JP6463190B2 - 撮像装置及びその制御方法並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置及びその制御方法並びにプログラムに関する。
業務用ビデオカメラ等の撮像装置には、使用環境下における黒レベル調整や宇宙線等に起因する後発性の欠陥画素補正を目的として、ブラックバランスの自動調整機能を備えたものがある。ブラックバランスを調整することによって、撮像素子(イメージセンサ)の温度変化に伴う黒レベルのずれや後発性の欠陥画素を補正することができる。しかし、レンズ交換式のカメラシステムでは、機械構造的に完全遮光ができない絞りを備えた交換レンズが数多く存在する。このような交換レンズが装着されているカメラシステムにおいてブラックバランスを自動調整する際には、ボディキャップをカメラ本体に装着することで完全遮光状態を実現している。
ブラックバランスの自動調整を正しく実行することが可能か否かを判定する技術が、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された技術では、撮像素子への入射光量を減少させる減光部材の減光作用による減光率が最大とならないように制御された状態で得られる輝度が所定の輝度値以下であることを条件として、ブラックバランスを自動調整するようにしている。
特開2013−98590号公報
しかしながら、上記先行技術文献に記載された技術は、ブラックバランスを自動調整する際に完全遮光が実現されていることが前提となっており、完全遮光を実現することができない状態では調整エラーとなってしまうという問題がある。例えば、監視用途やブライダル等で使用される屋内雲台カメラは高所に設置されることが多いため、完全遮光状態にするためのユーザによるボディキャップの装着が容易ではない。そのため、完全遮光状態を実現することができず、ブラックバランスを自動調整することができない場合が多々ある。また、屋内雲台カメラは、カメラケースを使用していないものが多いため、カメラケース側に遮光手段を設けるという対策を講じることができず、また、フランジバックの制約から、カメラ本体側には完全遮光を実現するための部材を設けるスペースがない場合が多い。
本発明は、完全遮光を実現する部材を取り付けることなく、環境光に基づいて正しくブラックバランスを自動調整することが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段への入射光量を調整する第1の調整手段と、前記第1の調整手段とは別に設けられ、前記撮像手段への入射光量を調整する第2の調整手段と、現在の撮像環境でブラックバランスの自動調整が可能か否かを、前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれによる入射光量を最大とした状態で撮像された撮像画像の評価値と所定の判定閾値とに基づいて判定する判定手段と、前記第1の調整手段による入射光量の調整可能範囲と前記第2の調整手段による入射光の調整可能範囲に基づき前記判定閾値を決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、完全遮光を実現するボディキャップ等の装着が不可能な状況下であっても、ブラックバランスの調整が可能な撮像環境であれば、正しくブラックバランスの自動調整を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係るビデオカメラの外観斜視図である。 図1のビデオカメラの概略構成を示すブロック図である。 図1のビデオカメラでの第1実施形態に係るオートブラックバランス調整処理の手順を示すフローチャートである。 図3のフローチャートのステップS305で用いる撮像環境判定用の評価枠を模式的に示す図である。 図1のビデオカメラでの第2実施形態に係るオートブラックバランス調整処理の手順を示すフローチャートである。 図5のステップS506における画角変更の前後における撮像環境判定用の評価枠の関係を模式的に示す図である。 図1のビデオカメラでの第3実施形態に係るオートブラックバランス調整処理の手順を示すフローチャートである。 図7のステップS708における画角変更と設定される黒画像取得領域との関係を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る撮像装置として、所謂、デジタルビデオカメラ(以下「ビデオカメラ」という)を取り上げることとする。但し、本発明は、ビデオカメラに限定されず、デジタルスチルカメラにも適用が可能である。なお、以下の説明では、ビデオカメラでのブラックバランスの自動調整(オートブラックバランス調整)を「ABB調整」と記すこととする。
図1(a)〜(c)は、本発明の実施形態に係るビデオカメラ100の外観斜視図であり、それぞれ視点を変えて描かれている。ビデオカメラ100は、交換レンズの着脱が可能なレンズ交換式のビデオカメラであり、コネクタ12、アクセスランプ13、モニタ28、ファインダ29、トリガーボタン61、操作パネル70及び電源/モードスイッチ72を備える。
