JP6485998B2 - 核燃料の管理システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉で使用される核燃料の状態を継続的に管理する核燃料の管理システム及び方法に関するものである。
原子力発電プラントは、例えば、原子炉、蒸気タービン、発電機などにより構成されている。そして、原子炉として加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)を適用した場合、加圧水型原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水を生成する。蒸気発生器は、この高温高圧水(一次冷却水)と二次冷却水との間で熱交換し、蒸気を生成する。そして、蒸気タービンは、この蒸気によりタービンを駆動し、発電機はこの駆動力により発電する。
加圧水型原子炉は、核分裂反応を起こしてエネルギを発生する物質を核燃料として使用し、具体的には、ウランやプルトニウムなどの重核種(核分裂性核種)が適用される。そして、加圧水型原子炉は、この重核種を用いて燃料集合体を製造し、複数の燃料集合体により炉心が構成されている。この燃料集合体は、例えば、ウラン酸化物がペレット状に焼き固められ、このペレットが複数燃料被覆管に充填されて燃料棒が形成され、この燃料棒が200本前後四角の格子状に束ねられて構成されている。
ところで、ウランやプルトニウムなどの重核種は、NPT(核兵器不拡散条約)を遵守し、IAEA(国際原子力機関)の保障措置の下で、その量が国により管理されている。また、重核種は、核分裂や放射性崩壊によって核分裂生成物としてFP(Fission Products)核種を発生する。このFP核種は、主に、質量数が90と130前後の核種が多く、代表的なものは、セシウム−137、ストロンチウム−90などがある。
特開2005−106540号公報
ところで、原子力発電プラント及び貯蔵施設にて、過酷事故(シビアアクシデント)が発生した場合、放射性物質が飛散するおそれがあることから、原子炉における重核種の重量だけでなく、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量などを、運転中や停止中を問わず即座に確認することが望まれている。なお、重核種やFP核種を評価する技術として特許文献1に記載されたものがあるが、即座に量を把握するものではない。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、核燃料における重核種量や核分裂生成物発生量を即座に適正に把握して継続的に管理可能とする核燃料の管理システム及び方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の核燃料の管理システムは、原子炉で使用される期間及び前記原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間に核燃料を管理する核燃料の管理システムにおいて、重核種の重量と炉心の出力分布に基づいて核分裂生成物の重量を予め設定された所定期間ごとに算出し、現在の重核種の重量と核分裂生成物の重量を管理する、ことを特徴とするものである。
従って、新たな情報を用いることなく現在の重核種の重量と核分裂生成物の重量を把握することで、処理の効率化を可能とすることができると共に、この重核種の重量と核分裂生成物の重量を所定期間ごとに管理することで、核燃料が原子炉で使用されてから所定の処理が行われるまで、この核燃料の状態を継続的に把握することができる。
本発明の核燃料の管理システムでは、現在の重核種の重量と核分裂生成物の重量に基づいて放射線量と崩壊熱量を予め設定された所定期間ごとに算出し、現在の重核種の重量と核分裂生成物の重量と放射線量と崩壊熱量を管理することを特徴としている。
従って、現在の重核種の重量と核分裂生成物の重量だけでなく、放射線量や崩壊熱量を管理することができる。
本発明の核燃料の管理システムでは、核燃料が原子炉で使用される期間では、炉心の出力分布と現在の重核種の重量に基づいて現在の核分裂生成物の重量と放射線量と崩壊熱量を算出して管理することを特徴としている。
従って、核燃料が原子炉で使用される期間では、現在の炉心の状態に応じて高精度な量の管理を行うことが可能となり、安全性を向上することができる。
本発明の核燃料の管理システムでは、核燃料が原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間では、核燃料が原子炉から取り出されたときの重核種の重量と核分裂生成物の重量と放射線量と崩壊熱量に基づいて現在の重核種の重量と核分裂生成物の重量と放射線量と崩壊熱量を算出して管理することを特徴としている。
