JP6464875B2 - 液体カートリッジ及び液体消費装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粘度が経時的に変化し得る液体が貯留された液体カートリッジに関する。
従来より、インク容器に貯留されたインクをノズルから吐出することによって、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。上記構成のインクジェット記録装置において、インク容器内のインクの粘度が変化すると、ノズルに目詰まりが生じたり、画像記録品質に影響を及ぼす可能性がある。
そこで、例えば、特許文献1には、インク容器内のインク粘度を計算し、計算結果に応じて最適な予備吐出動作を行わせるインクジェット記録装置が開示されている。具体的には、特許文献1に記載のインクジェット記録装置は、当該インク容器がインクジェット記録装置に装着されてからの経過時間と、インク容器内のインク残量とに基づいて、インクの粘度を計算している。
特開平09−277560号公報
しかしながら、インク容器内のインクの粘度の変化は、インク容器内のインクの種類、インク容器の置かれた環境の温度等によって大きくばらつく可能性がある。また、特許文献1の構成では、インクジェット記録装置に装着されることなく放置されていたインク容器内のインクの粘度を計算することはできない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、貯留室内の液体の粘度を、より直接的に推定可能な液体カートリッジを提供することにある。
(1) 本発明に係る液体カートリッジは、液体が貯留された液体貯留室と、上記液体貯留室に貯留された液体を該液体カートリッジの外部に供給する液体供給部と、上記液体貯留室に貯留された液体より比重が小さいフロートと、該液体カートリッジの外部から検知可能な検知位置、及び当該検知位置と異なる待機位置の間を移動可能な被検知部材と、上記液体貯留室内において、上記被検知部材の少なくとも一部である抵抗部の移動空間を画定する隔壁と、上記待機位置から上記検知位置へ向かう移動方向への上記被検知部材の移動を規制する規制位置、及び上記被検知部材の移動を許容する許容位置の間を移動可能な規制部材とを備える。上記隔壁は、上記移動空間と上記液体貯留室とを連通させる開口の少なくとも一部を画定する。該液体カートリッジが使用姿勢で且つ上記規制部材が上記許容位置に移動されたことに応じて上方に移動する上記フロートは、上記被検知部材を上記待機位置から上記検知位置へ移動させ、且つ上記抵抗部を上記開口から遠ざかる方向に移動させる。
上記構成によれば、規制部材が規制位置から許容位置に移動すると、被検知部材が待機位置から検知位置に移動する。液体中を移動する被検知部材は、液体から粘性抵抗及び慣性抵抗を受けるので、液体の粘度に応じて移動速度が変化する。したがって、規制部材を許容位置に移動させてから被検知部材が検知位置に到達するまでの時間を計測することにより、液体カートリッジに貯留されている液体の粘度を推定することができる。
ここで、隔壁で囲まれた移動空間内を移動する抵抗部は、より大きな粘性抵抗及び慣性抵抗を受けるので、規制部材を許容位置に移動させてから被検知部材が検知位置に到達するまでの時間が長くなって、液体粘度の推定精度が向上する。また、抵抗部より開口寄りの移動空間の容積は、被検知部材が待機位置に配置されているときに、被検知部材が検知位置に配置されているときより小さくなる。これにより、被検知部材が待機位置に配置されている状態で、液体貯留室から移動空間に気泡が進入しにくくなる。その結果、気泡が付着することによる被検知部材の移動速度の変化を抑制することができる。
これにより、例えば、液体消費装置に装着されることなく長期間放置されていた液体カートリッジ内の液体の劣化の度合いを推定したり、異なる粘度の液体が貯留された複数種類の液体カートリッジが液体消費装置に装着可能である場合において、装着された液体カートリッジの種類を特定することができる。
なお、液体カートリッジの使用姿勢とは、例えば、液体消費装置に装着された液体カートリッジの姿勢、或いは製造過程において被検知部の動きを確認する際の液体カートリッジの姿勢を指す。また、フロートと被検知部材とは、別体として構成されてもよいし、一体として構成されてもよい。また、被検知部材の一部がフロートとして機能してもよいし、被検知部材そのものがフロートとして機能してもよい。
(2) 好ましくは、上記隔壁は、上記抵抗部の移動軌跡に沿って延設されている。
上記構成によれば、移動空間内の液体から抵抗部が受ける粘性抵抗及び慣性抵抗が大きくなる。その結果、待機位置から検知位置に至る被検知部材の移動時間が長くなるので、液体粘度の推定精度がさらに向上する。
(3) 好ましくは、上記開口は、上記液体供給部に対面する上記隔壁に設けられている。
上記構成によれば、移動空間内の液体が開口を通じて液体供給部に流入しやすくなる。
(4) 好ましくは、上記移動空間に対面する上記隔壁の面には、凹凸が形成されている。
上記構成によれば、移動空間内を移動する抵抗部が隔壁に面接触することを抑制できるので、抵抗部の移動が阻害されるのを抑制できる。なお、凹凸とは、リブ、突起、凹み、シボ等であってもよい。
(5) 好ましくは、上記被検知部材は、上記待機位置及び上記検知位置の間を回動可能であって、上記被検知部材が上記検知位置のときに該液体カートリッジの外部から検知される被検知部と、回動中心から延出されて上記移動空間外で上記被検知部を支持する第1アームと、回動中心から上記第1アームと異なる方向に延出されて上記移動空間内で上記抵抗部である上記フロートを支持する第2アームとを有する。
上記構成によれば、移動空間内に配置されたフロートに気泡が付着しにくくなる。その結果、液体粘度の推定精度の低下を抑制することができる。
(6) 好ましくは、上記隔壁は、回動中心と上記フロートとの間に設けられている。上記隔壁に対面する上記フロートの面は、第1曲率半径の曲面である。上記フロートに対面する上記隔壁の面は、上記第1曲率半径と異なる第2曲率半径の曲面である。
(7) さらに好ましくは、上記第1曲率半径は、上記第2曲率半径より大きい。
上記構成によれば、抵抗部と隔壁とが面接触することがさらに抑制される。
(8) 好ましくは、上記開口は、該液体カートリッジの使用姿勢において、上記隔壁の下端に配置されている。
(9) 例えば、上記隔壁は、上記液体貯留室の下端を画定する下壁に接続されている。そして、上記開口は、上記隔壁及び上記下壁で画定される。
(10) さらに、上記フロートと上記下壁とは、直接対向していてもよい。
上記構成によれば、移動空間内に残留する液体の量を少なくすることができる。
(11) 好ましくは、上記隔壁は、該液体カートリッジの使用姿勢において、上記移動空間の上端を上記液体貯留室に対して閉塞する。
上記構成によれば、液体貯留室から移動空間に気泡がさらに進入しにくくなる。
(12) 例えば、該液体カートリッジは、上記液体供給部に形成された液体供給口を閉塞或いは開放する閉塞部材と、上記液体供給口を閉塞する方向に上記閉塞部材を付勢する付勢部材とをさらに備える。上記被検知部材は、上記付勢部材の付勢方向において、上記付勢部材とずれた位置に配置されている。
(13) 好ましくは、上記規制部材は、上記許容位置から上記規制位置へ移動される過程において、上記被検知部材を上記待機位置へ移動させる。
上記構成によれば、規制部材を許容位置から規制位置に戻すことによって、待機位置において被検知部材の移動が再び規制される。その結果、液体カートリッジ内の液体の粘度を繰り返し推定することができる。
(14) 例えば、上記規制部材は、上記規制位置において、上記被検知部材に接触し、上記許容位置において、上記被検知部材から離間し、上記許容位置から上記規制位置へ移動される過程において、上記被検知部材に接触して上記被検知部材を上記待機位置へ移動させる。
(15) 一例として、上記待機位置の上記被検知部材は、上記開口内に進入している。
(16) 他の例として、上記規制位置の上記規制部材は、上記開口を通じて上記液体貯留室から上記移動空間に進入して、上記待機位置の上記被検知部材の移動を規制する。
上記の各構成によれば、被検知部材が待機位置(換言すれば、規制部材が規制位置)のときに、開口の面積を小さくできる。その結果、液体貯留室から移動空間に気泡がさらに進入しにくくなる。
(17) 例えば、上記開口は、上記隔壁に形成された切欠きである。
(18) 本発明に係る液体消費装置は、液体が貯留された液体貯留室を有する液体カートリッジから供給された液体を消費する。上記液体カートリッジは、液体が貯留された液体貯留室と、上記液体貯留室に貯留された液体を該液体カートリッジの外部に供給する液体供給部と、上記液体貯留室に貯留された液体より比重が小さいフロートを有しており、該液体カートリッジの外部から検知可能な検知位置、及び当該検知位置と異なる待機位置の間を移動可能な被検知部材と、上記液体貯留室内において、上記被検知部材の少なくとも一部である抵抗部の移動空間を画定する隔壁と、上記待機位置から上記検知位置へ向かう移動方向への上記被検知部材の移動を規制する規制位置、及び上記被検知部材の移動を許容する許容位置の間を移動可能な規制部材とを備える。上記隔壁は、上記移動空間と上記液体貯留室とを連通させる開口の少なくとも一部を画定している。該液体カートリッジが使用姿勢で且つ上記規制部材が上記許容位置に移動されたことに応じて上方に移動する上記フロートは、上記被検知部材を上記待機位置から上記検知位置へ移動させ、且つ上記抵抗部を上記開口から遠ざかる方向に移動させる。該液体消費装置は、上記液体カートリッジが着脱可能に装着される装着部と、上記装着部に装着された上記液体カートリッジから上記液体供給部を通じて供給された液体を消費する液体消費部と、上記被検知部材が上記検知位置に存在することを示す検知信号を出力する検知部とを備える。
(19) 好ましくは、上記規制部材が上記許容位置に移動されてから上記検知部によって上記検知信号が出力されるまでの経過時間が閾値範囲に含まれるか否かを判断する制御部をさらに備える。
上記構成によれば、規制部材を許容位置に移動させてから被検知部材が検知位置に到達するまでの時間を計測することにより、液体カートリッジに貯留されている液体の粘度を推定することができる。ここで、隔壁で囲まれた移動空間内を移動する抵抗部は、より大きな粘性抵抗及び慣性抵抗を受けるので、規制部材を許容位置に移動させてから被検知部材が検知位置に到達するまでの時間が長くなって、液体粘度の推定精度が向上する。また、抵抗部より開口寄りの移動空間の容積は、被検知部材が待機位置に配置されているときに、被検知部材が検知位置に配置されているときより小さくなる。これにより、液体貯留室から移動空間に気泡が進入しにくくなって、気泡が付着することによる被検知部材の移動速度の変化を抑制することができる。
なお、本明細書中の「閾値範囲」は、上限値及び下限値の両方が特定されている必要は必ずしも必要でなく、上限値及び下限値の少なくとも一方が特定されていればよい。例えば、上限値のみが特定されている閾値範囲は、上限値以下の全ての値を含む。同様に、下限値のみが特定されている閾値範囲は、下限値以上の全ての値を含む。
本発明によれば、規制部材を許容位置に移動させてから被検知部材が検知位置に到達するまでの時間を計測することにより、液体カートリッジに貯留されている液体の粘度を推定することができる。また、移動空間内に配置された抵抗部によって、被検知部材が検知位置に到達するまでの時間が長くなって、液体粘度の推定精度が向上する。さらに、液体貯留室から移動空間に気泡が進入しにくくなるので、気泡が付着することによる被検知部材の移動速度の変化を抑制することができる。
図1は、カートリッジ装着部110を備えたプリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。 図2は、インクカートリッジ30の外観構成を模式的に示す斜視図である。 図3は、インク容器32の斜視図である。 図4は、プリンタ10の機能ブロック図である。 図5は、規制部材88が規制位置で被検知部材59が待機位置の状態におけるインク容器32の図であり、(A)は右側面図であり、(B)は縦断面図である。 図6は、規制部材88が許容位置で被検知部材59が待機位置の状態におけるインク容器32の図であり、(A)は右側面図であり、(B)は縦断面図である。 図7は、規制部材88が許容位置で被検知部材59が検知位置の状態におけるインク容器32の図であり、(A)は右側面図であり、(B)は縦断面図である。 図8(A)は被検知部材59の斜視図であり、図8(B)は弁体77、封止部材78、規制部材88の斜視図である。 図9は、制御部130によって実行されるインク室36内に貯留されたインクの粘度の異常の有無の判定処理のフローチャートである。 図10は、図9に示される処理が終了し且つカートリッジ装着部110のカバーが閉鎖されていることを条件として、制御部130によって実行される処理のフローチャートである。 図11は、制御部130によって実行される残量判定処理のフローチャートである。 図12は、変形例1におけるインク容器32を模式的に示す縦断面図であり、(A)は規制部材88が規制位置で被検知部材59が待機位置の状態であり、(B)は規制部材88が許容位置で被検知部材59が待機位置の状態である。 図13は、変形例1におけるインク容器32を模式的に示す縦断面図であり、(A)は規制部材88が許容位置で被検知部材59が待機位置と検知位置との間の状態であり、(B)は規制部材88が許容位置で被検知部材59が検知位置の状態である。 図14は、変形例1におけるインク容器32を模式的に示す縦断面図であり、図13(B)の状態からインク室36内のインク残量が減った状態である。 図15は、面63Aの曲率半径が面44Aの曲率半径より大きい構成であるインク容器32の右側面図である。 図16は、第4内壁159を有するインク容器32の斜視図である。 図17は、フロート63が開口155を貫通する構成であるインク容器32の右側面図である。 図18は、センサ103及び第2のセンサ148を備えたカートリッジ装着部110と凸部149を備えたインクカートリッジ30とを模式的に示す縦断面図である。 図19は、センサ103を備えたカートリッジ装着部110と凸部149を備えたインクカートリッジ30とを模式的に示す縦断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される方向が挿入方向51と定義される。また、挿入方向51と反対方向であって、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から脱抜される方向が脱抜方向52と定義される。本実施形態において、挿入方向51及び脱抜方向52は水平方向であるが、挿入方向51及び脱抜方向52は水平方向でなくてもよい。また、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入された状態、つまりインクカートリッジ30が使用姿勢にある状態において、重力方向が下方向53と定義され、重力方向と反対方向が上方向54と定義される。また、インクカートリッジ30を脱抜方向52に見た場合において、挿入方向51及び下方向53と直交する方向が、右方向55及び左方向56と定義される。なお、以下の説明において、特に言及がない限り、インクカートリッジ30は、使用姿勢にあるものとする。
