JP6534278B2 - 紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法 - Google Patents

紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法 Download PDF

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Description

本発明は、紙葉類にテープが貼られているか否かを判別することができる紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法に関する。
紙幣等の紙葉類は短手方向に沿って折り目を入れて折り畳まれることが多い。そして、この折り目によって短手方向に沿った破れが生じた場合にテープによって補強されることがある。
このようにしてテープが貼られた紙葉類を検知することができる従来技術として、例えば特許文献1で開示されている紙葉類の厚さ検出装置がある。
特許文献1で開示されている紙葉類の厚さ検出装置は、固定された回転軸に設けられた基準ローラと基準ローラに対向接触して設けられた検知ローラとの間を通る紙葉類の厚さに応じて回動変位する検知ブロックを用いた機械式の厚み検知を行っている。
特許第4819162号公報 米国特許第8089045号明細書
しかしながら、機械式の厚み検知では50μm以上の厚みを有するテープしか検知することができず、例えば30μm厚や40μm厚といった薄いテープを検出することができないという問題があった。
一方、特許文献2で開示されている検知装置は、機械式の厚み検知ではなく紙葉類のしわやテープ貼付を光学的に検知している。しかしながら、特許文献2で開示されている検知装置では、紙葉類に対して斜め上方から光を照射することで、テープ中央よりも光源側に位置するテープ側方端の明るい反射やテープ中央よりも光源から離れているテープ側方端の影を検出して紙葉類にテープが貼られているかを検知しており、光源の位置を工夫する必要があるため、機器の構造が複雑になる。
本発明は、上記の状況に鑑み、薄いテープが貼られている場合でも紙葉類にテープが貼られているか否かを判別することができる紙葉類判別装置及び紙葉類判別方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明に係る紙葉類判別装置は、紙葉類の撮像画像に基づいて紙葉類にテープが貼られているかを判別する紙葉類判別装置であって、正当な紙葉類の撮像画像に含まれる前記正当な紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点である参照エッジ点を記憶する記憶部と、判別対象となる紙葉類の撮像画像から前記判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出するエッジ点抽出部と、前記エッジ点抽出部によって抽出されたエッジ点から、前記参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いて残存エッジ点を抽出する残存エッジ点抽出部と、前記残存エッジ点に基づいて前記判別対象となる紙葉類にテープが貼られているかを解析する解析部とを備えた構成(第1の構成)とする。
このような構成によると、テープ貼付を光学的に検知しているので、薄いテープが貼られている場合でも紙葉類にテープが貼られているか否かを判別することができる。また、紙葉類に対して斜め上方から光を照射することで発生するテープ側方端の明るい反射や影を利用しないので、光源の位置を工夫する必要がない。したがって、機器の構造を簡単にすることができる。
また、上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点から紙葉類の図柄に起因して発生したエッジ点を取り除くことができる。また、テープが貼付された領域ではテープの影響によって画素が暗くなるため、上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点からテープ側方端に起因して発生していないと推定したエッジ点を取り除くことができる。したがって、テープ貼付の検知精度を高くすることができる。
上記第1の構成の紙葉類判別装置において、前記参照エッジ点は、前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれる第1濃度勾配方向範囲のエッジ点である第1参照エッジ点と、前記第1濃度勾配方向範囲と逆方向である第2濃度勾配方向範囲のエッジ点である第2参照エッジ点とを含み、前記エッジ点抽出部は、前記判別対象となる紙葉類の撮像画像から前記第1濃度勾配方向範囲のエッジ点および前記第2濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出し、前記残存エッジ点は、前記エッジ点抽出部によって抽出された前記第1濃度勾配方向範囲のエッジ点から、前記第1参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いた第1残存エッジ点と、前記エッジ点抽出部によって抽出された前記第2濃度勾配方向範囲のエッジ点から、前記第2参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いた第2残存エッジ点とを含む構成(第2の構成)であることが好ましい。
このような構成によると、右側テープ側方端および左側テープ側方端それぞれの検知が可能となり、テープ貼付の検知精度をより一層高くすることができる。
上記第1または第2の構成の紙葉類判別装置において、前記解析部は、所定サイズ領域における前記残存エッジ点の密度に基づいて前記判別対象となる紙葉類にテープが貼られているかを解析する構成(第3の構成)であることが好ましい。
このような構成によると、所定サイズ領域の形状を変えることで貼り付け向きの異なるテープを検知することができる。例えば所定サイズ領域を縦長形状にすることで縦(紙葉類の短手方向)に貼付されたテープを検知することができ、所定サイズ領域を斜めに傾いた形状にすることで斜めに傾いて貼付されたテープを検知することができる。
上記第1〜第3のいずれかの構成の紙葉類判別装置において、前記残存エッジ点抽出部は、前記判別対象となる紙葉類の撮像画像に、前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない前記判別対象となる紙葉類の短手方向に沿った画素が明るい細線状領域が存在していると推定した場合に、前記細線状領域の周囲に位置するエッジ点も前記エッジ点抽出部によって抽出されたエッジ点から取り除く構成(第4の構成)であることが好ましい。
このような構成によると、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点から、強い折り目によって発生した細い明線の影響で現れたエッジ点を取り除くことができる。したがって、テープ貼付の検知精度をより一層高くすることができる。