従って、使用済の核燃料に対して所定の処理が行われる期間では、原子炉から取り出されたときの核燃料の状態から量を推定することから、核燃料の状態を適正に把握して管理することができる。
本発明の核燃料の管理システムでは、重核種の重量と炉心の出力分布に基づいて核分裂反応率を算出し、核分裂反応率と核分裂生成物の収率に基づいて核分裂生成物の発生割合を算出し、核分裂生成物の発生割合と出力分布と詳細な燃焼チェーンに基づいて核分裂生成物の重量を算出することを特徴としている。
従って、核分裂生成物における各種類に対応した重量を高精度に算出することができる。
本発明の核燃料の管理システムでは、予め設定された所定期間の重核種の重量変化量と炉心の出力分布変化量に基づいて核分裂生成物の重量変化量を算出する第1解析評価装置と、炉心の出力分布により校正された炉心設計解析に基づいて重核種および核分裂生成物の重量を算出する第2解析評価装置とが設けられることを特徴としている。
従って、必要に応じて簡易的な量の算出と高精度な量の算出を選択することが可能となる。
また、本発明の核燃料の管理方法は、原子炉で使用される期間及び前記原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間に核燃料を管理する核燃料の管理方法において、重核種の重量と炉心の出力分布に基づいて核分裂生成物の重量を予め設定された所定期間ごとに算出し、重核種の重量と核分裂生成物の重量をリアルタイムで管理する、ことを特徴とするものである。
従って、新たな情報を用いることなく現在の重核種の重量と核分裂生成物の重量を把握することで、処理の効率化を可能とすることができると共に、この重核種の重量と核分裂生成物の重量を所定期間ごとに管理することで、核燃料が原子炉で使用されてから所定の処理が行われるまで、この核燃料の状態を継続的に把握することができる。
本発明の核燃料の管理システム及び方法によれば、核燃料が原子炉で使用されてから所定の処理が行われる期間に、重核種の重量と炉心の出力分布に基づいて核分裂生成物の重量をリアルタイムで算出して管理するので、核燃料における重核種量や核分裂生成物発生量を適正に把握して継続的に管理可能とすることができる。
図1は、本実施例の核燃料の管理システムを表す概略構成図である。 図2は、本実施例の核燃料の管理システムにおける第1解析評価装置による処理方法を表すフローチャートである。 図3は、本実施例の核燃料の管理システムにおける第2解析評価装置による処理方法を表すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る核燃料の管理システム及び方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本実施例の核燃料の管理システムを表す概略構成図、図2は、本実施例の核燃料の管理システムにおける第1解析評価装置による処理方法を表すフローチャート、図3は、本実施例の核燃料の管理システムにおける第2解析評価装置による処理方法を表すフローチャートである。
本実施例の原子炉は、ウランやプルトニウムなどの重核種(核分裂性核種)を核燃料として使用すると共に、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させる加圧水型原子炉(PWR)である。
原子炉は、内部に炉心が格納されており、この炉心は、複数の燃料集合体により構成され、複数の燃料集合体は、90度の対称性を維持するような幾何形状で配設されている。この燃料集合体は、複数の燃料棒と、各燃料棒を覆う複数の被覆管と、複数の被覆管を束ねるグリッドとにより構成され、燃料集合体の内部は減速材(冷却材)が満たされると共に、複数の制御棒及び炉内核計装が挿入可能となるように構成されている。
燃料集合体は、断面方形状に形成され、例えば、17×17のセルで構成されている。そして、17×17のセルのうち、24個のセルにそれぞれ制御棒が挿入され、集合体中心のセルに炉内核計装が挿入される。また、その他のセルには、燃料棒がそれぞれ挿入される。
本実施例の核燃料の管理システム及び核燃料の管理方法は、原子炉で使用される期間及びこの原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間に核燃料を管理するものであって、重核種の重量と炉心の出力分布に基づいて核分裂生成物(以下、FP核種)の重量を予め設定された所定期間ごとに算出し、現在の重核種の重量とFP核種の重量を管理するものである。
また、本実施例の核燃料の管理システム及び核燃料の管理方法は、現在の重核種の重量とFP核種の重量に基づいて放射線量と崩壊熱量を予め設定された所定期間ごとに算出し、現在の重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量を管理するものである。
