JP6564376B2 - ライトガイドおよび照明器具用透明拡散器 - Google Patents

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Description

関連出願の説明
本出願は、その内容が引用されその全体が参照することにより本書に組み込まれる、2013年12月12日に出願された米国仮特許出願第61/915327号の優先権の利益を米国特許法第119条の下で主張するものである。
ユーザが透明媒体を通して物体を見る可能性のある、機器、用途、および状況は多数存在する。例えば、携帯電話、コンピュータディスプレイ、テレビ、および電化製品は、透明媒体を有するディスプレイを採用することがあり、この透明媒体を通して、表示された情報または映像を見ることができる。同じように、窓、フロントガラス、写真および他の芸術品のカバー用ガラス、水槽なども、透明媒体を通して物体を見ることを必要とし得る。
透明媒体を通して物体を見ると、グレアおよび光学的歪みなどの共通の問題が生じ得る。グレアは一般に、透明媒体の観察者側の周辺光が、透明媒体の1以上の表面から鏡面反射されたものである。グレアは、入射角と反射角とが実質的に同じ状態で、周辺光の光源から透明媒体の表面へ、次いで観察者へと延びる光路を進む。一方物体からの光は、物体から透明媒体を通って観察者へと進む。グレアおよび物体の光路が、透明媒体と観察者との間の領域内で実質的に重なり合うと、このグレアにより、透明媒体を通して物体を見ることが困難になる。
従来のアンチグレア表面は、グレアを防ぐまたは減少させるために透明媒体の観察者側の表面に適用される。このような表面を利用して、特定の角度に亘って反射光を散乱させる。透明液晶ディスプレイまたは他の用途のためのバックライトなど、透明光源を作り出すために従来の方法も試みられたが、これらの方法では、例えば環境およびバックライトまたは他の入力信号などの、透明媒体を通る1以上の光源での散乱および他の光学的効果に適切に対処することができない。従って当産業では、透明拡散器などの透明光源のための方法および装置を提供することが必要である。
本書で開示される実施形態は一般に透明拡散器に関し、この透明拡散器は、例えば第1のエッジ光源または第1の前方光源などの第1の光源を、この第1の光源からの光が透明拡散器構造から散乱されて分散型のすなわち拡散光源を生成するように、備えて構成され得る。しかしながら第1の光源は、例として窓を介したまたは外部環境からの景色などの、外部周辺透過光(第1の光源とは無関係な第2の光源)に対しても非常に透明である。例示的な第1の光源としては、限定するものではないが、発光ダイオード(LED)、1以上のLEDアレイ、または透明媒体への信号またはソースの入力に利用される他の光源を挙げることができる。
例示的な実施形態は、この構造から視射角で反射された光、または(エッジリット型導波路のように)この構造の導波モードに注入された光の、1%超、5%超、10%超、または20%超を散乱することができ、すなわち鏡面反射光線の角度から約1°を超えて、または約10°を超えて逸脱させることができる。例示的な透明拡散器構造は、高光透過率、透過での高光学的透明度、低い光透過ヘイズ、または低い割合の散乱透過光(例えば、透過光の50%未満、20%未満、10%未満、5%未満、または1%未満が、約1°または約0.1°を超える角度に散乱される)、のうちの1以上を有する、外部周辺透過光線をもたらすことができる。この例示的な光透過基準(metric)は、従来の光散乱方法よりも大いに改善されている。さらなる実施形態は、分散型光源として作用する透明なバックライトまたは照明器具を提供することができ、このような改善された光透過基準を実現することができる。例示的な透明媒体の表面は、具体的な用途の要求次第で粗いものでもよいし、滑らかなものでもよく、また各装置または物品は、光を特定の主方向または所望の照明エリアに向けて放出することができる。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、本開示の実施形態を示したものであり、請求される主題の本質および特徴を理解するための概要または構成を提供するよう意図されていることを理解されたい。添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれかつその一部を構成する。図面は種々の実施形態を示し、その説明と共に、請求される主題の原理および動作の説明に役立つ。
説明のために現在の好適な形態が図面に示されているが、本書で開示および議論される実施形態は、図示の正確な配置および手段に限定されるものではないことを理解されたい。
例示的な透明構造を示した図 別の例示的な透明構造を示した図 正弦曲線的なコーティングされていない従来のAG表面を備えた、例示的な透明媒体を示した図 図2Aの正弦曲線的な第1の表面と第2の表面を画成する光学的歪み低減層とを備えた透明媒体を示した図 図2Aの透明媒体を通過した波面に対する、有限差分時間領域(FDTD)シミュレーションの結果を示した図 図2Bの透明媒体に対する、有限差分時間領域(FDTD)シミュレーションを示した図 屈折率nおよび厚さtを有するいくつかの実施形態による例示的な透明拡散器を示した図 屈折率nと埋め込まれた散乱構造とを有するいくつかの実施形態による別の例示的な透明拡散器を示した図 いくつかの実施形態による例示的な透明拡散器のさらなる実施形態を示した図 いくつかの実施形態による例示的な透明拡散器のさらなる実施形態を示した図 外部粗表面を有する構造を示した図 外部粗表面を有する構造を示した図 さらなる実施形態を示した図 さらなる実施形態を示した図 さらなる実施形態を示した図 粗表面プロファイルを有する例示的な透明拡散器のモデルを示した図 粗表面プロファイルを有する例示的な透明拡散器のモデルを示した図 