上記第1〜第4のいずれかの構成の紙葉類判別装置において、前記判別対象となる紙葉類の撮像画像において、前記判別対象となる紙葉類の長手方向の一端から他端に向かう方向で、第1領域から前記第1領域よりも暗い第2領域に変化する境である第1境部および第3領域から前記第3領域よりも明るい第4領域に変化する境である第2境部を検知する検知部と、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域に位置する画素の画素値に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定する判定部とを備えた構成(第5の構成)であることが好ましい。
このような構成によると、エッジ点を抽出せずにテープが貼られているかを判定することができるので、貼付されたテープの側方端によって発生するエッジが鮮明でない場合でも紙葉類にテープが貼られていることを検知することができる。
上記第5の構成の紙葉類判別装置において、前記判定部は、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の間隔が判定対象であるテープの最小幅以上であり最大幅以下である場合にのみ、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域に位置する画素の画素値に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定する構成(第6の構成)であることが好ましい。
このような構成によると、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との全ての組合せを判定せず、判定する組合せを判定対象であるテープの幅を考慮して絞り込むので、判定時間の短縮や誤検知の防止を図ることができる。
上記第5または第6の構成の紙葉類判別装置において、前記判定部は、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域に位置する画素の画素値の分散に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定する構成(第7の構成)であることが好ましい。
テープが貼られている領域は濃度むらが小さいので、画素値の分散が小さくなる。したがって、このような構成によると、テープ貼付の検知精度を高くすることができる。
上記第5〜第7のいずれかの構成の紙葉類判別装置において、前記判定部は、前記第1領域の画素値および前記第4領域の画素値に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定する構成(第8の構成)であることが好ましい。
このような構成によると、第1境部および第2境部を検知する条件を緩く設定することができるので、判別対象となる紙葉類の背景濃度が一様でない場合でもテープの貼付を検知することができる。
上記目的を達成するために本発明に係る紙葉類判別方法は、紙葉類の撮像画像に基づいて紙葉類にテープが貼られているかを判別する紙葉類判別装置に適用される紙葉類判別方法であって、前記紙葉類判別装置が、判別対象となる紙葉類の撮像画像から前記判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出するエッジ点抽出工程と、前記紙葉類判別装置が、前記エッジ点抽出工程によって抽出されたエッジ点から、正当な紙葉類の撮像画像に含まれる前記正当な紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点である参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いて残存エッジ点を抽出する残存エッジ点抽出工程と、前記紙葉類判別装置が、前記残存エッジ点に基づいて前記判別対象となる紙葉類にテープが貼られているかを解析する解析工程とを備えた構成とする。
このような構成によると、テープ貼付を光学的に検知しているので、薄いテープが貼られている場合でも紙葉類にテープが貼られているか否かを判別することができる。また、紙葉類に対して斜め上方から光を照射することで発生するテープ側方端の明るい反射や影を利用しないので、光源の位置を工夫する必要がない。したがって、上記の紙葉類判別方法構造の実施が容易になる。
また、上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点から紙葉類の図柄に起因して発生したエッジ点を取り除くことができる。また、テープが貼付された領域ではテープの影響によって画素が暗くなるため、上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点からテープ側方端に起因して発生していないと推定したエッジ点を取り除くことができる。したがって、テープ貼付の検知精度を高くすることができる。
本発明によると、薄いテープが貼られている場合でも紙葉類にテープが貼られているか否かを判別することができる。
本発明に係る紙葉類判別手法の概要を示す図 本発明の第1実施形態に係る紙葉類判別装置の構成を示すブロック図 平滑化フィルタの一例を示す図 ラプラシアンフィルタの一例を示す図 横方向Prewittフィルタの一例を示す図 縦方向Prewittフィルタの一例を示す図 第1の推定処理を示すフローチャート 判別対象となる紙幣の撮像画像に関する画素値ヒストグラム 第2の推定処理を示すフローチャート 判別対象となる紙幣の撮像画像に関する短手方向の平均画素値を示す図 密度検出用フィルタの一例を示す図 密度検出用フィルタの他の例を示す図 本発明の第2実施形態に係る紙葉類判別装置の構成を示すブロック図 境部検知処理を示すフローチャート 着目点、左側領域、および右側領域の配置を示す図 判定処理を示すフローチャート 背景濃度が一様でない場所にテープが貼付された場合の画素値分布を模式的に示す図 背景濃度が一様でない場所にインク滲みがある場合の画素値分布を模式的に示す図
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る紙葉類判別手法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る紙葉類判別手法の概要について説明した後に、本発明に係る紙葉類判別手法を適用した紙幣判別装置についての実施形態を説明することとする。
<本発明に係る紙葉類判別手法の概要>
図1は、本発明に係る紙葉類判別手法の概要を示す図である。本発明に係る紙葉類判別手法では、まず、判別対象である紙葉類に光を照射し、判別対象である紙葉類からの透過光または反射光に基づいて判別対象である紙葉類の撮像画像を生成する(図1の(1)参照)。
