JP6484536B2 - 作業支援装置及び作業支援方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製造装置やインフラ機器の復旧のための作業支援装置及び作業支援方法に関する。
工場の製造装置や昇降機、鉄道車両等のインフラ機器など(以下、保守対象装置と記載する)を高い稼働率で利用するために、保守対象装置に異常や故障(以下、異常と記載する)が発生した際には、保守対象装置の異常を解消し、復旧させるために実施すべき処置を迅速に特定し、実施することが必要となる。
このため、保守対象装置を復旧させるために実施すべき作業を算出する作業支援システムが提案されている。
例えば特許文献1には、発生した異常から復旧するための処置作業の候補と、必要な処置作業を特定するための診断作業の候補のうち、必要な診断作業または処置作業を算出する保守支援システムが記載されている。本保守支援システムは、処置作業の候補と診断作業の候補を木構造に構成した保守支援Tree情報と、前記保守支援Tree情報を構成する各作業のコスト情報、過去の事例数、保守作業員の経験値、及び診断作業においてYesあるいはNoと判定した結果が正しい確率である判定確信度の情報を使い、作業コストあるいは作業時間の期待値が最小となる最適作業を算出する。
特許第5695998号公報
特許文献1に記載された保守支援システムでは、木構造に構成した情報に診断作業の候補と処置作業の候補を行うときの作業順序が定義されており、その作業順序に従って最適作業のシミュレーションを行うことで最適な作業を算出する。そのため最適作業の算出には、事前に作業順序が定義されていることが必要になる。しかしながら、たとえば診断作業においてYesあるいはNoと判定した結果に紐付く処置作業の候補が複数ある場合など、事前に作業順序を定義できない場合もあるため、この場合でも最適な診断作業と処置作業を算出する作業支援システムが必要となる。
そこで、本発明の目的は、作業順序を示す木構造に構成した情報を用いずに最適な診断作業または処置作業を算出する作業支援装置及び作業支援方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明の作業支援装置を、保守対象装置を異常から復旧するために必要な処置作業の候補、または処置作業を特定するための診断作業の候補を算出する作業支援装置であって、前記保守対象装置に想定される異常IDのリストテーブルと、前記異常ID毎の復旧させるための処置作業の候補のリストと、処置作業ごとの復旧回数、復旧確率、作業時間のデータテーブルと、前記異常ID毎の診断作業の候補のリストと、診断作業ごとの作業時間、診断結果の候補のデータテーブルと、前記異常ID、および診断作業毎の前記処置作業の候補で復旧できるときの前記診断作業の診断結果が得られる確率を表す条件付確率のデータテーブルと、を記憶する記憶部と、前記保守対象装置の異常IDの入力を受付けて、前記異常IDに対応する前記処置作業の候補および前記診断作業の候補を読出し、各診断作業を最初に実行した後に前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序と、前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序とを算出して、最も作業時間の期待値が小さい作業順序の最初の診断作業、又は処置作業を最適作業として出力する最適作業算出処理部と、を備えて構成する。
また、本発明の他の特徴として、前記作業支援装置において、前記記憶部に記憶する各作業の作業時間に替えて、作業コスト、または作業工数を記憶して、前記最適作業算出処理部は、各作業順序における復旧までの作業時間の期待値を計算するのに替えて、各作業順序における復旧までの作業コストの期待値、または各作業順序における復旧までの作業工数の期待値の計算を実行するように構成する。
また、本発明の更に他の特徴として、前記作業支援装置において、作業支援メイン処理部を更に備え、前記作業支援メイン処理部は、前記最適作業算出処理部が算出して、作業者へ提示した最適作業を作業者が実行した結果を作業者が入力するのを受付け、もし、前記保守対象装置の異常を解消していない場合には、記憶部に記憶する前記異常IDに対応する前記処置作業の候補の復旧確率を更新して、次の最適作業を算出するために前記最適作業算出処理部を再度起動するように構成する。
また、上記課題を解決するために本発明の作業支援方法を、コンピュータによる情報処理を用いて、保守対象装置を異常から復旧するために必要な処置作業の候補、または処置作業を特定するための診断作業の候補を算出する作業支援方法であって、前記保守対象装置に想定される異常IDのリストテーブルと、前記異常ID毎の復旧させるための処置作業の候補のリストと、処置作業ごとの復旧回数、復旧確率、作業時間のデータテーブルと、前記異常ID毎の診断作業の候補のリストと、診断作業ごとの作業時間、診断結果の候補のデータテーブルと、前記異常ID、および診断作業毎の、前記処置作業の候補で復旧できるときの前記診断作業の診断結果が得られる確率を表す条件付確率のデータテーブルと、を記憶部に予め記憶し、前記保守対象装置の異常IDの入力を受付けて、前記異常IDに対応する前記処置作業の候補および前記診断作業の候補を読出し、各診断作業を最初に実行した後に前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序と、前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序とを算出して、最も作業時間の期待値が小さい作業順序の最初の診断作業、又は処置作業を最適作業として提示するように構成する。
本発明によれば、作業順序作成処理により処置作業の候補と診断作業の候補の作業順序を作成し、作業順序特定処理にて最適な作業順序を特定することで、処置作業の候補と診断作業の候補の作業順序が予め定義されない場合であっても、迅速な復旧のために必要な作業を算出することができる。
本発明の一実施の形態に係る作業支援装置を利用するときの作業支援手順を示すフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る作業支援装置の概略の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る異常リストデータのテーブル例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る処置作業データのテーブル例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る診断作業データのテーブル例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る条件付確率データのテーブル例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る最適作業算出処理部の最適作業算出処理フローを示すフロー図である。 本発明の一実施の形態に係る最適作業算出処理のS302の詳細処理フロー図である。 本発明の一実施の形態に係る最適作業算出処理のS304の詳細処理フロー図である。 本発明の一実施の形態に係る作業順序データのテーブル例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る期待値計算結果データのテーブル例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る期待値計算の過程を説明する表である。 本発明の一実施の形態に係る処置作業順序データのテーブル例を示す表である。 本発明の一実施の形態に係る表示画面を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る表示画面を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る表示画面を示す図である。 本発明の第二の実施形態に係る作業支援システムの概略の構成を示すブロック図である。
