JP6547532B2 - 膨張タンク、蓄熱システム及びヒートポンプ - Google Patents
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Description
以下、本実施形態の蓄熱システム10(図1参照)について説明する。まず、本実施形態の蓄熱システム10の全体構成及び動作について説明する。次いで、本実施形態の要部(膨張タンク50)の構成及び動作について説明する。次いで、本実施形態の作用について説明する。なお、以下の説明では、図中における矢印Hの方向(+H方向及び−H方向)を装置高さ方向とし、+H方向を装置高さ方向上側、−H方向を装置高さ方向下側とし、特に断りのない限り、単に上側、下側とする。
蓄熱システム10は、図1に示されるように、循環部20と、蓄熱器30と、蒸発凝縮器40と、膨張タンク50と、制御装置60と、を含んで構成されている。
循環部20は、熱媒を循環させる機能を有する。循環部20は、図1に示されるように、循環経路部22(以下、経路部22という。)と、ポンプ24と、流量計26と、を含んで構成されている。
蓄熱器30は、加熱対象を加熱するために放熱する機能と、熱源から移動した熱を蓄熱する機能とを有する。蓄熱器30は、図1に示されるように、容器32と、蓄熱材34と、を含んで構成されている。
容器32は、一例として、円筒状とされており、周壁32Aと、上壁32Bと、下壁32Cと、で構成されている。また、周壁32Aには装置高さ方向に並ぶ2ヶ所の貫通穴が形成されており、下壁32Cの中央には1ヶ所の貫通穴が形成されている。なお、容器32は、断熱材(図示省略)により覆われている。
蓄熱材34は、容器32内に配置されている。本実施形態の蓄熱材34は、一例として酸化カルシウム(CaO)の成形体とされており、酸化カルシウムの粉体を粘土鉱物等のバインダと混練し焼成され、容器32内に嵌り込むように円筒状に形成されている。
式1 CaO + H2O ⇔ Ca(OH)2
式2 CaO + H2O ⇒ Ca(OH)2 + Q
式3 Ca(OH)2 + Q ⇒ CaO + H2O
ここで、式2は、蓄熱材34が水和に伴って発熱量Qに相当する熱を放熱する化学反応式を示している。これに対して、式3は、水酸化カルシウムの脱水に伴って蓄熱量Qに相当する熱を蓄熱する化学反応式を示している。なお、本実施形態の蓄熱材34における単位質量当たりの蓄熱容量は、一例として1.86[MJ/kg]とされている。
前述のとおり、経路部22の熱交換部22Aは、蓄熱器30内に配置されている。具体的には、熱交換部22Aは、図1に示されるように、それぞれ容器32の外壁32Aに形成された2ヶ所の貫通穴に固定されて、容器32内に配置されている。なお、熱交換部22Aの外壁は、蓄熱材34に接触している。
次に、蓄熱器30と他の要素との関係について説明する。
蓄熱器30は、放熱する場合、後述する蒸発凝縮器40で蒸発された水(図示省略)を蓄熱材34に反応(水和)させて放熱するようになっている。その結果、経路部22の熱交換部22Aを流通する熱媒は、熱(蓄熱材34が放熱した熱)を吸収するようになっている。なお、本実施形態の蓄熱器30は、放熱する場合、熱交換部22A内の熱媒を一例として80℃から400℃に加熱するようになっている。
蓄熱器30(の容器32)は、蒸発凝縮器40(の後述する容器42)に気密状態で連結されている。具体的には、容器32の下壁32Cの貫通穴にパイプP2の一端がシールされた状態で固定されている。これに対して、パイプP2の他端は、後述する蒸発凝縮器40の容器42の上壁42Bの貫通穴にシールされた状態で固定されている。
蒸発凝縮器40は、水蒸気を凝縮させる機能と、水(図示省略)を蒸発させる機能とを有する。蒸発凝縮器40は、図1に示されるように、容器42と、流路部44とを含んで構成されている。
容器42は、一例として、円筒状とされており、周壁42Aと、上壁42Bと、下壁42Cと、で構成されている。また、周壁42Aには装置高さ方向に並ぶ2ヶ所の貫通穴が形成されており、上壁42Bの中央には1ヶ所の貫通穴が形成されている。なお、容器42は、断熱材(図示省略)により覆われている。
流路部44は、水(冷却水又は加熱水)が流通する流路とされている。本実施形態の流路部44は、図1に示されるように、一例としてパイプとされており、その一端部及び他端部が、それぞれ容器42の外壁42Aの2ヶ所の貫通穴にシールされた状態で固定されている。そして、流路部44は、その一端部から送り込まれる水をその他端部から送り出すようになっている。
