JP6521748B2 - 画像表示装置の画像表示部表面に用いられるハーフミラーの製造方法、ハーフミラー、および画像表示機能付きミラー - Google Patents
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Description
上記知見に基づいて、本発明者らは、さらに検討を重ね、本発明を完成させた。
[1]画像表示装置の画像表示部表面に用いられるハーフミラーの製造方法であって、
上記ハーフミラーは円偏光反射層、接着層および透明基板をこの順に含み、
上記円偏光反射層はコレステリック液晶層を含み、
上記製造方法は、
上記円偏光反射層を含む転写材料を用意すること、
上記転写材料の上記円偏光反射層の面と上記透明基板とを硬化型接着剤で貼合すること、および
上記硬化型接着剤を硬化して厚みが1μm以上5μm以下である上記接着層を形成すること
を含み、
上記転写材料の上記透明基板と貼合する表面の鉛筆硬度がHB以下である製造方法。
上記転写材料中の上記円偏光反射層を、
重合性液晶化合物を含む液晶組成物を上記仮支持体上に塗布して塗膜を得ること、および
上記塗膜を硬化して上記コレステリック液晶層を得ること
を含む方法で形成することを含む、[1]に記載の製造方法。
[3]上記製造方法が、上記接着層の形成後に上記仮支持体を剥離することを含む、[2]に記載の製造方法。
[4]上記転写材料が1/4波長板を含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の製造方法。
上記転写材料中の上記1/4波長板を、
上記仮支持体上に塗布して塗膜を得ること、および
上記塗膜を硬化すること
を含む方法で形成することを含む、[4]に記載の製造方法。
[6]上記1/4波長板の表面に、重合性液晶化合物を含む液晶組成物を塗布して上記コレステリック液晶層を得ることを含む、[5]に記載の製造方法。
[7]画像表示装置の画像表示部表面に用いられるハーフミラーであって、
[1]〜[6]のいずれか一項に記載の製造方法で製造され、
上記円偏光反射層および上記接着層は直接接しており、
上記接着層および上記透明基板は直接接しており、
上記接着層は厚みが1μm以上5μm以下である
上記ハーフミラー。
円偏光反射層、接着層および透明基板をこの順に含み、
上記円偏光反射層はコレステリック液晶層を含み、
上記円偏光反射層および上記接着層は直接接しており、
上記接着層および上記透明基板は直接接しており、
上記接着層は硬化型接着剤を硬化して得られた層であり、
上記接着層は厚みが1μm以上5μm以下であり、
上記透明基板に対し上記円偏光反射層側の上記ハーフミラーの表面の鉛筆硬度がHB以下である
上記ハーフミラー。
[9]上記円偏光反射層がコレステリック液晶層を2層以上含み、2層以上の上記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する[7]または[8]に記載のハーフミラー。
[10]2層以上の上記コレステリック液晶層が互いに直接接している[9]に記載のハーフミラー。
[11]上記円偏光反射層がコレステリック液晶層を3層以上含み、3層以上の上記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する[9]または[10]に記載のハーフミラー。
[13]上記円偏光反射層において、より短波長の選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層が、より上記接着層に近い位置に配置される[9]〜[12]のいずれか一項に記載のハーフミラー。
[14]上記円偏光反射層が赤外光領域に選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層を含む[7]〜[13]のいずれか一項に記載のハーフミラー。
[15]上記円偏光反射層の厚みが25μm以下である[7]〜[14]のいずれか一項に記載のハーフミラー。
[16]上記透明基板が、ガラス板であるか、または正面位相差が10nm未満であるプラスチックフィルムである[7]〜[15]のいずれか一項に記載のハーフミラー。
[17]1/4波長板を含み、
上記1/4波長板、上記円偏光反射層、上記接着層および上記透明基板をこの順に含む[7]〜[16]のいずれか一項に記載のハーフミラー。
[18][7]〜[17]のいずれか一項に記載のハーフミラーを含み、
画像表示装置、上記円偏光反射層、上記接着層および上記透明基板をこの順に含む画像表示機能付きミラー。
[19]上記画像表示装置と上記ハーフミラーとが接着層を介して直接接着されている[18]に記載の画像表示機能付きミラー。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。本明細書において、例えば、「45°」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5度未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4度未満であることが好ましく、3度未満であることがより好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
