[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づき詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、第1実施形態に係る光送受信器の構成の一例を示す図である。図1に示すように、第1実施形態に係る光送受信器100は、光送信部101及び光受信部102を含んで構成される。
光送信部101は、送信側電気インタフェース部111、送信側電気処理部112、光出力部113、及び送信側光インタフェース部114を含んで構成される。
送信側電気インタフェース部111は、光送信部101と外部の電気ケーブルや電気コネクタとを接続するインタフェースであり、外部から電気信号を受信して送信側電気処理部112へ出力する。
送信側電気処理部112は、CMOS−ASICといったデジタルICを組み合わせたデジタル電気回路で構成される送信側ICであり、1以上の入力端子と1以上の出力端子とを備えている。なお、送信側電気処理部112は、アナログICを組み合わせたアナログ電気回路で構成されてもよい。送信側電気処理部112は、入力端子を介して送信側電気インタフェース部111から入力される電気信号に対して各種の処理を行った後、出力端子を介して光出力部113へ出力する。送信側電気処理部112が実行する処理については後述する。
光出力部113は、送信側電気処理部112から入力される電気信号によって変調される光信号を送信側光インタフェース部114に出力する。光出力部113の構成としては主に、光源及び光変調器を含む外部変調方式と、直接変調される光源を含む直接変調方式とがある。外部変調方式の場合は、送信側電気処理部112から出力される電気信号が光変調器に入力され、一方で光源から出力される連続光が光変調器に入力される。そして、光変調器は、光源から入力される連続光を、送信側電気処理部112から入力される電気信号によって変調した光信号を出力する。また、直接変調方式の場合は、送信側電気処理部112から出力される電気信号がレーザ駆動回路に入力され、当該レーザ駆動回路は入力された電気信号の電圧変化に対応した変動を有する電流を出力する。そして、当該電流を光源である半導体レーザの駆動電流として使用することで、半導体レーザは送信側電気処理部112から入力される電気信号で直接変調した光信号を出力する。
送信側光インタフェース部114は、光送信部101と外部の光ファイバケーブルとを接続するインタフェースであり、光出力部113から入力された光信号を光ファイバケーブルに出力する。
光受信部102は、受信側光インタフェース部121、光受光部122、受信側電気処理部123、及び受信側電気インタフェース部124を含んで構成される。
受信側光インタフェース部121は、光受信部102と外部の光ファイバケーブルとを接続するインタフェースであり、外部から光信号を受信して光受光部122へ出力する。
光受光部122は、受信側光インタフェース部121から入力される光信号を電気信号に光電変換して受信側電気処理部123へ出力する。
受信側電気処理部123は、CMOS−ASICといったデジタルICを組み合わせたデジタル電気回路で構成され、1以上の入力端子と1以上の出力端子とを備えている。なお、受信側電気処理部123は、アナログICを組み合わせたアナログ電気回路で構成されてもよい。受信側電気処理部123は、入力端子を介して光受光部122から入力される電気信号に対して各種の処理を行った後、出力端子を介して受信側電気インタフェース部124へ出力する。受信側電気処理部123が実行する処理については後述する。
受信側電気インタフェース部124は、光受信部102と外部の電気ケーブルや電気コネクタとを接続するインタフェースであり、受信側電気処理部123から入力される電気信号を電気ケーブル等に出力する。
ここで、光出力部113に用いる機器の違いにより送信側電気処理部112により実行される処理が異なる。従来は光出力部113に用いる機器ごとに対応する送信側電気処理部112を構築していたが、本発明の送信側電気処理部112は複数種類の光出力部に適用できる構成としている。以下に本発明の送信側電気処理部112の具体的な構成について説明する。
図2は、第1実施形態に係る送信側電気処理部112の構成の一例を示す図である。図2に示すように、第1実施形態に係る送信側電気処理部112は、外部とのインタフェースとして、主信号である電気信号を入力する一つ以上の電気入力機構と、主信号である電気信号を出力する一つ以上の電気出力機構と、光出力部113(図2においては図示せず)に印加する動作直流電圧、すなわち設定電圧を変更する制御線の出力機構と、光出力部113の現在の設定電圧を検出した情報(例えば、光レベル)を入力する制御線の入力機構と、光出力部113の種類を入力する端子または光出力部113の種類を入力する機構と、を備えている。そして、送信側電気処理部112は、変調マッピング部202、スイッチ部205、非線形補正部207、DA変換部210、制御部212、メモリ214、及びバイアス調整部216を含んで構成される。
