JP6437103B2 - 感受性計測装置及び検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、感受性計測装置、及びそれを備える検査装置に関する。
細菌の薬剤感受性試験は、細菌及び抗菌剤が入ったサンプル容器を細菌の増殖に適した温度に調節した環境下で培養し、吸光度、濁度などを用いて増殖の程度を計測することで行う。現在は、一昼夜の培養の後、濁度の測定、目視観察、又は吸光度の光学的測定を行うことにより、細菌の増殖に関して検査が行われる。
細菌の増殖の程度を判定するために、細菌の増殖に適した温度下で長い時間培養することで十分に増殖の状態に差をつけて判定する。米国CLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute)では、この時の培養条件を35℃±2℃と定めている。ここで、感受性検査において、培養液の温度差による増殖のばらつきは、長時間培養後に規定の濁度を越えているか否かで判定を行うため、±2℃程度の温度ばらつきは問題にならない。
一昼夜という長時間の培養時間及びその後に実施される検査工程は、投薬の遅れ及び患者への大きな負担をもたらすことになる。したがって、迅速な治療を行うために、検査の短時間化が望まれている。細菌の増殖を短時間で判断するためには、サンプル容器内の各ウェルの培養液を均一な温度で管理し、培養条件をできるだけウェル間で同一にすることが重要である。
通常、複数のウェルを持つサンプル容器ではインキュベータ(恒温槽)を用いて培養を行うが、従来の装置では、インキュベータ内部に撮像機器を配置して光学測定を行うことができない。また、インキュベータでサンプル容器を加温し、濁度測定時にそのサンプル容器を測定部に搬送する装置がある(特許文献1)。しかし、このような装置では、撮像機器を用いて撮像している間にサンプル容器の温度が低下してしまうという課題がある。
濁度計測は比較的短時間で計測できるため、計測中の温度低下は無視をすることができる。しかし、撮像機器で撮像を行う場合には時間がかかり、全てのウェルの撮像をする間にサンプル容器の温度が低下してしまい、その後の増殖にばらつきが生じる。そのため、正確な判定結果を得ることが困難となる。
一方、測定機器の直下で加温機器(ヒートプレート)を用いて加温する装置がある(特許文献2)。この装置の場合、サンプル容器の各ウェル内の培養液の温度を均一化することが難しい。一般的に、ヒートプレートの端部は熱が逃げやすく、温度が下がってしまうためである。この場合も、その後の細菌増殖量に関してばらつきが生じてしまい、正確な判定結果を得ることが困難となる。
特開2011−103786号公報 特許5307539号
短時間での細菌培養結果から薬剤感受性試験の結果を判断するために、サンプル容器内の培養条件を、一昼夜かけて行う従来の感受性試験の場合に比べてより均一にする必要がある。特に、温度条件は細胞培養に対する影響が大きく、サンプル容器内での温度のばらつきを小さくすることが必要である。
本発明は、サンプル容器内の温度条件を均一に保持することができる技術を提供する。
例えば、上記課題を解決するために、請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例をあげるならば、サンプル容器を載置するステージと、前記サンプル容器の上下に配置される上側加温体及び下側加温体を備える温度調整装置と、照明機器及び撮像機器を備え、前記サンプル容器を撮像するための撮像装置と、を備え、前記上側加温体及び前記下側加温体は、それぞれ、周辺部である第1の領域の温度が中央部を含む第2の領域の温度よりも高くなる構造を備える、感受性計測装置が提供される。
本発明によれば、感受性計測装置において、サンプル容器内の温度条件を均一に保持することができる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
第1実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。 第1実施例に係る細菌感受性計測装置における上側加熱体の平面図である。 第1実施例に係る細菌感受性計測装置における下側加熱体の平面図である。 XYステージの別の例を示す断面図である。 第2実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。 第3実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。 第4実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。 第5実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。 第6実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。 細菌感受性計測装置を備える検査装置の一例である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。
