JP6522898B2 - 積層多孔性フィルム及びその製造方法、並びに電池用セパレータ - Google Patents
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Description
[1]
延伸法により得られ、かつ、MDの厚さの標準偏差が0.8μm未満である、積層多孔性フィルム。
[2]
MDの透気度の標準偏差が30秒未満である、[1]に記載の積層多孔性フィルム。
[3]
[1]又は[2]に記載の積層多孔性フィルムの製造方法であって、
(a)共押出工程と、
(b)空気流による冷却工程を含むフィルム化工程と、
(c)アニール工程と、
(d)延伸工程と、
(e)熱固定工程と、
を備え、
前記(b)工程において得られるフィルムのフィルム成形指数が、500以上1000以下である、積層多孔性フィルムの製造方法。
[4]
[1]又は[2]に記載の積層多孔性フィルムを含む、電池用セパレータ。
気孔率(%)=(体積(cm3)−質量(g)/樹脂組成物の平均密度(g/cm3))/体積(cm3)×100
複数のペレット又は紛体の樹脂組成物を、それぞれ別の押出機で溶融、混練し、共押出用のダイに導入する。共押出用のダイとしては、特に限定されないが、Tダイ又はサーキュラーダイを用いることが好ましい。
ダイで溶融積層化された樹脂をフィルム化する工程では、空気流吹付による冷却過程があることが好ましい。気流吹付方式としては、以下に限定されないが、例えば、エアナイフ方式、エアチャンバー方式、エアリング方式などが挙げられ、特にエアナイフ方式、エアリング方式が好ましい。空気流吹付により冷却された樹脂は、ロール装置で引き取られることが好ましい。
フィルム成形指数=樹脂温度(℃)+ドロー比+空気流風量(L/10cm・分)+空気流吹付高さX2(mm)
アニールの方法としては、以下に限定されないが、例えば、フィルムを加熱ロール上に接触させる方法又は加熱気相中に曝す方法、フィルムを芯体上に巻き取り加熱気相又は加熱液相中に曝す方法や、これら両者を組み合わせて行う方法等が挙げられる。これらの加熱処理の条件は、フィルムを構成する材料の種類等により適宜決定される。
本実施形態の積層多孔性フィルムの製造方法は、冷延伸工程を含むことが好ましい。冷延伸の延伸温度は、特に限定されないが、好ましくは−20℃以上60℃以下であり、より好ましくは0℃以上50℃以下の温度である。−20℃以上で延伸するとフィルムが破断し難くなり、また、60℃以下で延伸した場合は、得られる積層微多孔性フィルムの気孔率が高く、透気度が低くなる傾向がある。ここで、冷延伸工程の延伸温度とはフィルムの表面温度である。
本実施形態の積層多孔性フィルムの製造方法は、熱延伸工程の後に、80℃以上150℃以下で熱固定を施す工程を含むことが好ましい。このような熱固定工程を設けることは、延伸時に作用した応力残留による積層多孔性フィルムの延伸方向への収縮を抑制し得るばかりか、得られる積層多孔性フィルムの層間剥離強度を向上させる観点からも好適である。この熱固定の方法としては、以下に限定されないが、例えば、熱固定後の積層多孔性フィルムの長さが3〜50%減少する程度熱収縮させる方法、延伸方向の寸法が変化しないように固定する方法等が挙げられる。
東洋精機製の微小測厚器、KBM(登録商標)を用いて、室温23±2℃で積層多孔性フィルムの厚さを測定した。なお、MDの厚さの標準偏差については、次のようにして求めた。まず、積層多孔性フィルムをMDに30m切り出し、MDに10cm間隔で厚さを測定した。得られた300点の厚さデータから、標準偏差を算出した。
積層多孔性フィルムから10cm×10cm角のサンプルを切り出し、そのサンプルの体積と質量とから下記式を用いて気孔率を算出した。
気孔率(%)=(体積(cm3)−質量(g)/樹脂組成物の密度(g/cm3))/体積(cm3)×100
JIS P−8117に準拠したガーレー式透気度計にて積層多孔性フィルムの透気度を測定した。なお、厚さを20μmに換算した値を導出した。なお、MDの透気度の標準偏差については、次のようにして求めた。まず、積層多孔性フィルムをMDに30m切り出し、10cm間隔で透気度を測定した。得られた300点の透気度データから、標準偏差を算出した。
積層多孔性フィルムのフィルム成形指数は、次の式により求めた。
フィルム成形指数=樹脂温度(℃)+ドロー比+空気流風量(L/10cm・分)+空気流吹付高さX2(mm)
