以下では、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールについて、図面を用いて詳細に説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
本明細書において、太陽電池素子の「表面」とは、その反対側の面である「裏面」に比べ、光が多く内部へ入射可能な面を意味(50%超過〜100%の光が表面から内部に入射する)、し、「裏面」側から光が内部に全く入らない場合も含む。また太陽電池モジュールの「表面」とは、太陽電池素子の「表面」と対向する側の光が入射可能な面を意味し、「裏面」とはその反対側の面を意味する。また、「第1の部材上に第2の部材を設ける」などの記載は、特に限定を付さない限り、第1および第2の部材が直接接触して設けられる場合のみを意図しない。即ち、この記載は、第1および第2の部材の間に他の部材が存在する場合を含む。また、「略**」との記載は、「略同一」を例に挙げて説明すると、全く同一はもとより、実質的に同一と認められるものを含む意図である。
(実施の形態)
[1.太陽電池モジュールの平面構成]
本実施の形態に係る太陽電池モジュールの平面構成の一例について、図1を用いて説明する。
図1は、実施の形態に係る太陽電池モジュールの概観平面図である。同図に示された太陽電池モジュール1は、複数の太陽電池素子11と、タブ配線20と、わたり配線30と、光反射部材40と、枠体50とを備える。なお、図1には示していないが、太陽電池モジュール1は、さらに、表面充填部材70Aと、裏面充填部材70Bと、表面保護部材80と、裏面保護部材90とを備える(図4参照)。
太陽電池素子11は、受光面に2次元状に配置され、光照射により電力を発生する平板状の光起電力セルである。
タブ配線20は、太陽電池素子11の表面に配置され、列方向に隣接する太陽電池素子11を電気的に接続する配線部材である。なお、タブ配線20は、光入射側の面に光拡散形状を有していてもよい。光拡散形状とは、光拡散機能を有する形状である。この光拡散形状により、タブ配線20上に入射した光をタブ配線20の表面で拡散し、当該拡散光を太陽電池素子11に再配光することが可能となる。
わたり配線30は、太陽電池ストリングどうしを接続する配線部材である。なお、太陽電池ストリングとは、列方向に配置されタブ配線20により接続された複数の太陽電池素子11の集合体である。なお、わたり配線30の光入射側の面に、光拡散形状が形成されていてもよい。これにより、太陽電池素子11と枠体50との間に入射した光をわたり配線30の表面で拡散し、当該拡散光を太陽電池素子11に再配光することが可能となる。
枠体50は、複数の太陽電池素子11が2次元配列されたパネルの外周部を覆う外枠部材である。枠体50は、接着剤を介して、表面充填部材70A、裏面充填部材70B、表面保護部材80、および裏面保護部材90と接着されている。
光反射部材40は、少なくとも光反射機能および光拡散機能のいずれかを有する部材であり、行方向に隣り合う太陽電池素子11の間に、列方向に連続して配置されている。
なお、光反射部材40は、列方向に隣り合う太陽電池素子11の間に、行方向に連続して配置されていてもよく、この場合には、タブ配線20は行方向に隣接する太陽電池素子11を電気的に接続する。また、光反射部材40は、枠体50と太陽電池素子11との間の隙間領域に配置されてもよい。
また、光反射部材40は、列方向または行方向に連続して配置されていなくてもよく、例えば、太陽電池素子11のサイズごとに、分断された状態で配置されていてもよい。
つまり、光反射部材40は、太陽電池素子11と受光面の方向で隣り合うように配置されている。
表面充填部材70A、裏面充填部材70B、表面保護部材80、および裏面保護部材90については、後述する図4以降にて説明する。
[2.太陽電池素子の構造]
太陽電池モジュール1の主たる構成要素である太陽電池素子11の構造について説明する。
図2は、実施の形態に係る太陽電池素子の平面図である。同図に示すように、太陽電池素子11は、平面視において略正方形状である。太陽電池素子11は、例えば、縦125mm×横125mm×厚み200μmである。また、太陽電池素子11の表面上には、ストライプ状の複数のバスバー電極112が互いに平行に形成され、バスバー電極112と直交するようにストライプ状の複数のフィンガー電極111が互いに平行に形成されている。バスバー電極112およびフィンガー電極111は、集電極110を構成する。集電極110は、例えば、Ag(銀)などの導電性粒子を含む導電性ペーストにより形成される。なお、バスバー電極112の線幅は、例えば、1.5mmであり、フィンガー電極111の線幅は、例えば、100μm であり、フィンガー電極111のピッチは、例えば、2mmである。また、バスバー電極112の上には、タブ配線20(図2の破線)が接合されている。
図3は、実施の形態に係る太陽電池素子の積層構造を表す断面図である。なお、同図は、図2における太陽電池素子11のIII−III断面図である。図3に示すように、n型単結晶シリコンウエハ101の主面上にi型非晶質シリコン膜121およびp型非晶質シリコン膜122が、この順で形成されている。n型単結晶シリコンウエハ101、i型非晶質シリコン膜121およびp型非晶質シリコン膜122は、光電変換層を形成し、n型単結晶シリコンウエハ101が主たる発電層となる。さらに、p型非晶質シリコン膜122上に、受光面電極102が形成されている。図2に示したように、受光面電極102上には、複数のバスバー電極112および複数のフィンガー電極111からなる集電極110が形成されている。なお、図3では、集電極110のうち、フィンガー電極111のみが示されている。
また、n型単結晶シリコンウエハ101の裏面には、i型非晶質シリコン膜123およびn型非晶質シリコン膜124が、この順で形成されている。さらに、n型非晶質シリコン膜124上に、受光面電極103が形成され、受光面電極103上に、複数のバスバー電極112および複数のフィンガー電極111からなる集電極110が形成されている。
なお、p型非晶質シリコン膜122がn型単結晶シリコンウエハ101の裏面側に、n型非晶質シリコン膜124がn型単結晶シリコンウエハ101の受光面側にそれぞれ形成されていてもよい。
