以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型(VSB方式)の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208及び副偏向器209が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスクが含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、制御計算機110,120、メモリ112、制御回路130、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,146,148を有している。制御計算機110,120、メモリ112、制御回路130、及び記憶装置140,142,146,148は、図示しないバスを介して互いに接続されている。
制御計算機110内には、設定部50、ショット数演算部52、増分ショット数演算部54、ショット密度マップ作成部56、判定部58、SSSFL演算部60、ショット数演算部62、描画時間予測部64、ショット分割部66、及び割当部68が配置される。設定部50、ショット数演算部52、増分ショット数演算部54、ショット密度マップ作成部56、判定部58、SSSFL演算部60、ショット数演算部62、描画時間予測部64、ショット分割部66、及び割当部68といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。設定部50、ショット数演算部52、増分ショット数演算部54、ショット密度マップ作成部56、判定部58、SSSFL演算部60、ショット数演算部62、描画時間予測部64、ショット分割部66、及び割当部68に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
制御計算機120内には、ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部43が配置される。ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部43といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部43に入出力される情報および演算中の情報は図示しないメモリにその都度格納される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、位置偏向用には、主偏向器208と副偏向器209の主副2段の多段偏向器を用いているが、3段以上の多段偏向器によって位置偏向を行なう場合であってもよい。
少なくとも1つの図形パターンから構成される複数のセルを有するチップのデータが定義された描画データが描画装置100の外部より入力され、記憶装置140(第1の記憶部)に格納されている。チップデータには、各図形パターンの形状、配置座標、およびサイズを示す各図形パターンのパターンデータが定義される。
図2は、実施の形態1における各領域を説明するための概念図である。図2において、試料101の描画領域10は、主偏向器208の偏向可能幅で、例えばy方向に向かって短冊状に複数のストライプ領域20に仮想分割される。また、各ストライプ領域20は、副偏向器209の偏向可能サイズで、メッシュ状に複数のサブフィールド(SF)30(小領域)に仮想分割される。ここで、描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズのショット図形にチップデータに定義された各図形パターンを分割する必要がある。そして、各SF30内の各ショット位置にかかるショット図形32が描画される。
描画装置100では、かかる複数段の偏向器を用いて、ストライプ領域20毎に描画処理を進めていく。ここでは、一例として、主偏向器208、及び副偏向器209といった2段偏向器が用いられる。XYステージ105が例えば−x方向に向かって連続移動しながら、1番目のストライプ領域20についてx方向に向かって描画を進めていく。そして、1番目のストライプ領域20の描画終了後、同様に、或いは逆方向に向かって2番目のストライプ領域20の描画を進めていく。以降、同様に、3番目以降のストライプ領域20の描画を進めていく。そして、主偏向器208が、XYステージ105の移動に追従するように、SF30の基準位置Aに電子ビーム200を順に偏向する。基準位置Aは、例えば、SF30の中心位置が用いられる。或いは、SF30の左下角の位置であっても好適である。また、副偏向器209(第2の偏向器)が、各SF30の基準位置Aから、当該SF30内に照射される、ショット図形32に成形されたショットビーム(電子ビーム200)を所望の位置に偏向する。このように、主偏向器208、及び副偏向器209は、サイズの異なる偏向領域をもつ。
