JP6451987B2 - バリア性積層体及びこれを用いた包装材 - Google Patents
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Description
融点が110℃から168℃の範囲にあるエチレン系樹脂(b1)又はプロピレン系樹脂(b2)を主成分とする中間層(B)とを有し、
中間層(B)の主成分樹脂の融点がシール層(A)の主成分樹脂の融点より高いものである多層フィルム(I)の中間層(B)上に、
ガラス転移温度Tgが60℃から200℃の環状オレフィン系樹脂(c1)を含有するコーティング剤を塗布してなるコーティング層(C)が積層され、更に前記コーティング層(C)上に、接着層(D1)、印刷層(D2)及びミネラルオイルを含有する層(D3)からなる群から選ばれる少なくとも1つの層(D)が積層されてなることを特徴とするバリア性積層体、及びこれを用いてなる包装材を提供するものである。
スイスでは、Swiss Ordinance SR817.023.21として、食品に接触しないインキやコーティング剤に関する溶出量を規制しており、現状では世界で唯一の食品非接触材料のポジティブリスト(PL)となっている。本PLでは、物質の毒性データが既知であるか、未知であるかで区分され、各々Specific Migration Limit(SML)が設けられている。
調整例1〔主剤調製例〕
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、エチレングリコール10.0質量部、ネオペンチルグリコール21.1質量部、1,6−ヘキサンジオール10.0質量部、ツノダイム216を8.0質量部、イソフタル酸21.5質量部、テレフタル酸21.5質量部、アジピン酸23.4質量部及びチタン触媒0.006質量部を仕込み、精留管上部温度が100℃を越えないように徐々に加熱して内温を240℃に保持した。酸価2mgKOH/g以下になるまでさらに反応を続けた。10mmHg以下に減圧し、1.5時間保持してエステル化反応を終了し、水酸基価28の中間体ポリエステルポリオールを得た。得られた中間体ポリエステルポリオールの100質量部に対し、イソホロンジイソシアネートを8.9質量部加え120℃に加熱してNCO%が3.1になるまでウレタン化の反応を行ってポリエステルウレタンポリイソシアネートを得た。これを酢酸エチル111.9質量部で希釈した後に40℃まで温度を下げて、50℃で約1時間保持し、不揮発分60質量%のポリウレタンポリエステルポリオール樹脂溶液Uを得た。
エポキシシランは3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製KBM−403)、アミノシランは3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製KBM−903)、燐酸は和光純薬工業社製85%リン酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体(SMA)は和光純薬工業社製Mw7,500の試薬を使用した。
DIC株式会社製シアニン顔料:1.8質量部、DIC株式会社製エポキシアクリレート:ユニディックV−5530;10質量部、美源製エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリアクリレート:ミラマーM3110;25質量部、美源製ジプロピレングリコールジアクリレート:ミラマーM222;50質量部、大阪有機化学社製イソオクチルアクリレート:IO−AA;15質量部、BASF社製光重合開始剤:Irgacure819;6質量部、信越化学製ポリエーテル変性シリコンオイル:KF−351;0.2質量部を混合し、十分に攪拌、溶解した後、1.2μmのメンブレンフィルターを用いて濾過することで、紫外線硬化型インクジェットプリンター用インク組成物を得た。
各種のTgを有する、エチレン−ノルボルネン共重合体(COC)をテトラヒドロフラン中に均一になるように溶解、攪拌し、固形分濃度が15質量%になるように調整した。
シール層(A)用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、中間層(B)用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用いた。これらの樹脂をそれぞれ、シール層(A)用押出機(口径40mm)、中間層(B)用押出機(口径50mm)に供給して200〜250℃で溶融し、その溶融した樹脂をフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置(フィードブロック及びTダイ温度:250℃)にそれぞれ供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成がシール層/中間層の2層構成で、各層の厚み比率が20/80%の全厚30μmの多層フィルム(I)を得た。また、オンラインで中間層の表面にコロナ処理を施した。
シール層(A)用樹脂として、密度0.900g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)、融点90℃のエチレン−αオレフィン共重合体を用い、中間層(B)用樹脂として、密度0.943g/cm3、MFR2.5g/10分(190℃、21.18N)、融点130℃のエチレン−αオレフィン共重合体を用いた。これらの樹脂をそれぞれ、シール層(A)用押出機(口径50mm)、中間層(B)用押出機(口径50mm)に供給して180〜210℃で溶融し、その溶融した樹脂を、直径200mm、リップ3mmのスパイラル型多層ダイを備えた空冷インフレーション法の共押出多層フィルム製造装置に供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成が、シール層/中間層の2層構成で、各層の厚みが、30/70%の全厚50μmの多層フィルムを得た。また、オンラインで塗布層の表面にコロナ処理を施した。これを用いて、COCの厚みが乾燥後で2μmとした以外は、実施例1と同様にしてミネラルオイル、エポキシシラン溶出用試料を得た。
