JP6536367B2 - タンクを車体に搭載する搭載構造 - Google Patents

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本発明は、タンクを車体に搭載する搭載構造に関する。
従来より、水素等の高圧ガスの貯蔵に用いるタンクを、タンクの長手方向と交わる方向に沿って紐状のバンドにより車両等に固定する構造が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005−075224号公報
特許文献1に記載の構造において、タンクの長手方向と車両の前後方向とが平行となるようにタンクが車両に固定されている場合、車両の進行方向において何らかの物体と衝突した際に、タンクの長手方向に沿った外力がタンクに加わる。一般に、バンドとタンクとの摩擦力は大きくない。このため、上記のような場合では、比較的軽い衝突の場合においても、バンドに対してタンクの位置がずれる結果、タンクが車両から落ちる虞があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]タンクを車体に搭載する搭載構造において、前記タンクの口金部分に設けられたブラケットと、前記ブラケットを前記車体に固定するボルトと、を備え、前記ブラケットは厚み方向に貫通するボルト孔を有し、前記ボルトは前記ボルト孔に挿入された状態で前記ブラケットと前記車体とを固定しており、前記ボルトと前記ブラケットとは、前記タンクの長手方向に沿った所定の外力が前記タンクに加わった場合においても、前記ボルトに対して前記ブラケットが相対移動しないようなトルクで締結されており、前記ブラケットには、前記ボルトの軸径よりも小さい幅の切欠きであって、前記ブラケットを前記厚み方向に貫通する切欠きが、前記ボルト孔から前記長手方向に沿って設けられており、前記搭載構造は、さらに、前記タンクの周囲の少なくとも一部を囲み、前記タンクを下方から支持する支持部材と、前記タンクと前記支持部材との間に配置された弾性体と、を有する、搭載構造。この形態によれば、ブラケットを備えることにより、長手方向において、比較的小さい外力がタンクに加わった場合ではタンクが車体から落ちることを抑制できる。また、この形態によれば、比較的大きい外力がタンクに加わった場合では切欠きを介してボルトがブラケットから抜け落ち、タンクが車体から落ちることによって、タンクへの衝撃を軽減できる。
(1)本発明の一形態によれば、タンクを車体に搭載する搭載構造が提供される。この搭載構造は、前記タンクの口金部分に設けられたブラケットと、前記ブラケットを前記車体に固定するボルトと、を備え、前記ブラケットは厚み方向に貫通するボルト孔を有し、前記ボルトは前記ボルト孔に挿入された状態で前記ブラケットと前記車体とを固定しており、前記ボルトと前記ブラケットとは、前記タンクの長手方向に沿った所定の外力が前記タンクに加わった場合においても、前記ボルトに対して前記ブラケットが相対移動しないようなトルクで締結されており、前記ブラケットには、前記ボルトの軸径よりも小さい幅の切欠きであって、前記ブラケットを前記厚み方向に貫通する切欠きが、前記ボルト孔から前記長手方向に沿って設けられている。この形態によれば、ブラケットを備えることにより、長手方向において、比較的小さい外力がタンクに加わった場合ではタンクが車体から落ちることを抑制できる。また、この形態によれば、比較的大きい外力がタンクに加わった場合では切欠きを介してボルトがブラケットから抜け落ち、タンクが車体から落ちることによって、タンクへの衝撃を軽減できる。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、タンクの搭載構造を有する車両の形態で実現することができる。
タンクを車体に搭載する搭載構造を示す概略図である。 図1のA−A断面を示す模式図である。 図1のB−B断面を示す模式図である。 外力がタンクに加わった状態における搭載構造の模式図である。 外力がタンクに加わった状態におけるボルト孔の断面拡大図である。
A.実施形態:
図1は、本発明の一実施形態であるタンク10を車体30に搭載する搭載構造100を示す概略図である。図において車体30は一部のみを示している。図1には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。図1において、Y軸方向はタンク10の長手方向を示し、Z軸方向は鉛直方向を示す。+Z軸方向は鉛直上向き方向を示し、−Z軸方向は鉛直下向き方向を示す。XYZ軸は、図1以降の図においても同じである。
