JP6559045B2 - 情報処理装置、方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体 - Google Patents

情報処理装置、方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、湾曲したタッチパネルにタッチ操作を行う情報処理装置に関する。
近年、平面のタッチパネルだけではなく、湾曲したタッチパネルを持つ製品が登場している。また、ペーパーライクディスプレイのように、設計時ではなく、動作時に湾曲率が決まるようなデバイスの登場も期待される。このような湾曲したデバイスの例として、特許文献1に開示されたタッチパネルおよび特許文献2に開示された表示装置が存在する。特許文献1に開示されたタッチパネルは、表面に指先が接触した際に接触位置を検出する板状の検出部材と、検出部材の裏面を支持して検出部材を湾曲させる湾曲部材とを備える。このタッチパネルは、指先で検出部材の表面を押した際の検出部材の撓みが湾曲部材で抑制されるので、操作性および耐久性が向上するとされている。
また、特許文献2に開示された表示装置は、湾曲形状に形成された液晶パネルにタッチパネルを接着し、その表面に表面保護板を配置して構成される。この表示装置では、接着層を適切な膜厚に調整することにより、タッチ検出の感度低下を抑制できるとされている。
特開2014−115705号公報 特開2012−133428号公報
特許文献1,2に開示されている湾曲したタッチパネルでは、タッチ操作時に操作内容が誤検出されることがある。例えば、利用者がスワイプ(指を滑らせる操作)したつもりでも、タッチパネル側では、それをフリック(指で弾く操作)と判定してしまう場合がある。そのため、利用者が意図しないコマンドが起動される場合があり、混乱を生じさせる。
本発明の課題は、その表面が湾曲したタッチパネルに対するタッチ操作の操作内容の誤検出を低減させる情報処理装置を提供することにある。
本発明の情報処理装置は、その表面が湾曲するタッチパネルに対して入力されたタッチ操作の方向及び速度を含む操作内容を検出する検出手段と、検出された前記方向に沿った前記タッチパネルの湾曲の程度を取得する取得手段と、取得した前記湾曲の程度に応じて異なる、前記タッチ操作の速度に関する条件を決定する決定手段と、検出された前記速度が、前記決定手段が決定した前記タッチ操作の速度に関する条件を満たしたことに基づいて、前記タッチ操作がフリック操作であると判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、タッチ操作の方向における湾曲率に基づいて当該タッチ操作が所定操作かどうかが判定されるので、その表面が湾曲するタッチパネルであっても、タッチ操作の誤検出を抑制することができる。
湾曲したタッチパネルの例示図。 フリック操作が誤検知される理由を示す説明図。 第1実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図。 第1実施形態に係る情報処理装置の機能構成図。 タッチパネルの操作管理方法の全体手順説明図。 第1実施形態における湾曲率取得処理の手順説明図。 (a)はタッチパネルの例示図、(b)は湾曲率テーブルの例示図。 湾曲率とフリックスコアの大きさによるフリック判定結果例を示したグラフ。 第2実施形態で用いるタッチパネルの例示図。 第2実施形態による湾曲率取得処理の手順説明図。 (a)は第2実施形態による操作例の説明図、(b)は湾曲率テーブルの例示図。 第3実施形態で用いるタッチパネルの例示図。 凹型に湾曲したタッチパネルで操作が誤検出される理由を示す説明図。 凸型/凹型の湾曲率と操作判定結果との関係を示したグラフ。 (a),(b)は、湾曲率と操作判定結果の関係を示したグラフ。