本発明は、製造装置やインフラ機器などの装置に発生した異常を解消し、復旧するために必要な作業を算出する作業支援システムに関するものであって、異常を解消するための処置作業の候補と、必要な処置作業を特定するための診断作業の候補の中について作業順序を作成し、作業順序に基づいて計算した作業時間または作業コストの期待値を用いて必要な作業を算出する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、保守対象装置の管理者や保守員などの作業者が、本発明の作業支援装置100を用いて保守対象装置の異常を解消し、復旧するときの作業手順を示すフロー図である。なお、本実施例では保守対象装置の異常を解消し、復旧するための作業を対象として説明するが、保守対象装置の故障の解消や、異常の予兆の解消、保守対象装置の障害の解消などにも同様に適用できる。また、異常の解消と復旧は同一の意味で用いる。
保守対象装置の管理者や保守員などの作業者が、保守対象装置の異常を解消するために最適作業算出処理の実行指示を作業支援装置100へ入力すると(S101)、作業支援装置100は最適な作業を算出し、作業者に提示する最適作業算出処理を行う(S201)。この処理S201の詳細は後述する図7の最適作業算出処理フローおよび図8、図9の詳細処理フローに示す。
作業者は、算出された診断作業また処置作業を実行し(S102)、作業実行後にはその結果を入力する(S103)。
作業者が処置作業を実行し異常を解消した場合には、終了指示のステップに進む(S104)。異常を解消しなかった場合、すなわち診断作業を実行した場合、または処置作業を実行しても異常を解消できなかった場合には、再度、作業の実行(S102)に戻る。また異常を解消しなかった場合には、作業支援装置100は、作業者からの作業結果の入力(S103)に基づき記憶部に保持する処置作業の復旧確率の更新処理(S203)に進む(S202)。確率の更新処理(S203)を行った後には、最適作業の算出処理(S201)に戻り、更新した確率で最適作業の算出を行う。
作業者は、異常を解消した場合には作業を終了する(S105)。また、作業支援装置100は処置作業データを更新する処理を行う。なお、条件付確率データは必要があれば更新するが、原則は更新しない(S204)。ここで更新されたデータは、次に新たに異常が発生した場合に最適作業の算出処理に利用される。
〈作業支援装置100〉
図2は、作業支援装置100の構成を示すブロック図である。作業支援装置100は、汎用の計算機上に構成することができて、そのハードウェア構成は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などにより構成される演算部110、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリなどを用いたSSD(Solid State Drive)などにより構成される記憶部120、キーボードやマウス等の入力デバイスより構成される入力部130、CRTディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイなどの表示装置、各種出力装置などにより構成される表示部140、CD−ROM、USBメモリなどの可搬性を有する可搬型記憶媒体の情報を読み出すメディア読取部150、NIC(Network Interface Card)などにより構成される通信部160、などを備える。
通信部160は、ネットワーク170を介して、診断の対象となる保守対象装置180、作業者が携帯する携帯端末190などと接続されている。ネットワーク170は、インターネットやイントラネットなどの通信網である。
演算部110は、記憶部120に記憶されている作業支援プログラム121をRAMへロードしてCPUで実行することにより以下の各機能部を実現する。演算部110は、作業支援メイン処理部111、データベース登録処理部112、最適作業算出処理部113を有する。
記憶部120は、作業支援プログラム記憶領域121と、保守対象装置180に発生する異常のリストを記憶する異常リストデータ記憶領域122と、処置作業の候補のリストと各処置作業で復旧した回数と各処置作業で復旧できる確率(異常を解消できる確率)と処置作業の作業時間とを記憶する処置作業データ記憶領域123と、診断作業の候補のリストと診断作業の作業時間を記憶する診断作業データ記憶領域124と、各処置作業で復旧したときに診断作業の結果が得られる確率を記憶する条件付確率データ記憶領域125と、後述する最適作業算出処理にて作成される診断作業または処置作業の作業順序を記憶する作業順序データ記憶領域126と、後述する最適作業算出処理にて算出される作業ごとの期待値を記憶する期待値計算結果データ記憶領域127と、後述する最適作業算出処理にて作成される処置作業のみの作業順序を記憶する処置作業順序データ記憶領域128と、を備えている。
演算部110の作業支援メイン処理部111は、作業支援処理(図1のS201〜S204)の全体を制御する。
データベース登録処理部112は、作業支援処理に先立ち、異常リストデータ記憶領域122、処置作業データ記憶領域123、診断作業データ記憶領域124、及び条件付確率データ記憶領域125へ、データベースとなる各データを登録する。登録処理は、ユーザによる入力部130からの入力により、他所において作成されたデータを記録する可搬型記憶媒体からメディア読取部150により読み出して、または他システムで作成されたデータをネットワーク170を介して受信して、記憶部120へデータを格納する。
最適作業算出処理部113は、記憶部120の処置作業データ記憶領域123に記憶された復旧確率と作業時間と、診断作業データ記憶領域124に記憶された作業時間と、条件付確率データ記憶領域125に記憶された条件付確率データとを用いて、最適な作業を算出する処理を行う。最適作業算出処理部113の行う最適作業算出処理の詳細については、後述する。
保守対象装置180は、本実施例では異常の発生した保守対象装置である。複数台の保守対象装置が接続される構成としても良い。
また、保守対象装置180は必ずしも作業支援装置100とネットワーク170で接続している必要はなく、独立した構成としてもよい。
〈記憶部120〉
記憶部120には、異常リストデータ記憶領域122、処置作業データ記憶領域123、診断作業データ記憶領域124、条件付確率データ記憶領域125の各記憶領域が予め設定される。
〈異常リストデータ記憶領域122〉
異常リストデータ記憶領域122には、保守対象装置180もしくは保守対象装置180と同一種類の装置において発生する可能性のある異常の名称と、その異常が発生したときに保守対象装置180が発するアラームのコードと、を特定する情報が格納される。
