JP6455017B2 - 圧電駆動装置及びその駆動方法、ロボット及びその駆動方法 - Google Patents

圧電駆動装置及びその駆動方法、ロボット及びその駆動方法 Download PDF

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本発明は、圧電駆動装置及びその駆動方法、ロボット及びその駆動方法に関する。
圧電体を振動させて被駆動体を駆動する圧電アクチュエーター(圧電駆動装置)は、磁石やコイルが不要のため、様々な分野で利用されている(例えば特許文献1)。この圧電駆動装置の基本的な構成は、補強板の2つの面のそれぞれの上に、4つの圧電素子が2行2列に配置された構成であり、合計で8つの圧電素子が補強板の両側に設けられている。個々の圧電素子は、圧電体をそれぞれ2枚の電極で挟んだユニットであり、補強板は、圧電素子の一方の電極としても利用される。補強板の一端には、被駆動体としてのローターに接してローターを回転させるための突起部が設けられている。4つの圧電素子のうちの対角に配置された2つの圧電素子に交流電圧を印加すると、この2つの圧電素子が伸縮運動を行い、これに応じて補強板の突起部が往復運動又は楕円運動を行う。そして、この補強板の突起部の往復運動又は楕円運動に応じて、被駆動体としてのローターが所定の回転方向に回転する。また、交流電圧を印加する2つの圧電素子を他の2つの圧電素子に切り換えることによって、ローターを逆方向に回転させることができる。
特開2004−320979号公報
圧電駆動装置に電圧を印加する場合、一方の電極をグランドとして、他方の電極に駆動電圧を印加していた。そのため、圧電体に印加される電圧の大きさは、駆動回路の出力電圧の大きさと等しかった。ここで、圧電体に印加される電圧を高くする場合には、駆動回路の出力電圧を大きくする必要がある。駆動回路の出力電圧を大きくする場合に、駆動回路の構成部品の耐圧を高める必要があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、圧電駆動装置が提供される。この圧電駆動装置は、振動板と、前記振動板に設けられた第1の圧電素子と、前記第1の圧電素子を駆動する駆動回路と、を備える。前記第1の圧電素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される圧電体とを有する。前記駆動回路は、前記第1電極に周期的に変動する第1の駆動信号を印加し、前記第2電極に変動する第2の駆動信号を印加する。この形態によれば、一方の電極をグランドとする場合に比べて、圧電体に印加される電圧の振幅を大きくあるいは小さくできる。
(2)上記形態において、前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、周期的に変動してもよい。この形態によれば、圧電体に印加される電圧を周期的に変動させることが出来る。
(3)上記形態において、前記第1の駆動信号と、前記第2の駆動信号とは、位相と、振幅と、周期のうち少なくとも1つが異なっていてもよい。この形態によれば、一方の電極をグランドとする場合に比べて、圧電体に印加される電圧の振幅を大きくあるいは小さくできる。
(4)上記形態において、前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の位相と、前記第1の駆動信号の振幅と、前記第1の駆動信号の周期と、前記第2の駆動信号の位相と、前記第2の駆動信号の振幅と、前記第2の駆動信号の周期と、のうちの少なくとも1つを可変制御してもよい。この形態によれば、圧電体に印加される電圧の振幅を自由に変更できる。
(5)上記形態において、前記駆動回路は、前記第1電極に印加する第1の駆動信号の周期を、前記第1電極に印加する第2の駆動信号の周期と同じとしてもよい。この形態によれば、圧電体に印加される電圧の周期を、第1電極あるいは第2電極に印加される駆動信号の周期と等しくできる。
(6)上記形態において、前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の位相を前記第2の駆動信号の位相に対してずらしてもよい。この形態によれば、圧電体に印加される電圧の振幅を変えることができる。
(7)上記形態において、さらに、第2の圧電素子を備える。前記第2の圧電素子は、前記第1の圧電素子の前記第1電極と1つの連続的な導電体層を形成する第1電極と、前記第1の圧電素子の前記第2電極と区分された第2電極と、を有する。前記駆動回路は、前記第1電極と、前記第2の圧電素子の前記第2電極と、に前記第1の駆動信号を印加し、前記第1の圧電素子の前記第2電極に前記第2の駆動信号を印加してもよい。この形態によれば、第2の圧電素子に印加される電圧の振幅はゼロになるので、第1電極が共通する2つの圧電素子のうち、第1の圧電素子を伸縮駆動させ、第2の圧電素子を伸縮駆動させないことが出来る。
(8)上記形態において、前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の周期を、前記第2の駆動信号の周期のN倍(Nは2以上の整数)または1/Nとしてもよい。この形態によれば、圧電体に印加される電圧の周期を、2つの駆動信号のうち、より長周期の駆動信号の周期と同一にできる。
(9)本発明の一形態によれば、ロボットが提供される。このロボットは、複数のリンク部と、前記複数のリンク部を接続する関節部と、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる、上記形態のいずれかに記載の圧電駆動装置と、を備える。この形態によれば、圧電駆動装置をロボットの駆動に利用できる。
(10)本発明の一形態によれば、ロボットの駆動方法が提供される。この駆動方法は、前記第1電極に変動する第1の駆動信号を印加し、前記第2電極に変動する第2の駆動信号を印加することで、前記複数の圧電素子の少なくとも一部を駆動し、前記複数のリンク部を前記関節部で回動させ、前記ロボットを駆動する。この形態によれば、駆動回路の電圧を変えずに、圧電体に印加される電圧の振幅を変えて、ロボットの回動の力を変えることができる。
