JP6498101B2 - 実装ヘッド、表面実装機および吸着ノズルの吸引状態の検出方法 - Google Patents

実装ヘッド、表面実装機および吸着ノズルの吸引状態の検出方法 Download PDF

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Description

本明細書によって開示される技術は、実装ヘッド、表面実装機および吸着ノズルの吸引状態の検出方法に関する。
例えば、真空吸引によって電子部品を吸着して保持する吸着ノズルを備えた表面実装機として、特許第3965995号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この表面実装機は、吸着ノズルが真空ポンプから延びる真空吸引回路に装着されており、真空回路に設けられた真空バルブを開状態にすることにより、電子部品が吸引されて吸着ノズルに保持されるようになっている。また、真空吸引回路には、真空センサが設けられており、真空センサの計測結果により、吸着ノズルにおける真空吸引状態の検出を行う。
特許第3965995号公報
ところで、上記のような表面実装機によると、真空吸引回路に複数の吸引ノズルを設ける場合、各吸引ノズルにおける吸引力を維持するためには、真空ポンプにおける真空流量を大流量にする必要がある。しかしながら、真空流量を大流量にすると、真空センサによる真空度の微妙な変化が検出し難くなってしまい、吸引状態を精度良く検出することができなくなってしまう。
本明細書では、各ノズルにおける吸引状態を精度良く検出する技術を開示する。
本明細書によって開示される技術は、実装ヘッドであって、負圧供給源からの負圧の供給により電子部品を吸着する複数の吸着ノズルと、前記複数の吸着ノズルにそれぞれ対応して設けられ、前記吸着ノズルへの負圧の供給の有無を切り替える切替部と、前記負圧供給源からそれぞれの前記切替部へ負圧を一括して供給する統合供給路の圧力を検出する圧力検出部と、前記負圧供給源から前記統合供給路に負圧を供給する経路を、前記負圧供給源からの負圧を大流量で供給する大供給路と、前記負圧供給源からの負圧を小流量で供給する小供給路とのいずれか一方に切り替える流量切替部とを備える構成とした。
また、表面実装機であって、前記実装ヘッドを有し、基板上に前記電子部品を実装する部品実装装置と、前記部品実装装置に前記電子部品を供給する部品供給装置と、前記基板を前記部品実装装置による前記電子部品の実装範囲内まで搬送する基板搬送装置と、を備える構成とした。
また、負圧供給源からの負圧の供給により電子部品を吸着する複数の吸着ノズルのうちの一の吸着ノズルの吸引状態の検出方法であって、前記一の吸着ノズルに負圧が供給される状態にすると共に、前記複数の吸着ノズルのうちの前記一の吸着ノズルとは異なる他の前記吸着ノズルに負圧が供給されない状態とし、前記負圧供給源から前記複数の吸着ノズルに負圧を一括して供給する統合供給路を、前記負圧供給源からの負圧を大流量で供給する大供給路から前記負圧供給源からの負圧を小流量で供給する小供給路に切り替えた後、前記統合供給路の圧力を検出する構成とした。
このような構成によると、大供給路から統合供給路に負圧を大流量で供給するように流量切替部を切り替え、各吸着ノズルにおいて切替部を切り替えて負圧の供給の有無を切り替えることで、任意の吸着ノズルにおいて電子部品を吸着させることができる。また、負圧供給源から各吸着ノズルに対して適切に負圧が供給されているか圧力検出部において監視することができる。
一方、小供給路から統合供給路に負圧を小流量で供給するように流量切替部を切り替え、特定の吸着ノズルのみ負圧が供給されるように各切替部を切り替えることで、特定の吸着ノズルにのみ負圧を小流量で供給することができる。つまり、特定の吸着ノズルに対して負圧を小流量で供給しつつ、その圧力を検出することができるから、特定の吸着ノズルにおける吸引状態の微妙な変化を検出することができる。これにより、負圧供給源から適切に負圧が供給されているか監視する圧力検出部を、特定の吸着ノズルにおける吸引状態の変化を検出する圧力検出部として共用しつつ、吸着ノズルにおける吸引状態の変化を精度良く検出することができる。
本明細書によって開示される実装ヘッドは、以下の構成としてもよい。
前記小供給路は、前記大供給路からの流量を絞り機構によって絞っている構成としてもよい。
このような構成によると、大供給路の流量を絞り機構で絞ることで小供給路の流量を小流量にしているから、大供給路と小供給路とを外部から流量切替部まで個別に引き込む場合に比べて、実装ヘッドの構成を簡易にすると共に実装ヘッドを小型化することができる。