図3は、異常リストデータ記憶領域122に記憶される異常リストデータテーブル122aを示す。本テーブルは、ID0欄122b、異常名称欄122c、アラームコード欄122d、等の各フィールドを有する。
ID0欄122bには、保守対象装置180もしくは保守対象装置180と同一種類の装置において発生する可能性のある異常を特定する情報が格納される。例えば、テーブルの上の行から順に自然数で1、2、3、・・・と連続した値が格納される。
異常名称欄122cには、保守対象装置180もしくは保守対象装置180と同一種類の装置において発生する可能性のある異常の名称を特定する情報が格納される。
アラームコード欄221dには、保守対象装置180もしくは保守対象装置180と同一種類の装置において、当該行のIDまたは異常名称で特定される異常が発生したときに、保守対象装置180が発するアラームのコードを特定する情報が格納される。
〈処置作業データ記憶領域123〉
処置作業データ記憶領域123には、保守対象装置180において、異常リストデータ記憶領域122に格納された情報で特定される異常が発生した場合に、その異常を解消し、異常から復旧させるための処置作業の候補と、処置作業で復旧した過去の回数と、処置作業の各候補で異常から復旧できる確率と、処置作業の各候補にかかる作業時間と、を特定する情報が格納される。
図4は、処置作業データ記憶領域123に記憶される処置作業データテーブル123aの例を示す。本テーブルは、ID0欄123b、ID1欄123c、処置作業内容欄123d、復旧回数欄123e、復旧確率欄123f、処置作業時間欄123g、等の各フィールドを有する。
ID0欄123bには、異常リストデータテーブル122aで特定される異常を特定する情報が格納される。処置作業データテーブル123aは、ID0欄123bに格納された情報の異なる複数のテーブルにて構成されており、それぞれのテーブルには、ID0欄123bに格納された情報で特定される異常から復旧するための、処置作業の候補の情報が格納される。
ID1欄123cには、処置作業の候補を特定するための情報が格納される。例えば、テーブルの上の行から順にA1、A2、A3、・・・ANxと連続した値が格納される。
処置作業内容欄123dには、異常から復旧するための処置作業の内容を特定する情報が格納される
復旧回数欄123eには、ID1欄123cに格納された情報で特定される処置作業にて、ID0欄123bに格納された情報で特定される異常から復旧した回数を特定する情報が格納される。復旧回数欄123eには、あらかじめシステム設計者によって初期値が格納されている。また、初期値は後述する最適作業算出処理において更新される。
復旧確率欄123fには、ID1欄123cに格納された情報で特定される処置作業にて、ID0欄123bに格納された情報で特定される異常から復旧できる確率を特定する情報が格納される。復旧確率欄123fに格納される情報は、あらかじめシステム設計者によって初期値が格納されている。また、後述の最適作業算出処理にて復旧回数欄123eに格納された情報で更新される。
処置作業時間欄123gには、ID1欄123cに格納された情報で特定される処置作業にかかる作業時間を特定する情報が格納される。なお格納される情報は、作業にかかる工数や、部品の交換費用を含めたコストの情報であってもよい。処置作業時間欄123gには、あらかじめシステム設計者によって初期値が格納されているが、作業時間をシステムの操作ログから計算し、格納する構成としてもよい。
〈診断作業データ記憶領域124〉
診断作業データ記憶領域124には、保守対象装置180において、異常リストデータ記憶領域122に格納された情報で特定される異常が発生した場合に、その異常を解消し、異常から復旧させるための処置作業を特定するための診断作業の候補と、診断作業の各候補にかかる作業時間と、診断作業の候補について当該診断作業を行った時に得られる結果と、を特定する情報が格納される。
図5は、診断作業データ記憶領域124の例である診断作業データテーブル124aを示す。本テーブルは、ID0欄124b、ID2欄124c、診断作業内容欄124d、診断作業時間欄124e、診断結果欄124f、等の各フィールドを有する。
ID0欄124bには、異常リストデータテーブル122aで特定される異常を特定する情報が格納される。診断作業データテーブル124aは、ID0欄124bに異なる情報が格納された複数のテーブルにて構成されており、それぞれのテーブルには、ID0欄124bに格納された情報で特定される異常から復旧できる処置作業の候補を特定するための、診断作業の候補の情報が格納される。
ID2欄124cには、診断作業の候補を特定するための情報が格納される。例えば、テーブルの上の行から順にD1、D2、D3、・・・DNyと連続した値が格納される。
診断作業内容欄124dには、ID2欄124cに格納された情報で特定される診断作業の内容を特定する情報が格納される
診断作業時間124eには、ID2欄124cに格納された情報で特定される診断作業にかかる作業時間を特定する情報が格納される。なお格納される情報は、作業にかかる工数や、備品の手配費用を含めたコストの情報であってもよい。診断作業時間欄124eには、あらかじめシステム設計者によって初期値が格納されているが、作業時間をシステムの操作ログから計算し、格納する構成としてもよい。
診断結果欄124fには、ID2欄124cに格納された情報で特定される診断作業を行った結果の候補を特定する情報が格納される。診断結果欄124fには、診断結果の内容が各列で重複しないように、診断結果のID(図5中の:の前の値)と診断結果の内容が合わせて記憶される。
〈条件付確率データ記憶領域125〉
条件付確率データ記憶領域125には、診断作業の各候補について診断結果が得られる確率を特定する情報が格納される。
図6は、条件付確率データ記憶領域125の例である条件付確率データテーブル125aを示す。本テーブルは、ID0欄125b、ID2欄125c、診断結果欄125d、条件付確率欄125e、等の各フィールドを有する。
ID0欄125bには、異常リストデータテーブル122aで特定される異常を特定する情報が格納される。
ID2欄125cには、診断作業データテーブル124aで特定される診断作業を特定する情報が格納される。
条件付確率データテーブル224aは、ID0欄125bに格納された情報の異なる複数のテーブルグループにて構成されており、それぞれのテーブルグループはID2欄125cに格納された情報の異なる複数のテーブルにて構成されている。各テーブルには、ID2欄125cに格納された情報で特定される診断作業の各診断結果が得られる確率を特定する情報が格納される。
診断結果欄125dには、ID2欄125cに格納された情報で特定される診断作業を行った結果を特定する情報が格納される。したがって、診断作業データテーブル124aの診断結果欄124fに格納された情報のうち、ID2欄125cに格納された情報で特定される行に格納された情報と同一の情報が格納される。
