JP6430331B2 - 入力装置、入力装置の制御方法および入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents

入力装置、入力装置の制御方法および入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラム Download PDF

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Description

本発明は、入力装置、入力装置の制御方法および入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムに関するものである。
検出領域内の複数の検出位置において静電容量などの物理量を計測することにより、指などの操作体の近接状態を検出する入力装置がある。一例としての入力装置は、ある層に配設された平行な複数の駆動電極と、別の層に配設された平行な複数の検出電極とを備え、駆動電極と検出電極との交差位置を検出位置とする。
検出位置の静電容量を取得するための駆動方法として符号化駆動がある。符号化駆動では、例えば、複数の駆動電極に同時に正と負とのいずれかの極性の駆動信号を印加しながら、検出電極で検出信号を測定することを複数回繰り返す。得られた検出信号と駆動信号とを元に検出位置における静電容量が計算される。
国際公開第2009/107415号
一般には、複数の駆動電極が等間隔で並べられ、検出電極も等間隔で並べられている。そのため、検出領域が矩形であれば、どの検出電極にも、同じ数の検出位置が付随する。一方で、検出領域を矩形以外の様々な形状にすることが要望されている。検出領域を矩形以外にすると、付随する検出位置の数が、検出電極間で異なる場合がある。この場合、従来の入力装置の符号化駆動では、検出位置の数にかかわらず、全ての検出電極に対して同じ駆動信号パターンを使用する。
検出位置の数が少ない検出電極に対して、検出位置の数が多い検出電極と同じ駆動信号パターンを使用すると、検出信号の正負のバランスが崩れるため、検出位置の数が少ない検出電極の検出信号のレベルが増大する。すなわち、正極性の検出信号の数が負極性の検出信号の数に比べて大きくなると、それらを合成した信号は正の極性で大きな信号レベルを持ち易くなり、負極性の検出信号の数が正極性の検出信号の数に比べて大きくなると、それらを合成した信号は負の極性で大きな信号レベルを持ち易くなる。信号レベルの増大した検出電極にダイナミックレンジを合わせると、信号レベルの小さい検出電極の感度が低下するという不利益がある。また、検出信号のレベルが増大すると、ノイズが増大するという不利益もある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出領域の形状の自由度を向上しつつ高感度化を実現できる入力装置、入力装置の制御方法および入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することにある。
本発明は、複数の検出位置における物体の近接状態に応じた情報を入力する入力装置であって、一群の検出位置における物体の近接状態をそれぞれ検出し、一群の検出位置について検出の結果として得られる一群の検出信号の和に応じた合成検出信号をそれぞれ生成する複数の検出部を有し、近接状態に応じた信号レベルを持つ検出信号の正負の極性を、個々の検出位置において制御可能なセンサ部と、一群の検出信号に設定する一群の極性である極性パターンを互いに異ならせた合成検出信号からなる一群の合成検出信号であって、一群の検出信号と同数の合成検出信号からなる一群の合成検出信号を、複数の検出部においてそれぞれ生成するようにセンサ部を制御する制御部と、検出部が生成した一群の合成検出信号と、一群の合成検出信号の生成に用いられた一群の極性パターンとに基づいて、合成検出信号の元となる一群の検出信号の信号レベルを再生する信号再生部とを具備し、複数の検出部の少なくとも一部は、一群の検出位置の数が互いに異なっており、制御部は、1つの検出部において一群の合成検出信号の生成に用いる一群の極性パターンを、各々の極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、一群の検出位置の数に応じて選択することを特徴とする。
この構成によれば、一群の検出位置に含まれる検出位置の数が異なる複数の検出部を有するため、検出位置が分布する検出領域の形状を任意の形状に形成し易くなり、検出領域の形状の自由度が向上する。
また、1つの検出部において一群の合成検出信号の生成に用いられる一群の極性パターンが、各々の極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、前記1つの検出部が持つ一群の検出位置の数に応じて選択される。これにより、複数の検出部のそれぞれにおいて、合成検出信号の元となる正極性の検出信号の数と負極性の検出信号の数との差が小さくなるため、検出信号の数のバランスが一方の極性に偏る場合に比べて、合成検出信号の信号レベルが小さくなる。合成検出信号の信号レベルが小さくなると、合成検出信号を入力する信号再生部において、合成検出信号のダイナミックレンジを十分に確保することが可能になるため、各検出素子において得られる微小な検出信号を高い感度で再生することが可能となる。
好適には本発明の入力装置は、1つの検出部における一群の検出位置がN個であり、検出信号に設定される正又は負の極性を「1」又は「−1」で表わし、N個の検出信号からなる一群の検出信号に設定された極性パターンを、「1」又は「−1」の要素を持つ1行N列の部分行列で表わし、かつ、N個の極性パターンからなる一群の極性パターンを、N個の部分行列からなるN行N列の行列で表わした場合に、信号再生部は、N行N列の行列に対する逆行列と、1つの検出部が生成した一群の合成検出信号を要素とするN行1列の行列との積に相当する演算により、合成検出信号の元となる一群の検出信号の信号レベルを再生することを特徴とする。