変調マッピング部202は、送信側電気インタフェース部111から入力されるデジタル情報である電気信号を取得し、当該電気信号が有する情報ビットを2つ以上の電気信号の振幅(PAM4の場合は4つの振幅で1シンボルあたり2ビットの情報を表現する)で表現したデジタル多値変調信号を生成する。そして、一つ以上の電気信号の振幅で表現した電気信号を電気ドライバアンプ403を介して光出力部113の電気コネクタに入力することでレーザ光源から出力された連続光に重畳することで光強度変調信号が生成する符号化を実行する。
スイッチ部205は、制御部212からの指示に応じて、デジタル多値変調信号を非線形補正部207に入力する経路と、非線形補正部207をバイパスする経路と、の切り替えを行う。これにより、デジタル多値変調信号に対する非線形補正部207による非線形補正処理の有効/無効(Enable/Disable)を切り替えることができる。
非線形補正部207は、光出力部113に含まれる光変調器の非線形性を補正するためにデジタル多値変調信号に対して非線形補正を行う。光変調器の非線形性とは、印加電圧や印加電流の変動量と光変調信号の光振幅や光強度の変動量が1次関数y=a・x+b(y:光振幅や光強度の変動量、x:印加電圧や印加電流の変動量、a,b:任意の係数)で表現できないことを指しており、例えばIQ変調器やMZ変調器はy=a・sin(x)+bのように三角関数で表現され、EA変調器はy=a・exp(−x)+bのように指数関数で近似的に表現される。一方で直接変調レーザは印加電流と光強度の関係が高い線形性を示すため光出力部113に直接変調レーザを用いる場合は非線形補正処理を必要としない。したがって、光出力部113に光変調器を含む場合に非線形補正処理が必要となる。また、光変調器の種類により光変調器の非線形性が異なるため、光変調器の種類に応じて光変調器の非線形性を補正するための関数(非線形補正部207への入力値に対する出力値を示すLUTなど)を非線形補正部207に設定することにより各種光変調器に応じた非線形補正を行うことができる。このような非線形補正部207による非線形補正処理により、出力光信号の品質改善や、その他のデジタル信号処理部の効果を改善することが可能となる。なお、直接変調レーザを用いる場合は必ずしも非線形補正処理を必要としないが、必要に応じて非線形補正処理を実施することとしてもよい。
DA変換部210は、デジタル多値変調信号の振幅の値を、DA変換部210の仕様の一つである量子化ビット数に応じて量子化された離散値に変換し、アナログ多値変調信号として出力する。
制御部212は、光出力部113の種類を入力する端子または光出力部113の種類を入力する機構から伝達される光出力部113の種類の情報を入力する機構と、一つ以上の制御線の入力端子と一つ以上の制御線の出力端子とを備え、使用される光出力部113の種類の情報を取得し、取得した光出力部113の種類に応じて要求される仕様を満たすため送信側電気処理部112に含まれる各機能部への指示を行う。ここでは、制御部212は、スイッチ部205に対して経路の切り替えを指示すること、光出力部113の種類に応じた設定電圧基準値をメモリ214から取得してバイアス調整部216に入力することを行う。なお、制御部212は、変調マッピング部202が生成するデジタル多値変調信号の多値数(例えば、4値、8値など)を決定するためのパラメータ値を入力することとしてもよい。
バイアス調整部216は、制御部212から入力された光出力部113の種類に応じた設定電圧基準値を取得し、光出力部113から出力された出力光信号のレベル(光強度レベル、または光振幅レベル)を取得する。バイアス調整部216は、取得した出力光信号のレベルから示される設定電圧の現在値と、取得した設定電圧基準値とに基づいて、設定電圧を決定する。
第1実施形態の送信側電気処理部112は、光出力部113にEA変調器を用いる場合と直接変調レーザを用いる場合とで共通で利用できる構成となっている。ここで、図2に示す送信側電気処理部112における光出力部113の種類(ここでは、EA変調器と直接変調レーザ)に応じた動作の具体例を説明する。
まず、予め非線形補正部207には、EA変調器に対応する非線形補正のための関数の設定がなされていることとする。具体的には、EA変調器の光透過特性はy=a・exp(−x)+bのように指数関数で近似的に表現されるため、非線形補正部207ではその逆関数で補正することとする。すなわち、EA変調器の場合に非線形補正部207に設定する関数はx=ln(x´)(x´:入力値、x:出力値)となる。なお、EA変調器の非線形性は近似式から外れることがあるため、実際のEA変調器の光透過特性データy=f(x)を取得して、その逆関数x=f−1(x´)を設定してもよい。このようにEA変調器の光透過特性の逆関数をデジタル多値変調信号の電圧値に演算することで、EA変調器における印加電圧xと光振幅yの関係が線形となり、変調精度の向上や線形補償部209における線形補償処理の精度改善が得られることとなる。なお、非線形補正部207に対する、EA変調器に対応する非線形補正のための関数の設定は制御部212によって実行されてもよい。このとき制御部212は、EA変調器に対応する非線形補正のための関数を外部から取得してもよいし、メモリ214に予め記憶されているEA変調器に対応する非線形補正のための関数を取得してもよい。