本明細書によって開示される技術によれば、各ノズルにおける吸引状態を精度良く判定することができる。
表面実装機の平面図 実装ヘッドの斜視図 実装ヘッドの側面図 実装ヘッドの要部を拡大した斜視図 吸着ノズルのを露出させた状態を示す斜視図 実装ヘッドの断面図 実装ヘッドの要部拡大断面図 バルブスプールが正圧供給位置に配された状態を示す断面図 バルブスプールが負圧供給位置に配された状態を示す断面図 回転体の正面図 図10のA−A線断面図 図10のB−B線断面図 図10のC−C線断面図 実装ヘッドの空気圧回路図
<実施形態>
本明細書に開示された技術における一実施形態について図1から図14を参照して説明する。
本実施形態は、プリント基板(「基板」の一例)B上に電子部品Eを実装する表面実装機10を例示している。表面実装機10は、図1に示すように、基台20と、基台20上に配置される搬送コンベア(「基板搬送装置」の一例)30と、プリント基板B上に電子部品Eを実装するための部品実装装置50と、部品実装装置50に電子部品Eを供給するための部品供給装置40とを備えて構成されている。
基台20は、図1に示すように、平面視略矩形状をなしている。また、基台20における搬送コンベア30の下方には、プリント基板B上に電子部品Eを実装する際に、そのプリント基板Bをバックアップするための図示しないバックアッププレート等が設けられている。なお、以下の説明では、基台20の長辺方向である図1の左右方向をX軸方向とし、基台20の短辺方向である図1の前後方向をY軸方向とし、基台20の上下方向である図2の上下方向をZ軸方向として説明する。
搬送コンベア30は、図1に示すように、基台20のY軸方向の略中央部に配されており、プリント基板BをX軸方向に沿って搬送する。また、搬送コンベア30は、X軸方向に循環駆動する一対のコンベアベルト31を備えており、一対のコンベアベルト31には、プリント基板Bが架設する形でセットされる。そして、プリント基板Bは、図1に示すように、X軸方向の右側からコンベアベルト31に沿って基台20上におけるX軸方向略中央部の実装範囲に搬入され、電子部品Eの実装作業がされた後、コンベアベルト31に沿ってX軸方向の左側に搬出される。
部品供給装置40は、図1に示すように、フィーダ型とされ、搬送コンベア30の上下方向両側においてX軸方向に2つずつ並べることで、合計4箇所に配されている。これらの部品供給装置40には、複数のフィーダ41がX軸方向に整列した状態で取り付けられている。各フィーダ41は、複数の電子部品Eが収容された部品供給テープをリールから引き出す図示しない電動式の送出装置などを備えており、搬送コンベア30側の端部から電子部品Eが一つずつ供給されるようになっている。
部品実装装置50は、図1に示すように、基台20のX軸方向の両側に配される一対の支持フレーム51と、ロータリー型の実装ヘッド70と、実装ヘッド70を駆動する実装ヘッド駆動機構60とを備えて構成されている。各支持フレーム51は、Y軸方向に延びる細長い形態をなし、基台20のX軸方向両側にそれぞれ配されている。また、支持フレーム51には、Y軸サーボ機構61とX軸サーボ機構66とを有する実装ヘッド駆動機構60が設けられており、この実装ヘッド駆動機構60により、実装ヘッド70は一定の可動領域内でX軸方向及びY軸方向に移動可能とされている。
Y軸サーボ機構61は、図1に示すように、Y軸方向に延びた形態で各支持フレーム51に沿って設けられた一対のY軸ガイドレール62と、図示しないボールナットが螺合されたY軸ボールねじ63と、Y軸ボールねじ63の端部に設けられたY軸サーボモータ64とを有しており、一対のY軸ガイドレール62には、ボールナットに固定されたヘッド支持体65が架設する形で取り付けられている。そして、Y軸サーボモータ64が通電制御されると、Y軸ボールねじ63に沿ってボールナットが進退し、その結果、ボールナットに固定されたヘッド支持体65およびヘッド支持体65に装着された実装ヘッド70がY軸ガイドレール62に沿ってY軸方向に移動するようになっている。
X軸サーボ機構66は、図1に示すように、X軸方向に延びた形態でヘッド支持体65に設けられた図示しないX軸ガイドレールと、図示しないボールナットが螺合されたX軸ボールねじ67と、X軸ボールねじ67の端部に設けられたX軸サーボモータ68とを有している。X軸ガイドレールには、X軸方向に沿って実装ヘッド70が移動自在に取り付けられており、X軸サーボモータ68が通電制御されると、X軸ボールねじ67に沿ってボールナットが進退し、その結果、ボールナットに固定された実装ヘッド70がX軸ガイドレールに沿ってX軸方向に移動するようになっている。