次に、判別対象である紙葉類の撮像画像から判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出する(図1の(2)参照)。ここで、エッジとは、画像の明暗が著しく変化している箇所のことを指す。以下の説明では、エッジの濃度が明るい方から暗い方に向かう方向を濃度勾配方向としている。また、エッジ点とは、画像中のエッジに該当する画素とする。
例えば図1の(2)に示したように、判別対象となる紙葉類の左端から右端に向かう方向に対して±12.5度の幅を持って判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲(図1の(2)においてA方向範囲と表記)のエッジ点と、判別対象となる紙葉類の右端から左端に向かう方向に対して±12.5度の幅を持って判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲(図1の(2)においてB方向範囲と表記)のエッジ点とを抽出する。
紙幣等の紙葉類では短手方向に沿ったテープの貼付が想定されるため、上記のような特定のエッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点を抽出することができる。
次に、抽出した特定のエッジ点から、正当な紙葉類の撮像画像に含まれる正当な紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点である参照エッジ点に対応するエッジ点および正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域、即ち本実施形態では画素値の大きい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いて残存エッジ点を抽出する(図1の(3)参照)。ここで、正当な紙葉類とは、汚れやしわ、折り目などの汚損が生じておらずテープの貼付もない紙葉類を意味している。
特定のエッジ点を抽出する際に用いた「判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲」と、参照エッジ点を求める際に用いる「正当な紙葉類の撮像画像に含まれる正当な紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲」とは完全一致していなくても構わないが、完全一致していることが望ましい。
上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点から紙葉類の図柄に起因して発生したエッジ点を取り除くことができる。また、テープが貼付された領域ではテープの影響によって画素が暗くなる、即ち本実施形態では画素値が小さくなるため、上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点からテープ側方端に起因して発生していないと推定したエッジ点を取り除くことができる。
最後に、抽出した残存エッジ点に基づいて判別対象である紙葉類にテープが貼られているかを解析する。
このように本発明に係る紙葉類判別手法では、テープ貼付を光学的に検知している。従って、薄いテープが貼られている場合でも紙葉類にテープが貼られているか否かを判別することができる。また、紙葉類に対して斜め上方から光を照射することで発生するテープ側方端の明るい反射や影を利用しないので、光源の位置を工夫する必要がない。さらに、本発明に係る紙葉類判別手法では、上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点から紙葉類の図柄に起因して発生したエッジ点を取り除くことができる。また、テープが貼付された領域ではテープの影響によって画素値が小さくなるため、上記のような残存エッジ点の抽出により、テープ側方端に起因して発生した可能性があるエッジ点からテープ側方端に起因して発生していないと推定したエッジ点を取り除くことができる。したがって、テープ貼付の検知精度を高くすることができる。
以下では、図1を用いて説明した本発明に係る紙葉類判別手法を適用した紙幣判別装置についての実施形態を詳細に説明するが、本発明に係る紙葉類判別手法は紙幣のみならず、小切手、手形及び商品券等、他の任意の紙葉類に対しても適用することができる。
<第1実施形態>
図2は、本発明の第1実施形態に係る紙幣判別装置10の構成を示すブロック図である。なお、図2においては紙幣判別装置10の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
紙幣判別装置10は、イメージラインセンサ部1と、制御部2と、記憶部3とを備えている。また、制御部2は、画像データ取得部2aと、金種識別部2bと、エッジ点抽出部2cと、残存エッジ点抽出部2dと、解析部2eとを備えている。また、記憶部3は、金種識別テンプレート3aと、各種フィルタ3bと、参照エッジ点3cと、解析基準情報3dとを記憶している。
イメージラインセンサ部1は、図示しない搬送機構によって搬送される紙幣からの透過光または反射光を受光するセンサ部であり、複数の受光センサを直線状に配置することで構成される。紙幣に照射する光としては、汚れに反応しにくい赤外波長の光が好ましいが、白色、赤色、緑色、青色などの可視光でも良い。また、イメージラインセンサ部1は、受光結果を制御部2の画像データ取得部2bに出力する処理を併せて行う。
制御部2は、イメージラインセンサ部1からの出力に基づいて紙幣の画像データを生成し、生成した画像データを解析して紙幣にテープが貼られているかの判別を行う処理部である。
画像データ取得部2aは、イメージラインセンサ部1からの出力データをメモリに展開し、1枚の紙幣ごとに合成し、紙幣全体についての画像データを生成する処理を行う処理部である。また、画像データ取得部2aは、生成した画像データを金種識別部2bおよびエッジ点抽出部2cにそれぞれ出力する処理を併せて行う。
金種識別部2bは、画像データ取得部2aによって生成された画像データの特徴パターンと、紙幣の金種ごとの特徴パターンである金種識別テンプレート3aとを比較して、紙幣の金種を判定する。
エッジ点抽出部2cは、各種フィルタ3bを用いて、画像データ取得部2bが出力した画像データを平滑化し、平滑化した画像データから紙幣の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出する処理を行う処理部である。また、エッジ点抽出部2cは、抽出したエッジ点を示すエッジ点画像を残存エッジ点抽出部2dに出力する処理を併せて行う。