モニタ28とファインダ29には、画像や各種情報が表示される。トリガーボタン61は、撮像指示を行うための操作ボタンであり、電源/モードスイッチ72は、電源のオン/オフや撮像モード/再生モードの切り替えを行うための操作ボタンである。操作パネル70は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチやボタン等からなる。コネクタ12は、ビデオカメラ100から外部モニタや外部記憶装置へ映像信号を出力するコネクタである。アクセスランプ13は、画像データ記憶用のカードスロットの状態を表示するランプである。
図2は、ビデオカメラ100の概略構成を示すブロック図である。図2に示す機能ブロック(各種の制御部や処理部)は、ASICやプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のハードウェアによって実現されてもよいし、CPUやMPU等のプログラマブルプロセッサがソフトウェアを実行することによって実現されてもよい。また、機能ブロックは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
ビデオカメラ100は、レンズ鏡筒101、撮像素子102、ND(Neutral Density)フィルタ103、記憶媒体I/F部104、記憶媒体105、表示用I/F部106及び表示部107を備える。また、ビデオカメラ100は、ゲイン制御部108、シャッタ制御部109、ND制御部110,絞り制御部111,フォーカス制御部112、ズーム制御部113、防振制御部(IS制御部)114、メモリI/F部116、メモリ117及び画像処理部118を備える。更に、ビデオカメラ100は、操作部115、外部操作用I/F部122、外部操作部123及び本体マイコン130を備える。
レンズ鏡筒101は、カメラ本体に対して着脱自在な交換式レンズ鏡筒である。レンズ鏡筒101は、フォーカスレンズやズームレンズ、シフトレンズ等の各種レンズ群と、撮像素子102への入射光量を調整する絞り(第1の調整手段)を有する。撮像素子102は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等である。レンズ鏡筒101を通して撮像素子102に結像した被写体の光学像は、撮像素子102によって光電変換され、生成されたアナログ電気信号はA/D変換回路によってデジタル信号へ変換される。
こうして生成された画素単位の画像信号(RAW画像データ)は、メモリI/F部116へ出力される。なお、撮像素子102から出力される画素信号には、被写体光学像の信号強度を表す有効画像領域の画素信号のみならず、撮像素子102から出力された画素信号のノイズ除去やクランプ処理等の補正処理を行うために用いられるOB領域の画素信号が含まれる。
NDフィルタ103(第2の調整手段)は、撮像素子102への入射光量を調整するために、レンズ鏡筒101に設けられている絞りとは別にカメラ本体に内蔵されている。画像処理部118は、撮像素子102に起因するレベル差を補正する。例えば、画像処理部118は、OB領域の画素信号を用いて有効領域の画素信号のレベルを補正し、また、欠陥画素に対してその周囲の画素信号を用いた補正を行う。更に画像処理部118は、周辺光量落ちに対する補正、色補正、輪郭強調、ノイズ除去、ガンマ補正、ディベイヤ、圧縮等の各処理を行う。画像処理部118は、撮像素子102から入力されたRAW画像データに対してこれらの各種処理を行い、処理後の画像データを所定の制御部へ出力する。
記憶媒体I/F部104は、記憶媒体105とビデオカメラ100とのインタフェースであり、画像処理部118から取得した画像データを記憶媒体105に記憶し、逆に、記憶した画像データの読み出す制御を行う。記憶媒体105は、撮像画像の画像データを記憶する半導体メモリ等であり、記憶媒体I/F部104による制御に応じて画像データの記憶や記憶された画像データの読み出しを実行する。
表示部107は、表示用I/F部106から出力された画像データを画角確認用に表示するモニタ28及びファインダ29を含む。また、表示部107には、ビデオカメラ100の各種情報の表示が可能となっている。なお、アクセスランプ13は、表示部107に含まれる。
本体マイコン130は、画像処理部118から出力された画像データから輝度レベルを算出する。本体マイコン130は、算出した輝度レベルに基づいて撮像素子102の内部でかけるゲインの値を算出し、算出結果をゲイン制御部108へ供給する。ゲイン制御部108は、本体マイコン130からの指示に基づいて撮像素子102のゲインを制御する。本体マイコン130は、算出した輝度レベルに基づいて撮像素子102に設定すべきシャッタスピードの値を算出し、算出結果をシャッタ制御部109へ供給する。シャッタ制御部109は、本体マイコン130からの指示に基づいて撮像素子102のシャッタスピードを制御する。