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10(液体消費装置の一例)は、記録ヘッド21(液体消費部の一例)と、インク供給装置100と、記録ヘッド21及びインク供給装置100を接続するインクチューブ20とを備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110(装着部の一例)が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30(液体カートリッジの一例)が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面に開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を通じてカートリッジ装着部110に挿入方向51に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から脱抜方向52に抜き出される。
インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインク(液体の一例)が貯留されている。カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態において、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とは、インクチューブ20で接続されている。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられている。サブタンク28は、インクチューブ20を通じて供給されるインクを一時的に貯留する。記録ヘッド21は、インクジェット記録方式によって、サブタンク28から供給されたインクをノズル29から選択的に吐出する。具体的には、記録ヘッド21に設けられたヘッド制御基板21Aから各ノズル29に対応して設けられたピエゾ素子29Aに選択的に駆動電圧が印加される。これにより、ノズル29から選択的にインクが吐出される。
給紙トレイ15から給紙ローラ23によって搬送路24へ給送された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを選択的に吐出する。これにより、記録用紙に画像が記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対27によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
[インク供給装置100]
図1に示されるように、インク供給装置100は、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21にインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。カートリッジ装着部110は、ケース101と、インクニードル102と、センサ103(検知部の一例)と、装着センサ107とを備えている。
なお、図1においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態が示されている。つまり、インクカートリッジ30が使用姿勢である状態が示されている。カートリッジ装着部110には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。また、インクニードル102、センサ103、及び装着センサ107は、4つのインクカートリッジ30それぞれに対応して、4つずつ設けられている。
[インクニードル102]
図1に示されるように、ケース101には、開口112が形成されている。ケース101は、開口112とは反対に位置する奥面151を備えている。インクニードル102は、ケース101の奥面151から脱抜方向52に突出している。インクニードル102は、ケース101の奥面151において、インクカートリッジ30のインク供給部60(液体供給部の一例)に対面し得る位置に配置されている。インクニードル102は、内部に液体流路が形成された管状の樹脂針であって、その突出端近傍に開口が設けられており、基端にインクチューブ20が接続されている。インク室36(液体貯留室の一例)内のインクは、インク供給部60に進入したインクニードル102を通じてインクチューブ20に流出される。つまり、インク室36内のインクは、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30からインク供給部60を通じて記録ヘッド21に供給される。
プリンタ10は、カートリッジ装着部110の開口112を被覆或いは露出させる不図示のカバーを備えている。当該カバーは、ケース101によって開閉可能に支持されている、若しくはプリンタ10の筐体(不図示)によって開閉可能に支持されている。カバーが開いている場合の開口112は、プリンタ10の外部に対して露出されている。この状態において、ユーザは、開口112を通じてカートリッジ装着部110にインクカートリッジ30を挿入することが可能、或いはカートリッジ装着部110からインクカートリッジ30を抜き出すことが可能となる。一方、カバーが閉じている場合の開口112は、プリンタ10の外部に対して覆われている。この状態においては、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に対して挿抜することができない。
なお、本明細書中において、「カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30」とは、少なくとも一部がカートリッジ装着部110内(より具体的には、ケース101内)に位置しているインクカートリッジ30を意味する。したがって、カートリッジ装着部110に挿入される過程のインクカートリッジ30も、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30である。
一方、本明細書中において、「カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了」した状態とは、少なくともインクカートリッジ30から記録ヘッド21にインクを供給可能な状態である。例えば、当該状態は、カートリッジ装着部110に対してインクカートリッジ30が移動しないようにロックされている状態や、開口112に対して開閉するカバーが閉じられている状態のカートリッジ装着部110内にインクカートリッジ30が位置している状態等、プリンタ10による画像記録が可能となるインクカートリッジ30の状態を意味する。カートリッジ装着部110に挿入完了されたインクカートリッジ30は、使用姿勢である。
[センサ103]
図1に示されるように、ケース101は、奥面151の上端から開口112へ向けて拡がった天面152を備えている。センサ103は、ケース101の天面152から下方へ突出している。センサ103は、発光部及び受光部を備える。発光部は、受光部の右方向55または左方向56に、受光部と間隔を空けて設けられている。カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30の凸部37は、発光部及び受光部の間に配置される。換言すれば、発光部及び受光部は、カートリッジ装着部110への装着が完了したインクカートリッジ30の凸部37を挟んで対向配置されている。本実施形態において、発光部から出力される光の光路は、右方向55及び左方向56に一致する。
センサ103は、発光部から出力された光が受光部で受光されたか否かに応じて異なる検知信号を出力する。例えば、センサ103は、発光部から出力された光が受光部で受光できない(すなわち、受光強度が所定の強度未満である)ことを条件として、ローレベル信号(「信号レベルが閾値レベル未満の信号」を指す。)を出力する。一方、センサ103は、発光部から出力された光が受光部で受光できた(すなわち、受光強度が所定の強度以上である)ことを条件として、ハイレベル信号(「信号レベルが閾値レベル以上の信号」を指す。)を出力する。なお、本実施形態における発光部は、例えば、インクカートリッジ30の凸部37の壁(すなわち、後述するフレーム31)を透過し、且つインクカートリッジ30に貯留されたインクを透過しない光(例えば、可視光や赤外光)を出力する。
[装着センサ107]
図1に示されるように、装着センサ107は、インクニードル102より上方向54において、ケース101の奥面151に設けられている。装着センサ107は、カートリッジ装着部110内におけるインクカートリッジ30の挿入経路上の装着検知位置に配置されている。そして、装着センサ107は、装着検知位置におけるインクカートリッジ30の有無に応じた検知信号を制御部130(図4参照)に出力する。本実施形態においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了したときのインクカートリッジ30が装着検知位置に位置するように、装着センサ107が配置されている。
具体的には、装着センサ107は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30のカートリッジカバー33の前面58に押圧されていないことを条件として、ローレベル信号を出力する。一方、装着センサ107は、カートリッジカバー33の前面58に押圧されたことを条件として、ハイレベル信号を出力する。なお、本実施形態における装着センサ107は、カートリッジカバー33の前面58に押圧されるか否かによって異なる検知信号を出力する機械式のセンサであるが、装着センサ107の具体例はこれに限定されず、光学式センサ等であってもよい。
[インクカートリッジ30]
図2及び図3に示されるように、インクカートリッジ30は、インク容器32と、インク容器32を覆うカートリッジカバー33とを有する。カートリッジカバー33は、互いに嵌合可能な2つの部材で構成されており、インク容器32を挟み込むようにしてインク容器32を覆う。図2に示されるように、カートリッジカバー33には2つの開口34、35が形成されている。開口34は、カートリッジカバー33の上面57に形成されている。開口34から、凸部37が突出している。開口35は、カートリッジカバー33の前面58に形成されている。開口35から、インク供給部60が突出している。
なお本実施形態において、カートリッジカバー33は開口34、35からそれぞれ凸部37、インク供給部60が突出しているが、インク容器32のその他の部分を部分的に露出するものであってもよい。
図3に示されるように、インク容器32は、インク室36、インク供給部60、及びフレーム31を有する。インク容器32は、透明な樹脂で形成されるものであって、インク室36に貯留されたインクをインク供給部60を通じて外部に供給する。インクカートリッジ30は、図2に示された起立状態、つまり、同図の下方向53の面を底面とし、同図の上方向54の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿入方向51及び脱抜方向52に沿って挿抜される。
図3に示されるように、フレーム31は、外形が概ね直方体であり、右方向55及び左方向56に細く、下方向53及び上方向54と挿入方向51及び脱抜方向52の寸法が右方向55及び左方向56の寸法よりも大きい扁平形状である。フレーム31は、挿入方向51または脱抜方向52から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う前壁40及び後壁41と、下方向53または上方向54から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う上壁39及び下壁42と、下壁42における右方向55及び左方向56の中央部から上壁39に向けて立設された第1内壁43と、第1内壁43から右方向55に向けて突出された第2内壁44と、第2内壁44と接続されており且つ下壁42における第1内壁43よりも右方向55から上壁39に向けて立設された第3内壁153とで構成されている。第1内壁43、第2内壁44、及び第3内壁153は、隔壁の一例である。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに前方向を向く(換言すれば、挿入方向51を向く)のが前壁40であり、後ろ方向を向く(換言すれば、脱抜方向52を向く)のが後壁41である。
上壁39は、前壁40及び後壁41の上端同士を接続する。下壁42は、前壁40及び後壁41の下端同士を接続する。上壁39には上方向54へ突出する凸部37が形成されている。上記の各壁のうち少なくとも凸部37が形成された上壁39は、センサ103の発光部から出力される光を透過させる。