本発明の製造方法により製造されるハーフミラー(以下、本発明のハーフミラーという)は、後述のように、画像表示装置の画像表示部表面に用いられるハーフミラーである。本発明のハーフミラーは、特に画像表示装置の画像表示部表面に、面同士が対向するように配置されて用いられるハーフミラーであり、画像表示部で画像が表示されていない時は鏡面として用いられるハーフミラーであることが好ましい。
像の鮮明度は、透過方式で入射光角度0°(サンプル表面の垂直方向)で実施し、0.05mmの光学櫛を採用した場合で、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。
ハーフミラーは、円偏光反射層と透明基板とを接着することにより形成することができる。具体的には、円偏光反射層を含む転写材料を用意し、この転写材料の円偏光反射層の面と透明基板とを硬化型接着剤で貼合し、その後硬化型接着剤を硬化することにより、形成することができる。
透明基板は特に限定されない。透明基板としては、通常のミラーの作製に用いられるガラス板やプラスチック板を用いることができる。透明基板は可視光領域で透明であって、複屈折が小さいことが好ましい。プラスチックフィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーンなどが挙げられる。
透明基板の厚みとしては、100μm〜10mm程度であればよく、好ましくは200μm〜5mmであり、より好ましくは500μm〜3mmである。
本発明の製造方法においては円偏光反射層および透明基板を接着する際は、厚み1μm以上5μm以下の接着層で行う。すなわち製造されたハーフミラーにおいて、接着層は1μm以上5μm以下であればよい。本発明者らは、上記接着層の厚みを1μm以上5μm以下の範囲に制御することにより、得られるハーフミラーにおいて、円偏光反射層表面、すなわちコレステリック液晶層表面のオレンジピール状の凹凸が低減できることを見出した。
上記接着層の厚みはさらに2μm以上4μm以下であることがより好ましい。
円偏光反射層は転写材料として用意され、円偏光反射層の面で透明基板と接着されればよい。転写材料は、仮支持体を含んでいてもよい。後述のように、仮支持体上に形成された円偏光反射層を形成したものを転写材料とし、この転写材料を用いて円偏光反射層を透明基板に転写することによりハーフミラーを製造することができる。また、転写材料は円偏光反射層および1/4波長板を有するものであってもよい。例えば、転写材料は、仮支持体、1/4波長板、および円偏光反射層をこの順に有していてもよい。
仮支持体を有する転写材料を用いる場合、仮支持体は、円偏光反射層を透明基板に接着した後に剥離してもよい。仮支持体は、円偏光反射層が画像表示装置に接着される際に剥離され、得られた剥離面で画像表示装置に接着されていてもよい。仮支持体は、例えば保護フィルムとして機能していてもよい。
円偏光反射層の透明基板への接着の際は、転写材料中の円偏光反射層と透明基板とを硬化型接着剤で貼合する。好ましくは、円偏光反射層表面に硬化型接着剤を塗布し、塗布面を透明基板に貼合すればよい。その後、用いた硬化型接着剤に応じた硬化を行えばよい。
いずれの理論に拘泥するものではないが、十分な密着力が得られた原因としては、転写材料の接着面が柔らかくなったことで接着層との貼合時に微小な気泡が抜けやすくなり密着面積が大きくなったこと、あるいは、転写材料の接着面が柔らかくなったことで、転写材料表面に若干の粘着性が発現したこと、あるいは、転写材料の接着面が柔らかくなったことで、接着層成分が転写材料の接着面近傍に浸透しやすくなったこと、などが考えられる。
転写材料の鉛筆硬度は接着最表面の層、すなわち、円偏光反射層の形成のための液晶組成物中の架橋剤の量を調整することにより調整することができる。または、液晶組成物を硬化して層を形成する際の光照射条件、加熱条件を調整することによっても、調整することができる。
透明基板に対し円偏光反射層側のハーフミラーの表面は、円偏光反射層または1/4波長板などであればよい。
円偏光反射層は可視光領域で選択反射を示すコレステリック液晶層を少なくとも1層含む。円偏光反射層は2層以上のコレステリック液晶層を含んでいてもよく、配向層などの他の層を含んでいてもよい。円偏光反射層はコレステリック液晶層のみからなることが好ましい。また、円偏光反射層が複数のコレステリック液晶層を含むときは、それらは隣接するコレステリック液晶層と直接接していることが好ましい。円偏光反射層は、3層、4層など、3層以上のコレステリック液晶層を含んでいることが好ましい。
ハーフミラーにおいて、透明基板に接着される層の厚みが小さいほどオレンジピールが生じやすい。そのため、円偏光反射層の厚み、または、後述の円偏光反射層と1/4波長板との積層体の厚みの総計が25μm以下になると、特に20μm以下となると、本発明のオレンジピールの低減の効果は顕著である。