本実施形態では、エッジ点抽出部2cは、紙幣の左端から右端に向かう方向に対して±12.5度の幅を持って紙幣の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲(以下、A方向範囲ともいう)のエッジ点と、紙幣の右端から左端に向かう方向に対して±12.5度の幅を持って紙幣の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲(以下、B方向範囲ともいう)のエッジ点とを抽出する。ここで±12.5度の幅を持っているのは、テープが斜めに貼られていることを考慮しているためである。しかしながら、+12.5度は一例であって0度以上+45度以下の任意の値であれば良い。同様に、−12.5度も一例であって−45度以上0度以下の任意の値であれば良い。また、各濃度勾配方向範囲は紙幣の長手方向に対して線対称で無くても良く、両濃度勾配方向範囲は紙幣の短手方向に対して線対称で無くても良い。また、右側テープ側方端および左側テープ側方端のいずれか一方が確実に検知できなくなるが、前者のエッジ点および後者のエッジ点のいずれか一方のみを抽出する形態であっても構わない。
画像データのフィルタ処理では、フィルタの中心と注目画素とが重なるようにし、各重なり位置においてフィルタの係数と画素の画素値とを乗算し、それぞれの乗算値の和を注目画素の画素値とする。
平滑化においては、例えば図3に示す3×3画素の係数が全て1である平滑化フィルタを用いることができる。平滑化によって、画像に重畳しているランダムなノイズを除去することができる。なお、平滑化を行わない場合でも、エッジ点および濃度勾配方向の検出を行うことは可能である。
また、エッジ点の検出においては、例えば図4に示す3×3画素の8方向ラプラシアンフィルタを用いることができる。ラプラシアンフィルタを用いたフィルタ処理によって検出されるゼロクロス点が原画像のエッジ部分となる。
また、濃度勾配方向の検出においては、例えば図5に示す3×3画素の横方向Prewittフィルタおよび図6に示す3×3画素の縦方向Prewittフィルタを用いることができる。横方向Prewittフィルタを用いたフィルタ処理によって得られる注目画素の画素値と縦方向Prewittフィルタを用いたフィルタ処理によって得られる注目画素の画素値との間の、正負組合せおよび絶対値の比によって濃度勾配方向を検出することができる。
なお、上記の説明では、8方ラプラシアンフィルタ、横方向Prewittフィルタおよび縦方向Prewittフィルタを用いてエッジ点と濃度勾配方向を検出する例を示したが、Sobelフィルタなど他のフィルタを用いることとしてもよいし、各種フィルタを適宜組み合わせることとしても良い。また、各種フィルタのサイズや係数についても特に限定されない。
図2の説明に戻り、残存エッジ点抽出部2dについて説明する。
残存エッジ点抽出部2dは、エッジ点抽出部2cによって抽出されたエッジ点から、金種識別部2bによって識別された金種の参照エッジ点に対応するエッジ点および正当な紙幣の撮像画像に含まれていない画素値の大きい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除く。
また、残存エッジ点抽出部2dは、判別対称となる紙幣の画像データに、正当な紙幣の撮像画像に含まれていない判別対象となる紙幣の短手方向に沿った画素値の大きい細線状領域が存在していると推定した場合に、その細線状領域の周囲に位置するエッジ点もエッジ点抽出部2cによって抽出されたエッジ点から取り除く。なお、上記の3種類のエッジ点を取り除く順番は特に限定されない。また、1種類ずつ順に取り除いても良く、複数種類のエッジ点を同時に取り除いても良い。
本実施形態では、残存エッジ点抽出部2dは、エッジ点抽出部2cによって抽出されたA方向範囲のエッジ点を示すエッジ点画像、後述するA方向範囲の参照エッジ点を示す画像、および後述する各推定処理の結果を用いて、A方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像を生成する。同様に、残存エッジ点抽出部2dは、エッジ点抽出部2cによって抽出されたB方向範囲のエッジ点を示すエッジ点画像、後述するB方向範囲の参照エッジ点を示す画像、および後述する各推定処理の結果を用いて、B方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像を生成する。また、残存エッジ点抽出部2dは、A方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像およびB方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像を解析部2eに出力する処理を併せて行う。
ここで、参照エッジ点の作成手順の一例について説明する。参照エッジ点とは正当な紙幣の画像データに現れるエッジ点であり、テープのエッジ点を抽出するため、除去すべきエッジ点のマスクパターンとして使用する。
まず、複数枚(例えば200枚)の正当な紙幣の画像データについて、A方向範囲のエッジ点を検出し、判定閾値(例えば5枚)以上の枚数で同一位置のエッジ点があれば、A方向範囲の有効エッジ点とする。そして、判別対象となる紙幣と正当な紙幣の位置ずれの吸収を主たる目的として、有効エッジ点を周辺画素に拡張する膨張処理を行う。周辺画素としては、例えば隣接する近傍8画素としても良く、紙幣の左端から右端に向かう方向に隣接する近傍1画素としても良い。このようにして得られたA方向範囲の有効エッジ点をA方向範囲の参照エッジ点とする。記憶部3はA方向範囲の参照エッジ点を示す画像の形式でA方向範囲の参照エッジ点を記憶する。
同様に、複数枚(例えば200枚)の正当な紙幣の画像データについて、B方向範囲のエッジ点を検出し、判定閾値(例えば5枚)以上の枚数で同一位置のエッジ点があれば、B方向範囲の有効エッジ点とする。そして、判別対象となる紙幣と正当な紙幣の位置ずれの吸収を主たる目的として、有効エッジ点を周辺画素に拡張する膨張処理を行う。周辺画素としては、例えば隣接する近傍8画素としても良く、紙幣の左端から右端に向かう方向に隣接する近傍1画素としても良い。このようにして得られたB方向範囲の有効エッジ点をB方向範囲の参照エッジ点とする。記憶部3はB方向範囲の参照エッジ点を示す画像の形式でB方向範囲の参照エッジ点を記憶する。
上記で説明したA方向範囲の参照エッジ点およびB方向範囲の参照エッジ点は金種によって異なるので、金種ごとに記憶されている。また、上記で説明した参照エッジ点の作成は紙幣判別装置10の製品出荷前に行われ、参照エッジ点3cがあらかじめ記憶部3に記憶された状態で紙幣判別装置10が製品出荷される。参照エッジ点の作成は紙幣判別装置10以外の装置を用いて実施しても良く、紙幣判別装置10自体を用いて実施しても良い。また、記憶部3の記憶内容の書き換えを可能にするためのインターフェースを紙幣判別装置10に設け、参照エッジ点3cの追加や修正などが容易に行えるようにしても良い。
