JP6501681B2 - コイル用支持具 - Google Patents

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Description

本発明は、巻線が巻回されたコアを、巻線が巻回されたボビンに支持するコイル用支持具に関する。
従来、コアに巻回された2つの巻線が相互誘導結合しているコイルとして、例えば特許文献1に開示されているようなトランスがある。特許文献1の技術によれば、円筒状のボビンの外周面に2次巻線を巻回し、この2次巻線のさらに外側に、2次巻線に接近して1次巻線を巻回し、ボビンの内部に円柱状のコアを挿入してある。1次巻線と2次巻線との間には、別段絶縁体は配置されていない。
特開2007−149797号公報
特許文献1の技術において、例えば1次巻線及び2次巻線の巻数を適切に選択して、2次巻線に高電圧を発生させるように使用することがある。この場合、特許文献1の技術によれば、1次巻線と2次巻線とがボビン上で接近して配置されているので、充分に絶縁距離を確保することができず、しかも、1次巻線と2次巻線との間に絶縁体を配置していないので、両者を充分に絶縁することができない。また、1次巻線及び2次巻線と鎖交する磁束を増加させるためにボビン内にコアを挿入しているが、このコアと2つの巻線との位置関係が変化すると、相互誘導結合が変化し、安定した動作を行えない。そのコアをどのように固定するのかについての具体的な開示は特許文献1にはない。
この点を改善するために、本願出願人は、外周に少なくとも1つの第1の巻線が巻回されたコアを、絶縁体製の両端が開放されたボビンの内部に長さ方向に沿って収容し、ボビンの両端よりも内側にコアの両端が位置するようにコアの寸法を選択し、ボビンの両端内にそれぞれ閉塞部材を進入させて、ボビンの両端を閉塞すると共に、コアの両端をボビンの内周面と非接触に支持させ、ボビンの外周面に少なくとも1つの第2の巻線巻回したコイルを提案した。
この技術によれば、閉塞部材がコアをボビンと所定の距離をおいてボビン内に支持するので、少なくとも1つの第1の巻線と少なくとも1つの第2の巻線とは、充分な絶縁距離を確保することができ、高圧を発生させるコイルとして適し、コアは、閉塞部材によってボビン内に保持されており、コアの位置が変化することがなく、コアと第1及び第2の巻線との位置関係が変化することがない。
この技術では、筒状体の内周面に一致する外周面を有するベース部の一面に、コアの外周面に一致する内周面を有する筒状体の支持体を設けた支持具を、閉塞部材として利用して、コアを筒状体の端に支持することも提案されている。しかし、コアは、コイルの仕様に応じて、大きさが異なるものが使用されることがある。そのため、上記の支持具を使用する場合、支持具をコアの大きさに応じて複数種類予め準備しておく必要があり、それら複数種類の支持具を予め製造しておかなければならず、面倒であり、また、その複数種類の支持具をそれぞれ在庫管理しなければならず、面倒であった。
本発明は、巻線が巻回されたコアを、巻線が巻回されたボビンに支持するコイル用支持具を1種類準備するだけで、複数種類のコアに対して共通に使用できるようにすることを目的とする。
本発明の一態様のコイル用支持具は、板状のベース部を有している。このベース部の一方の面に、前記ベース部から突出状態に第1の筒状支持体が形成されている。ベース部の他方の面にベース部から突出状態に第2の筒状支持体が形成されている。第2の筒状支持体は、第1の筒状支持態様の内周面よりも内側に位置している。ベース部、第1及び第2の筒状支持体は、例えば合成樹脂製とすることができる。前記第1の筒状支持体は、第1のコアの一端部の外周面と一致する内周面を有し、第1のコアは外周に少なくとも1つの第1の巻線が巻回されている。前記第2の筒状支持体は、前記第1のコアよりも小さい外周面を有する第2のコアの外周面と一致する内周面を有している。前記ベース部の外周面は、ボビンの内周面と一致している。ボビンは、前記第1または第2のコアを内部に長さ方向に沿って収容し、両端部が開放され、外周面に少なくとも1つの第2の巻線が巻回されたものである。第1及び第2のコアは、例えば円柱状または角柱状のものとすることができる。第1及び第2のコアに巻回されている少なくとも1つの第1の巻線は、1次巻線とすることもできるし、2次巻線とすることもできる。