本明細書において、コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相を固定した層を意味する。コレステリック液晶層を単に液晶層ということもある。
コレステリック液晶相は、特定の波長域において右円偏光または左円偏光のいずれか一方のセンスの円偏光を選択的に反射させるとともに他方のセンスの円偏光を透過する円偏光選択反射を示すことが知られている。本明細書において、円偏光選択反射を単に選択反射ということもある。
円偏光選択反射性を示すコレステリック液晶相を固定した層を含むフィルムとして、重合性液晶化合物を含む組成物から形成されたフィルムは従来から数多く知られており、コレステリック液晶層については、それらの従来技術を参照することができる。
上記式から分かるように、螺旋構造のピッチを調節することによって、選択反射の中心波長を調整できる。n値とP値を調節して、所望の波長の光に対して右円偏光または左円偏光のいずれか一方を選択的に反射させるために、中心波長λを調節することができる。
λd=n2×P×cosθ2
選択反射の中心波長が同一の1種のコレステリック液晶層の形成のために、周期Pが同じで、同じ螺旋のセンスのコレステリック液晶層を複数積層してもよい。周期Pが同じで、同じ螺旋のセンスのコレステリック液晶層を積層することによっては、特定の波長で円偏光選択性を高くすることができる。
本発明のハーフミラーは1/4波長板を含んでいてもよい。また、転写材料が1/4波長板を含んでいてもよい。本発明のハーフミラーを画像表示機能付きミラーにおいて用いる際、画像表示装置と円偏光反射層との間に1/4波長板を配することにより、画像表示装置からの光を円偏光反射層が透過させるセンスの円偏光に変換して円偏光反射層に入射させることが可能となる。そのため、円偏光反射層において反射されて画像表示装置側に戻る光を大幅に減らすことができ、明るい画像の表示が可能となる。
前者の1/4波長板の正面位相差は 画像表示装置の発光波長の1/4の長さであればよい。それゆえに例えば画像表示装置の発光波長が450nm、530nm、640nmの場合は、450nmの波長で112.5nm±10nm、好ましくは、112.5nm±5nm、より好ましくは112.5nm、530nmの波長で132.5nm±10nm、好ましくは、132.5nm±5nm、より好ましくは132.5nm、640nmの波長で160nm±10nm、好ましくは、160nm±5nm、より好ましくは160nmの位相差であるような逆分散性の位相差層が1/4波長板として最も好ましいが、位相差の波長分散性の小さい位相差板や順分散性の位相差板も用いることができる。なお、逆分散性とは長波長になるほど位相差の絶対値が大きくなる性質を意味し、順分散性とは短波長になるほど位相差の絶対値が大きくなる性質を意味する。
本明細書において、位相差は正面レターデーションを意味する。位相差はAXOMETRICS社製の偏光位相差解析装置AxoScanを用いて測定することができる。またはKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において特定の波長の光をフィルム法線方向に入射させて測定してもよい。
1/4波長板としては、市販品を用いることもでき、市販品としては、例えば商品名:ピュアエース(登録商標)WR(帝人株式会社製、ポリカーボネートフィルム)などが挙げられる。
以下、コレステリック液晶層および液晶組成物から形成される1/4波長板の作製材料および作製方法について説明する。
上記1/4波長板の形成に用いる材料としては、重合性液晶化合物を含む液晶組成物などが挙げられる。コレステリック液晶層の形成に用いる材料は、さらにキラル剤(光学活性化合物)を含むことが好ましい。必要に応じてさらに界面活性剤や重合開始剤などと混合して溶剤などに溶解した上記液晶組成物を、仮支持体、配向膜、1/4波長板、下層となるコレステリック液晶層などに塗布し、配向熟成後、液晶組成物の硬化により固定化して1/4波長板またはコレステリック液晶層を形成することができる。
重合性液晶化合物としては、棒状液晶化合物を用いればよい。
棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
コレステリック液晶層の形成に用いる材料はキラル剤を含んでいることが好ましい。キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋のセンスまたは螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶性化合物量の0.01モル%〜200モル%が好ましく、1モル%〜30モル%がより好ましい。
液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。これらのうち、多官能アクリレート化合物が好ましい。多官能アクリレート化合物としては、3〜6官能アクリレート化合物が好ましく、4〜6官能アクリレート化合物がより好ましい。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