実装ヘッド70は、図2および図3に示すように、Z軸方向に延びるヘッド本体部71がカバー72によって覆われたアーム状をなしており、部品供給装置40によって供給される電子部品Eを吸着してプリント基板B上に実装する。
また、実装ヘッド70は、図2および図4に示すように、複数(本実施形態では、18本)のノズルシャフト73をZ軸方向に移動可能に保持する回転体80を有している。
回転体80は、図5および図9に示すように、Z軸方向に延びる軸状をなす軸部81と、実装ヘッド70の下端部において軸部81の周りに設けられたシャフト保持部83とを有している。回転体80の軸部81は、ヘッド本体部71によって軸部81の軸線の周りにおいて双方向に回転可能に支持されている。
また、軸部81は二重構造となっており、図5および図6に示すように、内側の軸部81Aの上部には当該軸部81Aの軸線の周りにN軸被駆動ギア82Nが設けられ、外側の軸部81Bの上部には当該軸部81Bの軸線の周りにR軸被駆動ギア82Rが設けられている。
一方、実装ヘッド70のZ軸方向における略中央部には、回転体80を回転駆動するための図示しないN軸駆動装置が設けられている。N軸駆動装置には、軸部81AのN軸被駆動ギア82Nと噛み合わされた図示しないN軸駆動ギアが設けられており、N軸駆動装置が動作してN軸駆動ギアが回転すると、N軸被駆動ギア82Nを介して、回転体80が軸部81を中心に任意の角度で回転するようになっている。
回転体80のシャフト保持部83は、図6に示すように、軸部81Bより大径な略円柱状をなしており、シャフト保持部83には、シャフト保持部83をZ軸方向に貫通する複数(本実施形態では18個)の貫通孔83Aが周方向に等間隔で形成されている。各貫通孔83A内には、図6または図11に示すように、Z軸方向に延びるノズルシャフト73が、筒状のシャフトホルダ74を介してシャフト保持部83を貫通した状態で保持されており、シャフトホルダ74とノズルシャフト73とは、ボールスプライン結合されている。
各ノズルシャフト73のうちシャフト保持部83から下方に突出する下端部には、図6及び図10に示すように、電子部品Eを吸着する吸着ノズル75がそれぞれ設けられている。
各吸着ノズル75には、ヘッド本体部71の上部に保持された空気圧供給装置200から負圧又は正圧が供給されるようになっている。そして、吸着ノズル75に負圧が供給されると、吸着ノズル75の下端部に電子部品Eが吸着されて保持され、各吸着ノズル75に正圧が供給されると、吸着ノズル75に保持された電子部品Eが解放される。また、各吸着ノズル75は、N軸駆動装置によって回転体80が回転されると、各ノズルシャフト73と共に各吸着ノズル75が回転体80の軸線の周りを旋回する。
実装ヘッド70のZ軸方向における略中央部には、図2および図4に示すように、各ノズルシャフト73をその軸線の周りに回転駆動させるR軸駆動装置90が設けられている。R軸駆動装置90の下端部には、外側の軸部81BのR軸被駆動ギア82Rと噛み合わされたR軸駆動ギア91Rが設けられており、R軸被駆動ギア82Rが設けられた外側の軸部81Bにおいて、R軸被駆動ギア82Rよりも下方には、R軸被駆動ギア82Rの回転に伴って回動する図示しない共通ギアが設けられている。
一方、各シャフトホルダ74の外周部には、図4または図5に示すように、R軸駆動装置90の共通ギアと噛み合わされたノズルギア73Rがそれぞれ設けられている。ノズルギア73Rは、R軸駆動装置90が動作してR軸駆動ギア91Rが回転すると、R軸被駆動ギア82Rを介して共通ギアが回転することに伴って回転し、各シャフトホルダ74を回転させる。また、シャフトホルダ74の回転に伴ってノズルシャフト73がその軸線周りを同方向同角度に一斉に回転するようになっている。
また、各ノズルシャフト73の外面側には、図5、図6または図10に示すように、巻ばね76が装着されており、各ノズルシャフト73の上端部には、ばね止めボルト77が螺合されている。巻ばね76は、ばね止めボルト77とシャフトホルダ74との間にてZ軸方向に圧縮されており、この巻ばね76は、各ノズルシャフト73を、弾性力によって上方に付勢している。
