JP6485140B2 - 変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物および変形回復性耐熱構造体 - Google Patents
変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物および変形回復性耐熱構造体 Download PDFInfo
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Description
一方、特許文献2(特開2004−218116号公報)や特許文献3(特開2006−200117号公報)には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)やエチレン・α−オレフィン共重合体であるポリエチレン系樹脂が開示され、広く用いられているが、これらのポリエチレン系樹脂を用いた三次元網目状構造体は、優れた性能を有するものの、柔軟性能や熱接着性を重視しているため、樹脂の融点が低くなり、高温下(例えば70℃)での変形回復性が劣るという問題がある。このため、ポリエチレン系樹脂を用いた場合、自動車のクッションや緩衝部品、暖房機能付与のベッド用クッションへの適用には、大きな制限があった。
この問題を解決すべく、例えば、特許文献4(特開2013−181117号公報)では、特定のエチレン系重合体に、特定のエチレン性不飽和シラン化合物をグラフトさせ、得られたグラフト反応物にシラノール縮合触媒を含有させたものを、成形後に、40℃の温水を霧状に散水する部屋中に1週間保管し、架橋処理する方法により、耐熱性を付与する方法が開示されているが、架橋処理に1週間という長時間を要し、生産性に劣るものであり、尚且つ架橋処理を行っているため、リサイクル性に劣るものであった。
ポリエチレン系樹脂組成物を用いたものは、蒸気滅菌処理時に溶融してしまい、形状保持が困難になる。蒸気滅菌処理に耐えられる樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂が挙げられるが、ポリプロピレンは、塑性変形を起こすため、変形回復性に乏しい問題がある。
この問題を解決すべく、例えば、特許文献5(特開2002−061059号公報)では、ポリプロピレンに、SBSを5〜30重量%配合してなる三次元構造体が開示されているが、いかなるポリプロピレンを使用したか明示されていないため、蒸気滅菌に耐えうるものかが、不明であるし、変形回復性を示す圧縮残留歪についても、室温下で保持時間なしの試験結果しか示されておらず、継続した負荷により継続して変形せしめられた後、負荷を除去した際の変形回復性や、高温下での変形回復性について、うかがい知ることができないものであった。
本発明は、以下の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物およびそれよりなる変形回復性耐熱構造体を提供する。
(y1)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が1.0〜100g/10分であること。
(y2)融解ピーク温度(Tm)が130〜170℃であること。
成分(A):下記(a1)〜(a2)を満足する1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(a1)融解ピーク温度(Tm)が121〜145℃であること。
(a2)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が0.1〜500g/10分であること。
成分(B):下記(b1)を満足する少なくとも1種類のプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(b1)プロピレン51〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4〜10のα−オレフィン10〜49重量%からなること。
成分(C):下記(c1)〜(c2)を満足する1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(c1)融解ピーク温度(Tm)が146〜170℃であること。
(c2)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が0.1〜500g/10分であること。
[3]前記プロピレン系樹脂組成物(X’)がメタロセン系触媒を用いて逐次重合して得られることを特徴とする前記[2]に記載の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)。
[4]前記成分(B’)は、83〜90重量%のプロピレンと10〜17重量%のエチレンからなることを特徴とする前記[2]又は[3]に記載の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)からなる変形回復性耐熱構造体。
[6]変形回復性耐熱構造体は、押出成形により得られる複数のストランドからなる連続線状体を三次元ランダムループ状に曲がりくねらせて、複数のループの接触部の少なくとも一部が融着してなる立体網目状構造を有する網状構造体であることを特徴とする前記[5]に記載の変形回復性耐熱構造体。
(y1)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が1.0〜100g/10分であること。
(y2)融解ピーク温度(Tm)が130〜170℃であること。
成分(A):下記(a1)〜(a2)を満足する1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(a1)融解ピーク温度(Tm)が121〜145℃であること。
(a2)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が0.1〜500g/10分であること。
成分(B):下記(b1)を満足する少なくとも1種類のプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(b1)プロピレン51〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4〜10のα−オレフィン10〜49重量%からなること。
成分(C):下記(c1)〜(c2)を満足する1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(c1)融解ピーク温度(Tm)が146〜170℃であること。
(c2)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が0.1〜500g/10分であること。
以下、項目ごとに詳細に説明する。
本発明で使用する成分(A)または(A’)は、上記特性(a1)、(a2)を満足する。
上記各特性などについて、以下、具体的に説明する。なお、成分(A’)は、下記に説明するプロピレン系樹脂組成物(X’)に由来する。
本発明に使用する成分(A)または(A’)の融解ピーク温度(Tm)は、121〜145℃である。
成分(A)または(A’)は、1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体および/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体からなり、2種類以上の成分からなる場合、2種類以上の成分のブレンド物として、融解ピーク温度(Tm)が121〜145℃であればよい。
成分(A)または(A’)が2種類以上の組み合わせの例としては、2種類以上のプロピレン単独重合体からなる場合や、2種類以上のプロピレン−α−オレフィン共重合体からなる場合、各々1種類以上のプロピレン単独重合体とプロピレン−α−オレフィン共重合体からなる場合が挙げられる。