以下の実施例は、細菌をサンプル容器内で加温培養をし、薬剤感受性を判断する検査装置に関するものである。検査装置は、細菌感受性計測装置を備える。細菌感受性計測装置は、光学測定装置を用いて、所定の時間ごとに細菌の増殖量を測定する。検査装置は、光学測定装置による測定データを蓄積し、測定データから増殖量の変化を解析することで薬剤感受性を判断する装置である。
[第1実施例]
図1は、第1実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。細菌感受性計測装置は、細菌の薬剤感受性を検査するためにサンプル容器10の各ウェルを光学測定する装置である。一例として、サンプル容器10は、96個のウェルを有する。
細菌感受性計測装置は、サンプル容器10を載置するためのXYステージ90と、細菌の培養を促進するためにサンプル容器10の温調を行うための温度調整装置と、培養後の細菌の光学測定を行うための撮像機器50とを備える。XYステージ90は、複数のウェルを有するサンプル容器10を載置するための載置台91を有する。XYステージ90は、サンプル容器10をX軸方向及びY軸方向に移動できるように構成される。
温度調整装置は、サンプル容器10の複数のウェルの温度を一様に保持するための装置である。温度調整装置は、上側加温体20と、下側加温体30とを備える。この例では、上側加温体20及び下側加温体30は、ヒータである。なお、上側加温体20及び下側加温体30は、図示しない支持機構を用いて、XYステージ90を挟むような位置に支持されている。サンプル容器10は、XYステージ90によって、上側加温体20と下側加温体30に接触しないように、上側加温体20と下側加温体30との間に配置される。
図2は、上側加温体20の平面図を示し、図3は、下側加温体30の平面図を示す。本発明の特徴として、上側加温体20は、上側加温体20の周辺部である第1の領域201の温度が、中央部を含む第2の領域202の温度に比べて高くなる構造を備える。同様に、下側加温体30は、下側加温体30の周辺部である第1の領域301の温度が、中央部を含む第2の領域302の温度に比べて高くなる構造を備える。上側加温体20及び下側加温体30の端部は熱が逃げやすく、温度が低下しやすい。熱が逃げやすい上側加温体20の第1の領域201及び下側加温体30の第1の領域301の温度を高くすることにより、それらの内側に保持されるサンプル容器10の複数のウェルの温度を一様に保つことができる。
本例において、上側加温体20は、ガラスヒータである。ガラスヒータは、2つのガラスで透明発熱体を挟んだ構造を有する。一例として、ガラスヒータは、ガラスに透明発熱体を蒸着させることにより作成される。上記のように、第1の領域201と第2の領域202で温度差を設けるために、温度が逃げやすい第1の領域201における透明発熱体を密に配置し、第2の領域202における透明発熱体を疎に配置してもよい。一例として、ガラス上に透明発熱体を線状に蒸着させることを想定する。この場合、第1の領域201における隣接する線状透明発熱体の間の間隔は、第2の領域202における隣接する線状透明発熱体の間の間隔よりも小さい。この構成によれば、第1の領域201における発熱量が、第2の領域202の発熱量よりも大きくなる。これにより、第1の領域201と第2の領域202との間での温度のばらつきを小さくし、その内側で保持されるサンプル容器10の複数のウェルの温度を一様に保つことができる。
なお、上側加温体20では、第1の領域201における発熱量が第2の領域202の発熱量よりも大きくなればよく、上記の構成に限定されない。例えば、ガラス上に透明発熱体を膜状に蒸着させることを想定する。この場合、第1の領域201における膜状透明発熱体の厚みに対して、第2の領域202における膜状透明発熱体の厚みを変えることで発熱量を変えてもよい。一例として、第1の領域201における膜状透明発熱体の厚みを、第2の領域202における膜状透明発熱体の厚みよりも大きくしてもよい。この構成によれば、第1の領域201における発熱量が、第2の領域202の発熱量よりも大きくなる。これにより、第1の領域201と第2の領域202との間での温度のばらつきを小さくし、その内側で保持されるサンプル容器10の複数のウェルの温度を一様に保つことができる。