本発明の実施形態について説明する前に、その表面が湾曲したタッチパネルにおいて、タッチ操作の誤検出が生じる理由を明らかにする。例えば、図1のように、タッチパネル101に表示されたGUI(Graphical user interface)画像103を、利用者が、指示入力体の一例である指102で触れ、そのまま直線的に移動させたとする。指102は、移動先でGUI画像103から離される。このような操作内容のタッチ操作が上述した「スワイプ」である。他方、「フリック」は、指102でGUI画像103に触れた後、さっと弾くように動かす操作内容となる。スワイプかフリックかは、タッチパネルの表面から指102が離された時点の移動速度で区別することができる。例えば、離された時点の指102の移動速度が閾値を超える場合はフリック、それ以外の場合はスワイプと判定される。但し、タッチパネル101の表面が湾曲していると、図2に示すように、指202aを直線的に移動させる際に、移動時の指202bとタッチパネル101との間に隙間203が発生する。そのため、利用者がスワイプしたつもりで速度を保ったまま指202aを移動させても、隙間203が発生すると、フリックと誤判定されてしまう。以下の説明では、このような誤判定を防止する情報処理装置の実施の形態例を説明する。
[第1実施形態]
図3は、第1実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図である。この情報処理装置300は、CPU301、外部記憶装置への入出力I/F302、ROM304、RAM305がバス303に接続されているコンピュータを有する。バス303には、タッチパネル306及び被制御部品307が接続されている。タッチパネル306は、利用者のタッチ操作を受け付ける入出力デバイスであり、その表面が湾曲している。被制御部品307は、タッチ操作により入力された内容で制御される物理的および論理的な部品である。
CPU(Central Processing Unit)301は、バス303を介して接続される各デバイスを制御する。CPU301は、また、本発明のコンピュータプログラムを実行することにより、情報処理装置300に、後述する種々の機能を形成する。入出力I/F302は、ハードディスクなどの外部記憶装置との間でデータの入出力を行うインタフェースである。ROM(Read Only Memory)304には、オペレーティングシステム(OS)、上記コンピュータプログラム、デバイスドライバ等が記憶されている。RAM(Random Access Memory)305は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
CPU301が本発明のコンピュータプログラムを実行することにより情報処理装置300に形成される機能ブロックの構成例を図4に示す。図4を参照すると、情報処理装置300は、入力部401、湾曲率取得部402、判定部403、出力部404および制御部405を有する。
入力部401は、タッチパネル306に対するタッチ操作の方向を含む操作内容を検出する。つまり、入力部401は、操作内容の検出手段として機能する。検出される操作内容には、例えば、タッチパネル306を利用者の指で触れる操作(「タッチダウン」)、離す操作(「タッチアップ」)、触れたまま移動させる操作(「タッチムーブ」)などがある。上記の「フリック」や「スワイプ」も検出される操作内容の一つである。入力部401は、検出された操作内容を所定メモリ、例えばRAM305のワークエリアに記憶しておく。これは、タッチ操作シーケンス(直前操作とのつながり)により特定される操作内容を検出するためである。ワークエリアには少なくとも直前に検出されたタッチ操作が記憶される。本実施形態の情報処理装置300の特徴の一つは、操作内容としてタッチ操作の「方向」を含む点である。これについては後述する。
湾曲率取得部402は、タッチ操作が発生した時点での当該時点のタッチパネル306の湾曲率を取得する取得手段として機能する。湾曲率は、曲面の曲がり具合を表す量であり、公知の曲率あるいは曲率半径を、湾曲率の一例として使用することができる。湾曲率は、また、実部品毎の計測値に基づいて独自に定義することもできる。湾曲率の具体的な内容およびその取得の態様については、後述する。
判定部403は、湾曲率に基づいてタッチ操作が所定操作かどうかを判定する判定手段として機能する。すなわち、判定部403は、取得した湾曲率をパラメータとする関数により所定操作とそれ以外の操作とを区別するための判定閾値を決定する。また、検出した操作内容の特徴を所定ルールに従って定量化した操作スコアを決定し、判定閾値と操作スコアとを比較することにより、タッチ操作が所定操作かどうかを判定する。操作スコアは、所定操作らしさを表す数値である。所定ルールおよび操作スコアの具体例については後述する。
出力部404は、判定部403で判定されたタッチ操作の操作内容をイベントとして制御部405に伝える。制御部405は、イベントに応じて被制御部品307の動作制御およびタッチパネル306の画面遷移の制御などを行う。