融解ピーク温度が121℃未満の場合、本発明の樹脂組成物から得られる構造体が130℃以上の環境下で形状が保持できるだけの耐熱性を発現することが困難となる場合がある。一方、融解ピーク温度が145℃を超えるものは、耐熱性と柔軟性のバランスがとりにくくなる。
融解ピーク温度の好ましい範囲は、121℃〜140℃、より好ましくは121℃〜135℃、更に好ましくは125℃〜135℃である。
本発明に使用する成分(A)または(A’)のメルトフローレート(MFR)は、0.1〜500g/10分である。
成分(A)または(A’)は、1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体および/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体からなり、2種類以上の成分からなる場合、2種類以上の成分のブレンド物として、MFRが0.1〜500g/10分であればよい。
ここで、MFRは、JIS K7210:1999のA法、条件M(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定されるものである。
MFRが0.1g/10分未満の場合、本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)のMFRを1.0g/10分以上にすることが困難となり、成形時の負荷が増したり、成形体の成形自体が困難になる。一方、MFRが500g/10分を超えると、本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)のMFRを100g/10分以下にすることが困難になり、成形の安定性、特に、押出成形に用いた場合の成形安定性が損なわれやすくなる。
MFRの好ましい範囲は、1.0〜500g/10分であり、より好ましくは5.0〜200g/10分、更に好ましくは5.0〜100g/10分である。
本発明に用いられる成分(A)または(A’)は、上記特性(a1)および(a2)を満足すればよいが、成分(A)または(A’)として、プロピレン−α−オレフィン共重合体を用いる場合、成分(A)または(A’)は、プロピレン含有量が90重量%より多く、100重量%未満、α−オレフィン含有量が0重量%より多く、10重量%未満であることが好ましい。
成分(A)または(A’)としてプロピレン−α−オレフィン共重合体を用いる場合、α−オレフィンとしては、エチレンおよび/又はブテンであることが好ましい。
成分(A)の製造方法は、特に限定されず、市販のプロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体から、適宜選択することができる。具体的には、日本ポリプロ(株)製商標名「ノバテックPP」や、商標名「ウィンテック」が挙げられる。
本発明で使用する成分(B)または(B’)は、上記特性(b1)を満足する1種類もしくは2種類以上プロピレン−α−オレフィン共重合体からなる。
上記特性などについて、以下、具体的に説明する。なお、成分(B’)は、下記に説明するプロピレン系樹脂組成物(X’)に由来する。
本発明に用いられる成分(B)または(B’)は、プロピレン51〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4〜10のα−オレフィン10〜49重量%からなる。
プロピレン含有量が51重量%未満の場合、成分(A)または(A’)との相溶性が低下し、変形時に界面が破壊されやすくなるため、本発明の樹脂組成物から得られる構造体の変形回復性が低下しやすくなる。一方、プロピレン含有量が90重量%を超える場合、成分(B)または(B’)が変形時に塑性変形を起こしやすくなるため、本発明の樹脂組成物から得られる構造体の変形回復性が低下しやすくなる。
プロピレン含有量の好ましい範囲は、60重量%以上90重量%以下であり、より好ましくは70重量%以上90重量%以下であり、更に好ましくは80重量%以上90重量%以下、特に好ましくは83重量%以上90重量%以下である。
本発明に用いられる成分(B)または(B’)は、上記特性(b1)を満足すればよいが、α−オレフィンとしては、エチレンおよび/又はブテンであることが好ましい。
成分(B)の製造方法は、特に限定されず、市販のプロピレン−α−オレフィン共重合体から、適宜選択することができる。具体的には、エクソンモービル社製商標名「Vistamaxx」や、ダウケミカル社製商標名「Versify」や、三井化学社製商標名「タフマーPN」や「ノティオSN」や「タフマーXM」、住友化学社製商標名「タフセレン」等が挙げられる。
本発明で使用する成分(C)は、上記特性(c1)、(c2)を満足する。
上記各特性などについて、以下、具体的に説明する。
本発明に使用する成分(C)の融解ピーク温度(Tm)は、146〜170℃である。
成分(C)は、1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体からなり、2種類以上の成分からなる場合、全ての成分の融解ピーク温度が146℃〜170℃である。
成分(C)が2種類以上の組み合わせの例としては、2種類以上のプロピレン単独重合体からなる場合や、2種類以上のプロピレン−α−オレフィン共重合体からなる場合、各々1種類以上のプロピレン単独重合体とプロピレン−α−オレフィン共重合体からなる場合が挙げられる。
融解ピーク温度が146℃未満の場合、本発明の樹脂組成物から得られる構造体が高温下、好ましくは130℃以上の環境下で形状が保持できるだけの耐熱性を発現することが困難となる。一方、融解ピーク温度が170℃を超えるものは、実質的に入手困難である。
成分(C)の融解ピーク温度の好ましい範囲は、150℃〜170℃、より好ましくは155℃〜170℃、更に好ましくは158℃〜170℃である。
本発明に使用する成分(C)のメルトフローレート(MFR)は、0.1〜500g/10分である。
成分(C)は、1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体からなり、2種類以上の成分からなる場合、2種類以上の成分のブレンド物として、MFRが0.1〜500g/10分であればよい。
ここで、MFRは、JIS K7210:1999のA法、条件M(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定されるものである。
成分(C)のMFRが0.1g/10分未満の場合、本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)のMFRを1.0g/10分以上にすることが困難となり、成形時の負荷が増したり、成形体の成形自体が困難になる。一方、MFRが500g/10分を超えると、本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)のMFRを100g/10分以下にすることが困難になり、成形の安定性、特に押出成形に用いた場合の成形安定性が損なわれやすくなる。
成分(C)のMFRの好ましい範囲は、1.0〜500g/10分であり、より好ましくは5.0〜200g/10分、更に好ましくは5.0〜100g/10分である。
本発明に用いられる成分(C)は、上記特性(c1)及び(c2)を満足すればよいが、成分(C)として、プロピレン−α−オレフィン共重合体を用いる場合、成分(C)は、プロピレン含有量が95重量%より多く、100重量%未満、α−オレフィン含有量が0重量%より多く、5重量%未満であることが好ましい。
成分(C)として、プロピレン−α−オレフィン共重合体を用いる場合、α−オレフィンとしては、エチレン及び/又はブテンであることが好ましい。
成分(C)の製造方法は、特に限定されず、市販のプロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体から、適宜選択することができる。具体的には、日本ポリプロ(株)製商標名「ノバテックPP」や、商標名「ウィンテック」が挙げられる。