本例において、下側加温体30は、不透明な材料で作成されたヒータである。一例として、ヒータは、金属板にニクロム線を配置することにより作成される。上側加温体20と同様に、下側加温体30は、第1の領域301における発熱量が第2の領域302の発熱量よりも大きくなる構造を有する。一例として、第1の領域301と第2の領域302で温度差を設けるために、温度が逃げやすい第1の領域301における発熱体を密に配置し、第2の領域302における発熱体を疎に配置してもよい。例えば、第1の領域301における隣接するニクロム線(線状発熱体)の間の間隔は、第2の領域302における隣接するニクロム線の間の間隔よりも小さい。これにより、第1の領域301と第2の領域302との間での温度のばらつきを小さくし、その内側で保持されるサンプル容器10の複数のウェルの温度を一様に保つことができる。
なお、上側加温体20及び下側加温体30は、上記の構成に限定されない。第1の領域201、301における発熱量が第2の領域202、302の発熱量よりも大きくなる構造を有する限り、上側加温体20及び下側加温体30は、上記以外の他の構成を採用してもよい。
なお、上側加温体20及び下側加温体30は、発熱量のばらつきがサンプル容器10に影響しないように、サンプル容器10より十分に大きな大きさを有する。例えば、平面視において、上側加温体20及び下側加温体30のサイズは、サンプル容器10を覆うようなサイズを有する。図2は、上側加温体20とサンプル容器10とのサイズの関係の一例を示す。
また、図1に示すように、サンプル容器10は、XYステージ90によって、X軸方向及びY軸方向に(点線で記載された範囲で)移動する。したがって、平面視において、上側加温体20及び下側加温体30の平面サイズは、サンプル容器10のX軸方向及びY軸方向の移動範囲よりも大きなサイズを有する。一例として、上側加温体20及び下側加温体30の平面サイズは、サンプル容器10の平面サイズの4倍以上である。
撮像装置は、照明機器40と撮像機器50とを備える。図1に示すように、照明機器40は、上側加温体20の上方に配置される。また、撮像機器50は、下側加温体30の下方に配置される。本例では、上側加温体20はガラスヒータであるため、照明機器40を上側加温体20の上方に配置しても、サンプル容器10に光を照射することが可能である。また、ガラスヒータの場合、照明機器40用に孔を設ける必要がなく、サンプル容器10のウェルの温度条件をより均一に保持しやすいという利点がある。
一方、下側加温体30は、不透明な材料で作成されたヒータであるため、下側加温体30には、撮像機器50用の孔31が設けられている。また、XYステージ90の載置台91には、撮像機器50用の孔92が設けられている。撮像機器50のレンズは、下側加温体30の孔31に挿入される。撮像機器50は、孔31及び孔92を介してサンプル容器10を撮像することが可能である。これにより、温度調整装置でサンプル容器10の温度を保持しながら、撮像機器50によるサンプル容器10の撮像が可能となる。なお、下側加温体30に、撮像機器50用の孔31が設けられている場合、下側加温体30は移動することなく固定された位置にある。サンプル容器10のみが、XYステージ90により移動することになる。
図4は、第1実施例に係る細菌感受性計測装置においてXYステージの別の例を示す断面図である。XYステージ90は、載置台91をX軸方向及びY軸方向に移動させるためのレール93と、載置台91の移動を駆動する駆動機構94とを備えてもよい。このように、サンプル容器10の移動を駆動するための駆動機構94が、上側加温体20及び下側加温体30の外側に配置されてもよい。なお、XYステージの構成は、上記に説明した2つの構成に限定されず、適宜変更可能である。
上述したように、XYステージ90には様々な構成が可能であり、上側加温体20とサンプル容器10との間の距離、下側加温体30とサンプル容器10との間の距離は、XYステージ90の構成などにより変化する。これらを考慮して、上側加温体20の第1の領域201の温度、上側加温体20の第2の領域202の温度、下側加温体30の第1の領域301の温度、及び、下側加温体30の第2の領域302の温度を、それぞれ、適宜設定すればよい。
[第2実施例]
図5は、第2実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。図5では、発明の構成を簡単に説明するために、XYステージ90が省略されている。