また、実装ヘッド70は、図5および図6に示すように、複数のノズルシャフト73のうちX軸方向の両側端部にあるノズルシャフト73を、回転体80に対してZ軸方向に昇降させるための箱形状をなす一対のZ軸駆動装置95を備えている。一対のZ軸駆動装置95は、回転体80における軸部81の上部を挟んで実装ヘッド70のZ軸方向の両側に配されており、各ノズルシャフト73の上方に位置している。
Z軸駆動装置95は、Z軸方向に変位するZ軸可動部96を有しており、Z軸可動部96の下端部には、図6に示すように、ノズルシャフト73のばね止めボルト77を下方に向けて押圧するカムフォロア97が設けられている。
このカムフォロア97は、Z軸駆動装置95のZ軸可動部96が上昇端位置から下降すると、ノズルシャフト73のばね止めボルト77に当接し、巻ばね76の付勢力に抗してノズルシャフト73を下降させる。そして、ノズルシャフト73の下降に伴って吸着ノズル75が下降すると、吸着ノズル75が部品供給装置40の部品供給位置や作業位置にあるプリント基板Bに近接するようになっている。また、Z軸可動部96を上昇させると、これに伴ってカムフォロア97が上昇し、巻ばね76の弾性復帰力によってノズルシャフト73および吸着ノズル75が上昇するようになっている。
また、実装ヘッド70は、図5、図7および図10に示すように、各吸着ノズル75に供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替えるための複数の切替装置(「切替部」の一例)100を有している。複数の切替装置100は、隣接する2つのノズルシャフト73の間に位置する形でシャフト保持部83の外周縁部に等間隔で合計18箇所に設けられている。
また、各切替装置100は、図8および図9に示すように、上方に開口した状態でシャフト保持部83の上端部に装着されるスリーブ102と、スリーブ102内に配される棒状のバルブスプール101とを備えて構成されている。
スリーブ102は、略円筒状をなし、スリーブ102の外周面側には、図7から図9に示すように、複数の外側シールリング102AがZ軸方向に間隔を空けて外嵌されている。外側シールリング102Aは、ゴムなどの弾性体からなるOリングであり、シャフト保持部83とスリーブ102との間から空気が漏れないようにシールしている。
一方、スリーブ102内には、バルブスプール101が上端部を露出させた状態で収容されており、スリーブ102内に収容されたバルブスプール101は、図8の位置に配される正圧供給位置と、図9の位置に配される負圧供給位置との間をZ軸方向に変位可能とされている。
バルブスプール101は、図7から図9に示すように、その上側部が、径方向外側に向けて開口する略U字状をなす当接部103とされており、当接部103の下方がZ軸方向に棒状に延びるスプール本体104とされている。スプール本体104は、Z軸方向の両端部がスリーブ102の内径とほぼ同径の大径部104Aとされ、両大径部104Aの間が大径部104Aよりも小径の小径部104Bとされている。
大径部104Aの外周面には、内側シールリング105が外嵌されており、小径部104Bには、内側シールリング105が装着されたシール装着部106がZ軸方向に間隔を空けて2箇所に設けられている。
各内側シールリング105は、ゴムなどの弾性体からなり、バルブスプール101が、正圧供給位置と負圧供給位置との間をZ軸方向に変位する間、スリーブ102とバルブスプール101との間から空気が漏れないようにシールしている。
また、各スリーブ102には、図7から図9に示すように、負圧をスリーブ102内に入力する負圧入力ポート107と、正圧をスリーブ102内に入力する正圧入力ポート108と、スリーブ102内に入力された負圧または正圧をスリーブ102から出力する出力ポート109とが設けられている。
そして、図8に示すように、バルブスプール101が正圧供給位置に配されると、下側のシール装着部106が正圧入力ポート108の位置に配されて、下側のシール装着部106における内側シールリング105と正圧入力ポート108との間に隙間が形成されると共に、上側のシール装着部106と下側の大径部104Aとの間に、正圧入力ポート108と出力ポート109とが配された状態となる。そして、スリーブ102の内周面とバルブスプール101の小径部104Bとの間に生じる空間が、正圧入力ポート108と出力ポート109とにのみ連通する。
また、図9に示すように、バルブスプール101が負圧供給位置に配されると、上側のシール装着部106が負圧入力ポート107の位置に配されて、上側のシール装着部106における内側シールリング105と負圧入力ポート107との間に隙間が形成されると共に、上側の大径部104Aと下側のシール装着部106との間に、負圧入力ポート107と出力ポート109とが配された状態となる。そして、スリーブ102の内周面とバルブスプール101の小径部104Bとの間に生じる空間が、負圧入力ポート107と出力ポート109とにのみ連通する。