ここで、注目エッジ点が正当な紙幣の撮像画像に含まれていない例えばしわ、折れのような画素値の大きい領域に起因して発生したエッジ点であるか否かを推定する第1の推定処理について図7のフローチャートを用いて説明する。かかる第1の推定処理は残存エッジ点抽出部2dが実行する。かかる第1の推定処理によって処理される注目エッジ点はエッジ点抽出部2cによって抽出されたエッジ点が最大となる。例えば、かかる第1の推定処理の実行前に、エッジ点抽出部2cによって抽出されたエッジ点から金種識別部2bによって識別された金種の参照エッジ点に対応するエッジ点が取り除かれている場合には、残っているエッジ点がかかる第1の推定処理によって処理される注目エッジ点となる。
残存エッジ点抽出部2dは、判別対象となる紙幣の撮像画像の最頻出画素値を求める(ステップS1)。図8は、判別対象となる紙幣の撮像画像に関する画素値ヒストグラムの一例を示す図である。図8に示す例では、判別対象となる紙幣の撮像画像の濃淡が256諧調であり、画素値0の画素が最も暗い画素であり、画素値256の画素が最も明るい画素であり、画素値188が最頻出画素値となっている。本実施形態では、上記の“最頻出画素値”を、判別対象となる紙幣の撮像画像の背景を代表する画素値として、ステップS2以降において利用する。ステップS2以降の処理は個々の注目エッジ点に対して実行される。
次に、残存エッジ点抽出部2dは、注目エッジ点の左側(紙幣の左端側)に隣接して紙幣の右端から左端に向かう方向で連続して並ぶ3つの画素の画素値それぞれが上記の“最頻出画素値”から5を引いた値より小さい、又は、注目エッジ点の右側(紙幣の右端側)に隣接して紙幣の左端から右端に向かう方向で連続して並ぶ3つの画素の画素値それぞれが上記の“最頻出画素値”から5を引いた値より小さいという第1の条件を満たすか否かを判定する(ステップS2)。
テープが貼付された領域ではテープの影響によって画素値が小さくなる。このため、上記第1の条件を満たす場合には、注目エッジ点がテープ側方端に起因して発生したと推定することができる。したがって、上記第1の条件を満たすと判定した場合(ステップS2のYES)、残存エッジ点抽出部2dは、注目エッジ点が正当な紙幣の撮像画像に含まれていない画素値の大きい領域に起因して発生したエッジ点でないと推定する(ステップS3)。
一方、上記第1の条件を満たさない場合には、注目エッジ点がテープ側方端に起因して発生していない可能性がある。そこで、上記第1の条件を満たすと判定しなかった場合(ステップS2のNO)、残存エッジ点抽出部2dは、注目エッジ点の左側(紙幣の左端側)に隣接して紙幣の右端から左端に向かう方向で連続して並ぶ3つの画素の画素値それぞれと、注目エッジ点の右側(紙幣の右端側)に隣接して紙幣の左端から右端に向かう方向で連続して並ぶ3つの画素の画素値それぞれの片方が上記の“最頻出画素値”より小さく、もう片方が上記の“最頻出画素値”に5を加えた値より小さいという第2の条件を満たすか否かを判定する(ステップS4)。
テープが貼付された領域ではテープの影響によって画素値が小さくなる。このため、上記第2条件を満たす場合には、注目エッジ点の周辺が比較的明るい背景であり、且つ、注目エッジ点がテープ側方端に起因して発生したと推定することができる。したがって、上記第2の条件を満たすと判定した場合(ステップS4のYES)、残存エッジ点抽出部2dは、注目エッジ点が正当な紙幣の撮像画像に含まれていない画素値の大きい領域に起因して発生したエッジ点でないと推定する(ステップS3)。
一方、上記第1の条件も上記第2の条件も満たさない場合には、注目エッジ点がテープ側方端に起因して発生したと考え難い。したがって、上記第2の条件を満たすと判定しなかった場合(ステップS4のNO)、残存エッジ点抽出部2dは、注目エッジ点が正当な紙幣の撮像画像に含まれていない画素値の大きい領域に起因して発生したエッジ点であると推定する(ステップS5)。
なお、上記のステップS2およびステップS4で用いた各判定条件はあくまで一例であり、判定条件において用いた閾値などは特に限定されない。
ここで、正当な紙幣の撮像画像に含まれていない判別対象となる紙幣の短手方向に沿った画素値の大きい細線状領域が判別対象となる紙幣の撮像画像に存在しているか否かを推定する第2の推定処理について図9のフローチャートを用いて説明する。かかる第2の推定処理は残存エッジ点抽出部2dが実行する。
残存エッジ点抽出部2dは、判別対象となる紙幣の撮像画像の最頻出画素値を求める(ステップS11)。ステップS11の処理は、上述した図7のフローチャートにおけるステップS1の処理と同一である。
次に、残存エッジ点抽出部2dは、判別対象となる紙幣の撮像画像を対象として縦方向(紙幣の短手方向)の画素値の平均値を横方向(紙幣の長手方向)の各画素位置で算出する(ステップS12)。ステップS12の処理で得られた算出結果の一例をグラフで表すと、図10のようになる。
次に、残存エッジ点抽出部2dは、横方向の幅3画素分を判定対象として、条件(I)、条件(II)、条件(III)を全て満たすか否かを判定する(ステップS13)。条件(I)は、判定対象である横方向の幅3画素分において、3つある縦方向の画素値の平均値の少なくとも一つが最頻出画素値より大きいという条件である。条件(II)は、判定対象である横方向の幅3画素分の左端である縦方向の画素値の平均値がその左隣の縦方向の画素値の平均値より5以上大きいという条件である。条件(III)は、判定対象である横方向の幅3画素分の右端である縦方向の画素値の平均値がその右隣の縦方向の画素値の平均値より5以上大きいという条件である。
条件(I)、条件(II)、条件(III)を全て満足している場合(ステップS13のYES)、残存エッジ点抽出部2dは、ステップS13の判定対象である横方向の幅3画素分が明るい縦細線であると推定する(ステップS14)。なお、明るい縦細線とは、正当な紙幣の撮像画像に含まれていない判別対象となる紙幣の短手方向に沿った画素値の大きい細線状領域を意味している。この明るい縦細線は強い折り目により発生する。
一方、条件(I)、条件(II)、条件(III)の少なくとも一つを満足していない場合(ステップS13のNO)、残存エッジ点抽出部2dは、ステップS13の判定対象である横方向の幅3画素分が明るい縦細線でないと推定する(ステップS15)。
その後、ステップS13の判定対象である横方向の幅3画素分を1画素ずつ横方向にスライドさせながら、上述したステップS13以降の処理を繰り返す。
そして、本実施形態では、明るい縦細線とその両隣1画素分、すなわち明るい縦細線を中央とする横方向の幅5画素分に含まれるエッジ点を、エッジ点抽出部2cによって抽出されたエッジ点から取り除いている。これにより、正当な紙幣の撮像画像に含まれていない判別対象となる紙幣の短手方向に沿った画素値の大きい細線状領域によって現れたエッジ点をテープ側方端によるエッジ点であると誤検知することを防止することができる。
なお、上記のステップS13で用いた各判定条件はあくまで一例であり、判定条件において用いた閾値などは特に限定されない。
また、上述した第2の推定処理は、テープ貼付の検知とは無関係に単独で実施することも可能である。上述した第2の推定処理を単独で実施した場合には、強い折れ線(強い折れ癖)を検知する機能となる。