好適には本発明の入力装置は、制御部は、N行N列の行列として、行数と列数がNを超えたペイリー法に基づくアダマール行列から、行方向並びに列方向の要素の合計値の絶対値が最大となる行及び列を除くことにより生成される行列を用いることを特徴とする。
この構成によれば、一群の検出位置で駆動電極に同時に与えられる駆動信号の正と負との極性の数が近くなるので、駆動電極からの輻射ノイズが低減する。
好適には本発明の入力装置は、信号再生部は、逆行列とN行一列の行列との積に相当する演算により、合成検出信号の元となる一群の検出信号の信号レベルを再生する第1信号再生処理、逆行列における「0」の要素を「0」でない要素とは逆の極性をもつ値に置換した行列である拡張逆行列とN行一列の行列との積に相当する演算により、合成検出信号の元となる一群の検出信号の信号レベルを再生する第2信号再生処理、第1信号再生処理において再生された一群の検出信号の信号レベルと、第2信号再生処理において再生された一群の検出信号の信号レベルとの差の平均値をオフセットとして算出するオフセット算出処理、及び、第2信号再生処理において再生された一群の検出信号の信号レベルにそれぞれオフセットを加算するオフセット加算処理を行うことを特徴とする。
この構成によれば、拡張逆行列を使用することで、逆行列をそのまま使用するよりも多くの検出信号を使用して信号レベルを算出するので、ノイズ低減効果が大きくなる。さらに、オフセットを使用することにより、拡張逆行列の使用によるノイズ低減効果を維持したまま、逆行列を使用して算出される信号レベルとの差が小さくなる。
好適には本発明の入力装置は、センサ部は、複数の検出位置に対応して設けられた複数の検出素子であって、物体の近接状態に応じた信号レベルを持ち、入力される駆動信号に応じて極性が正又は負に設定される検出信号をそれぞれ発生する複数の検出素子と、制御部の制御に従って、複数の検出素子にそれぞれ駆動信号を供給する駆動部とを有し、検出部は、一群の検出位置に対応した一群の検出素子を含んでおり、一群の検出素子が発生する一群の検出信号の和に応じた合成検出信号を生成することを特徴とする。
好適には本発明の入力装置は、センサ部は、複数の検出電極と、複数の検出電極に交差する複数の駆動電極と、合成検出信号生成部とを有し、検出素子は、検出電極と駆動電極との交差部に形成されるキャパシタであり、駆動部は、複数の駆動電極にそれぞれ駆動信号を供給し、1つの検出電極と複数の駆動電極との間には、一群の検出素子としての一群のキャパシタが形成されており、合成検出信号生成部は、一群のキャパシタの静電容量を正と負とのいずれかの極性で表す前記一群の検出信号の和に応じた合成検出信号を、複数の検出電極の各々について生成することを特徴とする。
好適には本発明の入力装置は、検出電極に交差する駆動電極の本数が素数であることを特徴とする。
この構成によれば、検出位置の数に合った一群の極性パターンが、ペイリー法を使用して生成したアダマール行列から確実に導出される。
本発明は、複数の検出位置における物体の近接状態に応じた情報を入力する入力装置の制御方法であって、入力装置は、一群の検出位置における物体の近接状態をそれぞれ検出し、一群の検出位置について検出の結果として得られる一群の検出信号の和に応じた合成検出信号をそれぞれ生成する複数の検出部を有し、近接状態に応じた信号レベルを持つ検出信号の正負の極性を、個々の検出位置において制御可能なセンサ部を具備しており、複数の検出部の少なくとも一部は、一群の検出位置の数が互いに異なっており、制御方法は、一群の検出信号に設定する一群の極性である極性パターンを互いに異ならせた合成検出信号からなる一群の合成検出信号であって、一群の検出信号と同数の合成検出信号からなる一群の合成検出信号を、複数の検出部においてそれぞれ生成するようにセンサ部を制御する第1ステップと、検出部が生成した一群の合成検出信号と、一群の合成検出信号の生成に用いられた一群の極性パターンとに基づいて、合成検出信号の元となる一群の検出信号の信号レベルを再生する第2ステップと、を含み第1ステップでは、1つの検出部において一群の合成検出信号の生成に用いる一群の極性パターンが、各々の極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、一群の検出位置の数に応じて選択されることを特徴とする。
本発明は、複数の検出位置における物体の近接状態に応じた情報を入力する入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、入力装置は、一群の検出位置における物体の近接状態をそれぞれ検出し、一群の検出位置について検出の結果として得られる一群の検出信号の和に応じた合成検出信号をそれぞれ生成する複数の検出部を有し、近接状態に応じた信号レベルを持つ検出信号の正負の極性を、個々の検出位置において制御可能なセンサ部を具備しており、複数の検出部の少なくとも一部は、一群の検出位置の数が互いに異なっており、制御方法が、一群の検出信号に設定する一群の極性である極性パターンを互いに異ならせた合成検出信号からなる一群の合成検出信号であって、一群の検出信号と同数の合成検出信号からなる一群の合成検出信号を、複数の検出部においてそれぞれ生成するようにセンサ部を制御する第1ステップと、検出部が生成した一群の合成検出信号と、一群の合成検出信号の生成に用いられた一群の極性パターンとに基づいて、合成検出信号の元となる一群の検出信号の信号レベルを再生する第2ステップと、を含み第1ステップでは、1つの検出部において一群の合成検出信号の生成に用いる一群の極性パターンが、各々の極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、一群の検出位置の数に応じて選択されることを特徴とする。