なお、出力ポート109は、図8、図9および図12に示すように、シャフト保持部83内に設けられたシャフト側供給路83Bを通してノズルシャフト73の吸着ノズル75と連通している。
一方、回転体80における内側の軸部81Aの内部には、図7に示すように、空気圧供給装置200から各吸着ノズル75に向けて負圧を一括して供給する軸部内統合供給路85が設けられており、シャフト保持部83内には、各スリーブ102の負圧入力ポート107に対応して負圧を供給する複数の個別供給路86がシャフト保持部83の軸心から径方向外側に向けて放射線状に広がるように設けられている。軸部内統合供給路85の下端部には、図7に示すように、軸部内統合供給路85から個別供給路86に向けて開口する連通孔85Aが設けられており、この連通孔85Aを通して軸部内統合供給路85と個別供給路86とが、軸部81の回転の有無に拘わらず、常時連通する構成とされている。
つまり、バルブスプール101が負圧供給位置に配されると、軸部内統合供給路85から個別供給路86に供給された負圧が、負圧入力ポート107からスリーブ102内に供給され、スリーブ102内に供給された負圧が、出力ポート109を通してノズルシャフト73の吸着ノズル75に供給される。これにより、各吸着ノズル75が回転体80の周りを旋回中であるか否かに拘わらず、負圧供給位置に配されたバルブスプール101と対応する吸着ノズル75に負圧が供給されるようになっている。
また、回転体80の外側には、図2から図4に示すように、外環部材87が設けられており、外環部材87の外面には、正圧が供給される一対の正圧外部供給路88が装着されている。一対の正圧外部供給路88は、図7に示すように、外環部材87におけるX軸方向の両端部に設けられた一対の正圧内部供給路89とそれぞれ連通しており、各正圧内部供給路89には、正圧外部供給路88を通して正圧が供給されている。
そして、X軸方向の端部に配されたノズルシャフト73と対応するバルブスプール101が正圧供給位置に配されると、正圧外部供給路88から正圧内部供給路89に供給された正圧が、正圧入力ポート108からスリーブ102内に供給され、スリーブ102内に供給された正圧が、出力ポート109を通してノズルシャフト73の吸着ノズル75に供給される。
したがって、バルブスプール101が正圧供給位置にある状態では、そのバルブスプール101と対応するノズルシャフト73の吸着ノズル75が、X軸方向の両側端部に配されたときのみ、出力ポート109から吸着ノズル75に正圧が供給される。
つまり、実装ヘッド70では、切替装置100のバルブスプール101をZ軸方向に変位させることで、各吸着ノズル75に供給される圧力を負圧と正圧との間で切り替えることができるようになっており、負圧供給位置にあるバルブスプール101と対応する吸着ノズル75に常時負圧が供給されることで、電子部品Eが実装ヘッド70の移動時等に落下することが抑制される。
また、正圧供給位置にあるバルブスプール101と対応する吸着ノズル75がX軸方向の両側端部に配された場合にのみ正圧が供給されることで、実装対象となる電子部品Eのみを正圧によってプリント基板B上に実装することができるようになっている。
また、実装ヘッド70は、図4から図6に示すように、負圧供給位置と正圧供給位置との間において各切替装置100のバルブスプール101をZ軸方向に沿って移動させるための箱形状をなす一対のバルブ駆動装置110を備えている。一対のバルブ駆動装置110は、実装ヘッド70におけるZ軸方向の両端部であって、回転体80における軸部81の下部を挟むようにしてZ軸駆動装置95の下方にそれぞれ設けられている。
また、バルブ駆動装置110は、図5、図6、図8および図9に示すように、Z軸方向に変位する可動部111を有しており、可動部111の上端部には、切替装置100におけるバルブスプール101の当接部103をZ軸方向に押圧するバルブ用カムフォロア112が設けられている。
したがって、バルブ駆動装置110の可動部111が上方に移動すると、バルブスプール101の当接部103における上端部がバルブ用カムフォロア112によって押し上げられて負圧供給位置に変位し、バルブ駆動装置110の可動部111が下方に移動すると、バルブスプール101の当接部103の下端部がバルブ用カムフォロア112によって押し下げられて正圧供給位置に変位するようになっている。