図2の説明に戻り、解析部2eについて説明する。
解析部2eは、残存エッジ点抽出部2dから送られてくるA方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像およびB方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像を合成し、その合成画像に対して密度検出用フィルタを適用して所定サイズ領域における残存エッジ点の密度を画素値として検出する。解析部2eは、画素値として検出される所定サイズ領域における残存エッジ点の密度が解析基準情報3dとして記憶部3に記憶されている閾値を超えている場合に、テープ側方端を検知する。本実施形態では、右側テープ側方端と左側テープ側方端の両方を検知している。このため、右側テープ側方端と左側テープ側方端のいずれか一方が紙幣のスレッド部と重なる位置にあっても他方のテープ側方端を検知することができ、テープ貼付を検知することができる。
例えば所定サイズ領域を縦長形状にする場合には例えば図11に示す密度検出用フィルタを用いることができ、所定サイズ領域を斜めに傾いた形状にする場合には例えば図12に示す密度検出用フィルタを用いることができる。所定サイズ領域を縦長形状にすることで縦(紙葉類の短手方向)に貼付されたテープを検知することができ、所定サイズ領域を斜めに傾いた形状にすることで斜めに傾いて貼付されたテープを検知することができる。
なお、本実施形態とは異なり、A方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像とB方向範囲の残存エッジ点を示すエッジ点画像とを合成せずにそれぞれ独立してテープ側方端を検知するようにしても良い。この場合、右側テープ側方端の検知と左側テープ側方端の検知を分離して行うことができる。例えば、右側テープ側方端と左側テープ側方端のいずれか一方が紙幣のスレッド部と重なる位置にあっても他方のテープ側方端を検知することができ、さらに他方のテープ側方端が右側テープ側方端と左側テープ側方端のどちらであるかを把握することができるので、テープ貼付を検知することができ、更にテープ貼付位置を推定することができる。
<第2実施形態>
上述した本発明の第1実施形態に係る紙幣判別装置10は、エッジ点を抽出して紙幣にテープが貼られているか否かを判別している。しかしながら、貼付されたテープの側方端によって発生するエッジが鮮明でない場合も想定される。このため、エッジ点を抽出しなくても紙幣にテープが貼られていることを検知できることが望ましい。
したがって、本発明の第2実施形態に係る紙幣判別装置20は、エッジ点を抽出しなくても紙幣にテープが貼られていることを検知できる機能を本発明の第1実施形態に係る紙幣判別装置10に追加した構成としている。
図13は、紙幣判別装置20の構成を示すブロック図である。なお、図13において図2と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略している。
紙幣判別装置20の制御部2は、画像データ取得部2a、金種識別部2b、エッジ点抽出部2c、残存エッジ点抽出部2d、および解析部2eの他に境部検知部2fおよび判定部2gを備えている。また、記憶部3は、金種識別テンプレート3a、各種フィルタ3b、参照エッジ点3c、および解析基準情報3dの他に検知基準情報3eおよび判定基準情報3fを記憶している。
境部検知部2fは、画像データ取得部2aによって生成された画像データを用いて、判別対象となる紙幣の長手方向の一端から他端に向かう方向で、第1領域から第1領域よりも暗い第2領域に変化する境である第1境部および第3領域から第3領域よりも明るい第4領域に変化する境である第2境部を検知する。
以下の説明では、判別対象となる紙幣の長手方向の一端を紙幣の左端とし、判別対象となる紙幣の長手方向の他端を紙幣の右端とするが、左端と右端を入れ替えても同様の効果を得ることができる。
境部検知部2fが実行する境部検知処理について図14のフローチャートを用いて説明する。
まず境部検知部2fは、判別対象となる紙幣の撮像画像において横方向の高さ2画素分の着目点4を設定し、着目点4の左側に隣接する4×2画素の左側領域5を設定し、着目点の右側に隣接する4×2画素の右側領域6を設定する(ステップS21)。したがって、着目点4、左側領域5、および右側領域6の位置関係は図15に示すようになる。
着目点4、左側領域5、および右側領域6それぞれの構成画素数は特に限定されないが、着目点4、左側領域5、および右側領域6それぞれに紙幣の図柄によって生じるエッジ点が入らないようにする必要がある。
本実施形態では、上端の近傍に図柄が存在しない紙幣を判別対象とし、図柄が存在しない上端の近傍を着目点4が横方向にスライドするように着目点4を設定する。なお、金種識別テンプレート3aなどを利用して紙幣の横方向に応じて着目点4の縦方向位置を変更させて、着目点4、左側領域5、および右側領域6が紙幣の図柄にかからないようにしても良い。
次に境部検知部2fは、着目点4が「第1領域から第1領域よりも暗い第2領域に変化する境である第1境部」に該当するか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22の判定では、左側領域5が明るい領域であり、右側領域6が暗い領域であれば、着目点4が第1境部に該当することになる。ステップS22の判定で用いる所定値や判定式などは検知基準情報3eとして記憶部3が記憶しておくと良い。
例えば、左側領域5の平均画素値が右側領域6の平均画素値より所定値以上大きい場合に着目点4が第1境部に該当すると判定することができる。また、例えば、左側領域5の中央画素値が右側領域6の中央画素値より所定値以上大きい場合に着目点4が第1境部に該当すると判定することができる。また、テープが貼られている領域は濃度むらが小さく画素値の分散が小さくなることを考慮して、左側領域5の平均画素値が右側領域6の平均画素値より所定値以上大きい場合や左側領域5の中央画素値が右側領域6の中央画素値より所定値以上大きい場合であっても、右側領域6の画素値の分散が所定値以上である場合は着目点4が第1境部に該当しないと判定しても良い。
着目点4が「第1領域から第1領域よりも暗い第2領域に変化する境である第1境部」に該当すると判定された場合(ステップS22のYES)、境部検知部2fは、着目点4を第1境部とする(ステップS23)。
一方、着目点4が「第1領域から第1領域よりも暗い第2領域に変化する境である第1境部」に該当しないと判定された場合(ステップS22のNO)、着目点4が「第3領域から第3領域よりも明るい第4領域に変化する境である第2境部」に該当するか否かを判定する(ステップS24)。ステップS24の判定では、左側領域5が暗い領域であり、右側領域6が明るい領域であれば、着目点4が第2境部に該当することになる。ステップS24の判定で用いる所定値や判定式などは検知基準情報3eとして記憶部3が記憶しておくと良い。