条件付確率欄125eには、処置作業データテーブル123aに格納された処置作業の候補で異常から復旧できる場合に、各診断結果が得られる確率を特定する情報が格納される。条件付確率欄125eの各列は、処置作業データテーブル123aのID1欄123cに格納された情報と対応付けられており、処置作業データテーブル123aのID1欄123cに格納された情報で特定される処置作業で復旧できるときの診断結果の得られる確率を示している。また、条件付確率欄125eの各行は、各列の該当する処置作業で復旧できるときに、診断結果欄125dで特定される診断結果が得られる確率を特定する情報が格納される。例えば、処置作業A2で異常が復旧した過去事例を複数集め、その過去事例における診断作業D1の診断結果ごとの件数を集計すると、R1:正常範囲内である事例の件数が全件数に占める割合が0.9、R2:正常範囲以上である事例の同割合が0.05、R3:正常範囲以下である事例の同割合が0.05となることを表している。
例えば、図3、図4、図5、図6のデータテーブルの例でいえば、ID0=1の温風が出ないという異常が発生したときに、ID1=A1のサーモスタットの交換という処置作業で異常から復旧できる場合(サーモスタットが故障原因となっている場合)には、ID2=D1の作動温度の確認という診断作業は0.8の確率でR3:正常範囲以下を指す、という関係を示している。
なお、条件付確率欄125eの各列は、処置作業データテーブル123aのID1欄123cに格納された処置作業の候補を全て含む必要はない。「Others」の列は、処置作業データテーブル123aのID1欄123cには格納されているが、条件付確率欄125eの列として定義されていない処置作業の候補で復旧できるときの、診断結果が得られる確率を示している。
条件付確率欄125eには、あらかじめシステム設計者によって初期値が格納されている。また、初期値は後述する最適作業算出処理において更新されてもよい。
記憶部120には、作業順序データ記憶領域126、期待値計算結果データ記憶領域127、処置作業順序データ記憶領域128、の各記憶領域が、前述のS201に示す最適作業算出処理にて作成するデータを一次記憶するワークエリアとして設定される。
〈作業順序データ記憶領域126〉
図10は、作業順序データ記憶領域126に記憶される作業順序データテーブル126aの例を示す。作業順序データテーブル126aは、ID2欄126b、ID3欄126c、作業順序欄126d、診断結果毎の期待値欄126e、診断結果毎の期待値最小欄126f、等の各フィールドを有する。
ID2欄126bには、診断作業データテーブル124aで特定される診断作業を特定する情報が格納される。
ID3欄126cには、診断結果を特定する情報が格納される。作業順序データテーブル126aは、ID3欄126cに格納された情報の異なる複数のテーブルにて構成されており、それぞれのテーブルには、診断作業の候補または処置作業の候補の作業順序を示す情報と、それぞれの作業順序における期待値を示す情報と、期待値が最小となる作業順序を示す情報と、が格納される。
作業順序欄126dには、診断作業の候補または処置作業の候補の作業順序が格納される。
診断結果毎の期待値欄126eには、各作業順序の作業時間の期待値を特定する情報が格納される。
診断結果毎の期待値最小欄126fには、作業時間の期待値が最小となる作業順序を特定する情報が格納される。
〈期待値計算結果データ記憶領域127〉
図11は、期待値計算結果データ記憶領域127に記憶される期待値計算結果データテーブル127aの例を示す。期待値計算結果データテーブル127aは、スタート作業欄127b、最適作業順序の期待値欄127c、期待値最小欄127d、等の各フィールドを有する。
スタート作業欄127bには、作業者に提示する診断作業の候補または処置作業の候補を特定する情報が格納される。
最適作業順序の期待値欄127cには、スタート作業欄127bで特定される診断作業または処置作業から、作業時間の期待値が最小となる最適な作業順序で作業を行ったときの、作業時間の期待値を特定する情報が格納される。
期待値最小欄127dには、スタート作業欄127bで特定される診断作業または処置作業のうち、最適作業順序の期待値欄127cに格納された作業時間の期待値が最小となるスタート作業を特定する情報が格納される。
〈処置作業順序データ記憶領域128〉
図13は、処置作業順序データ記憶領域128に記憶される処置作業順序データテーブル128aを示す。処置作業順序データテーブル128aは、作業順序欄128b、作業時間の期待値欄128c、期待値最小欄128d、等の各フィールドを有する。
作業順序欄128bには、処置作業の候補の作業順序が格納される。
作業時間の期待値欄128cには、各作業順序の作業時間の期待値を特定する情報が格納される。
期待値最小欄128dには、作業時間の期待値が最小となる作業順序を特定する情報が格納される。
〈最適作業算出処理部113の最適作業算出処理〉
図1に示すように、作業者によって最適作業算出処理が指示されると(S101)、作業支援装置100は作業支援メイン処理部111を起動する。作業支援メイン処理部111の処理フローの中で、最適作業算出処理部113が起動され、最適作業算出処理部113が、異常からの復旧に有効な作業を算出する最適作業算出処理を行う(S201)。
本実施例における最適作業算出処理は、診断作業の候補と処置作業の候補について、作業順序を作成し、作業時間の期待値が最小となる作業順序を特定することで、異常からの復旧に最適な作業を算出することを特徴とする。
以下に、本最適作業算出処理を図7の最適作業算出処理フローを示すフロー図を用いて説明する。また説明には、図7のフロー図のS302の処理の詳細である図8の詳細処理フローを示すフロー図と、図7のフロー図のS304の処理の詳細である図9の詳細処理フローを示すフロー図を、合わせて用いる。
最適作業算出処理では、保守対象装置180に発生した異常のIDを特定すると(S300)、前記異常のIDの復旧に必要な処置作業の候補と診断作業の候補のうち、まず診断作業の候補について最適作業順序を特定し、作業時間の期待値を算出する(S302)。診断作業のすべての候補について最適作業順序を特定し、作業時間の期待値を算出すると(S301〜S303)、診断作業を行わずに処置作業から行うときの作業時間の期待値を算出し(S304)、算出した期待値が最小となる作業順序に含まれる診断作業または処置作業を、最適な作業として作業者に提示する(S305)。
次に、S300からS305までの各処理を具体的に説明する。
ステップS300において、最適作業算出処理部113は、図14の入力画面にて、発生した異常が選択ボタンD13にて選択され、最適作業算出D14のボタンが押されると、最適作業算出処理を実行する。
作業者が最適作業算出処理の実行を指示する入力画面の例である図14を説明する。
D11は、保守対象装置180に発生する異常のIDを特定する情報であり、異常リストデータテーブル122aのID0欄122bに格納された情報が表示される。
D12は、保守対象装置180に発生する異常の名称を特定する情報であり、異常リストデータテーブル122aの異常名称欄122cに格納された情報が表示される。
D13は、発生した異常を選択するボタンである。
D14は、最適作業算出を指示するボタンである。
選択ボタンD13は、保守対象装置180が発するアラームコードを用いて自動で選択する構成としてもよい。また、保守対象装置180がアラームコードを発した場合に、最適作業算出処理を自動で実行する構成としてもよい。
最適作業算出処理部113は、選択ボタンD13で特定される異常のID(D11)を読み込み、S301以降の処理を行う。以降、処置作業データテーブル123a、診断作業データテーブル124a、条件付確率データテーブル125aについては、選択ボタンD13で特定される異常のID(D11)とそれぞれのID0欄(123b、124b、125b)に格納された情報とが一致するデータテーブルが用いられる。