なお、バルブ用カムフォロア112を、バルブスプール101の当接部103内におけるZ軸方向の略中央位置に配置することで、バルブ用カムフォロア112とバルブスプール101とを干渉させずに、回転体80を回転させることができるようになっている。また、バルブ用カムフォロア112は、Z軸方向と直交する方向に回転可能とされており、バルブ用カムフォロア112によるバルブスプール101の昇降中に回転体80が回転された場合、バルブ用カムフォロア112が、バルブスプール101の当接部103に当接しつつ回転することで、回転体80を旋回させながらバルブスプール101の昇降が実行できるようになっている。
次に、空気圧供給装置200内を含めた実装ヘッド70における空気圧回路について、図14を参照しつつ説明する。
空気圧供給装置200は、図14に示すように、正圧供給源250および負圧供給源251が接続される一対の装置側入力ポート210と、正圧および負圧を出力する一対の装置側出力ポート220とを有しており、一対の装置側出力ポート220のうちの正圧用の装置側正圧出力ポート221が正圧外部供給路88に接続され、負圧用の装置側負圧出力ポート222が軸部内統合供給路85に接続されている。
軸部内統合供給路85および正圧外部供給路88は、上記および図14に示すように、各吸着ノズル75に対応する切替装置100に接続されており、常時は、切替装置100のバルブスプール101が負圧供給位置に配されることで吸着ノズル75に対して負圧が供給されている。そして、例えば、吸着ノズル75が保持した電子部品Eをプリント基板Bに実装する場合には、切替装置100のバルブスプール101を正圧供給位置に配し、吸着ノズル75に対して正圧を供給する。
一方、空気圧供給装置200内には、一対の装置側入力ポート210のうちの正圧用の装置側正圧入力ポート211から装置側正圧出力ポート221までを繋ぐ正圧供給路230が設けられており、この正圧供給路230には、装置側正圧入力ポート211からの装置側正圧出力ポート221への負圧の供給の有無を切り替える3ポート型の正圧切替バルブ231が設けられている。
正圧切替バルブ231は、常時は、正圧を出力する出力側ポート232と正圧が入力される入力側ポート233とが接続されないようにバルブを切り替えて正圧の供給を停止しており、必要に応じてバルブを切り替え、出力側ポート232と入力側ポート233とを接続して正圧の供給を行う。
また、装置側正圧入力ポート211と正圧切替バルブ231との間の正圧供給路230は、2つに分岐した後、両流路が3ポート型の正圧流量切替バルブ235に接続されており、正圧流量切替バルブ235を切り替えることで、2つの流路のいずれか一方の流路が正圧切替バルブ231に接続される構成とされている。2つに分岐した流路のうち、一方は正圧を減圧するレギュレータ236を介して正圧流量切替バルブ235に接続される主流路237とされ、他方は正圧流量切替バルブ235に直接接続される副流路238とされている。
また、正圧流量切替バルブ235は、常時は、正圧切替バルブ231に繋がる中継流路239と主流路237とが接続されるようにして、減圧された正圧を中継流路239に供給している。そして、例えば、吸着ノズル75の詰まりなどを解消する場合に、正圧流量切替バルブ235を切り替えて中継流路239と副流路238とを接続させることで高圧な正圧を供給し、吸着ノズル75に付着した塵埃などを取り除くことができる。
さて、空気圧供給装置200内において、装置側負圧入力ポート212から延びる負圧供給路240は、図14に示すように、大供給路241と、大供給路241から分岐した小供給路242との2つの供給路が、3ポート型の負圧流量切替バルブ(「流量切替部」の一例)243に接続されており、バルブを切り替えることで、大供給路241もしくは小供給路242が、装置側負圧出力ポート222に繋がる装置内統合供給路(「統合供給路」の一例)244に接続されるようになっている。
詳細には、装置側負圧入力ポート212から延びる負圧経路は、大流量の負圧が供給されており、この負圧経路は、装置内統合供給路244の直前において、負圧を大流量で供給する大供給路241と、大供給路241から分岐した後、絞り弁などの絞り機構246によって流量が小流量に絞られた小供給路242との2つに分岐されている。