ここで、核燃料が原子炉で使用される期間とは、核燃料が原子炉の炉心にあって、核分裂を行うことで、原子炉から出力が取り出されている期間、つまり、原子力発電プラントにおける原子炉の運転期間である。この原子炉の運転期間では、炉心の出力分布に基づいて現在の重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量を算出して管理する。
一方、核燃料が原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間とは、核燃料が原子炉の炉心から取り出された使用済核燃料となって燃料プールなどの中間貯蔵施設に保管されている期間、使用済核燃料が再処理施設で再処理されている期間、使用済核燃料が最終処分施設で最終処分されている期間、つまり、中間貯蔵施設や再処分施設や最終処分施設における処理期間である。この処理期間では、核燃料が原子炉から取り出されたときの重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量に基づいて現在の重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量を算出して管理する。
即ち、本実施例の核燃料の管理システムにおいて、図1に示すように、核燃料としての燃料集合体は、原子力発電プラント11に納入され、原子炉の炉心に格納される。そして、使用後は、使用済の燃料集合体となり、原子力発電プラント11から中間貯蔵施設12、再処理施設13、最終処分施設14に輸送されて各種処理が施される。
原子力発電プラント11は、核燃料管理装置15が設けられている。この核燃料管理装置15は、入力部(例えば、操作盤)16と出力部(例えば、ディスプレイやプリンタ)17とデータベース(記憶部)18が接続されると共に、原子炉の中性子束検出器19が接続されている。
また、核燃料管理装置15は、第1解析評価装置21と第2解析評価装置22が接続されている。第1解析評価装置21は、予め設定された所定期間の重核種の重量の変化量と炉心の出力分布の変化量に基づいてFP核種の重量の変化量を算出するものである。また、第2解析評価装置22は、炉心設計データと炉心の出力分布に基づいてFP核種の重量を算出するものである。作業者は、入力部16から必要に応じて第1解析評価装置21と第2解析評価装置22のいずれか一方の処理を選択することができる。
第1解析評価装置21は、図2に示すように、ステップS11にて、重核種の重量の変化量と炉心の出力分布の変化量(測定値)に基づいて核分裂反応率を算出する。ここで、重核種の重量は、燃料集合体が原子力発電プラント11に納入されたとき、管理データとして記録されている。また、炉心に設けられた中性子束検出器19は、炉心の中性子束を検出するものであり、炉心の出力の値に比例した信号を出力する。中性子束検出器19は、炉心の2次元方向(水平方向)に所定間隔で複数配置されていることから、核燃料集合体における出力信号として処理され、炉心の出力分布が求められる。
重核種ごとの核分裂反応率は、単位時間及び単位領域あたりのある重核種の核分裂量(核分裂回数)である。また、重核種ごとの吸収反応率は、単位時間及び単位領域あたりのある重核種の中性子吸収量(中性子吸収回数)であり、重核種ごとの捕獲反応率は、単位時間及び単位領域あたりのある重核の中性子捕獲量(中性子捕獲回数)である。ある所定の重核種Xの燃焼方程式(核種の数の生成と消滅のバランス式)は、一般的に、以下で表すことができる。
ΔNX=−λXNXΔt+λYNYΔt−RRa,XΔt+RRc、X−1Δt
ここで、Yは、核種Xの親核種、Δtは、前の時間点からの時間変化量、Nは、前の時間点の数密度、ΔNは、前の時間点からの数密度変化量、λは、崩壊定数(単位時間あたりの崩壊数、標準情報)、RRa,Xは、吸収反応率(核種Xが単位時間当たりに中性子を吸収する数)、RRc、X−1は、核種Xより質量数が1小さい核種(核種X−1)の捕獲反応率(核種X−1が単位時間あたりに中性子を捕獲する数)である。現在の重核種量を与えることでNx,Ny,ΔNXは既知となるため、未知数はRRa,XおよびRRc、X−1の2つとなる。
ここで、吸収反応率と捕獲反応率にはある程度強い相関関係があり、この関係係数(F)を事前にデータベース等として用意しておく。これを用いて核種ごとの捕獲裂反応率は、下記数式に基づいて算出されるものとする。
RRc,X=F×RRa,X
この関係式を用いることで燃焼方程式あたりの未知数は1つとなり、RRa,Xを求めることができる。
ところで、核分裂反応率、捕獲反応率及び吸収反応率の間には、一般的に、以下の関係式が成り立つ。この関係式を用いることにより、核分裂反応率が算出される。
RRf、X=RRa、X−RRc、X
ここで、RRf,Xは、重核種Xの核分裂反応率(核種Xが単位時間当たりに核分裂する数)である。