実施の形態1における描画装置100では、描画処理を実行する前の前処理として、チップを描画する際にかかる描画時間を予測する。描画時間を予測するためには、電子ビーム200のショット数と、1回のショットにかかる照射時間とパターンが配置されるSF内の各ショット位置に副偏向器209によって電子ビーム200を偏向する際の副偏向器209用の図示しないアンプの静定時間(セトリング時間)の合計(ショットサイクル時間)が必要である。その他、SF間をビームが移動する際にかかる時間(偏向時間)の合計、及びストライプ領域間を移動する際にかかる時間等が必要となる。実施の形態1では、特に、電子ビーム200のショット数を高精度に演算する。
図3は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図3において、実施の形態1における描画方法は、パラメータ設定工程(S102)と、ショット数演算工程(S104)と、増分ショット数演算工程(S106)と、ショット密度マップ作成工程(S108)と、判定工程(S110)と、増分無しショット数演算工程(S112)と、描画時間予測工程(S118)と、描画工程(S120)と、いう一連の工程を実施する。
或いは、実施の形態1における描画方法は、パラメータ設定工程(S102)と、ショット数演算工程(S104)と、増分ショット数演算工程(S106)と、ショット密度マップ作成工程(S108)と、判定工程(S110)と、SSSFL数演算工程(S114)と、増分有りショット数演算工程(S116)と、描画時間予測工程(S118)と、描画工程(S120)と、いう一連の工程を実施する。
すなわち、判定工程(S110)で判定されるショットシフトを行わない場合とショットシフトを行う場合とで一部の工程が異なる。
図4は、実施の形態1における矩形パターンを、分割基準位置を可変にしてショット分割した場合のショット数の一例を説明するための図である。図4の例では、図形パターンの一例として、矩形パターンを示している。実施の形態1では、多重描画を行う際、図形パターンをショット分割する場合の基準位置となる分割基準位置を可変にする。言い換えれば、ショットシフトを行わないパスとショットシフトを行うパスとが混在した多重描画を実施する。ショットシフトを行わないパスとショットシフトを行うパスとを混在させることにより、ショット図形同士間の境界ずれ誤差を平均化でき、ショット図形間の繋ぎ精度を向上させることができる。
なお、実施の形態1では、多重描画を前提にショット数の演算を行う場合を以下に示しているが、これに限るものではない。以下の手法は、多重描画を行わない場合でも、ショットシフトをおこなった際のショット数の演算に適用できる。
例えば、1パス目は図4(a)に示すように、矩形パターンの端部を分割基準位置として、かかる端部から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図4(a)の例では、ショットシフトを行わない場合を示している。図4(a)の例では、矩形パターンの左下端を分割基準位置O1として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とを行う場合を示している。y方向には、予め設定された最大ショットサイズで3回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とを行う場合を示している。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが20個のショット図形に分割されたことになる。
次に、例えば、2パス目は図4(b)に示すように、矩形パターンの端部からx方向に最大ショットサイズの1/4、y方向に最大ショットサイズの1/4だけ矩形パターンの端部から矩形パターン内部側へとシフトさせた位置を分割基準位置とする場合を示している。かかる端部から1/4ずつx,y方向にシフトさせた分割基準位置から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図4(b)の例では、端部から最大ショットサイズの1/4ずつx,y方向にショットシフトを行う場合を示している。図4(b)の例では、矩形パターンの左下端から最大ショットサイズの1/4ずつx,y方向にシフトさせた位置を分割基準位置O2として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割と、図4(a)で示した3番目の分割サイズ(、図4(a)の分割における残りの領域の1/2のサイズ)での分割とによって形成される3つの分割領域と、残りの領域とショットシフトによって生じた左端の領域とに分割される場合を示している。y方向には、予め設定された最大ショットサイズで3回の分割と、図4(a)で示した3番目の分割サイズ(、図4(a)の分割における残りの領域の1/2のサイズ)での分割とによって形成される4つの分割領域と、残りの領域とショットシフトによって生じた下端の領域とに分割される場合を示している。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが30個のショット図形に分割されたことになる。すなわち、ショットシフト無しの場合(図4(a)の場合)に比べて増分ショット数は10個になる。