本体マイコン130は、算出した輝度レベルに基づいてレンズ鏡筒101で設定すべき絞りの値を算出し、算出結果を絞り制御部111へ供給する。絞り制御部111は、本体マイコン130からの指示に基づいてレンズ鏡筒101の絞りを制御する。本体マイコン130は、算出した輝度レベルに基づいてレンズ鏡筒101で設定すべきNDフィルタ103の値を算出し、算出結果をND制御部110へ供給する。ND制御部110は、本体マイコン130からの指示に基づいてNDフィルタ103を介して撮像素子102に入射する光量を制御する。本体マイコン130は、算出した輝度レベルに基づいてフォーカスレンズの駆動に必要な合焦情報を算出し、算出結果をフォーカス制御部112へ供給する。フォーカス制御部112は、本体マイコン130からの指示に基づいてレンズ鏡筒101の内部に設けられたフォーカスレンズの駆動(光軸方向での位置)を制御する。
ズーム制御部113は、操作部115から入力され或いは外部操作用I/F部122を介して外部操作部123から入力された焦点距離情報等に基づいて、レンズ鏡筒101の内部に設けられたズームレンズの駆動を制御する。本体マイコン130は、画像処理部118から出力された画像データから被写体の動きベクトルを算出し、算出結果を防振制御部114へ供給する。防振制御部114は、本体マイコン130からの指示に基づいて手ブレを相殺するようにレンズ鏡筒101の内部に設けられたシフトレンズを制御する光学式防振処理を行う。なお、防振制御部114は、光学式防振処理に代えて、手ブレによる像ブレを相殺する方向に動画の各フレームで画像を切り出す電子式防振処理を行うものであってもよい。
操作部115は、ユーザの操作対象となるボタンやスイッチ、パネル等であり、上述した電源/モードスイッチ72、トリガーボタン61及び操作パネル70を含む。ユーザが操作部115に対する操作により撮像指示やABB調整指示、焦点距離の調整指示等を行うと、指定された指示が本体マイコン130へ通知される。
メモリI/F部116は、撮像素子102から出力された全画素分のRAW画像データをメモリ117に書き込み、また、メモリ117に保持されたRAW画像データを読み出して画像処理部118に出力するインタフェースである。メモリ117は、数フレームの全画素分のRAW画像データを格納することができる揮発性の記憶媒体である。
画像処理部118は、メモリI/F部116を通して取得した全画素分のRAW画像データに対して制御に必要な画像処理を行う。画像処理部118による処理後の画像データは本体マイコン130へ送られ、本体マイコン130は取得した画像データに基づき、各制御部へ指示する制御量を演算する。外部出力I/F部120は、画像処理部118から出力される画像データを、外部の表示モニタや記憶媒体に出力するためのインタフェースである。なお、図1に示したコネクタ12は、外部出力I/F部120に含まれる。
本体マイコン130は、CPU、ROM及びRAM等を備え、CPUがROMに格納されたプログラムをRAMの作業領域に展開することにより、ビデオカメラ100の全体的な動作を制御する。また、本体マイコン130は、ROMに記憶されたプログラムを実行することで、後述する実施形態での各処理を実現する。RAMは、プログラムの作業領域に加えて、各種制御のための定数や変数、画像処理部118から取得した画像データやCPUによる演算結果を一時的に記憶する記憶領域を有する。更に、本体マイコン130は、操作部115に入力された指示に従った各種の処理を行う。
以下では、本発明に係る撮像装置の制御方法である、ビデオカメラ100におけるABB調整制御について説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態では、絞りによる入射光量の調整可能範囲とNDフィルタ103による入射光量の調整可能範囲とに基づいて、完全遮光状態と同等の状態でABB調整を実行することが可能な環境光の閾値(以下「判定閾値」という)を決定する。そして、決定した判定閾値に基づいて、現在の撮像環境でABB調整が可能か否かを自動的に判断する。なお、絞りによる入射光量の調整可能範囲は、レンズ鏡筒101の絞りの駆動範囲に対応し、NDフィルタ103による入射光量の調整可能範囲は、NDフィルタ103で切り替え可能な濃度範囲に対応する。
図3は、ビデオカメラ100での第1実施形態に係るABB調整処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、本処理は、ユーザがメニュー操作(操作部115の操作)を行ってABB調整の実行を要求したものとして説明する。