本例では、下側加温体30は、熱伝導性を有する材料で作成された板32と、発熱体33とを備える。板32としては、熱伝導性の良い金属板が挙げられる。発熱体33は、例えば、下側加温体30の第1の領域301に配置される。下側加温体30の周辺部である第1の領域301に発熱体33を配置することで、温度が逃げやすい第1の領域301の温度を、第2の領域302に比べて高くすることができる。これにより、第1の領域301と第2の領域302との間での温度のばらつきを小さくし、その内側で保持されるサンプル容器10の複数のウェルの温度を一様に保つことができる。また、本実施例によれば、発熱体自体をサンプル容器10の直下に配置しない簡単な構造で、温度調整装置を構成することができる。
なお、上記の構成は、上側加温体20に対しても適用可能である。上側加温体20は、熱伝導性の良い材料で作成された板と、発熱体とを備えてもよい。この場合、上側加温体20には、照明機器40のための孔を設ける必要がある。
[第3実施例]
図6は、第3実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。図6では、発明の構成を簡単に説明するために、XYステージ90が省略されている。
下側加温体30は、上述したガラスヒータで構成されてもよい。ガラスヒータは、ガラスに透明発熱体を蒸着させることにより作成される。上記のように、第1の領域301と第2の領域302で温度差を設けるために、温度が逃げやすい第1の領域301における透明発熱体を密に配置し、第2の領域302における透明発熱体を疎に配置してもよい。一例として、ガラス上に透明発熱体を線状に蒸着させる場合、第1の領域301における隣接する線状透明発熱体の間の間隔は、第2の領域302における隣接する線状透明発熱体の間の間隔よりも小さい。
また、ガラス上に透明発熱体を膜状に蒸着させる場合、第1の領域301における膜状透明発熱体の厚みを、第2の領域302における膜状透明発熱体の厚みよりも大きくしてもよい。
本実施例によれば、下側加温体30に撮像機器50用の孔を設けることなく、撮像機器50でサンプル容器10を撮像することが可能となる。また、下側加温体30に孔を開けないことで、下側加温体30の発熱量をより均一化しやすいという利点がある。
[第4実施例]
図7は、第4実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。本例では、上側加温体20が、上述のガラスヒータで構成される。さらに、上側加温体20が、XYステージ90に連結されている。したがって、上側加温体20が、XYステージ90の移動により、サンプル容器10と一緒にX軸方向及びY軸方向に(点線で示す範囲で)移動する。
本実施例によれば、上側加温体20がサンプル容器10と一緒にX軸方向及びY軸方向に移動するため、上側加温体20の平面サイズがサンプル容器10の平面サイズと同じであるか、又は、若干大きいサイズであればよい。すなわち、上側加温体20の平面サイズを、サンプル容器10の移動範囲を覆うような大きさにする必要はなく、上側加温体20の平面サイズを、上述の実施例に比べて小さく設計することができる。なお、この例では、下側加温体30は固定されているため、下側加温体30の平面サイズは、サンプル容器10のX軸方向及びY軸方向の移動範囲よりも大きなサイズを有する。
[第5実施例]
図8は、第5実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。図8では、発明の構成を簡単に説明するために、XYステージ90が省略されている。
本例では、上側加温体20は、不透明な材料で作成されたヒータである。一例として、ヒータは、金属板にニクロム線を配置することにより作成される。上側加温体20は、第1の領域201における発熱量が第2の領域202の発熱量よりも大きくなる構造を有する。一例として、第1の領域201と第2の領域202で温度差を設けるために、温度が逃げやすい第1の領域201における発熱体を密に配置し、第2の領域202における発熱体を疎に配置してもよい。例えば、第1の領域201における隣接するニクロム線の間の間隔は、第2の領域202における隣接するニクロム線の間の間隔よりも小さい。これにより、第1の領域201と第2の領域202との間での温度のばらつきを小さくし、その内側で保持されるサンプル容器10の複数のウェルの温度を一様に保つことができる。
なお、この例では、上側加温体20が不透明な材料で作成されるため、上側加温体20が照明機器40用の孔21を有する。照明機器40は、孔21を介してサンプル容器10を照明することができる。なお、上述の実施例と同様に、平面視において、上側加温体20及び下側加温体30のサイズは、サンプル容器10のX軸方向及びY軸方向の移動範囲よりも大きなサイズを有する。
[第6実施例]