1つの第1の巻線を1次巻線とし、他の第1の巻線を2次巻線としてコア上に巻回することもできる。少なくとも1つの第1の巻線には縦断面形状が円形または角型のものを使用することもできる。ボビンは、円筒状のものとすることもできるし、角筒状のものとすることもできる。ボビンに巻回された少なくとも1つの第2巻線は、少なくとも1つの第1の巻線が1次巻線のときには、2次巻線とすることができ、少なくとも1つの第1の巻線が2次巻線のときには、1次巻線とすることができる。また1つの第2の巻線を1次又は2次巻線として、別の第2の巻線を別の2次巻線とすることもできる。少なくとも1つの第2の巻線も、縦断面形状が円形または角型のものを使用することもできるし、絶縁被覆されたものを使用することもできる。
このように構成されたコイル用支持具で、第1のコアをボビンに固定する場合、2つのコイル用支持体が準備され、それらのベース部の一方の面にある第1の筒状体内周面に第1のコアの両端の外周面が接触するように2つの第1の筒状体内に第1のコアがそれぞれ挿入される。2つのコイル用支持具及び第1のコアを内部に収容するようにボビンが配置され、2つのコイル用支持具のベース部の外周面がボビンの両端の内周面に接触して、ボビンに第1のコアが固定される。
第2のコアをボビンに固定支持する場合には、コイル用支持具のベース部の他方の面にある第2の筒状体内周面に第2のコアの外周面が接触するように2つの第2の筒状体の内周面に第2のボビンの両端の外周面が接触するように2つの第2の筒状体内に第2のコアがそれぞれ挿入される。2つのコイル用支持具及び第2のコアを内部に収容するようにボビンが配置され、2つのコイル用支持具のベース部の外周面がボビンの両端の内周面に接触して、ボビンに第2のコアが固定される。
このように、1種類のコイル用支持具を使用することによって、異なる大きさの外周面を持つ第1及び第2のコアをボビンに取り付けることができる。
上記の態様のコイル用支持具において、前記ベース部の外周面に、外方に突出するように前記ボビンの抜け止めを形成することもできる。抜け止めは、1つ以上設けることができる。このように抜け止めを設けると、抜け止めがボビンの内周面と接触して、コイル用支持具をボビンに強固に固定することができる。
上記の態様のコイル用支持具において、前記筒状支持体を、その中心軸が前記ベース部の中心軸と一致するように配置することもできる。この場合、前記ベース部の中央に一方の面と他方の面との間を貫通して孔を形成する。このように構成すると、第1または第2のコアとボビンとの距離を均一に維持することができる上に、貫通した孔を介してボビン内を観察でき、コアが正確にベース部の中央に取り付けられているか否かを確認することができる。
上記の態様のコイル用支持具において、前記ベース部の外周面から前記第2の筒状支持体の内周面に達する切り込みを形成してある。切り込みの数は任意の数である。このように構成すると、第1及び第2の筒状支持体のいずれを使用して、ボビンに第1または第2のコアを固定した場合でも、コアに巻回された少なくとも1つの第1の巻線の端をボビンの外部に切り込みを介して容易に導出することができる。
上記の態様のコイル用支持具において、前記第2の筒状支持体は、その外周面が前記ボビンよりも小さい別のボビンの内周面と一致するように構成することもできる。このように構成すると、第2のボビンを使用する場合に、上記のボビンよりも小さい外周面を持つ別のボビンを使用することもできる。
上記の態様のコイル用支持具において、前記ベース部の外周面は前記第1の筒状支持体の外周面とすることもできる。このように構成すると、ベース部の外周面と第1の筒状支持体の外周面とが一致しているので、第1及び第2のボビンのいずれを使用している場合でも、ボビンの内部の任意の位置までコイル用支持具を挿入することができ、第1及び第2のボビンに長さが異なるものが複数あっても、これらをボビンに取り付けることができる。
以上のように、本発明によるコイル用支持具を使用すると、コイル用支持具を1種類準備するだけで、少なくとも2種類のコアに対して共通に使用してボビンにコアを取り付けることができる。その結果、予め準備するコイル用支持具が1種類だけでよく、その製造が容易になる上に、在庫管理も容易になる。