なお、x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とによって形成される4つの分割領域と、ショットシフトによって生じた左端の領域とに分割されるようにしてもよい。同様に、y方向には予め設定された最大ショットサイズで3回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とによって形成される5つの分割領域と、ショットシフトによって生じた下端の領域とに分割されるようにしてもよい。
次に、例えば、3パス目は図4(c)に示すように、矩形パターンの端部からx方向に最大ショットサイズの1/2、y方向に最大ショットサイズの1/4だけ矩形パターンの端部から矩形パターン内部側へとシフトさせた位置を分割基準位置とする場合を示している。かかる端部からx方向に1/2,y方向に1/4シフトさせた分割基準位置から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図4(c)の例では、端部からx方向に最大ショットサイズの1/2、y方向に最大ショットサイズの1/4ショットシフトを行う場合を示している。図4(c)の例では、矩形パターンの左下端からx方向に最大ショットサイズの1/2、y方向に最大ショットサイズの1/4だけシフトさせた位置を分割基準位置O3として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割と、図4(a)で示した3番目の分割サイズ(、図4(a)の分割における残りの領域の1/2のサイズ)での分割とによって形成される3つの分割領域と、残りの領域とショットシフトによって生じた左端の領域とに分割される場合を示している。y方向には、予め設定された最大ショットサイズで3回の分割と、図4(a)で示した3番目の分割サイズ(、図4(a)の分割における残りの領域の1/2のサイズ)での分割とによって形成される4つの分割領域と、残りの領域とショットシフトによって生じた下端の領域とに分割される場合を示している。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが30個のショット図形に分割されたことになる。すなわち、ショットシフト無しの場合(図4(a)の場合)に比べて増分ショット数は10個になる。
なお、x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とによって形成される4つの分割領域と、ショットシフトによって生じた左端の領域とに分割されるようにしてもよい。同様に、y方向には予め設定された最大ショットサイズで3回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とによって形成される5つの分割領域と、ショットシフトによって生じた下端の領域とに分割されるようにしてもよい。
次に、例えば、4パス目は図4(d)に示すように、矩形パターンの端部からx方向に最大ショットサイズの3/4、y方向に最大ショットサイズの1/4だけ矩形パターンの端部から矩形パターン内部側へとシフトさせた位置を分割基準位置とする場合を示している。かかる端部からx方向に3/4,y方向に1/4シフトさせた分割基準位置から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図4(d)の例では、端部からx方向に最大ショットサイズの3/4、y方向に最大ショットサイズの1/4ショットシフトを行う場合を示している。図4(d)の例では、矩形パターンの左下端からx方向に最大ショットサイズの3/4、y方向に最大ショットサイズの1/4だけシフトさせた位置を分割基準位置O4として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とによって形成される4つの分割領域と、ショットシフトによって生じた左端の領域とに分割される場合を示している。y方向には、予め設定された最大ショットサイズで3回の分割と、図4(a)で示した3番目の分割サイズ(、図4(a)の分割における残りの領域の1/2のサイズ)での分割とによって形成される4つの分割領域と、残りの領域とショットシフトによって生じた下端の領域とに分割される場合を示している。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが30個のショット図形に分割されたことになる。すなわち、ショットシフト無しの場合(図4(a)の場合)に比べて増分ショット数は10個になる。
なお、y方向には予め設定された最大ショットサイズで3回の分割と、最大ショットサイズの2倍より小さくなる残りの領域を1/2ずつにした分割とによって形成される5つの分割領域と、ショットシフトによって生じた下端の領域とに分割されるようにしてもよい。