第1解析評価装置21は、ステップS12にて、核分裂反応率とFP収率(標準情報)に基づいてFP核種の発生割合を算出する。ここで、FP収率とは、あるFP核種が質量数に対してどのくらい分布しているかを表すものであり、理論上得ることが可能なそのFP核種における最大量(理論収量)に対する実際に得られた物質の量(収量)の比率である。このFP収率は、FP核種の種類、例えば、ストロンチウム、キセノン、ヨウ素、クリプトン、セシウムごとに設定される値である。FP核種の発生割合は、下記数式に基づいて算出される。
FP核種の発生割合=(重核種ごとの核分裂反応率×重核種ごとのFP収率)
の全種核種の積算値
第1解析評価装置21は、ステップS13にて、FP核種の発生割合と炉心出力と超詳細な燃焼チェーンに基づいてFP核種の重量を算出する。超詳細な燃焼チェーンとは、各FP核種における崩壊系列、FP収率、核異性対比、半減期などを関連付けて記載されたデータである。FP核種の重量は、下記の燃焼方程式を求めることができる。この場合、ある所定のFP核種Aの燃焼方程式(核種の数の生成と消滅のバランス式)を表している。
ΔNA=−λANAΔt+λBNBΔt−RRa,AΔt+RRc,A−1Δt
+ΣXyA,XRRf,XΔt
ここで、Bは、核種Aの親核種、Δtは、前の時間点からの時間変化量、Nは、前の時間点の数密度、ΔNは、前の時間点からの数密度変化量(計算で求めたい量)、λは、崩壊定数(単位時間あたりの崩壊数、標準情報)、RRa,Aは、吸収反応率(核種Aが単位時間当たりに中性子を吸収する数)、RRc,A−1は、核種Aより質量数が1小さい核種(A−1)の捕獲反応率(核種A−1が単位時間あたりに中性子を捕獲する数)、yは、FP収率(重核種Xの1核分裂あたりのFP核種Aの発生割合)である。ΣXyA,XRRf,Xは、FP核種の発生割合である。
また、第1解析評価装置21は、重核種の重量とFP核種の重量に基づいて放射線量と崩壊熱量を算出する。放射線量と崩壊熱量は、下記数式に基づいて算出される。
放射線量=崩壊定数×核種数密度×時間変化量
崩壊熱量=崩壊定数×核種数密度×時間変化量×放射線量当たりの熱量
第1解析評価装置21は、複数の燃料集合体に対して予め設定された所定期間ごとに現在の重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量を算出し、データベース18に記録していく。このとき、原子炉の運転期間では、核分裂により重核種の重量が減少する一方、FP核種の重量が増加し、放射線量と崩壊熱量が変動する。一方、核燃料の処理期間では、核分裂がしないことから重核種の重量が一定で、FP核種の重量が減少し、放射線量と崩壊熱量も減少する。
また、第2解析評価装置22は、図3に示すように、ステップS21にて、炉心設計データ(物性値、数量、断面積など)と超詳細な燃焼チェーンに基づいて燃料集合体ごとに2次元中性子輸送計算または拡散計算を行う。この2次元の方向とは、炉心の水平方向に直交するX−Y方向である。即ち、実効ミクロ断面積を用いて、特性法などの輸送計算手法または近代ノード法などの拡散計算手法に基づいて燃料集合体内の各詳細領域の中性子束を多群にわたって計算する。
その後、第2解析評価装置22は、ステップS22にて、全ステップの超詳細燃焼計算を行う。全ステップとは、予め設定された所定期間ごとに行うことであり、炉心出力に基づいて各ステップの重核種重量、FP核種重量を算出する。核種重量は、以下の一般的な燃焼方程式に基づいて算出される。
dNA/dt=−λANA−σa,AφNA+λBNB+σc,CφNC
ここで、NAは、ある核種Aの数密度、λAは、核種Aの崩壊定数、σa,Aは、核種Aのミクロ吸収断面積(核種Aの中性子の吸収しやすさを表す物理量)、φは、中性子束、Bは、核種Aの親核種、Cは、中性子捕獲により核種Aとなる核種、σc,Cは、核種Cのミクロ捕獲断面積(核種Cの中性子の捕獲しやすさを表す物理量)である。
第2解析評価装置22は、ステップS23にて、燃料集合体ごとの重核種、FP核種の核定数を計算する。即ち、核種の輸送計算によって得られる燃料集合体内の多群の中性子束を重みとして、燃料集合体内の多群の実効マクロ断面積を縮約・均質化し、均質化されたマクロ核定数を算出する。
第2解析評価装置22は、ステップS24にて、炉心設計データ(物性値、数量、断面積など)と炉心出力に基づいて全炉心に対して3次元中性子輸送計算または拡散計算を行い、ステップS25にて、炉心出力に基づいた中性子束分布の校正を行う。即ち、炉心設計データに基づいて求めた3次元データに対して、炉心出力を用いて補正する。
そして、第2解析評価装置22は、ステップS26にて、超詳細な燃焼チェーンに基づいて1ステップ(所定期間あたり)の超詳細な燃焼計算を行い、ステップS27にて、重核種及びFP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を算出する。この核種重量、放射線量、崩壊熱量の算出は、前述の方法と同様である。