(11)本発明の一形態によれば、上記形態の圧電駆動装置の駆動方法が提供される。この駆動方法では、前記第1電極に変動する第1の駆動信号を印加し、前記第2電極に変動する第2の駆動信号を印加する。この形態によれば、一方の電極をグランドとする場合に比べて、圧電体に印加される電圧の振幅を大きくしあるいは小さくできる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、圧電駆動装置の他、圧電駆動装置の駆動方法、圧電駆動装置の製造方法、圧電駆動装置を搭載するロボット、圧電駆動装置を搭載するロボットの駆動方法、送液ポンプ、投薬ポンプ等、様々な形態で実現することができる。
圧電駆動装置の概略構成を示す平面図及び断面図。 振動板の平面図。 圧電駆動装置と駆動回路の電気的接続状態を示す説明図。 圧電駆動装置の動作の例を示す説明図。 駆動回路の一例を示す説明図。 比較例の駆動波形。 第1の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフ。 第2の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフ。 第3の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフ。 第4の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフ。 第5の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフ。 第6の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフ。 圧電素子とその駆動信号を模式的に示す説明図。 駆動信号、圧電素子に印加される電圧を示すグラフ。 第1の実施形態の変形例の圧電駆動装置を示す説明図。 他の実施形態の圧電駆動装置の平面図。 圧電駆動装置を利用したロボットの一例を示す説明図。 ロボットの手首部分の説明図 圧電駆動装置を利用した送液ポンプの一例を示す説明図。
図1(A)は、圧電駆動装置10の概略構成を示す平面図であり、図1(B)はそのB−B断面図である。圧電駆動装置10は、振動板200と、振動板200の両面(第1面211と第2面212)にそれぞれ配置された2つの圧電振動体100とを備える。圧電振動体100は、基板120と、基板120の上に形成された第1電極130と、第1電極130の上に形成された圧電体140と、圧電体140の上に形成された第2電極150と、を備えている。第1電極130と第2電極150は、圧電体140を挟持している。2つの圧電振動体100は、振動板200を中心として対称に配置されている。2つの圧電振動体100は同じ構成を有しているので、以下では特に断らない限り、振動板200の上側にある圧電振動体100の構成を説明する。
圧電振動体100の基板120は、第1電極130と圧電体140と第2電極150を成膜プロセスで形成するための基板として使用される。また、基板120は機械的な振動を行う振動板としての機能も有する。基板120は、例えば、Si,Al,ZrOなどで形成することができる。Si製の基板120として、例えば半導体製造用のSiウェハーを利用することが可能である。この実施形態において、基板120の平面形状は長方形である。基板120の厚みは、例えば10μm以上100μm以下の範囲とすることが好ましい。基板120の厚みを10μm以上とすれば、基板120上の成膜処理の際に基板120を比較的容易に取扱うことができる。また、基板120の厚みを100μm以下とすれば、薄膜で形成された圧電体140の伸縮に応じて、基板120を容易に振動させることができる。
第1電極130は、基板120上に形成された1つの連続的な導電体層として形成されている。一方、第2電極150は、図1(A)に示すように、5つの導電体層150a〜150e(「第2電極150a〜150e」とも呼ぶ)に区分されている。中央にある第2電極150eは、基板120の幅方向の中央において、基板120の長手方向のほぼ全体に亘る長方形形状に形成されている。他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dは、同一の平面形状を有しており、基板120の四隅の位置に形成されている。図1の例では、第1電極130と第2電極150は、いずれも長方形の平面形状を有している。第1電極130や第2電極150は、例えばスパッタリングによって形成される薄膜である。第1電極130や第2電極150の材料としては、例えばAl(アルミニウム)や、Ni(ニッケル)、Au(金)、Pt(白金)、Ir(イリジウム)などの導電性の高い任意の材料を利用可能である。なお、第1電極130を1つの連続的な導電体層とする代わりに、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの導電体層に区分してもよい。なお、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図1では図示が省略されている。
圧電体140は、第2電極150a〜150eと実質的に同じ平面形状を有する5つの圧電体層として形成されている。この代わりに、圧電体140を、第1電極130と実質的に同じ平面形状を有する1つの連続的な圧電体層として形成してもよい。第1電極130と圧電体140と第2電極150a〜150eとの積層構造によって、5つの圧電素子110a〜110e(図1(A))が構成される。