液晶組成物中には、安定的にまたは迅速にプレーナー配向するために寄与する配向制御剤を添加してもよい。配向制御剤の例としては特開2007−272185号公報の段落〔0018〕〜〔0043〕等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、特開2012−203237号公報の段落〔0031〕〜〔0034〕等に記載の式(I)〜(IV)で表される化合物などが挙げられる。
なお、配向制御剤としては1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他、液晶組成物は、塗膜の表面張力を調整し膜厚を均一にするための界面活性剤、および重合性モノマー等の種々の添加剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。また、液晶組成物中には、必要に応じて、さらに重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。
液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。
仮支持体、配向膜、1/4波長板、下層となるコレステリック液晶層などへの液晶組成物の塗布方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワイヤーバーコーティング法、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法などが挙げられる。また、別途支持体上に塗設した液晶組成物を転写することによっても実施できる。塗布した液晶組成物を加熱することにより、液晶分子を配向させる。コレステリック液晶層形成の際はコレステリック配向させればよく、1/4波長板形成の際は、ネマチック配向させることが好ましい。コレステリック配向の際、加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。この配向処理により、重合性液晶化合物が、フィルム面に対して実質的に垂直な方向に螺旋軸を有するようにねじれ配向している光学薄膜が得られる。
ネマチック配向の際、加熱温度は、50℃〜120℃が好ましく、60℃〜100℃がより好ましい。
液晶組成物から形成される1/4波長板の厚みは、特に限定はされないが、好ましくは0.2〜10μm、より好ましくは0.5〜2μmである。
液晶組成物は、仮支持体または仮支持体表面に形成された配向層の表面に塗布され層形成されていてもよい。仮支持体または仮支持体および配向層は、層形成後に剥離してもよい。例えば、転写材料を透明基板に接着後に剥離してもよい。仮支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、セルロース誘導体、シリコーン、またはガラス板などが挙げられる。
仮支持体の厚みは5μm〜1000μm程度であればよく、好ましくは10μm〜250μm、より好ましくは15μm〜120μmであればよい。
特にポリマーからなる配向層はラビング処理を行ったうえで、ラビング処理面に液晶組成物を塗布することが好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙、布で一定方向に、数回擦ることにより実施することができる。
配向層を設けずに仮支持体表面、または仮支持体をラビング処理した表面に、液晶組成物を塗布してもよい。
配向層の厚みは0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
上記のように、コレステリック液晶層または1/4波長板は、重合性液晶化合物および重合開始剤、更に必要に応じて添加されるキラル剤、界面活性剤等を溶媒に溶解させた液晶組成物を、仮支持体、配向層、1/4波長板または先に作製されたコレステリック液晶層等の上に塗布し、乾燥させて塗膜を得、この塗膜に所望の形態に重合性液晶化合物を配向させて、その後重合性化合物を重合して配向を固定して、形成することができる。
重合性液晶化合物から形成される層の積層体は、上記工程を繰り返し行うことにより形成することができる。一部の層または一部の積層膜を別途作製し、それらを接着層により貼りあわせてもよい。
本発明のハーフミラーは、円偏光反射層および透明基板を接着する接着層以外にも、各層の接着のための接着層を含んでいてもよい。その際の接着層としては、上記の硬化型接着剤を硬化して得られた層を同様に用いることができる。厚みは特に限定されず、例えば、1μm以上5μm以下、好ましくは2μm以上4μm以下であればよい。ハーフミラーを後述の画像表示装置に接着する際にも、上記の硬化型接着剤を硬化して得られた層を用いてもよい。その際の厚みは10μm以上200μm以下であればよく、20μm以上100μm以下が好ましい。ハーフミラーを後述の画像表示装置に接着する際には、画像表示装置の画像表示部表面で一般的に用いられる高透明性接着剤転写テープ(OCAテープ)等の他の接着層を用いてもよい。