核燃料管理装置15は、第1解析評価装置21と第2解析評価装置22が接続されていることから、作業者は、必要に応じて第1解析評価装置21による処理と、第2解析評価装置22による処理を選択することができる。例えば、通常は、第1解析評価装置21が、現在の重核種の重量と炉心の出力分布に基づいて簡易的にFP核種の重量を算出し、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を継続して管理し、詳細情報が必要なときに第2解析評価装置22が炉心設計データを加えて高精度にFP核種の重量を算出し、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を継続して管理する。
この場合、核燃料管理装置15は、燃料集合体ごとの現在の重核種の重量、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量のデータを所定期間ごとに算出し、データベース18に記憶させて蓄積して管理していく。なお、重核種は、核分裂によりその重量が減少することから、核燃料管理装置15は、燃料集合体におけるFP核種の重量を算出するとき、データベース18から現在の重核種の重量を取り出して処理を行う。
そして、原子炉の運転期間にて、核燃料管理装置15は、炉心の出力分布を考慮して各燃料集合体における現在の重核種の重量、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を算出し、核燃料の処理期間では、使用済として原子炉から取り出されたときの重核種の重量、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を考慮してその移行の期間の各燃料集合体における重核種の重量、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を推定する。
原子炉の運転期間では、原子力発電プラント11が各燃料集合体における重核種の重量、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を管理するが、核燃料の処理期間では、原子力発電プラント11が管理してもよいが、中間貯蔵施設12、再処理施設13、最終処分施設14にデータを移管してそれぞれの施設が管理してもよい。
このように所定の燃料集合体に対して、原子炉で使用されてから処分されるまでの期間の重核種の重量、FP核種の重量、放射線量、崩壊熱量を継続的に管理することから、原子力発電プラント11、中間貯蔵施設12、再処理施設13、最終処分施設14で事故が発生したとき、事故現場にある燃料集合体の状態を随時把握することが可能となり、放射能の拡散予測などを早期に行うことが可能となり、安全性を向上することができる。
また、中間貯蔵施設12、再処理施設13、最終処分施設14では、燃料集合体の冷却期間を運転実績に基づいて模擬することが可能となり、使用済核燃料における放射線量や崩壊熱量を推定することで、不十分または過剰な施設の設計を抑制することができる。
このように本実施例の核燃料の管理システム及び方法にあっては、原子炉で使用される期間及び原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間に燃料集合体(核燃料)を管理するとき、重核種の重量と炉心の出力分布に基づいてFP核種の重量を予め設定された所定期間ごとに算出し、現在の重核種の重量とFP核種の重量を管理する。この場合、現在の重核種の重量とFP核種の重量に基づいて放射線量と崩壊熱量を予め設定された所定期間ごとに算出し、現在の重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量を管理している。
従って、新たな情報を用いることなく現在の重核種の重量とFP核種の重量を把握することができ、処理の簡素化及び効率化を可能とすることができる。また、現在の重核種の重量とFP核種の重量に加えて放射線量と崩壊熱量を管理することから、現在の燃料集合体の状態を高精度に管理することができる。そして、この重核種の重量とFP核種の重量を所定期間ごとに管理することで、燃料集合体が原子炉で使用されてから所定の処理が行われるまで、この燃料集合体の状態を継続的に把握することができ、シビアアクシデント時における放射能の拡散予測を早期に、且つ、高精度に行うことができる。
本実施例の核燃料の管理システムでは、燃料集合体が原子炉で使用される期間では、炉心の出力分布に基づいて現在の重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量を算出して管理する。従って、核分裂中の燃料集合体における各量を高精度に管理することができ、安全性を向上することができる。