本発明の1実施形態のコイル用支持具を用いて異なるボビンに異なるコアをそれぞれ取り付けた状態の縦断側面図である。 図1のコイル支持具の縦断側面図、正面図及び背面図である。 図2の正面図に示す3−3線に沿う断面図である。 図1のコイル支持具の別の使用状態を示す縦断側面図である。
本発明の1実施形態のコイル用支持具は、例えばカップリングコイルに使用されている。カップリングコイルは、例えば電気アーク溶接機において、溶接負荷に電圧の供給を開始した時点で、一時的に高電圧の高周波電圧を溶接負荷に印加して絶縁を破壊して溶接負荷にアークを発生させるために、高周波電圧を昇圧して溶接負荷に供給するのに使用されるものである。
このカップリングコイルは、コアの周面に少なくとも1つの第1の巻線、例えば1次巻線を巻回したものを、ボビン2の内部に収容し、ボビンの外周面に少なくとも1つの第2の巻線、例えば2次巻線を巻回し、1次巻線と2次巻線とを相互誘導結合したものである。このコアをボビンに支持するために、本発明の1実施形態のコイル用支持具が使用されている。さらに、コアとしては、第1及び第2のコア、例えば大きさの異なる2種類のもののうちから、1種類のものが使用され、いずれのコアが使用される場合にも、同じコイル用支持具を使用することができる。
図1(a)、(b)は、それぞれ異なる大きさの柱状、例えば円柱状に構成されているコア2a、2bを、ボビン6に同じコイル用支持具8を使用して支持した状態を示している。コア2aに比較して、コア2bは、外径が小さく、また長さ寸法が短い。
図1(a)に示すカップリングコイルでは、コア2aの外周面に少なくとも1つの第1の巻線、例えば1次巻線4aが巻回されている。1次巻線4aは、コア2aの長さ方向に沿って所定のピッチで、所定の巻数に巻回されている。1次巻線4aとしては、例えば縦断面形状が円形の所定の直径の絶縁被覆線を使用している。
1次巻線4aが巻回されたコア2aを包囲するように、筒状、例えば円筒状のボビン6が配置されている。ボビン6は、その両端が開放された絶縁体製で、その内径は、1次巻線4aが巻回されたコア2aを内部に収容可能に選択されている。ボビン6の内部にコア2aが全て位置して、コア2aの両端がボビン6aの両開放端よりも幾分内側に位置するように、ボビン6の長さ寸法は、コア4aの長さ寸法よりも長く選択されている。
1次巻線4aが巻回されたコア2aを、ボビン6内に保持固定するために、本発明の1実施形態のコイル用支持具8が使用されている。このコイル用支持具8は、合成樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート製で、幾分可撓性を有し、図2(a)に示すように、板状、例えば円板状のベース部10を備えている。このベース部10は、ボビン6の内径に等しい直径を有している。
このベース部10の一方の面の周縁から、第1の筒状体、例えばボビン2a支持用の筒状支持体12が一方の面に垂直に突出している。この筒状支持体12は、概略円筒状に形成され、その突出先端部が開放されている。筒状支持体12は、ベース部10と同心状に形成され、図2(c)に示すように、ベース部10から突出先端部まで周方向に所定角度、例えば90度ごとに一部が欠除されている。この筒状支持体12は、外周面が図1(a)に示すようにボビン6の内周面と面接触するように、ベース部6の直径と等しい外径に選択されている。また、筒状支持体12の内周面がコア2aの外周面と面接触するように、内径が選択されている。
図3に示すようにベース部10の外周面の一部と、これに連なる筒状支持体12の外周面の一部とに跨って抜け止め14が形成されている。抜け止め14は、ベース部10の外周面と筒状支持体12の外周面から更に外方に向かって突出した突起状に形成され、図2(c)に示すように、一部が欠除されて残っている筒状支持体12上にそれぞれ2個ずつ形成されている。これら抜け止め14は、ボビン6の内周面に筒状支持体12及びベース部10を挿入したときに、ボビン6の内周面を押圧して、ボビン6からコイル用支持具8が抜けにくくするためのものである。
コア2aの両端が2つのコイル用支持具8の筒状体12内にそれぞれ挿入され、コア2aを覆うようにボビン6が配置され、ボビン6の両端部の内周面が2つのコイル用支持具8のベース部10にそれぞれ接触するように配置されて、ボビン6にコア2aが取り付けられている。
