JP6511751B2 - ラックシャフトおよびラックシャフトの製造方法 - Google Patents
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Description
この構成によれば、抜き方向に対して傾斜して接続部が設けられているので、型鍛造したラックシャフトが金型からより抜けやすくなる。
これらの構成によれば、テーパ面または曲面が設けられているため、テーパ面または曲面を設けない場合と比べて抜き抵抗を低減することができる。そのため、型鍛造したラックシャフトを金型からより抜けやすくすることができる。
この構成によれば、たとえば上型にラック歯が形成されている場合には、下型に比べて抜き抵抗が大きくなり易いが、上型側のテーパ面の傾きを大きく設定することにより、上型側の抜き抵抗を低減することができる。
余肉はたとえば接続部における上型と下型の境界部に形成される。接続部は仮想円よりも径方向内側に形成されているため、余肉が形成された場合にも、余肉が仮想円の径方向外側にまではみ出すことを軽減することができる。さらに、接続部と仮想円との間に十分な間隔を空けるように設定すれば、余肉が形成されても余肉は仮想円よりも内側に形成される。この場合、余肉を切削しなくても、ラックシャフトを使用することが可能である。
図1に示すように、ステアリング装置1は、ステアリングホイール10およびステアリングホイール10と一体回転するステアリングシャフト11を備えている。ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール10と連結されたコラムシャフト12と、コラムシャフト12の下端部に連結されたインターミディエイトシャフト13、およびインターミディエイトシャフト13の下端部に連結されたピニオンシャフト14を有している。ピニオンシャフト14(正確にはそのピニオン歯14a)は、ピニオンシャフト14に交わる方向へ延びるラックシャフト15(正確にはそのラック歯15a)に噛合っている。したがって、ステアリングシャフト11の回転運動は、ピニオンシャフト14およびラックシャフト15からなるラックアンドピニオン機構16を介してラックシャフト15の軸方向の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動が、ラックシャフト15の両端にそれぞれ連結されたタイロッド17を介して左右の転舵輪18にそれぞれ伝達されることにより、転舵輪18の転舵角が変化する。
図2に示すように、ラックシャフト15は、たとえば炭素鋼により中実の略円柱形状の丸棒に形成されている。ラックシャフト15の周面にはラック歯部20が形成されている。ラック歯部20は、ラックシャフト15の軸方向における一定範囲にわたって設けられている。ラック歯部20には、複数のラック歯15aが軸m方向に並んで形成されている。
ラックシャフト15の製造の工程は、括れ工程、成形工程(鍛造)、制御冷却、歪取り工程を有する。
図4に示すように、括れ工程では、外径D4を有する丸棒素材を、たとえば旋削することにより外径の異なる複数の部分を有するブランク30を形成する。ブランク30において、ラック歯部20の形成範囲Rの中央付近には第1括れ部31が設けられている。また、ブランク30において、第1括れ部31を基準とする図中左側の部分には、第1拡径部32、第2括れ部33、第2拡径部34、第1軸部35がこの順で設けられている。また、ブランク30において、第1括れ部31を基準とする図中右側の部分には、第3拡径部36、第3括れ部37、第4拡径部38、第2軸部39がこの順で設けられている。第1括れ部31は、ブランク30の中で最も外径が小さく設定されており、その外径は外径D1である。
図4に示すように、本実施形態では、金型40による温間鍛造を行う。金型40は上型41と下型42を有する、いわゆる開放型である。たとえば、上型41および下型42はそれぞれ直方体状に形成され、それらの間にブランク30を挟みこんで加圧することにより、ブランク30を塑性変形させる。
なお、上型41と下型42に挟まれる部分であるブランク30における第2拡径部34から第4拡径部38までの間の部分の体積は、上型41が閉じた状態(上型41と下型42とが互いに接した状態)で上型41と下型42の間にできる空間(くぼみ)の体積よりも、わずかに大きく設定される。そのため、上型41と下型42を十分に加圧することで、ブランク30における体積の大きい軸部から、体積の小さい軸部へと材料が流れ込むことにより、体積の小さい部分の材料が足りなくなることが抑制される。そのため、ラック歯15aをより確実に形成することができる。また、上型41が閉じるタイミングで、上型41と下型42との間のくぼみがブランク30の塑性変形により満たされることにより、円弧部21、第1テーパ面22、および第2テーパ面23がそれぞれ成形される。