本体マイコン130は、操作部115からABB調整の実行指示を受けると、ステップS301において、現在装着されているレンズ鏡筒101に内蔵された絞りについての駆動可能範囲に関する情報を取得する。続くステップS302において本体マイコン130は、カメラ本体に内蔵されたNDフィルタ103で切り替え可能な濃度範囲情報を取得する。続いて、ステップS303において本体マイコン130は、ステップS301,S302で取得した情報に基づき、ABB調整が可能か否かを判定するための判定閾値を決定する。なお、本実施形態では、ABB調整が可能か否かの判定に、撮像画像を後述する評価枠に分けたときの評価枠毎の輝度値を用いることとし、よって、判定閾値には所定の輝度値を用いることとする。
次に、ステップS304において本体マイコン130は、現在の撮像環境でABB調整が可能か否かを判定するための露出設定を行う。具体的には、シャッタスピードをスローシャッタとし、レンズ鏡筒101の絞りを開放とし、NDフィルタ103を最低濃度の状態(抜いた状態)とし、ゲインを最大とすることで、感度を高めた状態とする。これにより、撮像環境が充分に暗いか否かの判定をより高精度に実行可能な状態を作り出すことができる。
続くステップS305において本体マイコン130は、ステップS304で設定した露出条件で撮像を行い、撮像素子102の撮像領域を複数の領域に分割し、各領域(以下「評価枠」という)の評価値(輝度値)を取得する。そして、ステップS306において本体マイコン130は、全ての評価値が判定閾値以下か否かを判定する。本体マイコン130は、ステップS305で取得した全ての評価値が判定閾値以下である場合に現在の撮像環境でABB調整が可能であると判定し、1つでも判定閾値を超えている評価値があった場合には、現在の撮像環境ではABB調整は不可能と判断する。
そのため、本体マイコン130は、ステップS305で取得した評価値のうちの少なくとも1つが判定閾値を超えていると判定した場合(S306でNO)、処理をステップS312へ進める。そして、ステップS312において本体マイコン130は、ABB調整を実行することができない旨のエラー終了表示を行い、その後、本処理を終了させる。
一方、本体マイコン130は、ステップS305で取得した全ての評価値が判定閾値以下であるとステップS306において判定した場合(S306でYES)、処理をステップS307へ進める。ステップS307において本体マイコン130は、レンズ鏡筒101の絞りを最大絞りの状態(最も絞った状態)とする。続いて、ステップS308において本体マイコン130は、NDフィルタ103を最大濃度の状態(限界まで挿入した状態)とする。こうして、絞りとNDフィルタ103による入射光量を最小の状態とする(つまり、より暗い撮像環境とする)ことで、ABB調整のための画像補正データをより正確に求めることができる。
続いて、本体マイコン130は、ステップS309においてABB調整を開始し、その後、ステップS310においてABB調整が完了したか否かを判定する。なお、ABB調整の具体的な実行方法に限定はなく、例えば、上記特許文献1等に記載されているような周知の方法を用いることができる。
本体マイコン130は、ABB調整が完了していないと判定した場合(S310でNO)、予め定められた所定の時間の経過後に、再度、ステップS310の判定を実行する。一方、本体マイコン130は、ABB調整が完了したと判定した場合(S310でYES)、処理をステップS311へ進める。ステップS311において本体マイコン130は、表示部107(モニタ28)にABB調整が正常に完了した旨の表示を行い、本処理を終了させる。なお、撮像素子102の全画素に対してABB調整のための画像補正データが生成されて、ABB調整は正常に完了する。
図4は、ステップS305で用いる撮像環境判定用の評価枠を模式的に示す図である。ここでは、縦9横8(9行8列)の72領域の評価枠があるものとし、行をA〜I、列を1〜8で表すものとする。よって、左上の評価枠はA1と、右下の評価枠はI8と表される。
図4には、評価枠B3,B4,C3,C4に跨がって光源401が存在している例が示されている。この場合、評価枠B3,B4,C3,C4から得られる評価値(輝度値)は、判定閾値(の輝度値)を超えることとなり、ステップS306においてABB調整は不可能であるとの判定がなされることになる。
以上の説明の通り、本実施形態では、装着されている交換レンズの絞り駆動範囲とカメラ本体で切り替え可能な濃度範囲に基づき、ABB調整を実行することが可能な環境光の閾値(判定閾値)を決定する。そして、撮像画像に設定した評価枠の評価値と決定した判定閾値に基づいて、現在の撮像環境でABB調整が可能か否かを自動的に判断する。これにより、ユーザがレンズ鏡筒101に対してボディキャップを装着することが不可能な状況下であっても、ABB調整が可能な撮像環境であれば正しくABB調整を行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、撮像環境を判定する際に、判定用の露出設定に切り替える構成とした。これに対して、判定用の露出設定に切り替えることなく、現在設定されている露出設定でABB調整が可能か否かを、現在設定されている露出設定に合わせて判定閾値を動的に算出することにより、自動的に判定する構成としてもよい。また、ABB調整中に撮像環境が変化する場合を考慮して、ABB調整の完了後に、再度、ステップS305,S306の処理を実行することにより、確実に撮像環境が暗い状態のままABB調整が実行されたか否かを判断する構成としてもよい。例えば、ABB調整の完了後に再度ステップS305,S306の処理を実行したときに、ステップS306での判定がNOに変わった場合には、先のABB調整の結果を取り消し、最初からABB調整をやり直すようにする。このような構成の変更は、後述する第2実施形態及び第3実施形態でも適用が可能である。