次に、情報処理装置300が実行するタッチパネルの操作管理方法の一例を説明する。本例では、タッチパネルが図7(a)に示された形状、構造のものとする。また、所定操作がフリックの操作であり、それ以外の操作内容がスワイプの操作であるものとする。図7(a)に示されるタッチパネル701は、一方向に一定の湾曲率で湾曲しており、基準位置および基準方向が定められている。基準位置および基準方向は、例えばタッチパネル701の上辺であり、この上辺を含む平面に対して生じる角度が方向702として検出される。例えば、フリックの最後の操作であるタッチアップが発生する直前にタッチムーブが検出され、その後にタッチアップが検出されたとする。この場合、タッチムーブが発生した相対位置(タッチパネル701との相対座標)とタッチアップが発生した位置(同)とを照合することにより、タッチ操作の方向702を検出することができる。
本例では、湾曲率とタッチ操作の方向とを対応付けた湾曲率テーブルを実測により作成し、これをRAM305に格納しておくものとする。図7(b)は、曲率を用いて湾曲率を表現した湾曲率テーブル703の例示図である。湾曲率テーブル703において、タッチ操作の方向は、予め角度範囲で定義されている。例えば、タッチパネル701の上辺に対するタッチ操作の方向が0〜45度であれば、湾曲率として、1/200[mm]が特定される。このような湾曲率テーブル703を参照することで、タッチ操作の方向702をキーとして湾曲率を迅速に取得することができる。
図5は、操作管理方法の全体手順説明図である。この操作管理方法は、利用者がタッチパネル701の表面にタッチ操作を行った時点で開始される。図5を参照すると、入力部401は、タッチ操作の操作内容を検出する(S501)。タッチ操作が行われると、CPU301のイベントキューにタッチイベントが入る。入力部401は、このタッチイベントが入ったことで、タッチ操作を検出し、当該タッチイベントを取り込む。入力部401は、そのイベントがタッチアップの操作かどうか、つまり、指が離された操作を表すイベントかどうかを判定する(S502)。指が離された操作で無い場合(S502:N)、少なくともフリックではないため、S501に戻る。タッチアップの操作であった場合(S502:Y)、入力部401は、当該タッチアップの操作が検出された時点の方向を検出し、検出結果と共に、処理を湾曲率取得部402に移す。
湾曲率取得部402は、湾曲率取得処理を実行し、タッチパネル701の表面の湾曲率を取得する(S503)。湾曲率をテーブル参照により取得する場合の処理手順例を図6に示す。図6を参照すると、湾曲率取得部402は、上述したタッチ操作シーケンスから、タッチ操作の方向を取得する(S601)。そして、取得したタッチ操作の方向をキーとして湾曲率テーブル703を参照することにより、当該方向における湾曲率を取得する(S602)。例えば、タッチアップの検出位置とその直前のタッチムーブの開始位置とからタッチ操作の方向が、基準方向から100度であったとする。この場合、湾曲率取得部402は、湾曲率テーブル703から、湾曲率(曲率)を1/100[mm]として取得する。湾曲率を取得すると、湾曲率取得部402は、処理を判定部403に移す。
図5に戻り、判定部403は、取得した湾曲率に基づいて判定閾値を決定する(S504)。本例では、この判定閾値は、利用者が行ったタッチ操作をフリックと判定するためのフリック判定閾値である。判定部403は、所定ルールの一例である以下の連続関数によりフリック判定閾値を決定する。Aは感度を表す定数、Bは誤差吸収用の定数であり、それぞれROM304に格納されている。
・フリック判定閾値
=A×指が離された操作が発生した時点のタッチパネルの湾曲率
+B ・・・(1)
フリック判定閾値は、湾曲率が凸型に大きくなるにつれて大きくなる。定数Bを加算するのは、わずかに触れただけの操作をフリックと判定しないようにするためである。フリック判定閾値の決定を式(1)のような連続関数を用いて行うことにより、決定処理がより容易となり、処理負荷の軽減に役立つ。判定部403は、決定したフリック判定閾値を、RAM305に保存し、次のタッチ操作が発生するたびに、動的に変化させる。
判定部403は、また、タッチ操作シーケンスから操作スコアの一例となるフリックスコアを決定する(S505)。フリックスコアは、所定ルールの一例である以下の連続関数により決定する。Cは感度を表す定数であり、ROM304に格納されている。