膨張タンク50は、経路部22内における熱媒の圧力を定められた圧力に調整する機能を有する。膨張タンク50の具体的な構成については、後述する。
制御装置60は、蓄熱システム10における膨張タンク50及び制御装置60以外の各部を制御する機能を有する。すなわち、本実施形態の蓄熱システム10では、膨張タンク50は、制御装置60により制御されるものではない。ただし、制御装置60は、後述する膨張タンク50における制御部100以外を制御する制御部100を備えた構成としてもよい。この場合、制御装置60は、制御部の一例である。制御装置60の具体的な機能については、蓄熱システム10の動作の説明の中で説明する。
次に、本実施形態の蓄熱システム10の動作について図1を参照しつつ説明する。本実施形態の蓄熱システム10の動作は、蓄熱モードと、放熱モードとを含む。また、蓄熱システム10の動作では、制御装置60が膨張タンク50及び制御装置60以外の各要素を制御し、後述する制御部100が膨張タンク50における制御部100以外の各部を制御することで行われる。
蓄熱モードは、熱媒から与えられる熱により水酸化カルシウムを反応(脱水)させて蓄熱するモードである。蓄熱モードでは、図1における破線内の経路部22に、切換手段(図示省略)により循環経路が切り替えられて熱源(図示省略)が接続されているとする。
放熱モードは、蒸発凝縮器40で蒸発された水蒸気を蓄熱材34に反応(水和)させて放熱するモードである。蓄熱モードでは、図1における破線内の経路部22に、切換手段(図示省略)により循環経路が切り替えられて加熱対象(図示省略)が接続されているとする。
次に、本実施形態の要部である膨張タンク50について説明する。まず、膨張タンク50の構成について説明し、次いで、膨張タンク50の動作について説明する。
膨張タンク50は、経路部22内における熱媒の圧力を定められた圧力に調整する機能を有する。具体的に、経路部22内の熱媒の温度が高くなるほど、熱媒の密度が下がって熱媒の体積が増加することになる。ここで、本実施形態の定められた圧力は、一例として膨張タンク50を構成する後述する第1室74内の蒸気(熱媒の蒸気)の圧力が後述する温度計80が測った温度の蒸気圧となる圧力とされる。この場合、膨張タンク50は、増加した体積分の熱媒を経路部22から受け取って、経路部22内における熱媒の圧力を定められた圧力に調整するようになっている。これに対して、経路部22内の熱媒の温度が低くなるほど、熱媒の密度が上がって熱媒の体積が減少することになる。この場合、膨張タンク50は、減少した体積分の熱媒を経路部22に受け渡して、経路部22内における熱媒の圧力を定められた圧力に調整するようになっている。
容器70は、図2、図3及び図4に示されるように、一例として、円筒状とされており、周壁71と、上壁72と、下壁72と、で構成されている。周壁71には装置高さ方向に並ぶ3ヶ所の貫通穴(以下、上側から、貫通穴71A、貫通穴71B、貫通穴71Cという。)が、上壁72の中央には1ヶ所の貫通穴72Aが、下壁73の中央には1ヶ所の貫通穴73Aが形成されている。
温度計80は、第1室74内の熱媒の温度を測る機能を有する。温度計80は、図1、図2、図3及び図4に示されるように、その測定端子が容器70の周壁71の貫通穴71Cにシールされた状態で嵌め込まれている。そして、温度計80は、逐次(一例として0.1秒ごとに)、第1室74内の熱媒の温度を測るようになっている。なお、温度計80が測った結果(熱媒の温度に関する情報)は、その都度、制御部100に送られるようになっている(図5参照)。
圧力計82は、第2室76内の気圧を測る機能を有する。圧力計82は、図1、図2、図3及び図4に示されるように、容器70の周壁71の貫通穴71Cにシールされた状態で取り付けられている。そして、圧力計82は、逐次(一例として0.1秒ごとに)、第2室76内の気圧を測るようになっている。なお、圧力計82が測った結果(気圧に関する情報)は、その都度、制御部100に送られるようになっている(図5参照)。