本発明によれば、検出領域の形状の自由度を向上しつつ高感度化を実現できる。
本発明の実施形態の入力装置の構成図である。 図1に示す入力装置で算出される静電容量および中間値の例を示す図である。 図1に示す制御部の動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示す信号再生部の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る、複数の検出位置における物体の近接状態に応じた情報を入力する入力装置について説明する。図1に示すように、本実施形態の入力装置100は、センサ部200と処理部300と記憶部330とを備える。
センサ部200は、物体の近接状態を検出する装置であり、複数の検出部260を備える。1つの検出部260は、一群の検出位置235における物体の近接状態をそれぞれ検出する。検出部260は、一群の検出位置235について物体の近接状態の検出することにより、その検出結果として一群の検出信号が得られると、当該一群の検出信号の和に応じた合成検出信号を生成する。各検出位置235において得られる検出信号は、物体の近接状態に応じた信号レベルを持つとともに、正負の極性を持つ。センサ部200は、処理部300の後述する制御部310から与えられる極性パターンの情報に従って、個々の検出位置において得られる検出信号の極性(正又は負)を制御することができる。
図1の例において、センサ部200は、複数の第1の駆動電極210a〜第11の駆動電極210k(以下、区別せずに駆動電極210と呼ぶ場合もある)と、第1の検出電極220aおよび第2の検出電極220b(以下、区別せずに検出電極220と呼ぶ場合もある)とを含む。駆動電極210は、すべて同一層において、互いに概ね平行に並んでいる。検出電極220は、すべて同一層において、互いに概ね平行に並んでいる。駆動電極210と検出電極220とは、互いに異なる層に配設されており、これらの層に直交する方向から見たときに図1のように互いに交差するように見える。本明細書で駆動電極210と検出電極220とが交差しているという場合、駆動電極210と検出電極220とは接触せず、近接していることを指す。
1つの駆動電極210と1つの検出電極220とが交差する位置が、上述した検出位置230である。各検出位置230に、駆動電極210と検出電極220とを構成要素にもつキャパシタとしての検出素子240が形成されている。なお、図を簡潔にするため、図1では第1の駆動電極210aと第1の検出電極220aとが交差する位置にのみ、検出位置230および検出素子240を示しているが、駆動電極210と検出電極220が交差する全ての位置が検出位置230となり、各検出位置230に検出素子240が形成される。各検出素子240は、検出位置230と指などの操作体との距離に応じて信号レベルが変化する検出信号を生成する。この検出信号は、具体的には、検出素子240としてのキャパシタに蓄積される電荷である。1つの駆動電極210と1つの検出電極220との間には、後述する駆動部270によって所定の駆動電圧が与えられるため、検出素子240としてのキャパシタに蓄積される電荷の量(検出信号の信号レベル)は、1つの駆動電極210と1つの検出電極220との間の静電容量を表わす。また、検出素子240としてのキャパシタに蓄積される電荷の極性(検出信号の極性)は、駆動部270によって与えられる駆動電圧の極性に応じて制御される。
第1の検出電極220aは、第1の駆動電極210a〜第11の駆動電極210kと交差する。第2の検出電極220bは、第3の駆動電極210c〜第9の駆動電極210iと交差する。第1の検出電極220aに属する11個の検出位置230を、まとめて第1の一群の検出位置235aと呼ぶ。第2の検出電極220bに属する7個の検出位置230を、まとめて第2の一群の検出位置235bと呼ぶ。第1の一群の検出位置235aと第2の一群の検出位置235bが、それぞれ、上述した一群の検出位置235に相当する。
なお、本実施形態の駆動電極210および検出電極220は、あくまで例示であり、駆動電極210および検出電極220の数、形状および配置は本実施形態に示すものに限らない。複数の検出電極220間で、それぞれの検出電極220に属する検出位置230の数が異なるものが含まれていればよい。1つの検出電極220に属する検出位置230の数は、素数である。なお、1つの検出電極220に属する検出位置230のうち、一部に信号を送らないことにより、使用する検出位置230の数を素数としてもよい。複数の検出電極220の少なくとも2つ以上に、同数の検出位置230が属していてもよい。
センサ部200は、さらに、第1の合成検出信号生成部250aと第2の合成検出信号生成部250bと(以下、区別せずに合成検出信号生成部250と呼ぶ場合がある)を含む。第1の合成検出信号生成部250aは、第1の検出電極220aの一端に接続されており、第1の検出電極220a上の検出信号を合成して合成検出信号を生成する。本実施形態で、合成とは、極性をもつ検出信号を加算することを指す。第2の合成検出信号生成部250bは、第2の検出電極220bの一端に接続されており、第2の検出電極220b上の検出信号を合成して合成検出信号を生成する。
例えば合成検出信号生成部250は、検出電極220を通じて各検出素子240から転送される電荷(検出信号)の和に応じた合成検出信号を出力するチャージアンプと、チャージアンプから出力される合成検出信号をデジタル信号に変換して処理部300に出力するAD変換器を含む。この場合、AD変換器はチャージアンプ毎に設けてもよいし、複数のチャージアンプの出力信号を1つのAD変換器においてそれぞれデジタル信号に変換してもよい。