・フリックスコア
=指が離された時点の速度×C ・・・(2)
なお、フリックスコアは、次のように、指の移動距離(直前のタッチダウンからタッチアップまでの距離)を考慮して決定してもよい。すなわち、利用者が明らかに意図をもって指を移動させた事実をパラメータに含めてもよい。Dはそのための感度を表す定数であり、ROM304に格納されている。
・フリックスコア
=指が離された時点の速度×C+指の移動距離×D ・・・(3)
フリックスコアの決定を式(2),(3)のような連続関数を用いて行うことにより、当該決定の処理の負荷を軽減することができる。
決定したフリックスコアは、RAM305に保存し、次のタッチ操作が発生するたびに、動的に変化(更新)させる。なお、定数A〜Dは、同種の多数のタッチパネルの形状および構造と、多数の利用者の操作実績などをもとに、図示しない推論エンジンなどにより推定した値を用いることができる。
フリック判定閾値とフリックスコアとを決定すると、判定部403は、両者を比較する(S506)。フリックスコアがフリック判定閾値以下である場合(S506:Y)、判定部403は、当該タッチ操作をスワイプと判定し、スワイプイベントを出力部404を伝える(S507)。一方、フリックスコアがフリック判定閾値を超える場合(S506:N)、判定部403は、当該タッチ操作をフリックと判定し、フリックイベントを出力部404に伝える(S508)。スワイプイベントまたはフリックイベントは、出力部404から制御部405へ出力される。
このように、本実施形態の情報処理装置300およびそれを用いた操作管理方法によれば、利用者がタッチパネル701から指を離した際、当該時点の方向における湾曲率に応じて、フリック判定閾値が動的に変化する。つまり、タッチパネルの全面にわたってフリック判定閾値が一律でなく、操作された位置および方向に応じて適切なフリック判定閾値が操作内容の判定に用いられることになる。
図8は、湾曲率とフリックスコアの大きさに応じたスワイプ/フリックの判定結果例を表すグラフである。上記(2)式および(3)式に示されるように、フリックスコアは連続関数で決定される。そのため、例えば上記式(1)の定数Aが正である場合、フリック判定閾値801は、湾曲率に応じて大きくなる。これは、湾曲率が大きくなるにつれて指がタッチパネルから離れやすくなると、フリックイベントが検出されにくくなることを意味する。つまり、フリックイベントの誤検出が抑制されることを意味する。一方、湾曲率が小さい領域では、タッチアップ時の移動速度をフリック判定閾値として利用できるため、操作性を低下させることがない。
なお、上記式(1),(2),(3)は連続関数を用いた算定式の一例であり、他の算定式を用いることもできる。また、湾曲率は、予め作成した湾曲率テーブル703を用いたテーブル参照により取得する例を示したが、タッチ操作の検出位置の履歴などを用い、動的に算定し、算定結果を取得するようにしてもよい。あるいは、通信手段を付加して外部サービスにアクセスし、そこから湾曲率を取得するようにしてもよい。また、本実施形態では、スワイプの操作を例に挙げて説明したが、一般的にスワイプよりも対象物が明確となっている場合に利用されるドラッグの操作においても、本実施形態を同様に適用できるものである。
[第2実施形態]
第1実施形態では、タッチパネルが一方向に一定の湾曲率で湾曲したものである場合の例を説明した。第2実施形態では、図9で示したように、位置と方向より湾曲率が変わる複雑に湾曲したタッチパネル901を操作する場合について説明する。情報処理装置300のハードウェア構成および機能ブロックの構成については、第1実施形態と同じである。
情報処理装置300がこのような複雑に湾曲したタッチパネル901を用いる場合、図5に示した処理のうち、湾曲率取得処理(S503)の内容が第1実施形態と異なるものとなる。
第2実施形態における湾曲率取得処理の手順例を図10に示す。図10を参照すると、判定部403は、タッチ操作の位置と、タッチ操作シーケンスからタッチ操作の位置および方向を取得する(S1001)。すなわち、タッチアップの操作が発生した位置をタッチ操作の位置とする。また、タッチアップの操作が検出される直前のタッチムーブの位置と、タッチ操作の位置とに基づいてタッチ操作の方向を決定する。そして、決定したこれらのデータを用いて操作検出時におけるタッチパネルの湾曲率を取得する(S1002)。