(ここで、樹脂温度はダイリップから流出する樹脂の温度(ダイの設定温度)とし、ドロー比はフィルムの巻取速度(m/分)を樹脂組成物の押出速度(ダイリップを通過する溶融樹脂の流れ方向の線速度(m/分))で除した値とし、空気流風量はエアナイフ又はエアリングから吹き出す空気の流量(幅方向の長さ10cmあたりの吹き出し量)とし、空気吹付高さはダイリップから樹脂の空気流吹付位置までの距離(空気流吹付装置の吹付口の中心から樹脂に垂直に直線を引いた時の樹脂の接点と、そこからダイリップまでの最短距離(mm))とした。)
ポリプロピレン樹脂(MFR2.0、密度0.91)を口径30mm、L/D(L:押出機の原料供給口から排出口までの距離(m)、D:押出機の内径(m)。以下、同じ。)=30、200℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、また、ポリエチレン樹脂(MFR1.0、密度0.95)を口径30mm、L/D=30、180℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、ポリプロピレン樹脂を表層、ポリエチレン樹脂を中間層とした、押出機先端に設置したリップ厚3.0mmの2種3層共押出Tダイ(200℃)から押し出した。その後直ちに、溶融した樹脂に吹付高さ70mmでエアナイフを用いて25℃の冷風を10cmあたり200L/分の風量で当て、95℃に設定したキャストロールでドロー比200、巻き取り速度20m/分の条件で巻き取り、3層積層フィルムを成形した。フィルム成形指数は740であった。
ポリプロピレン樹脂(MFR2.0、密度0.91)を口径30mm、L/D=30、200℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、また、ポリエチレン樹脂(MFR1.0、密度0.95)を口径30mm、L/D=30、180℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、ポリプロピレン樹脂を表層、ポリエチレン樹脂を中間層とした、押出機先端に設置したリップ厚3.0mmの2種3層共押出Tダイ(200℃)から押し出した。その後直ちに、溶融した樹脂に吹付高さ70mmでエアナイフを用いて25℃の冷風を10cmあたり150L/分の風量で当て、95℃に設定したキャストロールでドロー比150、巻き取り速度20m/分の条件で巻き取り、3層積層フィルムを成形した。フィルム成形指数は640であった。
ポリプロピレン樹脂(MFR2.0、密度0.91)を口径30mm、L/D=30、200℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、また、ポリエチレン樹脂(MFR1.0、密度0.95)を口径30mm、L/D=30、180℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、ポリプロピレン樹脂を表層、ポリエチレン樹脂を中間層とした、押出機先端に設置したリップ厚3.0mmの2種3層共押出Tダイ(220℃)から押し出した。その後直ちに、溶融した樹脂に吹付高さ70mmでエアナイフを用いて25℃の冷風を10cmあたり250L/分の風量で当て、95℃に設定したキャストロールでドロー比250、巻き取り速度20m/分の条件で巻き取り、3層積層フィルムを成形した。フィルム成形指数は860であった。
ポリプロピレン樹脂(MFR2.0、密度0.91)を口径30mm、L/D=30、200℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、また、ポリエチレン樹脂(MFR1.0、密度0.95)を口径30mm、L/D=30、180℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、ポリプロピレン樹脂を表層、ポリエチレン樹脂を中間層とした、押出機先端に設置したリップ厚3.0mmの2種3層共押出サーキュラーダイ(200℃)から押し出した。その後直ちに、溶融した樹脂に吹付高さ70mmでエアリングを用いて25℃の冷風を10cmあたり200L/分の風量で当て、95℃に設定したキャストロールでドロー比200、巻き取り速度20m/分の条件で巻き取り、3層積層フィルムを成形した。フィルム成形指数は740であった。