第1の検出電極220aに属する複数の検出位置230に対応した複数の検出素子240と、第1の合成検出信号生成部250aとを合わせて第1の検出部260aと呼ぶ。第2の検出電極220bに属する複数の検出位置230に対応した複数の検出素子240と、第2の合成検出信号生成部250bとを合わせて第2の検出部260bと呼ぶ。第1の検出部260aと第2の検出部260bは、それぞれ、上述した検出部260に相当する。なお、センサ部200は、3つ以上の検出部260を含んでいてもよい。1つの検出部260に含まれる検出位置230の数が、他の1つの検出部260に含まれる検出位置230の数と異なっていても、同じでもよい。本実施形態では、1つの検出電極220に1つの合成検出信号生成部250が含まれているが、1つの合成検出信号生成部250に複数の検出電極220を接続して、マルチプレクサで切り替えてもよい。
センサ部200は、さらに、駆動部270を備える。駆動部270は、処理部300の後述する制御部310から入力される極性パターンに基づいて、各駆動電極210にマルチ駆動方式により駆動信号を印加する。マルチ駆動方式では、複数の駆動電極210に同時に駆動信号が印加される。極性パターンとは、検出信号が正と負とのいずれの極性で生成されるかを、駆動電極210ごとに指定する情報である。「1」に指定された駆動電極210上の検出位置230では、検出信号が正の極性で出力される。「−1」に指定された駆動電極210上の検出位置230では、検出信号が負の極性で出力される。例えば、駆動電極210と検出電極220とのいずれを高電位にするかによって検出信号の極性を選択する。なお、検出信号の極性を設定できれば、他の設定方法を使用してもよい。
処理部300は、中央演算装置であり、記憶部330に記憶されたプログラムおよびデータを読み出して実行することにより、制御部310および信号再生部320を含む様々な機能を実現する。処理部300は、ASIC(application specific integrated circuits)等の専用ロジック回路により実現されてもよい。
図1の例において、処理部300は、制御部310と信号再生部320を有する。
制御部310は、複数の検出部260においてそれぞれ一群の合成検出信号を生成するように、センサ部200を制御する。個々の検出部260において生成する一群の合成検出信号は、検出パターン(合成検出信号の元となる一群の検出信号に設定する一群の極性)を互いに異ならせた複数の合成検出信号からなる。一群の合成検出信号を構成する合成検出信号の数は、合成検出信号の元となる一群の検出信号と同数である。例えば、制御部310は、11個の検出信号が得られる11個の検出位置230を持った第1の検出部260aにおいては、互いに極性パターンが異なる11個の合成検出信号を生成するようにセンサ部200を制御する。同様に、制御部310は、7個の検出信号が得られる7個の検出位置230を持った第2の検出部260bにおいては、互いに極性パターンが異なる7個の合成検出信号を生成するようにセンサ部200を制御する。
また、制御部310は、1つの検出部260において一群の合成検出信号の生成に用いる一群の極性パターンを、各々の極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、一群の検出位置の数に応じて選択する。例えば、第1の検出部260aは11個の検出位置230を持つため、制御部310は、その検出位置230の個数(=11個)に関して、各極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように決められた11個の極性パターン(後述の式6)を選択する。また、第2の検出部260bは7個の検出位置230を持つため、その検出位置230の個数(=7個)に関して決められた7個の極性パターン(後述の式14)を選択する。
信号再生部320は、検出部260が生成した一群の合成検出信号と、当該一群の合成検出信号の生成に用いられた一群の極性パターンとに基づいて、合成検出信号の元となる一群の検出信号の信号レベルを再生する。例えば、信号再生部320は、第1の検出部260aが生成した11個の合成検出信号と、この11個の合成検出信号を生成するために使用した11個の極性パターン(後述の式6)とに基づいて、合成検出信号の元となる11個の検出信号の信号レベルを再生する。また、信号再生部320は、第2の検出部260bが生成した7個の合成検出信号と、この7個の合成検出信号を生成するために使用した7個の極性パターン(後述の式14)とに基づいて、合成検出信号の元となる7個の検出信号の信号レベルを再生する。
記憶部330は、処理部300における中央演算装置(コンピュータ)において実行されるプログラムの命令コードや、処理部300の処理過程において一時的に記憶される変数データ(各検出部260において生成される一群の合成検出信号など)、処理部300の処理に使用される定数データ(駆動部270に供給する極性パターン、検出信号の再生に使用する後述の逆行列など)を記憶する。記憶部330は、例えばROMやRAM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリなどを含んで構成される。
次に、極性パターンについて説明する。一群の検出位置235を構成する検出位置230の数をNとする。N個の検出位置230の静電容量は、式1のようにN行1列の静電容量行列Cで表される。静電容量行列Cの要素の添え字は、各要素がどの検出位置230の静電容量であるかを示す。