そして、大供給路241と小供給路242とに接続された負圧流量切替バルブ243は、通常は、大供給路241と装置内統合供給路244とを連通させることで、軸部内統合供給路85に対して負圧を大流量で供給しており、バルブを切り替えて小供給路242と装置内統合供給路244とを連通させることで、軸部内統合供給路85に対して負圧を小流量で供給する。
つまり、装置内統合供給路244には、負圧の流れから外れた部分に、圧力を検出する圧力センサ(「圧力検出部」の一例)245が設けられており、装置内統合供給路244に供給される負圧の圧力を測定することができるようになっている。
したがって、常時は、負圧流量切替バルブ243によって大供給路241から装置内統合供給路244に負圧を大流量で供給され、軸部内統合供給路85に負圧が大流量で供給されているから、各吸着ノズル75の切替装置100を切り替えることで、各吸着ノズル75において電子部品Eを着脱させることができる。そして、このときの装置内統合供給路244の圧力を圧力センサ245において検出することで、負圧供給源251から各吸着ノズル75に対して適切に負圧が供給されているか確認することができる。
一方、小供給路242から装置内統合供給路244に負圧を小流量で供給するように負圧流量切替バルブ243を切り替え、特定の吸着ノズル75に対応する切替装置100を負圧供給位置に配すると共に、残りの全ての吸着ノズル75に対応する切替装置100を正圧供給位置に配するようにして、特定の吸着ノズル75のみ負圧が供給されるように各切替装置100を切り替えることで、特定の吸着ノズル75に負圧を小流量で供給することができる。そして、このときの装置内統合供給路244の圧力を圧力センサ245において検出することで、特定の吸着ノズル75における圧力の微妙な変化を検出することができる。
本実施形態は、以上のような構成であって、続いて、表面実装機10の作用および効果について説明する。
本実施形態の表面実装機10では、常時は、大供給路241と装置内統合供給路244とが、空気圧供給装置200の負圧流量切替バルブ243によって接続され、軸部内統合供給路85に負圧が大流量で供給された状態になっているから、吸着ノズル75において負圧の供給不足に起因して電子部品Eの位置がずれたり、電子部品Eが落下したりすることを防ぐことができる。また、この状態において、空気圧供給装置200の圧力センサ245によって、装置内統合供給路244の圧力を検出することで、大供給路241から適切に負圧が供給されているか確認することができる。
ところで、装置内統合供給路244に大流量の負圧が供給されている場合、特定の吸着ノズル75に塵埃などが付着して吸着ノズル75に詰まりが生じていたとしても、圧力センサ245において検出される測定値の変化は小さいため、吸着ノズル75における吸引状態を精度良く検出できなくなることが懸念される。
ところが、本実施形態によると、空気圧供給装置200の負圧流量切替バルブ243のバルブを切り替えて、小供給路242と装置内統合供給路244とを接続し、装置内統合供給路244に小流量の負圧を供給することができるから、各吸着ノズル75に対応する切替装置100を切り替えて、特定の吸着ノズル75のみに負圧が供給されるように設定することで、特定の吸着ノズル75に供給される小流量の負圧の圧力を検出することができる。
つまり、空気圧供給装置200の圧力センサ245によって特定の吸着ノズル75における圧力の微妙な変化を検出し易くできるから、メンテナンスなどの際に、特定の吸着ノズル75の吸引状態の変化を圧力センサ245によって精度良く検出することができる。
また、本実施形態によると、負圧流量切替バルブ243においてバルブを切り替えるだけで、装置内統合供給路244における負圧の流量を変更することができると共に、1つの圧力センサ245によって、大流量の負圧と小流量の負圧とのいずれの圧力も検出できるから、例えば、大供給路と小供給路とに圧力センサを設けてそれぞれの圧力を検出する場合に比べて、空気圧回路の構成を簡素化することができると共に、実装ヘッド70が大型化することを防ぐことができる。
また、本実施形態によると、大流量の負圧が供給され負圧供給路240が、圧力センサ245が設けられた装置内統合供給路244の直前の位置において、負圧を大流量で供給する大供給路241と、大供給路241から分岐した後、小流量に流量が絞られた小供給路242との2つに分岐しているから、例えば、負圧供給源から負圧流量切替バルブまで、大供給路と小供給路とをそれぞれ設ける場合に比べて、空気圧回路の構成を簡素化することができると共に、実装ヘッド70が大型化することを防ぐことができる。