検出部84は、仕切り板78の位置を検出する機能を有する。本実施形態の検出部84は、一例として、光学センサとされている。検出部84は、図1、図2、図3及び図4に示されるように、補助部材79の上端面から離間して、補助部材79の上側に配置されている。そして、検出部84は、逐次(一例として0.1秒ごとに)、補助部材79の上端面に光を照射し、上端面から反射した光を検出することで、上端面の位置を検出するようになっている。なお、本実施形態の検出部84は、検出した補助部材79の上端面の位置を検出することに伴い、補助部材79の高さから換算して仕切り板78の位置を算出するようになっている。すなわち、検出部84は、逐次(一例として0.1秒ごとに)、仕切り板78の位置を検出するようになっている。なお、検出部84が検出した結果(仕切り板78の位置に関する情報)は、その都度、制御部100に送られるようになっている(図5参照)。
変更部90は、第2室76内の気圧を変更する機能を有する。変更部90は、バイプ92と、アングルバルブ94と、ガスボンベ96と、排気パイプ98と、を備えている。本実施形態のガスボンベ96には、不活性ガス(一例として窒素ガス)が高圧の状態で収容されている。また、本実施形態のガスボンベ96には、レギュレーター(図示省略)が設けられており、ガスボンベ96内の圧力に寄らず定められた圧力で不活性ガスを送り出すように構成されている。変更部90は、図1、図2、図3及び図4に示されるように、容器70の周壁71の貫通穴71Aにパイプ92の一端部がシールされた状態で取り付けられている。そして、変更部90は、第2室76内の気圧を上昇させる場合、アングルバルブ94におけるガスボンベ96側の弁を開放してガスボンベ96内の不活性ガスを第2室76内に注入するようになっている。これに対して、変更部90は、第2室76内の気圧を低下させる場合、アングルバルブ94における排気パイプ98側の弁を開放して第2室76内の不活性ガスを排出させるようになっている。以上のとおり、変更部90は、第2室76内の気圧を変更することで、第1室74内と第2室76内の気圧差で仕切り板78を上下方向に移動させるようになっている。ここで、変更部90は、移動部の一例である。なお、本実施形態のアングルバルブ94及びガスボンベ96のレギュレーター(図示省略)は、制御部100により制御されるようになっている(図5参照)。
制御部100は、膨張タンク50における制御部100以外の制御を行う機能を有する。具体的に、制御部100は、温度計80、変更部90及び検出部84を用いて、逐次(一例として0.1秒ごとに)、(温度計80が測る温度(の情報)に基づき、)第1室74内の気圧を温度計80が測った温度の蒸気圧にする位置に仕切り板78を移動させるように第2室76内の気圧を変更させる機能を有する。制御部100は、温度計80から逐次送られてくる第1室74内の熱媒の温度の情報と、検出部84から逐次送られてくる仕切り板78の位置の情報と、記憶部110に予め記憶されている熱媒の温度と蒸気圧との関係のテーブルTBとに基づいて、第1室74内の蒸気圧を算出するようになっている(図5参照)。制御部100についての詳しい機能については、蓄熱システム10の動作の説明の中で説明する。
次に、本実施形態の膨張タンク50の動作について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の膨張タンク50は、例えば、蓄熱システム10の動作における蓄熱モード及び放熱モードによって異なる。以下、まず、蓄熱システム10が放熱モードで動作する場合について説明し、次いで、蓄熱モードで動作する場合について説明する。
以下、図2に示される膨張タンク50の状態を初期状態として説明する。ここで、初期状態とは、膨張タンク50における第1室74内の熱媒の温度が蓄熱システム10における最低の温度(一例として80℃)にある状態をいう。
次に、蓄熱システム10が蓄熱モードで動作する場合における、膨張タンク50の動作について図面を参照しつつ説明する。この場合、膨張タンク50は、例えば、図4の状態から図3の状態を経て図2の状態に変化する。
次に、本実施形態の作用(第1、第2及び第3の作用)について、以下に説明する各比較形態と比較しつつ図面を参照して説明する。なお、各比較形態において本実施形態で用いた部品等を用いる場合、図示しなくてもその部品、名称等をそのまま用いて説明する。