N回の駆動で得られるN個の合成検出信号は、式2のようにN行1列の合成検出信号行列Aで表される。合成検出信号行列Aの要素の添え字は、各要素が何番目の駆動で得られた合成検出信号であるかを示す。合成検出信号行列Aの要素数は静電容量行列Cの要素数に等しい。すなわち、検出位置230の数に等しい回数だけ駆動が行われる。
各検出位置230の検出信号が正と負とのいずれの極性で生成されるかを示すN行N列の駆動行列Dを用いることにより、静電容量行列Cと合成検出信号行列Aとの関係が式3のように表記される。
ここで、駆動行列Dは、ペイリー法によって生成されるアダマール行列Hの部分行列である。アダマール行列Hは、要素が1と−1とのいずれかであり、各行が互いに直交である正方行列である。アダマール行列Hの任意の2つの行は、互いに垂直なベクトルを表し、n次のアダマール行列Hは、n×nの単位行列Iを用いると、式4の性質を満たす。
ペイリー法は、任意の素数qに対して(q+1)次のアダマール行列Hを生成する方法である。本実施形態では、使用されるアダマール行列Hは、行数および列数のいずれもNより大きく、Nに最も近いものが選ばれる。アダマール行列Hから、行内の和の絶対値が最も大きい行と、列内の和の絶対値が最も大きい列とを除いた部分行列が、駆動行列Dである。本実施形態では、一群の検出位置235を構成する検出位置230の個数が素数であるので、ペイリー法によって生成されるアダマール行列Hから1つの行と1つの列とを除去することにより、駆動行列Dが作成される。
例えば、N=11の場合、式5に示す12次のアダマール行列Hが使用される。
行内の和の絶対値が最大となる第1行目と、列内の和の絶対値が最大となる第1列目とを除くと、式6に示す駆動行列Dが得られる。
駆動行列Dの第m行目は、第m回目の駆動における極性パターンを示す。駆動行列Dは、個々の行が1つの合成検出信号を生成するために使用される1つの極性パターンを表わし、全体として一群の極性パターンを構成する。駆動行列Dの列は、極性パターンを構成する各極性が、どの駆動電極210に適用されるかを示す。駆動行列Dを式3に代入するとわかるように、各合成検出信号は、極性パターンで示される正と負とのいずれかの極性を一群の検出位置230の静電容量に設定して得られる一群の検出信号の和として表される。極性が1に設定される駆動電極上では、検出信号の絶対値が静電容量に等しくなり、極性が正となる。極性が−1に設定される駆動電極上では、検出信号の絶対値が静電容量に等しくなり、極性が負となる。
式7に示すように、駆動行列Dの逆行列D−1と、合成検出信号行列Aとの積によって、各検出位置230の静電容量が算出される。駆動行列Dの各極性パターンの要素は、正極性の数と負極性の数が近い値となる。例えばNが7の場合、駆動行列Dの各極性パターンの要素における正極性の数は4、負極性の数は3である。Nが11の場合は正極性の数が6、負極性の数が5となり、Nが13の場合は正極性の数が7、負極性の数が6となる。正極性の「1」と負極性の「−1」とを足し合わせた和は、Nが7,11,13の何れの場合においても1となる。すなわち、どの極性パターンにおいても、正極性の数が負極性の数に比べて1だけ大きくなる。このように、極性パターンに含まれる正極性の数と負極性の数が近いことから、駆動部270から出力される駆動信号の極性(駆動電極210と検出電極220との間に与えられる電圧の極性)の偏りが小さいくなる。そのため、駆動電極210および検出電極220からの輻射ノイズが従来に比べて低減する。また、合成検出信号の元となる一群の検出信号における極性の偏りが小さくなるため、一群の検出信号に正の検出信号ばかりが含まれる場合や負の検出信号ばかりが含まれる場合に比べて、合成検出信号の信号レベルが小さくなる。
なお、逆行列D−1は要素に分数を含むので、式8に示すように、その分母の数字kを両辺にかけると、計算が簡単化される。
例えば、N=11の場合、式9のように各辺に6を乗じる。その結果、0と1とのみを要素とする行列と、Aとの積によって、6Cが求まる。すなわち、合成検出信号そのものの和だけで静電容量の整数倍の値を算出できるので、計算が簡略化される。
この時点で算出される静電容量を最終的な静電容量として採用してもよい。ただし、逆行列D−1は0を含むので、0を乗じた検出信号が計算に使用されない。符号化駆動では、計算に使用されない検出信号が多いと、ノイズ低減効果が減る。そこで、Dの逆行列をk倍したkD−1に含まれる要素0を−1で置き換えて、拡張逆行列E−1を作成する。例えば、N=11の場合、拡張逆行列E−1は式10のように表される。
拡張逆行列E−1を使用すると、式11のように、中間値を要素とするN行1列の中間値行列Bが算出される。中間値行列Bの各要素は、同じ添え字をもつ静電容量の中間値を表す。
図2は、N=11の場合の、式7のように逆行列D−1を使用して算出された例示的な静電容量のグラフ401と、式11のように拡張逆行列E−1を使用して算出された例示的な中間値のグラフ402とを示す。横軸は、検出位置230の違いを示す。理論上、逆行列D−1を使用して算出された静電容量は、実際の静電容量を直接表すが、ノイズを多く含む。一方、拡張逆行列E−1を使用して算出された中間値は、静電容量を直接表すものではないが、ノイズが少ない。ここで、グラフ402を上下方向に移動させるとグラフ401に近い形状となることが経験的にわかっている。
そこで、式12のように、各検出位置230に対応した静電容量と中間値との差の平均を表すオフセットfを求める。
さらに、式13のようにオフセットfを中間値行列Bの各要素に加算することで、補正後の静電容量行列Zを算出する。オフセットfの加算は、図2のグラフ402を平行移動させてグラフ401に近づけることに対応する。
