JP6536657B2 - 沈殿槽 - Google Patents

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Description

本発明は、汚泥を沈降分離するための沈殿槽に係り、特に被処理水がセンターウェルを介して沈殿槽下部に供給される沈殿槽に関する。
従来、活性汚泥処理設備や凝集沈殿処理設備等では、汚泥混合液(凝集処理液)を処理水と汚泥とに分離する手段として固液分離槽(沈殿槽)を用いた沈降分離が一般的に採用されている。この沈降分離では、汚泥混合液中の濁質や微細なSSを効率的に除去して良好な処理水を得るために、沈殿槽内に汚泥ゾーン(スラッジブランケット層)を形成し、センターウェル(フィードウェル)を経て、汚泥混合液をこの汚泥ゾーンの下部から流入させて汚泥ゾーンを通過させることにより、汚泥混合液中の濁質や微細なSSを濾過分離するスラッジブランケット濾過方式が採用されている。
センターウェル型の沈殿槽として、槽体の中央部のセンターウェルの下端に対峙して水平にプレートを設け、センターウェルからの流出水の流れ方向を放射方向に変更するよう構成することが公知である(特許文献1)。
凝集沈殿装置において、沈殿槽での固液分離を効果的に行って高清澄な処理水を得るためには、生成させた凝集フロックを破壊させることなく沈殿槽に導入することが重要である。即ち、凝集フロックが破壊されて微細化すると、その沈降性が悪くなり、処理水側に流出して処理水の水質が悪化する。
特許文献2には、円筒状のセンターウェル上部にセンターウェルより径の大きい円筒状の流入部を形成しておき、流入配管から流入部の周壁の接線方向に凝集処理水を供給することにより、流入部では周壁に沿った旋回流が形成され、そのままセンターウェルに導入されることによりセンターウェル内を旋回しながら下降する流れを形成することで、凝集処理水の導入時の乱流の発生を防ぎ、凝集フロックの破壊を抑制することが開示されている。
槽体が円筒形の場合、センターウェルを旋回しつつ下降した凝集処理水は、旋回流を形成しつつ槽内に流出し、そのまま槽内を旋回しながら均一な上向流となって沈降分離を行う。しかし、槽の平面視形状が角形の場合は、上昇流は、センターウェルから遠い隅角部と、センターウェルに近い槽壁面中央部(辺方向の中央部)とで上昇流速が異なったものとなり、均一な上向流の形成が阻害される。
特開2005−66533号公報 特開2017−87090号公報
本発明は、被処理水をセンターウェル内に旋回を停止させて導入することができる沈殿槽を提供することを目的とする。
本発明の沈殿槽は、槽体の中央部のセンターウェルから該槽体内の下部に供給された被処理水が、該槽体内を上昇し、該槽体上部の溢流部から清澄水となって流出する沈殿槽であって、該センターウェルの上部に環状水路を形成するセンターウェル上部部材が設けられており、被処理水が導入部材によって前記環状水路内に、該周壁に沿う周回方向に導入され、該センターウェル内に流入する沈殿槽において、該センターウェルの上部に、被処理水の旋回を停止させる旋回停止部材を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様では、前記旋回停止部材は、前記センターウェルの内周面から求心方向に延設された、板面を上下方向とした複数枚の板よりなる。
本発明の一態様では、前記板の前記求心方向の幅が前記センターウェルの上部の内径の5〜20%である。
本発明の一態様では、前記旋回停止部材は、直交2方向に配設された、板面を上下方向とした板よりなる。
本発明の一態様では、前記旋回停止部材は、上下方向に延設された複数の筒体又は柱体よりなる。
本発明の一態様では、前記旋回停止部材は、前記センターウェルに着脱可能に取り付けられている。
本発明の一態様では、前記センターウェルの下端に対峙して水の流れ方向を変更するためのプレートが設けられている。
本発明の一態様では、前記槽体は、平面視形状が角形である。
本発明によると、角形沈殿槽において高LVで運転する場合であっても、センターウェルへの流入時に凝集フロックの破壊を抑制しつつ、沈殿槽内の不均一な上向流の形成を抑制することができ、処理水SSを低くすることができる。即ち、本発明の沈殿槽では、環状水路に周回方向に流入した被処理水が、該環状水路内で旋回流を形成しつつ、センターウェルに流入する。このセンターウェルの上部内周面に旋回停止部材が設けられているので、被処理水はセンターウェル内を旋回することなく下降する。そのため、槽体が角型であっても沈殿槽内で均一な上向流の阻害を抑制でき、汚泥が効率よく分離される。
実施の形態に係る沈殿槽の縦断面図である。 図1の沈殿槽の平面図である。 図1の沈殿槽のセンターウェル上部の斜視図である。 (a)は別の実施の形態に係る沈殿槽のセンターウェルの平面図、(b)は旋回停止部材の斜視図である。 別の実施の形態に係る旋回停止部材の平面図である。 別の実施の形態に係る旋回停止部材の平面図である。 別の実施の形態に係る旋回停止部材の平面図である。 別の実施の形態に係る旋回停止部材の平面図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。図1〜3は第1の実施の形態に係る沈殿槽を示すものである。