以上のように、最大ショットサイズ未満のサイズで分割基準位置を図形パターンの内側へとシフトさせた場合(ショットシフトした場合)、これにより増加する増分ショット数をシフト量に関係無く同じ数にできる。矩形パターンについて、一般的に示すと、ショットシフトしない場合のx、y方向の分割数(分割後のショット図形数)をそれぞれn,mとする場合、増分ショット数は以下のように定義できる。
(1)n>1かつm>1の場合、増分ショット数は、n+m+1となる。
(2)n>1かつm=1の場合、増分ショット数は、1となる。
(3)n=1かつm>1の場合、増分ショット数は、1となる。
(4)n=1かつm=1の場合、増分ショット数は、0となる。
図5は、実施の形態1における直角二等辺三角形パターンを、分割基準位置を可変にしてショット分割した場合のショット数の一例を説明するための図である。図5の例では、図形パターンの一例として、直角三角形パターンを示している。
例えば、1パス目は図5(a)に示すように、直角二等辺三角形パターンの端部を分割基準位置として、かかる端部から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図5(a)の例では、ショットシフトを行わない場合を示している。図4(a)の例では、矩形パターンの左下端(直角位置)を分割基準位置O1’として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割によって底辺において最大ショットサイズの3つの分割領域に分割される場合を示している。y方向には、予め設定された最大ショットサイズで2回の分割によって最大ショットサイズの3つの分割領域に分割される場合を示している。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが3個と直角二等辺三角形パターンが3個の合計6個のショット図形に分割されたことになる。
次に、例えば、2パス目は図5(b)に示すように、直角二等辺三角形パターンの端部からx方向に0、y方向に最大ショットサイズの1/4だけ直角二等辺三角形パターンの端部から直角二等辺三角形パターン内部側へとシフトさせた位置を分割基準位置とする場合を示している。かかる端部から(0,1/4)だけx,y方向にシフトさせた分割基準位置から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図5(b)の例では、端部から最大ショットサイズの1/4だけy方向にショットシフトを行う場合を示している。図5(b)の例では、直角二等辺三角形パターンの左下端から最大ショットサイズの1/4だけy方向にシフトさせた位置を分割基準位置O2として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで3回の分割によって底辺において最大ショットサイズの3つの分割領域と残りの1つの分割領域とに分割される。y方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割によって左辺において最大ショットサイズの2つの分割領域と残りの1つの分割領域とショットシフトによって生じた下端の領域とに分割される。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが6個と直角二等辺三角形パターンが4個の合計10個のショット図形に分割されたことになる。すなわち、ショットシフト無しの場合(図5(a)の場合)に比べて増分ショット数は4個になる。
次に、例えば、3パス目は図5(c)に示すように、直角二等辺三角形パターンの端部からx方向に1/2、y方向に最大ショットサイズの1/2だけ直角二等辺三角形パターンの端部から直角二等辺三角形パターン内部側へとシフトさせた位置を分割基準位置とする場合を示している。かかる端部から(1/2,1/2)だけx,y方向にシフトさせた分割基準位置から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図5(c)の例では、端部から最大ショットサイズの1/2ずつだけx,y方向にショットシフトを行う場合を示している。図5(c)の例では、直角二等辺三角形パターンの左下端から最大ショットサイズの1/2だけx,y方向にシフトさせた位置を分割基準位置O3として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割によって底辺において最大ショットサイズの2つの分割領域と残りの1つの分割領域とショットシフトによって生じた左端の領域とに分割される。y方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割によって左辺において最大ショットサイズの2つの分割領域と残りの1つの分割領域とショットシフトによって生じた下端の領域とに分割される。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが6個と直角二等辺三角形パターンが4個の合計10個のショット図形に分割されたことになる。すなわち、ショットシフト無しの場合(図5(a)の場合)に比べて増分ショット数は4個になる。
