JP6465343B2 - 保香性フィルム及び包装材 - Google Patents
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Description
本発明の保香性フィルムに使用するシール層(A)は、ヒートシールによりシーリング可能な層であり、その厚みが1〜10μmである。シール層(A)の厚みを当該厚みとすることで、得られる多層フィルムの優れた保香性を実現できる。当該厚みは好適な接着性を兼備しやすいことから、好ましくは3〜10μmであり、より好ましくは3〜8μmであり、特に好ましくは4〜8μmである。また、樹脂層(B)等の隣接する層との間で、特に優れた層間強度を確保する際には、4μm以上とすることが好ましい。
本発明に使用する樹脂層(B)は、環状ポリオレフィン系樹脂を含有する樹脂層である。本発明の保香性フィルムは当該樹脂層(B)を総構成中に有することで、好適な保香性を実現できる。また、隣接する層との層間強度を高くでき、好適なシール強度や耐破袋性を実現できる。
本発明の保香性フィルムは、前記シール層(A)及び前記樹脂層(B)を有する多層フィルムであり、その総厚みが50μm以下である。また、保香性フィルム中の樹脂層(B)のシール層(A)を有する側の表面から、保香性フィルムの一方の表層であるシール面となるシール層(A)の表面までの厚みが1〜15μm以下の保香性フィルムである。本発明の保香性フィルムは、当該構成とすることで、包装材の薄肉化が可能であると共に、薄型であっても好適な保香性と高いシール強度を実現できる。
本発明の多層フィルムは、当該多層フィルムをシーラントとし、他のフィルム等の基材やラミネート層等を積層して包装材として使用できる。当該包装材は、多層フィルム中のシール層(A)を一方の表層として有し、適宜な態様に加工して、一枚あるいは複数枚の包装材のシール層(A)をヒートシールすることで、各種の包装袋を形成できる。
シール層(A)用樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン〔密度:0.920g/cm3、MFR:5g/10分(190℃、21.18N);以下、「LLDPE(1)」と言う。〕を用いた。樹脂層(B)用樹脂として、ノルボルネン系モノマーの開環重合体〔三井化学株式会社製「アペル APL8008T」、MFR:15g/10分(260℃、21.18N)、ガラス転移点:70℃;以下、「COC(1)」という。〕を用いた。樹脂層(C1)用樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン〔密度:0.930g/cm3、融点125℃、MFR:5g/10分(190℃、21.18N);以下、「LLDPE(2)」という。〕を用いた。樹脂層(C2)用樹脂として、LLDPE(2)を60質量部と高密度ポリエチレン〔密度:0.966g/cm3、融点128℃、MFR:10g/10分(190℃、21.18N);以下、「HDPE」という。〕40質量部との樹脂混合物を用いた。これらの樹脂をそれぞれ、シール層(A)用押出機(口径40mm)、樹脂層(B)用押出機(口径40mm)、樹脂層(C1)用押出機(口径50mm)、樹脂層(C2)用押出機(口径50mm)に供給して200〜250℃で溶融し、その溶融した樹脂をフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置(フィードブロック及びTダイ温度:250℃)にそれぞれ供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成が(A)/(B)/(C1)/(C2)の4層構成で、各層の厚さが8μm/3μm/20μm/9μm(合計40μm)である保香性フィルム(1)を得た。得られた保香性フィルムの表面層(C2)表面にコロナ処理を施し、濡れ試薬による表面張力は40dyne/cmであった。処理面側にウレタン系接着剤を3.5g/m2になるよう塗工後、アルミ箔(厚さ7μm)をドライラミネートし、更に、得られた積層体のアルミ箔側にウレタン接着剤を3.5g/m2になるよう塗工後、二軸延伸ポリエステル(厚さ12μm)(融点260℃、東洋紡製)をドライラミネートし、包装材(1)を得た。