図3は、光出力部113にEA変調器と半導体レーザ(LD)を用いた場合の送信側電気処理部112の動作を示す図である。EA変調器は、電界吸収型変調器のことを指し、電界印加によりその波長に依存した吸収係数を変化させて信号の光強度を変調することを特徴とした変調器である。EA変調器の材料にはインジウムガリウムヒ素リン系やインジウムガリウムアルミニウムヒ素などの半導体材料が用いられ、同じ材料で作成するDFBレーザと一体集積化することでより小型化が可能となる。
光出力部113にEA変調器と半導体レーザを用いる場合は、制御部212が光出力部113にEA変調器を用いることを示す情報を取得し、メモリ214に記憶されているEA変調器に対応する各機能部の設定を示す情報に基づいて送信側電気処理部112に含まれる各機能部(スイッチ部205、バイアス調整部216)への指示を行う。
まず、制御部212が光出力部113にEA変調器を用いることを示す情報を取得すると、制御部212はスイッチ部205に対して非線形補正部207を有効とする指示を出力する。そして、スイッチ部205は図3に示すようにデジタル多値変調信号を非線形補正部207に入力する経路を確立させる。また、制御部212は、メモリ214に記憶されているEA変調器に対応した設定電圧基準値を取得しバイアス調整部216に入力する。
そして、バイアス調整部216は、制御部212から入力されたEA変調器に対応した設定電圧基準値を取得し、光出力部113から出力され光カプラ404により分岐された出力光信号のレベルを検出するPD(フォトダイオード)405から出力光信号のレベルを取得する。バイアス調整部216は、取得した出力光信号のレベルから示される設定電圧の現在値と、取得した設定電圧基準値とに基づいてバイアスT402に印加するバイアス電圧を決定する。ここでは、バイアスT402とバイアス調整部216との間に定電圧源401を備え、定電圧源401ではバイアス調整部216で設定した設定電圧に応じたバイアス電圧を出力しバイアスT402にバイアス電圧を供給する。なお、バイアス調整部216が定電圧を供給する機能を含んでいてもよい。図4にEA変調器の印加電圧に対する光強度の関係(光透過特性)を示す。図4に示すようにバイアス電圧は光強度でみて4つ信号レベルが等間隔となるようにバイアス調整部216において、例えばPD405で取得した光レベルの情報からその光レベルを一定に保つように調整される。
図5は、光出力部113に直接変調レーザ(DML)を用いた場合の送信側電気処理部112の動作を示す図である。直接変調レーザは、主にレーザ駆動回路416から出力される駆動電流に応じて光出力強度が変わる半導体レーザのことを指し、光通信で一般的に使用されるのは活性層の近傍に光の伝搬方向に沿って凹凸構造を設け、等化的に屈折率の周期変化を持たせることで特定の波長の光を強く反射させ、単一縦モードの発振が得られることを特徴とするDFBレーザや、活性層の上下に誘電体多層膜で作成されたミラーが形成されていて、この多層膜で反射が生じることを特徴とするVCSELレーザなどがある。
光出力部113に直接変調レーザを用いる場合は、制御部212が光出力部113に直接変調レーザを用いることを示す情報を取得し、メモリ214に記憶されている直接変調レーザに対応する各機能部の設定を示す情報に基づいて送信側電気処理部112に含まれる各機能部(スイッチ部205、バイアス調整部216)への指示を行う。
まず、制御部212が光出力部113に直接変調レーザを用いることを示す情報を取得すると、スイッチ部205に対して非線形補正部207を無効とする指示を出力する。そして、スイッチ部205は非線形補正部207をバイパスする経路を確立させる。また、制御部212は、メモリ214に記憶されている直接変調レーザに対応した設定電圧基準値を取得しバイアス調整部216に入力する。
そして、バイアス調整部216は、制御部212から入力された直接変調レーザに対応した設定電圧基準値を取得し、PD405から出力光信号のレベルを取得する。バイアス調整部216は、PD405から取得した出力光信号のレベルから示されるバイアス電流を表す現在の設定電圧値と、取得した設定電圧基準値とに基づいてバイアスT402に印加するバイアス電流を決定する。ここでは、バイアスT402とバイアス調整部216との間に定電流源415を備え、定電流源415ではバイアス調整部216で設定した設定電圧に応じたバイアス電流を出力しバイアスT402にバイアス電流を供給する。これにより、レーザ駆動回路416から出力される駆動電流にバイアス電流を加えたものが直接変調レーザに入力される。図6に直接変調レーザの駆動電流に対する光強度の関係(光透過特性)を示す。図6に示すようにバイアス電流は光強度でみて4つ信号レベルが等間隔となるようにバイアス調整部216において、例えばPD405で取得した光レベルの情報からその光レベルを一定に保つように調整される。
このように、第1実施形態に係る送信側電気処理部112によれば予め非線形補正部207にEA変調器に対応した非線形補正のための関数を設定しておき、非線形補正部207による非線形補正処理の有効/無効を切り替えることで、光出力部113にEA変調器を用いる場合と直接変調レーザを用いる場合とで共通の送信側電気処理部112を利用することが可能となる。その結果、従来は変調方式や光変調器ごとに開発されていた送信側電気処理部112(ASIC、送信側IC)が、一つの開発で複数の変調方式、光変調器に適用できるため開発コストの低減、ひいては送信側電気処理部112自体の価格低減の効果が得られ、低コストな光送受信器を提供することができる。