本実施例の核燃料の管理システムでは、燃料集合体が原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間では、燃料集合体が原子炉から取り出されたときの重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量に基づいて現在の重核種の重量とFP核種の重量と放射線量と崩壊熱量を算出して管理する。従って、原子炉から取り出されたときの燃料集合体の状態から各量を推定することとなり、燃料集合体の状態を適正に把握して管理することができる。
本実施例の核燃料の管理システムでは、重核種の重量と炉心の出力分布に基づいて核分裂反応率を算出し、核分裂反応率とFP収率に基づいてFP核種の発生割合を算出し、測定期間と炉心の出力分布に基づいて燃焼度を算出し、FP核種の発生割合と燃焼度と超詳細な燃焼チェーンに基づいてFP核種の重量を算出している。従って、FP核種における各種類に対応した重量を高精度に算出することができる。
本実施例の核燃料の管理システムでは、現在の重核種の重量と炉心の出力分布に基づいてFP核種の重量を算出する第1解析評価装置21と、炉心の出力分布により校正された炉心設計解析に基づいて重核種及びFP核種の重量を算出する第2解析評価装置22とを設けている。従って、必要に応じて簡易的な量の算出と高精度な量の算出を選択することが可能となる。
11 原子力発電プラント
12 中間貯蔵施設
13 再処理施設
14 最終処分施設
15 核燃料管理装置
16 入力部
17 出力部
18 データベース
19 中性子束検出器
21 第1解析評価装置
22 第2解析評価装置

Claims (6)

  1. 原子炉で使用される期間及び前記原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間に核燃料における重核種の重量と核分裂生成物の重量を管理する核燃料の管理システムにおいて、
    炉心の出力分布に基づいて所定期間ごとに前記重核種の重量の変化量を算出し、前記炉心の出力分布と現在の重核種の重量の変化量に基づいて核分裂反応率を算出し、前記核分裂反応率と核分裂生成物の収率に基づいて核分裂生成物の発生割合を算出し、
    前記核分裂生成物の発生割合と前記炉心の出力分布と超詳細な燃焼チェーンに基づいて核分裂生成物の重量を算出すると共に、
    測定期間と前記炉心の出力分布に基づいて燃焼度を算出する、
    第1解析評価装置を備える、
    ことを特徴とする核燃料の管理システム。
  2. 前記重核種の重量と前記核分裂生成物の重量に基づいて放射線量と崩壊熱量を予め設定された所定期間ごとに算出して管理することを特徴とする請求項1に記載の核燃料の管理システム。
  3. 前記核燃料が前記原子炉で使用される期間では、前記炉心の出力分布に基づいて算出された現在の前記重核種の重量と、前記核分裂反応率を用いて算出された前記核分裂生成物の重量とに基づいて前記放射線量と前記崩壊熱量を算出して管理することを特徴とする請求項2に記載の核燃料の管理システム。
  4. 前記核燃料が前記原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間では、前記核燃料が前記原子炉から取り出されたときの前記重核種の重量と前記核分裂生成物の重量と前記放射線量と前記崩壊熱量に基づいて現在の前記重核種の重量と前記核分裂生成物の重量と前記放射線量と前記崩壊熱量を算出して管理することを特徴とする請求項2に記載の核燃料の管理システム。
  5. 炉心設計データと前記炉心の出力分布と前記超詳細な燃焼チェーンに基づいて所定期間ごとに中性子輸送計算または拡散計算を行った後に超詳細燃焼計算を行ことで重核種の重量及び核分裂生成物の重量を算出する第2解析評価装置を更に備え、前記第1解析評価装置による処理と前記第2解析評価装置による処理を選択可能であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の核燃料の管理システム。
  6. 原子炉で使用される期間及び前記原子炉から取り出されて所定の処理が行われる期間に核燃料における重核種の重量と核分裂生成物の重量を管理する核燃料の管理方法において、
    炉心の出力分布に基づいて所定期間ごとに前記重核種の重量の変化量を算出し、前記炉心の出力分布と現在の重核種の重量の変化量に基づいて核分裂反応率を算出し、前記核分裂反応率と核分裂生成物の収率に基づいて核分裂生成物の発生割合を算出し、
    前記核分裂生成物の発生割合と前記炉心の出力分布と超詳細な燃焼チェーンに基づいて核分裂生成物の重量を算出すると共に、
    測定期間と前記炉心の出力分布に基づいて燃焼度を算出する、
    ことを特徴とする核燃料の管理方法。
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