ところで、例えば、装置内統合供給路に流量センサを設置することで、大供給路からの負圧の供給の状況や、特定の吸着ノズルの吸引状態の変化を、圧力センサに換えて流量センサにより確認する方法も考えられる。しかしながら、一般に、吸着ノズルへの負圧の供給の状況確認は、圧力センサにて検出するため、流量センサを用いる場合には、圧力センサと流量センサとの2つのセンサが必要になる。また、流量センサを装置内統合供給路に設置する場合、大流量の負圧の流れの中に配置しなければならないため、流量センサの耐久性は低くなる傾向にある。
しかしながら、本実施形態によると、吸着ノズル75への負圧の供給の状況確認を行う装置内統合供給路244の圧力センサ245を共用して、特定の吸着ノズル75の吸引状態の変化を検出できるから、複数種類のセンサを用いる必要がなく、実装ヘッド70の構成を簡略することができる。また、本実施形態の圧力センサ245は、負圧の流れから外れた位置に設けられているから、圧力センサ245の耐久性が低下することを防ぐことができる。
<他の実施形態>
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、実装ヘッド70を、ロータリー型に構成した。しかしながら、これに限らず、実装ヘッドを、吸着ノズルが一列に並んだ、いわゆるインライン型に構成してもよい。
(2)上記実施形態では、特定の吸着ノズル75に対応する切替装置100を負圧供給位置に配すると共に、残りの全ての吸着ノズル75に対応する切替装置100を正圧供給位置に配することで、特定の吸着ノズル75のみ負圧が供給されるように各切替装置100を切り替えるに構成した。しかしながら、これに限らず、切替装置において、出力ポートが、正圧入力ポートおよび負圧入力ポートのいずれにも連通しない中間位置を設け、特定の吸着ノズル以外の全ての吸着ノズルに対応する切替装置を中間位置に配することで、特定の吸着ノズルにのみ負圧が供給されるように構成してもよい。
(3)上記実施形態では、空気圧供給装置200の正圧供給路230に正圧切替バルブ231を設けた構成とした。しかしながら、これに限らず、装置側正圧出力ポート221から正圧外部供給路88に常に正圧が供給される構成にすることで、正圧切替バルブを設けない構成にしてもよい。
10:表面実装機
30:搬送コンベア(「基板搬送装置」の一例)
40:部品供給装置
50:部品実装装置
75:吸着ノズル
100:切替装置(「切替部」の一例)
241:大供給路
242:小供給路
243:負圧流量切替バルブ(「流量切替部」の一例)
244:装置内統合供給路(「統合供給路」の一例)
245:圧力センサ(「圧力検出部」の一例)
246:絞り機構
251:負圧供給源
B:プリント基板(「基板」の一例)
E:電子部品

Claims (4)

  1. 負圧供給源からの負圧の供給により電子部品を吸着する複数の吸着ノズルと、
    前記複数の吸着ノズルにそれぞれ対応して設けられ、前記吸着ノズルへの負圧の供給の有無を切り替える切替部と、
    前記負圧供給源からそれぞれの前記切替部へ負圧を一括して供給する統合供給路の圧力を検出する圧力検出部と、
    前記負圧供給源から前記統合供給路に負圧を供給する経路を、前記負圧供給源からの負圧を大流量で供給する大供給路と、前記負圧供給源からの負圧を小流量で供給する小供給路とのいずれか一方に切り替える流量切替部とを備える実装ヘッド。
  2. 前記小供給路は、前記大供給路からの流量を絞り機構によって絞っている請求項1に記載の実装ヘッド。
  3. 請求項1または請求項2に記載の実装ヘッドを有し、基板上に前記電子部品を実装する部品実装装置と、
    前記部品実装装置に前記電子部品を供給する部品供給装置と、
    前記基板を前記部品実装装置による前記電子部品の実装範囲内まで搬送する基板搬送装置と、を備える表面実装機。
  4. 負圧供給源からの負圧の供給により電子部品を吸着する複数の吸着ノズルのうちの一の吸着ノズルの吸引状態の検出方法であって、
    前記一の吸着ノズルに負圧が供給される状態にすると共に、前記複数の吸着ノズルのうちの前記一の吸着ノズルとは異なる他の前記吸着ノズルに負圧が供給されない状態とし、
    前記負圧供給源から前記複数の吸着ノズルに負圧を一括して供給する統合供給路を、前記負圧供給源からの負圧を大流量で供給する大供給路から前記負圧供給源からの負圧を小流量で供給する小供給路に切り替えた後、前記統合供給路の圧力を検出する吸着ノズルの吸引状態の検出方法。
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