集電極110は、例えば、樹脂材料をバインダとし、銀粒子などの導電性粒子をフィラーとした熱硬化型である樹脂型導電性ペーストを用いて、スクリーン印刷などの印刷法により形成することができる。
本実施の形態に係る太陽電池素子11は、pn接合特性を改善するために、n型単結晶シリコンウエハ101とp型非晶質シリコン膜122またはn型非晶質シリコン膜124との間に、i型非晶質シリコン膜121を設けた構造を有している。
本実施の形態に係る太陽電池素子11は、片側受光型であり、n型単結晶シリコンウエハ101の表面側の受光面電極102が受光面となる。n型単結晶シリコンウエハ101において発生したキャリアは、光電流として表面側および裏面側の受光面電極102および103に拡散し、集電極110で収集される。
受光面電極102および103は、例えば、ITO(インジウム錫酸化物)、SnO2(酸化錫)、ZnO(酸化亜鉛)などからなる透明電極である。なお、裏面側の受光面電極103は、透明でない金属電極であってもよい。また、裏面側の集電極としては、集電極110の代わりに、受光面電極103上の全面に形成された電極を用いてもよい。
[3.太陽電池モジュールの断面構成]
次に、本実施の形態に係る太陽電池モジュール1の具体的構造について説明する。
図4は、実施の形態に係る太陽電池モジュールの列方向における構造断面図である。具体的には、図4は、図1の太陽電池モジュール1におけるIV−IV断面図である。
図4に示すように、本実施の形態に係る太陽電池モジュール1では、太陽電池素子11の表面および裏面に、光拡散形状を有するタブ配線20が配置されている。列方向に隣接する2つの太陽電池素子11において、一方の太陽電池素子11の表面に配置されたタブ配線20は、他方の太陽電池素子11の裏面にも配置される。より具体的には、タブ配線20の一端部の下面は、一方の太陽電池素子11の表面側のバスバー電極112(図2参照)に接合される。また、タブ配線20の他端部の上面は、他方の太陽電池素子11の裏面側のバスバー電極(図示せず)に接合される。これにより、列方向に配置された複数の太陽電池素子11からなる太陽電池ストリングは、当該複数の太陽電池素子11が列方向に直列接続された構成となっている。
タブ配線20とバスバー電極112(図2参照)とは、例えば、樹脂接着剤により接合される。つまり、タブ配線20は、樹脂接着剤を介して太陽電池素子11に接続される。樹脂接着剤は、共晶半田の融点以下、即ち、約200℃以下の温度で硬化することが好ましい。樹脂接着剤としては、例えば、アクリル樹脂、柔軟性の高いポリウレタン系などの熱硬化性樹脂接着剤の他、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、あるいはウレタン樹脂に硬化剤を混合させた2液反応系接着剤などを用いることができる。また、樹脂接着剤には、導電性を有する複数の粒子が含まれていてもよい。このような粒子としては、ニッケル、金コート付きニッケルなどを用いることができる。
タブ配線20としては、例えば、はんだコート銅箔などの導電性材料を用いることができる。
また、図4に示すように、複数の太陽電池素子11の表面側には表面保護部材80が配設され、裏面側には裏面保護部材90が配設されている。そして、複数の太陽電池素子11を含む面と表面保護部材80との間には表面充填部材70Aが配置され、複数の太陽電池素子11を含む面と裏面保護部材90との間には裏面充填部材70Bが配置されている。表面保護部材80および裏面保護部材90は、それぞれ、表面充填部材70Aおよび裏面充填部材70Bにより固定されている。
表面保護部材80は、太陽電池モジュール1の表面側を保護する透光性基板であり、太陽電池モジュール1の内部(太陽電池素子11など)を、風雨や外部衝撃、火災等の外部環境から保護する。表面保護部材80は、透光性を有する透光部材であり、例えば、透明ガラス材料からなるガラス基板(透明ガラス基板)、または、フィルム状や板状の透光性および遮水性を有する硬質の樹脂材料からなる樹脂基板である。
裏面保護部材90は、太陽電池モジュール1の裏面側を保護するバックシートであり、太陽電池モジュール1の内部を外部環境から保護する。
裏面保護部材90は、透光性を有する透光部材であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)等の樹脂材料からなるフィルム状や板状の樹脂シート、または、Al箔を樹脂フィルムでサンドイッチした構造を有する積層フィルムなどを用いることができる。なお、裏面保護部材90は、白色加工されていてもよい。これにより、本実施の形態に係る片面受光型の太陽電池モジュール1において、裏面側から照射される太陽光がモジュール内部に入射することを防止できる。
表面充填部材70Aは、複数の太陽電池素子11と表面保護部材80との間の空間に充填された充填材であり、裏面充填部材70Bは、複数の太陽電池素子11と裏面保護部材90との間の空間に充填された充填材である。表面充填部材70Aおよび裏面充填部材70Bは、太陽電池素子11を外部環境から遮断するための封止機能を有している。表面充填部材70Aおよび裏面充填部材70Bの配置により、屋外設置が想定される太陽電池モジュール1の高耐熱性および高耐湿性を確保することが可能となる。また、表面充填部材70Aおよび裏面充填部材70Bにより、表面保護部材80および裏面保護部材90を固定することが可能となる。
表面充填部材70Aは、封止機能を有する透光性の高分子材料からなる。表面充填部材70Aの高分子材料は、例えば、エチレンビニルアセテート(EVA)等の透光性樹脂材料が挙げられる。また、表面充填部材70Aは、ポリオレフィン系の充填材を主成分としてもよい。ここで、ポリオレフィン系の充填材とは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリエチレンとポリプロピレンとの重合体などが挙げられる。表面充填部材70Aとしてポリオレフィン系の充填材を適用することにより、加水分解による酢酸を発生させず、酢酸による太陽電池素子11の腐食を抑制することが可能となる。