圧電体140は、例えばゾル−ゲル法やスパッタリング法によって形成される薄膜である。圧電体140の材料としては、ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスなど、圧電効果を示す任意の材料を利用可能である。ABO型のペロブスカイト構造を採るセラミックスとしては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等を用いることが可能である。またセラミック以外の圧電効果を示す材料、例えばポリフッ化ビニリデン、水晶等を用いることも可能である。圧電体140の厚みは、例えば50nm(0.05μm)以上20μm以下の範囲とすることが好ましい。この範囲の厚みを有する圧電体140の薄膜は、成膜プロセスを利用して容易に形成することができる。圧電体140の厚みを0.05μm以上とすれば、圧電体140の伸縮に応じて十分に大きな力を発生することができる。また、圧電体140の厚みを20μm以下とすれば、圧電駆動装置10を十分に小型化することができる。
図2は、振動板200の平面図である。振動板200は、長方形形状の振動体部210と、振動体部210の左右の長辺からそれぞれ3本ずつ延びる接続部220とを有しており、また、左右の3本の接続部220にそれぞれ接続された2つの取付部230を有している。なお、図2では、図示の便宜上、振動体部210にハッチングを付している。取付部230は、ネジ240によって他の部材に圧電駆動装置10を取り付けるために用いられる。振動板200は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、銅、銅合金、鉄−ニッケル合金などの金属材料で形成することが可能である。
振動体部210の上面(第1面)及び下面(第2面)には、圧電振動体100(図1)がそれぞれ接着剤を用いて接着される。振動体部210の長さLと幅Wの比は、L:W=約7:2とすることが好ましい。この比は、振動体部210がその平面に沿って左右に屈曲する超音波振動(後述)を行うために好ましい値である。振動体部210の長さLは、例えば3.5mm以上30mm以下の範囲とすることができ、幅Wは、例えば1mm以上8mm以下の範囲とすることができる。なお、振動体部210が超音波振動を行うために、長さLは50mm以下とすることが好ましい。振動体部210の厚み(振動板200の厚み)は、例えば50μm以上700μm以下の範囲とすることができる。振動体部210の厚みを50μm以上とすれば、圧電振動体100を支持するために十分な剛性を有するものとなる。また、振動体部210の厚みを700μm以下とすれば、圧電振動体100の変形に応じて十分に大きな変形を発生することができる。
振動板200の一方の短辺には、突起部20(「接触部」又は「作用部」とも呼ぶ)が設けられている。突起部20は、被駆動体と接触して、被駆動体に力を与えるための部材である。突起部20は、セラミックス(例えばAl)などの耐久性がある材料で形成することが好ましい。
図3は、圧電駆動装置10と駆動回路300の電気的接続状態を示す説明図である。5つの第2電極150a〜150eのうちで、第1の対角にある一対の第2電極150a,150dが配線151を介して互いに電気的に接続され、他の第2の対角の一対の第2電極150b,150cも配線152を介して互いに電気的に接続されている。これらの配線151,152は成膜処理によって形成しても良く、或いは、ワイヤ状の配線によって実現してもよい。図3の右側にある3つの第2電極150b,150e,150dと、第1電極130(図1)は、配線310,312,314,320を介して駆動回路300に電気的に接続されている。駆動回路300は、一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に周期的に変化する交流電圧を印加することにより、圧電駆動装置10を超音波振動させて、突起部20に接触するローター(被駆動体)を所定の回転方向に回転させることが可能である。また、他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧を印加することにより、突起部20に接触するローターを逆方向に回転させることが可能である。このような電圧の印加は、振動板200の両面に設けられた2つの圧電振動体100に同時に行われる。なお、図3に示した配線151,152,310,312,314,320を構成する配線(又は配線層及び絶縁層)は、図1では図示が省略されている。
図4は、圧電駆動装置10の動作の例を示す説明図である。圧電駆動装置10の突起部20は、被駆動体としてのローター50の外周に接触している。図4に示す例では、駆動回路300(図3)は、一対の第2電極150a,150dと第1電極130との間に交流電圧を印加しており、圧電素子110a,110dは図4の矢印xの方向に伸縮する。これに応じて、圧電駆動装置10の振動体部210が振動体部210の平面内で屈曲して蛇行形状(S字形状)に変形し、突起部20の先端が矢印yの向きに往復運動するか、又は、楕円運動する。その結果、ローター50は、その中心51の周りに所定の方向z(図4では時計回り方向)に回転する。図2で説明した振動板200の3つの接続部220(図2)は、このような振動体部210の振動の節(ふし)の位置に設けられている。なお、駆動回路300が、他の一対の第2電極150b,150cと第1電極130との間に交流電圧を印加する場合には、ローター50は逆方向に回転する。なお、中央の第2電極150eに、一対の第2電極150a,150d(又は他の一対の第2電極150b,150c)と同じ電圧を印加すれば、圧電駆動装置10が長手方向に伸縮するので、突起部20からローター50に与える力をより大きくすることが可能である。なお、圧電駆動装置10(又は圧電振動体100)のこのような動作については、上記先行技術文献1(特開2004−320979号公報、又は、対応する米国特許第7224102号)に記載されており、その開示内容は参照により組み込まれる。