ステップS301において、最適作業算出処理部113は、診断作業データテーブル124aの各行に格納された診断作業について最適な作業順序を特定し、最適な作業順序で作業を行ったときの作業時間の期待値を算出する。ここでは、i(i=1、2、・・・Ny)を行番号として、1番目の行から最後の行まで順に選択して、S303までの間のS302の処理を繰り返し行う。
S302の処理の詳細を、図8の詳細処理のフロー図を用いて説明する。
ステップS400において、最適作業算出処理部113は、診断作業データテーブル124aのi番目の行の診断作業について、診断結果欄124fに格納された情報を取得する。
S401からS405では、診断結果欄124fの各列に格納されたそれぞれの診断結果について期待値の計算を行う。ここでは、j(j=1、2、・・・Nz)を列番号として、1番目の列から最後の列まで順に選択して、S401からS405までの処理を繰り返し行う。
ステップS402において、最適作業算出処理部113は、i番目の診断作業について、最適な作業順序と作業時間の期待値を算出するために、i番目の診断作業を第1番目に行う作業とする診断作業および処置作業の作業順序を作成し、作業順序データテーブル126aの作業順序欄126dに格納する。
本実施例では、i番目の診断作業を第1番目に行う作業とし、処置作業データテーブル123aに格納されたすべての処置作業の候補について、取りうる作業順序のすべての組合せを作成し、作業順序欄126dに格納する。なお、第2番目以降の作業に診断作業を有する作業順序を作成してもよい。また、作業順序の組合せを一部の処置作業に限定してもよい。
ステップS403において、最適作業算出処理部113は、作業順序データテーブル126aの作業順序欄126dの各行に格納された作業順序それぞれについて、以下の(数1)に従って作業時間の期待値を算出し、作業順序データテーブル126aの診断結果毎の期待値欄126eに格納する。
Figure 0006484536
ここで、k :k=1,2,・・・Nを取る自然数であり、作業順序欄126dの行番号を示す値である。Nは行数を示す。
ET :作業順序欄126dのk行目の作業順序における作業時間の期待値を示す値である。
m :m=2,3,・・・Mを取る自然数であり、作業順序欄126dの列を示す値である。Mは列数を示す。
p(Akm) :作業順序欄126dのk行m列目の処置作業の復旧確率を示す値である。復旧確率は、処置作業データテーブル123aの復旧確率欄123fで特定される情報である。
p(D=R|Akm) :作業順序欄126dのk行m列目の処置作業で復旧できるときに、i番目の診断作業にてj番目の診断結果が得られる条件付確率である。条件付確率は、条件付確率データテーブル125aのID2欄125cがDとなるテーブルにおいて、条件付確率欄125eのうち診断結果欄125dがR、処置作業がAkmとなる行および列に格納された情報である。なお、条件付確率欄125eの列に該当する処置作業が存在しない場合には、「Others」の列に格納された情報を利用する。
TD :i番目の診断作業の診断作業時間を示す値である。診断作業時間は、診断作業データテーブル124aの診断作業時間欄124eで特定される情報である。
n :n=2,3,・・・mを取る自然数であり、作業順序欄126dの列を示す値である。
TAkn :作業順序欄126dのk行n列目の処置作業の処置作業時間を示す値である。処置作業時間は、処置作業データテーブル123aの処置作業時間欄123gで特定される情報である。
(数1)の期待値計算の計算過程を図12に示す。
d01は、期待値計算の対象となるk行目の作業順序(図12の例では図10の1行目の作業順序)について、復旧する処置作業と復旧するまでに行った作業のリストを示している。
図10の1行目の作業順序では、処置作業A1で復旧した場合には診断作業D1と処置作業A1のみを行うが、処置作業A2で復旧した場合には診断作業D1と処置作業A1と処置作業A2を行うことになる。このように、作業順序にある処置作業の候補それぞれについて、復旧するまでに行った診断作業の候補と処置作業の候補を示している。
d02は、条件付確率で補正した各処置作業で復旧できる確率を示しており、(数1)のp(Akm)×p(D=R|Akm)を表している。
d03は、復旧する処置作業を行うまでの診断作業の候補および処置作業の候補の作業時間の和、すなわち復旧するまでにかかった作業時間の和を示しており、(数1)のTD+Σ(TAkn)を表している
d04は、d02の確率とd03の作業時間の積を示している。
(数1)の最初の総和記号は、d05に示すようにd04の各行について和を取ることを示しており、(数1)で計算される値ETは、d02の確率とd04の作業時間の積の総和を表している。
作業時間d03が小さいときに復旧できる確率d02が大きいと、ETの値は小さくなる。ETが小さいほど、短い作業時間で復旧できる最適な作業順序であることを示す。
ステップS404において、最適作業算出処理部113は、作業順序データテーブル126aの診断結果毎の期待値欄126eに格納された情報を比較し、期待値最小の作業順序を特定し、当該作業順序の行の診断結果毎の期待値最小欄126fに、期待値最小を示す記号「○」を格納する。
ここで特定された作業順序はi番目の診断作業(ID2欄126bで特定される診断作業)を行い、j番目の診断結果(ID3欄126c欄で特定される診断結果)を得たときに、作業時間の期待値が最小となる最適な作業順序である。
ステップS405において、最適作業算出処理部113は、i番目の診断作業の全ての診断結果について、診断結果毎の期待値を計算し、診断結果毎の最適な作業順序を特定した場合には、S406の処理に進む。全ての診断結果について、診断結果毎の期待値を算出していない場合には、jに1を追加してS401の処理に戻り、次の診断結果について、診断結果毎の期待値を算出する。
ステップS406において、最適作業算出処理部113は、診断結果毎の期待値の最小値の和を取り、i番目の診断作業から着手し、診断結果毎にそれぞれ最適な作業順序で作業を行った時の、作業時間の期待値を算出する。
具体的には、最適作業算出処理部113は、まず期待値計算結果データテーブル127aのスタート作業欄127bにi番目の診断作業のIDを格納する。
そして、作業順序データテーブル126aの診断結果毎の期待値最小欄126fに最小値を示す「○」の格納された行を特定し、当該行の診断結果毎の期待値126eに格納された情報を、作業順序データテーブル126aの各テーブルから抽出し、期待値計算結果データテーブル127aの最適作業順序の期待値欄127cの当該行に格納する。これによって、i番目の診断作業から作業を開始し、診断結果に応じて作業時間の期待値が最小となる最適な作業順序で作業を行った時の、作業時間の期待値が格納される。
最適作業算出処理部113は、S406の処理を終了すると、図8の詳細処理フローを終了し、図7の最適作業算出処理のフローに戻る。
ステップS303において、最適作業算出処理部113は、診断作業データテーブル124aに格納された全ての診断作業についてS302の処理を行い、期待値計算結果データテーブル127aの最適作業順序の期待値欄127cに値を格納した場合には、S304の処理に進む。全ての診断作業についてS302の処理を行っていない場合には、iに1を追加してS301の処理に戻り、次の診断作業について、最適な作業順序における作業時間の期待値を算出する。