第1の作用は、第1の作用は、膨張タンク50が、経路部22に気密状態で連結されており、容器70と仕切り板78とで形成される第1室76を有し、仕切り板78が制御部100に制御されて移動することの作用である。別の見方をすると、膨張タンク50が、経路部22に気密状態で連結されている第1室74と、経路部22に連結されていない第2室76とに分けられ、かつ、仕切り板78が制御部100に制御されて移動されることの作用である。以下、第1の作用について、本実施形態を以下の第1及び第2比較形態と比較して説明する。
第2の作用は、第1室74内の気圧が蒸気圧よりも高い場合、制御部100が第2室76内の気圧を第1室74内の蒸気圧より低い定められた範囲(一例として、当該蒸気圧の80%以上95%以下の気圧)の気圧で変化させる制御を行うことの作用である。以下、第2の作用について、本実施形態を以下の第3及び第4比較形態(図示省略)と比較して説明する。
第3の作用は、第1室74内の気圧が蒸気圧よりも低い場合、制御部100が第2室76内の気圧を第1室74内の蒸気圧より高い定められた範囲(一例として、当該蒸気圧の105%以上125%以下の気圧)の気圧で変化させる制御を行うことの作用である。以下、第3の作用について、本実施形態を以下の第5及び第6比較形態(図示省略)と比較して説明する。
20 循環部
22A 熱交換部(循環部の一部の一例)
30 蓄熱器
34 蓄熱材
50 膨張タンク
74 第1室(熱媒室の一例)
76 第2室(気体室の一例)
78 仕切り板(壁の一例)
80 温度計
82 圧力計
84 検出部
90 変更部(移動部の一例)
100 制御部
Claims (6)
- 熱媒の循環部に気密状態で連結されている容器と、
前記容器とともに熱媒及び蒸気を収容する熱媒室を形成する壁と、
前記熱媒室内の熱媒の温度を測る温度計と、
前記壁の位置を移動させる移動部と、
前記壁の位置を検出する検出部と、
前記温度計、前記移動部及び前記検出部を用いて、前記熱媒室内の気圧を前記温度計が測った温度の蒸気圧にする位置に前記壁を移動させる制御を行う制御部と、
を備えた膨張タンク。 - 容器と、
前記容器の内部を、熱媒の循環部に気密状態で連結され熱媒及び蒸気を収容する熱媒室と気体を収容する気体室とを仕切り、前記熱媒室内と前記気体室内との気圧差で移動する壁と、
前記熱媒室内の熱媒の温度を測る温度計と、
前記気体室内の気圧を変更する変更部と、
前記壁の位置を検出する検出部と、
前記温度計、前記変更部及び前記検出部を用いて、前記熱媒室内の気圧を前記温度計が測った温度の蒸気圧にする位置に前記壁を移動させるように前記気体室内の気圧を変更させる制御を行う制御部と、
を備えた膨張タンク。 - 前記気体室内の気圧を測る圧力計を備え、
前記制御部は、前記熱媒室内の気圧が蒸気圧よりも高い場合、前記温度計、前記変更部及び前記検出部を用いて、前記熱媒室内の気圧を前記温度計が測った温度の蒸気圧にする位置に前記壁を移動させるように前記気体室内の気圧を前記蒸気圧より低い定められた範囲の気圧で変化させながら、前記気体室内の気圧を変更させる制御を行う、
請求項2記載の膨張タンク。 - 前記気体室内の気圧を測る圧力計を備え、
前記制御部は、前記熱媒室内の気圧が蒸気圧よりも低い場合、前記温度計、前記変更部及び前記検出部を用いて、前記熱媒室内の気圧を前記温度計が測った温度の蒸気圧にする位置に前記壁を移動させるように前記気体室内の気圧を前記蒸気圧より高い定められた範囲の気圧で変化させながら、前記気体室内の気圧を変更させる制御を行う、
請求項2又は3に記載の膨張タンク。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の膨張タンクと、
前記容器に気密状態で連結される熱媒の循環部と、
蓄熱材を有し、内部に前記循環部の一部が配置され、前記蓄熱材に気体を反応させて発熱して前記循環部内の熱媒を加熱し、前記循環部内の熱媒から与えられる熱により、気体と反応した前記蓄熱材から気体を生成して蓄熱する蓄熱器と、
を備えた蓄熱システム。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の膨張タンクと、
前記容器に気密状態で連結される熱媒の循環部と、
蓄熱材を有し、内部に前記循環部の一部が配置され、前記蓄熱材に気体を反応させて発熱して前記循環部内の熱媒を加熱し、前記循環部内の熱媒から与えられる熱により、気体と反応した前記蓄熱材から気体を生成して蓄熱する蓄熱器と、
を備えたヒートポンプ。
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