本発明で使用されるプロピレン系樹脂組成物(X)は、上記成分(A)及び/又は(A’)2〜50重量部、上記成分(B)及び/又は(B’)1〜97重量部、及び上記成分(C)1〜49重量部からなる。但し、成分(A)及び/又は(A’)と、成分(B)及び/又は(B’)と、成分(C)の合計を100重量部とする。また、成分(A’)及び(B’)は、下記に説明するプロピレン系樹脂組成物(X’)に由来する。
成分(A)及び/又は(A’)が2重量部を下回ると、本発明の樹脂組成物から得られる構造体が高温下、好ましくは130℃以上の環境下で形状が保持できるだけの耐熱性を発現することが困難となる場合がある。一方、成分(A)及び/又は(A’)が50重量部を上回ると、成分(C)と組み合わせた際に、変形時に塑性変形を起こしやすくなるため、本発明の樹脂組成物から得られる構造体の変形回復性が低下しやすくなる。
プロピレン系樹脂組成物(X)に占める成分(A)及び/又は(A’)の好ましい範囲は、2〜45重量部であり、より好ましくは5〜40重量部、更に好ましくは10〜35重量部である。
プロピレン系樹脂組成物(X)及び/又は(X’)に占める成分(B)及び/又は(B’)の好ましい範囲は、30〜97重量部であり、より好ましくは40〜90重量部、更に好ましくは50〜80重量部である。
さらに、成分(C)が1重量部を下回ると、本発明の樹脂組成物から得られる構造体が130℃以上の環境下で形状が保持できるだけの耐熱性を発現することが困難となる場合がある。一方、成分(C)が49重量部を上回ると、成分(A)及び/又は(A’)と組み合わせた際に、変形時に塑性変形を起こしやすくなるため、本発明の樹脂組成物から得られる構造体の変形回復性が低下しやすくなる。
プロピレン系樹脂組成物(X)に占める成分(C)の好ましい範囲は、2〜45重量部であり、より好ましくは5〜40重量部、更に好ましくは5〜30重量部である。
プロピレン系樹脂組成物(X)の一部に、前記(a1)及び(a2)を満足する成分(A’)1〜99重量部と、前記(b1)を満足する成分(B’)1〜99重量部(但し、(A’)と(B’)の合計量を100重量部とする)を、逐次重合して得られるプロピレン系樹脂組成物(X’)を用いることができる。
プロピレン系樹脂組成物(X’)の製造方法は、特に限定されないが、例えば、特開2005−132979号公報に記載の方法を用いることができ、ここで言及したことで同公報の全内容が本明細書に取り込まれたものとする。
プロピレン系樹脂組成物(X’)を製造する触媒は、特に限定されないが、プロピレン系樹脂組成物(X’)やプロピレン系樹脂組成物(Y)、更にはプロピレン系樹脂組成物(Y)から製造される変形回復性耐熱構造体のベタツキを抑制しやすくなるため、メタロセン触媒を用いることが好ましい。
プロピレン系樹脂組成物(X’)は、市販品より適宜選択してもよく、市販品の例としては、日本ポリプロ(株)製商標名「ニューコン」、商標名「ウェルネクス」等が挙げられる。
本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)は、プロピレン系樹脂組成物(X)及び/又は(X’)を必須成分とし、上記特性(y1)、(y2)を満足するものである。
本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)のメルトフローレート(MFR)は、1.0〜100g/10分である。
ここで、MFRは、JIS K7210:1999のA法、条件M(230℃、2.16kg荷重)に準拠して、測定されるものである。
MFRが1.0g/10分未満の場合、成形時の負荷が増したり、成形体の成形自体が困難になる。一方、MFRが100g/10分を超えると、成形の安定性、特に押出成形に用いた場合の成形安定性が損なわれやすくなる。
プロピレン系樹脂組成物(Y)のメルトフローレート(MFR)は、成分(A)及び/又は(A’)のMFRを考慮し、成分(B)及び/又は(B’)のMFRや、成分(C)のMFRや、プロピレン系樹脂組成物(X)及び/又は(X’)以外の第三成分(例えば、後述のその他のポリマー成分)のMFRを適宜、選択することにより調整できる。
プロピレン系樹脂組成物(Y)のメルトフローレート(MFR)の好ましい範囲は、2.0〜50g/10分、更に好ましくは5.0〜30g/10分、特に好ましくは5.0〜20g/10分である。
本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)の融解ピーク温度(Tm)は、130〜170℃である。
融解ピーク温度が130℃未満の場合、本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)から得られる構造体が高温下、好ましくは130℃以上の環境下で形状が保持できるだけの耐熱性を発現することができない。一方、融解ピーク温度が170℃を超えるものは、実質的に製造が困難である。
融解ピーク温度の好ましい範囲は、135℃〜170℃、より好ましくは140℃〜170℃、更に好ましくは145℃〜170℃である。
本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)は、曲げ弾性率が20〜500MPaであることが好ましく、より好ましくは40〜400MPa、更に好ましくは50〜300MPa、特に好ましくは50〜250MPaである。
曲げ弾性率は、成分(A)及び/又は(A’)と成分(B)及び/又は(B’)と成分(C)の組成、配合比や下記その他の成分の配合量などを、適宜選択することにより、所望の値に調整することができる。
曲げ弾性率が前記範囲にあれば、柔軟性、変形のしやすさ、変形回復性のバランスを取りやすいので、好ましい。
本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)は、前述したプロピレン系樹脂組成物(X)を必須成分とする樹脂組成物であるが、本発明の目的を阻害しない範囲で、その他の樹脂または添加剤等、各種の他の成分を、添加して用いることができる。
本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)には、本発明の効果を妨げない限り、プロピレン系樹脂に添加できる酸化防止剤などの添加剤を、適宜配合することができる。
具体的には、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(BASFジャパン社製商品名「IRGANOX 1010」)やn−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート(BASFジャパン社製商品名「IRGANOX 1076」)で代表されるフェノール系安定剤、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトやトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどで代表されるホスファイト系安定剤、オレイン酸アミドやエルカ酸アミド等の高級脂肪酸アミドや高級脂肪酸エステルやシリコーンオイルで代表される滑剤、炭素原子数8〜22の脂肪酸のグリセリンエステルやソルビタン酸エステル、ポリエチレングリコールエステルなどで代表される帯電防止剤、ソルビトール系造核剤(例えば、新日本理化社製商品名「ゲルオールMD」)、芳香族燐酸エステル類(例えば、ADEKA社製商品名「NA−21」や「NA−11」)、ミリケン社製商標名「Millad」シリーズ、ミリケン社製商標名「Hyperform」シリーズ、タルク、高密度ポリエチレンなどで代表される造核剤、シリカ、炭酸カルシウム、タルクなどで代表されるブロッキング防止剤や有機過酸化物などで代表される分子量調整剤や架橋助剤、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩やハイドロタルサイト類に代表される中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、金属不活性剤、過酸化物、充填剤、抗菌防黴剤、蛍光増白剤、防曇剤、着色剤、顔料、天然油、合成油、ワックス、更には用途に応じて有機系、無機系の難燃剤などを、添加してもよく、それらの配合量は、適宜量である。