ボビン6の外周面には、図1(a)に示すように、少なくとも1つの第2の巻線、例えば2次巻線22が巻回されている。この2次巻線22も、縦断面形状が円形の所定の直径の絶縁被覆線で、2層に巻回され、1層目と2層目との間に絶縁チューブ24が配置されている。2次巻線22の巻数は、1次巻線4a及び4bの巻数よりも多い。従って、1次巻線4aまたは4bに印加された高周波電圧は、昇圧されて、2次巻線22の両端間に発生する。
コイル用支持具8のベース部10の他方の面から、第2の筒状体、例えばコア2b用の筒状支持体16が他方の面に垂直に突出している。筒状支持体16も、概略円筒状に形成され、その突出先端部が開放され、筒状支持体12の一部が欠除されているのと同じ場所で一部が欠除されている。筒状支持体16も、ベース部10と同心状に形成されている。筒状支持体16は、図1(b)に示すように、コア2aよりも長さ寸法及び直径が小さいコア2bをボビン6で支持するためのもので、その内周面がコア2bの外周面に一致するように、内径が選択されている。また、筒状支持体16の外径は、筒状支持体12の内周面よりも小さくなるように選択されている。コイル用支持具8によってコア2bをボビン6で支持することについては後述する。
図1(a)に示すように、コイル支持具8によってコア2aをボビン6に取り付けた際、コア2aに巻回された1次巻線4aの両端41a、41aを、ボビン6の外部に導出したり、図1(b)に示すようにコア2bに巻回された1次巻線4bの両端42a、42aを、ボビン6の外部に導出したりする必要がある。そのため、コイル用支持具8には、巻線導出用の切欠18が、形成されている。図2(b)、(c)に示すように、切欠18は、複数形成され、例えばベース部10の周方向に間隔をおいて、例えば90度間隔に4つ形成されている。これら切欠18の形成位置は、筒状支持体12、16の欠除位置に対応する。4つの切欠18は、いずれも同一形状で、ベース部10の外周部から、筒状支持体16の内周面まで、円弧状に形成されている。
図1(a)に示すように、ボビン6にコア2aを取り付けたとき、または図1(b)に示すように、ボビン6にコア2bを取り付けたとき、筒状支持体16の内周面まで到達するように切欠18が形成されているので、図1(a)に示すようにボビン6内に挿入された直径が大きいコア2aの支持状態でも、ボビン6内に挿入された直径が小さいコア2bの支持状態でも、1次巻線4aの両端41a、41aまたは1次巻線4bの両端42a、42aは、コイル支持具8のいずれかの切欠18を介してボビン6の外部に導出することができる。複数の切欠18を形成しているのは、1次巻線4aの両端41a、41a及び1次巻線4bの両端42a、42aを、最も近い位置にある切欠18から外部に導出するためである。この切欠18は、薄板状のベース部10の外周側が狭くなる形状をしており、コイル支持具8をボビン6内に挿入すると、切欠18の外周側が更に狭まるように変形し、切欠18から導出される1次巻線4aの両端41a、41aまたは1次巻線4bの両端42a、42aが、切欠18内の内周側に保持されるため、1次巻線4aの両端41a、41aまたは1次巻線4bの両端42a、42aがボビン6に擦れることが防止でき、線の破損やボビン6と当たることによって生じるであろう異音の発生を抑制することができる。
また、ベース部10の中心には、ベース部10の一方の面と他方の面とを貫通するように貫通孔20が形成されている。コイル用支持具8をボビン6に取り付けた状態において及びその取り付け作業中に、貫通孔20を介してボビン6内を観察することができ、コア2aが筒状支持体12内に位置しているか、コア2bが筒状支持体16内に位置しているか否かを確認することができる。
コイル用支持具8は、次のようにして図1(a)に示すようにボビン6にコア2aを取り付ける。例えばコア2aの一方の端部、即ち図1(a)におけるコア2aの左端を1つのコイル用支持具8の筒状支持体12の内周面に挿入し、1次巻線4aの一端41aを、切欠18を介して筒状支持体16側に導出する。コイル用支持具8を取り付けていないコア2aの他方の端部を、即ち右端をボビン6aの一方の端部、即ち左端側からボビン6の内部に挿入して、コア2aの左端に筒状体16が取り付けられているコイル用支持具8のベース部10の外周面を、ボビン6の左端部の内周面に面接触させて、1つのコイル用支持具8をボビン6aに固定する。