更に、本実施形態では、NDフィルタ103を用いるものとしたが、これに代えて、EC素子(Electro chromic device)を用いることもできる。また、カメラ本体が複数枚のNDフィルタ103を同時に装着可能な機械的構造となっている場合でも、光路長の関係から、通常は複数枚のNDフィルタ103が同時に挿入されることはない。これに対して、本実施形態でのABB調整の実行時に限って複数枚のNDフィルタ103を同時挿入可能とし、より濃度を高くすることで、ABB調整が可能な撮像環境の判定閾値を下げることができる。その場合、ビデオカメラ100に内蔵されたNDフィルタ103で切り替え可能な濃度範囲情報は、複数枚のNDフィルタ103が同時に挿入された状態でのものとなる。このような構成の変更は、後述する第2実施形態及び第3実施形態でも適用が可能である。
<第2実施形態>
第2実施形態では、任意の評価枠の評価値が判定閾値を超えていた場合に、パン、チルト及びズームのいずれか1つ以上を用いて撮像可能な画角を変更した後に、ABB調整が可能か否かを自動的に判断する。なお、第2実施形態における処理において第1実施形態で説明した処理と重複する処理については、適宜、説明を省略し、第2実施形態に係るABB調整の実行方法に特徴的な処理を中心に説明することとする。
図5は、ビデオカメラ100での第2実施形態に係るABB調整処理の手順を示すフローチャートである。ここでも、本処理は、ユーザがメニュー操作(操作部115の操作)を行ってABB調整の実行を要求したものとして説明する。
本体マイコン130は、操作部115からABB調整の実行指示を受けると、ステップS501において図3のステップS301〜S305の処理を実行する。続くステップS502において本体マイコン130は、全ての評価値が判定閾値以下か否かを判定する。ステップS502の判定は、図3のステップS306の判定と同じ処理である。
本体マイコン130は、ステップS501に含まれるステップS305で取得した全ての評価値が判定閾値以下であると判定した場合(S502でYES)、処理をステップS504へ進める。本体マイコン130は、ステップS504において図3のステップS307〜S311の処理を実行し、その後、本処理を終了させる。一方、本体マイコン130は、ステップS501に含まれるステップS305で取得した評価値のうちの少なくとも1つが判定閾値を超えているとステップS502において判定した場合(S502でNO)、処理をステップS503へ進める。そして、ステップS503において本体マイコン130は、評価値が判定閾値以下の領域があるか否かを判定する。
本体マイコン130は、評価値が判定閾値以下の領域がない(全ての評価枠の評価値が判定閾値を超えている)と判定した場合(S503でNO)、処理をステップS505へ進める。本体マイコン130は、ステップS505において図3のステップS312と同じエラー処理を行い、その後、本処理を終了させる。一方、本体マイコン130は、評価値が判定閾値以下の領域があるとステップS503において判定した場合(S503でYES)、処理をステップS506へ進める。なお、ステップS503においては、評価値が判定閾値以下の評価枠の数に下限値(閾値)を設け、評価値が判定閾値以下の評価枠の数が設定された下限値以上ある場合にYESと判定され、それ以外の場合にはNOと判定されるようにしてもよい。
ステップS506において本体マイコン130は、画角内の全ての評価枠の評価値が判定閾値以下となるようにビデオカメラ100のパン、チルト及びズーム機能を利用して画角を変更する。その後、本体マイコン130は、処理をステップS502へ戻す。
図6は、ステップS506における画角変更の前後での撮像環境判定用の評価枠の関係を模式的に示す図であり、上図が画角変更前を、下図が画角変更後をそれぞれ示している。画角変更前には、図4に示した評価枠と同様に縦9横8の72領域の評価枠があり、評価枠B3,B4,C3,C4に跨がって光源601が存在している。この場合、評価枠B3,B4,C3,C4から得られる評価値は判定閾値を超えることとなるが、評価枠B3,B4,C3,C4以外の評価枠から得られる評価値は判定閾値以下である。そのため、図5のフローチャートでは、ステップS502、S503、S506の順に処理が進められることになる。