この実施の形態に係る沈殿槽にあっては、槽体1は四角形(正方形などの方形)である。該槽体1の中央部にセンターウェル2が設置されている。このセンターウェル2は上下両端が開放した円筒状である。
センターウェル2の上部には、センターウェル上部部材としてセンターウェル2よりも大径のセンターウェルアッパー3が設けられている。センターウェルアッパー3は、センターウェル2の上端部に接続され、水平方向に拡開する平板状の底面3aと、該底面3aの外周縁から起立する周壁3bとを有する。底面3aと、周壁3bとで囲まれた部分が、センターウェル2の上部外周を囲む環状水路Cとなっている。
該環状水路C内に被処理水を周回方向に流入させるように、被処理水の導入部材として導入管8が設けられている。この導入管8の末端部は、図2のように、周壁3bに沿って延在しており、被処理水は周壁3bに沿って環状水路C内に流入し、環状水路C内を旋回し、センターウェル2内に流入する。
センターウェル2の上部内周面に、環状水路Cからセンターウェル2内に流れ込む水の旋回を停止させるための旋回停止部材として、複数板の旋回停止板5が設けられている。各旋回停止板5は、板面を鉛直方向とし、センターウェル2の内周面から求心方向(センターウェル2の中心に向う方向)に突設されている。旋回停止板5の求心方向の幅は、センターウェル2の上部の内周面の直径の5〜20%特に8〜15%程度が好ましい。旋回停止板5の上下方向長さは、センターウェル2の上部の内周面の直径の5〜40%特に10〜30%程度が好ましい。センターウェル2の直径が100〜200cmの場合、旋回停止板5の設置枚数は、12〜36枚特に18〜30枚程度が好ましい。旋回が停止した下向流を、旋回流停止部材の下端からセンターウェル2の下端までの間にさらに均一な流速の押し出し流れに変えるために、旋回流停止部材の下端からセンターウェル2の下端まで150cm以上とすることが好ましい。またこれを実現するために旋回停止部材の深さ方向の長さはなるべく小さくすることが好ましく、例えば10〜50cmとすることが好ましい。
このセンターウェル2の下端に対峙して、センターウェル2からの原水の流れ方向を放射方向とするためのフラットバッフルと通称されるプレート4が設けられている。この実施の形態では、プレート4は水平円板状である。プレート4はセンターウェル2の下端よりも所定距離下方に位置している。プレート4とセンターウェル2とは同軸状に配置されている。
このプレート4の中央部には、後述のレーキシャフト10が貫通しており、プレート4は該レーキシャフト10に支持されている。ただし、プレート4は支持部材(図示略)を介してセンターウェル2に支持されてもよい。
なお、プレート4の半径はセンターウェル2の半径以上かつ半径の1.5倍以下であり、好ましくはセンターウェル2の半径の1〜1.3倍程度である。
槽体1の底面は中央に向って下り勾配となっており、その中央部には、沈降した汚泥を集めて排出するためのピット6が設けられている。ピット6内の汚泥は、排泥管7を介して槽体1外に排出される。ただし、槽体1の底面は水平であってもよい。
槽体1の底面に沿ってレーキ板11を回転させるようにレーキ装置が設けられている。このレーキ装置は、前記センターウェル2の軸心部分を通って上下方向に延設されたレーキシャフト10と、該レーキシャフト10の下部から放射方向に延設された支持アーム12と、該アーム12に取り付けられたレーキ板11と、レーキシャフト10の上端が連なった駆動装置(図示略)とを有する。
レーキ板11は、レーキが回転したときに、槽体底面上の堆積物を槽体底面の中央側へ移動させるように各アーム12の長手方向と斜交方向に配設されている。
槽体1の内周壁面の上部に沿って溢流部としての溢流堰13が設けられている。この溢流堰13の上端のレベルが槽体1内の水面位WLである。
この槽体1の水深即ち槽体底面から水面位WLまでの高さは、好ましくは100〜600cmであり、より好ましくは200〜450cmである。
プレート4の上面の槽体底面(ピット6周縁部)からの高さは20〜150cmであり、好ましくは25〜120cm特に30〜80cmである。
センターウェル2内の下降流速(LV)は10cm/sec以下、例えば1〜6cm/sec、特に2〜4cm/sec程度が好ましい。
センターウェル2の下端とプレート4の上面との間の原水出口の上下間隔は、この原水出口から流出する原水の水平方向の線速度が1〜10cm/sec特に2〜6cm/sec程度となるように設定するのが好適である。
槽体1内の上昇流速(LV)は1m/hr以上、例えば1〜15m/hr、特に2〜8m/hr程度が好ましい。
このように構成された沈殿槽において、被処理水はセンターウェルアッパー3内の環状水路Cに供給され、環状水路C内を旋回し、センターウェル2内に流入し、旋回停止板5によって旋回が停止され、センターウェル2内を下降し、センターウェル2の下端とプレート4との間から放射方向に流出する。その後、水は槽体1内を上昇し、溢流堰13を溢流し、清澄水流出口14より排出される。
この実施の形態では被処理水は、センターウェル2内の巻回停止板5の下端から下方に全く又は殆ど旋回することなく下降し、均一な下向流となった後センターウェル2の下端とプレート4との間の原水出口からスラッジブランケット内に放射方向に均等に流入する。また、槽体1のコーナー部1cと辺方向中央部1fとの上昇流速の差が小さくなる。この結果、効率的に汚泥が沈降分離されるようになる。