次に、光出力部113にEA変調器を用いる場合と直接変調レーザを用いる場合とで共通で利用できる送信側電気処理部の別の構成について説明する。図7は、第1実施形態に係る送信側電気処理部112の構成の第二の例を示す図である。図7に示すように、第1実施形態に係る送信側電気処理部112の構成の第二の例は、図2に示す送信側電気処理部112の構成と、線形補償部209を含む点と制御部222による処理が異なることを除けばその他は同一であるため、同一の構成には同符号を付し、重複する説明は省略する。
図7に示す第1実施形態に係る送信側電気処理部112の第二の例においては、非線形補正部207に予めEA変調器に対応する非線形補正のための関数の設定を行わず、メモリ214に光出力部113の種類に対応する送信側電気処理部112に含まれる各機能部の設定を示す情報が記憶されていることとする。
線形補償部209は、デジタル多値変調信号に対して、DA変換部210や電気ドライバアンプ403や光出力部113といった周波数特性を有するデバイスによって生じる符号間干渉による出力光信号の波形劣化を予め補償する処理を実行する。ここで、周波数特性を有するデバイスによって生じる符号間干渉による出力光信号の波形劣化は、多値変調信号を用いる場合に顕著に現れるため、送信側電気処理部112に線形補償部209を備えることで多値変調信号を用いる光送受信器により適した構成となる。
制御部222は、使用される光出力部113の種類の情報を取得し、取得した光出力部113の種類に応じて要求される仕様を満たすため送信側電気処理部112に含まれる各機能部への指示を行う。ここでは、制御部212は、スイッチ部205に対して経路の切り替えを指示すること、メモリ214に記憶されている光出力部113の種類に対応した非線形補正のためのパラメータ値となる関数を取得して線形補償部209に設定すること、メモリ214に記憶されている光出力部113の種類に対応した線形補償のパラメータ値を取得して線形補償部209に設定すること、光出力部113の種類に応じた設定電圧基準値をメモリ214から取得してバイアス調整部216に入力することを行う。
具体的には、制御部222は、光出力部113の種類に応じた関数を線形補償部209に設定し、例えば、メモリ214に記憶されている非線形補正部207への入力値に対する出力値を示したLUTを取得して非線形補正部207に設定する。具体的には、EA変調器の光透過特性はy=a・exp(−x)+bのように指数関数で近似的に表現されるため、光出力部113がEA変調器の場合には非線形補正部207に設定する関数(LUT)はx=ln(x´)(x´:入力値、x:出力値)となる。また、光出力部113が直接変調レーザの場合には非線形補正部207に何も設定されないこととする。
また、制御部222は、光出力部113の種類に応じたパラメータ値を線形補償部209に設定する。具体的には、制御部222は、光出力部113の種類に対応した線形補償のパラメータ値を取得して線形補償部209に設定する。まず、光出力部113がEA変調器の場合は、メモリ214に記憶されているEA変調器に対応した線形補償部209のパラメータ値を取得して線形補償部209に設定する。ここでは、EA変調器、DA変換部210、電気ドライバアンプ403などで生じる帯域不足に起因する符号間干渉による出力光信号の劣化を補償するためのパラメータ値が設定される。次に、光出力部113が直接変調レーザの場合は、メモリ214に記憶されている直接変調レーザに対応した線形補償部209のパラメータ値を線形補償部209に設定する。ここでは、直接変調レーザやDA変換部210などで生じる帯域不足に起因する符号間干渉による出力光信号の劣化を補償するためのパラメータ値が設定される。
このように、第1実施形態に係る送信側電気処理部112の第二の例によれば、非線形補正部207による非線形補正処理の有効/無効を切り替えるとともに、光出力部113の種類に応じて設定の異なる機能部(ここでは、非線形補正部207、線形補償部209)の設定を切り替えることで、光出力部113にEA変調器を用いる場合と直接変調レーザを用いる場合とで共通の送信側電気処理部112を利用することが可能となる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、光出力部113にEA変調器を用いた場合と直接変調レーザを用いた場合とで共通に利用することができる送信側電気処理部について示したが、第2実施形態ではその他の種類の光変調器(主にIQ変調器、MZ変調器)を用いる場合に共通に利用することができる送信側電気処理部について説明する。
図8は、第2実施形態に係る送信側電気処理部の構成の一例を示す図である。図8に示すように、第2実施形態に係る送信側電気処理部132は、誤り訂正符号部201、変調マッピング部202、ナイキスト帯域圧縮部203、分散予等化部204、非線形補正部207(207a、207b)、線形補償部209(209a、209b)、DA変換部210(210a、210b)、制御部312、レジスタ213、メモリ214、及びバイアス調整部216を含んで構成される。ここで、図6に示す第1実施形態に係る送信側電気処理部の第2の例と共通するものには同符号を付し重複する説明は省略する。なお、図8に示す送信側電気処理部132に非線形補正部207、線形補償部209、DA変換部210をそれぞれ2つずつ含む例を示したが、これらは2以上であってもよい。