ステップS304において、最適作業算出処理部113は、処置作業データテーブル123aの各行に格納された処置作業の候補について、最適な作業順序で作業を行ったときの作業時間の期待値を算出する。
S304の処理の詳細を、図9の詳細処理のフロー図を用いて説明する。
ステップS500において、最適作業算出処理部113は、処置作業データテーブル123aの各行に格納された処置作業の候補について、取りうる作業順序の組合せを作成し、作業時間の期待値が最小となる作業順序を特定する。
本実施例では、処置作業データテーブル123aに格納されたすべての処置作業の候補について、取りうる作業順序のすべての組合せを作成し、作業順序欄128bに格納する。なお、作業順序の組合せを一部の処置作業(例えば、処置作業の復旧確率123fが所定の閾値以上の処置作業)に限定してもよい。
ステップS501において、処置作業順序データテーブル128aの作業順序欄128bの各行に格納された作業順序それぞれについて、以下の(数2)に従って作業時間の期待値を算出し、処置作業順序データテーブル128aの作業時間の期待値欄128cに格納する。
Figure 0006484536
ここで、k :k=1,2,・・・Nを取る自然数であり、作業順序欄128bの行番号を示す値である。Nは行数を示す。
ET :作業順序欄128bのk行目の作業順序における作業時間の期待値を示す値である。
m :m=1,2,・・・Mを取る自然数であり,作業順序欄128bの列を示す値である。Mは列数を示す。
p(Akm) :作業順序欄128bのk行m列目の処置作業の復旧確率を特定する示す値である。復旧確率は、処置作業データテーブル123aの復旧確率欄123fで特定される情報である。
n :n=1,2,・・・mを取る自然数であり,作業順序欄128bの列を示す値である。
TAkn :作業順序欄128bのk行n列目の処置作業の処置作業時間を示す値である。処置作業時間は、処置作業データテーブル123aの処置作業時間欄123gで特定される情報である。
ステップS502において、処置作業順序データテーブル128aの作業時間の期待値欄128cに格納された情報を比較し、期待値最小の作業順序を特定し、当該作業順序の行の期待値最小欄128dに、期待値最小を示す記号「○」を格納する。また、期待値最小の作業順序の第1番目に行う処置作業のIDを、期待値計算結果データテーブル127aのスタート作業欄127bの任意の行に追加し、その期待値を最適作業順序の期待値欄127cの同一行に追加する。
これによって、診断作業を行わずに処置作業を行う場合に、作業時間の期待値が最小となる処置作業が特定された。
最適作業算出処理部113は、S502の処理を終了すると、図9の詳細処理フローを終了し、図7の最適作業算出処理のフローに戻る。
ステップS305において、最適作業算出処理部113は、作業時間の期待値が最小となるスタート作業を、作業者に最適作業として提示する。
最適作業算出処理部113は、期待値計算結果データテーブル127aの最適作業順序の期待値欄127cに格納された情報を比較し、最も小さい情報の格納された行を特定し、期待値最小欄127dの当該行に期待値最小を示す「○」を格納する。
さらに、最適作業算出処理部113は、スタート作業欄127bの期待値最小の行に格納された情報、すなわち作業時間の期待値が最小となる作業順序の最初の診断作業または処置作業を、作業者に提示する。
図15に、出力部140の表示画面、または作業者が保守対象装置180の設置場所まで携帯した携帯端末190の表示画面に表示された最適作業算出結果の出力画面の例を示す。
D21には、作業時間の期待値が最小と計算された作業順序の最初の診断作業または処置作業が表示される。すなわち、期待値計算結果データテーブル127aの期待値最小欄127dに期待値最小を示す「○」が格納された行のスタート作業(診断作業または処置作業)のIDと、当該IDに紐付いた診断作業内容欄124dに格納された情報、または処置作業内容欄123dに格納された情報が表示される。
なお、期待値計算結果データテーブル127aの最適作業順序の期待値欄127cに格納された値に順位をつけ、順位の小さい順に複数の診断作業または処置作業を表示してもよい。
D22には、D21で表示された診断作業または処置作業から作業を行った時の、作業時間の期待値が表示される。すなわち、期待値計算結果データテーブル127aの期待値最小欄127dに期待値最小を示す「○」が格納された行の、最適作業順序の期待値欄127cに格納された情報が表示される。
D23には、診断作業または処置作業の実行結果を示す情報が表示される。D21に表示される作業が診断作業の場合には、診断作業データテーブル124aの診断結果欄124fに格納された情報が表示される。D21に表示される作業が処置作業の場合には、異常の解消の有無を特定する情報が表示される。
D24は、作業の結果を選択するボタンである。
D25は、D24で選択した作業の結果を入力するボタンである。
D26には、診断作業の候補と処置作業の候補の対応関係を示すグラフモデルが表示される。診断作業データテーブル124aの診断作業内容欄124dと、処置作業データテーブル123aの処置作業内容欄123dと、に格納された作業内容が表示されている。さらに、条件付確率データテーブル125aの条件付確率欄125eにて条件付確率が格納された診断作業の候補と処置作業の候補の間に、矢印の線が結ばれている。これは、診断作業を行った結果が矢印の線で結ばれた処置作業の復旧確率に特に影響を及ぼすことを示している。
最適作業算出処理部113は、作業時間の期待値が最小となる作業を提示すると、最適作業算出処理を終了する。
これにより、図7の最適作業算出処理のフロー図の全ての処理と、図1の作業手順のフロー図のS201の処理が完了した。以降は、図1の作業手順のフロー図に戻り処理を説明する。
〈作業支援メイン処理部111の動作説明〉
ステップS102において、作業者は、図15のD21に表示された作業を確認し、実行する。
ステップS103において、更に作業者は、実行した作業の結果をD24の選択ボタンで選択し、D25の入力ボタンを押すことで入力する。
ステップS104において、作業者が処置作業を行い、異常を解消し、異常から復旧した場合には、作業の終了(S105)に移る。異常を解消していない場合には、再度、次の作業の実行(S102)に戻る。
ステップS202において、作業者が処置作業を行い、異常が解消したことを示す情報を入力した場合には、作業支援メイン処理部111はデータ更新処理(S204)に移る。異常を解消していない場合、すなわち、診断作業の結果が入力された場合、または処置作業の結果として異常が解消していないことを示す情報が入力された場合には、確率更新処理(S203)を行い、最適作業の算出処理(S201)に戻る。
ステップS203において、作業支援メイン処理部111は、診断作業と処置作業の入力結果に応じて、以下の処理を行い、復旧確率を更新する。