裏面充填部材70Bは、封止機能を有する高分子材料からなる。ここで、裏面充填部材70Bは、白色加工されている。裏面充填部材70Bの高分子材料は、例えば、EVA等が白色加工された樹脂材料が挙げられる。また、裏面充填部材70Bは、ポリオレフィン系の充填材を主成分としてもよい。ここで、ポリオレフィン系の充填材とは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリエチレンとポリプロピレンとの重合体などが挙げられる。裏面充填部材70Bとしてポリオレフィン系の充填材を適用することにより、加水分解による酢酸を発生させず、酢酸による太陽電池素子11の腐食を抑制することが可能となる。
なお、製造工程の簡素化および表面充填部材70Aと裏面充填部材70Bとの界面の密着性といった観点から、表面充填部材70Aと裏面充填部材70Bとは、同じ材料系であることが好ましい。表面充填部材70Aおよび裏面充填部材70Bは、複数の太陽電池素子11(セルストリング)を挟んだ2つの樹脂シート(透光性のEVAシートと白色加工されたEVAシート)をラミネート処理(ラミネート加工)することで形成される。
[4.光反射部材の周辺の構造]
図5Aは、実施の形態に係る太陽電池モジュール1の光反射部材およびその周辺の第1の構造断面図である。また、図5Bは、実施の形態に係る太陽電池モジュール1の光反射部材およびその周辺の第2の構造断面図である。また、図5Cは、実施の形態に係る太陽電池モジュール1の隙間領域およびその周辺の構造断面図である。具体的には、図5Aは、図1の太陽電池モジュール1におけるVa−Va断面図であり、太陽電池素子11の列方向に沿った外辺を行方向で切断した場合の断面図である。また、図5Bは、図1の太陽電池モジュールにおけるVb−Vb断面図であり、太陽電池素子11のコーナー部近傍である領域Cを行方向で切断した場合の断面図である。また、図5Cは、図1の太陽電池モジュールにおけるVc−Vc断面図であり、列方向に隣り合う2つの太陽電池素子11の間の隙間領域を列方向で切断した場合の断面図である。
図5Aおよび図5Bに共通して、太陽電池モジュール1は、太陽電池素子11と、太陽電池素子11と受光面の方向で隣り合うように配置された光反射部材40と、太陽電池素子11の表面側に配置された表面保護部材80と、太陽電池素子11の裏面側に配置された裏面保護部材90と、太陽電池素子11および光反射部材40と表面保護部材80との間に配置された表面充填部材70Aと、太陽電池素子11および光反射部材40と裏面保護部材90との間に配置された裏面充填部材70Bとを備える。
光反射部材40の表面側の面は、連続した凹凸形状となっている。この凹凸形状により、光反射部材40は、太陽電池モジュール1の受光面の略法線方向から入射する光を、斜め方向へと反射する。斜め方向へ反射した光は、表面保護部材80の裏面で再反射して、光反射部材40に隣接する太陽電池素子11へと入射する。光反射部材40の厚みは、例えば、120μmである。
上記凹凸形状を有するための構造として、光反射部材40は、例えば、金属層41と、高分子層42とを備える。
高分子層42は、底面が裏面充填部材70Bと接しており、裏面充填部材70Bが有する高分子材料よりも硬質である高分子材料を主成分とする部材である。なお、高分子層42の表面には、複数の凹凸が形成されている。高分子層42の材料として硬質な高分子材料を適用することにより、高分子層42の表面加工の制御性が向上し、凹凸形状の精度を上げることが可能となる。高分子層42が有する上記高分子材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好適である。
金属層41は、高分子層42の表面上に形成された金属部材であり、高分子層42と接していない面は、表面充填部材70Aと接している。金属層41は、例えば、光に対して反射率の高いAlなどが好適である。金属層41には、高分子層42の表面形状を反映した複数の凹凸が形成されている。なお、光反射部材40の凹凸形状は、規則的な形状となっているが、ランダムであってもよい。また、光反射部材40の表面には、凹凸形状が設けられていなくてもよい。
光反射部材40の上記構成により、2次元配置された太陽電池素子11の間の領域へ入射した光を、太陽電池素子11へと再配光できるので、太陽電池素子11の集光効率が向上する。よって、太陽電池モジュール全体の光電変換効率を向上させることが可能となる。
ここで、図5Bに示すように、図1の領域Cにおいて、隣り合う太陽電池素子11の間には、光反射部材40が配置されていない領域である第1領域が存在する。第1領域とは、受光面の法線方向から見た場合における太陽電池素子11と光反射部材40との間の領域である。なお、図5Aおよび図5Bに示すように、受光面の法線方向から見た場合における光反射部材40が配置された領域を第2領域とし、太陽電池素子11が配置された領域を第3領域と定義する。
太陽電池モジュール1の表面側から入射した光は、第3領域において表面充填部材70Aを透過して太陽電池素子11の表面に照射され、第2領域において表面充填部材70Aを透過して光反射部材40の表面に照射され、第1領域において表面充填部材70Aを透過して裏面充填部材70Bの表面に照射される。
第3領域では、入射光は太陽電池素子11の表面で吸収または反射される。第2領域では、入射光は光反射部材40の表面で反射される。
ここで、本実施の形態に係る太陽電池モジュール1では、裏面充填部材70Bは、第1領域、第2領域および第3領域において、表面側から裏面側にわたり白色加工されている。これにより、第1領域では、入射光は裏面充填部材70Bの表面で乱反射し、裏面充填部材70Bへの入射が抑制される。
また、図5Cに示すように、隣り合う2つの太陽電池素子11の間の隙間領域は、光反射部材40が配置されていない第1領域である。太陽電池モジュール1の表面側から入射した光は、第1領域において表面充填部材70Aを透過して裏面充填部材70Bの表面に照射される。ここで、裏面充填部材70Bは、第1領域、第2領域および第3領域において、表面側から裏面側にわたり白色加工されている。これにより、第1領域では、入射光は裏面充填部材70Bの表面で乱反射し、裏面充填部材70Bへの入射が抑制される。
図6は、比較例に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の構造断面図である。同図に示された太陽電池モジュール200は、本実施の形態に係る太陽電池モジュール1と比較して、裏面充填部材270Bの光学特性が異なり、裏面充填部材270B以外の構成は、太陽電池モジュール1と同じである。太陽電池モジュール200の裏面充填部材270Bは透光性を有しており、裏面充填部材270Bの材料は、例えば、白色加工されていない点を除けば、表面充填部材70Aの材料と同じである。