補正後の静電容量行列Zの各要素は、同じ添え字をもつ中間値に対応した補正後の静電容量を表す。補正後の静電容量は、実際の静電容量に近く、さらに、逆行列D−1を使用した場合よりもノイズの少ない値を表す。なお、中間値が静電容量の代わりに使用されてもよい。
なお、N=7の場合の駆動行列Dは、式14のように表される。
N=7の場合、駆動行列Dの逆行列D−1の要素を0または1にするための係数kは4であり、4倍の逆行列D−1は、式15のように表される。
N=7の場合の拡張逆行列E−1は、式16のように表される。
また、N=13の場合の駆動行列Dは、式17のように表される。
N=13の場合、駆動行列Dの逆行列D−1の要素を0または1にするための係数kは6であり、6倍の逆行列D−1は、式18のように表される。
N=13の場合の拡張逆行列E−1は、式19のように表される。
次に、図3のフロー500を参照して、制御部310の制御による合成検出信号の生成処理について説明する。
まず、制御部310は、ステップ501において、同数の検出位置230をもつ1以上の一群の検出位置235に対応した一群の合成検出信号を生成するように、センサ部200を制御する。
制御部310は、まず、図1の第1の検出部260aにおいて、一群の合成検出信号を生成させる。第1の検出部260aに属する検出位置230の数Nは11であるので、極性パターンは、式6に示すN=11の場合の駆動行列Dに基づいて決定される。制御部310は、式6に示す駆動行列Dの、第1行目により示される極性パターンから、第11行目により示される極性パターンまでを、順に駆動部270に伝達する。式6に示す駆動行列Dの列において、第1列目から第11列目が、順に、図1の第1の駆動電極210aから第11の駆動電極210kに対応する。駆動部270は、1つの極性パターンごとに1回の駆動を行い、合計11回の駆動を行う。信号再生部320は、1回の駆動ごとに、1回分の合成検出信号を記憶部330に記憶させ、合計11個の合成検出信号を記憶部330に記憶させる。
次に、制御部310は、ステップ502において、一群の合成検出信号を生成していない一群の検出位置が残っていると判定した場合、ステップ501に戻って、残っている一群の検出位置のいずれかに対して、一群の合成検出信号を生成させる。制御部310は、ステップ502において、一群の合成検出信号を生成していない一群の検出位置が残っていないと判定した場合、処理を終える。
制御部310は、第1の検出部260aにおいて一群の合成検出信号を生成させた後、第2の検出部260bにおいて一群の合成検出信号を生成させる。第2の検出部260bに属する検出位置230の数Nは7であるので、極性パターンは、式14に示すN=7の場合の駆動行列Dに基づいて決定される。制御部310は、式14に示す駆動行列Dの、第1行目により示される極性パターンから、第7行目により示される極性パターンまでを、順に駆動部270に伝達する。式14に示す駆動行列Dの列において、第1列目から第7列目が、順に、図1の第3の駆動電極210cから第9の駆動電極210iに対応する。駆動部270は、1つの極性パターンごとに1回の駆動を行い、合計7回の駆動を行う。信号再生部320は、1回の駆動ごとに、1回分の合成検出信号を記憶部330に記憶させ、合計7個の合成検出信号を記憶部330に記憶させる。
検出部260の数は3以上であってもよい。複数の検出部260が同数の検出位置230をもっていてもよい。1つの検出部260に属する検出位置230は、本実施形態に示す数以外であってもよい。同数の検出位置230をもつ複数の一群の検出位置235に、同時に一群の合成検出信号を生成させてもよいし、別々に一群の合成検出信号を生成させてもよい。
次に、図4のフロー600を参照して、信号再生部320の信号再生処理について説明する。信号再生処理は、一群の検出位置235ごとに行われる。信号再生処理により、1つの一群の検出位置235に含まれる各検出位置230の静電容量が算出される。図1に示す入力装置100では、第1の合成検出信号生成部250aから出力される一群の合成検出信号に基づいて、第1の一群の検出位置235aに含まれる各検出位置230の静電容量が算出され、次に、第2の合成検出信号生成部250bから出力される一群の合成検出信号に基づいて、第2の一群の検出位置235bに含まれる各検出位置230の静電容量が算出される。なお、複数の一群の合成検出信号に対してどのような順番で信号再生処理を適用してもよい。
まず、信号再生部320は、ステップ601において、制御部310の制御によって生成された一群の合成検出信号を、記憶部330から取得する。
次に、信号再生部320は、ステップ602において、第1信号再生処理を行う。第1信号再生処理では、式7に示すように、駆動行列Dの逆行列D−1と、記憶された一群の合成検出信号で構成される合成検出信号行列Aとの積により、静電容量行列Cが算出される。静電容量行列Cの算出には、計算を簡単にするため式8を使用してもよい。静電容量行列Cの各要素は、理論上、各検出位置230の静電容量を表すが、前述のとおりノイズが多く含まれる。
次に、信号再生部320は、ステップ603において、第2信号再生処理を行う。第2信号再生処理では、式11に示すように、拡張逆行列E−1と、合成検出信号行列Aとの積により、中間値行列Bが算出される。
次に、信号再生部320は、ステップ604において、オフセット算出処理を行う。オフセット算出処理では、式12に示すように、第1信号再生処理において再生された静電容量行列Cと、第2信号再生処理において再生された中間値行列Bとの差の平均を表すオフセットfが算出される。
次に、信号再生部320は、ステップ605において、オフセット加算処理を行う。オフセット加算処理では、式13に示すように、第2信号再生処理において再生された中間値行列Bの各要素に、オフセット算出処理で算出されたオフセットfが加算されて、補正後の静電容量行列Zが算出される。