図6には、判定閾値以下の領域として評価枠D4〜I8の領域を用いて画角変更を行う例が示されている。評価枠D4〜I8の領域が画角となるようにパン、チルト及びズームを任意に行い、新たな縦9横8の72領域の評価枠A´1´〜I´8´を設定する。
以上の説明の通り、本実施形態も第1実施形態と同様に、装着されている交換レンズの絞り駆動範囲とカメラ本体で切り替え可能な濃度範囲に基づき、ABB調整を実行することが可能な環境光の閾値を決定する。そして、決定した判定閾値に基づいて現在の撮像環境でABB調整が可能か否かを自動的に判断する。更に、本実施形態では、評価値が判定閾値を超えた評価枠がある場合には、パン、チルト及びズームを任意に用いて完全遮光状態と同等の状態でABB調整を実行することが可能な画角に変更した上でABB調整を行う。これにより、ユーザがレンズ鏡筒101に対してボディキャップを装着することが不可能な状況下であっても、ABB調整が可能な撮像環境であれば正しくABB調整を行うことが可能となる。また、第1実施形態よりも、ABB調整が可能な環境を広げることができる。
<第3実施形態>
第3実施形態では、任意の評価枠の評価値が判定閾値を超えていた場合、判定閾値を超えている評価枠内の物体が移動物体であるか静止物体であるかを判定する。そして、静止物体である場合には、判定閾値以下の評価値の評価枠領域にABB調整の実行領域としての黒画像取得領域を設定し、1回目のABB調整を実行する。その後、1回目のABB調整に用いられていない領域である黒画像未取得領域の評価枠の評価値が判定閾値を超えないように、パン、チルト及びズームを任意に用いて画角を変更し、2回目のABB調整を実行する。更に、必要に応じて同様に3回目以降のABB調整を実行する。こうして、複数回に分けて全ての評価枠に対してABB調整が実行されるようにする。なお、第3実施形態における処理において第1実施形態で説明した処理と重複する処理については、適宜、説明を省略し、第3実施形態に係るABB調整の実行方法に特徴的な処理を中心に説明することとする。
図7は、ビデオカメラ100での第3実施形態に係るABB調整処理の手順を示すフローチャートである。ここでも、本処理は、ユーザがメニュー操作(操作部115の操作)を行ってABB調整の実行を要求したものとして説明する。
本体マイコン130は、操作部115からABB調整の実行指示を受けると、ステップS701において図3のステップS301〜S305の処理を実行する。続くステップS702において本体マイコン130は、全ての評価値が判定閾値以下か否かを判定する。ステップS702の判定は、図3のステップS306の判定と同じ処理である。
本体マイコン130は、ステップS701に含まれるステップS305で取得した全ての評価値が判定閾値以下であると判定した場合(S702でYES)、処理をステップS704へ進める。本体マイコン130は、ステップS704において図3のステップS307〜S311の処理を実行し、その後、本処理を終了させる。一方、本体マイコン130は、ステップS701に含まれるステップS305で取得した評価値のうちの少なくとも1つが判定閾値を超えているとステップS702において判定した場合(S702でNO)、処理をステップS703へ進める。
ステップS703において本体マイコン130は、判定閾値を超える評価枠が移動(判定閾値を超える評価枠の位置が経時的に変化するか)するか否かを、例えば、複数の所定数のフレーム間で監視することにより判定する。本体マイコン130は、判定閾値を超える評価枠が時間変化すると判定される場合(S703でYES)、処理をステップS705へ進める。ここで、判定閾値を超える評価枠が時間変化すると判定される場合には、移動する光源が存在する可能性が高く、正常にABB調整が実行できない可能性がある。ステップS705において本体マイコン130は、ABB調整を実行することができない旨のエラー終了表示を行い、その後、本処理を終了させる。
一方、本体マイコン130は、判定閾値を超える評価枠が時間変化しないとステップS703において判定される場合(S703でNO)、処理をステップS706へ進める。ここで、判定閾値を超える評価枠が時間変化しない場合には、静止している光源が存在する可能性が高く、判定閾値以下の評価枠の領域に対してはABB調整を実行することができる環境である可能性が高い。そこで、ステップS706において本体マイコン130は、判定閾値以下の評価値の評価枠領域であって、且つ、黒画像未取得の領域を黒画像取得領域に設定する。
続くステップS707において本体マイコン130は、ステップS706で設定した黒画像取得領域に対して、図3のステップS307〜S310の処理(ABB調整)を実行する。続いて、ステップS708において本体マイコン130は、黒画像未取得領域の評価枠の評価値が判定閾値を超えないように、パン、チルト及びズーム機能を任意に用いて画角変更を行う。ステップS708の処理の具体例については、図8を参照して後述する。その後、本体マイコン130は、処理をステップS703へ戻し、ステップS703,S706〜S708の処理が評価枠の全領域に対して実行されるまで繰り返す。