また、本発明の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物(Y)には、本発明の効果を妨げない限り、プロピレン系樹脂に添加できるエラストマー、脂環式炭化水素樹脂などの改質剤を、適宜配合することができる。
その他のポリマーは、本発明の効果を妨げない限り、添加量に特に制限は無いが、通常、プロピレン系樹脂組成物(X)100重量部に対して、100重量部以下である。
本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)は、上述のプロピレン系樹脂組成物(X)を構成する成分(A)と成分(B)、及び/又は上述のプロピレン系樹脂組成物(X’)と、成分(C)と、必要に応じて、他の添加剤、ポリマー成分をヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合し、得ることができる。更に必要に応じて、前記混合工程の後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリミキサー等の混練機により溶融混練する方法により得ることもできる。
また、各成分は同時に混合及び/又は溶融混練してもよいし、一部をマスターバッチとした上で、混合及び/又は溶融混練してもよい。
本発明の変形回復性耐熱構造体は、高温下での変形回復性に優れ、且つ高温下、好ましくは130℃以上の環境下でも、形状が保持できる耐熱性を有する。
構造体の形状、成形方法、用途は、特に制限は無いが、継続した負荷により継続して変形せしめられた後、負荷を除去した際に、変形回復性が求められる用途に用いられる。
例えば、射出成形や、押出成形により、平板や棒状、らせん状、さらには異型断面や中空断面を有する成形体を緩衝用のバネに類する用途に適用する場合や、クッション等の支持体に適用する場合等が挙げられる。
また、芯鞘構造を有したり、サイドバイサイド構造を有する構造体の一構成要素として使用することもできる。
好適な適用形態の例としては、押出成形により得られる複数のストランドからなる連続線状体を三次元ランダムループ状に曲がりくねらせて、複数のループの接触部の少なくとも一部が融着してなる立体網目状構造を有する網状構造体や、特開2012−112072号公報や、特開平5−163657号公報に例示される繊維集合体からなる構造体などが挙げられる。
前記網状構造体は、例えば、ベッド等の寝具、家庭用や車両・船舶・航空機用座席等のクッション材として用いられる場合があり、これらの用途では、長時間にわたり、人が横たわったり、座ったりするため、継続した負荷により継続して変形せしめられる。しかも、負荷を除去した後に、再びクッション材として使用するには、変形が実用上問題ない程度まで回復する必要がある。
更には、自動車のクッションや緩衝部品、暖房機能付与のベッド用クッションなどでは、高温下(例えば70℃)で負荷がかかるケースがあるため、高温下での変形回復性も求められる。
また、近年、病院などではクッション自体の洗浄、場合によっては滅菌処理を行うニーズがあり、高温下、好ましくは130℃以上の蒸気滅菌処理への耐性が求められており、本発明の変形回復性耐熱構造体用樹脂組成物(Y)を適用する変形回復性耐熱構造体としては、特に好適な適用形態であるといえる。
また、高温下での負荷がかかる用途に適用する場合には、構造体の形状を保持できる温度以下、好ましくは想定される使用条件温度以上、構造体の形状を保持できる温度以下で、成形された構造体を10秒乃至1日程度状態調整を行うと、高温下での変形回復性がより向上しやすいので、好ましい。
本発明の構造体の場合は、例えば、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃といった温度条件が例示できる。
例えば、前記網状構造体の場合、一見変形形態は、圧縮変形とみられがちだが、網状構造体を構成する各々の線条に着目すれば、変形形態は、曲げ変形である。
したがって、継続した負荷により継続して曲げ変形を行い、その後、負荷を除去した際の変形回復性を評価することにより、前述の例に挙げた各種構造体の変形回復性を十分類推することができる。
なお、実施例および比較例において使用したプロピレン系樹脂組成物とその構成成分、変形回復性耐熱構造体の諸物性は、下記の評価方法に従って、測定、評価した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分):
JIS K7210:1999のA法、条件M(230℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した。
(2)融解ピーク温度(融点)(Tm、単位:℃):
示差走査熱量計(DSC)を用い、一旦200℃まで温度を上げて、熱履歴を消去した後、10℃/分の降温速度で40℃まで温度を降下させ、再び昇温速度10℃/分にて測定した際の、吸熱ピークトップの温度を融解ピーク温度(融点)(Tm)とした。
市販のプロピレン−α−オレフィン共重合体成分(B)については、メーカーより公表されているカタログ記載の値を用いた。
プロピレン系樹脂組成物(X’)中の成分(A’)及び(B’)については、前述した特開2005−132979号公報に記載の方法にて、測定した。
尚、成分(A’)及び(B’)は、特開2005−132979号公報に記載の成分(A)及び(B)に各々対応する。
(4)プロピレン系樹脂組成物(X’)中の成分(A’)及び(B’)の含有量(単位:重量%)
前述した特開2005−132979号公報に記載の方法にて測定した。
尚、成分(A’)及び(B’)は、特開2005−132979号公報に記載の成分(A)及び(B)に各々対応する。
(i)試料の調製
プロピレン系樹脂組成物(Y)を、圧縮成形法により、シート状に成形した。
使用したスペーサー:長さ200mm、幅200mm、厚さ1mm。
圧縮成形条件:
(ア)予熱工程:予熱時間7分、予熱温度200℃、予熱時圧力0.1MPa
(イ)加圧工程:加圧時間3分、加圧時温度200℃、加圧時圧力8MPa
(ウ)冷却工程:冷却時間3分、冷却時温度30℃、冷却時圧力12MPa
上述の条件で成形して得られたシートを、23℃、50%相対湿度の条件下、48時間以上状態調整を行った後、また、場合によっては、更にギヤオーブンにて70℃又は100℃、1時間の条件で状態調整を行い、更に23℃、50%相対湿度の条件下48時間以上状態調整を行った後、カッターナイフにて切り出し、長さ140mm、幅10mm、厚さ1mmの構造体を作製し、下記試験に供した。
(ii)定変位曲げ試験
長さ220mm、幅150mm、厚さ3mmのガラス板を2枚、100mmの間隔をあけて作業台上に平行に配置した。
前述の方法で作製した構造体の長さ方向の両端から各々20mmの位置に標線を付し(即ち、標線間距離100mm)、前述のガラス板の向かい合う各々の端部と構造体に付された標線が一致するように構造体を設置し、構造体とガラス板が重なる部分をセロハンテープにて厳重に固定した。厚さ50mmのスペーサーを介し、構造体が固定されたガラス板を、セロハンテープにて固定された面同士が向かい合い、尚且つガラス板の四隅が重なり合うように重ね合わせた。
この状態で、構造体は、標線間が空間を介して50mmになるように曲げられた状態となり、元の標線間長さ100mmに対して50%の変形量を与えられたことになる。尚、一組のガラス板には1試料につき3枚、1乃至5種類の試料を固定した。
引き続き上記状態のまま、23℃、50%相対湿度条件下または40℃に調整されたギヤオーブン中、もしくは70℃に調整されたギヤオーブン中で、22時間状態調整を行い、その後に同条件下でガラス板に張り付けられた構造体の標線近傍を鋭利なハサミまたはカッターナイフで切断、負荷を除去した。
切断された構造体は、直ちに23℃、50%相対湿度の恒温恒湿室に運び込み、30分間状態調整を行った。切断された構造体は、ある程度曲げ変形を残しており、曲げ変形したままの状態で切断された両端の距離を、定規を用いて測定した。この距離をL1とした。