(1)(処置作業)処置作業の結果として異常が解消していないことを示す情報が入力された場合には、作業支援メイン処理部111は、処置作業データテーブル123aの復旧確率欄123fにおいて、実行された処置作業の復旧確率を0とし、復旧確率欄123fの総和が1となるように他の処置作業の復旧確率を正規化することで、復旧確率欄123fに格納された情報を更新する。(ここで、実行された処置作業の復旧確率を0とすることは、今回の保守対象装置180の復旧作業の間のみであり、作業が終了した際に、データ更新処理S204において、該当処置作業の復旧確率を更新して復元される。)
(2)(診断作業)診断作業の結果が入力された場合には、作業支援メイン処理部111は、(数3)のベイズの更新式により、処置作業データテーブル123aの復旧確率欄123fに格納された情報の更新値p(A|D=R)を算出し、値を更新する。
Figure 0006484536
ここで、A :s=1,2,・・・Sを取る自然数であり、処置作業データテーブル123aの第s行目の処置作業の候補を示す。Sは行数を示す。
:作業者の実行した診断作業を示す。
:作業者の入力した診断結果を示す。
p(A) :復旧確率欄123fの第s行目の更新前の値を示す。
p(A|D=R) :診断結果が入力されたときの、復旧確率の更新値を示す。すなわち、処置作業データテーブル123aの復旧確率欄123fの第s行目の更新値を示す。
p(D=R|A) :条件付確率データテーブル125aのID2欄125cがDとなるテーブルにおいて、条件付確率欄125eのうち診断結果欄125dがR、処置作業がAとなる行および列に格納された情報である。なお、条件付確率欄125eの列にAに該当する処置作業が存在しない場合には、「Others」の列に格納された情報が利用される。
:t=1,2,・・・Sを取る自然数であり、sと同様に処置作業データテーブル123aの第t行目の処置作業の候補を示す。Sは行数を示す。なお、総和記号は処置作業データテーブル123aに格納されたすべての処置作業の候補について和を取ることを示している。
p(A) :p(A)と同様に、復旧確率欄123fの第t行目の更新前の値を示す。
p(D=R|A) :p(D=R|A)と同様に、条件付確率データテーブル125aのID2欄125cがDとなるテーブルにおいて、条件付確率欄125eのうち診断結果欄がR、処置作業がAとなる行および列に格納された情報である。なお、条件付確率欄125eの列にAに該当する処置作業が存在しない場合には、「Others」の列に格納された情報が利用される。
作業支援メイン処理部111は、確率を更新した後に、最適作業の算出処理(S201)に戻り、再度、最適作業算出処理部113を起動する。
更新した後の最適作業算出結果の出力画面の例を図16に示す。D31に処置作業A3が表示され、作業者がD32にて「異常は解消した」を選択し、入力ボタンD33を押すと、作業支援メイン処理部111はデータ更新処理(S204)の処理を行う。
ステップS204において、作業支援メイン処理部111は、作業の結果をもとに処置作業データ記憶領域123に格納された情報を更新する。なお、条件付確率データ記憶領域125に格納された情報は必要があれば更新するが、原則は更新しない。
具体的には作業支援メイン処理部111は、処置作業データテーブル123aの復旧回数欄123eのうち、異常を解消した処置作業の行に1を追加する。さらに、復旧回数欄123eに格納された値を、復旧回数欄123eに格納された値の総和で除することで、復旧確率の値を算出し、復旧確率欄123fの対応する行に格納することで、復旧確率欄123fに格納された情報を更新する。
また作業支援メイン処理部111は、条件付確率データテーブル125aの条件付確率欄125eのうち、異常を解消した処置作業と、実行した診断作業と診断結果の情報に該当する行および列の値に予め決められた数値(0.01など)を追加し、追加した列の各行の値の和が1となるように正規化することで、条件付確率欄125eに格納された情報を更新してもよい。
このようにして確率の情報を更新することで、次に異常が発生した場合の最適作業算出処理では、より精度よく期待値計算を行うことが可能となる。
なお、確率の情報だけでなく、処置作業や診断作業にかかった作業時間を記録しておき、処置作業データテーブル123aの処置作業時間欄123gに格納された情報や、診断作業データテーブル124aの診断作業時間欄124eに格納された情報を更新してもよい。
図17は、図2に示す実施例1の作業支援装置100をクラウドシステムとして実装した構成例を示す。図17に示すように、作業支援システム200は、演算装置202と、入力部260と、出力部270と、通信インターフェース部(通信IF部)250とを有し、これらはバス240を介して相互に接続されている。
また、作業支援システム200は、ネットワーク170を介して診断の対象となる保守対象装置180と接続されている。
演算装置202は、実施例1の作業支援装置100が備える演算部110と同等の演算部210と、実施例1の作業支援装置100が備える記憶部120と同等の記憶部220と、前記バス240を介して情報送受信を行うためのインターフェース部(IF部)230を備えている。
入力部260と、出力部270と、通信インターフェース部(通信IF部)250は、作業者が保守作業をする現場に設置されたクライアント端末を構成する。
なお、演算装置202を作業支援装置として独立させて、ネットワーク170を介して入力部260、出力部270と接続される形態としてもよい。
以上、本発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
100 作業支援装置
110 演算部
111 作業支援メイン処理部
112 データベース登録処理部
113 最適作業算出処理部
120 記憶部
121 作業支援プログラム記憶領域
122 異常リストデータ記憶領域
122a 異常リストデータテーブル
122b ID0欄
122c 異常名称欄
122d アラームコード欄
123 処置作業データ記憶領域
123a 処置作業データテーブル
123b ID0欄
123c ID1欄
123d 処置作業内容欄
123e 復旧回数欄
123f 復旧確率欄
123g 処置作業時間欄
124 診断作業データ記憶領域
124a 診断作業データテーブル
124b ID0欄
124c ID2欄
124d 診断作業内容欄
124e 診断作業時間欄
124f 診断結果欄
125 条件付確率データ記憶領域
125a 条件付確率データテーブル
125b ID0欄
125c ID2欄
125d 診断結果欄
125e 条件付確率欄
126 作業順序データ記憶領域
126a 作業順序データテーブル
126b ID2欄
126c ID3欄
126d 作業順序欄
126e 診断結果毎の期待値欄
126f 診断結果毎の期待値最小欄
127 期待値計算結果データ記憶領域
127a 期待値計算結果データテーブル
127b スタート作業欄
127c 最適作業順序の期待値欄
127d 期待値最小欄
128 処置作業順序データ記憶領域
128a 処置作業順序データテーブル
128b 作業順序欄
128c 作業時間の期待値欄
128d 期待値最小欄
130 入力部
140 出力部
150 メディア読取部
160 通信部
170 ネットワーク
180 保守対象装置
190 携帯端末
200 作業支援システム
202 演算装置
210 演算部
220 記憶部
230 インターフェース部(IF部)
240 バス
250 通信インターフェース部(通信IF部)
260 入力部
270 出力部

Claims (12)