図11(a)は、図9に示した形状のタッチパネル901の表面に沿ってタッチムーブの操作がなされた後、タッチ操作の位置1102でタッチアップが検出されたことを示している。基準方向は、当該タッチパネル901のX,Y座標系において任意に定められた方向である。タッチ操作の方向1103は、タッチムーブの方向の延長となる。
図11(b)は、第2実施形態における湾曲率テーブル1104の例示図である。湾曲率テーブル1104には、タッチ操作の位置、タッチ操作の方向およびタッチパネル901の湾曲率(曲率)が関連付けて記録される。タッチ操作の位置および方向は、それぞれ範囲で示されている。
判定部403は、湾曲率テーブル1104を参照し、タッチ操作の位置、方向におけるタッチパネル901の湾曲率を取得する。具体的には、タッチ操作が発生した位置(X座標,Y座標)が(10,10)で、そのタッチ操作の方向が基準方向に対して300度であったとする。この場合、湾曲率テーブル1104から1/160[mm]という湾曲率を取得することができる。取得した湾曲率を用いて判定部403がフリック判定閾値を決定し、フリックスコアと比較することでフリック/スワイプの判定結果を出力する部分は、第1実施形態と同じである。このように、第2実施形態によれば、複雑に湾曲したタッチパネル901であっても、フリック/スワイプの誤判定を抑制することが可能である。
[第3実施形態]
第1実施形態および第2実施形態では、タッチパネルがいずれも凸型に湾曲した場合の例について説明した。第3実施形態では、操作するタッチパネルが凹型に湾曲している場合の例を説明する。情報処理装置300のハードウェア構成および機能ブロックの構成については、第1実施形態と同じである。図12は、凹型に湾曲したタッチパネル1201の例示図である。第3実施形態では、このようなタッチパネル1201に表示されたGUI画像1203を、利用者が指1202でフリック操作する場合について説明する。
図12に示されたタッチパネル1201の場合、その表面では図13のような現象が発生する。すなわち、凹型に湾曲したタッチパネル1201の表面1301に触れた利用者の指1302aが指1302bの方向にフリックされたとする。表面1301は凹型に湾曲しているため、フリックが失速したときの指1302bとタッチパネルとの間には、隙間は発生しない。フリックの操作かそれ以外の操作かの判定には、指が離された時点の指の移動速度を利用するものが多い。そのため、指が離された時点で指が失速していると、利用者はフリックしたつもりでも、スワイプの操作と誤検出されてしまう。このような問題を解消するため、第3実施形態では、湾曲の強さを定義する。そして、図5のフリック判定閾値を決定する処理(S504)において、湾曲の強さをパラメータに含める。湾曲の強さは、凸型の湾曲を正、凹型の湾曲を負としたときの絶対値である。この湾曲の強さに応じて湾曲率テーブルを作成する。
凸型/凹型の湾曲率とスワイプ/フリック判定の関係を図14に示す。上記式(1)の定数Aが正で凸型の場合、湾曲率が凸型に大きくなるにつれてフリック判定閾値を大きく変化させる。これにより、凸型で湾曲率が大きいために指がタッチパネル1201から離れてしまった場合であっても、フリックの操作を誤検出する事態を抑制することができる。一方、湾曲率が凹型に大きくなるにつれてフリック判定閾値を小さく変化させる。これにより、湾曲率が大きいために指がタッチパネルから離れなかった場合であっても、フリックの操作を誤検出する事態を抑制することができる。もともと湾曲が小さい場所、すなわちグラフ中の湾曲率0近辺では、これまで通りの判定閾値が利用できるため、これまでの操作性を低下させることがない。
[第4実施形態]
第1ないし第3実施形態では、タッチパネルの湾曲率が製品製造時から変わらないことを前提に説明した。第4実施形態では、本発明をペーパーライクディスプレイ等の利用者がランタイム時に湾曲できるようなデバイスに適用する場合の例を説明する。つまり、タッチパネルは加えられた圧力に応じて湾曲するものである。情報処理装置300のハードウェア構成および機能ブロックの構成のうち、タッチパネルを除く部分については、第1実施形態と同じである。本実施形態では、タッチパネルの表面またはその支持部位に圧力センサを設けられている。そして、図5の湾曲率の取得処理(S503)において、圧力センサの検出値または複数回のタッチ操作時の検出値の変化により湾曲率を検出し、検出結果を取得する。つまり、タッチ操作の検出時におけるタッチパネルの湾曲率を検出し、検出結果を取得する。これにより、その表面の湾曲率を事前に取得できないタッチパネルであっても、本発明を適用することができる。