図8は、ステップS708における画角変更と設定される黒画像取得領域との関係を模式的に示す図である。図8(a)は画角変更前の評価枠を示しており、図8(b)は画角変更前のビデオカメラ100の撮像画角と設置状況(設置角度)を示している。画角変更前には、図4に示した評価枠と同様に縦9横8の72領域の評価枠があり、評価枠B3,B4,C3,C4に跨がって光源801が存在している。この場合、評価枠B3,B4,C3,C4から得られる評価値は判定閾値を超えることとなるが、評価枠B3,B4,C3,C4以外の評価枠から得られる評価値は判定閾値以下である。そこで、全体の右半分の評価枠A5〜I8領域を最初(1回目)のABB調整のための黒画像検出領域として設定し、ABB調整を実行する。
図8(c)は画角変更後の評価枠を示しており、図8(d)は画角変更後のビデオカメラ100の撮像画角と設置状況(設置角度)を示している。図8(c),(d)には、評価枠B3,B4,C3,C4に跨がっていた光源801が、右半分の領域内の評価枠B5,B6,C5,C6に跨がって位置するように、ビデオカメラ100を左方向にパン操作した例を示している。なお、画角変更後の光源801の位置は、評価枠B3,B4,C3,C4に跨がる位置に限定されるものではなく、他の位置(例えば、評価枠F6,G6に跨がった位置等)であってもよい。
これにより、1回目のABB調整に用いられなかった左半分の評価枠A1〜I4領域の評価枠の評価値を、判定閾値を超えないように変更することができるので、評価枠A1〜I4領域を2回目のABB調整のための黒画像検出領域として設定し、ABB調整を実行する。こうして実行した2回のABB調整の検出結果を合わせることで、撮像素子102の全画素に対して画像補正データを生成することができる。
なお、黒画像検出領域の設定とABB補正の回数は2回に限定されるものではない。例えば、複数の光源が存在する場合等に、3回以上の黒画像検出領域の設定とABB補正によって撮像素子102の全画素に対して画像補正データを得ることができるのであれば、その回数だけステップS703,S706〜S708の処理を行えばよい。
以上の説明の通り、本実施形態では、装着されている交換レンズの絞り駆動範囲とカメラ本体で切り替え可能な濃度範囲に基づき、ABB調整を実行することが可能な環境光の閾値を決定する。そして、決定した判定閾値に基づいて現在の撮像環境でABB調整可能か否かを自動的に判断する。更に、評価値が判定閾値を超えた評価枠がある場合に、判定閾値を超えた評価枠にある物体が移動物体か静止物体かを判定し、静止物体である場合には判定閾値以下の評価枠領域を黒画像取得領域に設定して1回目のABB調整を実施する。その後、1回目のABB調整での黒画像未取得領域の評価枠の評価値が判定閾値を超えないように、パン、チルト及びズームを任意に用いて画角を変更して、2回目のABB調整を実行する。このように複数回に分けて、評価枠の全領域に対してABB調整を実行する。これにより、ユーザがレンズ鏡筒101に対してボディキャップを装着することが不可能な状況下であっても、ABB調整が可能な撮像環境であれば正しくABB調整を行うことが可能となる。また、第1実施形態よりも、ABB調整が可能な環境を広げることができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、本発明は、上述した実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 レンズ鏡筒
102 撮像素子
103 NDフィルタ
108 ゲイン制御部
109 シャッタ制御部
110 ND制御部
113 ズーム制御部
118 画像処理部
130 本体マイコン

Claims (9)

  1. 被写体を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段への入射光量を調整する第1の調整手段と、
    前記第1の調整手段とは別に設けられ、前記撮像手段への入射光量を調整する第2の調整手段と、
    現在の撮像環境でブラックバランスの自動調整が可能か否かを、前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれによる入射光量を最大とした状態で撮像された撮像画像の評価値と所定の判定閾値とに基づいて判定する判定手段と、