本発明のハーフミラーは画像表示装置の画像表示部表面に用いられる。例えば、本発明のハーフミラーは、画像表示装置と組み合わせて、画像表示機能付きミラーとすることができる。このとき、画像表示装置の画像表示部表面にハーフミラーを配置または接着等させればよい。画像表示機能付きミラーは、画像表示装置、円偏光反射層、接着層および透明基板をこの順に含む。1/4波長板を含む場合は、画像表示装置、1/4波長板、円偏光反射層、接着層および透明基板をこの順に含んでいればよい。
画像表示装置としては、特に限定されない。画像表示装置は直線偏光を出射して(発光して)画像を形成する画像表示装置であることが好ましく、液晶表示装置であることがより好ましい。
液晶表示装置は透過型であっても反射型であってもよく、特に、透過型であることが好ましい。液晶表示装置はIPSモード、FFS( Fringe Field Switching) モード 、VAモード、ECBモード、STNモード、TNモード、OCBモードなどのいずれの液晶表示装置であってもよい。画像表示装置は電源オフ時において、波長400〜700nmの可視光平均反射が20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。画像表示装置の電源オフ時の可視光の反射は画像表示装置の構成部材(反射偏光板やバックライトユニットなど)に由来するものであればよい。
画像表示装置は、白表示時の発光スペクトルにおいて赤色光の発光ピーク波長λRと、緑色光の発光ピーク波長λGと、青色光の発光ピーク波長λBとを示すことも好ましい。このような発光ピーク波長を有することによりフルカラーの画像表示が可能である。λRは580−700nmであればよく、好ましくは610−680nmであればよい。λGは500−580であればよく、好ましくは510−550nmであればよい。λBは400−500nmであればよく、好ましくは440−480nmであればよい。
画像表示機能付きミラーの用途としては特に限定されない。例えば、防犯用ミラー、美容室または理容室のミラー等として用い、文字情報、静止画、動画などの画像を表示することができる。また、画像表示機能付きミラーは、車両用ルームミラーであってもよく、テレビ、パーソナルコンピューター、スマートフォン、携帯電話として用いられていてもよい。
仮支持体(100mm×150mm)は東洋紡(株)製PETフィルム(コスモシャインA4100、厚み:100μm)を使用し、ラビング処理(レーヨン布、圧力:0.1kgf(0.98N)、回転数:1000rpm、搬送速度:10m/min、回数:1往復)を施した。
(3)塗布液1(A-TMMT添加なし)を、ワイヤーバーを用いてPETフィルムのラビングした表面に塗布後、乾燥させて30℃のホットプレート上に置き、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)にて6秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定して、厚み3.5μmのコレステリック液晶層を得た。得られた層の表面にさらに塗布液2および塗布液3(ともにA-TMMT添加なし)を用いて同様の工程を繰り返し、3層のコレステリック液晶層の転写材料A(塗布液2の層:3μm、塗布液3の層:2.7μm)を得た。転写材料Aの透過スペクトルを分光光度計(日本分光株式会社製、V−670)で測定したところ、630nm、540nm、450nmに反射ピークを有する透過スペクトルが得られた。
(3)(転写材料Bの作製)
塗布液4(A-TMMT添加なし)を、ワイヤーバーを用いてPETフィルムのラビングした表面に塗布後、乾燥させて30℃のホットプレート上に置き、フュージョンUVシステムズ株式会社製無電極ランプ「Dバルブ」(60mW/cm2)にて、6秒間UV照射し、液晶相を固定して、厚み0.8μmの1/4波長板を得た。得られた層の表面にさらに塗布液1、塗布液2および塗布液3(すべてA-TMMT添加なし)を用いて同様の工程を繰り返し、1/4波長板上に3層のコレステリック液晶層の転写材料B(塗布液1の層:3.5μm、塗布液2の層:3μm、塗布液3その層:2.7μm)を得た。転写材料Bの透過スペクトルをV−670にて測定したところ、630nm、540nm、450nmに反射ピークを有する透過スペクトルが得られた。
(4−3) パナック(株)製の光学用粘着フィルム(パナクリーン(登録商標)PD−S1)、を用い、厚み1.8mmのガラス板(50mm×50mm)にラミネーターを使って貼りあわせた後、PETフィルムを剥離した。
(6)オレンジピール状の凹凸の程度の評価はJIS K 7374に準拠してスガ試験機(株)製のICM-ITを使用して、像の鮮明度を評価することにより行った。測定は透過方式で入射光角度0°(サンプル表面の垂直方向)で実施し、光学櫛は0.05mmを採用した。70%以上のものをA、70%未満のものをBとした。Aが実用範囲である。
(7)PETフィルムを剥離後に得られる表面(PET界面側表面)の鉛筆硬度はJIS K5400(鉛筆引っかき試験方法)に準拠して測定した。
Claims (20)
- 画像表示装置の画像表示部表面に用いられるハーフミラーの製造方法であって、