制御部312は、光出力部113の種類を入力する端子または光出力部113の種類を入力する機構から伝達される光出力部113の種類の情報を入力する機構と、一つ以上の制御線の入力端子と一つ以上の制御線の出力端子とを備えている。そして、光出力部113の種類を示す情報を取得すると、使用する光出力部113に応じて要求される仕様を満たすために、制御部312は、メモリ214に記憶された光出力部113の種類に対する送信側電気処理部132に含まれる機能の組合せなどを示す情報に基づいて、レジスタ213を書き換えることにより、送信側電気処理部132の各機能部を切り替えることや、各処理部が処理を実行するためのパラメータ値を設定する。
図9は、第2実施形態に係る制御部312が実行する送信側電気処理部の機能の切り替えを示すフロー図である。第2実施形態に係る制御部312が実行する送信側電気処理部の機能の切り替えについて図9に示すフロー図に従って説明する。
まず、制御部312に光出力部113の種類を示す情報が入力されると(S1)、制御部312はメモリ214にアクセスし、光出力部113の種類に対する送信側電気処理部132に含まれる各機能部の組合せを示す情報に基づいて、レジスタ213の書き換えを行う(S2)。ここで、光出力部113の種類は、IQ変調器、MZ変調器、EA変調器、直接変調レーザの4種類とする。
処理S2においてレジスタが書き換えられることにより、送信側電気処理部132の各機能部(誤り訂正符号部201、変調マッピング部202、ナイキスト帯域圧縮部203、分散予等化部204、非線形補正部207、線形補償部209、DA変換部210)は光出力部113の種類に応じてEnable状態とDisable状態に切り替わる(S3)。具体的には、IQ変調器及びMZ変調器の場合は、少なくとも変調マッピング部202、分散予等化部204、非線形補正部207a及び207b、線形補償部209a及び209b、DA変換部210a及び210bがEnable状態となる。EA変調器の場合は、少なくとも変調マッピング部202、非線形補正部207a(または207b)、線形補償部209a(または209b)、DA変換部210a(または210b)がEnable状態となる。直接変調レーザの場合は、少なくとも変調マッピング部202、線形補償部209a(または209b)、DA変換部210a(または210b)がEnable状態となる。また、各機能部のうち一つ以上の機能部は、その性質をFIRフィルタのフィルタ係数によって決定されるため、処理S3において、例えば線形補償部209のフィルタ係数を、DA変換部210、電気ドライバアンプ403、光出力部113といった周波数特性を有するデバイスによって生じる符号間干渉による出力光信号の波形劣化を予め補償するフィルタ係数に更新することや、送信側でスペクトル圧縮を行うためにレイズドコサインフィルタやルートレイズドコサインフィルタを実現するフィルタ係数に更新することなどを行う。これらのフィルタ係数はメモリ214に記憶してある数値を使用してもよいし、光出力部の種類の情報を入力する際に制御部312に入力してもよいし、光送信信号や光受信信号の信号品質情報(例えばEVMやアイ開口、BER)に基づいて更新してもよい。
なお、処理S3における送信側電気処理部132の各機能部のEnable/Disableの切り替えは、第1実施形態に示したようなスイッチ部205を用いてデジタル多値変調信号が各機能部に入力される経路と、各機能部をバイパスする経路とを切り替えることで実現してもよい。また、分散予等化部204や線形補償部209のようにFIRフィルタで構成された箇所では入力と出力が変化しないタップ係数(例:0、・・・、0、0、0、1、0、0、0、…、0)を設定することでDisableを実現してもよいし、非線形補正部207のように設定する関数の計算式を入力と出力が変化しないように設定することでDisableを実現してもよい。また、各機能部への供給電流を落とすことでDisableを実現してもよい。
続いて、非線形補正部207に設定する光変調器の非線形性を補正する関数を更新する(S4)。前述したように光変調器の透過特性は、例えばIQ変調器やMZ変調器はy=a・sin(x)+bのように三角関数で表現され、EA変調器はy=a・exp(−x)+bのように指数関数で近似的に表現される。したがって、このような非線形性を補正するために透過特性の逆関数となる関数を非線形補正部207に設定する。これにより出力光信号の品質改善や、その他のデジタル信号処理部の効果を改善することが可能となる。ここで、直接変調レーザは非線形性を有さないので非線形補正処理を必要とせず非線形性を補正する関数を更新する処理S4はスキップされる。
そして、長距離伝送(例えば40km以上)を行う場合などに光信号を伝送する光ファイバケーブルの波長分散によって生じる波形劣化を送信側であらかじめ逆特性(例えば、伝送路の累積波長分散が正の場合は、負の波長分散)を印加することで受信側における波形劣化を軽減する分散予等化部204において、光ファイバケーブルの距離あたりの波長分散値と伝送距離に応じて変化する補償量を変更する(S5)。ここで、分散予等化部204による分散予等化の方法としては、分散予等化部204に入力する電気信号(光電界情報)をFFT(高速フーリエ変換)して周波数領域上で光ファイバケーブルの累積波長分散量の伝達関数の逆関数を印加し、印加後にIFFT(逆高速フーリエ変換)を行う方法や、FIR(Finite Impulse Response)フィルタなどを用いて時間領域上で補償する方法などが公知である。ここで、光出力部113の種類がEA変調器または直接変調レーザの場合は分散予等化処理を必要としないので処理S5はスキップされる。