上記比較例において、太陽電池モジュール200の表面側から入射した光は、第1領域において表面充填部材70Aおよび裏面充填部材270Bを透過して、裏面保護部材90に到達する。裏面保護部材90に到達した光は、裏面保護部材90上で散乱して、光反射部材40の裏面に照射される。光反射部材40を構成する高分子層42は、太陽光により変質し易い性質を有するため、光反射部材40の裏面への散乱光の照射により、高分子層42が変質して、光反射部材40および裏面充填部材270Bに亀裂などが発生し、太陽電池モジュール200の絶縁性や密閉性を劣化させてしまう。
これに対して、本実施の形態に係る太陽電池モジュール1では、第1領域、第2領域および第3領域において、裏面充填部材70Bが表面側から裏面側にわたり白色加工されているので、裏面充填部材70Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
なお、裏面充填部材70Bは、白色でなくてもよく、入射光を反射または吸収するように着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、表面側からの入射光が、第1領域の裏面充填部材の表面において散乱、反射、または吸収されるので、裏面充填部材への太陽光の入射が抑制され、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
また、光反射部材40の高分子層42は、白色であってもよく、また、着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、入射光が、光反射部材40の側面および裏面においても、散乱、反射、または吸収されるので、高分子層42への太陽光の入射が抑制され、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
[5.変形例1]
上記実施の形態に係る太陽電池モジュール1では、光反射部材40の裏面への光照射を抑制する構造を有しているが、光反射部材40の劣化をさらに抑制するためには、光反射部材40の側面への光照射を抑制することが好ましい。以下、光反射部材40の側面への光照射を抑制する構成を有する変形例1について、図7を用いて説明する。
図7は、実施の形態の変形例1に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の構造断面図である。同図に示された太陽電池モジュール2は、太陽電池モジュール1と比較して、光反射部材40の受光面方向における端部40sの側面および端部40sの表面が裏面充填部材71Bで覆われている点が構成として異なる。
裏面充填部材71Bは、第1領域、第2領域および第3領域において、表面側から裏面側にわたり白色加工されている。また、裏面充填部材71Bは、第1領域と第2領域との境界部において、光反射部材40の端部40sを覆う端部白色部171を有している。これにより、第1領域および第2領域の境界部では、入射光は端部白色部171の表面で乱反射し、光反射部材40の側面への光照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化をさらに抑制することが可能となる。
[6.変形例2]
上記実施の形態に係る太陽電池モジュール1では、裏面充填部材70Bは表面側から裏面側にわたり白色加工されているが、表面側からの入射光のみを受光する片面受光型の太陽電池モジュールの場合には、裏面充填部材は、部分的に白色加工されていてもよい。以下、裏面充填部材が部分的に白色加工された構成を有する変形例2について、図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態の変形例2に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の構造断面図である。同図に示された太陽電池モジュール3は、太陽電池モジュール1と比較して、裏面充填部材72Bが部分的に白色加工されている点が構成として異なる。
裏面充填部材72Bは、表面白色部172Cと基材部172Bとを有する。表面白色部172Cは、第1領域の表面側に配置され、白色である。基材部172Bは、第1領域における表面白色部172Cと裏面保護部材90との間、第2領域における光反射部材40と裏面保護部材90との間、および、第3領域における太陽電池素子11と裏面保護部材90との間に配置され、透光性を有している。
表面白色部172Cは、白色加工された高分子材料からなる。表面白色部172Cの高分子材料は、例えば、EVA等が白色加工された樹脂材料が挙げられる。基材部172Bは、封止機能を有する透光性の高分子材料からなる。基材部172Bの高分子材料は、例えば、EVA等の透光性樹脂材料が挙げられる。なお、基材部172Bは透光性を有していなくてもよい。
本変形例2の構成により、片面受光型の太陽電池モジュールの場合には、第1領域において入射光は表面白色部172Cの表面で乱反射し、裏面充填部材70Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
なお、表面白色部172Cは、白色でなくてもよく、入射光を反射または吸収するように着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、表面側からの入射光が、表面白色部172Cの表面において散乱、反射、または吸収されるので、裏面充填部材への太陽光の入射が抑制され、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
[7.変形例3]
上記実施の形態に係る太陽電池モジュール1では、裏面充填部材70Bは、第1領域、第2領域および第3領域において、表面側から裏面側にわたり白色加工されている。これに対して、表面側および裏面側からの入射光を受光する両面受光型の太陽電池モジュールの場合には、裏面充填部材は、部分的に白色加工されていてもよい。以下、裏面充填部材が部分的に白色加工された構成を有する変形例3について、図9を用いて説明する。