その後、もう1つのコイル用支持具8をボビン6の右端部からボビン6内部に侵入させて、もう1つのコイル用支持具8の筒状体12の内周面にコア2aの右端部の外周面を面接触させると共に、ベース部10の外周面をボビン6の右端部の内周面に面接触させる。このようにして、2つのコイル用支持具8によってボビン6にボビン2aを取り付けることができる。このとき、もう1つのコイル用支持具8の貫通孔20からボビン6の内部を観察しながら、もう1つのコイル用支持具8をボビン6の右端部から挿入することによって、もう1つのコイル用支持具8の筒状体12の内周面にコア2aの外周面を容易に面接触させることができる。なお、この取り付け前に、もう1つのコイル用支持具8の切欠18に1次巻線4aの他端41aを挿通しておいて、もう1つのコイル用支持具8をボビン6の他方の端部に取り付けた状態において、1次巻線4aの他端41aをボビン6の外部に導出可能とする。
その後、ボビン6に2次巻線20を巻回する。或いは、コア2aをボビン6aに取り付ける前に、2次巻線20をボビン6aに巻回しておいてもよい。なお、抜け止め14が筒状体12及びベース部10に形成されているので、強固にコイル用支持具8はボビン6に取り付けられ、コイル用支持具8がボビン6から抜けることはない。なお、保守点検のために、コア2aをボビン6から取り出すときには、コイル用支持具8の貫通孔20に作業者が指をかけて、コイル用支持具8をボビン6から抜く。このように貫通孔20は、コイル用支持具8の引き抜きにも使用される。なお、図1(a)ではコイル用支持具8の筒状支持体16がボビン6の外部に突出した例を示しているが、コア2aの長さが短い場合には、筒状支持体16がボビン6内に収まる位置まで押し込んで使用することもできる。
図1(b)は、コイル用支持具8の筒状体16側を使用することによって、コア2bをボビン6bに取り付けたものである。上述したように、筒状支持体16は、その内周面がコア2bの外周面に一致するように内径が選択され、筒状支持体16の外径は、筒状支持体12の内周面よりも小さくなるように選択されているので、筒状体16の使用によってコア2aよりも径が小さいコア2bをボビン6に支持することができる。但し、コア2bは、コア2aよりも長さ寸法が短いので、コア2bの両端を筒状体16内に挿入させるため、コイル用支持具8は、ベース部10の外周だけでなく、筒状体12の外周面も、ボビン6内に侵入させて、筒状体12の外周面もボビン6の内周面に接触させている。従って、使用するコアの長さがボビン6よりも短いものであれば、どのような長さのものであっても、コアをボビン6に取り付けることができる。もし、コア2aがボビン2bのように長さ寸法が短いものである場合には、図1(a)において筒状体12内にコア2aの端部が挿入可能なようにベース部10がボビン6の端部よりも内側の位置に配置される。
なお、図1(b)に示す状態では、ベース部10及び筒状体12がボビン6内に侵入しているので、これらに形成した抜け止め14がボビン6の内周面に接触し、コイル用支持具8がボビン6から抜けることはない。ボビン6へのコア2bの取付は、コイル用支持具8をボビン6内に侵入させる以外、ボビン6へのコア2aの取付と同様に行われるので詳細な説明は省略する。
図4は、ボビン6よりも内径が小さく、筒状体16の外径に一致するボビン6aに図1(b)に示したコア2bを、コイル用支持具8を利用して取り付けた状態を示している。この場合、ボビン6aの内径は、筒状支持体16の外径に一致しており、コイル用支持具8の筒状支持体16の外周面がボビン6aの両端部の内周面に挿入されて、コア2bをボビン6aに支持している。このように筒状支持体16の外周面をボビンの内周面に接触させるようにすれば、ボビン6とは異なる径を持つボビン6aに、コア2bを取り付けることができる。