本実施形態によれば、一群の検出位置235に含まれる検出位置230の数が異なる複数の検出部260を有するため、検出位置230が分布する検出領域の形状を矩形以外の任意の形状(円形、多角形など)に形成し易くなり、検出領域の形状の自由度を向上させることができる。
また、検出部260において一群の合成検出信号の生成に用いられる一群の極性パターンが、この検出部160が持つ検出位置230の数に応じて、各々の極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように選択される。これにより、複数の検出部260のそれぞれにおいて、合成検出信号の元となる正極性の検出信号の数と負極性の検出信号の数との差が小さくなるため、検出信号の数のバランスが一方の極性に偏る場合に比べて、合成検出信号の信号レベルを小さくすることができる。合成検出信号の信号レベルが小さくなると、合成検出信号を入力する処理部300において、合成検出信号のダイナミックレンジを十分に確保することができるため、各検出素子240において得られる微小な検出信号を高い感度で再生することが可能となる。
従って、検出位置230が分布する検出領域の形状の自由度を向上しつつ高感度化を実現できる。
また、極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似することにより、駆動部270から出力される駆動信号の極性の偏りが小さくなるため、駆動電極210および検出電極220からの輻射ノイズを低減できる。
本発明は上述した実施形態には限定されない。すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、上述した実施形態では、物体の近接状態に応じて静電容量が変化する一群の検出素子240(キャパシタ)の電荷を合成し、合成検出信号として出力する静電容量方式のセンサ部が用いられているが、本発明はこの例に限定されない。すなわち、本発明は、物体の近接状態に応じて物理量が変化する様々な方式の検出素子を備えた入力装置に適用可能である。
本発明は、様々な入力装置に適用可能である。例えば、検出位置の配置される検出領域が矩形ではない入力装置に適用できる。
100…入力装置
200…センサ部
210a〜k…第1〜第11の駆動電極
220a〜b…第1〜第2の検出電極
230…検出位置
235a〜b…第1〜第2の一群の検出位置
240…検出素子
250a〜b…第1〜第2の合成検出信号生成部
260a〜b…第1〜第2の検出部
300…処理部
310…制御部
320…信号再生部
330…記憶部
401…静電容量のグラフ
402…中間値のグラフ

Claims (9)

  1. 複数の検出位置における物体の近接状態に応じた情報を入力する入力装置であって、
    一群の前記検出位置における物体の近接状態をそれぞれ検出し、前記一群の検出位置について前記検出の結果として得られる一群の検出信号の和に応じた合成検出信号をそれぞれ生成する複数の検出部を有し、前記近接状態に応じた信号レベルを持つ前記検出信号の正負の極性を、個々の前記検出位置において制御可能なセンサ部と、
    前記一群の検出信号に設定する一群の前記極性である極性パターンを互いに異ならせた前記合成検出信号からなる一群の前記合成検出信号であって、前記一群の検出信号と同数の前記合成検出信号からなる一群の前記合成検出信号を、前記複数の検出部においてそれぞれ生成するように前記センサ部を制御する制御部と、
    前記検出部が生成した前記一群の合成検出信号と、当該一群の合成検出信号の生成に用いられた一群の前記極性パターンとに基づいて、当該合成検出信号の元となる前記一群の検出信号の信号レベルを再生する信号再生部とを具備し、
    前記複数の検出部の少なくとも一部は、前記一群の検出位置の数が互いに異なっており、
    前記制御部は、1つの前記検出部において前記一群の合成検出信号の生成に用いる前記一群の極性パターンを、各々の前記極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、前記一群の検出位置の数に応じて選択する
    ことを特徴とする入力装置。
  2. 1つの前記検出部における前記一群の検出位置がN個であり、
    前記検出信号に設定される正又は負の前記極性を「1」又は「−1」で表わし、
    N個の前記検出信号からなる前記一群の検出信号に設定された前記極性パターンを、「1」又は「−1」の要素を持つ1行N列の部分行列で表わし、かつ、
    N個の前記極性パターンからなる前記一群の極性パターンを、N個の前記部分行列からなるN行N列の行列で表わした場合に、
    前記信号再生部は、前記N行N列の行列に対する逆行列と、前記1つの検出部が生成した前記一群の合成検出信号を要素とするN行1列の行列との積に相当する演算により、当該合成検出信号の元となる前記一群の検出信号の信号レベルを再生する
    ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記制御部は、前記N行N列の行列として、行数と列数がNを超えたペイリー法に基づくアダマール行列から、行方向並びに列方向の要素の合計値の絶対値が最大となる行及び列を除くことにより生成される行列を用いる
    ことを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  4. 前記信号再生部は、
    前記逆行列と前記N行一列の行列との積に相当する演算により、前記合成検出信号の元となる前記一群の検出信号の信号レベルを再生する第1信号再生処理、