図9は、実施の形態の変形例3に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の構造断面図である。同図に示された太陽電池モジュール4は、太陽電池モジュール1と比較して、裏面保護部材91が透光性を有している点および裏面充填部材73Bが部分的に白色加工されている点が構成として異なる。
本変形例に係る太陽電池素子11は、両面受光型であり、n型単結晶シリコンウエハ101の表面側の受光面電極102及び裏面側の受光面電極103がそれぞれ受光面となる。n型単結晶シリコンウエハ101において発生したキャリアは、光電流として表面側及び裏面側の受光面電極102及び103に拡散し、集電極110で収集される。受光面電極102及び103は、例えば、ITO(インジウム錫酸化物)、SnO2(酸化錫)、ZnO(酸化亜鉛)等からなる透明電極である。
裏面保護部材91は、太陽電池モジュール4の裏面側を保護する透光性基板であり、太陽電池モジュール4の内部(太陽電池素子11など)を、風雨や外部衝撃、火災等の外部環境から保護する。裏面保護部材91は、透光性を有する透光部材であり、例えば、透明ガラス材料からなるガラス基板(透明ガラス基板)、または、フィルム状や板状の透光性および遮水性を有する硬質の樹脂材料からなる樹脂基板である。
裏面充填部材73Bは、素子間白色部173Cと基材部173Bとを有する。素子間白色部173Cは、第1領域および第2領域の表面側から裏面側にわたり配置され、白色である。基材部173Bは、第3領域の表面側から裏面側にわたり配置され、透光性を有している。
素子間白色部173Cは、白色加工された高分子材料からなる。素子間白色部173Cの高分子材料は、例えば、EVA等が白色加工された樹脂材料が挙げられる。基材部173Bは、封止機能を有する透光性の高分子材料からなる。基材部173Bの高分子材料は、例えば、EVA等の透光性樹脂材料が挙げられる。
本変形例3の構成により、両面受光型の太陽電池モジュールの場合には、表面側からの入射光は、第1領域において素子間白色部173Cの表面で乱反射し、裏面充填部材73Bへの太陽光の入射が抑制される。また、裏面側からの入射光は、第3領域において、太陽電池素子11の裏面で受光され、第2領域および第3領域において素子間白色部173Cの裏面で乱反射する。よって、太陽電池素子11の両面への太陽光の照射は促進され、かつ、光反射部材40の裏面への太陽光の入射が抑制されるので、高い光変換効率を維持しつつ光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
なお、素子間白色部173Cは、白色でなくてもよく、入射光を反射または吸収するように着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、表面側からの入射光が、素子間白色部173Cの表面において散乱、反射、または吸収されるので、裏面充填部材への太陽光の入射が抑制され、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
[8.変形例4]
なお、上記実施の形態およびその変形例1〜3では、光反射部材40は、太陽電池素子11の側面と接して配置されている態様を示した。しかしながら、太陽電池素子11と光反射部材40との配置関係は、互いの側面が対向するように隣り合う構成でなくてもよい。太陽電池素子11と光反射部材40との配置関係は、入射光が光反射部材40で反射して太陽電池素子11に再配光される構成であれば、上記構成に限られない。
図10Aは、実施の形態の変形例4に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第1の構造断面図である。また、図10Bは、実施の形態の変形例4に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第2の構造断面図である。具体的には、図10Aは、図1の太陽電池モジュールにおけるVa−Va断面図に対応し、太陽電池素子11の列方向に沿った外辺を行方向で切断した場合の断面図である。また、図10Bは、図1の太陽電池モジュールにおけるVb−Vb断面図に対応し、太陽電池素子11のコーナー部近傍である領域Cを行方向で切断した場合の断面図である。
図10Aおよび図10Bに共通して、太陽電池モジュール5は、太陽電池素子11と、光反射部材40と、太陽電池素子11の表面側に配置された表面保護部材80と、太陽電池素子11の裏面側に配置された裏面保護部材90と、太陽電池素子11および光反射部材40と表面保護部材80との間に配置された表面充填部材74Aと、太陽電池素子11および光反射部材40と裏面保護部材90との間に配置された裏面充填部材74Bとを備える。
ここで、太陽電池素子11および光反射部材40とは、太陽電池素子11の表面端部と光反射部材40の裏面端部とが接することにより、受光面の方向で隣り合うように配置されている。
表面充填部材74Aは、封止機能を有する透光性の高分子材料からなる。表面充填部材74Aの高分子材料は、例えば、EVA等の透光性樹脂材料が挙げられる。
裏面充填部材74Bは、封止機能を有する高分子材料からなる。ここで、裏面充填部材74Bは、白色加工されている。裏面充填部材74Bの高分子材料は、例えば、EVA等が白色加工された樹脂材料が挙げられる。
これにより、第1領域において、裏面充填部材74Bが表面側から裏面側にわたり白色加工されているので、裏面充填部材74Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
なお、裏面充填部材74Bは、白色でなくてもよく、入射光を反射または吸収するように着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、表面側からの入射光が、裏面充填部材74Bの表面において散乱、反射、または吸収されるので、裏面充填部材への太陽光の入射が抑制され、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
[9.変形例5]