フレーム31の右方向55及び左方向56の面は、開放されている。開放されたフレーム31の面は、フィルム(不図示)によって封止される。フレーム31の右方向55の面を封止するフィルムの外形は、右方向55から平面視した場合のフレーム31の外形と概ね一致する。フレーム31の左方向56の面を封止するフィルムの外形は、左方向56から平面視した場合のフレーム31の外形と概ね一致する。各フィルムは、インク室36の右壁及び左壁を構成する。各フィルムは、上壁39、前壁40、後壁41、及び下壁42の右端面及び左端面に熱溶着される。
上壁39はインク室36の上端を画定する。前壁40はインク室36の前端を画定する。後壁41はインク室36の後端を画定する。下壁42はインク室36の下端を画定する。各フィルムはインク室36の右端及び左端を画定する。上壁39、前壁40、後壁41、下壁42、及び各フィルムで画定されたインク室36に、インクが貯留可能である。
そして、インク容器32は、フレーム31内に、第1内壁43から右方向55に延びた突部48を備えている。そして、インク室36内には被検知部材59が設けられており、突部48は被検知部材59を支持している。
[第1内壁43、第2内壁44、及び第3内壁153]
第1内壁43、第2内壁44、及び第3内壁153は、インク室36内に形成された壁である。
第1内壁43は、後壁41から前壁40に亘って挿入方向51及び脱抜方向52に延設されている。第1内壁43は、下壁42に接続されており、下壁42からインク室36における下方向53及び上方向54の中央部まで立設されている。
第3内壁153は、後壁41からインク室36における挿入方向51及び脱抜方向52の中央部まで延設されている。第3内壁153は、下壁42に接続されており、下壁42から第1内壁43と概ね同じ高さまで立設されている。第3内壁153は、右方向55及び左方向56において第1内壁43と向かい合った状態で配置されている。なお、図5、図6、図7、図15、及び図17では、第3内壁153の図示が省略されている。
第2内壁44は、右方向55及び左方向56に延設されている。第2内壁44は、インク供給部60よりも脱抜方向52に形成されており、インク供給部60と対面している。第2内壁44は、下壁42に接続されており、下壁42から第1内壁43及び第3内壁153と概ね同じ高さまで立設されている。第2内壁44の左端は、第1内壁43と接続されている。第2内壁44の右端は、第3内壁153と接続されている。
第2内壁44は、湾曲しつつ下壁42から延びている。詳細には、第2内壁44は、脱抜方向52の面を湾曲外側とし且つ挿入方向51の面を湾曲内側として湾曲している。第2内壁44の湾曲方向は、後述するフロート63の移動軌跡に概ね一致する。換言すると、第2内壁44は、フロート63の移動軌跡に沿って延設されている。
第1内壁43、第2内壁44、第3内壁153、及び下壁42は、上端が開口された空間154(移動空間の一例)を画定している。空間154は、開口された上端部、及び第2内壁44に形成された2つの開口155、156を介して、インク室36と連通されている。
また、第1内壁43〜第3内壁153は、剛性のある板状の樹脂部品等で形成されることが好ましい。板状の部材とすることで、インクカートリッジ30内の圧力が変化に対して変形しがたいので、フロート63との間隔を一定に保つことができ、フロート63に生じる抵抗の環境に対する変化を抑制できる。
開口155は、第2内壁44の下端に設けられている。つまり、開口155は、第2内壁44の下端から上方に切り欠かれた切欠きである。開口155は、第2内壁44及び下壁42で画定されている。なお、開口155は、第2内壁44の下端以外に配置されていてもよい。例えば、開口155は、第2内壁44の下端より僅かに上方に配置されていてもよい。この場合、開口155は、第2内壁44のみで画定されている。以上より、第2内壁44は、開口155の少なくとも一部を画定している。開口155の大きさは、気泡が空間154内に侵入しない程度であることが好ましい。具体的には、インク室36とバルブ室64とをつなぐ開口46Aと同じか、それより小さいサイズの開口であることが好ましい。
なお、開口155の位置は、インク供給部60の開口46Aと同じ高さ、または開口46Aよりも低い位置に設けられることが好ましい。このような位置関係にすることで、空間154内に溜まったインクのうち、少なくとも開口46Aより高い水位にあるインクが使われずに空間154内に居残ることを抑制できる。
開口156は、第2内壁44における開口155よりも上方に形成されている。開口156は、第2内壁44で画定されている。開口156には、後述する第2アーム72が挿通される。
[インク室36]
図3に示されるように、インク室36は、前壁40と後壁41との間に形成されている。インク室36には、インクが貯留される。カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30のインク室36は、負圧に維持されている。インク室36は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることによって、第1大気連通路66及び第2大気連通路67を通じて大気に連通される。また、インク室36内のインクは、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されることによって、インク供給部60を通じてインクカートリッジ30の外部に流出する。なお、凸部37は内部空間を有しており、当該内部空間はインク室36の一部を構成している。
[インク供給部60]
図5に示されるように、インク供給部60は、前壁40の下端近傍に形成されている。インク供給部60は、内部にバルブ室47が形成された円筒形状の筒壁46と、筒壁46に取り付けられたシール部材76及びキャップ79とを備えている。
筒壁46は、インク室36の内部から外部に亘って延設されている。筒壁46の脱抜方向52の端部には、インク室36内のインクをバルブ室47内に導くための開口46Aが形成されている。筒壁46の挿入方向51の端部には、開口46B(液体供給口の一例)が形成されている。これにより、インク室36は、バルブ室47を介してインクカートリッジ30の外部と連通されている。つまり、インク供給部60は、インク室36に貯留されたインクをインクカートリッジ30の外部に供給する。筒壁46の挿入方向51の端部、つまり筒壁46の先端には、シール部材76及びキャップ79が取り付けられている。
なお、本実施形態では開口46Aはバルブ室47と同じ高さに設けられたが、開口46Aが開口154と同じ高さに設けられてもよい。このとき、開口46Aがインク供給部60に通じるインク流通路を形成してインク室36内のインクがインク供給部60に流入するようにしてもよい。
図3及び図5(A)に示されるように、バルブ室47には、第1大気連通路66及び第2大気連通路67が接続されている。第1大気連通路66は、バルブ室47とインクカートリッジ30の外部との間で気体を流通させる流路である。すなわち、第1大気連通路66は、バルブ室47を大気に連通させる。第1大気連通路66は、筒壁46の内面と外面とを繋ぐ孔66Aと、一端が孔66Aと連通された溝66Bと、溝66Bの他端とインクカートリッジ30の外部とを繋ぐ孔66Cとで構成されている。
第2大気連通路67は、バルブ室47とインク室36との間で気体を流通させる流路である。第2大気連通路67は、筒壁46の内面と外面とを繋ぐ孔67Aと、一端が孔67Aと連通された溝67Bと、溝67Bの他端とインク室36とを繋ぐ孔67Cとで構成されている。孔67Aは、孔66Aより脱抜方向52にずれた位置に配置されている。孔67Cは、未使用状態のインクカートリッジ30のインク室36に貯留されたインクの液面より上方に位置している。換言すると、孔67Cは、インクがインク室36に最大量貯留された状態におけるインクの液面より上方に位置している。なお、第1大気連通路66及び第2大気連通路67は、インクカートリッジ30の右壁を構成するフィルムによって液密に封止されている。
図5に示されるように、シール部材76は、外径寸法が筒壁46の外径寸法と概ね一致する円板形状の部材である。シール部材76は、筒壁46の先端に液密に密着される。シール部材76の中央部には、シール部材76を挿入方向51に貫通する貫通孔68が形成されている。貫通孔68は、バルブ室47の内外を連通させる。貫通孔68の直径は、インクニードル102の外径寸法より僅かに小さい。シール部材76は、例えば、ゴム等の弾性材料によって形成されている。
キャップ79は、筒壁46の先端に取り付けられており、筒壁46との間にシール部材76を挟む。キャップ79の中央部には、キャップ79を厚み方向に貫通する貫通孔69が形成されている。貫通孔69の直径は、貫通孔68より大きい。キャップ79には、脱抜方向52に突出した係合部(不図示)が形成されている。係合部は、前壁40に設けられた被係合部81に係合される。キャップ79は、シール部材76を筒壁46の先端に保持する。
[弁体77、封止部材78、コイルバネ87]
図5及び図8(B)に示されるように、インク供給部60の筒壁46の内部には、弁体77(移動部材の一例)、封止部材78、及びコイルバネ87(付勢部材の一例)が収容されている。弁体77、封止部材78、及びコイルバネ87は、インク供給部60の状態を、インク供給部60を介してインク室36からインクカートリッジ30の外部にインクが流出される状態と、インク供給部60を介してインク室36からインクカートリッジ30の外部にインクが流出されない状態との間で選択的に切り換えるためのものである。また、弁体77、封止部材78、及びコイルバネ87は、インク供給部60の状態を、インク供給部60を介してインク室36とインクカートリッジ30の外部とが気体が行き来可能に連通される状態と、インク供給部60を介してインク室36とインクカートリッジ30の外部とが気体が行き来可能に連通されない状態との間で選択的に切り換えるためのものである。
弁体77は、円板形状の弁83と、弁83から脱抜方向52に延びた凸部84と、凸部84から凸部84の径方向に突出した第1突出部85及び第2突出部86とを備えている。弁体77は、弁83を筒壁46の挿入方向51の端部に向けた状態で、挿入方向51及び脱抜方向52に移動可能にバルブ室47内に配置されている。凸部84の脱抜方向52の先端部は、バルブ室47からインク室36に突出している。つまり、弁体77は、インク供給部60内及びインク室36内に配置されている。なお、凸部84は、バルブ室47からインク室36に突出していなくてもよい。この場合、弁体77は、インク供給部60内に配置されている。
弁体77の外径寸法は、筒壁46の内径寸法よりも小さい。これにより、弁体77は、挿入方向51及び脱抜方向52に移動可能である。具体的には、弁体77は、図5(B)に示される第1位置と、第1位置より後壁41に近い位置であって図6(B)に示される第2位置との間を移動可能である。
また、弁83の外形寸法は、シール部材76の貫通孔68よりも僅かに大きい。これにより、図5(B)に示されるように、弁体77が第1位置のときに、弁83は、シール部材76の貫通孔68に押し込まれた状態となって、貫通孔68を液密に封止可能である。これにより、開口46Bが閉塞される。一方、図6(B)に示されるように、弁体77が第2位置のときに、弁83は、シール部材76から離間する。これにより、開口46Bが開放される。
また、凸部84の外径寸法は、弁83の外径寸法よりも小さい。
第1突出部85及び第2突出部86は、凸部84の周方向に間隔を空けて、それぞれ4箇所に形成されている。第1突出部85は、第2突出部86より挿入方向51且つ弁83より脱抜方向52にずれた位置に配置されている。
封止部材78は、例えば、ゴム等の弾性材料によって形成されている。図5及び図8(B)に示されるように、封止部材78は、円筒形状の円筒部95と、円筒部95の外面から径方向外側に突出するフランジ形状の第1封止部96及び第2封止部97で構成される。
円筒部95は、第1突出部85及び第2突出部86の間において、凸部84が貫通された状態で配置されている。円筒部95の内径は、凸部84の外径よりも大きい。そのため、円筒部95に凸部84が貫通された状態で、円筒部95と凸部84との間には空間が形成される。また、隣り合う2つの第1突出部85の隙間及び隣り合う2つの第2突出部86の隙間を介して、円筒部95の内部が露出される。これにより、バルブ室47内における開口46Aに連続する空間と、バルブ室47内における開口46Bに連続する空間とは、円筒部95の内部空間によって連通されている。
円筒部95の一端は、第1突出部85と当接しており、円筒部95の他端は、第2突出部86と当接している。これにより、封止部材78は、弁体77と共にバルブ室47内を挿入方向51及び脱抜方向52に移動する。
第1封止部96は、第2封止部97より挿入方向51にずれた位置に配置されている。
各封止部96、97は、筒壁46の内面に気密的に密着する。封止部材78がバルブ室47に挿入されていない状態において、各封止部96、97の外径寸法は、筒壁46の内径寸法より僅かに大きい。これにより、筒壁46の内面に密着した各封止部96、97は、外径寸法を減じる向きに弾性変形する。各封止部96、97は、弁体77が移動することによって、筒壁46の内面に対して摺動する。
コイルバネ87は、開口46Aと第2突出部86との間に配置される。コイルバネ87は、弁体77を挿入方向51へ向けて付勢する。つまり、コイルバネ87は弁体77を第2位置から第1位置へ向けて付勢する。すなわち、コイルバネ87は、開口46Bを閉塞する方向に弁体77を付勢する。これにより、バルブ室47において、弁体77は、シール部材76に当接した状態(図5(B)参照)に保持される。なお、コイルバネ87に代えて、板バネ等の他の付勢部材が用いられてもよい。また、コイルバネ87等の付勢部材は必ずしも設けられていなくてもよい。
[被検知部材59]
図3及び図5に示されるように、被検知部材59が、インク室36内に配置されている。被検知部材59は、フレーム31によって回動可能に支持されている。インク容器32のフレーム31は、第1内壁43から右方向55に延びた突部48を備えている。被検知部材59は、被検知部材59の回動中心となる回動中心部61を備えている。回動中心部61は、円筒形状であるが、円筒形状以外の形状でもよい。被検知部材59は、フレーム31の突部48が回動中心部61に挿入されている。これにより、被検知部材59は、フレーム31に回動可能に支持されている。