シール層(A)用樹脂として、融点127℃、MFR7g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン−エチレン共重合体を用い、中間層用樹脂として、融点164℃、MFR8g/10分(230℃、21.18N)のプロピレン単独重合体を用いて、実施例1と同様にして多層フィルムを得た。次いで、コロナ処理を施した面に、ワイヤーバーを用いて、調整例4でTg80℃のCOCを使用して作成した塗工剤を乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布した。また、乾燥後塗布面にコロナ処理を施した。調整例3で作製した紫外線硬化型インクジェットプリンター用インクを、硬化後の厚みが8μmとなるように、二軸延伸ポリエステルフィルムに塗布した後、UV照射装置に通してインクを硬化させた。次に表1に示す組成で、ポリオール樹脂溶液U、芳香族ポリイソシアネート(DIC株式会社製KW−75)、シラン化合物を配合し、固形分30%の接着剤配合物を調整した。得られた接着剤配合物に関しては、塗布量が2.2g/m2となるように、印刷した二軸延伸ポリエステルフィルムの印刷面に塗布し、コーティング層と貼り合わせて積層体を得た。
実施例3と同様にCOC塗工フィルム得た。これを用いて、調整例3で作成した紫外線硬化型インクジェットプリンター用インクを、硬化後の厚みが8μmとなるように、コーティング層に塗布した後、UV照射装置に通してインクを硬化させ積層体を得た。
シール層(A)用樹脂として、密度0.900g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)、融点90℃のエチレン−αオレフィン共重合体を用い、中間層(B)用樹脂として、密度0.938g/cm3、MFR3.5g/10分(190℃、21.18N)、融点127℃のエチレン−αオレフィン共重合体を用いて、実施例1と同様にして多層フィルムを得た。次いで、コロナ処理を施した面に、ワイヤーバーを用いて、調整例4でTg80℃のCOCを使用して作製したコーティング剤を乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布した。また、乾燥後塗布面にコロナ処理を施した。調整例3で作成した紫外線硬化型インクジェットプリンター用インクを、硬化後の厚みが8μmとなるように、二軸延伸ポリエステルフィルムに塗布した後、UV照射装置に通してインクを硬化させた。次に表1に示す組成で、ポリオール樹脂溶液U、芳香族ポリイソシアネート(DIC株式会社製KW−75)、シラン化合物を配合し、固形分30%の接着剤配合物を調整した。得られた接着剤配合物に関しては、塗布量が2.2g/m2となるように、印刷した二軸延伸ポリエステルフィルムの印刷面に塗布し、コーティング層と貼り合わせて積層体を得た。
実施例5と同様にしてCOC塗工フィルムを得た。これを用いて、調整例3で作成した紫外線硬化型インクジェットプリンター用インクを、硬化後の厚みが8μmとなるように、コーティング層に塗布した後、UV照射装置に通してインクを硬化させて積層体を得た。
プロピレン単独重合体(MFR7.0g/10min、融点162℃)からなる全厚30μmのフィルムを得た。調整例1、2、芳香族ポリイソシアネート(DIC株式会社製KW−75)、及び飽和炭化水素(n−ペンタデカン、コレスタン)、芳香族炭化水素(ビフェニル、2,6−ジイソプロピルナフタレン)を表1に示す組成で配合し、固形分30%のミネラルオイルを含む接着剤配合物を調整した。得られた接着剤配合物に関しては、塗布量が2.2g/m2となるように厚みが12μmのアルミ箔に塗布し、フィルムの塗布層とを貼り合せて積層体とし、ミネラルオイルの溶出試験を行った。また、同じ試料で同時にエポキシシランの溶出試験も行った。
密度0.938g/cm3、MFR3.5g/10min(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体からなる厚み30μmのフィルムを用いた以外は、比較例1と同様にして、ミネラルオイル、エポキシシラン溶出用試料を得た。
表面層、及びシール層用樹脂として、密度0.920g/cm3、MFR3.8g/10分(190℃、21.18N)のエチレン−αオレフィン共重合体用いた。中間層用樹脂として、エチレン含有率32モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)を用いた。接着層用樹脂として、三菱化学(株)製酸変性ポリエチレン(M503)を用いた。これらの樹脂をそれぞれ、表面層、シール層用押出機(口径50mm)、接着層用押出機(口径40mm)、中間層用押出機(口径40mm)に供給して200〜230℃で溶融し、その溶融した樹脂をフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置(フィードブロック及びTダイ温度:250℃)にそれぞれ供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成が表面層/接着層/中間層/接着層/シール層の5層構成で、各層の厚みが16/5/8/5/16μm(全厚50μm)の多層フィルムを得た。表面層の表面には、オンラインでコロナ処理を施した。これを用いて、実施例1と同様にしてミネラルオイル、エポキシシラン溶出用試料を得た。