図5は、駆動回路の一例を示す説明図である。駆動回路300は、制御回路330と、基準クロック発生回路335と、波形形成回路340と、増幅回路350、352と、を備える。基準クロック発生回路は、所定の周波数(例えば数百kHz〜数MHz)のクロック信号Clkを発生させる。波形形成回路340は、2つの分周回路342、344を備えている。分周回路342、344は、クロック信号Clkを分周して、クロック信号Clkよりも周波数の低いデジタル信号DS1、DS2をそれぞれ生成する。制御回路330は、デジタル信号DS1、DS2の周波数やタイミングを制御する。すなわち、制御回路330は、分周回路342、344に対して、クロック信号Clkからの分周の回数や、それぞれの分周開始のタイミングを指示し、制御する。増幅回路350は、D級アンプであり、デジタル信号DS1を用いて、交流電圧(駆動信号Drv1とも呼ぶ。)を生成する。増幅回路352も、D級アンプであり、デジタル信号DS2を用いて、交流電圧(駆動信号Drv2とも呼ぶ)を生成する。駆動信号Drv1、Drv2は、それぞれ周期的に変動する駆動信号であり、正弦波信号であってもよい。駆動信号Drv1、Drv2が正弦波であり、それぞれの駆動信号の振幅をV1、V2、周期をT1,T2、位相をα、βとすると、時刻tにおける電圧は以下のように示される。
Drv1:V1×sin(2π×t/T1+α) …(1)
Drv2:V2×sin(2π×t/T2+β) …(2)
制御回路330は、増幅回路350、352に対して駆動信号Drv1、Drv2を生成するときの増幅率を指示する。駆動信号Drv1は、第1電極130に印加され、駆動信号Drv2は、第2電極150に印加される。本実施形態では、2つの分周回路342、344を用いてデジタル信号DS1とDS2を生成したが、デジタル信号DS1とDS2の周波数が同一の場合には、分周回路344の代わりに、遅延回路を用いても良い。駆動回路300(制御回路330)は、クロック信号Clkからの分周の回数により駆動信号Drv1、Drv2の周期を制御でき、分周開始のタイミングにより駆動信号Drv1、Drv2の位相を制御でき、増幅率により駆動信号Drv1、Drv2の振幅を制御できる。
図6は、比較例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフであり、横軸は時間、縦軸は電圧の相対値であり、駆動信号Drv2の振幅を1としている。なお、後述する各実施例においても同様である。比較例では、第1電極130にグランド電位を印加し、第2電極150に駆動信号Drv2を印加する。比較例では、圧電体140に印加される電圧ΔVは、駆動信号Drv2の電圧に等しい。
図7は、第1の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフである。第1の実施例及び以下の各実施例では、第1電極130に第1の駆動信号Drv1を印加し、第2電極150に第2の駆動信号Drv2を印加する。第1の実施例では、2つの駆動信号Drv1、Drv2は、周期T1、T2が同一であり、振幅V1、V2も同一であるが、位相αとβとがπだけずれている。第1の実施例では、グラフからわかるように、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅は、比較例の2倍である。本実施形態によれば、駆動回路300の増幅回路350、352が発生させる駆動電圧を上げなくても、比較例の2倍の電圧を圧電体140に印加することが可能となる。
図8は、第2の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフである。第2の実施例では、2つの駆動信号Drv1、Drv2は、周期T1、T2は同一であり、振幅V1、V2も同一であり、位相αとβも同一である。第2の実施例では、グラフからわかるように、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅は、0である。本実施形態によれば、駆動回路300の増幅回路350、352から周期的な駆動信号を発生させつつ、圧電体140に印加する電圧をゼロにできる。
図9は、第3の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフである。第3の実施例では、2つの駆動信号Drv1、Drv2は、周期T1、T2が同一であり、振幅V1、V2も同一であるが、位相がπ/12だけずれている。第3の実施例では、グラフからわかるように、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅は、比較例の約半分である。本実施形態によれば、駆動回路300は、増幅回路350、352が発生させる駆動電圧を変化させなくても、圧電体140に印加する電圧を変化させることが可能である。上記説明では、2つの駆動信号Drv1、Drv2の位相差Δθ(=|α−β|)をπ/12としたが、位相差Δθを代えれば、圧電体140に印加する電圧を変えることができる。2つの駆動信号Drv1、Drv2の周期、振幅が同一であり位相差がΔθのとき、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅は、|2×sin(−Δθ/2)|である。2つの駆動信号Drv1、Drv2の位相差が0の場合は、第2の実施例で説明した通り圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅はゼロである。位相の差がπ/3未満であれば、電圧ΔVの振幅を比較例における振幅よりも小さくできる。位相の差がπ/3であれば、電圧ΔVの振幅は、比較例における振幅と同じ大きさにできる。位相差がπ/3より大きくπ以下であれば、電圧ΔVの振幅を比較例における振幅よりも大きく出来る。位相差がπの場合は、第1の実施例で説明した通り電圧ΔVの振幅を比較例の2倍にできる。駆動回路300は、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅から、駆動信号Drv1とDrv2の位相差Δθを決めても良い。また、駆動回路300は、駆動信号Drv1の位相とDrv2の位相について、どちらを先にしても良い。上述した2つの駆動信号Drv1,Drv2の位相差は、分周回路342、344(図5)の分周開始のタイミングの差により決定できる。