次に、例えば、4パス目は図5(d)に示すように、直角二等辺三角形パターンの端部からx方向に1/2、y方向に最大ショットサイズの3/4だけ直角二等辺三角形パターンの端部から直角二等辺三角形パターン内部側へとシフトさせた位置を分割基準位置とする場合を示している。かかる端部から(1/2,3/4)だけx,y方向にシフトさせた分割基準位置から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合を示している。言い換えれば、図5(d)の例では、端部から最大ショットサイズの1/2ずつだけx,y方向にショットシフトを行う場合を示している。図5(c)の例では、直角二等辺三角形パターンの左下端から最大ショットサイズの1/2だけx方向に、最大ショットサイズの3/4だけy方向にシフトさせた位置を分割基準位置O4として、x方向とy方向にショット分割を行っている。x方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割によって底辺において最大ショットサイズの2つの分割領域と残りの1つの分割領域とショットシフトによって生じた左端の領域とに分割される。y方向には予め設定された最大ショットサイズで2回の分割によって左辺において最大ショットサイズの2つの分割領域と残りの1つの分割領域とショットシフトによって生じた下端の領域とに分割される。その結果、ショット分割によって、矩形パターンが6個と直角二等辺三角形パターンが4個の合計10個のショット図形に分割されたことになる。すなわち、ショットシフト無しの場合(図5(a)の場合)に比べて増分ショット数は4個になる。
以上のように、最大ショットサイズ未満のサイズで分割基準位置を図形パターンの内側へとシフトさせた場合(ショットシフトした場合)、これにより増加する増分ショット数をシフト量に関係無く同じ数にできる。直角二等辺三角形パターンについて、一般的に示すと、ショットシフトしない場合のx、y方向の分割数(分割後のショット図形数)を共にnとする場合、増分ショット数は以下のように定義できる。
(1)n>1の場合、増分ショット数は、n+1となる。
(2)n=1の場合、増分ショット数は、0となる。
以上のように、最大ショットサイズ未満のサイズで分割基準位置を図形パターンの内側へとショットシフトする場合、これにより増加する増分ショット数をシフト量に関係無く同じ数にできる。言い換えれば、ショット図形の切り方によらずに増分ショット数を同じ数にできる。よって、実施の形態1では、図形パターンの分割基準位置をシフトする場合、図形パターンの分割基準位置を図形パターンの端部から最大ショットサイズ未満の距離で図形パターン内部側へとシフトさせる。
また、上述した例では、各パスのシフト量が互いに異なる場合を示したがこれに限るものではない。複数のパスのうち、少なくとも1つのパスが他とは異なればよい。また、ショットシフト量が同じパスが存在しても良い。
パラメータ設定工程(S102)として、設定部50は、多重描画を行う場合における各パラメータを設定する。例えば、ストライプ領域20単位で位置をずらしながら繰り返し描画する描画処理(1)と、ストライプ領域20内のストライプ領域20の幅(短辺側)方向に1列分のSF30をSFグループ(SFGR)として、SFグループ単位で位置をずらさずに繰り返し描画する描画処理(2)とを組み合わせた多重描画を実施する。その際、パラメータとして、描画処理(1)の描画回数(SFレイヤ数)、描画処理(2)の描画回数(SFグループ繰り返し数)とを設定する。また、ショットシフト機能を使用する場合、どの描画処理にてどれだけのシフト量だけ分割基準位置をシフトするのかを設定する。例えば、パス毎にSFレイヤを作成する描画処理(1)のパス毎に設定すると好適である。
ショット数演算工程(S104)として、まず、ショット分割部66は、記憶装置140から例えばストライプ領域20毎、或いはチップ領域を短冊状に仮想分割したフレーム領域毎に、該当する描画データを読み出し、図形パターン毎に各図形パターンを図形パターンの端部から電子ビーム200でショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する。分割の仕方は、上述したように、図形パターンの左下端を分割基準位置として、例えば、x方向に最大ショットサイズで分割し、残りが最大ショットサイズの2倍よりも小さくなった時点で残りを1/2ずつに分割する。同様に、例えば、y方向に最大ショットサイズで分割し、残りが最大ショットサイズの2倍よりも小さくなった時点で残りを1/2ずつに分割する。
そして、ショット数演算部52(第1のショット数演算部)は、図形パターンを図形パターンの端部から電子ビームでショット可能なサイズの複数のショット図形に分割する場合の図形パターンのショット数(第1のショット数)を演算する。例えば、図形パターン毎に分割されたショット図形数をカウントすることによりショット数(第1のショット数)を演算する。演算された図形パターンのショット数は、記憶装置142(第2の記憶部)に記憶される。