    前記逆行列における「0」の要素を「0」でない要素とは逆の極性をもつ値に置換した行列である拡張逆行列と前記N行一列の行列との積に相当する演算により、前記合成検出信号の元となる前記一群の検出信号の信号レベルを再生する第2信号再生処理、
    前記第1信号再生処理において再生された前記一群の検出信号の信号レベルと、前記第2信号再生処理において再生された前記一群の検出信号の信号レベルとの差の平均値をオフセットとして算出するオフセット算出処理、及び、
    前記第2信号再生処理において再生された前記一群の検出信号の信号レベルにそれぞれ前記オフセットを加算するオフセット加算処理を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の入力装置。
  5. 前記センサ部は、
    前記複数の検出位置に対応して設けられた複数の検出素子であって、物体の近接状態に応じた信号レベルを持ち、入力される駆動信号に応じて前記極性が正又は負に設定される前記検出信号をそれぞれ発生する複数の検出素子と、
    前記制御部の制御に従って、前記複数の検出素子にそれぞれ前記駆動信号を供給する駆動部とを有し、
    前記検出部は、前記一群の検出位置に対応した一群の前記検出素子を含んでおり、当該一群の検出素子が発生する前記一群の検出信号の和に応じた前記合成検出信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の入力装置。
  6. 前記センサ部は、
    複数の検出電極と、
    前記複数の検出電極に交差する複数の駆動電極と、
    合成検出信号生成部とを有し、
    前記検出素子は、前記検出電極と前記駆動電極との交差部に形成されるキャパシタであり、
    前記駆動部は、前記複数の駆動電極にそれぞれ前記駆動信号を供給し、
    1つの前記検出電極と前記複数の駆動電極との間には、前記一群の検出素子としての一群の前記キャパシタが形成されており、
    前記合成検出信号生成部は、前記一群のキャパシタの静電容量を正と負とのいずれかの極性で表す前記一群の検出信号の和に応じた前記合成検出信号を、前記複数の検出電極の各々について生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の入力装置。
  7. 前記検出電極に交差する前記駆動電極の本数が素数である
    ことを特徴とする請求項6に記載の入力装置。
  8. 複数の検出位置における物体の近接状態に応じた情報を入力する入力装置の制御方法であって、
    前記入力装置は、一群の前記検出位置における物体の近接状態をそれぞれ検出し、前記一群の検出位置について前記検出の結果として得られる一群の検出信号の和に応じた合成検出信号をそれぞれ生成する複数の検出部を有し、前記近接状態に応じた信号レベルを持つ前記検出信号の正負の極性を、個々の前記検出位置において制御可能なセンサ部を具備しており、
    前記複数の検出部の少なくとも一部は、前記一群の検出位置の数が互いに異なっており、
    前記制御方法は、
    前記一群の検出信号に設定する一群の前記極性である極性パターンを互いに異ならせた前記合成検出信号からなる一群の前記合成検出信号であって、前記一群の検出信号と同数の前記合成検出信号からなる一群の前記合成検出信号を、前記複数の検出部においてそれぞれ生成するように前記センサ部を制御する第1ステップと、
    前記検出部が生成した前記一群の合成検出信号と、当該一群の合成検出信号の生成に用いられた一群の前記極性パターンとに基づいて、当該合成検出信号の元となる前記一群の検出信号の信号レベルを再生する第2ステップと、を含み
    前記第1ステップでは、1つの前記検出部において前記一群の合成検出信号の生成に用いる前記一群の極性パターンが、各々の前記極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、前記一群の検出位置の数に応じて選択される
    ことを特徴とする入力装置の制御方法。
  9. 複数の検出位置における物体の近接状態に応じた情報を入力する入力装置の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力装置は、一群の前記検出位置における物体の近接状態をそれぞれ検出し、前記一群の検出位置について前記検出の結果として得られる一群の検出信号の和に応じた合成検出信号をそれぞれ生成する複数の検出部を有し、前記近接状態に応じた信号レベルを持つ前記検出信号の正負の極性を、個々の前記検出位置において制御可能なセンサ部を具備しており、
    前記複数の検出部の少なくとも一部は、前記一群の検出位置の数が互いに異なっており、
    前記制御方法が、
    前記一群の検出信号に設定する一群の前記極性である極性パターンを互いに異ならせた前記合成検出信号からなる一群の前記合成検出信号であって、前記一群の検出信号と同数の前記合成検出信号からなる一群の前記合成検出信号を、前記複数の検出部においてそれぞれ生成するように前記センサ部を制御する第1ステップと、
    前記検出部が生成した前記一群の合成検出信号と、当該一群の合成検出信号の生成に用いられた一群の前記極性パターンとに基づいて、当該合成検出信号の元となる前記一群の検出信号の信号レベルを再生する第2ステップと、を含み
    前記第1ステップでは、1つの前記検出部において前記一群の合成検出信号の生成に用いる前記一群の極性パターンが、各々の前記極性パターンに含まれる正の極性の数と負の極性の数とが近似するように、前記一群の検出位置の数に応じて選択される
    ことを特徴とするプログラム。
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