図3、図5、及び図8(A)に示されるように、インクカートリッジは、被検知部材59とフロート63とを有している。なお、本実施形態では、フロート63は被検知部材59の一部として構成されている。被検知部材59は、回動中心部61、第1アーム71、第2アーム72、第3アーム73、被検知部62、フロート63(抵抗部の一例)、及び被規制部64で構成されている。
回動中心部61は、第2内壁44よりも挿入方向51にずれた位置に設けられている。第1アーム71は、回動中心部61から回動中心部61の径方向に延出されている。第2アーム72は、回動中心部61から上記径方向且つ第1アーム71と異なる方向に延出されている。第2アーム72は、回動中心部61から、開口156を挿通して、第2内壁44よりも脱抜方向52に形成された空間154まで延びている。第3アーム73は、回動中心部61から上記径方向且つ第1アーム71及び第2アーム72と異なる方向に延出されている。第3アーム73は、第2アーム72より短い。
被検知部62は、第1アーム71の延出端に設けられており、インク室36において第1アーム71に支持されている。つまり、被検知部62は、空間154外において第1アーム71に支持されている。被検知部62は、板形状である。被検知部62は、発光部から出力された光を遮光する材料によって形成されている。
より詳細には、発光部から出力された光が被検知部62の右面及び左面の一方に到達したときに、被検知部62の右面及び左面の他方の面から出て受光部に到達する光の強度が所定の強度未満、例えば、ゼロとなる。被検知部62は、光が右方向55もしくは左方向56に進むのを完全に遮断してもよいし、光を部分的に吸収してもよいし、光の進行方向を曲げてもよいし、光を全反射させてもよい。例えば、被検知部62は、顔料を含有する樹脂であってもよいし、透明もしくは半透明であるがプリズム状の形状を有していて光の進行方向を曲げるものでもあってよいし、アルミニウム膜のような反射膜を表面に有していてもよい。
フロート63は、第2アーム72の延出端に設けられており、空間154内において第2アーム72に支持されている。フロート63は、インク室36に貯留されたインクより比重が小さい材料によって形成されている。
フロート63は、空間154に配置されている。つまり、フロート63と回動中心部61との間に、第2内壁44が配置されている。フロート63と下壁42との間には、他の部材が配置されていない。換言すると、フロート63と下壁42との間には、空間154に貯留されるインクが存在する。すなわち、フロート63と下壁42とは、直接対向している。
被規制部64は、第3アーム73の延出端に設けられている。被規制部64は、第3アーム73の一部であり、第3アーム73の延出端部分である。被規制部64は、延出端部分に平面を有しており、被規制部64は、後述する規制部材88に接離される。なお、被規制部64は、第3アーム73とは別部材であってもよく、この場合、被規制部64は、第3アーム73に支持される。
被検知部材59は、第1アーム71が概ね上方向54を向き、第2アーム72が概ね脱抜方向52を向き、且つ第3アーム73が概ね挿入方向51を向いた状態で、インク室36内に配置される。このような配置において、被検知部材59の大部分は、コイルバネ87よりも脱抜方向52に位置している。つまり、被検知部材59は、コイルバネ87の付勢方向である挿入方向51において、コイルバネ87とずれた位置に配置されている。被検知部材59の第2アーム72は、コイルバネ87よりも脱抜方向52に位置している。つまり、第2アーム72が挿通される開口155と、開口155が形成された第2内壁44とは、挿入方向51において、いずれもコイルバネ87とずれた位置に配置されている。
被検知部材59は、図7に示される検知位置及び図5に示される位置であって検知位置と異なる位置である待機位置の間を回動可能である。カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態において、被検知部材59が検知位置のとき、被検知部62は、センサ103(図1参照)の発光部及び受光部の間に位置する。そのため、発光部から出力された光は、被検知部62に遮られるため、受光部に到達しない。これにより、被検知部62は、被検知部材59が検知位置のときに、インクカートリッジ30の外部からセンサ103によって検知される。一方、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態において、被検知部材59が検知位置以外の位置のとき、被検知部62は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置しない。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達する。
[規制部材88]
図5に示されるように、規制部材88が、インク室36内に配置されている。規制部材88は、フレーム31によって挿入方向51及び脱抜方向52に移動可能に支持されている。図3及び図5に示されるように、インク容器32のフレーム31は、第1内壁43における突部48より脱抜方向52にずれた位置且つ第2内壁44より挿入方向51にずれた位置に、一対のガイド部材49を備えている。一対のガイド部材49は、インク室36内の弁体77の上方かつ突部48の下方の領域に設けられるものであって、上方向54及び下方向53に間隔を空けて設けられている。一対のガイド部材49は、挿入方向51及び脱抜方向52に延設されている。規制部材88は、一対のガイド部材49の間に配置されている。これにより、規制部材88は、フレーム31によって挿入方向51及び脱抜方向52に移動可能に支持されている。
図5及び図8に示されるように、規制部材88は、第1の部分89と第2の部分90とを有する。第2の部分90の挿入方向51及び脱抜方向52の中央部には、右方向55に突出した凸部91が形成されている。第2の部分90の凸部91は、ガイド部材49よりも右方向55に突出した位置にある。一方、第2の部分90の凸部91以外の部分は、一対のガイド部材49の間に配置されており、ガイド部材49に対して右方向55に突出していない。
第1の部分89は、第2の部分90の凸部91から下方向53に延びている。第1の部分89の先端部には、挿入方向51及び脱抜方向52に向く貫通孔92が形成されている。貫通孔92には、弁体77の脱抜方向52の先端部77Aが挿入される。貫通孔92の直径は、先端部77Aよりも僅かに小さい。そのため、先端部77Aと貫通孔92とは嵌合される。これにより、規制部材88の第1の部分89は、弁体77と係合される。このように構成されていることにより、規制部材88は、弁体77と一体に挿入方向51及び脱抜方向52に移動する。
規制部材88は、図5に示される規制位置及び図6に示される位置であって規制位置より後壁41に近い位置である許容位置の間を移動可能である。弁体77が第1位置のとき、規制部材88は規制位置である。弁体77が第2位置のとき規制部材88は許容位置である。弁体77が第1位置から第2位置へ移動すると、規制部材88は規制位置から許容位置へ移動する。弁体77が第2位置から第1位置へ移動すると、規制部材88は許容位置から規制位置へ移動する。
規制部材88が規制位置のとき、規制部材88の第2の部分90の凸部91のうち、上方を向く面が、被規制部64の下方から上方へ向けて被規制部64と当接する。これにより、被規制部64が上方への付勢力を受けることで、被検知部材59の矢印74の方向(図5(B)参照)への回動が規制される。つまり、被検知部材59の待機位置から検知位置へ向かう移動方向への回動が規制される。ここで、規制とは、被検知部材59の待機位置からの回動が規制される一方で、被検知部材59のがたつき程度の移動は許容されることを意味する。また、規制部材88は、被検知部材59が上記移動方向とは逆方向(図5(B)では時計方向)へ回動するのを必ずしも規制しない。
一方、規制部材88が許容位置のとき、規制部材88の第2の部分90の凸部91は、被検知部材59の被規制部64から離間して、被規制部64よりも脱抜方向52にずれた位置に配置される。これにより、被検知部材59の矢印74の方向への回動が許容される。つまり、被検知部材59の待機位置から検知位置への回動が許容される。
[制御部130]
プリンタ10は、制御部130を備える。図4に示されるように、制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。なお、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135は、その一部又は全部が1つのICチップで構成されていてもよいし、複数のICチップに分かれて構成されていてもよい。
制御部130は、不図示のモータを駆動させることによって、給紙ローラ23、搬送ローラ対25、及び排出ローラ対27を回転させる。制御部130は、記録ヘッド21を制御することによって、ノズル29にインクを吐出させる。具体的には、制御部130は、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧の大きさを示す制御信号をヘッド制御基板21Aに出力する。ヘッド制御基板21Aは、制御部130から取得した制御信号に示される大きさの駆動電圧を、各ノズル29に設けられたピエゾ素子29Aに印加することによって、当該ノズル29にインクを吐出させる。制御部130は、プリンタ10やインクカートリッジ30に関する情報や各種メッセージを表示部109に表示させる。
制御部130は、センサ103から出力された検知信号と、装着センサ107から出力された検知信号と、温度センサ106から出力された信号と、カバーセンサ108から出力された信号とを取得する。温度センサ106は、温度に応じた信号を出力するものである。温度センサ106による温度の測定位置は特に限定されず、例えば、カートリッジ装着部110の内部であってもよいし、プリンタ10の表面であってもよい。カバーセンサ108は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開いているときと、閉まっているときとで異なる信号を出力するものである。
[インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着される動作]
以下、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される過程における弁体77、規制部材88、及び被検知部材59の動きが説明される。なお、以下の説明において、インク室36へのインクの貯留量は、後述するニアエンプティ状態よりも多い量であるとする。
図5に示されるように、カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30において、弁体77は、コイルバネ87の付勢力によって第1位置にある。
第1位置の弁体77は、コイルバネ87の付勢力によってシール部材76に当接した状態にある。当該状態において、弁83は、シール部材76の貫通孔68の周縁部に液密に密着する。これにより、貫通孔68が閉塞される。その結果、インク室36からインクカートリッジ30の外部へのインクの流通は遮断されている。
弁体77が第1位置のとき、孔66Aは第1封止部96と第2封止部97との間に位置している。これにより、第1大気連通路66と第2大気連通路67との間の連通は、第2封止部97によって遮断されている。その結果、インク室36内の圧力は負圧に維持されている。
弁体77が第1位置のとき、規制部材88は規制位置である。規制部材88が規制位置のとき、被検知部材59は待機位置である。フロート63に働く浮力により、被検知部材59には矢印74の方向に回動しようとする力が働いており、よって、被規制部64には下方向53に移動しようとする力が働いている。このとき、規制部材88の凸部91は被規制部64の下方から被検知部材59の被規制部64に接触している。これにより、規制位置の規制部材88は、被検知部材59の検知位置への回動方向である矢印74とは逆方向の外力を被規制部64に付与している。言い換えると、規制部材88が許容位置に配置されるとき 、被規制部64は規制部材88の移動する領域内に配置される。しかし規制部材88は規制位置において被規制部64の回動軌跡上に配置されているので、被規制部64は規制部材88の移動領域内に移動することができない。その結果、被検知部材59の待機位置からの回動が規制されている。
なお、本実施形態では規制部材88は被規制部64の下方から当接することで被検知部材59が許容位置に移動することを規制しているが、本実施形態とは異なり、規制部材88の凸部91が脱抜方向52から被規制部64に接触することで被検知部材59の待機位置からの回動を規制するようにしてもよい。
被検知部材59が待機位置のとき、フロート63は、下壁42近傍に位置している。つまり、フロート63は、インク室36に貯留されたインク中に沈んだ状態である。
被検知部材59が待機位置のとき、被検知部62は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置しない。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達する。よって、被検知部材59が待機位置のとき、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力する。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される前であるため、装着センサ107は、インクカートリッジ30のカートリッジカバー33の前面58に押圧されていない。よって、装着センサ107はローレベル信号を制御部130に出力している。
上記状態において、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開かれて、インクカートリッジ30のカートリッジ装着部110への挿入が開始される。つまり、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される。すなわち、インクカートリッジ30が使用姿勢となる。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の奥面151近傍まで挿入方向51に移動すると、インクカートリッジ30のカートリッジカバー33の前面58は、装着センサ107を押圧する。すると、装着センサ107は、ハイレベル信号を制御部130に出力する。これにより、後述する被検知部材59の移動時間の計測のカウントが開始される。