図9は、第6実施例に係る細菌感受性計測装置の構成を示す断面図である。上述の例では、上側加温体20及び下側加温体30の少なくとも一方に孔を設ける構成を説明した。しかし、このような構成において、上側加温体20及び下側加温体30は、それらの端部の温度低下がサンプル容器10内の細菌の増殖量に影響しないように、サンプル容器に対して十分大きくする必要がある。それに伴い、計測装置自体も大型化する。この課題に対して、上側加温体20及び下側加温体30の位置及びサンプル容器10の位置を固定し、照明機器40及び撮像機器50を移動させる構成を採用してもよい。
例えば、サンプル容器10は、X軸方向及びY軸方向に移動しないステージ95に載置される。また、照明機器40及び撮像機器50はそれぞれを連結し、一体的な光学測定部として設けられる。照明機器40及び撮像機器50は、それぞれ、図示省略のXYステージに支持されている。このXYステージによって、照明機器40及び撮像機器50が一緒にX軸方向及びY軸方向に移動する。上側加温体20及び下側加温体30は、上述したガラスヒータの構造とする。これにより、サンプル容器10内の全てのウェルを、一体的な光学測定部によって計測することができる。
本実施例によれば、上側加温体20及び下側加温体30の両方の平面サイズを、サンプル容器10の移動範囲を覆うような大きさにする必要はない。上側加温体20及び下側加温体30の両方の平面サイズを、上述の実施例に比べて小さく設計することができる。したがって、細菌感受性計測装置の小型化を図ることができる。
[第7実施例]
図10は、第1〜第6実施例の細菌感受性計測装置を備える検査装置の一例である。検査装置は、スタック部80を備える。スタック部80は、複数のサンプル容器10を同時に培養することができる恒温槽である。スタック部80は、その内部にサンプル容器10の保管位置が移動可能な機構を有し、測定をしたいサンプル容器10を自由に選択し、以下で説明する搬送ユニットに供給することができる。
検査装置は、スタック部80にサンプル容器10を供給し、かつ、スタック部80からサンプル容器10を排出できる仕込み室100を備える。仕込み室100には、第1の搬送ユニット130を用いてサンプル容器10が供給される。仕込み室100では、サンプル容器10に対して加温することができ、スタック部80でのサンプル容器10の温度まで加温した後に、そのサンプル容器10をスタック部80に供給する。これにより、測定室及びスタック部80の温度を下げることなく、サンプル容器10の出し入れができる。なお、仕込み室100とスタック部80との間にサンプル容器10を搬送する第2の搬送ユニットが設けられる。
XYステージ90とスタック部80との間には第3の搬送ユニット120が設けられている。第3の搬送ユニット120を用いて、計測するサンプル容器10のみをスタック部80からXYステージ90に搬送することができる。また、第3の搬送ユニット120は、計測が終了したサンプル容器10を再びスタック部80に搬送する。
検査装置は、制御用パソコン110を備える。制御用パソコン110は、培養開始時刻を管理することができる。また、制御用パソコン110は、検査装置全体の制御が可能である。制御用パソコン110は、測定シーケンスを止めることなく、サンプル容器10の搬送、測定の開始などを制御することが可能であり、常時検査が可能となる。
上述の細菌感受性計測装置は、細菌の培養を促進するためにサンプル容器10の温度を調節するための温度調整装置と、培養後の細菌の光学測定を行う撮像装置とを備える。また、細菌感受性計測装置は、サンプル容器10内の複数のウェルの測定を行うために、サンプル容器10又は撮像装置をX軸方向及びY軸方向に移動させることが可能なXYステージを備える。上述の実施例の特徴として、温度調整装置は、上側加温体20及び下側加温体30を備える。上側加温体20及び下側加温体30は、それぞれ、周辺部と中央部とで発熱量に差がある、又は、周辺部と中央部とで温度に差がある構造を有する。これにより、サンプル容器10内の温度差をできる限り小さくし、同一の温度条件での培養を可能とする。また、同一の温度条件を保持しながら、撮像装置によるサンプル容器10の撮像が可能となる。
上記の構成によれば、均一な温度条件下で培養を行ったサンプル容器10内の細菌の増殖量を所定時間ごとに測定し、その量の変化から薬剤感受性を判断することができる。また、細菌の増殖量の変化を解析することで感受性検査の結果を短時間で判断できる検査装置を提供することができる。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることもできる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることもできる。また、各実施例の構成の一部について、他の構成を追加・削除・置換することもできる。