増分ショット数演算工程(S106)として、増分ショット数演算部54は、図形パターンを分割する場合の基準位置となる分割基準位置を図形パターンの端部から図形パターン内部側へとシフトさせることに起因して増加する図形パターンの増分ショット数を演算する。図形パターン毎に増分ショット数を演算する。上述したように、図形種とx,y方向への分割数n,mが決まれば増分ショット数を演算できる。図形パターンのサイズがわかれば分割数n,mが決まる。よって、増分ショット数は、図形パターンの図形種とサイズに応じて演算できる。演算された図形パターンの増分ショット数は、記憶装置142(第2の記憶部)に記憶される。
ショット密度マップ作成工程(S108)として、ショット密度マップ作成部56は、試料101の描画領域10(或いはチップ領域)が仮想分割された複数のメッシュ領域(第1の小領域)におけるメッシュ領域毎にSF数とショット数と増分ショット数とを定義したショット密度マップを作成する。作成されたショット密度マップは記憶装置144に格納される。
図6は、実施の形態1におけるショット密度マップの一例を示す図である。図6(a)では、描画領域10(或いはチップ領域)全体でのショット密度マップの一例を示している。ショット密度マップを構成する各メッシュ領域12は、隣り合う複数のSF30の領域を示す。a×b個のSF30によって構成される。図6(b)の例では、4×4の16個のSF30によって構成される。メッシュ領域12は、ストライプ領域20を長辺側に向かって分割したコンパートメント(CPM)領域の(1/k)倍(kは自然数)に合わせると好適である。例えば、CPM領域が4×4の16個のSF30によって構成されると好適である。CPM領域での描画時間が決まれば、CPM領域のステージ速度を演算及び設定できる。
図6の例では、描画領域10(或いはチップ領域)全体でのショット密度マップの一例を示しているが、まず、ストライプ領域20単位(或いはチップのフレーム単位)のショット密度マップを作成し、その後に、各ストライプ領域20単位(或いはチップのフレーム単位)のショット密度マップをマージして描画領域10(或いはチップ領域)全体でのショット密度マップを作成すると好適である。
まず、割当部68は、図形パターン毎に、当該図形パターンの基準位置(例えば左下端)が属する位置のメッシュ領域12に当該図形パターンを割り当てる。そして、ショット密度マップ作成部56は、メッシュ領域12毎に、記憶装置142から当該メッシュ領域12に割り当てられた図形パターンのショット数を読み出し、メッシュ領域12毎に、当該メッシュ領域12に割り当てられた図形パターンのショット数を合計する。同様に、記憶装置142から当該メッシュ領域12に割り当てられた図形パターンの増分ショット数を読み出し、メッシュ領域12毎に、当該メッシュ領域12に割り当てられた図形パターンの増分ショット数を合計する。そして、図6(c)の例に示すフォーマットに沿って、メッシュ領域12毎に、SF数とショット数と増分ショット数とを定義する。メッシュ領域12毎に、例えば、24バイトの記憶容量を割り当てる。そして、SF数に4バイト、矩形ショット図形の合計ショット数に8バイト、三角形ショット図形の合計ショット数に8バイト、合計増分ショット数を残りの4バイトを用いて定義する。これにより、ショットシフトを行う際、分割位置がシフトされる毎に、ショット密度マップを別々に作成する必要を無くすことができる。例えば、SFレイヤ毎にショット密度マップを別々に作成する必要を無くすことができる。ショット密度マップを別々に作成するとなると記憶装置の大幅な容量増加が必要となる。しかし、実施の形態1では、シフト量に関わりなく増分ショット数を図形パターン毎に定義できるので、描画領域10(或いはチップ領域)1つ分(或いはSFレイヤ1つ分)のショット密度マップで対応できる。よって、記憶装置の大幅な容量増加を不要にできる。さらに、ショットシフトのシフト量毎にショット数演算を行わないので演算時間を大幅に短縮できる。
図7は、実施の形態1における図形割当の手法の一例を示す図である。上述した例では、図形パターン毎に、当該図形パターンの基準位置(例えば左下端)が属する位置のメッシュ領域12に当該図形パターンを割り当てる場合を示したがこれに限るものではない。図7に示すように、ショット図形33毎に、ショット図形の基準位置34(例えば左下端)が属する位置のSF30に当該図形パターンを割り当てても好適である。そして、メッシュ領域12毎に、当該メッシュ領域12に対応する複数のSF30に割り当てられた図形パターンのショット数を合計してもよい。但し、増分ショット数について、対応するショット図形が無いので、当該図形パターンの基準位置(例えば左下端)が属する位置のメッシュ領域12に当該図形パターンの増分ショット数を割り当てればよい。
図8は、実施の形態1におけるコンパートメント領域とメッシュ領域との関係の他の一例を説明するための概念図である。図6(a)の例では、メッシュ領域12が、ストライプ領域20を長辺側に向かって分割したコンパートメント(CPM)領域に合わせる場合を示したが、これに限るものではない。図8に示すように、複数のメッシュ領域12によってCPM領域14を構成する領域サイズにしても好適である。図8の例では、例えば、2×2のメッシュ領域12によってCPM領域14を構成する場合を示している。