中間層用樹脂として、比重1.14のナイロン6を用いた以外は、比較例3と同様にしてミネラルオイル、エポキシシラン溶出用試料を得た。
プロピレン単独重合体(MFR7.0g/10min、融点162℃)からなる全厚30μmのフィルムを用いた。調整例3で作製した紫外線硬化型インクジェットプリンター用インクを、硬化後の厚みが8μmとなるように、二軸延伸ポリエステルフィルムに塗布した後、UV照射装置に通してインクを硬化させた。次に表1に示す組成で、ポリオール樹脂溶液U、芳香族ポリイソシアネート(DIC株式会社製KW−75)、シラン化合物を配合し、固形分30%の接着剤配合物を調整した。得られた接着剤配合物に関しては、塗布量が2.2g/m2となるように、印刷した二軸延伸ポリエステルフィルムの印刷面に塗布し、フィルムのコロナ処理面と貼り合わせて積層体を得た。
比較例3と同様なフィルムを用いた以外は、比較例5と同様にして積層体を得た。
比較例4と同様なフィルムを用いた以外は、比較例5と同様にして積層体を得た。
(1)ミネラルオイルの溶出 <EN13130準拠>
厚み12μmのアルミ箔と多層フィルムをラミネートした積層体を用いて、内容物との接触面積が200cm2となるようにパウチを作成し、95%エタノール100mlを充填、密封する。
充填、密封したパウチを60℃で10日保管後、95%エタノールを100mlから5mlに濃縮し、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)で定量する。評価は、モデル的に接着剤に配合した理論含有量に対する溶出割合で評価する。
GC-MS: 島津製作所製 GC2100A
・厚み12μmのアルミ箔と多層フィルムをラミネートした積層体を用いて、内容物との接触面積が200cm2となるようにパウチを作成し、95%エタノール100mlを充填、密封した。
・充填、密封したパウチを60℃で10日保管後、95%エタノールを100mlから5mlに濃縮し、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)でシラン化合物を定量する。
GC-MS: 島津製作所製 GC2100A
カラム:ポリジメチルシロキサン系
前記で調整した、紫外線硬化型インクジェットプリンター用インク組成物を塗布したフィルムを片面溶出装置に取り付けた。(内表面積100cm2)片面溶出装置へ、食品擬似溶媒として98%エタノール100mlを満充填した。60℃で10日保管後、内容物の98%エタノールを100mlから、ガスクロマトグラフ質量分析法(GC−MS)、及び液体クロマトグラフ質量分析法(LC−MS)を用いて、光開始剤とモノマー成分を定量する。
上記で評価した結果を以下にまとめる。
Claims (12)
- 融点が70℃から150℃の範囲にあるエチレン系樹脂(a1)又はプロピレン系樹脂(a2)を主成分とするシール層(A)と、
融点が110℃から168℃の範囲にあるエチレン系樹脂(b1)又はプロピレン系樹脂(b2)を主成分とする中間層(B)とを有し、
中間層(B)の主成分樹脂の融点がシール層(A)の主成分樹脂の融点より高いものである多層フィルム(I)の中間層(B)上に、
ガラス転移温度Tgが60℃から200℃の環状オレフィン系樹脂(c1)を含有するコーティング剤を塗布してなるコーティング層(C)が積層され、更に前記コーティング層(C)上に、
接着層(D1)、印刷層(D2)及びミネラルオイルを含有する層(D3)からなる群から選ばれる少なくとも1つの層(D)が積層されてなることを特徴とするバリア性積層体。 - 前記多層フィルム(I)の全厚が15〜150μmであり、多層フィルム(I)における中間層(B)の厚み比率が60〜99%、且つシール層(A)の厚みが1μm以上である請求項1記載のバリア性積層体。
- 前記環状オレフィン系樹脂(c1)が、メルトフローレートMFR(230℃、21.18N)が0.2〜17g/10分のノルボルネン系重合体である請求項1又は2記載のバリア性積層体。
- 前記多層フィルム(I)が共押出積層法で積層されたものである請求項1〜3の何れか1項記載のバリア性包装材。
- 前記層(D)上に更に基材フィルム(II)からなる層を有する請求項1〜4の何れか1項記載のバリア性積層体。
- 前記印刷層(D2)が活性エネルギー線硬化型印刷インキからなる印刷層である請求項1〜5の何れか1項記載のバリア性積層体。
- Swiss Ordinance SR817.023.21の規制に基づく溶出試験において、活性エネルギー線硬化型印刷インキに含まれるモノマー、及び開始剤の溶出が10μg/kg−food未満に抑制されるものである請求項6記載のバリア性積層体。
- 前記ミネラルオイルを含有する層(D3)が、ミネラルオイルを含む接着層若しくはインキ層、又はリサイクル紙からなる層である請求項1〜5の何れか1項記載のバリア性積層体。
- 前記層(D)がミネラルオイルを含有する層(D3)であって、
Swiss Ordinance SR817.023.21の規制に基づく溶出試験において、ミネラルオイルに含まれる飽和炭化水素又は芳香族炭化水素の溶出が0.6mg/kg−food未満に抑制されるものである請求項1〜5、8の何れか1項記載のバリア性積層体。 - 前記層(D)が接着層(D1)であり、且つシラン化合物を含む接着剤を用いて形成されたものであって、
Swiss Ordinance SR817.023.21の規制に基づく溶出試験において、シラン化合物の溶出が10μg/kg−food未満に抑制されるものである請求項1〜5の何れか1項記載のバリア性積層体。 - 請求項1〜10の何れか1項記載のバリア性積層体を用いることを特徴とする包装材。
- 食品用又は医薬品用である請求項11記載の包装材。
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