また、作業台上で切断された構造体の曲げ変形を作業台と平行になるように延ばし、切断された両端の長さを、定規を用いて測定した。この長さをL0とした。
以下の計算式を用いて、残留歪を求めた。残留歪は、変形回復性の指標であり、値が小さいほど変形回復性に優れると言える。
残留歪=(L0−L1)/L0×100(%)
射出成形品の曲げ弾性率を、JIS K7171に準拠して、測定した。
(7)引張降伏応力(単位:MPa)
射出成形品の引張降伏応力を、JIS K7162に準拠して、測定した。
前述の試料の調製の項で得られた長さ140mm、幅10mm、厚さ1mmの構造体(状態調整条件は23℃、50%相対湿度)に、長さ方向の両端から、各々20mmの位置に標線を付した(即ち標線間距離100mm)。
前記構造体の端部をクリップで挟み、ぶら下げた状態で100℃、121℃または130℃に調整されたギヤオーブン中に投入し、15分間状態調整を行った。
前記状態調整終了後、ギヤオーブンから取り出し、直ちに23℃、50%相対湿度の恒温恒湿室に運び込み、溶融していない構造体について、直ちに標線間の長さ(L2)を測定した。
前記状態調整中に収縮したものは、L2が100mm未満となり、膨張もしくは自重で垂れたものは、L2が100mmより大きくなる。前記状態調整で溶融したものについては、耐熱性なしとし、溶融しなかったものについては、元の標線間距離100mmからの変化量(%)の絶対値を耐熱性の指標とし、その値が小さいものほど、耐熱性が良好であるとした。
下記製造例(X’−1)〜(X’−2)で得られた樹脂を用いた。
(i)予備重合触媒の調製
(珪酸塩の化学処理)
10リットルの撹拌翼の付いたガラス製セパラブルフラスコに、蒸留水3.75リットル、続いて濃硫酸(96%)2.5kgをゆっくりと添加した。50℃で、さらにモンモリロナイト(水澤化学社製ベンクレイSL;平均粒径=25μm、粒度分布=10〜60μm)を1kg分散させ、90℃に昇温し、6.5時間その温度を維持した。50℃まで冷却後、このスラリーを減圧濾過し、ケーキを回収した。
このケーキに蒸留水を7リットル加え再スラリー化後、濾過した。この洗浄操作を、洗浄液(濾液)のpHが、3.5を超えるまで実施した。回収したケーキを窒素雰囲気下110℃で終夜乾燥した。乾燥後の重量は、707gであった。
先に化学処理した珪酸塩は、キルン乾燥機により乾燥を実施した。
仕様及び乾燥条件は、以下の通りである。
回転筒:円筒状、内径50mm、加温帯550mm(電気炉)
かき上げ翼付き回転数:2rpm
傾斜角:20/520
珪酸塩の供給速度:2.5g/分
ガス流速:窒素 96リットル/時間
向流乾燥温度:200℃(粉体温度)
撹拌および温度制御装置を有する内容積16リットルのオートクレーブを窒素で充分置換した。乾燥珪酸塩200gを導入し、混合ヘプタン1160ml、さらにトリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.60M)840mlを加え、室温で攪拌した。1時間後、混合ヘプタンにて洗浄し、珪酸塩スラリーを2,000mlに調製した。
次に、先に調製した珪酸塩スラリーに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M/L)9.6mlを添加し、25℃で1時間反応させた。並行して、(r)−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム2,180mg(0.3mM)と混合ヘプタン870mlに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M)33.1mlを加えて、室温にて1時間反応させた混合物を、珪酸塩スラリーに加え、1時間攪拌後、混合ヘプタンを追加して5,000mlに調製した。
続いて、槽内温度を40℃に昇温し、温度が安定したところで、プロピレンを100g/時間の速度で供給し、温度を維持した。4時間後プロピレンの供給を停止し、さらに2時間維持した。
予備重合終了後、残モノマーをパージし、撹拌を停止させ約10分間静置後、上澄みを2,400mlデカントした。続いて、トリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液9.5ml、さらに混合ヘプタンを5,600ml添加し、40℃で30分間撹拌し、10分間静置した後に、上澄みを5,600ml除いた。さらにこの操作を3回繰り返した。
最後の上澄み液の成分分析を実施したところ、有機アルミニウム成分の濃度は、1.23mmоl/L、Zr濃度は、8.6×10−6g/Lであり、仕込み量に対する上澄み液中の存在量は、0.016%であった。続いて、トリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液を170ml添加した後に、45℃で減圧乾燥を実施した。触媒1g当たりポリプロピレンを2.0g含む予備重合触媒が得られた。
この予備重合触媒を用いて、以下の手順に従ってプロピレン−エチレンブロック共重合体の製造を行った。
攪拌羽根を有する横型反応器(L/D=6、内容積100リットル)を十分に乾燥し、内部を窒素ガスで十分に置換した。ポリプロピレン粉体床の存在下、回転数30rpmで攪拌しながら、反応器の上流部に上記の方法で調製した予備重合触媒を(予備重合パウダーを除いた固体触媒量として)0.568g/hr、トリイソブチルアルミニウムを15.0mmol/hrで連続的に供給した。反応器の温度を65℃、圧力を2.1MPaGに保ち、且つ反応器内気相部のエチレン/プロピレンモル比が0.07、水素濃度が100ppmになるように、モノマー混合ガスを連続的に反応器内に流通させ、気相重合を行った。
反応によって生じた重合体パウダーは、反応器内の粉体床量が一定になるように、反応器下流部より連続的に抜き出した。この時、定常状態になった際の重合体抜き出し量は、10.0kg/hrであった。
第一重合工程で得られたプロピレン−エチレンランダム共重合体を分析したところ、MFRは6.0g/10分、エチレン含有量は2.2wt%であった。
攪拌羽根を有する横型反応器(L/D=6、内容積100リットル)に、第一工程より抜き出したプロピレン−エチレンランダム共重合体を連続的に供給した。回転数25rpmで攪拌しながら、反応器の温度を70℃、圧力を2.0MPaGに保ち、且つ反応器内気相部のエチレン/プロピレンモル比が0.453、水素濃度が330ppmになるように、モノマー混合ガスを連続的に反応器内に流通させ、気相重合を行った。
反応によって生じた重合体パウダーは、反応器内の粉体床量が一定になるように、反応器下流部より連続的に抜き出した。この時、重合体抜き出し量が17.9kg/hrになるように活性抑制剤として酸素を供給し、第二重合工程での重合反応量を制御した。活性は31.4kg/g−触媒であった。
こうして得られたプロピレン系樹脂(X’−1)の各種分析結果を表1に示す。
(i)予備重合触媒の調製
(珪酸塩の化学処理)
10リットルの撹拌翼の付いたガラス製セパラブルフラスコに、蒸留水3.75リットル、続いて濃硫酸(96%)2.5kgをゆっくりと添加した。50℃で、更にモンモリロナイト(水澤化学社製ベンクレイSL;平均粒径=50μm)を1kg分散させ、90℃に昇温し、6.5時間その温度を維持した。50℃まで冷却後、このスラリーを減圧濾過し、ケーキを回収した。このケーキに蒸留水を7リットル加え再スラリー化後、濾過した。この洗浄操作を、洗浄液(濾液)のpHが、3.5を超えるまで実施した。
回収したケーキを窒素雰囲気下110℃で終夜乾燥した。乾燥後の重量は707gであった。化学処理した珪酸塩をキルン乾燥機でX’−1と同様に乾燥した。
内容積3リットルの撹拌翼のついたガラス製反応器に、上記で得た乾燥珪酸塩200gを導入し、混合ヘプタン1,160ml、更にトリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.60M)840mlを加え、室温で撹拌した。1時間後、混合ヘプタンにて洗浄し、珪酸塩スラリーを2.0リットルに調製した。
