JP6535593B2 - ガスセンサ - Google Patents
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Description
特許文献1においては、排気再循環機構の吸気通路に配置される酸素センサについて、センサ素子の多孔質層、及びセンサ素子を覆う内カバーの外側に位置する外カバーに、撥水性被膜を形成している。これにより、センサ素子の多孔質層及び外カバーにデポジットが付着しにくくしている。
従って、内カバー及びセンサ素子に対するデポジットの堆積、内カバー及び外カバーの凝縮水による腐食を、より効果的に抑制し、かつ、センサ素子を被水割れから保護するためには更なる工夫が必要とされる。
挿通口(21)を有するハウジング(2)と、
該ハウジングの中心軸線(C)に沿って配置されるとともに上記挿通口に絶縁碍子(22)を介して保持され、上記新規導入空気と上記排ガスとの混合ガス(M)が導入されるガス検知部(11)が上記ハウジングから突出するセンサ素子(3)と、
上記中心軸線に沿って上記ハウジングに取り付けられる筒状のインナー側壁部(41)、及び該インナー側壁部の端部を閉塞するインナー底部(42)を有し、かつ、該インナー底部及び上記インナー側壁部に、上記混合ガスを通過させるインナー通気孔(421,411)が設けられたインナーカバー(4)と、
上記中心軸線に沿って上記インナーカバー又は上記ハウジングに取り付けられる筒状のアウター側壁部(51)、及び該アウター側壁部の端部を閉塞するアウター底部(52)を有し、かつ、該アウター底部及び上記アウター側壁部に、上記混合ガスを通過させるアウター通気孔(521,511)が設けられたアウターカバー(5)と、を備えており、
上記インナーカバーは、金属製の基材と、該基材を被覆する樹脂被覆層とによって構成されており、
上記アウターカバーは、樹脂によって構成されており、
上記アウター側壁部における上記アウター通気孔は、該アウター側壁部における、上記中心軸線の周りの全領域のうち、上記吸気通路内における上記混合ガスの流れの下流側に位置する半分の領域(X)にのみ設けられている、ガスセンサにある。
具体的には、インナーカバーは、金属製の基材を樹脂被覆層によって被覆して形成する一方、アウターカバーは、樹脂によって形成している。つまり、新規導入空気と排ガスとの混合ガスの流れを受け止めるアウターカバーは、金属製の基材を用いずに、樹脂のみによって形成している。これにより、混合ガスに含まれる凝縮水がアウターカバーに激しく衝突する場合でも、アウターカバーの腐食をほとんどなくすことができる。また、インナーカバーの金属製の基材が樹脂被覆層によって被覆されていることにより、インナーカバーへのデポジットの堆積を抑制することができる。
それ故、上記ガスセンサによれば、腐食、デポジットの堆積及び被水割れに対して、より強固なガスセンサを形成することができる。
(実施形態1)
本形態のガスセンサ1は、図6に示すように、新規導入空気Aに排ガスGの一部を再循環させる排気再循環機構8を有する内燃機関7の吸気通路81に配置して用いられる。ガスセンサ1は、図1に示すように、ハウジング2、センサ素子3、インナーカバー4及びアウターカバー5を備える。ハウジング2には、センサ素子3を挿通するための挿通口21が形成されている。
センサ素子3は、ハウジング2の中心軸線Cに沿って配置されるとともに、ハウジング2の挿通口21に絶縁碍子22を介して保持されている。センサ素子3における、新規導入空気Aと排ガスGとの混合ガスMが導入されるガス検知部11は、ハウジング2から突出している。
図6に示すように、ガスセンサ1は、車載用の内燃機関7に用いられる。排気再循環機構8は、内燃機関7から排気通路82に排気される排ガスGの一部を、内燃機関7の吸気通路81に再循環させるものである。排気再循環機構8は、排気通路82から分岐して吸気通路81に接続される再循環通路83と、再循環通路83内を流れる排ガスGの流量を調整する流量調整弁831とを有している。本形態のガスセンサ1は、吸気通路81における、再循環通路83が合流する位置よりも、混合ガスMの流れの下流側に配置されている。