そして、BER観測やフレームチェックなどによる導通確認を行い(S6)、導通がない場合は(S6:N)、処理S5に戻り、EVMなどの信号品質の情報を受信側で観測し、その観測情報を送信側に伝達することで適応的に分散予等化部204の補償量を調整する。または、波長分散耐力の大きい低速の変調信号を送受することで伝送論の波長分散量を検出することも可能である。これにより、伝送距離が不明の場合に分散予等化部204で設定する補償量すなわち累積波長分散量も不明である場合も処理S6:N及び処理S5の処理を行うことで適応可能である。
このように、光出力部113の種類が、IQ変調器、MZ変調器、EA変調器、直接変調レーザの場合で、送信側電気処理部132に含まれる各機能部による処理の有効/無効の切り替え、各機能部の設定の切り替え、を行うことで共通の送信側電気処理部132を利用することが可能となる。以下に、光出力部113の各種類における図8に示す送信側電気処理部132の動作を説明する。
まず、図8に示す送信側電気処理部132において光出力部113にIQ変調器と半導体レーザを用い、変調方式にナイキストPAM4を用いた場合の動作について説明する。
IQ変調器は、光を光カプラで一度半分ずつに分岐して、分岐した光それぞれ(I相およびQ相)に電気コネクタを介して入力する電圧や電界の変化によって屈折率を変化させることで位相変調を印加した後に再び合波するMZ変調器を2つ並列に組み合わせ、それぞれの位相を変更させることが可能な変調器であり、材料には光学結晶のニオブ酸リチウムや半導体のインジウムリンやガリウムヒ素、シリコンなどが用いられる変調器である。
PAM4は、光出力部113から出力される光信号の光強度(もしくは光電界の振幅)を4値(例えば、[0、+1/3、+2/3、1])に変調する方式であり、それぞれのレベルが[00、01、11、10]の2ビット情報を示し、ここでいうナイキストは信号の周波数スペクトルをそのインパルス応答がナイキスト第一基準を満たすフィルタによって、シンボルレート周波数の約半分に帯域圧縮処理することを意味しており、ナイキストPAM4はそれらを組み合わせた変調方式である。図8において、PAM4とナイキストの信号処理は、それぞれ変調マッピング部202とナイキスト帯域圧縮部203によって実現される。言い換えれば、ナイキストPAM4変調方式を用いる場合は送信側電気処理部132にナイキスト帯域圧縮部203を備える必要がある。
誤り訂正符号部201は、送信側電気インタフェース部111から入力されるデジタル情報である電気信号を取得し、デジタル情報に予め設定されたアルゴリズムに従い冗長性を付与することで、受信側において誤りを検出し訂正するための符号化を行い、変調マッピング部202に出力する。そして、変調マッピング部202により生成されたデジタル多値変調信号(ここでは、PAM4)はナイキスト帯域圧縮部203に入力される。
ナイキスト帯域圧縮部203は、入力されたデジタル多値変調信号(PAM4)の周波数スペクトルをそのインパルス応答がナイキスト第一基準を満たすように、シンボルレート周波数の約半分に帯域圧縮する処理を実行し、分散予等化部204へ出力する。ナイキスト帯域圧縮部203がナイキスト帯域圧縮を行うことで、DA変換部210のサンプリング速度Rsとシンボル速度Rmの関係は、Rs≧(1+α)Rmを満たしていればよい。ここで、αはレイズドコサインフィルタやルートレイズドコサインフィルタのロールオフファクターである。そして、ロールオフファクターα=0の場合は、信号のスペクトルは矩形(相対光強度で周波数0〜Rmで1、Rmを超えると0)となり、ロールオフファクターα>0の場合は、相対光強度1から0への遷移が滑らかになる。ナイキスト帯域圧縮部203に入力されたデジタル多値変調信号は1シンボルあたり2サンプルのサンプル数で表現されたデジタル信号である場合、1シンボルあたり(1+α)サンプル以上にリサンプル(ダウンサンプリング)することで、DA変換部210のサンプリング速度がシンボル速度の2倍に満たない場合でも、2Sa/シンボルにおけるデジタル信号処理と同性能のデジタル信号処理(分散予等化、線形等化など)を実施することが可能となる。なお、ナイキスト帯域圧縮部203において実施されるリサンプルの量(例えば、64GSa/secの場合にリサンプルして1.3Sa/symbolにダウンサンプルしたとき51.2Gbaud、リサンプルして4Sa/symbolとアップサンプルしたとき16Gbaud)を変更することで、変調速度の変更も可能となるが、このときナイキスト定理を満たす必要があることは言うまでもない。