[第5実施形態]
第1ないし第4実施形態までは、図5のフリック判定閾値の決定処理(S504)において、フリック判定閾値を、湾曲率をパラメータとした連続関数により決定する例について説明した。第5実施形態では、湾曲率をパラメータとした非連続関数として、フリック判定閾値を決定する場合の例を説明する。情報処理装置300のハードウェア構成および機能ブロックの構成は、第1実施形態と同じである。
図15(a)は、次のような不連続関数によりフリック判定閾値を決定した場合の、湾曲率とスワイプ/フリックの判定結果を表したグラフである。定数Eは、複数事例をもとに実測した所定値である。
(指が離された操作が発生した時点のタッチパネルの湾曲率≦Eの場合)
・フリック判定閾値=A×指が離された操作が発生した時点のタッチパネルの湾曲率
+B ・・・(4)
(指が離された操作が発生した時点のタッチパネルの湾曲率>Eの場合)
・フリック判定閾値=∞ ・・・(5)
このように、湾曲率が定数E以下である場合、フリック判定閾値を決定する関数は、連続関数となるが、定数Eより大きい場合、不連続関数となる。そのため、フリック判定閾値は無限大となる。湾曲率が極めて大きく、正常なフリックの操作が人間の指では現実的にできないことが判明している場合は、このような関数を用いることで、フリックの操作の誤検知を効果的に抑制することができる。
また、次のように、フリック判定閾値を決定する関数が湾曲率をパラメータとして持たない関数であっても構わない。
(指が離された操作が発生した時点のタッチパネルの湾曲率≦Eの場合)
・フリック判定閾値=B ・・・(6)
(指が離された操作が発生した時点のタッチパネルの湾曲率>Eの場合)
・フリック判定閾値=∞ ・・・(7)
これにより、図15(b)のように、タッチパネルの湾曲率が所定値以下の場合は一定値のフリック判定閾値(B)を決定し、湾曲率が所定値より大きい場合、フリック判定閾値を無限大とし、フリック判定がされないようにする。これにより、フリック判定閾値の計算処理を簡略化することができるようになる。
<他の実施形態>
各実施形態では、タッチ操作には利用者の指が用いられる例で説明してきた。しかし、スタイラスやその他の指示体が利用される場合も、これまでに説明した実施形態の例が適用可能である。また、本発明の目的は、各実施形態の機能を実現するコンピュータプログラムを記録した記憶媒体から、情報処理装置300がコンピュータプログラムを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムが前述した実施形態の機能を実現することになり、そのコンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。記憶媒体としては、例えば、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータプログラムそれ自体のみならず、そのコンピュータプログラムの実行時の指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたコンピュータプログラムが、情報処理装置300に挿入された機能拡張ボードないしユニットに備わるメモリに書き込まれる場合であっても本発明は適用が可能である。すなわち、当該メモリに書き込まれたコンピュータプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードないしユニットが有するCPUなどが処理の一部または全部を行い、その処理によって各実施形態の機能が実現される場合も含まれる。

Claims (23)

  1. その表面が湾曲するタッチパネルに対して入力されたタッチ操作の方向及び速度を含む操作内容を検出する検出手段と、
    検出された前記方向に沿った前記タッチパネルの湾曲の程度を取得する取得手段と、
    取得した前記湾曲の程度に応じて異なる、前記タッチ操作の速度に関する条件を決定する決定手段と、
    検出された前記速度が、前記決定手段が決定した前記タッチ操作の速度に関する条件を満たしたことに基づいて、前記タッチ操作がフリック操作であると判定する判定手段と、を有することを特徴とする、