図10は、第4の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフである。第4の実施例では、2つの駆動信号Drv1、Drv2の振幅と位相は同一であるが、第2の駆動信号Drv2の周期T2は、第1の駆動信号Drv1の周期T1の2倍である。なお、本実施例では、周期が異なる場合において位相が同一とは、短周期の駆動信号(本実施例では、第1の駆動信号Drv1)の立ち上がりのゼロクロス点が、より長周期の駆動信号(本実施例では、第2の駆動信号Drv2)の立ち上がりのゼロクロス点と一致する場合を言う。グラフからわかるように、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅は、比較例よりも大きい。また、圧電体140に印加される電圧ΔVの周期は、第2駆動信号Drv2の周期T2と同じである。なお、2つの駆動信号Drv1、Drv2の極大値が一致するように、2つの駆動信号のDrv1、Drv2に位相差Δθを設ければ(例えば駆動信号Drv2の周期を2πとしたときに、2つの駆動信号Drv1、Drv2の位相差をπ/4とすれば)、圧電体140に印加される電圧ΔVを比較例の2倍にできる。なお、駆動回路300は、逆に、駆動信号Drv1の周期T1を、駆動信号Drv2の周期T2の2倍としてもよい。この場合、圧電体140に印加される電圧ΔVの周期は、駆動信号Drv1の周期T1と同じとなる。なお、2つの駆動信号Drv1、Drv2の周期は、分周回路342、344の分周の回数により制御可能である。
図11は、第5の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフである。第5の実施例では、2つの駆動信号Drv1、Drv2の振幅と位相は同一であるが、駆動信号Drv2の周期T2は、駆動信号Drv1の周期T1の3倍である。グラフからわかるように、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅は、比較例よりも大きい。また、圧電体140に印加される電圧ΔVの周期は、駆動信号Drv2の周期T2と同じである。このように、駆動信号Drv2の周期T2は、駆動信号Drv1の周期T1の3倍としてもよい。なお、2つの駆動信号Drv1、Drv2の極大値が一致するように、2つの駆動信号のDrv1、Drv2に位相差Δθを設ければ(例えば、駆動信号Drv2の周期を2πとしたときに、2つの駆動信号Drv1、Drv2の位相差をπ/6とすれば)、圧電体140に印加される電圧ΔVの振幅を比較例の2倍にできる。なお、駆動回路300は、第4の実施例と同様に、駆動信号Drv1の周期T1を、駆動信号Drv2の周期T2の3倍としてもよい。第4の実施例、第5の実施例からわかるように、駆動回路300は、一方の駆動信号の周期を他方の駆動信号の周期の整数倍にしてもよい。また、2つの駆動信号Drv1、Drv2の周期は、簡単な整数比であってもよい。この場合、圧電体140に印加される電圧ΔVの周期は、2つの駆動信号Drv1、Drv2の周期T1、T2の最小公倍数の周期となる。
図12は、第6の実施例の駆動波形と圧電素子に印加される電圧を示すグラフである。第6の実施例では、駆動信号Drv1、Drv2の位相は同一であるが、駆動信号Drv2の振幅V2は、駆動信号Drv1の振幅V2の3倍であり、駆動信号Drv2の周期T2は、駆動信号Drv1の周期T1の3倍である。このように、駆動信号Drv1の周期T2だけでなく振幅も変更しても良い。なお、駆動信号Drv1,Drv2の振幅は、増幅回路350、352(図5)の増幅率により制御可能である。上記第1〜第6の実施例からわかるように、駆動回路300は、第1の駆動信号Drv1と、第2の駆動信号Drv2とは、位相と、振幅と、周期のうち少なくとも1つを異ならせても良い。さらに、駆動回路300は、第1の駆動信号Drv1の位相と、第1の駆動信号Drv1の振幅V1と、第1の駆動信号Drv1の周期T1と、第2の駆動信号Drv2の位相と、第2の駆動信号Drv2の振幅V2と、第2の駆動信号Drv2の周期T2と、のうちの少なくとも1つを可変制御してもよい。圧電体140に印加する電圧を容易に制御できる。なお、第6の実施例のように、短い周期の駆動信号(第6の実施例では、Drv1)の振幅を、長い周期の駆動信号(第6の実施例では、Drv2)の振幅よりも小さくしてもよく、第6の実施例とは逆に、短い周期の駆動信号(第6の実施例では、Drv1)の振幅を、長い周期の駆動信号(第6の実施例では、Drv2)の振幅よりも大きくしてもよい。
図13は、複数の圧電素子を駆動する場合を模式的に示す説明図である。駆動回路300からは、第1の駆動信号Drv1〜第4の駆動信号Drv4が出力されており、それぞれ、配線320、310、312、314を介して、第1電極130、第2電極150b、150e、150dに供給されている。第1の圧電素子110bに印加される電圧ΔVbは、Drv2−Drv1であり、第2の圧電素子110eに印加される電圧ΔVeは、Drv3−Drv1であり、第3の圧電素子110dに印加される電圧ΔVdは、Drv4−Drv1である。なお、図3に示すように、第1電極130は1つの連続した導電体層であり、第2電極150bと第2電極150cとは配線152により接続され、第2電極150dと第2電極150aとは配線151により接続されているので、第1の圧電素子110bが駆動されるときには、圧電素子110cも駆動され、第3の圧電素子110dが駆動されるときには、圧電素子110aも駆動される。
図14は、駆動信号Drv1〜Drv4と、圧電素子に印加される電圧ΔVb、ΔVe、ΔVdを示すグラフである。駆動回路300(図13)は、2つの駆動信号Drv1、Drv2の周期と振幅を同一にして、位相をπだけずらす。これにより、圧電素子110bには、第1の実施例で説明したように、比較例の2倍の大きさの振幅の電圧ΔVbが印加される。また、駆動回路300(図13)は、3つの駆動信号Drv1、Drv3、Drv4の周期と位相と振幅とを同一にしている。この場合、圧電素子110e、110dの圧電体140に印加される電圧ΔVe、ΔVdの振幅は、第2の実施例で説明したように、ゼロとなる。したがって、圧電素子100bと100cを伸縮させ、圧電素子100e、100d、100aを伸縮させない。上記説明では、2つの駆動信号Drv1、Drv2の位相をπだけずらしているが、第3の実施例で説明したように、2つの駆動信号Drv1、Drv2の位相差Δθは0以上π以下のいずれであってもよい。この場合、圧電素子110bに印加される電圧ΔVbの振幅は、位相差Δθにより定まる。また、2つの駆動信号Drv1、Drv2は、第4〜6の実施例で説明したように、周期と位相と振幅とのうち少なくとも1つを異ならせても良い。