分散予等化部204は、入力されたデジタル多値変調信号(PAM4)を、振幅aと位相φを用いて表現される光の電界情報[(I、Q)=a・exp(−j・φ)、Iは電界情報の実部、Qは電界情報の虚部、jは複素数]に変換し、その次に電界情報(I、Q)に伝送路の累積波長分散による波形歪みを打ち消す伝達関数を印加する。図10は、デジタル多値変調信号(PAM4)を光の電界情報として示した光電界平面図である。図10に示すように、光の電界情報としてデジタル多値変調信号(PAM4)の光電界信号点が光電界平面上に示される。感度向上のためには信号点配置とバイアス点は光電界上、図10に示すように45度の位相になることが望ましいがI軸(位相0度)やQ軸(位相90度)でも構わない。
このとき、デジタル信号処理内の電界情報と実際の光電界情報は一致している必要があるため、図10に示すバイアス点は、デジタル信号処理内の電界情報と一致するよう光電界上で4つのレベルが等間隔(光アンプを使用するような系では光電界上で等間隔であると光の雑音による感度劣化が軽減可能)になるようバイアス調整部216により調整される。そのため受信側において2乗検波をする場合は、PDにて信号を受光後、AD変換によりデジタル化した信号にルート演算を行うことで送信側と受信側の信号レベルが一致する。
非線形補正部207a及び207bは、分散予等化部204から出力された2つの信号、I信号およびQ信号にそれぞれ非線形補正を行う。IQ変調器を構成するMZ型の光変調部の印加電圧に対する光振幅の関係(光透過特性の光電界表示)は、図11に示すようにy=a・sin(x)+b(y:光振幅、x:印加電圧、a,b:任意の係数)で表すことができる。図11に示すようにIQ変調器から出力される光振幅は印加電圧に対して線形ではないため、sin(x)の逆関数を印加電圧である電気信号の電圧値xに演算することで、x´=sin−1(x)が得られ、光変調部における印加電圧x´と光振幅yの関係を線形とすることができる。これにより変調精度向上の効果や後段の線形補償部209における信号処理の精度改善などが得られる。
線形補償部209a及び209bでは、非線形補正部207a及び207bから出力されたI信号およびQ信号に対して、DA変換部210、電気ドライバアンプ403、IQ変調器といった周波数特性を有するデバイスによって生じる符号間干渉による出力光信号の波形劣化を予め補償する処理を実行する。
DA変換部210a及び210bは、線形補償部209a及び209bから出力されたI信号及びQ信号それぞれの振幅の値をDA変換部210の仕様の一つである量子化ビット数に応じて量子化された離散値に変換し、それぞれアナログ信号として出力する。
ここで、受信側電気処理部123の具体的な構成について説明する。図12は、受信側電気処理部123の構成の一例を示す図である。図12に示す受信側電気処理部123は、例えば図8に示した光送信部101から出力された光信号を受信し、元のビット情報(PAM4の場合は2ビット情報)に変換することが可能な構成となっている。
光受信部102に入力された光信号は、PD406において光電変換して、光信号の強度レベルに対応した電圧値(電気信号)に変換される。そして、電気信号はTIA(トランスインピーダンスアンプ)407において、その電圧振幅が増幅されたのち、受信側電気処理部123のAD変換部409に入力される。
受信側電気処理部123においては、AD変換部409で入力されたアナログの電気信号はあるサンプリング速度でアナログデジタル変換され、デジタル信号となる。このときのサンプリング速度が変調速度のちょうど2倍となる場合以外は、リサンプル部410におけるリサンプル処理で、1シンボルあたり2サンプルのサンプル数にアップサンプリング(サンプル点の追加)もしくはダウンサンプリング(サンプル点の間引き)を行う。2Sa/sと変換された電気信号は適応等化補償部411において、電気信号に重畳されている符号間干渉を取り除く処理を行う。適応等化補償は、例えば、タップ係数の更新が可能なFIRフィルタと、前記のFIRフィルタを通過した電気信号と、基準信号(理想的な信号列もしくは、PAM4であれば4つのレベル[−1,−1/3,+1/3,+1])との誤差を判定する誤差判定機構を備えることを特徴として、その誤差を減じるように特定周期毎にタップ係数を更新することで、入力電気信号から、使用するデバイスの帯域幅不足による符号間干渉や波長分散による符号間干渉を取り除く。
続いて、適応等化補償部411から出力された電気信号は、CDR部412において、クロック抽出を実施して、シンボルの中央時刻における電気信号の電圧値(信号レベル)を検出し、その電圧情報を変調デマッピング部413に入力する。変調デマッピング部413では入力された電圧情報(理想的には[−1,−1/3,+1/3,+1])からビット情報[00,01,11,10]に復号する。最後に誤り訂正復号部414において、誤り訂正符号部201において符号化した誤り訂正符号を基に、変調デマッピング部413において復号されたビット情報に生じたビット誤りを訂正したのちに図1に示す受信側電気インタフェース部124経由で光送受信器100の外部に出力する。
次に、図8に示す送信側電気処理部132において光出力部113にMZ変調器と半導体レーザを用い、変調方式にナイキストPAM4を用いた場合の動作について説明する。MZ変調器を用いる場合は、IQ変調器を用いる場合と分散予等化部204の処理が異なる点を除けば他は同一であるため、重複する説明は省略する。