10 …サンプル容器
20 …上側加温体
21 …孔
30 …下側加温体
31 …孔
32 …板
33 …発熱体
40 …照明機器
50 …撮像機器
80 …スタック部
90 …XYステージ
91 …載置台
92 …孔
93 …レール
94 …駆動機構
95 …ステージ
100 …仕込み室
110 …制御用パソコン
120 …第3の搬送ユニット
130 …第1の搬送ユニット
201 …上側加温体の第1の領域
202 …上側加温体の第2の領域
301 …下側加温体の第1の領域
302 …下側加温体の第2の領域

Claims (12)

  1. サンプル容器を載置するステージと、
    前記サンプル容器の上下に配置される上側加温体及び下側加温体を備える温度調整装置と、
    照明機器及び撮像機器を備え、前記サンプル容器を撮像するための撮像装置と、
    を備え、
    前記上側加温体及び前記下側加温体は、それぞれ、周辺部である第1の領域の温度が中央部を含む第2の領域の温度よりも高くなる構造を備えることを特徴とする感受性計測装置。
  2. 請求項1に記載の感受性計測装置において、
    前記上側加温体及び前記下側加温体は、前記第1の領域の発熱量が前記第2の領域の発熱量より大きい構造を備えることを特徴とする感受性計測装置。
  3. 請求項2に記載の感受性計測装置において、
    前記上側加温体及び前記下側加温体の少なくとも一方は、線状発熱体を備え、かつ、前記第1の領域における隣接する線状発熱体の間隔が前記第2の領域における隣接する線状発熱体の間隔より小さい構造を備えることを特徴とする感受性計測装置。
  4. 請求項2に記載の感受性計測装置において、
    前記上側加温体及び前記下側加温体の少なくとも一方は、膜状発熱体を備え、かつ、前記第1の領域における膜状発熱体の厚みが前記第2の領域における膜状発熱体の厚みよりも大きい構造を備えることを特徴とする感受性計測装置。
  5. 請求項1に記載の感受性計測装置において、
    前記上側加温体及び前記下側加温体の少なくとも一方は、ガラスヒータであることを特徴とする感受性計測装置。
  6. 請求項5に記載の感受性計測装置において、
    前記上側加温体が、ガラスヒータであり、前記照明機器が前記上側加温体の上方に配置され、前記下側加温体は、前記撮像機器のための孔を有し、前記撮像機器が前記下側加温体の下方に配置されていることを特徴とする感受性計測装置。
  7. 請求項1に記載の感受性計測装置において、
    前記ステージが、前記サンプル容器をX軸方向及びY軸方向に移動させるXYステージであり、前記上側加温体及び前記下側加温体は、それぞれ、前記XYステージの移動範囲より大きい平面サイズを有することを特徴とする感受性計測装置。
  8. 請求項1に記載の感受性計測装置において、
    前記ステージが、前記サンプル容器をX軸方向及びY軸方向に移動させるXYステージであり、前記上側加温体が、前記XYステージに連結されており、前記下側加温体は、前記XYステージの移動範囲より大きい平面サイズを有することを特徴とする感受性計測装置。
  9. 請求項1に記載の感受性計測装置において、
    前記上側加温体が、前記照明機器のための孔を有し、前記照明機器が前記上側加温体の上方に配置され、前記下側加温体は、前記撮像機器のための孔を有し、前記撮像機器が前記下側加温体の下方に配置されていることを特徴とする感受性計測装置。
  10. 請求項1に記載の感受性計測装置において、
    前記上側加温体及び前記下側加温体の少なくとも一方は、熱伝導性を有する板と、前記板の前記第1の領域に対応する位置に配置された発熱体とを備えることを特徴とする感受性計測装置。
  11. 請求項1に記載の感受性計測装置において、
    前記照明機器及び前記撮像機器をX軸方向及びY軸方向に移動させるXYステージをさらに備え、
    前記上側加温体及び前記下側加温体は、ガラスヒータであることを特徴とする感受性計測装置。
  12. 請求項1に記載の感受性計測装置と、
    前記サンプル容器の恒温槽として機能するスタック部と、
    前記スタック部に入れる前の前記サンプル容器を昇温する仕込み室と、
    前記スタック部から前記感受性計測装置の前記ステージに前記サンプル容器を搬送する搬送ユニットと、
    を備える検査装置。
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