また、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の奥面151近傍まで挿入方向51に移動すると、弁体77の弁83がインクニードル102に当接する。この状態で更にインクカートリッジ30が挿入方向51に移動すると、弁体77はインクニードル102から反力を受けて押される。これにより、弁体77は、コイルバネ87の付勢力に抗って、第1位置から第2位置へ向けて脱抜方向52に移動する。
図6に示されるように、第2位置の弁体77は、シール部材76から離間した状態である。これにより、貫通孔68が開放される。その結果、インク室36からインクカートリッジ30の外部へのインクの流通は許容される。
弁体77が第2位置のとき、孔66A及び孔67Aは、ともに第1封止部96と第2封止部97との間に位置している。これにより、第1大気連通路66と第2大気連通路67との間は連通される。その結果、インク室36は大気に連通され、インク室36内の圧力は負圧から大気圧に変わる。
弁体77が第1位置から第2位置へ脱抜方向52に移動すると、規制部材88が弁体77と一体に脱抜方向52に移動する。つまり、規制部材88は、規制位置から許容位置へ移動する。これにより、規制部材88の凸部91は、被検知部材59の被規制部64から離間する。その結果、被検知部材59は、待機位置から回動自在な状態となる。
被検知部材59が回動自在な状態となると、インク中に沈んだ状態に規制されていたフロート63が浮力によって浮く方向である矢印75の方向に回動する。つまり、被検知部材59は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された姿勢である使用姿勢で且つ規制部材88が許容位置に移動されたことに応じて上方に移動するフロート63によって、待機位置から検知位置へ回動する。
なお、被検知部材59が検知位置に位置しているとき、被規制部64は規制部材88の移動領域に進入している。
フロート63は、浮力によって、矢印75の方向である上方向54に回動する。つまり、フロート63は、第2内壁44の下端に形成された開口155から遠ざかる方向に移動する。フロート63は、第2アーム72が第2内壁44の開口156を画定する面156A(図3及び図6(A)参照)と当接するまで、矢印75の方向に回動する。第2アーム72が面156Aと当接したとき、被検知部材59は、図7に示される位置である検知位置に位置する。
被検知部材59が検知位置のとき、被検知部62は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置する。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達しない。よって、被検知部材59が検知位置のとき、センサ103はローレベル信号を制御部130に出力する。換言すると、センサ103は、被検知部材59が検知位置に存在することを示すローレベル信号(検知信号の一例)を出力する。これにより、後述する被検知部材59の移動時間の計測のカウントが終了される。上記の過程を経てカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了する。
次に、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から脱抜される過程における弁体77、規制部材88、及び被検知部材59の動きが説明される。なお、以下の説明において、インク室36へのインクの貯留量は、後述するニアエンプティ状態よりも多い量であるとする。
図7に示されるように、カートリッジ装着部110への装着が完了した状態のインクカートリッジ30において、弁体77は、インクニードル102の押圧力によって第2位置にある。弁体77が第2位置のとき、規制部材88は許容位置にある。規制部材88が許容位置のとき、被検知部材59の回動は許容される。被検知部材59は、フロート63の浮力によって検知位置にある。
インクカートリッジ30のカートリッジ装着部110からの脱抜が開始されて、インクカートリッジ30が脱抜方向52に移動すると、弁体77はインクニードル102から離間する。これにより、弁体77は、コイルバネ87の付勢力によって第2位置から第1位置に移動する。弁体77が第2位置から第1位置へ移動すると、規制部材88は弁体77と一体に許容位置から規制位置に移動する。規制部材88が許容位置から規制位置に移動する過程において、規制部材88の凸部91は、検知位置において規制部材88の移動領域内に進入している被検知部材59の被規制部64に当接する。具体的には、被規制部64のうち規制位置にて規制部材88の凸部91と当接していた面とは交差する面が規制部材88のうち挿入方向51を向く面と当接する。これにより、被規制部64は、凸部91によって検知位置から待機位置へ向けた方向に押される。その結果、被検知部材59は、矢印74(図5(B)参照)と逆方向に回動する。つまり、被検知部材59は、検知位置から待機位置に回動する。すなわち、規制部材88は、許容位置から規制位置へ移動される過程において、被検知部材59を待機位置へ回動させる。
次に、インクカートリッジ30のカートリッジ装着部110への装着が完了した状態において、インクが記録ヘッド21において消費されることによって、インク室36におけるインクの貯留量が減ったときの、弁体77、規制部材88、及び被検知部材59の動きが説明される。
インク室36に貯留されたインクが、記録ヘッド21のノズル29から吐出されることによって消費されることで減少し、当該インクの液面がフロート63よりも下方に下がると、フロート63は、液面に追随して下方へ移動する。これにより、被検知部材59は、矢印74(図5(B)参照)と逆方向に回動する。つまり、被検知部材59は、検知位置から待機位置へ向けて回動する。これにより、被検知部62は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置しなくなる。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達するようになる。よって、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力する。制御部130は、センサ103からハイレベル信号が出力されたことによって、インク室36に貯留されたインクの残量が所定量になったことを認識する。
[制御部130によるインクの粘度の異常判定]
以下、制御部130によって実行されるインク室36内に貯留されたインクの粘度の異常の有無の判定処理が、図9、図10、及び図11のフローチャートを参照しつつ説明される。
制御部130は、装着センサ107から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わったことを条件として(S11:Yes)、被検知部材59の移動時間の計測のカウントを開始する(S12)。なお、制御部130は、所定周期で検知信号を参照しており、あるタイミングの検知信号と当該あるタイミングに対する直前のタイミングの検知信号とが異なるレベルの信号である場合に、検知信号が切り替わったと判断する。一方、装着センサ107から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わらない場合(S11:No)、制御部130は、後述するステップS20の処理を実行する。なお、装着センサ107から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わらない場合(S11:No)とは、例えば、新しいインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されていない場合である。
次に、制御部130は、移動時間の計測を開始してからの経過時間が予め定められた最大時間を上回ったか否かを判断する(S13)。既に最大時間が経過している場合(S13:Yes)、制御部130は、後述するステップS15の処理を実行する。センサ103から出力される検知信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わる(S13:Yes)前に最大時間が経過する場合とは、インク室36に貯留されたインクの粘度が極めて高い場合である。
一方、未だ最大時間が経過していない場合(S13:No)、制御部130は、センサ103から出力される検知信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わったか否かを判断する(S14)。センサ103から出力される検知信号が切り替わってないと判断した場合(S14:No)、制御部130は、ステップS13の処理を再び実行する。一方、センサ103から出力される検知信号が切り替わったと判断した場合(S14:Yes)、制御部130は、移動時間の計測のカウントを終了して、被検知部材59の移動時間を決定する(S15)。一方、最大時間が経過していると判断された場合(S13:Yes)、制御部130は、最大時間を被検知部材59の移動時間とする。
移動時間は、装着センサ107から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベルに切り替わってから(S11:Yes)、センサ103から出力される検知信号がハイレベル信号からローレベル信号に切り替わるまでに要した時間である。
なお、厳密に言うと、装着センサ107から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベルに切り替わるタイミングは、被検知部材59が規制部材88による規制の解除によって待機位置から検知位置へ向けて回動可能となるタイミングと同時ではないこともある。しかしながら、前者のタイミングと後者のタイミングとは時間的に近いので、後者のタイミングを前者のタイミングで擬制できる。そこで、制御部130は、装着センサ107からハイレベル信号を取得してから、センサ103からローレベル信号を取得するまでの時間を、移動時間、すなわち、被検知部材59が待機位置から検知位置へ移動するのに要した時間として計測する。
次に、制御部130は、異常フラグをリセット(すなわち、”OFF”を設定)する(S16)。異常フラグは、後述する移動時間の判断(S18)の結果、移動時間が閾値範囲内でなかった場合(S18:No)に”ON”が設定される。異常フラグは、インクカートリッジ30毎に設定される値である。制御部130は、異常フラグをEEPROM134に記憶する。
次に、制御部130は、温度センサ106から出力される信号に基づいて、閾値範囲を決定する(S17)。閾値範囲は、インク室36に貯留されているインクの粘度を推定するために、ステップS15で計測された移動時間と比較されるものである。制御部130は、温度センサ106から出力される信号によって特定される温度が高いほど、閾値範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を小さくする。換言すれば、制御部130は、温度センサ106から出力される信号によって特定される温度が低いほど、閾値範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方を大きくする。
次に、制御部130は、ステップS15で測定された移動時間が、ステップS17で決定された閾値範囲に含まれるか否かを判断する(S18)。移動時間が閾値範囲の下限値を下回った場合、インクの粘度が正常なインクの粘度よりも低すぎると推定される。一方、移動時間が閾値範囲の上限値を上回った場合、インクの粘度が正常なインクの粘度よりも高すぎると推定される。そして、制御部130は、移動時間が閾値範囲を外れたことを条件として(S18:No)、異常フラグに”ON”を設定する(S19)。一方、制御部130は、移動時間が閾値範囲に含まれることを条件として(S18:Yes)、ステップS19の処理をスキップする。
次に、制御部130は、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが閉まっていることを示す信号がカバーセンサ108から出力されているか否かを判断する(S20)。カバーが開いていると判断した場合(S20:No)、制御部130は、ステップS11以降の処理を再び実行する。一方、カバーが閉まっていると判断した場合(S20:Yes)、制御部130は、ステップS20でカバーが閉まっていると判断してから所定の時間が経過したか否かを判断する(S21)。
既に所定の時間が経過したと判断した場合(S21:Yes)、制御部130は、図9の処理を終了する。一方、未だ所定の時間が経過していないと判断した場合(S21:No)、制御部130は、ステップS11以降の処理を再び実行する。なお、ステップS11以降の処理を繰り返す過程でカバーが開いていると判断した場合(S20:No)、制御部130は、カバーが閉まっていると判断(S20:Yes)した時点で開始した時間の計測を終了する。
制御部130は、図9に示される処理を終了した後、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが閉まっていることを示す信号がカバーセンサ108から出力されていることを条件として、図10に示される処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
まず、制御部130は、装着センサ107から出力される検知信号がハイレベル信号であるか否かを判断する(S31)。装着センサ107から出力される検知信号がローレベル信号である場合(S31:No)、制御部130は、インクカートリッジ30が未装着であることを報知(S38)し、図10の処理を終了する。報知の具体的な方法は特に限定されないが、例えば、プリンタ10に搭載された表示部109にメッセージを表示してもよいし、スピーカ(不図示)からガイド音声を出力してもよい。