    情報処理装置。
  2. 前記検出手段は、前記タッチパネルに備えられたセンサから通知されるタッチアップを検出し、当該タッチアップが検出される前の所定期間における前記タッチ操作の方向と速度を特定することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記決定手段は、前記フリック操作とそれ以外の操作とを区別するための、タッチ操作の速度に関する閾値を決定し、
    前記検出手段に特定された前記タッチ操作の速度に基づくスコアが、前記決定手段に決定された速度に関する閾値を超えたことに基づいて、前記タッチ操作がフリック操作であると認識する認識手段を更に有することを特徴とする、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記決定手段は、取得した前記湾曲の程度をパラメータとする連続関数により、前記速度に関する条件を決定することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記決定手段は、取得した前記湾曲の程度をパラメータとする不連続関数により、前記速度に関する条件を決定することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記湾曲の程度は、前記タッチパネルの曲率であり、
    前記決定手段は、
    取得された前記曲率が所定値以下の場合は前記曲率をパラメータとする連続関数により前記速度に関する条件を決定し、
    取得された前記曲率が前記所定値より大きい場合は前記曲率をパラメータとする不連続関数により前記速度に関する条件を決定することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記決定手段は、取得した前記湾曲の程度が一定の範囲内の場合は、一定値の閾値を決定し、前記湾曲の程度が前記一定の範囲外の場合は、前記閾値を無限大とすることを特徴とする、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  8. 前記検出手段は、前記タッチアップの直前の所定期間に検出された一連のタッチ位置に関する情報を所定メモリに記憶し、前記記憶された情報に基づいて前記方向及び速度を特定することを特徴とする、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  9. 前記決定手段は、さらに、前記湾曲の程度の大きさに応じて前記速度に関する条件を動的に変化させることを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  10. 前記決定手段は、前記湾曲の程度が凸型に大きくなるにつれて前記閾値を大きく変化させ、前記湾曲の程度が凹型に大きくなるにつれて前記閾値を小さく変化させることを特徴とする、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  11. 前記タッチパネル上の位置と前記湾曲の程度の対応関係を定義するテーブルを保持するメモリをさらに備え、
    前記取得手段は、前記湾曲の程度を、前記テーブルを参照することにより取得することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  12. 前記取得手段は、前記湾曲の程度を動的に算定し、その算定結果から前記タッチパネルの湾曲の程度を取得することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  13. 前記タッチパネルには、その表面またはその支持部位に圧力センサが設けられており、
    前記取得手段は、前記圧力センサの検出値または複数回のタッチ操作時の検出時の変化により前記湾曲の程度を検出して前記タッチパネルの湾曲の程度を取得することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  14. 前記タッチパネルは加えられた圧力に応じて湾曲するものであり、
    前記取得手段は、タッチ操作の検出時における前記タッチパネルの前記湾曲の程度を検出して前記タッチパネルの湾曲の程度を取得することを特徴とする、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  15. 情報処理装置で実行される方法であって、