    前記第1の調整手段による入射光量の調整可能範囲と前記第2の調整手段による入射光量の調整可能範囲に基づき前記判定閾値を決定する決定手段と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記現在の撮像環境で前記自動調整が可能であると前記判定手段が判定した場合に、前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれによる入射光量を最小とした状態で、ブラックバランスを調整するための画像補正データを生成する生成手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記判定手段は、前記撮像画像を複数の領域に分割し、前記複数の領域のそれぞれの前記評価値の全てが前記判定閾値を超えないときに、前記自動調整が可能であると判定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記撮像手段が撮像を行うときの画角をパン、チルト、ズームの少なくとも1つによって変更する変更手段を備え、
    前記変更手段は、前記判定手段が前記複数の領域の中の少なくとも1つの領域の評価値が前記判定閾値を超えていると判定した場合に、画角内の全ての領域の評価値が前記判定閾値を超えないように画角を変更し、
    前記生成手段は、前記変更手段による画角変更後の領域で前記画像補正データを生成することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記判定手段が前記複数の領域の中の少なくとも1つの領域の評価値が前記判定閾値を超えていると判定した場合に、前記判定閾値を超えている領域が移動するか否かを監視する監視手段を備え、
    前記判定手段は、前記判定閾値を超えている領域が移動すると前記監視手段が判断した場合には前記自動調整を行わず、前記判定閾値を超えている領域が移動しないと判断した場合には前記自動調整を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
  6. 前記第1の調整手段は、少なくとも前記撮像装置が有するレンズ鏡筒に設けられた絞りを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記第2の調整手段は、NDフィルタまたはEC素子であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. ブラックバランスを自動調整する撮像装置の制御方法であって、
    被写体を撮像する撮像手段への入射光量を調整する第1の調整手段および第2の調整手段のそれぞれの入射光量の調整可能範囲に基づき、前記自動調整が可能か否かを判定するための判定閾値を決定する決定ステップと、
    前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれによる入射光量を最大とした状態で前記撮像手段による撮像を行う撮像ステップと、
    前記撮像ステップで得られた撮像画像の評価値と前記決定ステップで決定された判定閾値とに基づいて現在の撮像環境で前記自動調整が可能か否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで前記現在の撮像環境で前記自動調整が可能であると判定された場合に、前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれによる入射光量を最小とした状態で前記撮像手段により撮像を行い、得られた撮像画像に基づき前記自動調整のための画像補正データを生成する生成ステップと、を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  9. 被写体を撮像する撮像手段と、前記撮像手段への入射光量を調整する第1の調整手段および第2の調整手段とを有する撮像装置においてブラックバランスを自動調整するために前記撮像装置のコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記ブラックバランスの自動調整は、
    前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれの入射光量の調整可能範囲に基づき前記自動調整が可能か否かを判定するための判定閾値を決定する決定ステップと、
    前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれによる入射光量を最大とした状態で前記撮像手段による撮像を行う撮像ステップと、
    前記撮像ステップで得られた撮像画像の評価値と前記決定ステップで決定された判定閾値とに基づいて現在の撮像環境で前記自動調整が可能か否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで前記現在の撮像環境で前記自動調整が可能であると判定された場合に、前記第1の調整手段および前記第2の調整手段のそれぞれによる入射光量を最小とした状態で前記撮像手段により撮像を行い、得られた撮像画像に基づき前記自動調整のための画像補正データを生成する生成ステップと、を有することを特徴とするプログラム。
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