図11Aは、実施の形態の変形例5に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第1の構造断面図である。また、図11Bは、実施の形態の変形例5に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第2の構造断面図である。具体的には、図11Aは、図1の太陽電池モジュールにおけるVa−Va断面図に対応し、太陽電池素子11の列方向に沿った外辺を行方向で切断した場合の断面図である。また、図11Bは、図1の太陽電池モジュールにおけるVb−Vb断面図に対応し、太陽電池素子11のコーナー部近傍である領域Cを行方向で切断した場合の断面図である。
図11Aおよび図11Bに共通して、太陽電池モジュール6は、太陽電池素子11と、光反射部材40と、太陽電池素子11の表面側に配置された表面保護部材80と、太陽電池素子11の裏面側に配置された裏面保護部材90と、太陽電池素子11および光反射部材40と表面保護部材80との間に配置された表面充填部材75Aと、太陽電池素子11および光反射部材40と裏面保護部材90との間に配置された裏面充填部材75Bとを備える。
なお、太陽電池素子11の裏面と光反射部材40の表面とは、互いに導通しないように絶縁接着剤などの絶縁部材(図11Aに図示せず)を介して接着されている。または、太陽電池素子11と光反射部材40との絶縁性を確保するため、太陽電池素子11の裏面と接触する光反射部材40の表面には、金属層41が形成されていなくてもよい。
ここで、太陽電池素子11および光反射部材40とは、太陽電池素子11の裏面端部と光反射部材40の表面端部とが絶縁部材を介して接することにより、受光面の方向で隣り合うように配置されている。
表面充填部材75Aは、封止機能を有する透光性の高分子材料からなる。表面充填部材75Aの高分子材料は、例えば、EVA等の透光性樹脂材料が挙げられる。
裏面充填部材75Bは、封止機能を有する高分子材料からなる。ここで、裏面充填部材75Bは、白色加工されている。裏面充填部材75Bの高分子材料は、例えば、EVA等が白色加工された樹脂材料が挙げられる。
これにより、第1領域において、裏面充填部材75Bが表面側から裏面側にわたり白色加工されているので、裏面充填部材75Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
なお、裏面充填部材75Bは、白色でなくてもよく、入射光を反射または吸収するように着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、表面側からの入射光が、裏面充填部材75Bの表面において散乱、反射、または吸収されるので、裏面充填部材への太陽光の入射が抑制され、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
[10.変形例6]
なお、上記実施の形態およびその変形例1〜5では、隣り合う2つの太陽電池素子11の間に、1つの光反射部材40が配置されている態様を示した。しかしながら、太陽電池素子11間には、複数の光反射部材が配置されていてもよい。
図12Aは、実施の形態の変形例6に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第1の構造断面図である。また、図12Bは、実施の形態の変形例6に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第2の構造断面図である。具体的には、図12Aは、図1の太陽電池モジュールにおけるVa−Va断面図に対応し、太陽電池素子11の列方向に沿った外辺を行方向で切断した場合の断面図である。また、図12Bは、図1の太陽電池モジュールにおけるVb−Vb断面図に対応し、太陽電池素子11のコーナー部近傍である領域Cを行方向で切断した場合の断面図である。
図12Aおよび図12Bに共通して、太陽電池モジュール7は、太陽電池素子11と、光反射部材43Lおよび43Rと、太陽電池素子11の表面側に配置された表面保護部材80と、太陽電池素子11の裏面側に配置された裏面保護部材90と、太陽電池素子11ならびに光反射部材43Lおよび43Rと表面保護部材80との間に配置された表面充填部材76Aと、太陽電池素子11ならびに光反射部材43Lおよび43Rと裏面保護部材90との間に配置された裏面充填部材76Bとを備える。
光反射部材43Lは、図12Aに示された左側の太陽電池素子11と受光面に平行な方向で隣り合い、右側の太陽電池素子11の方向へ張り出すように形成されている。光反射部材43Rは、図12Aに示された右側の太陽電池素子11と受光面に平行な方向で隣り合い、左側の太陽電池素子11の方向へ張り出すように形成されている。ここで、光反射部材43Lと光反射部材43Rとは、受光面に平行な方向において離間している。なお、光反射部材43Lおよび43Rは、実施の形態に係る光反射部材40と同様の構造を有し、それぞれ、高分子層と金属層とを有している。光反射部材43Lおよび43Rの上記配置構成により、光反射部材43Lと43Rとの間において、隣り合う太陽電池素子11の間であって光反射部材43Lおよび43Rが配置されていない領域である第1領域が存在する。
表面充填部材76Aは、封止機能を有する透光性の高分子材料からなる。表面充填部材76Aの高分子材料は、例えば、EVA等の透光性樹脂材料が挙げられる。
裏面充填部材76Bは、封止機能を有する高分子材料からなる。ここで、裏面充填部材76Bは、白色加工されている。裏面充填部材76Bの高分子材料は、例えば、EVA等が白色加工された樹脂材料が挙げられる。
これにより、第1領域において、裏面充填部材76Bが表面側から裏面側にわたり白色加工されているので、裏面充填部材76Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材43Lおよび43Rの裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材43Lおよび43Rの劣化を抑制することが可能となる。
また、光反射部材43Lおよび43Rが離間して配置されているので、光反射部材を挟んで隣り合う太陽電池素子11同士が、金属層を介して短絡してしまうことを防止できる。
なお、光反射部材43Lと光反射部材43Rとの絶縁性を確保するため、光反射部材43Lと光反射部材43Rとは、0.4mm以上離れていることが好ましい。