上記説明では、圧電素子100bを伸縮させ、圧電素子100e、100dを伸縮させない場合について説明したが、圧電素子100eを伸縮させ、圧電素子100b、100dを伸縮させないこともできる。この場合、3つの駆動信号Drv1、Drv2、Drv4の周期と位相と振幅とを同一にして、駆動信号Drv1とDrv3の周期と位相と振幅とのうち少なくとも1つを異ならせてればよい。さらに、2つの圧電素子100b、100eを伸縮させ、圧電素子100dを伸縮させないこともできる。この場合、駆動信号Drv1、Drv4の周期と位相と振幅とを同一にし、駆動信号Drv1、Drv2の周期と位相と振幅とのうち少なくとも1つを異ならせ、駆動信号Drv1、Drv3の周期と位相と振幅とのうち少なくとも1つを異ならせればよい。なお、駆動信号Drv2、Drv3の周期と位相と振幅は同じであってもよく、異なっていても良い。すなわち、伸縮駆動したくない圧電素子の2つの電極130、150間に、周期、位相、振幅が同一の駆動信号を供給し、伸縮駆動したい圧電素子の2つの電極130、150間に周期、位相、振幅のうちの少なくとも1つが異なる駆動信号を供給すれば、圧電素子100b、100e、100dのうち任意の圧電素子を伸縮させ、他の圧電素子を伸縮させない様にすることが可能である。なお、本実施形態では、第1電極130を、圧電素子毎に分割する必要がなく、第1電極130に接続される配線は1本で良い。
・圧電駆動装置の他の実施形態:
図15は、本発明の他の実施形態としての圧電駆動装置10aの断面図であり、第1実施形態の図1(B)に対応する図である。この圧電駆動装置10aでは、圧電振動体100が、図1(B)とは上下を逆にした状態で振動板200に配置されている。すなわち、ここでは、第2電極150が振動板200に近く、基板120が振動板200から最も遠くなるように配置されている。なお、図15においても、図1(B)と同様に、第2電極150a〜150eの間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)と、第1電極130及び第2電極150a〜150eと駆動回路との間の電気的接続のための配線(又は配線層及び絶縁層)とは、図示が省略されている。この圧電駆動装置10aも、第1実施形態と同様な効果を達成することができる。
図16(A)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動装置10bの平面図であり、第1実施形態の図1(A)に対応する図である。図16(A)〜(C)では、図示の便宜上、振動板200の接続部220や取付部230は図示が省略されている。図16(A)の圧電駆動装置10bでは、一対の第2電極150b,150cが省略されている。この圧電駆動装置10bも、図4に示すような1つの方向zにローター50を回転させることが可能である。なお、図16(A)の3つの第2電極150a,150e,150dには同じ電圧が印加されるので、これらの3つの第2電極150a,150e,150dを、連続する1つの電極層として形成してもよい。
図16(B)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動装置10cの平面図である。この圧電駆動装置10cでは、図1(A)の中央の第2電極150eが省略されており、他の4つの第2電極150a,150b,150c,150dが図1(A)よりも大きな面積に形成されている。この圧電駆動装置10cも、第1実施形態とほぼ同様な効果を達成することができる。
図16(C)は、本発明の更に他の実施形態としての圧電駆動装置10dの平面図である。この圧電駆動装置10dでは、図1(A)の4つの第2電極150a,150b,150c,150dが省略されており、1つの第2電極150eが大きな面積で形成されている。この圧電駆動装置10dは、長手方向に伸縮するだけであるが、突起部20から被駆動体(図示省略)に対して大きな力を与えることが可能である。
図1及び図16(A)〜(C)から理解できるように、圧電振動体100の第2電極150としては、少なくとも1つの電極層を設けることができる。但し、図1及び図16(A),(B)に示す実施形態のように、長方形の圧電振動体100の対角の位置に第2電極150を設けるようにすれば、圧電振動体100及び振動板200を、その平面内で屈曲する蛇行形状に変形させることが可能である点で好ましい。
・圧電駆動装置を用いた装置の実施形態:
上述した圧電駆動装置10は、共振を利用することで被駆動体に対して大きな力を与えることができるものであり、各種の装置に適用可能である。圧電駆動装置は、例えば、ロボット(電子部品搬送装置(ICハンドラー)も含む)、投薬用ポンプ、時計のカレンダー送り装置、印刷装置(例えば紙送り機構。ただし、ヘッドに利用される圧電駆動装置では、振動板を共振させないので、ヘッドには適用不可である。)等の各種の機器における駆動装置として用いることが出来る。以下、代表的な実施の形態について説明する。
図17は、上述の圧電駆動装置10を利用したロボット2050の一例を示す説明図である。ロボット2050は、複数本のリンク部2012(「リンク部材」とも呼ぶ)と、それらリンク部2012の間を回動又は屈曲可能な状態で接続する複数の関節部2020とを備えたアーム2010(「腕部」とも呼ぶ)を有している。それぞれの関節部2020には、上述した圧電駆動装置10が内蔵されており、圧電駆動装置10を用いて関節部2020を任意の角度だけ回動又は屈曲させることが可能である。アーム2010の先端には、ロボットハンド2000が接続されている。ロボットハンド2000は、一対の把持部2003を備えている。ロボットハンド2000にも圧電駆動装置10が内蔵されており、圧電駆動装置10を用いて把持部2003を開閉して物を把持することが可能である。また、ロボットハンド2000とアーム2010との間にも圧電駆動装置10が設けられており、圧電駆動装置10を用いてロボットハンド2000をアーム2010に対して回転させることも可能である。