判定工程(S110)として、判定部58は、今回の試料101を描画する場合に、ショットシフト機能を使用するかどうかを判定する。具体的には、どの描画処理にてどれだけのシフト量だけ分割基準位置をシフトするのかが設定されていれば、ショットシフト機能を使用すると判定する。設定されていなければショットシフト機能を使用しないと判定する。ショットシフト機能を使用しない場合には増分無しショット数演算工程(S112)に進む。ショットシフト機能を使用する場合にはSSSFL数演算工程(S114)に進む。
増分無しショット数演算工程(S112)として、ショット数演算部62(第2のショット数演算部の一例)は、ショットシフト機能を使用しない場合、ショット密度マップのメッシュ領域12(或いはCPM領域)毎に、定義されたショット数を用いて当該メッシュ領域12(或いはCPM領域)にショットされるビームのショット数(第2のショット数)を演算する。ここでは、多重描画分も考慮したショット数を演算する。具体的には、ショット数演算部62は、ショットシフト機能を使用しない場合、SFレイヤ数(SFL数)とSFグループの繰り返し数(SFGR数)と当該メッシュ領域12に定義されたショット数との積を多重描画分も考慮したショット数として演算する。
SSSFL数演算工程(S114)として、SSSFL演算部60は、設定されたパラメータを読み出し、ショットシフト対象のSFレイヤ数(SSSFL数)を演算する。上述したように、多重描画を行う際、描画処理(1)のすべてのパスでショットシフトをおこなう訳ではない。よって、ここでは、描画処理(1)の描画回数(SFレイヤ数)のうち、ショットシフトを行うSFレイヤ数(SSSFL数)を演算する。
増分有りショット数演算工程(S116)として、ショット数演算部62(第2のショット数演算部の一例)は、ショットシフト機能を使用する場合、ショット密度マップのメッシュ領域12(或いはCPM領域)毎に、定義されたショット数(第1のショット数)と増分ショット数とを用いて当該メッシュ領域12(或いはCPM領域)(第1の小領域)にショットされるビームのショット数(第2のショット数)を演算する。ここでは、多重描画分も考慮したショット数を演算する。具体的には、描画領域10(或いはチップ領域)が仮想分割された複数のSF30(第2の小領域)がそれぞれ配置される複数のSFレイヤ(小領域層)の数(SFL数)と複数のSF30(第2の小領域)のうち一部のSFグループ(第2の小領域群)の描画繰り返し数(SFGR数)と当該メッシュ領域12(第1の小領域)内に配置される図形パターンのショット数(第1のショット数)との積と、複数のSFレイヤのうち図形パターンの分割基準位置がシフトされるSFレイヤの数(SSSFL数)とSFGR数と当該メッシュ領域12内に配置される図形パターンの増分ショット数との積と、の和を演算する。ショットシフト機能を使用する場合のメッシュ領域12内のショット数は、具体的には、以下の式(1)で定義される。
(1) ショット数=SFL数・SFGR数・ショット数
+SSSFL数・SFGR数・増分ショット数
描画時間予測工程(S118)として、描画時間予測部64は、演算されたショット数(第2のショット数)を用いて、描画時間を予測する。具体的には、描画時間予測部64は、例えば、メッシュ領域12毎に、演算されたショット数Ntotal(第2のショット数)にショットサイクル時間(1回の照射時間と副偏向器209用の図示しないデジタル・アナログ変換(DAC)アンプのセトリング時間の和)を乗じて当該メッシュ領域12のショットにかかる時間(ショットサイクルの合計時間Ts)を演算する。ショットサイクルの合計時間Tsは、各ビームのショットの照射時間t’と副偏向器209に偏向電圧を印加する図示しないDACアンプの静定時間(セトリング時間)tsとの和に合計ショット数Ntotalを乗じた値として次の式(2)で計算(予測)できる。照射時間t’は、近接効果等の補正によりショット毎に可変になり得るが、ここでは1回のショットにおける最大照射時間で近似すればよい。セトリング時間tsは、一定値で良い。
(2) Ts=(t’+ts)・Ntotal
また、描画時間予測部64は、例えば、メッシュ領域12毎に、SF数にSF30間を移動する際にかかる偏向時間(主偏向器208用の図示しないDACアンプのセトリング時間)を乗じた値(積)を演算する。また、例えば、ストライプ領域20間を移動する際にかかる移動時間の合計を演算する。
そして、例えば、各メッシュ領域12のショットにかかる時間とSF30間を移動する際にかかる偏向時間とSF数の積とストライプ領域20間の移動時間の合計との和を演算することで、描画領域10全体における描画時間を予測する。予測された描画時間は記憶装置146に格納される。