前記ハーフミラーは円偏光反射層、接着層および正面位相差10nm未満の透明基板をこの順に含み、
前記円偏光反射層は可視光領域で選択反射を示すコレステリック液晶層を含み、
前記製造方法は、
前記円偏光反射層を含む転写材料を用意すること、
前記転写材料の前記円偏光反射層の面と前記透明基板とを硬化型接着剤で貼合すること、および
前記硬化型接着剤を硬化して厚みが1μm以上5μm以下である前記接着層を形成すること
を含み、
前記転写材料の前記透明基板と貼合する表面の鉛筆硬度がB、2B、3B、または4Bである、前記製造方法。 - 前記透明基板が、ガラス板であるか、または膜厚500μm〜10mmのプラスチックフィルムである請求項1に記載の製造方法。
- 前記転写材料が仮支持体を含み、
前記転写材料中の前記円偏光反射層を、
重合性液晶化合物を含む液晶組成物を前記仮支持体上に塗布して塗膜を得ること、および
前記塗膜を硬化して前記コレステリック液晶層を得ること
を含む方法で形成することを含む、請求項1または2に記載の製造方法。 - 前記製造方法が、前記接着層の形成後に前記仮支持体を剥離することを含む、請求項3に記載の製造方法。
- 前記転写材料が1/4波長板を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記転写材料が仮支持体を含み、
前記転写材料中の前記1/4波長板を、
前記仮支持体上に塗布して塗膜を得ること、および
前記塗膜を硬化すること
を含む方法で形成することを含む、請求項5に記載の製造方法。 - 前記1/4波長板の表面に、重合性液晶化合物を含む液晶組成物を塗布して前記コレステリック液晶層を得ることを含む、請求項6に記載の製造方法。
- 画像表示装置の画像表示部表面に用いられるハーフミラーであって、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法で製造され、
前記円偏光反射層および前記接着層は直接接しており、
前記接着層および前記透明基板は直接接しており、
前記接着層は厚みが1μm以上5μm以下である
前記ハーフミラー。 - 画像表示装置の画像表示部表面に用いられるハーフミラーであって、
円偏光反射層、接着層および正面位相差10nm未満の透明基板をこの順に含み、
前記円偏光反射層は可視光領域で選択反射を示すコレステリック液晶層を含み、
前記円偏光反射層および前記接着層は直接接しており、
前記接着層および前記透明基板は直接接しており、
前記接着層は硬化型接着剤を硬化して得られた層であり、
前記接着層は厚みが1μm以上5μm以下であり、
前記透明基板に対し前記円偏光反射層側の前記ハーフミラーの表面の鉛筆硬度がB以下である
前記ハーフミラー。 - 前記円偏光反射層がコレステリック液晶層を2層以上含み、2層以上の前記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する請求項8または9に記載のハーフミラー。
- 2層以上の前記コレステリック液晶層が互いに直接接している請求項10に記載のハーフミラー。
- 前記円偏光反射層がコレステリック液晶層を3層以上含み、3層以上の前記コレステリック液晶層が互いに異なる選択反射の中心波長を有する請求項10または11に記載のハーフミラー。
- 前記円偏光反射層が、400nm〜500nmに選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層と、500nm〜580nmに選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層と、580nm〜700nmに選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層を含む請求項12に記載のハーフミラー。
- 前記円偏光反射層において、より短波長の選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層が、より前記接着層に近い位置に配置される請求項10〜13のいずれか一項に記載のハーフミラー。
- 前記円偏光反射層が赤外光領域に選択反射の中心波長を有するコレステリック液晶層を含む請求項8〜14のいずれか一項に記載のハーフミラー。
- 前記円偏光反射層の厚みが25μm以下である請求項8〜15のいずれか一項に記載のハーフミラー。
- 前記透明基板が、ガラス板であるか、または膜厚500μm〜10mmのプラスチックフィルムである請求項8〜16のいずれか一項に記載のハーフミラー。
- 1/4波長板を含み、
前記1/4波長板、前記円偏光反射層、前記接着層および前記透明基板をこの順に含む請求項8〜17のいずれか一項に記載のハーフミラー。 - 請求項8〜18のいずれか一項に記載のハーフミラーを含み、
画像表示装置、前記円偏光反射層、前記接着層および前記透明基板をこの順に含む画像表示機能付きミラー。 - 前記画像表示装置と前記ハーフミラーとが接着層を介して直接接着されている請求項19に記載の画像表示機能付きミラー。
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