  1. 保守対象装置を異常から復旧するために必要な処置作業の候補、または処置作業を特定するための診断作業の候補を算出する作業支援装置であって、
    前記保守対象装置に想定される異常IDのリストテーブルと、
    前記異常ID毎の復旧させるための処置作業の候補のリストと、処置作業ごとの復旧回数、復旧確率、作業時間のデータテーブルと、
    前記異常ID毎の診断作業の候補のリストと、診断作業ごとの作業時間、診断結果の候補のデータテーブルと、
    前記異常ID、および診断作業毎の前記処置作業の候補で復旧できるときの前記診断作業の診断結果が得られる確率を表す条件付確率のデータテーブルと、
    を記憶する記憶部と、
    前記保守対象装置の異常IDの入力を受付けて、前記異常IDに対応する前記処置作業の候補および前記診断作業の候補を読出し、各診断作業を最初に実行した後に前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序と、前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序とを算出して、最も作業時間の期待値が小さい作業順序の最初の診断作業、又は処置作業を最適作業として出力する最適作業算出処理部と、
    を備えたことを特徴とする作業支援装置。
  2. 前記記憶部に記憶する各作業の作業時間に替えて、作業コスト、または作業工数を記憶して、
    前記最適作業算出処理部は、各作業順序における復旧までの作業時間の期待値を計算するのに替えて、各作業順序における復旧までの作業コストの期待値、または各作業順序における復旧までの作業工数の期待値の計算を実行することを特徴とする請求項1に記載の作業支援装置。
  3. 前記最適作業算出処理部は、前記診断結果ごとに作業時間の期待値が最小となる作業順序を特定することで、前記の各診断作業を最初に実行した後に前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序を算出すること、を特徴とする請求項1に記載の作業支援装置。
  4. 作業支援メイン処理部を更に備え、
    前記作業支援メイン処理部は、前記最適作業算出処理部が算出して、作業者へ提示した最適作業を作業者が実行した結果を作業者が入力するのを受付け、もし、前記保守対象装置の異常を解消していない場合には、記憶部に記憶する前記異常IDに対応する前記処置作業の候補の復旧確率を更新して、次の最適作業を算出するために前記最適作業算出処理部を再度起動することを特徴とする請求項1に記載の作業支援装置。
  5. 作業支援メイン処理部を更に備え、
    前記作業支援メイン処理部は、前記最適作業算出処理部が算出して、作業者へ提示した最適作業を作業者が実行した結果を作業者が入力するのを受付け、もし、前記保守対象装置の異常を解消した場合には、記憶部に記憶する前記異常IDに対応する前記処置作業のデータテーブルにおいて、前記異常を解消した処置作業の復旧回数に1を加え、前記データテーブル上の各処置作業の復旧確率を、修正された復旧回数のデータに基づいて更新処理を実行して、作業支援処理を終了することを特徴とする請求項1に記載の作業支援装置。
  6. 最適作業算出処理部が実行する各診断作業を最初に実行した後に前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序を算出する処理は、
    前記診断作業の候補を1つずつ選択して、選択した診断作業を第1番目に行う作業として、その後に続ける前記異常IDに対応する前記処置作業について取り得る作業順序の組合せを作成して、各作業順序の、診断結果毎の復旧までの作業時間の期待値を算出し、その中で診断結果毎の期待値の最小の作業順序を特定し、診断結果毎の期待値の最小値の和を取り、選択した診断作業から最適な作業順序で作業を行った時の作業時間の期待値を算出することであることを特徴とする請求項1に記載の作業支援装置。
  7. 最適作業算出処理部が実行する前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序を算出する処理は、
    前記異常IDに対応する前記処置作業の候補について、取り得る作業順序の組合せを作成して、作業時間の期待値が最小となる作業順序を特定することであることを特徴とする請求項1に記載の作業支援装置。
  8. 前記異常IDに対応する前記処置作業の候補を選ぶ際に、記憶部のデータテーブルに記憶された全ての処置作業を選択するのではなく、所定の閾値以上の復旧確率を持つ一部の処置作業に限定することを特徴とする請求項1、6、又は7のいずれかの請求項に記載の作業支援装置。
  9. 請求項1に記載の作業支援装置において、
    前記処置作業は複数の診断作業と条件付確率で対応付けられていることを特徴とする作業支援装置。
  10. コンピュータによる情報処理を用いて、保守対象装置を異常から復旧するために必要な処置作業の候補、または処置作業を特定するための診断作業の候補を算出する作業支援方法であって、
    前記保守対象装置に想定される異常IDのリストテーブルと、
    前記異常ID毎の復旧させるための処置作業の候補のリストと、処置作業ごとの復旧回数、復旧確率、作業時間のデータテーブルと、
    前記異常ID毎の診断作業の候補のリストと、診断作業ごとの作業時間、診断結果の候補のデータテーブルと、
    前記異常ID、および診断作業毎の、前記処置作業の候補で復旧できるときの前記診断作業の診断結果が得られる確率を表す条件付確率のデータテーブルと、を記憶部に予め記憶し、
    前記保守対象装置の異常IDの入力を受付けて、前記異常IDに対応する前記処置作業の候補および前記診断作業の候補を読出し、
    各診断作業を最初に実行した後に前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序と、前記処置作業を続ける作業順序の組合せの中より復旧までの作業時間の期待値が最小の作業順序とを算出して、最も作業時間の期待値が小さい作業順序の最初の診断作業、又は処置作業を最適作業として提示することを特徴とする作業支援方法。
  11. 前記最適作業を提示した後、作業者が前記最適作業を実行した結果を作業者が入力するのを受付け、
    もし、前記保守対象装置の異常を解消していない場合には、記憶部に記憶する前記異常IDに対応する前記処置作業の候補の復旧確率を更新して、次の最適作業を算出するために最適作業算出処理を繰り返し、
    もし、前記保守対象装置の異常を解消した場合には、記憶部に記憶する前記異常IDに対応する前記処置作業のデータテーブルにおいて、前記異常を解消した処置作業の復旧回数に1を加え、前記データテーブル上の各処置作業の復旧確率を、修正された復旧回数のデータに基づいて更新処理を実行して、作業支援処理を終了することを特徴とする請求項10に記載の作業支援方法。
  12. 前記記憶部に記憶する各作業の作業時間に替えて、作業コスト、または作業工数を記憶して、
    前記最適作業を算出する処理において、各作業順序における復旧までの作業時間の期待値を計算するのに替えて、各作業順序における復旧までの作業コストの期待値、または各作業順序における復旧までの作業工数の期待値の計算を実行することを特徴とする請求項10、または請求項11に記載の作業支援方法。
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