描画時間予測部64は、ストライプ領域毎に描画時間を予測してもよい。かかる場合、ストライプ領域毎に例えば、各メッシュ領域12のショットにかかる時間と各メッシュ領域12のSF30間を移動する際にかかる偏向時間とSF数の積との和を演算すればよい。実施の形態1では、増分ショット数を考慮したショット数(第2のショット数)を用いて描画時間を予測するため、高精度な描画時間を予測できる。
そして、かかる描画時間予測を行った後、描画データに定義されたチップについて実際に描画処理を進めていく。
描画工程(S120)として、描画部150は、電子ビーム200を用いて、試料101に、描画時間が予測された図形パターンを描画する。具体的には以下のように動作する。
まず、ショットデータ生成工程として、ショットデータ生成部40は、記憶装置140からチップデータを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。上述したように、描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズに描画データに定義された各図形パターンを分割する必要がある。そこで、ショットデータ生成部40は、実際に描画するために、各図形パターンを1回のビームのショットで照射できるサイズに分割してショット図形を生成する。そして、ショット図形毎にショットデータを生成する。ショットデータには、例えば、図形種、図形サイズ、及び照射位置といった図形データが定義される。生成されたショットデータは、記憶装置148に記憶される。ショットデータは、多重描画における描画処理(1)のパス毎に生成される。位置をずらさない描画処理(2)については同じショットデータを繰り返し用いればよい。
また、一方で、照射量演算工程として、照射量演算部42は、所定のサイズのメッシュ領域毎の照射量を演算する。照射量は、基準照射量Dbaseに補正係数を乗じた値で演算できる。補正係数として、例えば、かぶり効果の補正を行うためのかぶり効果補正照射係数Df(ρ)を用いると好適である。かぶり効果補正照射係数Df(ρ)は、かぶり用メッシュのパターン密度ρに依存する関数である。かぶり効果は、その影響半径が、数mmに及ぶため、補正演算を行なうには、かぶり用メッシュのサイズを影響半径の1/10程度、例えば、1mmにすると好適である。その他、照射量は、近接効果補正用の補正係数やローディング補正用の補正係数等で補正しても好適である。これらの補正においてもそれぞれの計算用のメッシュ領域におけるパターン密度が利用される。これらのパターン密度についても上述した各階層で演算されたパターン密度を利用しても構わない。そして、照射量演算部42は、演算された各照射量を領域毎に定義した照射量マップを作成する。以上のように、実施の形態1では、照射量補正を行う際のパターン密度ρについても、高精度なパターン密度ρが得られるので、より高精度に補正された照射量を演算することができる。生成された照射量マップは、記憶装置148に記憶される。
そして、描画処理部43は、制御回路130に描画処理を行うように制御信号を出力する。制御回路130は、記憶装置146からショットデータと照射量マップを入力し、描画処理部43から制御信号に従って描画部150を制御し、描画部150は、電子ビーム200を主偏向器208と副偏向器209の多段偏向器で多段偏向させながら、当該チップ44内の複数の図形パターンを試料101に描画する。具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形させる)ことができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。図1では、位置偏向に、主副2段の多段偏向を用いた場合を示している。かかる場合には、主偏向器208でSF30の基準位置Aにステージ移動に追従しながら該当ショットの電子ビーム200を偏向し、副偏向器209でSF30内の各照射位置にかかる該当ショットのビームを偏向すればよい。また、ストライプ領域20の短辺の方向に1列分のSFグループ毎に描画処理(2)を繰り返し数だけ繰り返す。また、描画処理(1)についてもSFグループ毎に順次位置をずらしながらSFレイヤ分だけ繰り返す。これにより、多重描画を進めることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、ショット図形に分割する際に分割位置が従来と異なる他の手法が用いられる場合でも高精度なショット数を取得できる。よって、描画時間を高精度に予測できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した例では、多重描画においてショットシフトを行う場合と行わない場合とを混在させることを前提としているが、本発明はこれに限るものではない。多重描画を行わず、1回の描画処理にて試料を描画する場合でも、分割基準位置が図形パターンの端部から内部へとシフトさせる場合には、かかるショット数の演算に上述した手法を適用できる。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。