分散予等化部204は、入力されたデジタル多値変調信号(PAM4)を、振幅rと位相φを用いて表現される電界情報[(I、Q)=r・exp(−j・φ),Iは電界情報の実部、Qは電界情報の虚部、jは複素数]に変換し、その次に電界情報(r、φ)に伝送路の累積波長分散による波形歪みを打ち消す伝達関数を印加して、分散予等化後の電界情報(r´、φ´)を生成する。最後に電界情報の振幅r´と位相φ´とからMZ変調器に印加する電気信号V1=acos(r)+φ、V2=acos(r)−φに変換し、分散予等化部204から出力する。ここでacos(k)はコサインの値がkになるような角を返す関数のことである。
なお、伝送距離が短いなどで分散予等化処理を実施しない場合もあり、その場合は分散予等化部204をレジスタ書き換え等によりDisableとすることができる。分散予等化処理を実施しない場合のMZ変調器の印加電圧に対する光強度の関係(光透過特性)を図13に示す。図13に示すように、分散予等化処理を実施しない場合のMZ変調器のバイアス点は受信側に設置したフォトダイオードなどで2乗検波した時に4つの光レベルが等間隔となるように調整されるため、図11に示すような光電界時のレベルとは異なる。また、図8では両相駆動のMZ変調器が記載されているが、強度等間隔の変調では単相駆動のMZ変調器を用いることが可能となるため、Q信号に関わる片側の非線形補正部、片側の線形補償部、片側のDA変換部をDisableとすることも可能である。
また、MZ変調器は通過する光キャリアの位相を変更する周波数チャープ特性を有するため、故意にMZ変調器の製造時に周波数チャープを持つように作りこむことで波長分散による波形歪の影響を緩和することができるが、短距離ネットワーク用で一般的に使用される波長は1310nm付近で、伝送用光ファイバであるシングルモードファイバのゼロ分散波長に近いため使用波長によって、伝送後の累積波長分散が正分散となるか負分散となるか変わる。そこで、使用する波長の情報に従い、バイアス調整部216から出力される設定電圧に応じたバイアス電圧の設定値にMZ変調器のVpi(位相がπだけ変わる電圧)をオフセット(加算もしくは減算)するオフセット発生部502を備えることとしてもよい。図14に第2実施形態に係る送信側電気処理部132においてオフセット発生部を備える構成の一例を示す。図14に示すように、オフセット発生部502は、バイアス調整部216から出力される設定電圧に応じたバイアス電圧の設定値Vbに、レジスタ213から取得する使用波長に応じたオフセット電圧Vpiをオフセットして出力する。図15に、図13におけるMZ変調器の光透過特性においてオフセットされたバイアス点の一例を示す。図15に示すように、バイアス点はオフセット発生部502によりオフセット電圧Vpi減算されている。このようにオフセット発生部502によりバイアス電圧の設定値が変更されることで、正分散/負分散どちらへの影響をも緩和することが可能となる。
また、図8に示す第2実施形態における送信側電気処理部132において光出力部113にEA変調器を用いた場合の送信側電気処理部132の動作を図16に示す。図16に示すように、光出力部113にEA変調器を用いた場合は、分散予等化部204、非線形補正部207b、線形補償部209b、DA変換部210bがDisable状態となり、ナイキスト帯域圧縮部203から出力されたデジタル多値変調信号は非線形補正部207a、線形補償部209a、DA変換部210aを介して送信側電気処理部132から出力される。
また、図8に示す第2実施形態における送信側電気処理部132において光出力部113に直接変調レーザを用いた場合の送信側電気処理部132の動作を図17に示す。図17に示すように、光出力部113に直接変調レーザを用いた場合は、分散予等化部204、非線形補正部207a及び207b、線形補償部209b、DA変換部210bがDisable状態となり、ナイキスト帯域圧縮部203から出力されたデジタル多値変調信号は線形補償部209a、DA変換部210aを介して送信側電気処理部132から出力される。
このように第2実施形態に係る送信側電気処理部132によれば、光出力部113にIQ変調器、MZ変調器、EA変調器、直接変調レーザを用いる場合において分散予等化部204、非線形補正部207、線形補償部209、DA変換部210の有効/無効の切り替えと各機能部の設定値を設定することができ、光出力部113にIQ変調器、MZ変調器、EA変調器、直接変調レーザを用いる場合において共通の送信側電気処理部112を利用することが可能となる。その結果、従来は変調方式や光変調器ごとに開発されていた送信側電気処理部112(ASIC、送信側IC)が、一つの開発で複数の変調方式、光変調器に適用できるため開発コストの低減、ひいては送信側電気処理部112自体の価格低減の効果が得られ、低コストな光送受信器を提供することができる。
なお、第2実施形態以降では変調方式がナイキストPAM4変調の場合を例にして説明したが、レジスタ213の書き換えにより、ナイキスト帯域圧縮部203をDisableにすることで、通常の4値変調方式の変調を可能とする。また、誤り訂正符号部201についても必要に応じてレジスタ213の書き換え等により、Enable/Disableを切り替え可能としてもよいし、必要ない場合は送信側電気処理部132に含まない構成としてもよい。また分散予等化部204についても伝送距離に応じてレジスタ213の書き換え等により、Enable/Disableを切り替え可能としてもよいし、必要ない場合は送信側電気処理部132に含まない構成としてもよい。