次に、調製した珪酸塩スラリーにトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M/L)9.6mlを添加し、25℃で1時間反応させた。並行して、〔(r)−ジクロロ[1,1´−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム〕(合成は、特開平10−226712号公報実施例に従って実施した)2,180mg(3mmol)と混合ヘプタン870mlに、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.71M)を33.1ml加えて、室温にて1時間反応させた混合物を、珪酸塩スラリーに加え、1時間撹拌した。
続いて、窒素で充分置換を行った内容積10リットルの撹拌式オートクレーブに、n−ヘプタン2.1リットルを導入し、40℃に保持した。そこに先に調製した触媒スラリーを導入した。温度が40℃に安定したところでプロピレンを100g/時間の速度で供給し、温度を維持した。4時間後プロピレンの供給を停止し、更に2時間維持した。予備重合終了後、残モノマーをパージし、撹拌を停止させ約10分間静置後、上澄み約3リットルをデカントした。
続いて、トリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液9.5ml、更に混合ヘプタンを5.6リットル添加し、40℃で30分間撹拌し、10分間静置した後に、上澄みを5.6リットル除いた。更にこの操作を3回繰り返した。
最後の上澄み液の成分分析を実施したところ、有機アルミニウム成分の濃度は、1.23mmоl/L、Zr濃度は、8.6×10−6g/Lであり、仕込み量に対する上澄み液中の存在量は、0.016%であった。
続いて、トリイソブチルアルミニウム(0.71M/L)のヘプタン溶液170mlを添加した後に、45℃で減圧乾燥した。
この操作により、触媒1g当たりポリプロピレン2.1gを含む予備重合触媒が得られた。
図1は、実施例で用いた重合装置のフローシートである。
攪拌羽根を有する横型重合器5(L/D=5.2、内容積:50m3)に、予め保有量45vol%になるようにベッドポリマー量を制御し、反応温度は、触媒がフィードされるリアクター上流部分を59℃、パウダー抜出される部分を65℃と設定し、その間の温度を63℃と設定した。反応圧力2.05MPaG、攪拌速度19.5rpmの条件を維持しながら、配管2から反応器の気相部ガス組成がエチレン/プロピレン=0.06になるように混合ガスを連続的に供給し、更に反応器の気相中の水素濃度を水素/プロピレン=0.00064モル比に維持するように、水素ガスを連続的に供給して、予備重合処理した上記触媒を0.12kg/h(予備重合ポリマー量除く)、有機アルミニウム化合物としてトリイソブチルアルミニウムを1kg/h一定となるように配管1より供給した。生成ポリマーすなわちプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A’)の分子量(MFR)を調整した。
第一重合工程で得られたプロピレン−エチレンランダム共重合体を分析したところ、MFRは46g/10分、エチレン含有量は1.95wt%であった。
攪拌羽根を有する横型重合器11(L/D=5.2、内容積:50m3)に、第1重合工程からのプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(A’)を配管8から間欠的にそれぞれ供給し、プロピレンとエチレンの共重合を行った。
反応条件は、攪拌速度18rpm、反応温度70℃、反応圧力1.95MPaGであり、気相中のガス組成エチレン/プロピレン=0.38、水素/エチレン=0.0012モル比となるように調整した。反応器中の未反応ガスは、未反応ガス抜き出し配管13から抜き出され、循環経路を通して、原料循環ガス供給配管15から再供給される。プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(B’)の重合量を調整するための重合活性抑制剤として、酸素/窒素混合ガス(酸素濃度21wt%)を配管12より10L/hで供給した。
第2重合工程で生成されたプロピレン系樹脂(X’−2)は、重合体の保有レベルが反応容積の55vol%となるように、配管18を通して重合器11から間欠的に抜き出した。
このとき、重合されたプロピレン系樹脂(X’−2)の一部を抜き出して、分析用試料とした。このとき、プロピレン系樹脂(X’−2)の生産量は、6.0t/hであった。
こうして得られたプロピレン系樹脂(X’−2)の各種分析結果を、表1に示す
(A−1)日本ポリプロ社製、商標名「ウィンテック WFX4M」(メタロセン触媒によるプロピレンを90重量%超含むプロピレン−α−オレフィン共重合体、MFR7g/10分、融点125℃)
(B−1)エクソンモービル社製、商標名「Vistamaxx 6202」(プロピレン−エチレン共重合体、MFR20g/10分、エチレン含有量15重量%)
(B−2)エクソンモービル社製、商標名「Vistamaxx 6102」(プロピレン−エチレン共重合体、MFR3g/10分、エチレン含有量16重量%)
(B−3)エクソンモービル社製、商標名「Vistamaxx 3000」(プロピレン−エチレン共重合体、MFR8g/10分、エチレン含有量11重量%)
(C−1)日本ポリプロ社製、商標名「ノバテックPP MA3」(プロピレン単独重合体、MFR11g/10分、融解ピーク温度160℃)
(PE−1)日本ポリエチレン社製、商標名「カーネル KS571」(メタロセン触媒によるエチレン−α−オレフィン共重合体、MFR12g/10分(但し190℃、2.16kg荷重)、密度0.907g/cm3)
(PE−2)日本ポリエチレン社製、商標名「カーネル KS340T」(メタロセン触媒によるエチレン−α−オレフィン共重合体、MFR3.5g/10分(但し190℃、2.16kg荷重)、密度0.88g/cm3)
製造例X’−1で得られたプロピレン系樹脂組成物(X’−1)40重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−1)50重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)10重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−1)とした。φ30mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練し、プロピレン系樹脂組成物(Y−1)ペレットを得た。
得られたペレットを、成形温度を230℃に変更した以外は、前述と同様の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、70℃1時間の状態調整を行わず、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表2にまとめた。
製造例X’−2で得られたプロピレン系樹脂組成物(X’−2)40重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−1)20重量%とプロピレン−α−オレフィン共重合体(B−2)30重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)10重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−2)とした。更に、エルカ酸アミドを(X−2)100重量部に対して、0.15重量部配合し、ヘンシェルミキサーにてブレンドした後に、φ30mmの単軸押出機を用いてシリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練し、プロピレン系樹脂組成物(Y−2)ペレットを得た。