ポリプロピレン樹脂(MFR2.0、密度0.91)を口径30mm、L/D=30、200℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、また、ポリエチレン樹脂(MFR1.0、密度0.95)を口径30mm、L/D=30、180℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、ポリプロピレン樹脂を表層、ポリエチレン樹脂を中間層とした、押出機先端に設置したリップ厚3.0mmの2種3層共押出Tダイ(200℃)から押し出した。その後直ちに、溶融した樹脂に吹付高さ50mmでエアナイフを用いて25℃の冷風を10cmあたり100L/分の風量で当て、95℃に設定したキャストロールでドロー比50、巻き取り速度20m/分の条件で巻き取り、3層積層フィルムを成形した。フィルム成形指数は450であった。
ポリプロピレン樹脂(MFR2.0、密度0.91)を口径30mm、L/D=30、200℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、また、ポリエチレン樹脂(MFR1.0、密度0.95)を口径30mm、L/D=30、180℃に設定した単軸押出機にフィーダーを介して投入し、ポリプロピレン樹脂を表層、ポリエチレン樹脂を中間層とした、押出機先端に設置したリップ厚3.0mmの2種3層共押出Tダイ(220℃)から押し出した。その後直ちに、溶融した樹脂に吹付高さ100mmでエアナイフを用いて25℃の冷風を10cmあたり300L/分の風量で当て、95℃に設定したキャストロールでドロー比300、巻き取り速度20m/分の条件で巻き取り、3層積層フィルムを成形した。フィルム成形指数は1020であった。
Claims (3)
- MDの1軸延伸法により得られ、かつ、MDの厚さの標準偏差が0.40μm〜0.48μmである積層多孔性フィルムの製造方法であって、
(a)共押出工程と、
(b)空気流による冷却工程を含むフィルム化工程と、
(c)アニール工程と、
(d)MDの1軸延伸工程と、
(e)熱固定工程と、
を備え、
前記(b)工程において得られるフィルムの、下記式で得られるフィルム成形指数が、500以上1000以下である、積層多孔性フィルムの製造方法:
フィルム成形指数=樹脂温度(℃)+ドロー比+空気流風量(L/10cm・分)+空気流吹付高さ×2(mm)
(ここで、樹脂温度は、共押出用のダイの設定温度であり、ドロー比は、フィルムの巻取速度(m/分)をダイリップを通過する溶融樹脂の流れ方向の線速度(m/分)で除した値であり、空気流風量は、エアナイフ又はエアリングから吹き出す空気の幅方向の長さ10cmあたりの吹き出し量であり、空気吹付高さは、空気流吹付装置の吹付口の中心から樹脂に垂直に直線を引いた時の樹脂の接点と、そこからダイリップまでの最短距離(mm)である。) - 前記積層多孔性フィルムのMDの透気度の標準偏差が30秒未満である、請求項1に記載の積層多孔性フィルムの製造方法。
- MDの1軸延伸法により得られ、かつ、MDの厚さの標準偏差が0.40μm〜0.48μmである積層多孔性フィルムを含む、電池用セパレータの製造方法であって、
次の工程(a)〜(e)を備える方法により前記積層多孔性フィルムを得る工程を有し、
(a)共押出工程、
(b)空気流による冷却工程を含むフィルム化工程、
(c)アニール工程、
(d)MDの1軸延伸工程、
(e)熱固定工程、
前記(b)工程において得られるフィルムの、下記式で得られるフィルム成形指数が、500以上1000以下である、電池用セパレータの製造方法:
フィルム成形指数=樹脂温度(℃)+ドロー比+空気流風量(L/10cm・分)+空気流吹付高さ×2(mm)
(ここで、樹脂温度は、共押出用のダイの設定温度であり、ドロー比は、フィルムの巻取速度(m/分)をダイリップを通過する溶融樹脂の流れ方向の線速度(m/分)で除した値であり、空気流風量は、エアナイフ又はエアリングから吹き出す空気の幅方向の長さ10cmあたりの吹き出し量であり、空気吹付高さは、空気流吹付装置の吹付口の中心から樹脂に垂直に直線を引いた時の樹脂の接点と、そこからダイリップまでの最短距離(mm)である。)
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