センサ素子3は、ハウジング2の中心軸線Cの方向に沿って長い長尺形状に形成されている。センサ素子3の中心軸線Cはハウジング2の中心軸線Cと一致しており、これらの中心軸線Cの方向を軸方向Lとして示す。図1において、センサ素子3が混合ガスM内に晒される側を軸方向Lの先端側L1として示し、先端側とは反対側を基端側L2として示す。また、同図において、吸気通路81内における混合ガスMの流れの上流側は左側であり、この流れの方向をM1で示す。
インナー底部42におけるインナー通気孔421は、インナー底部42における複数個所に形成されている。インナー底部42におけるインナー通気孔421は、インナー底部42における中心の周りに等間隔に設けることができる。
アウター底部52におけるアウター通気孔521は、アウター底部52における複数個所に形成されている。アウター底部52におけるアウター通気孔521は、アウター底部52における中心の周りに等間隔に設けることができる。
図1に示すように、吸気通路81内を流れる混合ガスMのほとんどは、アウター側壁部51及びアウター底部52を回り込んで、アウター側壁部51のアウター通気孔511からアウターカバー5内に流れる。次いで、アウターカバー5内の混合ガスMの一部は、インナー側壁部41のインナー通気孔411からインナーカバー4内に流れる。そして、インナーカバー4内の混合ガスMの一部は、多孔質保護層35及び拡散抵抗層34を通過してガス室321に取り込まれ、測定電極311と基準電極312とによる酸素濃度又は特定ガス成分濃度の検出に使用される。
また、本形態においては、アウター通気孔521は、アウター底部52の中心と、この中心の周りの複数個所に形成されており、インナー通気孔421は、インナー底部42の中心の周りの複数個所に形成されている。
インナーカバー4の樹脂被覆層は、含フッ素化合物(フッ素系樹脂)又は含珪素化合物(珪素系樹脂)によって構成されている。含フッ素化合物又は含珪素化合物は、フルオロアルキル基含有シラン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、シリカの中から選ばれる1種又は2種以上の化合物から構成することができる。
樹脂被覆層は、インナーカバー4を構成する基材の全体の表面に設けることができる。また、樹脂被覆層は、インナーカバー4のインナー側壁部41を構成する基材の外側の表面にのみ設けることもできる。また、樹脂被覆層は、インナー側壁部41を構成する基材におけるインナー通気孔411及びインナー通気孔411の周辺にのみ設けることもできる。
本形態においては、アウターカバー5のアウター側壁部51に設けるアウター通気孔511の種々の態様について示す。
アウター側壁部51におけるアウター通気孔511は、例えば、図7に示すように、アウター側壁部51における、吸気通路81内における混合ガスMの流れの下流側に位置する半分の領域Xの、左右における中心位置に、軸方向Lに並んで複数形成することもできる。また、アウター側壁部51におけるアウター通気孔511は、図8に示すように、アウター側壁部51における、吸気通路81内における混合ガスMの流れの下流側に位置する半分の領域Xの周方向の略全域に1つ形成することもできる。
本形態においても、ガスセンサ1のその他の構成及び図中の符号が示す構成要素は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
本形態は、インナー底部42におけるインナー通気孔421と、アウター底部52におけるアウター通気孔521とが横方向の互いにずれた位置に形成される種々の態様について示す。なお、図12〜図15においては、インナーカバー4を破線によって示す。
例えば、図12に示すように、アウター通気孔521は、アウター底部52の中心にのみ形成し、インナー通気孔421は、インナー底部42の中心の周りの複数個所に形成することもできる。また、図13に示すように、アウター通気孔521は、アウター底部52の中心の周りの複数個所に形成し、インナー通気孔421は、インナー底部42の中心と、この中心の周りの複数個所に形成することもできる。
インナー底部42におけるインナー通気孔421及びアウター底部52におけるアウター通気孔521の形成数は適宜変更することができる。また、インナー底部42におけるインナー通気孔421の配置の仕方及びアウター底部52におけるアウター通気孔521の配置の仕方は、上記以外の種々の態様とすることもできる。