得られたペレットを、成形温度を230℃に変更した以外は、前述と同様の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、70℃1時間の状態調整を行わず、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表2にまとめた。変形回復性(残留歪)、耐熱性は、実施例1とほぼ同等であったが、構造体が滑りやすくなり、構造体同士を接触させた際の軋みや引っ掛かり感が少なくなった。
製造例X’−2で得られたプロピレン系樹脂組成物(X’−2)30重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−1)20重量%とプロピレン−α−オレフィン共重合体(B−2)30重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)20重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−3)とした。更に、エルカ酸アミドを、プロピレン系樹脂組成物(X−3)100重量部に対して、0.15重量部配合し、ヘンシェルミキサーにてブレンドした後に、φ30mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練しプロピレン系樹脂組成物(Y−3)ペレットを得た。
得られたペレットを、成形温度を230℃に変更した以外は、前述と同様の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、70℃1時間の状態調整を行わず、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表2にまとめた。変形回復性(残留歪)、耐熱性は、実施例1とほぼ同等であったが、構造体が滑りやすくなり、構造体同士を接触させた際の軋みや引っ掛かり感が少なくなった。
製造例X’−2で得られたプロピレン系樹脂組成物(X’−2)40重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−1)20重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)10重量%と、その他樹脂成分(PE−2)30重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−4)とした。更に、エルカ酸アミドを、プロピレン系樹脂組成物(X−4)100重量部に対して、0.15重量部配合し、ヘンシェルミキサーにてブレンドした後に、φ30mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練しプロピレン系樹脂組成物(Y−4)ペレットを得た。
得られたペレットを、成形温度を230℃に変更した以外は、前述と同様の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、70℃1時間の状態調整を行わず、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表2にまとめた。変形回復性(残留歪)、耐熱性は、実施例1とほぼ同等であったが、構造体が滑りやすくなり、構造体同士を接触させた際の軋みや引っ掛かり感が少なくなった。
実施例1において、圧縮成形法により得られたシートを70℃1時間の状態調整を行った以外は、実施例1と同様な操作を行った。
評価結果を表2にまとめた。実施例1に比べて、40℃および70℃の変形回復性(残留歪)が更に改善された。
実施例2において、圧縮成形法により得られたシートを70℃1時間の状態調整を行った以外は、実施例2と同様な操作を行った。
評価結果を表2にまとめた。実施例2に比べて、40℃および70℃の変形回復性(残留歪)が更に改善された。
実施例3において、圧縮成形法により得られたシートを70℃1時間の状態調整を行った以外は、実施例3と同様な操作を行った。
評価結果を表2にまとめた。実施例3に比べて、40℃および70℃の変形回復性(残留歪)が更に改善された。
実施例4において、圧縮成形法により得られたシートを70℃1時間の状態調整を行った以外は、実施例4と同様な操作を行った。
評価結果を表2にまとめた。実施例4に比べて、40℃および70℃の変形回復性(残留歪)が更に改善された。
本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)以外の樹脂組成物として、PE−1を用いて、成形温度を230℃に変更した以外は、前述と同様の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、70℃1時間の状態調整を行わず、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表2にまとめた。本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)を用いたものに比べ、70℃での変形回復性(残留歪)が大幅に悪化し、耐熱性に関しても、大幅に劣るものであった。
製造例X’−2で得られたプロピレン系樹脂組成物(X’−2)40重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−1)50重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)10重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−5)とした。φ30mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練し、プロピレン系樹脂組成物(Y−5)ペレットを得た。
得られたペレットを、前述の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、70℃又は100℃1時間の状態調整を行わず、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表3にまとめた。
実施例9において、圧縮成形法により得られたシートを70℃1時間の状態調整を行った以外は、実施例9と同様な操作を行った。
評価結果を表3にまとめた。実施例9に比べて、40℃および70℃の変形回復性(残留歪)が更に改善された。
実施例10において、圧縮成形法により得られたシートを100℃1時間の状態調整を行った以外は、実施例10と同様な操作を行った。
評価結果を表3にまとめた。実施例10に比べて、70℃の変形回復性(残留歪)が更に改善された。
製造例X’−2で得られたプロピレン系樹脂組成物(X’−2)40重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−3)50重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)10重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−6)とした。φ30mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練し、プロピレン系樹脂組成物(Y−6)ペレットを得た。
得られたペレットを、前述の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、100℃1時間の状態調整を行い、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表3にまとめた。