シール層(A)用樹脂として、LLDPE(1)、樹脂層(B)用樹脂として、COC(1)90質量部とHDPE10質量部の樹脂混合物を用い、樹脂層(C1)用樹脂として、LLDPE(2)60質量部とHDPE40質量部の樹脂混合物を用い、樹脂層(C2)用樹脂として、LLDPE(2)20質量部とHDPE80質量部の混合物を用いた。フィルムの層構成が(A)/(B)/(C1)/(C2)の4層構成で、各層の厚さが8μm/3μm/20μm/9m(合計40μm)である保香性フィルム(2)を得た。最外層となる樹脂層(C2)にコロナ処理を施し、濡れ試薬による表面張力は40mN/mであった。実施例1と同様にして、アルミ箔と二軸延伸ポリエステルをドライラミネートし、包装材(2)を得た。
シール層(A)用樹脂として、LLDPE(1)、樹脂層(B)用樹脂として、COC(1)、樹脂層(C)用樹脂として、LLDPE(2)を用いた。フィルムの層構成が(A)/(B)/(C)/(B)の4層構成で、各層の厚さが8μm/6μm/20μm/6m(合計40μm)である保香性フィルム(3)を得た。最外層となる樹脂層(B)にコロナ処理を施し、濡れ試薬による表面張力は40mN/mであった。実施例1と同様にして、アルミ箔と二軸延伸ポリエステルをドライラミネートし、包装材(3)を得た。
シール層(A)用樹脂として、LLDPE(1)、樹脂層(B)用樹脂として、COC(1)70質量%とノルボルネン系モノマーの開環重合体〔三井化学株式会社製「アペル APL6013T」、MFR:15g/10分(260℃、21.18N)、ガラス転移点:125℃;以下、「COC(2)」という。〕30質量部の混合物、樹脂層(C)用樹脂として、LLDPE(2)を用いた。フィルムの層構成が(A)/(B)/(C)/(B)の4層構成で、各層の厚さが8μm/6μm/20μm/6m(合計40μm)である保香性フィルム(3)を得た。最外層となる樹脂層(B)にコロナ処理を施し、濡れ試薬による表面張力は40mN/mであった。実施例1と同様にして、アルミ箔と二軸延伸ポリエステルをドライラミネートし、包装材(4)を得た。
シール層(A)用樹脂として、LLDPE(1)、樹脂層(B)用樹脂として、COC(1)50質量%とノルボルネン系モノマーの開環重合体〔三井化学株式会社製「アペル APL6015T」、MFR:15g/10分(260℃、21.18N)、ガラス転移点:145℃;以下、「COC(3)」という。〕50質量部の混合物、樹脂層(C)用樹脂として、LLDPE(2)を用いた。フィルムの層構成が(A)/(B)/(C)/(B)の4層構成で、各層の厚さが8μm/4μm/24μm/4m(合計40μm)である保香性フィルム(5)を得た。最外層となる樹脂層(B)にコロナ処理を施し、濡れ試薬による表面張力は40mN/mであった。実施例1と同様にして、アルミ箔と二軸延伸ポリエステルをドライラミネートし、包装材(5)を得た。
シール層(A)用樹脂として、LLDPE(1)を用いた単層フィルム(厚み40μ)を得た。最外層にコロナ処理を施し、濡れ試薬による表面張力は40mN/mであった。実施例1と同様にして、アルミ箔と二軸延伸ポリエステルをドライラミネートし、包装材(H1)を得た。
シール層(A)用樹脂として、LLDPE(1)、樹脂層(B)用樹脂として、COC(1)、樹脂層(C)用樹脂として、LLDPE(2)を用いた。フィルムの層構成が(A)/(B)/(C)の3層構成で、各層の厚さが25μm/5μm/25μm(合計55μm)である共押出多層フィルム(1)を得た。最外層となる樹脂層(C)にコロナ処理を施し、濡れ試薬による表面張力は40mN/mであった。実施例1と同様にして、アルミ箔と二軸延伸ポリエステルをドライラミネートし、包装材(H2)を得た。
実施例及び比較例で得られた包装材を24cm×12cmに切り出して半分に折り、包装材のシール層側を内面として2辺をヒートシールして、1辺が開口した12cm×12cmの小袋を作製した。得られた小袋に、ヘキサン酸エチルの含有濃度が50ppmのエタノール/水混合液(質量比15/85)を4ml封入して開口部をヒートシールした。当該小袋を、25℃、40%Rh環境下で1週間静置した後、混合液を取り出し、混合液中のヘキサン酸エチルの濃度をガスクロマトグラフィーで測定し、ヘキサン酸エチルの残存率を算出した。
残存率=1週間後のヘキサン酸エチルの面積値/初期ヘキサン酸エチルの面積値×100
○;残存率60%以上
×;残存率60%未満