なお、裏面充填部材76Bは、白色でなくてもよく、入射光を反射または吸収するように着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、表面側からの入射光が、裏面充填部材76Bの表面において散乱、反射、または吸収されるので、裏面充填部材76Bへの太陽光の入射が抑制され、光反射部材43Lおよび43Rの劣化を抑制することが可能となる。
[11.変形例7]
本変形例では、変形例6と同様に、隣り合う太陽電池素子11同士が、金属層を介して短絡してしまうことを防止する構成を有している。
図13Aは、実施の形態の変形例7に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第1の構造断面図である。また、図13Bは、実施の形態の変形例7に係る太陽電池モジュールの光反射部材およびその周辺の第2の構造断面図である。具体的には、図13Aは、図1の太陽電池モジュールにおけるVa−Va断面図に対応し、太陽電池素子11の列方向に沿った外辺を行方向で切断した場合の断面図である。また、図13Bは、図1の太陽電池モジュールにおけるVb−Vb断面図に対応し、太陽電池素子11のコーナー部近傍である領域Cを行方向で切断した場合の断面図である。
図13Aおよび図13Bに共通して、太陽電池モジュール8は、太陽電池素子11と、光反射部材44と、太陽電池素子11の表面側に配置された表面保護部材80と、太陽電池素子11の裏面側に配置された裏面保護部材90と、太陽電池素子11および光反射部材44と表面保護部材80との間に配置された表面充填部材77Aと、太陽電池素子11および光反射部材44と裏面保護部材90との間に配置された裏面充填部材77Bとを備える。
光反射部材44は、隣り合う2つの太陽電池素子11の間であって、当該2つの太陽電池素子11と受光面に平行な方向で隣り合うように配置されており、表面側の面は、連続した凹凸形状となっている。上記凹凸形状を有するための構造として、光反射部材44は、例えば、金属層41と、高分子層42とを備える。この凹凸形状により、光反射部材44は、太陽電池モジュール8の受光面の略法線方向から入射する光を、斜め方向へと反射する。斜め方向へ反射した光は、表面保護部材80の裏面で再反射して、光反射部材44に隣接する太陽電池素子11へと入射する。
高分子層42は、底面が裏面充填部材77Bと接しており、裏面充填部材77Bが有する高分子材料よりも硬質である高分子材料を主成分とする部材である。なお、高分子層42の表面には、複数の凹凸が形成されている。高分子層42の材料として硬質な高分子材料を適用することにより、高分子層42の表面加工の制御性が向上し、凹凸形状の精度を上げることが可能となる。高分子層42が有する上記高分子材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好適である。
金属層41は、高分子層42の表面上に形成された金属部材であり、高分子層42と接していない面は、表面充填部材77Aと接している。金属層41は、例えば、光に対して反射率の高いAlなどが好適である。金属層41には、高分子層42の表面形状を反映した複数の凹凸が形成されている。ここで、金属層41は、図13Aおよび図13Bに示された左側の太陽電池素子11に近い側に形成された第1金属層と、右側の太陽電池素子11に近い側に形成され、当該第1金属層と電気的に絶縁された第2金属層とを有している。
表面充填部材77Aは、封止機能を有する透光性の高分子材料からなる。表面充填部材77Aの高分子材料は、例えば、EVA等の透光性樹脂材料が挙げられる。
裏面充填部材77Bは、封止機能を有する高分子材料からなる。ここで、裏面充填部材77Bは、白色加工されている。裏面充填部材77Bの高分子材料は、例えば、EVA等が白色加工された樹脂材料が挙げられる。
これにより、第1領域において、裏面充填部材77Bが表面側から裏面側にわたり白色加工されているので、裏面充填部材77Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材44の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材44の劣化を抑制することが可能となる。
また、光反射部材44を構成する第1金属層と第2金属層とが電気的に絶縁されているので、光反射部材44を挟んで隣り合う太陽電池素子11同士が、金属層41を介して短絡してしまうことを防止できる。
なお、第1金属層と第2金属層との絶縁性を確保するため、第1金属層と第2金属層とは、0.4mm以上離れていることが好ましい。
なお、光反射部材44の高分子層42は、白色であってもよく、また、着色(例えば、黒色)されていてもよい。これにより、第1金属層と第2金属層との隙間領域の表面において、入射光が、散乱、反射、または吸収されるので、高分子層42への太陽光の入射が抑制され、光反射部材44の劣化を抑制することが可能となる。
[12.効果など]
本実施の形態に係る太陽電池モジュール1〜8は、受光面に2次元状に配置された複数の太陽電池素子11と、太陽電池素子11と受光面の方向で隣り合うように配置された光反射部材40と、太陽電池素子11の表面側に配置された表面保護部材80と、太陽電池素子11の裏面側に配置された裏面保護部材90と、太陽電池素子11および光反射部材40と表面保護部材80との間に配置された表面充填部材と、太陽電池素子11および光反射部材40と裏面保護部材90との間に配置された裏面充填部材とを備え、受光面の法線方向から見た場合における太陽電池素子11と光反射部材40との間の領域である第1領域において、裏面充填部材の表面側は着色されている。
上記構成によれば、第1領域において、裏面充填部材の表面側が着色されているので、太陽電池モジュールの表面側から裏面充填部材への太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
また、太陽電池モジュール4において、裏面保護部材91は、透光性を有し、受光面の法線方向から見た場合における光反射部材40が配置された領域である第2領域と上記第1領域とにおいて、裏面充填部材73Bは、表面側から裏面側にわたり着色されていてもよい。