一方、装着センサ107から出力される検知信号がハイレベル信号である場合(S31:Yes)、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されているか否かを判断する(S32)。異常フラグに”ON”が設定されている場合(S32:Yes)、制御部130は、インクカートリッジ30に関する情報を報知(S37)し、図10の処理を終了する。報知の具体的な内容は特に限定されないが、例えば、インク室36内のインクが劣化していること、或いはインクカートリッジ30の交換を推奨すること等を報知すればよい。報知の具体的な方法は、ステップS38の方法と同じであってよい。
一方、異常フラグに”OFF”が設定されている場合(S32:No)、制御部130は、図11に示される処理である残量判定処理を実行する(S33)。残量判定処理については後述する。残量判定処理の後、制御部130は、エンプティフラグに”ON”が設定されているか否かを判断する(S34)。エンプティフラグは、インク室36に貯留されているインクの量が画像記録を実行するのに不十分である程に少なくなっていると判断された場合に”ON”に設定されるフラグである。
エンプティフラグに”ON”が設定されている場合(S34:Yes)、制御部130は、図10の処理を終了する。一方、エンプティフラグに”ON”が設定されていない場合(S34:No)、制御部130は、画像記録指示を取得したか否かを判断する(S35)。画像記録指示を取得していない場合(S35:No)、制御部130は、図10の処理を終了する。一方、画像記録指示を取得した場合(S35:Yes)、制御部130は、記録ヘッド21、給紙ローラ23、搬送ローラ対25、排出ローラ対27等を直接的及び間接的に制御することによって記録用紙に画像を記録(S36)し、図10の処理を終了する。なお、ステップS36の処理は、記録用紙1枚に対する画像記録処理が終了する時点までを一つの処理として終了してもよいし、取得した全ての画像データに対応する画像記録処理が終了した時点までを一つの処理として終了してもよい。
上記のように、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されている場合(S32:Yes)、ステップS36の画像記録処理を実施しない。つまり、制御部130は、ステップS36をスキップする。すなわち、制御部130は、記録ヘッド21にインクを吐出させない。
以下、図11に示される処理である残量判定処理が説明される。最初に、制御部130は、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されているか否かを判断する(S41)。ニアエンプティフラグは、インク室36に貯留されているインクの量が画像記録を実行できる量ではあるものの残り少なくなっていると判断された場合に”ON”に設定されるフラグである。つまり、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されている場合におけるインク室36に貯留されているインクの量は、エンプティフラグに”ON”が設定されている場合におけるインク室36に貯留されているインクの量よりも多い。
ニアエンプティフラグに”ON”が設定されていない場合(S41:No)、制御部130は、センサ103から出力される検知信号がローレベル信号からハイレベル信号に切り替わったか否かを判断する(S42)。センサ103から出力される検知信号が切り替わってないと判断した場合(S42:No)、残量判定処理が終了されて、制御部130は、図10のステップS34の処理を実行する。一方、センサ103から出力される検知信号が切り替わったと判断した場合(S42:Yes)、制御部130は、ニアエンプティフラグに”ON”を設定する(S43)。次に、制御部130は、インクカートリッジ30がニアエンプティ状態であることを報知(S44)し、図11の処理を終了する。その後、制御部130は、図10のステップS34の処理を実行する。前述したニアエンプティ状態とは、インク室36に貯留されているインクの量が画像記録を実行できる量ではあるものの残り少なくなっている状態である。
ステップS41において、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されている場合(S41:Yes)、制御部130は、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されてからのソフトカウント値が所定値以上であるか否かを判断する(S45)。ソフトカウント値とは、制御部130が記録ヘッド21にインクの吐出命令を出したときのデータに基づいて算出される値である。詳細には、ソフトカウント値とは、制御部130が記録ヘッド21から吐出するよう命令したインク滴の数と、制御部130によって指定された各インク滴のインク量との乗算値が累積的にカウントされる値である。所定値は、ソフトカウント値と比較される値である。
ニアエンプティフラグに”ON”が設定されてからのソフトカウント値が所定値未満である場合(S45:No)、つまりニアエンプティフラグに”ON”が設定されてからの記録ヘッド21によるインク消費量が所定量未満である場合(S45:No)、制御部130は、制御部130は、前述したステップS44の処理を実行する。
一方、ニアエンプティフラグに”ON”が設定されてからのソフトカウント値が所定値以上である場合(S45:Yes)、つまりニアエンプティフラグに”ON”が設定されてからの記録ヘッド21によるインク消費量が所定量以上である場合(S45:Yes)、制御部130は、エンプティフラグに”ON”を設定する。次に、制御部130は、インクカートリッジ30がエンプティ状態であることを報知(S47)し、図11の処理を終了する。その後、制御部130は、図10のステップS34の処理を実行する。前述したエンプティ状態とは、インク室36に貯留されているインクの量が画像記録を実行するのに不十分である程に少なくなっている状態である。
なお、ステップS44、S47における報知の具体的な方法は特に限定されないが、例えば、プリンタ10に搭載された表示部109にメッセージを表示してもよいし、スピーカ(不図示)からガイド音声を出力してもよい。
[実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、規制部材88が規制位置から許容位置に移動すると、被検知部材59が待機位置から検知位置に移動する。インク中を移動する被検知部材59は、インクから粘性抵抗及び慣性抵抗を受けるので、インクの粘度に応じて移動速度が変化する。したがって、規制部材88を許容位置に移動させてから被検知部材59が検知位置に到達するまでの時間を計測することにより、インクカートリッジ30に貯留されているインクの粘度を推定することができる。
ここで、第1内壁43、第2内壁44、及び第3内壁153で囲まれた空間154内を移動するフロート63は、より大きな粘性抵抗及び慣性抵抗を受けるので、規制部材88を許容位置に移動させてから被検知部材59が検知位置に到達するまでの時間が長くなって、インク粘度の推定精度が向上する。また、フロート63より開口155寄りの空間154の容積は、被検知部材59が待機位置に配置されているときに、被検知部材59が検知位置に配置されているときより小さくなる。これにより、被検知部材59が待機位置に配置されている状態で、インク室36から空間154に気泡が進入しにくくなる。その結果、気泡が付着することによる被検知部材59の移動速度の変化を抑制することができる。
これにより、例えば、プリンタ10に装着されることなく長期間放置されていたインクカートリッジ30内のインクの劣化の度合いを推定したり、異なる粘度のインクが貯留された複数種類のインクカートリッジ30がプリンタ10に装着可能である場合において、装着されたインクカートリッジ30の種類を特定することができる。
また、本実施形態によれば、第2内壁44がフロート63の移動軌跡に沿って延設されている。そのため、空間154内のインクからフロート63が受ける粘性抵抗及び慣性抵抗が大きくなる。その結果、待機位置から検知位置に至る被検知部材59の移動時間が長くなるので、インク粘度の推定精度がさらに向上する。
また、本実施形態によれば、開口155がインク供給部60に対面する第2内壁44に設けられている。そのため、空間154内のインクが開口155を通じてインク供給部60に流入しやすくなる。
また、本実施形態によれば、抵抗部として機能するフロート63が空間154内に配置されている。そして、フロート63に気泡が付着しにくくなる。その結果、被検知部材59の移動速度の変化を抑制することができるため、インク粘度の推定精度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、フロート63と下壁42とが直接対向しているため、空間154内に残留するインクの量を少なくすることができる。
また、本実施形態によれば、規制部材88を許容位置から規制位置に戻すことによって、待機位置において被検知部材59の移動が再び規制される。その結果、インクカートリッジ30内のインクの粘度を繰り返し推定することができる。
[変形例1]
上述の実施形態では、被検知部材59は回動することによって検知位置及び待機位置の間を移動したが、被検知部材59は回動以外によって検知位置及び待機位置の間を移動してもよい。
例えば、被検知部材59は、下方向53及び上方向54に移動してもよい。被検知部材59が上下動可能である構成の一例について、以下に詳述する。
図12に示されるように、被検知部材59は、インク室36内に配置されている。被検知部材59は、フレーム31によって上下動可能に支持されている。インク容器32のフレーム31は、下壁42から上方向54に突出したガイド部材113を備えている。ガイド部材113は、中空且つ四角柱形状の部材である。ガイド部材113の内部空間に、被検知部材59のフロート114が配置される。これにより、被検知部材59は、ガイド部材113に沿って上下動可能となる一方で、挿入方向51及び脱抜方向52と右方向55及び左方向56とにおいて、がたつき程度の移動のみが可能となる。つまり、ガイド部材113は、被検知部材59を下方向53及び上方向54に沿って直線的に移動させる。以上より、被検知部材59は、フレーム31に上下動可能に支持されている。
ガイド部材113は、底部113Aと、底部113Aの挿入方向51端部から上方向54に突出した第1側部113Bと、底部113Aの脱抜方向52端部から上方向54に突出した第2側部113Cと、底部113Aの右方向55端部から上方向54に突出した第3側部(不図示)と、底部113Aの左方向56端部から上方向54に突出した第4側部(不図示)とを備えている。第1側部113Bは、第3側部及び第4側部の挿入方向51端部同士を接続する。第2側部113Cは、第3側部及び第4側部の脱抜方向52端部同士を接続する。ガイド部材113の上端は、開口されている。
底部113A、第1側部113B、第2側部113C、第3側部、及び第4側部によって画定されるガイド部材113の内部空間は、移動空間の一例である。ガイド部材113の内部空間を画定する底部113A、第1側部113B、第2側部113C、第3側部、及び第4側部は、隔壁の一例である。
底部113Aには、挿入方向51及び脱抜方向52に貫通された貫通孔157が形成されている。第2側部113Cの下端近傍には、挿入方向51及び脱抜方向52に貫通された貫通孔158(開口の一例)が形成されている。貫通孔158は、インク室36とガイド部材113の内部空間とを連通させている。
被検知部材59は、フロート114、アーム115、及び被検知部116で構成されている。
フロート114は、ガイド部材113によって、下方向53及び上方向54以外の移動ががたつき程度に規制されている。フロート114は、インク室36に貯留されたインクより比重が小さい材料によって形成されている。フロート114は、概ね直方体形状である。
フロート114の脱抜方向52に向いた面には、挿入方向51に凹んだ凹部117が形成されている。
アーム115は、フロート114から上方向54に延出されている。被検知部116は、アーム115の延出端に設けられており、アーム115に支持されている。被検知部116は、板形状である。被検知部116は、発光部から出力された光を遮光する材料によって形成されている。被検知部116は、被検知部62と同様の態様で発光部から出力された光を遮光する。
被検知部材59は、図13(B)に示される検知位置及び図12(A)に示される待機位置の間を、ガイド部材113にガイドされつつ移動可能である。検知位置及び待機位置は、互いに鉛直方向に離間している。検知位置は、待機位置よりも上方向54にずれた位置である。ガイド部材113は、検知位置及び待機位置の間で被検知部材59を直線的に移動させる。
被検知部材59が検知位置のとき、被検知部116は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置する。つまり、被検知部116は、センサ103の発光部及び受光部の間である光軸111上に位置する。そのため、発光部から出力された光は、被検知部116に遮られるため、受光部に到達しない。これにより、被検知部116は、被検知部材59が検知位置のときに、インクカートリッジ30の外部からセンサ103によって検知される。一方、被検知部材59が検知位置以外の位置のとき、被検知部116は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置しない。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達する。
被検知部材59が待機位置であるとき、凹部117は、貫通孔158と向かい合い且つ貫通孔158と連続した位置となる。換言すると、凹部117と貫通孔158とは、互いに挿入方向51に沿って並んだ状態となる。
図12に示されるように、規制部材88が、インク室36内に配置されている。規制部材88は、弁体77の凸部84における弁83とは反対の端部120と接続されている。このため、規制部材88は、弁体77と一体に挿入方向51及び脱抜方向52に移動する。