本形態においても、ガスセンサ1のその他の構成及び図中の符号が示す構成要素は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
本確認試験においては、実施形態1に示したガスセンサ1のアウターカバー5に生じる腐食の度合を確認する腐食確認試験、及び実施形態1に示したガスセンサ1の応答性の良し悪しを確認する応答性確認試験を行った。
腐食確認試験においては、次の試験品、比較品1及び比較品2を準備した。試験品は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)によって形成されたアウターカバーからなる。比較品1は、ステンレス鋼による基材と、基材の表面に設けられたフルオロアルキル基含有シラン(FAS)による樹脂被膜層とによって形成されたアウターカバーからなる。比較品2は、ステンレス鋼によって形成されたアウターカバーからなる。
試験品、比較品1及び比較品2について含浸・乾燥のサイクルを繰り返し行った結果、試験品の厚みの減少量に比べて比較品1の厚みの減少量が大きくなり、比較品1の厚みの減少量に比べて比較品2の厚みの減少量が大きくなった。この結果より、試験品であるアウターカバーは、比較品1,2のアウターカバーに比べて、凝縮水に対する耐腐食に優れることが分かった。
インナーカバーにおける各インナー通気孔及びアウターカバーにおける各アウター通気孔の形成状態は、試験品、比較品1及び比較品2において同じとした。
10〜90%応答時間の測定結果を図17に示す。同図においては、ガスセンサがガス中に晒された時間(hr)と10〜90%応答時間(ms)との関係を示す。
2 ハウジング
3 センサ素子
4 インナーカバー
41 インナー側壁部
42 インナー底部
411,421 インナー通気孔
5 アウターカバー
51 アウター側壁部
52 アウター底部
511,521 アウター通気孔
Claims (4)
- 新規導入空気(A)に排ガス(G)の一部を再循環させる排気再循環機構(8)を有する内燃機関(7)の吸気通路(81)に配置して用いられるガスセンサ(1)であって、
挿通口(21)を有するハウジング(2)と、
該ハウジングの中心軸線(C)に沿って配置されるとともに上記挿通口に絶縁碍子(22)を介して保持され、上記新規導入空気と上記排ガスとの混合ガス(M)が導入されるガス検知部(11)が上記ハウジングから突出するセンサ素子(3)と、
上記中心軸線に沿って上記ハウジングに取り付けられる筒状のインナー側壁部(41)、及び該インナー側壁部の端部を閉塞するインナー底部(42)を有し、かつ、該インナー底部及び上記インナー側壁部に、上記混合ガスを通過させるインナー通気孔(421,411)が設けられたインナーカバー(4)と、
上記中心軸線に沿って上記インナーカバー又は上記ハウジングに取り付けられる筒状のアウター側壁部(51)、及び該アウター側壁部の端部を閉塞するアウター底部(52)を有し、かつ、該アウター底部及び上記アウター側壁部に、上記混合ガスを通過させるアウター通気孔(521,511)が設けられたアウターカバー(5)と、を備えており、
上記インナーカバーは、金属製の基材と、該基材を被覆する樹脂被覆層とによって構成されており、
上記アウターカバーは、樹脂によって構成されており、
上記アウター側壁部における上記アウター通気孔は、該アウター側壁部における、上記中心軸線の周りの全領域のうち、上記吸気通路内における上記混合ガスの流れの下流側に位置する半分の領域(X)にのみ設けられている、ガスセンサ。 - 上記インナー底部における上記インナー通気孔と、上記アウター底部における上記アウター通気孔とは、上記中心軸線に直交する横方向の互いにずれた位置に形成されている、請求項1に記載のガスセンサ。
- 上記樹脂被覆層は、含フッ素化合物又は含珪素化合物によって構成されている、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
- 上記アウターカバーは、樹脂としての含フッ素化合物によって構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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