タンク10を車体30に搭載する搭載構造100は、支持部材20と、ボルト40と、ブラケット50とを備える。搭載構造100は、燃料電池において発電された電力を駆動力源として走行する燃料電池車両に搭載されている。
タンク10には、燃料電池に供給するための高圧水素が充填されている。タンク10は、高強度のアルミニウムやステンレス鋼から形成されたライナーに、レーヨン系カーボン繊維や、ポリアクリロニトリル(PAN)系カーボン繊維や、ピッチ系カーボン繊維などの繊維が巻かれることにより形成されている。
タンク10は、中央部分に形成された略円筒状の円筒部12と、円筒部12の両端から連続して形成された略半球状のドーム部14と、長手方向(Y軸方向)におけるタンク10の両端側に設けられた口金部分16,18とを備える。本実施形態において、タンク10は、タンク10の長手方向と車体30の前後方向とが沿うように搭載されている。なお、+Y軸方向が車体30の前方の方向を示し、−Y軸方向が車体30の後方の方向を示す。
ブラケット50は、タンク10の口金部分16に設けられている。タンク10の長手方向(Y軸方向)において、口金部分16の少なくとも一部はブラケット50と重なる位置に配置されている。また、鉛直方向(Z軸方向)において、ブラケット50の少なくとも一部がタンク10のドーム部14と重なる位置に配置されている。本実施形態において、ブラケット50は口金部分16と接触しており、ブラケット50は鉄により形成されている。ブラケット50は、厚み方向(Z軸方向)に貫通し、ボルトを挿入するボルト孔52を備える。
ブラケット50は、ボルト40により車体30と固定されている。つまり、ボルト40はボルト孔52に挿入された状態でブラケット50と車体30とを固定している。本実施形態において、ブラケット50は、車体30のフロアパネルに固定されている。
ボルト40とブラケット50とは、タンクの長手方向(Y軸方向)に沿った所定の外力がタンク10に加わった場合においても、ボルト40に対してブラケットが相対移動しないような所定のトルクで締結されている。また、ブラケット50は、所定の外力が加わった場合においても塑性変形することがないように、材質や厚みなどが選定されている。
図1の右側には、ボルト40およびボルト孔52の断面を示す模式図が図示されている。ブラケット50には、ボルト40の軸径よりも小さい幅の切欠き52Aが設けられている。切欠き52Aは、ブラケット50の厚み方向(Z軸方向)に貫通しており、ボルト孔52からタンク10の長手方向(Y軸方向)に沿って設けられている。所定の外力よりも大きな外力がブラケット50に加わった場合に、切欠き52Aが開くように、ブラケット50の強度や切欠き52Aの幅が調整されている。
図2は、図1のA−A断面を示す模式図である。図2に示すように、本実施形態において、ブラケット50とボルト40との間には、ワッシャ42が設けられている。本実施形態において、ボルト40には摩擦係数安定剤が塗布されている。このようにすることにより、車両ごとの摩擦係数のばらつきを小さくすることができる。
図1に示すように、支持部材20は、タンク10の周囲の少なくとも一部を囲み、タンク10を支持する部材である。本実施形態では、支持部材20は、タンク10を下方から支持している。タンク10は、長手方向(Y軸方向)における円筒部12の両端近傍において、二組の支持部材20により支持されている。支持部材20は、板状のステンレス鋼により形成されている。支持部材20は、車体30に固定されている。本実施形態において、支持部材20は、車体30のフロアパネルに固定されている。
図3は、図1のB−B断面を示す模式図である。図3に示すように、タンク10と支持部材20との間には、弾性体25が設けられている。タンク10の長手方向(Y軸方向)において支持部材20がタンク10を固定する力は、タンク10と弾性体25との摩擦力で決定される。本実施形態では、タンク10の長手方向(Y軸方向)において、支持部材20がタンク10を固定する力は、ブラケット50がタンク10を固定する力より小さい。
本実施形態の搭載構造100によれば、ブラケット50を備えることによってタンク10の−Y軸方向への移動が抑制される。このため、前述した所定の外力より小さい−Y軸方向への外力がタンク10に加わった場合において、タンク10が車体30から落ちることを抑制できる。一方、所定の外力より大きい外力がタンク10に加わった場合について、以下に説明する。
図4は、−Y軸方向への外力Fがタンク10に加わった状態における搭載構造100の模式図である。外力Fは、所定の外力より大きい力とする。この場合、タンク10が受けた外力は、ブラケット50がタンク10のドーム部14と接することにより、タンク10のブラケット50にも加わる。