これにより、両面受光型の太陽電池モジュール4の場合には、表面側からの入射光は、第1領域において素子間白色部173Cの表面で乱反射し、裏面充填部材73Bへの太陽光の入射が抑制される。また、裏面側からの入射光は、第2領域において素子間白色部173Cの裏面で乱反射する。よって、光反射部材40の裏面への太陽光の入射が抑制されるので、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
また、太陽電池モジュール1において、裏面保護部材90は、着色されており、第2領域と、太陽電池素子が配置された領域である第3領域と、第1領域とにおいて、裏面充填部材70Bは、表面側から裏面側にわたり着色されていてもよい。
これにより、第1領域において、裏面充填部材70Bの表面側が着色されているので、太陽電池モジュールの表面側から裏面充填部材70Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。また、裏面充填部材70Bの材質を一様にできるので、製造工程を簡素化できる。
また、太陽電池モジュール2において、さらに、光反射部材40の受光面方向における端部40sの側面および端部40sの表面は、裏面充填部材71Bで覆われていてもよい。
これにより、第1領域および第2領域の境界部では、入射光は裏面充填部材71Bの表面で乱反射し、光反射部材40の側面への光照射が抑制されるので、光反射部材40の劣化をさらに抑制することが可能となる。
また、太陽電池モジュール1〜8において、裏面充填部材は、白色に着色されていてもよい。
これにより、太陽電池モジュールの表面側からの入射光は、第1領域において裏面充填部材の表面で乱反射し、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制される。よって光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
また、太陽電池モジュール1〜8において、裏面充填部材は、黒色に着色されていてもよい。
これにより、太陽電池モジュールの表面側からの入射光は、第1領域において裏面充填部材の表面で吸収され、光反射部材40の裏面への光の照射が抑制される。よって光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。
また、太陽電池モジュール1〜8において、光反射部材は、高分子材料を主成分とする高分子層42と、高分子層42の表面に形成された金属層41とを備えてもよい。
これにより、光反射部材の表面に入射した光は、金属層41の表面で反射する。よって、太陽電池素子11に直接入射しない光を、太陽電池素子11へと再配光できるので、太陽電池モジュール全体の光電変換効率を向上させることが可能となる。
また、太陽電池モジュール8において、光反射部材44は、第1太陽電池素子と第2太陽電池素子との間であって、第1太陽電池素子および第2太陽電池素子と受光面に平行な方向で隣り合うように配置されており、金属層41は、第1太陽電池素子に近い側に形成された第1金属層と、第2太陽電池素子に近い側に形成され第1金属層と電気的に絶縁された第2金属層とを有してもよい。
これにより、第1領域において、裏面充填部材77Bが表面側から裏面側にわたり白色加工されているので、裏面充填部材77Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材44の裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材44の劣化を抑制することが可能となる。また、光反射部材44を構成する第1金属層と第2金属層とが電気的に絶縁されているので、光反射部材44を挟んで隣り合う太陽電池素子11同士が、金属層41を介して短絡してしまうことを防止できる。
また、太陽電池モジュール7において、隣り合う第1太陽電池素子および第2太陽電池素子との間であって、第1太陽電池素子と受光面に平行な方向で隣り合い、第2太陽電池素子の方向へ張り出すように形成された光反射部材43Lと、第1太陽電池素子および第2太陽電池素子の間であって、第2太陽電池素子と受光面に平行な方向で隣り合い、第1太陽電池素子の方向へ張り出すように形成された光反射部材43Rとを含み、光反射部材43Lおよび43Rは、受光面に平行な方向において離間していてもよい。
これにより、第1領域において、裏面充填部材76Bが表面側から裏面側にわたり白色加工されているので、裏面充填部材76Bへの太陽光の入射が抑制される。よって、光反射部材43Lおよび43Rの裏面への光の照射が抑制されるので、光反射部材43Lおよび43Rの劣化を抑制することが可能となる。また、光反射部材43Lおよび43Rが離間して配置されているので、光反射部材を挟んで隣り合う太陽電池素子11同士が、金属層を介して短絡してしまうことを防止できる。
また、太陽電池モジュール1〜8において、光反射部材の表面には、複数の凹凸が形成されていてもよい。
これにより、光反射部材の表面に入射した光は、光反射部材の表面で拡散する。よって、太陽電池素子11に直接入射しない光を、太陽電池素子11へと再配光できるので、太陽電池モジュール全体の光電変換効率を向上させることが可能となる。
(その他の実施の形態)
以上、本発明に係る太陽電池モジュールについて、上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、太陽電池素子11は、光起電力としての機能を有するものであればよく、太陽電池素子の構造に限定されない。
上記実施の形態に係る太陽電池モジュール1〜6では、複数の太陽電池素子11が面上に行列状配置された構成を示したが、行列状配置に限られない。例えば、円環状配置や1次元の直線状または曲線状に配置された構成であってもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
例えば、図9に示された変形例3に係る太陽電池モジュール4において、図10Aおよび図10Bに示された変形例4に係る光反射部材40と太陽電池素子11との配置関係を組み合わせてもよい。また、図9に示された変形例3に係る太陽電池モジュール4において、図11Aおよび図11Bに示された変形例5に係る光反射部材40と太陽電池素子11との配置関係を組み合わせてもよい。
これにより、太陽電池素子11の両面への太陽光の照射は促進され、かつ、光反射部材40の裏面への太陽光の入射が抑制されるので、高い光変換効率を維持しつつ光反射部材40の劣化を抑制することが可能となる。