図18は、図17に示したロボット2050の手首部分の説明図である。手首の関節部2020は、手首回動部2022を挟持しており、手首回動部2022に手首のリンク部2012が、手首回動部2022の中心軸O周りに回動可能に取り付けられている。手首回動部2022は、圧電駆動装置10を備えており、圧電駆動装置10は、手首のリンク部2012及びロボットハンド2000を中心軸O周りに回動させる。ロボットハンド2000には、複数の把持部2003が立設されている。把持部2003の基端部はロボットハンド2000内で移動可能となっており、この把持部2003の根元の部分に圧電駆動装置10が搭載されている。このため、圧電駆動装置10を動作させることで、把持部2003を移動させて対象物を把持することができる。
なお、ロボットとしては、単腕のロボットに限らず、腕の数が2以上の多腕ロボットにも圧電駆動装置10を適用可能である。ここで、手首の関節部2020やロボットハンド2000の内部には、圧電駆動装置10の他に、力覚センサーやジャイロセンサー等の各種装置に電力を供給する電力線や、信号を伝達する信号線等が含まれ、非常に多くの配線が必要になる。従って、関節部2020やロボットハンド2000の内部に配線を配置することは非常に困難だった。しかしながら、上述した実施形態の圧電駆動装置10は、通常の電動モーターや、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流を小さくできるので、関節部2020(特にアーム2010の先端の関節部)やロボットハンド2000のような小さな空間でも配線を配置することが可能になる。
図18は、上述の圧電駆動装置10を利用した送液ポンプ2200の一例を示す説明図である。送液ポンプ2200は、ケース2230内に、リザーバー2211と、チューブ2212と、圧電駆動装置10と、ローター2222と、減速伝達機構2223と、カム2202と、複数のフィンガー2213、2214、2215、2216、2217、2218、2219と、が設けられている。リザーバー2211は、輸送対象である液体を収容するための収容部である。チューブ2212は、リザーバー2211から送り出される液体を輸送するための管である。圧電駆動装置10の突起部20は、ローター2222の側面に押し付けた状態で設けられており、圧電駆動装置10がローター2222を回転駆動する。ローター2222の回転力は減速伝達機構2223を介してカム2202に伝達される。フィンガー2213から2219はチューブ2212を閉塞させるための部材である。カム2202が回転すると、カム2202の突起部2202Aによってフィンガー2213から2219が順番に放射方向外側に押される。フィンガー2213から2219は、輸送方向上流側(リザーバー2211側)から順にチューブ2212を閉塞する。これにより、チューブ2212内の液体が順に下流側に輸送される。こうすれば、極く僅かな量を精度良く送液可能で、しかも小型な送液ポンプ2200を実現することができる。なお、各部材の配置は図示されたものには限られない。また、フィンガーなどの部材を備えず、ローター2222に設けられたボールなどがチューブ2212を閉塞する構成であってもよい。上記のような送液ポンプ2200は、インシュリンなどの薬液を人体に投与する投薬装置などに活用できる。ここで、上述した実施形態の圧電駆動装置10を用いることにより、従来の圧電駆動装置よりも駆動電流が小さくなるので、投薬装置の消費電力を抑制することができる。従って、投薬装置を電池駆動する場合は、特に有効である。
・変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態では、基板120の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とが形成されていたが、基板120を省略して、振動板200の上に第1電極130と圧電体140と第2電極150とを形成するようにしてもよい。
・変形例2:
上記実施形態では、振動板200の両面にそれぞれ1つの圧電振動体100を設けていたが、圧電振動体100の一方を省略することも可能である。但し、振動板200の両面にそれぞれ圧電振動体100を設けるようにすれば、振動板200をその平面内で屈曲した蛇行形状に変形させることがより容易である点で好ましい。
上記各実施形態では、圧電素子として、成膜プロセスにより形成した圧電体を用いるものを例に取り説明したが、圧電体は、バルクの圧電体であってもよい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10、10a、10b、10c、10d…圧電駆動装置
12…チューブ
20…突起部(接触部、作用部)
50…ローター(被駆動体)
51…被駆動体の中心
100…圧電振動体
110a、110b、11c、110d、110e…圧電素子
120…基板
125…絶縁層
130…第1電極
140…圧電体
150、150a、150b、150c、150d、150e…第2電極
151、152…配線
200…振動板
210…振動体部
220…接続部
230…取付部
240…ネジ
300…駆動回路
310、312、314、320…配線
330…制御回路
335…基準クロック発生回路
340…波形形成回路340
342、344…分周回路
350、352…増幅回路
2000…ロボットハンド
2003…把持部
2010…アーム
2012…リンク部
2020…関節部
2022…手首回動部
2050…ロボット
2200…送液ポンプ
2202…カム
2202A…突起部
2211…リザーバー
2212…チューブ
2213…フィンガー
2222…ローター
2223…減速伝達機構
2230…ケース

Claims (11)

  1. 振動板と、