規制部材88は、端部120から脱抜方向52に延出された第1の部分88Aと、第1の部分88Aから下方向53に延出された第2の部分88Bと、第2の部分88Bから脱抜方向52に延出された第3の部分88Cと、第3の部分88Cから上方向54に延出された第4の部分88Dと、第4の部分88Dから挿入方向51に延出された第5の部分88Eとを備えている。
第3の部分88Cは、貫通孔157を貫通している。第4の部分88Dは、ガイド部材113よりも脱抜方向52の位置に設けられている。第5の部分88Eは、貫通孔158を介して待機位置のフロート114の凹部117に挿入可能な位置に設けられている。
規制部材88は、図12(A)に示される規制位置及び図12(B)、図13に示される位置であって規制位置より後壁41に近い位置である許容位置の間を移動可能である。弁体77が第1位置のとき、規制部材88は規制位置である。弁体77が第2位置のとき規制部材88は許容位置である。弁体77が第1位置から第2位置へ移動すると、規制部材88は規制位置から許容位置へ移動する。弁体77が第2位置から第1位置へ移動すると、規制部材88は許容位置から規制位置へ移動する。
規制部材88が規制位置のとき、第5の部分88Eが、貫通孔158を介して凹部117に挿入される。つまり、規制位置の規制部材88は、貫通孔158を通じてインク室36から空間154に進入している。これにより、被検知部材59の上方向54への移動が規制される。つまり、被検知部材59の待機位置からの移動が規制される。ここで、規制とは、被検知部材59の待機位置から上方向54への移動が規制される一方で、被検知部材59のがたつき程度の移動は許容されることを意味する。また、規制部材88は、被検知部材59が待機位置から下方向53へ移動するのを必ずしも規制しない。
一方、規制部材88が許容位置のとき、第5の部分88Eは、凹部117から抜ける(図12(B)参照)。これにより、被検知部材59の上方向54への移動が許容される。つまり、被検知部材59の待機位置から検知位置への移動が許容される。
なお、変形例1では、フロート114がインク中に沈んでいる状態において、規制部材88が規制位置から許容位置へ移動したとき、被検知部材59は待機位置から検知位置へ移動する。一方、フロート114がインクに浮いた状態において、規制部材88が許容位置から規制位置へ移動しても、第5の部分88Eが凹部117へ挿入されないため、被検知部材59は待機位置とはならない。
以下、変形例1において、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される過程における弁体77、規制部材88、及び被検知部材59の動きが説明される。なお、以下の説明において、インク室36へのインクの貯留量は、ニアエンプティ状態よりも多い量であるとする。
カートリッジ装着部110に装着される前のインクカートリッジ30において、弁体77の状態は、上述の実施形態と同様である。
弁体77が第1位置のとき、規制部材88は規制位置である。規制部材88が規制位置のとき、被検知部材59は待機位置である。このとき、規制部材88の第5の部分88Eは、貫通孔158を介して凹部117に挿入されている。これにより、被検知部材59の待機位置から上方向54への移動が規制されている。
被検知部材59が待機位置のとき、フロート114は、ガイド部材113の底部113Aと当接している。つまり、フロート114は、インク室36に貯留されたインク中に沈んだ状態である。
被検知部材59が待機位置のとき、被検知部116は、センサ103の発光部及び受光部の間である光軸111上に位置しない。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達する。よって、被検知部材59が待機位置のとき、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力する。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される前であるため、装着センサ107は、インクカートリッジ30のカートリッジカバー33の前面58に押圧されていない。よって、装着センサ107はローレベル信号を制御部130に出力している。
上記状態において、カートリッジ装着部110の開口112に対して開閉するカバーが開かれて、インクカートリッジ30のカートリッジ装着部110への挿入が開始される。つまり、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される。すなわち、インクカートリッジ30が使用姿勢となる。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110の奥面151近傍まで挿入方向51に移動すると、上述の実施形態と同様に、装着センサ107は、ハイレベル信号を制御部130に出力する。これにより、被検知部材59の移動時間の計測のカウントが開始される。また、弁体77が、第1位置から第2位置へ向けて移動する。これにより、インク室36からインクカートリッジ30の外部へのインクの流通は許容される。また、インク室36は大気に連通され、インク室36内の圧力は負圧から大気圧に変わる。
図12(B)に示されるように、弁体77が第1位置から第2位置へ脱抜方向52に移動すると、規制部材88は、規制位置から許容位置へ移動する。これにより、規制部材88の第5の部分88Eは、被検知部材59のフロート114の凹部117から抜ける。その結果、被検知部材59は、待機位置から上方向54へ移動可能な状態となる。
被検知部材59が移動可能な状態となると、インク中に沈んだ状態に規制されていたフロート114が浮力によって上方向54に移動する。つまり、被検知部材59は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された姿勢である使用姿勢で且つ規制部材88が許容位置に移動されたことに応じて上方に移動するフロート114によって、待機位置から検知位置へ移動する。
フロート114は、被検知部116が凸部37の内部空間を区画する面37Aと当接するまで、上方向54に移動する。図13(A)には、フロート114が上方向54に移動開始した後であり且つ面37Aと当接する前である状態が示されている。被検知部116が面37Aと当接したとき、被検知部材59は、図13(B)に示される位置である検知位置に位置する。なお、被検知部材59は、凹部117の底面と当接した時に検知位置に位置するようにしてもよい。
被検知部材59が検知位置のとき、被検知部116は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置する。つまり、被検知部116は、センサ103の発光部及び受光部の間である光軸111上に位置する。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達しない。よって、被検知部材59が検知位置のとき、センサ103はローレベル信号を制御部130に出力する。これにより、被検知部材59の移動時間の計測のカウントが終了される。上記の過程を経てカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了する。
次に、インクカートリッジ30のカートリッジ装着部110への装着が完了した状態において、インクが記録ヘッド21において消費されることによって、インク室36におけるインクの貯留量が減ったときの、弁体77、規制部材88、及び被検知部材59の動きが説明される。
インク室36に貯留されたインクが、記録ヘッド21のノズル29から吐出されることによって消費されることで減少し、当該インクの液面がフロート114よりも下方に下がると、フロート114は、液面に追随して下方へ移動する。これにより、被検知部材59は、検知位置から待機位置へ向けて下方向53に移動する(図14参照)。すると、被検知部116は、センサ103の発光部及び受光部の間に位置しなくなる。そのため、発光部から出力された光は、受光部に到達するようになる。よって、センサ103はハイレベル信号を制御部130に出力する。制御部130は、センサ103からハイレベル信号が出力されたことによって、インク室36に貯留されたインクの残量が所定量になったことを認識する。
変形例1の構成によれば、規制位置の規制部材88は、貫通孔158を通じてインク室36からガイド部材113の内部空間に進入して、待機位置の被検知部材59の移動を規制する。よって、被検知部材59が待機位置(換言すれば、規制部材88が規制位置)であるときに、貫通孔158の面積を小さくできる。その結果、インク室36からガイド部材113の内部空間に気泡がさらに進入しにくくなる。
[その他の変形例]
上記の実施形態では、被検知部材59の一部であるフロート63が抵抗部に相当していたが、被検知部材59におけるフロート63以外の部分が抵抗部に相当していてもよい。例えば、被検知部62が、インク室36とは別に設けられ且つ周囲を壁で覆われた空間に配置されることによって、抵抗部として機能してもよい。また、被検知部材59全体が、インク室36とは別に設けられ且つ周囲を壁で覆われた空間に配置されることによって、抵抗部として機能してもよい。以上より、被検知部材59の少なくとも一部が、抵抗部として機能すればよい。
また、空間154に対面する第2内壁44の面44A(図15参照)には、凹凸が形成されていてもよい。凹凸の例としては、面44Aに形成された複数のリブが挙げられる。当該複数のリブは、右方向55及び左方向56に所定の間隔を空けて設けられ且つフロート63の移動方向に沿って延びている。なお、当該複数のリブは、フロート63の移動方向に所定の間隔を空けて設けられ且つ右方向55及び左方向56に沿って延びていてもよい。凹凸の別の例としては、面44Aに間隔を空けて複数形成された突起、凹み、シボ等が挙げられる。
上記構成によれば、空間154内を移動するフロート63が第2内壁44に面接触することを抑制できるので、フロート63の移動が阻害されるのを抑制できる。
また、図15に示されるように、第2内壁44に対面するフロート63の面63Aが第1曲率半径の曲面であり、フロート63に対面する第2内壁44の面44Aが第2曲率半径の曲面である場合に、第1曲率半径は第2曲率半径より大きいことが好ましい。もちろん、第1曲率半径は第2曲率半径より小さくてもよいし、第1曲率半径と第2曲率半径とは同じ大きさでもよい。
第1曲率半径が第2曲率半径より大きいことにより、フロート63と第2内壁44とが面接触することが抑制される。
また、上記の実施形態では、空間154の上端はインク室36に対して開口されていたが、以下に詳述するように、空間154の上端はインク室36に対して閉塞されていてもよい。図16に示されるように、第1内壁43、第2内壁44、及び第3内壁153の上端同士を接続する第4内壁159が、インク室36に形成されている。第4内壁159は、後壁41とも接続されている。これにより、空間154の上端は、第4内壁159によってインク室36に対して閉塞されている。
上記構成によれば、インク室36から空間154に気泡が進入しにくくなる。
また、上記の実施形態では、第2アーム72は、インク室36から、第2内壁44に形成された開口156を挿通して、空間154まで延出されていた。しかし、第2アーム72は、インク室36から、空間154の上端に形成された開口を通じて、空間154まで延出されていてもよい。また、空間154の上端が第4内壁159によってインク室36に対して閉塞されている構成の場合、第4内壁159に開口が形成されていればよい。そして、第2アーム72は当該開口を通じてインク室36から空間154に延出されていればよい。
また、待機位置の被検知部材59は、第2内壁44の開口155内に進入していてもよい。例えば、開口155の右方向55及び左方向56の長さは、被検知部材59のフロート63の右方向55及び左方向56よりも長く構成される。そして、フロート63は、図17に示されるように、上述の実施形態におけるものよりも、挿入方向51に延設されている。そして、被検知部材59が待機位置であるとき、フロート63の挿入方向51の端部は、開口155を貫通してインク室36に位置している。一方、被検知部材59が待機位置から検知位置へ回動すると、フロート63の挿入方向51の端部は、開口155から抜けて空間154へ移動する。
上記の実施形態では、被検知部62は、被検知部材59の位置に関わらずインク室36内に位置していた。しかし、被検知部62は、被検知部材59が検知位置のときにセンサ103の発光部から受光部への光を遮光することを条件として、他の構成であってもよい。例えば、被検知部62は、被検知部材59が待機位置のときにインク室36外に配置されており、被検知部材59が待機位置から検知位置へ移動する過程においてインク室36内に進入してきてもよい。また、被検知部62は、被検知部材59の位置にかかわらず、インク室36外に配置されていてもよい。
また、上記の実施形態では、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着完了された(換言すれば、装着センサ107からハイレベル信号が出力された)タイミングで、移動時間の計測を開始する例を説明した。このように、既存の装着センサ107を利用することにより、インク供給装置100の構成を大きく変更することなく、インクの粘度を推定するための処理を実現することができる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、制御部130において認識可能な任意のタイミングであってもよい。
例えば、カートリッジ装着部110及びインクカートリッジ30が、以下のような構成であってもよい。図18に示されるように、カートリッジ装着部110のケース101の天面152に、第2のセンサ148が設けられている。第2のセンサ148は、奥面151の近傍に設けられている。一方、インクカートリッジ30のカートリッジカバー33には、光を遮光する材料で形成された凸部149が形成されている。凸部149は、被検知部62と同様の態様で発光部から出力された光を遮光する。凸部149は、凸部37よりも挿入方向51にずれた位置に形成されている。そして、制御部130は、第2のセンサ148が凸部149によって遮光されたタイミング(インクカートリッジ30が図18(A)の位置から図18(B)の位置となったタイミング)で移動時間の計測のカウントを開始し、センサ103が被検知部62によって遮光されたタイミングで移動時間の計測のカウントを終了する。