例えば、右側領域6の平均画素値が左側領域5の平均画素値より所定値以上大きい場合に着目点4が第2境部に該当すると判定することができる。また、例えば、右側領域6の中央画素値が左側領域5の中央画素値より所定値以上大きい場合に着目点4が第2境部に該当すると判定することができる。また、テープが貼られている領域は濃度むらが小さく画素値の分散が小さくなることを考慮して、右側領域6の平均画素値が左側領域5の平均画素値より所定値以上大きい場合や右側領域6の中央画素値が左側領域5の中央画素値より所定値以上大きい場合であっても、左側領域5の画素値の分散が所定値以上である場合は着目点4が第2境部に該当しないと判定しても良い。
着目点4が「第3領域から第3領域よりも明るい第4領域に変化する境である第2境部」に該当すると判定された場合(ステップS24のYES)、境部検知部2fは、着目点4を第2境部とする(ステップS25)。
一方、着目点4が「第3領域から第3領域よりも明るい第4領域に変化する境である第2境部」に該当しないと判定された場合(ステップS24のNO)、そのままフローを終了する。
その後、着目点4を1画素分横方向にスライドさせながら、上述した境部検知処理を繰り返す。全ての着目点4に対して境部検知処理が終了すると、境部検知部2fはステップS23およびステップS25で定めた第1境部および第2境部の情報を判定部2gに出力する。
図13の説明に戻り、判定部2gについて説明する。
判定部2gは、境部検知部2fによって検知された第1境部および第2境部を用いて、 第1境部と第1境部よりも右側に位置する第2境部との間の領域に位置する画素の画素値に基づいて、第1境部と第1境部よりも右側に位置する第2境部の間の領域にテープが貼られているかを判定する。
判定部2gが実行する判定処理について図16のフローチャートを用いて説明する。
まず判定部2gは、第1境部と第2境部の全組合せの中から、左側テープ側方端と右側テープ側方端の組合せになり得る第1境部と第2境部の組合せを抽出する(ステップS31)。本実施形態では、 第1境部と第1境部よりも右側に位置する第2境部との組合せを抽出し、さらに第1境部と第1境部よりも右側に位置する第2境部との間の間隔が判定対象であるテープの最小幅以上であり最大幅以下である組合せに限定して抽出する。このように第1境部と第2境部の組合せを判定対象であるテープの幅を考慮して絞り込むので、判定時間の短縮や誤検知の防止を図ることができる。
次に判定部2gは、ステップS31で抽出した組合せから或る一つの組合せに着目し、着目した第1境部と第2境部の間がテープ貼付部に該当するか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32の判定で用いる所定値や判定式などは判定基準情報3fとして記憶部3が記憶しておくと良い。
例えば、着目した第1境部と第2境部の間の領域に位置する画素の平均画素値が所定値未満である場合に、着目した第1境部と第2境部の間がテープ貼付部に該当すると判定することができる。また例えば、着目した第1境部と第2境部の間の領域に位置する画素の中央画素値が所定値未満である場合に、着目した第1境部と第2境部の間がテープ貼付部に該当すると判定することができる。また例えば、着目した第1境部と第2境部の間の領域の画素値の分散が所定値未満である場合に、着目した第1境部と第2境部の間がテープ貼付部に該当すると判定することができる。
ここで、判別対象となる紙幣の背景画素値が一様で無い場合が考えられる。そして、背景濃度が一様でない場所にテープが貼付された場合の画素値分布は図17のようになるので、第1境部および第2境部の検知条件を厳しくすると、第1境部または第2境部が検知できなくなるおそれがある。一方、第1境部および第2境部の検知条件を緩くすると、図18に示すような背景濃度が一様でない場所にインク滲みがある場合の画素値分布であっても第1境部および第2境部が検知されてしまうことになる。
そこで、本実施形態では、ステップS32の判定において、着目した第1境部に対応する図15に示した左側領域5の平均画素値と着目した第2境部に対応する図15に示した右側領域6の平均画素値の和を求め、その和から「着目した第1境部と第2境部の間の領域に位置する画素の平均画素値」を引いた値を求める。そして、その求めた値が所定値未満である場合は、着目した第1境部と第2境部の間の領域に位置する画素の平均画素値が所定値未満である場合や着目した第1境部と第2境部の間の領域に位置する画素の中央画素値が所定値未満である場合であっても、着目した第1境部と第2境部の間がテープ貼付部に該当しないと判定しても良い。
着目した第1境部と第2境部の間がテープ貼付部に該当すると判定された場合(ステップS32のYES)、判定部2gは、着目した第1境部と第2境部の間をテープ貼付部とする(ステップS33)。
一方、着目した第1境部と第2境部の間がテープ貼付部に該当しないと判定された場合(ステップS32のNO)、そのままフローを終了する。
その後、着目する第1境部と第2境部を変更して上述したステップS32の判定を繰り返し、ステップS31で抽出した組合せ全てに対してステップS32の判定を行う。
上述した境部検知処理および判定処理により、エッジ点を抽出せずにテープが貼られているかを判定することができるので、貼付されたテープの側方端によって発生するエッジが鮮明でない場合でも紙葉類にテープが貼られていることを検知することができる。
また、テープ貼付部は画素値の分散が小さく、インク滲み等の汚れは画素値の分散が大きいため、上述したステップS22、S24、S32のいずれかにおいて画素値の分散を考慮して判定を行うことで、インク滲み等の汚れをテープの貼付であると誤検出することを防止できる。
紙幣判別装置20は、エッジ点を抽出して紙幣にテープが貼られていることを検知できる機能と、エッジ点を抽出しなくても紙幣にテープが貼られていることを検知できる機能とを搭載した装置であったが、本実施形態において詳細に説明したエッジ点を抽出しなくても紙幣にテープが貼られていることを検知できる機能は、エッジ点を抽出して紙幣にテープが貼られていることを検知できる機能とは無関係に単独で実施することも可能である。
また、本実施形態において詳細に説明したエッジ点を抽出しなくても紙幣にテープが貼られていることを検知できる機能と、機械式の厚み検知を行ってテープが貼られていることを検知できる機能とを組み合わせて実施しても良い。
機械式の厚み検知を行って紙葉類にテープが貼られていることを検知できる厚みセンサの欠点として、紙葉類の前端部は厚みセンサに突入したときの衝撃によって本来の厚みよりも大きな厚みが検知されてしまうため、薄いテープで無くても紙葉類の前端部にテープが貼られているか否かを判定することができないという問題があった。
そこで、本実施形態において詳細に説明したエッジ点を抽出しなくても紙幣にテープが貼られていることを検知できる機能によって、紙葉類の前端部にテープが貼付されているか否かを判定し、機械式の厚み検知を行ってテープが貼られていることを検知できる機能によって、紙葉類の前端部以外の部分にテープが貼付されているか否かを判定すれば良い。