    前記振動板に設けられた圧電素子である第1の圧電素子および第2の圧電素子と
    前記第1の圧電素子および前記第2の圧電素子を駆動する駆動回路と、
    を備え、
    前記第1の圧電素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される圧電体とを有し、
    前記第2の圧電素子は、
    前記第1の圧電素子の前記第1電極と1つの連続的な導電体層を形成する第3電極と、
    前記第1の圧電素子の前記第2電極と区分された第4電極と、
    を有し、
    前記駆動回路は、前記第1電極および前記第3電極のうちの少なくとも一方と、前記第2の圧電素子の前記第4電極と、に変動する第1の駆動信号を印加し、前記第1の圧電素子の前記第2電極に変動する第2の駆動信号を印加し、
    前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、周期的に変動し、
    前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、位相と、振幅と、周期と、のうち少なくとも1つが異なっている、圧電駆動装置。
  2. 請求項に記載の圧電駆動装置において、
    前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の位相と、前記第1の駆動信号の振幅と、前記第1の駆動信号の周期と、前記第2の駆動信号の位相と、前記第2の駆動信号の振幅と、前記第2の駆動信号の周期と、のうちの少なくとも1つを可変制御する、圧電駆動装置。
  3. 振動板と、
    前記振動板に設けられた圧電素子である第1の圧電素子および第2の圧電素子と、
    前記第1の圧電素子および第2の圧電素子を駆動する駆動回路と、
    を備え、
    前記第1の圧電素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される圧電体とを有し、
    前記第2の圧電素子は、
    前記第1の圧電素子の前記第1電極と1つの連続的な導電体層を形成する第3電極と、
    前記第1の圧電素子の前記第2電極と区分された第4電極と、
    を有し、
    前記駆動回路は、前記第1電極および前記第3電極のうちの少なくとも一方と、前記第2の圧電素子の前記第4電極と、に変動する第1の駆動信号を印加し、前記第1の圧電素子の前記第2電極に変動する第2の駆動信号を印加し、
    前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、周期的に変動し、
    前記第1の駆動信号の位相と、前記第1の駆動信号の振幅と、前記第1の駆動信号の周期と、前記第2の駆動信号の位相と、前記第2の駆動信号の振幅と、前記第2の駆動信号の周期と、のうちの少なくとも1つを可変制御する
    圧電駆動装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電駆動装置において、
    前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の周期を、前記第2の駆動信号の周期と同じとする、圧電駆動装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電駆動装置において、
    前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の位相を前記第2の駆動信号の位相に対してずらす、圧電駆動装置。
  6. 振動板と、
    前記振動板に設けられた圧電素子である第1の圧電素子と、
    前記第1の圧電素子を駆動する駆動回路と、
    を備え、
    前記第1の圧電素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される圧電体とを有し、
    前記駆動回路は、前記第1電極に変動する第1の駆動信号を印加し、前記第2電極に変動する第2の駆動信号を印加し、
    前記第1の駆動信号および前記第2の駆動信号は、周期的に変動し、
    前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の周期を、前記第2の駆動信号の周期のN倍(Nは2以上の整数)または1/Nとする、圧電駆動装置。
  7. 請求項に記載の圧電駆動装置において、
    前記第1の駆動信号と、前記第2の駆動信号とは、位相と、振幅と、周期のうち少なくとも1つが異なっている、圧電駆動装置。
  8. 請求項6または7に記載の圧電駆動装置において、
    前記駆動回路は、前記第1の駆動信号の位相と、前記第1の駆動信号の振幅と、前記第1の駆動信号の周期と、前記第2の駆動信号の位相と、前記第2の駆動信号の振幅と、前記第2の駆動信号の周期と、のうちの少なくとも1つを可変制御する、圧電駆動装置。
  9. 複数のリンク部と
    前記複数のリンク部を接続する関節部と、
    前記複数のリンク部を前記関節部で回動させる請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧電駆動装置と、
    を備えるロボット。
  10. 請求項9に記載のロボットの駆動方法であって
    動する前記第1の駆動信号および変動する前記第2の駆動信号を前記圧電素子の対応する電極にそれぞれ印加することで、前記圧電素子を駆動し、
    前記複数のリンク部を前記関節部で回動させ、前記ロボットを駆動する、ロボットの駆動方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧電駆動装置を駆動する圧電駆動装置の駆動方法であって、
    動する前記第1の駆動信号および変動する前記第2の駆動信号を前記圧電素子の対応する電極にそれぞれ印加する、圧電駆動装置の駆動方法。
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