製造例X’−2で得られたプロピレン系樹脂組成物(X’−2)40重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−3)50重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)10重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−6)とした。更に、リン酸−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ナトリウム塩系造核剤(ADEKA社製商品名「アデカスタブNA−11SF」)を、プロピレン系樹脂組成物(X−6)100重量部に対して、0.10重量部配合し、ヘンシェルミキサーにてブレンドした後に、φ30mmの単軸押出機を用いて、シリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練しプロピレン系樹脂組成物(Y−7)ペレットを得た。
得られたペレットを、前述の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、100℃1時間の状態調整を行い、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表3にまとめた。
本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)以外の樹脂組成物として、B−2を用いて、前述の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、70℃又は100℃1時間の状態調整を行わず、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表3にまとめた。70℃での変形回復性(残留歪)を測定することができず、また、耐熱性が大幅に劣るものであった。
本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)以外の樹脂組成物として、C−1を用いて、成形温度を230℃に代えた以外は、前述と同様の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、100℃1時間の状態調整を行い、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表3にまとめた。比較例1に比べ、70℃での変形回復性(残留歪)および耐熱性に優れるものであったが、本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)を用いたものに比べ、柔軟性が大幅に劣るものであった。
成分(A)として(A−1)40重量%と、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B−3)50重量%と、プロピレン単独重合体(C−1)10重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−7)とした。φ30mmの単軸押出機を用いてシリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練し、プロピレン系樹脂組成物(Y−10)ペレットを得た。
得られたペレットを、前述の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、100℃1時間の状態調整を行い、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表3にまとめた。
本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)以外の樹脂組成物として、(A−1)50重量%と、(B−3)50重量%を、ヘンシェルミキサーにてブレンドし、プロピレン系樹脂組成物(X−8)とした。φ30mmの単軸押出機を用いてシリンダー温度200℃、吐出量6kg/分の条件で溶融混練し、プロピレン系樹脂組成物(Y−11)ペレットを得た。
得られたペレットを、前述の方法で圧縮成形法によりシート状に成形し、100℃1時間の状態調整を行い、前述の方法で構造体を得た。
得られた構造体の評価結果を表3にまとめた。比較例1に比べ、40℃および70℃での変形回復性(残留歪)に優れるものであったが、本発明のプロピレン系樹脂組成物(Y)を用いたものに比べ、耐熱性が劣るものであった。
2 原料混合ガス供給配管
3 原料プロピレン供給配管
4 未反応ガス抜出し配管
5 攪拌羽根を有する横型重合器(第1重合工程)
6 重合体抜出し配管
7 ガス遮断槽(脱ガス槽)
8 重合体供給配管
9 凝縮機
10 圧縮機
11 攪拌羽根を有する横型重合器(第2重合工程)
12 活性抑制剤添加用配管
13 未反応ガス抜出し配管
14 原料プロピレン供給配管
15 原料循環ガス供給配管
16 凝縮機
17 圧縮機
18 重合体抜出し配管
Claims (6)
- 下記成分(A)2〜50重量部、下記成分(B)1〜97重量部、及び下記成分(C)1〜49重量部(但し、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計を100重量部とする)からなるプロピレン系樹脂組成物(X)を必須成分として含有し、且つ下記特性(y1)〜(y2)を満足することを特徴とする変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物。
(y1)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が1.0〜100g/10分であること。
(y2)融解ピーク温度(Tm)が130〜170℃であること。
成分(A):下記(a1)〜(a2)を満足する1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(a1)融解ピーク温度(Tm)が121〜145℃であること。
(a2)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が0.1〜500g/10分であること。
成分(B):下記(b1)を満足する少なくとも1種類のプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(b1)プロピレン51〜90重量%、エチレン及び/又は炭素数4〜10のα−オレフィン10〜49重量%からなること。
成分(C):下記(c1)〜(c2)を満足する1種類もしくは2種類以上のプロピレン単独重合体及び/又はプロピレン−α−オレフィン共重合体。
(c1)融解ピーク温度(Tm)が146〜170℃であること。
(c2)メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が0.1〜500g/10分であること。 - 前記プロピレン系樹脂組成物(X)は、その一部が前記(a1)および(a2)を満足する成分(A’)1〜99重量部と、前記(b1)を満足する成分(B’)1〜99重量部(但し、(A’)と(B’)の合計量を100重量部とする)を、逐次重合して得られるプロピレン系樹脂組成物(X’)であることを特徴とする請求項1に記載の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物。
- 前記プロピレン系樹脂組成物(X’)がメタロセン系プロピレン系樹脂組成物であることを特徴とする請求項2に記載の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物。
- 前記成分(B’)は、83〜90重量%のプロピレンと10〜17重量%のエチレンからなることを特徴とする請求項2又は3に記載の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の変形回復性耐熱構造体用プロピレン系樹脂組成物からなる変形回復性耐熱構造体。
- 変形回復性耐熱構造体は、押出成形により得られる複数のストランドからなる連続線状体を三次元ランダムループ状に曲がりくねらせて、複数のループの接触部の少なくとも一部が融着してなる立体網目状構造を有する網状構造体であることを特徴とする請求項5に記載の変形回復性耐熱構造体。
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