルディスクドライブ)及び光ディスク装置(光ディスクドライブ)を内蔵若しくは外部接続するように構成できる。フレキシブルディスクドライブに対してはフレキシブルディスクを、又光ディスクドライブに対してはCD−ROMをその挿入口から挿入し、所定の読み出し操作を行うことにより、これらの記録媒体に格納された波形弁別プログラムを波形弁別装置を構成するプログラム記憶装置19にインストールすることができる。更に、インターネット等の情報処理ネットワークを介して、この波形弁別プログラムをプログラム記憶装置19に格納することが可能である。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた第1の実施の形態の説明においては、第1波形がガンマ線に固有な放射線−光変換素子11からの発光波形、第2波形が中性子線に固有な放射線−光変換素子11からの発光波形の場合において、波形検出器12が第1波形の光パルスを入力して第1の電気信号を出力し、第2波形の光パルスを入力して第2の電気信号を出力する光検出器である場合について例示的に説明したが、第1の実施の形態の説明に限定されるものではない。例えば、波形検出器12が第1波形を有する音波を入力して第1の電気信号を出力し、第2波形を有する音波を入力して第2の電気信号を出力する音響電気変換素子であっても構わない。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明は、互いに波形の異なる2つのパルス波形を弁別する波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラムであって、例えば、原子力発電等に用いられる自然界には存在しない放射性物質から生じるガンマ線と中性子を正確に分離するために利用することができる。又、例えば超音波探傷において伝播時間による計測では見いだせない異物質によるエコーを互いに波形の異なる2つのエコーパルス波形を弁別する手段を提供して明確に分離する産業上の利用価値がある。
11…光変換素子
12…波形検出器
12a…光検出器
13…アナログ増幅器
14…AD変換器
15…信号処理回路
16…表示装置
17…制御回路
18…データ記憶装置
19…プログラム記憶装置
21…筐体
22…高圧電源
23…回路基板
24…回路基板
31a,31b,32a,32b,32c…ケーブル
33…通信用ケーブル
151…窓部境界条件決定回路
152…線形方程式決定回路
153…差分値積算回路
154…減衰量計算回路
155…差分値積算回路
156…2次元座標プロット回路
157…演算進行判定回路
158…波形弁別判定回路
159…波形点累積回路
160…累積数表示命令回路
161…プログラムカウンタ
162…データ取込回路
163…ピーク値決定回路
164…データバス

Claims (15)

  1. 中性子線のパルスとガンマ線のパルスを被測定パルスとし、該被測定パルスの波形を入力し、前記被測定パルスの物理量を電気信号に変換する波形検出器と、
    前記波形検出器に接続され、前記電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅するアナログ増幅器と、
    前記アナログ増幅器に接続され、前記電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された前記電気信号を標本化してデジタルデータに変換するAD変換器と、
    前記AD変換器に接続され、
    前記立ち上がり期間の互いに連続する2つの前記デジタルデータの第1の差分値を計算する差分値計算回路と、
    前記第1の差分値を積算して前記立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点として計算する差分値積算回路と、
    前記立ち上がり期間のピーク値と前記立ち下がり期間の前記デジタルデータの差分により、前記立ち下がり期間の減衰量を計算する減衰量計算回路と、
    2次元座標プロット回路と
    を備える信号処理回路であって、前記差分値計算回路は、前記立ち下がり期間の互いに連続する2つの前記減衰量の第2の差分値を計算し、前記差分値積算回路は、前記第2の差分値を積算して前記立ち下がり期間の特徴量を第2座標軸上の点として計算し、前記2次元座標プロット回路は、前記第1座標軸上の点及び前記第2座標軸上の点の組を座標点として、前記第1座標軸と前記第2座標軸が定義する弁別平面に前記座標点をプロットする、前記信号処理回路と、
    を備え、前記座標点のプロット位置から、前記被測定パルスが前記ガンマ線が入力されたことに起因する第1波形、或いは前記中性子線が入力されたことに起因し、前記第1波形とは波形の形状が異なる第2波形であるのか弁別することを特徴とする波形弁別装置。
  2. 前記中性子線及び前記ガンマ線を光に変換する放射線−光変換素子を更に含み、
    前記波形検出器は、前記光を電気信号に変換する光検出器であることを特徴とする請求項1に記載の波形弁別装置。
  3. 前記放射線−光変換素子は、CsLiYCl,LiCaAlF6,LiF/ZnS,LiBaF3,Li6Gd(BO3)3のいずれかを材料とするシンチレータであることを特徴とする請求項2に記載の波形弁別装置。
  4. 前記波形検出器は、波長190〜450nmの光を電気信号に変換する光検出器でることを特徴とする請求項2又は3に記載の波形弁別装置。
  5. 前記光検出器は、光電子増倍管、半導体フォトダイオード、フォトダイオードアレイ、ガイガーモード並列読み出しAPDピクセルアレイのいずれかであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の波形弁別装置。
  6. 前記光検出器は光電子増倍管であり、該光電子増倍管の信号出力端子と基準電位点端子が、各々前記アナログ増幅器の入力端子と接地間に接続され、更にアナログ増幅器の入力端子と接地間に5kΩ以上の入力抵抗が接続されていることを特徴とする請求項5に記載の波形弁別装置。
  7. 前記アナログ増幅器は、前記電気信号の立ち下がり時間が2μ秒以上になるように、前記電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の波形弁別装置。