1 イメージラインセンサ部
2 制御部
2a 金種識別部
2b 画像データ取得部
2c エッジ点抽出部
2d 残存エッジ点抽出部
2e 解析部
2f 境部検知部
2g 判定部
3 記憶部
3a 金種識別テンプレート
3b フィルタ群
3c 参照エッジ点
3d 解析基準情報
3e 検知基準情報
3g 判定基準情報
10、20 紙葉類判別装置

Claims (9)

  1. 紙葉類の撮像画像に基づいて紙葉類にテープが貼られているかを判別する紙葉類判別装置であって、
    正当な紙葉類の撮像画像に含まれる前記正当な紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点である参照エッジ点を記憶する記憶部と、
    判別対象となる紙葉類の撮像画像から前記判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出するエッジ点抽出部と、
    前記エッジ点抽出部によって抽出されたエッジ点から、前記参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いて残存エッジ点を抽出する残存エッジ点抽出部と、
    前記残存エッジ点に基づいて前記判別対象となる紙葉類にテープが貼られているかを解析する解析部と
    を備えたことを特徴とする紙葉類判別装置。
  2. 前記参照エッジ点は、
    前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれる第1濃度勾配方向範囲のエッジ点である第1参照エッジ点と、前記第1濃度勾配方向範囲と逆方向である第2濃度勾配方向範囲のエッジ点である第2参照エッジ点とを含み、
    前記エッジ点抽出部は、
    前記判別対象となる紙葉類の撮像画像から前記第1濃度勾配方向範囲のエッジ点および前記第2濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出し、
    前記残存エッジ点は、
    前記エッジ点抽出部によって抽出された前記第1濃度勾配方向範囲のエッジ点から、前記第1参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いた第1残存エッジ点と、前記エッジ点抽出部によって抽出された前記第2濃度勾配方向範囲のエッジ点から、前記第2参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いた第2残存エッジ点とを含むことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類判別装置。
  3. 前記解析部は、
    所定サイズ領域における前記残存エッジ点の密度に基づいて前記判別対象となる紙葉類にテープが貼られているかを解析することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙葉類判別装置。
  4. 前記残存エッジ点抽出部は、
    前記判別対象となる紙葉類の撮像画像に、前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない前記判別対象となる紙葉類の短手方向に沿った画素が明るい細線状領域が存在していると推定した場合に、前記細線状領域の周囲に位置するエッジ点も前記エッジ点抽出部によって抽出されたエッジ点から取り除くことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の紙葉類判別装置。
  5. 前記判別対象となる紙葉類の撮像画像において、前記判別対象となる紙葉類の長手方向の一端から他端に向かう方向で、第1領域から前記第1領域よりも暗い第2領域に変化する境である第1境部および第3領域から前記第3領域よりも明るい第4領域に変化する境である第2境部を検知する検知部と、
    前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域に位置する画素の画素値に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定する判定部と
    を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の紙葉類判別装置。
  6. 前記判定部は、
    前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の間隔が判定対象であるテープの最小幅以上であり最大幅以下である場合にのみ、
    前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域に位置する画素の画素値に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定することを特徴とする請求項5に記載の紙葉類判別装置。
  7. 前記判定部は、
    前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域に位置する画素の画素値の分散に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の紙葉類判別装置。
  8. 前記判定部は、
    前記第1領域の画素値および前記第4領域の画素値に基づいて、前記第1境部と前記第1境部よりも前記他端側に位置する前記第2境部との間の領域にテープが貼られているかを判定することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の紙葉類判別装置。
  9. 紙葉類の撮像画像に基づいて紙葉類にテープが貼られているかを判別する紙葉類判別装置に適用される紙葉類判別方法であって、
    前記紙葉類判別装置が、判別対象となる紙葉類の撮像画像から前記判別対象となる紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点を抽出するエッジ点抽出工程と、
    前記紙葉類判別装置が、前記エッジ点抽出工程によって抽出されたエッジ点から、正当な紙葉類の撮像画像に含まれる前記正当な紙葉類の長手方向に沿った濃度勾配方向範囲のエッジ点である参照エッジ点に対応するエッジ点および前記正当な紙葉類の撮像画像に含まれていない画素が明るい領域に起因して発生したと推定したエッジ点を取り除いて残存エッジ点を抽出する残存エッジ点抽出工程と、
    前記紙葉類判別装置が、前記残存エッジ点に基づいて前記判別対象となる紙葉類にテープが貼られているかを解析する解析工程と
    を備えたことを特徴とする紙葉類判別方法。
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