また、例えば、カートリッジ装着部110及びインクカートリッジ30が、以下のような構成であってもよい。図19に示されるように、インクカートリッジ30のカートリッジカバー33には、光を遮光する材料で形成された凸部149が形成されている。凸部149は、被検知部62と同様の態様で発光部から出力された光を遮光する。凸部149は、凸部37よりも挿入方向51にずれた位置に形成されている。そして、制御部130は、センサ103が凸部149により遮光され、その後遮光を解除されたタイミング(インクカートリッジ30が図19(A)の位置から図19(B)の位置となったタイミング)で移動時間の計測のカウントを開始し、センサ103が被検知部62によって遮光されたタイミングで移動時間の計測のカウントを終了する。なお、移動時間の計測のカウントが終了したとき、インクカートリッジ30は図19(C)の位置である。
また、上記の実施形態では、移動時間が閾値範囲を外れたことを条件として(S18:No)、記録ヘッド21の動作が規制される、すなわち、ステップS36がスキップされる。これにより、粘度が大きく変化したインクを吐出することによる記録ヘッド21のトラブルを防止することができる。但し、ステップS36をスキップする処理は必須ではない。すなわち、制御部130はインク粘度の異常を報知する処理(S37)のみを実行し、記録ヘッド21を動作させるか否かはユーザの判断に委ねてもよい。なお、その際の制御部130の制御フローは、図9、図10、及び図11に示したものとは異なるが、その詳細な説明は割愛する。
または、制御部130は、異常フラグに”ON”が設定されていると判断した場合(S32:Yes)に、ステップS35、S36の処理をスキップせずに、ステップS36における画像記録処理において、各ノズル29のピエゾ素子に印加する駆動電圧の大きさが調整されるようにヘッド制御基板21Aを制御してもよい。
具体的には、制御部130は、移動時間が閾値範囲に含まれる場合と、移動時間が閾値範囲からはずれた場合とで、ノズル29から吐出されるインク量が略同一となるように、ピエゾ素子29Aに印加すべき駆動電圧の大きさを調整するように、ヘッド制御基板21Aに出力する制御信号を変更すればよい。すなわち、移動時間が閾値範囲の下限値を下回る(すなわち、インクの粘度が低すぎる)場合、制御部130は、移動時間が閾値範囲内の場合より、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧を小さくすればよい。一方、移動時間が閾値範囲の上限値を上回る(すなわち、インクの粘度が高すぎる)場合、制御部130は、移動時間が閾値範囲内の場合より、ピエゾ素子29Aに印加する駆動電圧を大きくすればよい。
上記構成によれば、異なる粘度のインクが貯留された複数種類のインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着可能である場合において、インクの種類に応じた適切な駆動電圧でピエゾ素子29Aを駆動させることができる。なお、上記の実施形態においては、アクチュエータの例としてピエゾ素子29Aが用いられているが、アクチュエータの具体例はこれに限定されず、例えば、熱によりインク中に気泡を発生させてノズル29からインクを吐出させるサーマル式のアクチュエータであってもよい。
また、インクの粘度は、周辺の温度の影響を受けて変化する。具体的には、温度が高いほど粘度が低くなり、温度が低いほど粘度が高くなる傾向がある。制御部130は、温度に応じてピエゾ素子29Aに印加される駆動電圧が調整されるように、ヘッド制御基板21Aを制御する。より詳細には、温度が高い場合には、制御部130は低い駆動電圧がピエゾ素子29Aに印加されるようにヘッド制御基板21Aに制御信号を出力する。温度が低い場合には、制御部130は高い駆動電圧がピエゾ素子29Aに印加されるようにヘッド制御基板21Aに制御信号を出力する。また、ピエゾ素子29Aに印加される駆動電圧に対応したインク粘度の最適な閾値が存在する。したがって、温度に応じたインク粘度の閾値範囲を設定することが好ましい。そこで、上記の実施形態では、温度に応じた適切な閾値範囲が決定されている。閾値範囲の決定方法は特に限定されないが、ROM132等に予め記憶された複数の閾値範囲のうちから温度に対応する閾値範囲を選択してもよいし、温度を入力パラメータとする関数を用いて閾値範囲の上限値或いは下限値を算出してもよい。また、ピエゾ素子29Aに印加される駆動電圧が温度に応じて調整されない場合には、温度センサ106から出力される信号に基づいて閾値範囲を決定するスッテプS17は省略されてもよく、その場合、固定の閾値範囲を用いてもよい。
また、上記の実施形態における制御部130は、以下のようにして、被検知部材59の移動時間を計測していた。つまり、制御部130は、装着センサ107がハイレベル信号を出力したことに応じてカウントを開始し、センサ103がローレベル信号を出力したことに応じてカウントを終了し、カウントの開始から終了までの時間を被検知部材59の移動時間としていた。しかし、制御部130による被検知部材59の移動時間の計測は、カウントによるものに限らない。例えば、制御部130は、装着センサ107がハイレベル信号を出力した時刻と、センサ103がローレベル信号を出力した時刻との差分を、被検知部材59の移動時間としてもよい。
また、上記の実施形態における制御部130は、異常フラグをEEPROM134に記憶していたが、インクカートリッジ30に搭載されたICチップの中のメモリに記憶してもよい。また、上記の実施形態における制御部130は、CPU131とASIC135とを備えていたが、制御部130の構成はこれに限定されない。例えば、制御部130はASIC135を有しておらず、図9、図10、及び図11に示される処理は、全てCPU131がROM132からプログラムを読み出すことによって実行されてもよい。逆に、制御部130がCPU131を有しておらず、ASIC135やFPGA等のハードウエアのみで構成されていてもよい。また、制御部130は複数のCPU131や複数のASIC135等を備えていてもよい。
さらに、上記の実施形態では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、インクに代えて、印刷時にインクに先立って記録用紙に吐出される前処理液を液体としてもよい。
10・・・プリンタ(液体消費装置)
21・・・記録ヘッド(液体消費部)
30・・・インクカートリッジ(液体カートリッジ)
36・・・インク室(液体貯留室)
43・・・第1内壁(隔壁)
44・・・第2内壁(隔壁)
59・・・被検知部材
60・・・インク供給部(液体供給部)
63・・・フロート(抵抗部)
88・・・規制部材
103・・・センサ(検知部)
110・・・カートリッジ装着部
130・・・制御部
153・・・第3内壁(隔壁)
155・・・開口

Claims (19)

  1. 液体カートリッジであって、
    液体が貯留された液体貯留室と、
    上記液体貯留室に貯留された液体を該液体カートリッジの外部に供給する液体供給部と、
    上記液体貯留室に貯留された液体より比重が小さいフロートと、
    該液体カートリッジの外部から検知可能な検知位置、及び当該検知位置と異なる待機位置の間を移動可能な被検知部材と、
    上記液体貯留室内において、上記被検知部材の少なくとも一部である抵抗部の移動空間を画定する隔壁と、
    上記待機位置から上記検知位置へ向かう移動方向への上記被検知部材の移動を規制する規制位置、及び上記被検知部材の移動を許容する許容位置の間を移動可能な規制部材と、を備えており、
    上記隔壁は、上記移動空間と上記液体貯留室とを連通させる開口の少なくとも一部を画定しており、
    該液体カートリッジが使用姿勢で且つ上記規制部材が上記許容位置に移動されたことに応じて上方に移動する上記フロートは、上記被検知部材を上記待機位置から上記検知位置へ移動させ、且つ上記抵抗部を上記開口から遠ざかる方向に移動させる液体カートリッジ。
  2. 上記隔壁は、上記抵抗部の移動軌跡に沿って延設されている請求項1に記載の液体カートリッジ。
  3. 上記開口は、上記液体供給部に対面する上記隔壁に設けられている請求項1又は2に記載の液体カートリッジ。
  4. 上記移動空間に対面する上記隔壁の面には、凹凸が形成されている請求項1から3のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  5. 上記被検知部材は、上記待機位置及び上記検知位置の間を回動可能であって、
    上記被検知部材が上記検知位置のときに該液体カートリッジの外部から検知される被検知部と、
    回動中心から延出されて上記移動空間外で上記被検知部を支持する第1アームと、
    回動中心から上記第1アームと異なる方向に延出されて上記移動空間内で上記抵抗部である上記フロートを支持する第2アームと、を有する請求項1から4のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  6. 上記隔壁は、回動中心と上記フロートとの間に設けられており、
    上記隔壁に対面する上記フロートの面は、第1曲率半径の曲面であり、
    上記フロートに対面する上記隔壁の面は、上記第1曲率半径と異なる第2曲率半径の曲面である請求項5に記載の液体カートリッジ。
  7. 上記第1曲率半径は、上記第2曲率半径より大きい請求項6に記載の液体カートリッジ。
  8. 上記開口は、該液体カートリッジの使用姿勢において、上記隔壁の下端に配置されている請求項5から7のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  9. 上記隔壁は、上記液体貯留室の下端を画定する下壁に接続されており、
    上記開口は、上記隔壁及び上記下壁で画定される請求項8に記載の液体カートリッジ。
  10. 上記フロートと上記下壁とは、直接対向している請求項9に記載の液体カートリッジ。
  11. 上記隔壁は、該液体カートリッジの使用姿勢において、上記移動空間の上端を上記液体貯留室に対して閉塞する請求項8から10のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  12. 上記液体供給部に形成された液体供給口を閉塞或いは開放する閉塞部材と、
    上記液体供給口を閉塞する方向に上記閉塞部材を付勢する付勢部材と、をさらに備えており、
    上記被検知部材は、上記付勢部材の付勢方向において、上記付勢部材とずれた位置に配置されている請求項1から11いずれかに記載の液体カートリッジ。
  13. 上記規制部材は、上記許容位置から上記規制位置へ移動される過程において、上記被検知部材を上記待機位置へ移動させる請求項1から12のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  14. 上記規制部材は、
    上記規制位置において、上記被検知部材に接触し、
    上記許容位置において、上記被検知部材から離間し、
    上記許容位置から上記規制位置へ移動される過程において、上記被検知部材に接触して上記被検知部材を上記待機位置へ移動させる請求項1から13のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  15. 上記待機位置の上記被検知部材は、上記開口内に進入している請求項1から14のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  16. 上記規制位置の上記規制部材は、上記開口を通じて上記液体貯留室から上記移動空間に進入して、上記待機位置の上記被検知部材の移動を規制する請求項1から15のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  17. 上記開口は、上記隔壁に形成された切欠きである請求項1から16に記載の液体カートリッジ。
  18. 液体が貯留された液体貯留室を有する液体カートリッジから供給された液体を消費する液体消費装置であって、
    上記液体カートリッジは、
    液体が貯留された液体貯留室と、
    上記液体貯留室に貯留された液体を該液体カートリッジの外部に供給する液体供給部と、
    上記液体貯留室に貯留された液体より比重が小さいフロートを有しており、該液体カートリッジの外部から検知可能な検知位置、及び当該検知位置と異なる待機位置の間を移動可能な被検知部材と、
    上記液体貯留室内において、上記被検知部材の少なくとも一部である抵抗部の移動空間を画定する隔壁と、
    上記待機位置から上記検知位置へ向かう移動方向への上記被検知部材の移動を規制する規制位置、及び上記被検知部材の移動を許容する許容位置の間を移動可能な規制部材と、を備えており、
    上記隔壁は、上記移動空間と上記液体貯留室とを連通させる開口の少なくとも一部を画定しており、
    該液体カートリッジが使用姿勢で且つ上記規制部材が上記許容位置に移動されたことに応じて上方に移動する上記フロートは、上記被検知部材を上記待機位置から上記検知位置へ移動させ、且つ上記抵抗部を上記開口から遠ざかる方向に移動させ、
    該液体消費装置は、
    上記液体カートリッジが着脱可能に装着される装着部と、
    上記装着部に装着された上記液体カートリッジから上記液体供給部を通じて供給された液体を消費する液体消費部と、
    上記被検知部材が上記検知位置に存在することを示す検知信号を出力する検知部と、を備える液体消費装置。
  19. 上記規制部材が上記許容位置に移動されてから上記検知部によって上記検知信号が出力されるまでの経過時間が閾値範囲に含まれるか否かを判断する制御部を、さらに備える請求項18に記載の液体消費装置。
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