上記保香性と同様にして得られた小袋を、25℃、40%Rh環境下で1週間静置した後、混合液を取り出し、混合液を取り出した小袋をガラスバイアル瓶に封入した。当該ガラスバイアル瓶を、75℃で5分加温した後、室温にてシェーカー攪拌を行い、臭い識別装置(島津製作所製)にて、ガラスバイアル瓶中の臭気濃度を測定した。
実施例及び比較例で得られた包装材を使用して、シール温度170℃、シール時間0.1S、シール圧力0.3MPaの条件で、表面処理を施していない樹脂層(A)同士をシールした。シールしたフィルムを23℃で自然冷却後、15mm幅の短冊状にサンプルを切り出した。この切り出したサンプルを23℃、50%Rhの恒温室において引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー製)を用いて、300mm/分の速度で90度剥離を行い、ヒートシール強度を測定した。得られたヒートシール強度の値から、下記の基準によってヒートシール強度を評価した。
○:ヒートシール強度が30N/15mm幅以上
×:ヒートシール強度が30N/15mm幅未満
実施例及び比較例で得られた包装材を使用して、シール温度170℃、シール時間0.1S、シール圧力0.3MPaの条件で表面処理を施していない樹脂層(A)同士をシールした。シールしたフィルムを23℃で自然冷却後、15mm幅の短冊状にサンプルを切り出した。この切り出したサンプルを23℃、50%Rhの恒温室において引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー製)を用いて、300mm/分の速度で90度剥離を行い、シール層(A)と隣接する樹脂層(B)間での剥離時の層間剥離強度を測定。
○:層間剥離強度が20N/15mm幅以上
×:層間剥離強度が20N/15mm幅未満
紫外・可視吸光光度計(島津製作所製)を用いて、実施例及び比較例で得られた包装材の190〜900nm波長における光線透過率を測定し、光線透過度を評価した。
○:透過率1%未満
×:透過率1%以上
Claims (8)
- 少なくともシール層(A)と樹脂層(B)とを有し、一方の表層がシール層(A)である多層フィルムであって、
前記樹脂層(B)が環状ポリオレフィン系樹脂を含有し、
前記シール層(A)と樹脂層(B)とが直接積層され、
前記シール層(A)の厚みが1〜10μmであり、
前記樹脂層(B)の厚みが1〜10μmであり、
総厚みが50μm以下であることを特徴とする保香性フィルム。 - 前記環状ポリオレフィン系樹脂として、ガラス転移温度が100℃以下の環状ポリオレフィン系樹脂を60質量%以上含有する請求項1に記載の保香性フィルム。
- 前記樹脂層(B)の厚みが1〜3μmである請求項1又は2に記載の保香性フィルム
- 前記樹脂層(B)に、ポリオレフィン系樹脂を含有する樹脂層(C)が積層され、さらに前記樹脂層(B)が積層された請求項1〜3のいずれかに記載の保香性フィルム。
- 請求項1〜4に記載の保香性フィルムをシーラントとして有する包装材。
- 香気成分を含有する内容物の包装に使用する請求項5に記載の包装材。
- ヘキサン酸エチルの含有濃度が50ppmのエタノール/水混合液(質量比15/85)を4ml封入し、25℃、40%Rh環境下で1週間静置した際の混合液中のヘキサン酸エチルの残存率が60%以上である請求項5又は6に記載の包装材。
- 波長190〜900nmの光の光線透過率が1%未満である請求項5〜7のいずれかに記載の包装材。
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| JP2014258708A JP6465343B2 (ja) | 2014-12-22 | 2014-12-22 | 保香性フィルム及び包装材 |
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| JP2014258708A JP6465343B2 (ja) | 2014-12-22 | 2014-12-22 | 保香性フィルム及び包装材 |
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| JP2016117227A JP2016117227A (ja) | 2016-06-30 |
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