    その表面が湾曲するタッチパネルに対して入力されたタッチ操作の方向及び速度を含む操作内容を検出し、
    検出された前記方向に沿った前記タッチパネルの湾曲の程度を取得し、
    取得した前記湾曲の程度に応じて異なる、前記タッチ操作の速度に関する条件を決定し、
    検出された前記速度が、前記決定された前記タッチ操作の速度に関する条件を満たしたことに基づいて、前記タッチ操作がフリック操作であると判定することを特徴とする、
    方法。
  16. その表面が湾曲するタッチパネルを備えたコンピュータを、
    前記タッチパネルに対して入力されたタッチ操作の方向及び速度を含む操作内容を検出する検出手段、
    検出された前記方向に沿った前記タッチパネルの湾曲の程度を取得する取得手段、
    取得した前記湾曲の程度に応じて異なる、前記タッチ操作の速度に関する条件を決定する決定手段、および、
    検出された前記速度が、前記決定手段が決定した前記タッチ操作の速度に関する条件を満たしたことに基づいて、前記タッチ操作がフリック操作であると判定する判定手段、
    として機能させるためのコンピュータプログラム。
  17. 請求項16に記載のコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
  18. 情報処理装置であって、
    その表面が湾曲する操作面に入力されたタッチ位置を検出する検出手段と、
    前記情報処理装置にフリック操作が入力されたことを認識するための条件として、前記タッチ位置が最終的に検出された前記操作面上の最終位置と、前記最終位置が検出されるまでの前記タッチ位置の移動によって特定される操作方向とに応じた条件を決定する決定手段と、
    前記最終位置が検出される前の所定期間における前記タッチ位置の変化が前記決定された条件を満たしたことに基づいて、前記情報処理装置に前記フリック操作が入力されたことを認識する認識手段と、
    を有することを特徴とする、
    情報処理装置。
  19. 前記決定手段は、前記操作方向に沿った曲率を取得し、曲率に応じた条件を選ぶことを特徴とする、
    請求項18に記載の情報処理装置。
  20. 前記検出手段は、前記表面が湾曲した操作面上で所定の周期で前記タッチ位置を検出することにより、同一のタッチ位置と識別されるタッチ位置を追跡可能であって、
    前記認識手段は、前記検出手段によってあるタッチ位置が初めて検出されてから追跡される一連のタッチ位置の入力がタッチアップにより終了されたことに応じて、前記一連のタッチ位置によって前記フリック操作が入力されたか否かを前記条件に基づいて判定する、
    請求項18に記載の情報処理装置。
  21. 情報処理装置で実行される方法であって、
    その表面が湾曲する操作面に入力されたタッチ位置を検出し、
    前記情報処理装置にフリック操作が入力されたことを認識するための条件として、前記タッチ位置が最終的に検出された前記操作面上の最終位置と、前記最終位置が検出されるまでの前記タッチ位置の移動によって特定される操作方向とに応じた条件を決定し、
    前記最終位置が検出される前の所定期間における前記タッチ位置の変化が前記決定された条件を満たしたことに基づいて、前記情報処理装置に前記フリック操作が入力されたことを認識することを特徴とする、
    方法。
  22. その表面が湾曲する操作面を備えたコンピュータを、
    前記操作面に入力されたタッチ位置を検出する検出手段、
    前記コンピュータにフリック操作が入力されたことを認識するための条件として、前記タッチ位置が最終的に検出された前記操作面上の最終位置と、前記最終位置が検出されるまでの前記タッチ位置の移動によって特定される操作方向とに応じた条件を決定する決定手段、および、
    前記最終位置が検出される前の所定期間における前記タッチ位置の変化が前記決定された条件を満たしたことに基づいて、前記コンピュータに前記フリック操作が入力されたことを認識する認識手段、
    として機能させるためのコンピュータプログラム。
  23. 請求項22に記載のコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
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