  8. 前記信号処理回路は、予め波形が既知の校正用物理量を前記波形検出器に入力することによって、前記弁別平面上に定めた弁別用の窓部の内部に前記座標点のプロット位置が存在するか否かを判定する波形弁別判定回路を含むことを特徴とする請求項7に記載の波形弁別装置。
  9. 前記波形弁別判定回路は、立ち下がり期間の特徴量の下限識別値、立ち下がり期間の特徴量の上限識別値、立ち上がり期間の特徴量の下限識別値及び立ち上がり期間の特徴量の上限識別値で囲まれた矩形の領域を前記弁別用の窓部とすることを特徴とする請求項8に記載の波形弁別装置。
  10. 前記波形弁別判定回路は、前記弁別用の窓部の内部に前記座標点のプロット位置が存在しない判定された場合、前記被測定パルスが前記第1波形であると判別し、
    前記弁別用の窓部の内部に前記座標点のプロット位置が存在すると判定された場合、前記被測定パルスが弁別用線形方程式を表す直線よりも第2座標軸側の領域に存在するか否かを判定することを特徴とする請求項8又は9に記載の波形弁別装置。
  11. 中性子線のパルスとガンマ線のパルスを被測定パルスとし、該被測定パルスの波形を入力し、前記被測定パルスの物理量を電気信号に変換するステップと、
    前記電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅するステップと、
    前記電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された前記電気信号を標本化してデジタルデータに変換するステップと、
    前記デジタルデータを用いて、前記立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点として計算するステップと、
    前記デジタルデータを用いて、前記立ち下がり期間の特徴量を第2座標軸上の点として計算するステップと、
    前記第1座標軸上の点及び前記第2座標軸上の点の組を座標点として、前記第1座標軸と前記第2座標軸が定義する弁別平面に、前記座標点をプロットするステップと、
    前記座標点のプロット位置から、前記被測定パルスが前記ガンマ線が入力されたことに起因する第1波形、或いは前記中性子線が入力されたことに起因し、前記第1波形とは波形の形状が異なる第2波形であるのか弁別するステップと、
    を含み、前記立ち上がり期間の特徴量を計算するステップは、前記立ち上がり期間の互いに連続する2つの前記デジタルデータの差分値を計算する段階と、前記差分値を積算して前記立ち上がり期間の特徴量を決定する段階とを更に含み、前記立ち下がり期間の特徴量を計算するステップは、互いに連続する2つの前記差分値を比較することにより、前記立ち上がり期間のピーク値を決定する段階と、前記立ち上がり期間のピーク値と前記立ち下がり期間の前記デジタルデータとの差分により、前記立ち下がり期間の減衰量を計算する段階と、前記立ち下がり期間の互いに連続する2つの前記減衰量の差分値を計算する段階と、前記減衰量の差分値を積算して前記立ち下がり期間の特徴量を決定する段階とを更に含むことを特徴とする波形弁別方法。
  12. 前記弁別するステップでは、予め波形が既知の校正用物理量を入力して測定することによって、前記弁別平面上に定めた弁別用の窓部の内部に前記座標点のプロット位置が存在するか否かを判定することにより、前記第1波形と前記第2波形が弁別されることを特徴とする請求項11に記載の波形弁別方法。
  13. 前記弁別用の窓部は立ち下がり期間の特徴量の下限識別値、立ち下がり期間の特徴量の上限識別値、立ち上がり期間の特徴量の下限識別値及び立ち上がり期間の特徴量の上限識別値で囲まれた矩形の領域であることを特徴とする請求項12に記載の波形弁別方法。
  14. 前記弁別用の窓部の内部に前記座標点のプロット位置が存在しない判定された場合、前記被測定パルスが前記第1波形であると判別し、
    前記弁別用の窓部の内部に前記座標点のプロット位置が存在すると判定された場合、前記被測定パルスが弁別用線形方程式を表す直線よりも第2座標軸側の領域に存在するか否かを判定することを特徴とする請求項12又は13に記載の波形弁別方法。
  15. 中性子線のパルスとガンマ線のパルスを被測定パルスとし、該波形検出器に被測定パルスの波形を入力させ、前記被測定パルスの物理量を電気信号に変換させる命令と、
    前記波形検出器に接続されたアナログ増幅器に前記電気信号の過渡応答波形を時間軸に沿って拡大して増幅させる命令と、
    前記アナログ増幅器に接続されたAD変換器に前記電気信号の立ち上がり期間及び立ち下がり期間において、増幅された前記電気信号を標本化してデジタルデータに変換させる命令と、
    前記AD変換器に接続された信号処理回路に備えられた差分値計算回路に前記立ち上がり期間の互いに連続する2つの前記デジタルデータの第1の差分値を計算させる命令と、
    前記信号処理回路に備えられた差分値積算回路に前記第1の差分値を積算して前記立ち上がり期間の特徴量を第1座標軸上の点として計算させる命令と、
    前記信号処理回路に備えられた減衰量計算回路に前記立ち上がり期間のピーク値と前記立ち下がり期間の前記デジタルデータの差分により、前記立ち下がり期間の減衰量を計算させる命令と、
    前記差分値計算回路に前記立ち下がり期間の互いに連続する2つの前記減衰量の第2の差分値を計算させる命令と、
    前記差分値積算回路に前記第2の差分値を積算して前記立ち下がり期間の特徴量を第2座標軸上の点として計算させる命令と、
    前記信号処理回路に備えられた2次元座標プロット回路に、前記第1座標軸上の点及び前記第2座標軸上の点の組を座標点として、前記第1座標軸と前記第2座標軸が定義する弁別平面に、前記座標点をプロットさせる命令と、
    前記信号処理回路に備えられた波形弁別判定回路に、前記座標点のプロット位置から、前記被測定パルスが前記ガンマ線が入力されたことに起因する第1波形、或いは前記中性子線が入力されたことに起因し、前記第1波形とは波形の形状が異なる第2波形であるのか弁別させる命令と、
    を含む一連の命令を制御回路に実行させることを特徴とする波形弁別プログラム。
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