コイル用支持具8を使用したカップリングコイルでは、1次巻線4aが巻回されたコア2aまたは1次巻線4bが巻回されたコア2bが、ボビン6内に配置され、2次巻線20は、ボビン6の外部に配置されているので、1次巻線4a、4bと2次巻線20との物理的な距離が離れており、両者の絶縁距離を大きくできる。その結果、充分に両者の絶縁を確保することができる。また、ボビン6よりも長さ寸法が短いコア2a、2bを使用し、コイル用支持具8によってコア2a、2bをボビン6内に保持しているので、コア2a、2bの2次巻線20に対する1次巻線4a、4bの距離が変動することなく、絶縁を一定に維持することができる。また、コイル用支持具8をコア2aまたは2bの両端に取り付け、そのコイル用支持具8をボビン6に取り付ける作業のみで、コアのボビンへの取り付け作業が容易になる。しかも、大きさの異なるコア2a、2bに対してコイル用支持具8は共通に使用することができるので、コイル用支持具8は1種類のみ製造すればよく、その製造が容易となり、またその在庫管理も容易である。
上記の実施形態では、本発明のコイル用支持具をカップリングコイルに実施したが、これに限ったものではなく、例えば変圧器に本発明のコイル用支持具を実施することもできる。
コア2aまたは2bに第1の巻線として1次巻線4aまたは4bのみを巻回したが、1次巻線4aまたは4bに加えて、別の第1の巻線をコア2aまたは2bに巻回して、別の第1の巻線を別の2次巻線として使用することもできる。同様に、第2の巻線として2次巻線20をボビン6aまたは6bの外周面に巻回したが、これに限ったものではなく、2次巻線20以外にも、ボビン6の外周面に別の第2の巻線を巻回し、この別の第2の巻線を別の2次巻線として使用することもできる。1次巻線4a、4b、2次巻線20としては、縦断面形状が円形の所定の直径の絶縁被覆線を使用したが、これに限ったものではなく、例えば平形角線を使用することもできる。
コア2a、2bには円柱状のものを使用したが、角柱状のものを使用することができる。同様にボビン6a、6bには円筒状のものを使用したが、角筒状のものを使用することもできる。また、切り込み18は4つ設けたが、少なくとも1つだけ設けてもよい。また、筒状支持体12、16は、切り込み18の位置で分割されるように分割形成したが、一体に形成することもできる。絶縁チューブ24を使用したが、これは場合によっては不要である。抜け止め14はベース部10及び筒状体12に形成したが、少なくともベース部10のみに形成することができる。また、場合によっては抜け止め14は省略することもできる。
2a 2b コア
4a 4b 1次巻線(少なくとも1つの第1の巻線)
6 ボビン
8 コイル用支持具
10 ベース部
12 筒状支持体(第1の筒状支持体)
16 筒状支持体(第2の筒状支持体)
22 2次巻線(少なくとも1つの第2の巻線)

Claims (6)

  1. 板状のベース部と、
    前記ベース部の一方の面に、前記ベース部から突出状態に形成された第1の筒状支持体と、
    前記ベース部の他方の面における前記第1の筒状支持体の内周面よりも内側に、前記ベース部から突出状態に形成された第2の筒状支持体とを、
    有し、前記第1の筒状支持体は、外周に少なくとも1つの第1の巻線が巻回された第1のコアの一端部の外周面と一致する内周面を有し、前記第2の筒状支持体は、前記第1のコアよりも小さい外周面を有する第2のコアの外周面と一致する内周面を有し、
    前記ベース部の外周面は、前記第1または第2のコアを内部に長さ方向に沿って収容し、両端部が開放され、外周面に少なくとも1つの第2の巻線が巻回されたボビンの内周面と一致する
    コイル用支持具。
  2. 請求項1記載のコイル用支持具において、前記ベース部の外周面に、外方に突出するように前記ボビンの抜け止めを形成したコイル用支持具。
  3. 請求項1記載のコイル用支持具において、前記第1及び第2の筒状支持体は、その中心軸が前記ベース部の中心軸と一致するように配置されて、前記ベース部の中央に一方の面と他方の面との間を貫通して孔を形成したコイル用支持具。
  4. 請求項1記載のコイル用支持具において、前記ベース部の外周面から前記第2の筒状支持体の内周面に達する切り込みを形成してあるコイル用支持具。
  5. 請求項1記載のコイル用支持具において、前記第2の筒状支持体は、その外周面が前記ボビンよりも小さい別のボビンの内周面と一致するように構成されているコイル用支持具。
  6. 請求項1記載のコイル用支持具において、前記ベース部の外周面は前記第1の筒状支持体の外周面であるコイル用支持具。
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