(1)従来のラックシャフトの製造方法によれば、温間鍛造などの成形工程、余肉を除去するトリム工程、制御冷却、切削や研磨による余肉除去工程、および歪取り工程の5工程が必要であった。本実施形態では、鍛造により形成される余肉24は、ラックシャフト15を軸方向から見たときの輪郭線25の範囲内に存在する。このため、ラックシャフト15を使用する際に余肉24が邪魔にならない。したがって、括れ工程、成形工程、制御冷却、歪取り工程の4工程によってラックシャフト15を製造することができる。そのため、ラックシャフト15をより少ない工程で製作することが可能となる。
・図3(b)に示すように、第1テーパ面22は、曲面のテーパ面22aであってもよい。その場合、抜き抵抗を低減するために、曲面は輪郭線25の径方向外側に凸となるような曲率であることが好ましい。なお、第2テーパ面23も同様である。
・本実施形態では、ラックシャフト15をステアリング装置1に適用したが、ラックシャフト15の用途はステアリング装置1に限らない。
(イ)前記棒状素材に括れを形成する工程を有し、前記成形工程では前記括れを有する棒状素材が使用される。
Claims (5)
- 軸方向に沿った一定範囲にわたってラック歯が型鍛造されてなるラックシャフトにおいて、
前記ラック歯が形成されている部分を前記軸方向に直交する平面で切断した断面の輪郭形状は、
中心角が平角よりも小さい角度に設定されている円弧部と、
前記円弧部に対してその中心を間に挟む反対側に設けられて前記軸方向に交わる方向へ延びる前記ラック歯と、
前記円弧部と前記ラック歯との両端間をそれぞれ接続する接続部と、により閉じた線形状をなし、
前記接続部は、前記円弧部を含む仮想円の径方向における外側へ凸となる抜き勾配部を含み、当該抜き勾配部の頂点は前記仮想円の内側に位置し、
前記抜き勾配部はテーパ面を含み、
前記テーパ面は型の抜き方向に向かうにつれて前記円弧部の中心を含み、かつ前記ラック歯に交わる平面に近接するように傾斜し、
前記テーパ面は、前記ラック歯側の第1のテーパ面と、前記円弧部側の第2のテーパ面とを含み、
前記抜き勾配部の頂点は、前記第1のテーパ面と前記第2のテーパ面とが交わる部分であって、
前記第1のテーパ面は前記第2のテーパ面よりも、前記円弧部の中心を含み、かつ前記ラック歯に交わる平面に対する傾きが大きく設定されているラックシャフト。 - 請求項1に記載のラックシャフトにおいて、
前記接続部は、前記円弧部と前記ラック歯とを結ぶ直線より外側に位置しているラックシャフト。 - 請求項1または2に記載のラックシャフトにおいて、
前記テーパ面は曲面を含み、
前記曲面は前記仮想円の径方向における外側へ凸となる曲率を有しているラックシャフト。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のラックシャフトにおいて、
前記抜き勾配部の頂点に余肉が形成され、
前記余肉は前記仮想円の内側に位置しているラックシャフト。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のラックシャフトの製造方法において、
棒状素材の軸方向における途中部位を他の部位よりも外径を小さくした括れ部を形成する括れ工程と、前記ラック歯に対応する歯型列が設けられた第1の成形面を有する第1の金型と、前記第1の成形面に対向する第2の成形面を有する第2の金型との間に前記括れ工程によって前記括れ部が形成された前記棒状素材を配置した状態で、前記第1の金型と前記第2の金型とを互いに近接させて、前記棒状素材を前記第1の成形面と前記第2の成形面とで圧縮変形させることにより、前記棒状素材に前記歯型列に対応するラック歯を成形する成形工程とを含み、
前記第1の成形面は、前記棒状素材の周方向における前記ラック歯の両隣りにそれぞれ第1のテーパ面を形成するための第1のテーパ面成形部を有し、前記第2の成形面は、前記ラック歯の両隣りの第1のテーパ面にそれぞれ交わる第2のテーパ面を形成するための第2のテーパ面成形部を有し、
前記第1のテーパ面成形部および前記第2のテーパ面成形部は、それぞれ金型の抜き方向へ向かうにつれて互いに近接するように傾斜する2つの斜面を有し、
第1のテーパ面成形部の斜面と、第2のテーパ面成形部の斜面とは、第1の金型と第2の金型とを閉じたときのそれらの境界で交わるとともに、当該交わる部分は、
第1および第2の成形面により規定されるラックシャフトの輪郭形状における円弧部を含む仮想円の内側に位置する、
ラックシャフトの製造方法。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP2014189194A JP6511751B2 (ja) | 2014-09-17 | 2014-09-17 | ラックシャフトおよびラックシャフトの製造方法 |
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Family Applications (1)
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