図5は、外力Fがタンク10に加わった状態におけるボルト孔52の断面拡大図である。図5(A)は、外力Fがボルト孔52に加わることにより、切欠き52Aの幅が開いている状態を示す。図5(B)は、切欠き52Aが開くことによりボルト40がブラケット50のボルト孔52から外れる状態を示す。このように、タンク10へ所定の力よりも大きな外力Fが加わった場合、ボルト40がブラケット50のボルト孔52から外れる。この結果として、タンク10に大きな外力が加わる前にタンク10が車体30から落ちることにより、タンク10への衝撃を軽減できる。このため、タンク10に大きな外力が加わりタンク10が破損することによって、タンク10に充填されている高圧水素が漏れることを抑制できる。
B.変形例:
B1.変形例1:
上述の実施形態では、ブラケット50は鉄により形成されている。しかし、本発明では、これに限定されない。ブラケット50は、例えば、アルミニウムやステンレス鋼により形成されていてもよい。
B2.変形例2:
上述の実施形態では、搭載構造100は、支持部材20を備えている。しかし、本発明では、これに限定されない。搭載構造100は、支持部材20を備えなくてもよい。また、上述の実施形態において、支持部材20は2つ設けられているが、1つでもよく、3つ以上でもよい。支持部材20が1つの場合、タンク10の円筒部12の両端を覆うような板状の部材としてもよい。
B3.変形例3:
上述の実施形態では、ブラケット50は、タンク10に対して−Y軸方向側に設けられている。しかし、本発明では、これに限定されない。ブラケット50は、タンク10に対して+Y軸方向側に設けられてもよく、タンク10に対して+Y軸方向側および−Y軸方向側に設けられてもよい。
B4.変形例4:
上述の実施形態では、ブラケット50は、口金部分16と接触している。しかし、本発明では、これに限定されず、ブラケット50は、口金部分16と接触していなくてもよい。ブラケット50が口金部分16と接触しない態様としては、例えば、タンク10の長手方向(Y軸方向)において、口金部分16の少なくとも一部がブラケット50と重なる位置に配置され、鉛直方向(Z軸方向)において、ブラケット50の少なくとも一部がタンク10のドーム部14と重なる位置に配置される態様としてもよい。
B5.変形例5:
上述の実施形態では、タンク10は、高圧水素が充填されているが、本発明では、これに限定されない。タンク10は、水素以外の気体や液体が充填されていてもよい。
B6.変形例6:
上述の実施形態では、車体として燃料電池車両の車体を用いている。しかし、本発明では、これに限定されない。車体として、例えば、電池自動車の車両やガソリン車の車体を用いてもよい。
B7.変形例7:
上述の実施形態では、切欠き52Aは、ボルト孔52と外部空間とを接続するようにブラケット50に設けられている。しかし、本発明はこれに限られない。切欠き52Aの−Y軸方向側においてブラケット50の一部が繋がっていてもよい。このような場合、この繋がっている部分の幅は、前述の所定の外力がブラケット50にかかった場合に切断されるように調整されていてもよい。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…タンク
12…円筒部
14…ドーム部
16,18…口金部分
20…支持部材
25…弾性体
30…車体
40…ボルト
42…ワッシャ
50…ブラケット
52…ボルト孔
52A…切欠き
100…搭載構造
F…外力

Claims (1)

  1. タンクを車体に搭載する搭載構造において、
    前記タンクの口金部分に設けられたブラケットと、
    前記ブラケットを前記車体に固定するボルトと、を備え、
    前記ブラケットは厚み方向に貫通するボルト孔を有し、前記ボルトは前記ボルト孔に挿入された状態で前記ブラケットと前記車体とを固定しており、
    前記ボルトと前記ブラケットとは、前記タンクの長手方向に沿った所定の外力が前記タンクに加わった場合においても、前記ボルトに対して前記ブラケットが相対移動しないようなトルクで締結されており、
    前記ブラケットには、前記ボルトの軸径よりも小さい幅の切欠きであって、前記ブラケットを前記厚み方向に貫通する切欠きが、前記ボルト孔から前記長手方向に沿って設けられており、
    前記搭載構造は、さらに、前記タンクの周囲の少なくとも一部を囲み、前記タンクを下方から支持する支持部材と、前記タンクと前記支持部材との間に配置された弾性体と、を有する、搭載構造。
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