槽体1の底面上に沈降した汚泥は、レーキによってピット6に掻き集められ、排泥管7から排出される。
旋回停止部材のその他の例を図4〜9を参照して説明する。
図4は、複数枚の平板21,22を直交2方向に設けた旋回停止部材20である。なお、平板21,22は、両端をセンターウェル2の内周面に連結することによってセンターウェル2上部に設置されてもよい。また、図4(b)のように予め平板21,22を組み合わせて結合し、ユニットとしておき、このユニットをフック部材等によってセンターウェル2の上部に係止させることによりセンターウェル2上部に設置されてもよい。このようにユニット化された旋回停止部材は、既存の沈殿槽のセンターウェルに設置することもできる。次に説明する図5〜8の旋回停止部材も同様にユニット化してもよい。
図5,6の旋回停止部材30,40は、筒軸心方向を鉛直上下方向として配設された複数本の筒体31又は41よりなる。図5では、筒体31は三角形の筒であり、図6では筒体41は円筒である。三角形以外の角形の筒体を用いてもよい。
図7の旋回停止部材50は、円筒を軸心線と平行方向に割断した形状の複数枚の円弧形プレート51よりなる。プレート51は鉛直上下方向に配設されている。
図8の旋回停止部材60は、複数本の円柱61を柱の軸心方向を鉛直上下方向にして配設したものである。円柱の代りに角柱などを用いてもよい。
図示は省略するが、図5〜8の筒体、プレート又は円柱を組み合わせてもよい。
上記実施の形態では、プレート4は水平とされているが、少なくとも中心付近が放射方向に向って15°未満の傾斜面となってもよい。ただし、少なくとも外周部は水平であることが好ましい。
上記実施の形態では、槽体1は四角形とされているが、非円形であればよく、五角形又はそれ以上の多角形や楕円形であってもよい。
上記実施の形態では、導入部材として導入管8が設けられているが、導入部材として樋状水路を設けてもよい。
上記実施の形態では、センターウェル2は上端から下端まで等径とされているが、下部を大径としてもよい。この場合、下端ほど大径となるテーパ形としてもよい。
1 槽体
2 センターウェル
2t 上端
3 センターウェルアッパー
3a 底面
3b 周壁
4 プレート
5 旋回停止板
6 ピット
8 導入管
10 レーキシャフト
13 溢流堰
20,30,40,50,60 旋回停止部材

Claims (9)

  1. 槽体の中央部のセンターウェルから該槽体内の下部に供給された被処理水が、該槽体内を上昇し、該槽体上部の溢流部から清澄水となって流出する沈殿槽であって、
    該センターウェルの上部に環状水路を形成するセンターウェル上部部材が設けられており、
    被処理水が導入部材によって前記環状水路内に、該周壁に沿う周回方向に導入され、該センターウェル内に流入する沈殿槽において、
    該センターウェル内の上部に、被処理水の旋回を停止させる旋回停止部材を備えた沈殿槽であって、
    該旋回停止部材の下端から該センターウェルの下端までの距離が150cm以上であることを特徴とする沈殿槽。
  2. 請求項1において、前記旋回停止部材は、前記センターウェルの内周面から求心方向に延設された、板面を上下方向とした複数枚の板よりなることを特徴とする沈殿槽。
  3. 請求項2において、前記板の前記求心方向の幅が前記センターウェルの上部の内径の5〜20%であることを特徴とする沈殿槽。
  4. 請求項1において、前記旋回停止部材は、直交2方向に配設された、板面を上下方向とした板よりなり、
    (A)該旋回停止部材は、各板の両端が前記センターウェルの内周面に連結されることによって該センターウェル内に設置されているか、又は、
    (B)該旋回停止部材は、各板が組み合わされて結合されたユニットとなっており、該ユニットが該センターウェルに係止されることによって該センターウェル内に設置されている
    ことを特徴とする沈殿槽。
  5. 請求項1において、前記旋回停止部材は、上下方向に延設された複数の筒体又は柱体よりなり、
    複数の該筒体又は柱体が組み合わされて結合されてユニットとなっており、該ユニットが前記センターウェルの上部に係止されることにより該センターウェル内に設置されていることを特徴とする沈殿槽。
  6. 請求項4において、前記旋回停止部材は、前記(B)の方式で前記センターウェル内に設置されており、前記ユニットが該センターウェルに着脱可能に係止されていることを特徴とする沈殿槽。
  7. 請求項5において、前記ユニットは、前記センターウェルに着脱可能に係止されていることを特徴とする沈殿槽。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、前記センターウェルの下端に対峙して水の流れ方向を変更するためのプレートが設けられていることを特徴とする沈殿槽。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、前記槽体は、平面視形状が角形であることを特徴とする沈殿槽。
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