図10Aに描かれている実施形態における光学的効果を説明するための、有限差分時間領域(FDTD)シミュレーションを示した図 図10Bに描かれている実施形態における光学的効果を説明するための、有限差分時間領域(FDTD)シミュレーションを示した図 マスキング層として非湿潤材料を使用し光学的歪み低減層として高屈折率材料を使用している、例示的な構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 マスキング層として非湿潤材料を使用し光学的歪み低減層として高屈折率材料を使用している、例示的な構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 マスキング層として非湿潤材料を使用し光学的歪み低減層として高屈折率材料を使用している、例示的な構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 マスキング層として非湿潤材料を使用し光学的歪み低減層として高屈折率材料を使用している、例示的な構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 高屈折率材料を光学的歪み低減層として選択的に堆積するためにインクジェットプリンタヘッドを使用している、構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 高屈折率材料を光学的歪み低減層として選択的に堆積するためにインクジェットプリンタヘッドを使用している、構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 高屈折率材料を光学的歪み低減層として選択的に堆積するためにインクジェットプリンタヘッドを使用している、構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法のいくつかの実施形態を簡略化して示した図 エッチングされた窪みに高屈折率材料が堆積される、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 エッチングされた窪みに高屈折率材料が堆積される、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 エッチングされた窪みに高屈折率材料が堆積される、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 エッチングされた窪みに高屈折率材料が堆積される、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 パルスレーザによる局所加熱を用いて透明媒体の表面上にガラスの隆起を形成することによって構造を加工する別の実施形態を示した、例示的な透明媒体の断面図 図18Aに示されている種々のサイズのガラスの隆起を生成するようレーザビームによって処理されている例示的な透明媒体の斜視図 透明媒体上に堆積された親和性材料および親和性の欠けた(phobic)材料を用いて相構造を形成する、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 透明媒体上に堆積された親和性材料および親和性の欠けた材料を用いて相構造を形成する、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 透明媒体上に堆積された親和性材料および親和性の欠けた材料を用いて相構造を形成する、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 透明媒体上に堆積された親和性材料および親和性の欠けた材料を用いて相構造を形成する、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 透明媒体上に堆積された親和性材料および親和性の欠けた材料を用いて相構造を形成する、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 透明媒体上に堆積された親和性材料および親和性の欠けた材料を用いて相構造を形成する、構造を加工する実施形態を簡略化して示した図 共形または準共形(semi-conformal)層の優先的研磨を用いて構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 共形または準共形層の優先的研磨を用いて構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 共形または準共形層の優先的研磨を用いて構造を加工するさらなる実施形態を簡略化して示した図 頭部装着型ディスプレイの一部分の従来の実施形態を示した図 例示的な多重導波路構成を示した図 材料のバルクがいくらかの屈折率変調を示すブラッグ型の構造を示した図 いくつかの実施形態による例示的な透明拡散構造の図 いくつかの実施形態による例示的な透明拡散構造の図
以下の説明において、同様の参照符号は、図面に示されているいくつかの図を通じて同様のまたは対応する部分を指定する。特に指示がない限り、「上部」、「下部」、「外側」、「内側」などの用語は、便宜上の言葉であって、限定的な用語として解釈されるべきではないことも理解されたい。さらにある群が、要素の群および要素の組合せの群うちの少なくとも1つを含むと説明されている場合は常に、その群は、記載されている要素のうちの任意の数の要素の個々のものまたは互いに組み合わせたものを、含むものでもよいし、またはこれで本質的に構成されたものでもよく、あるいはこれで構成されたものでもよいことを理解されたい。
同様にある群が、要素の群または要素の組合せの群うちの少なくとも1つで構成されると説明されている場合は常に、その群は、記載されている要素のうちの任意の数の要素の個々のものまたは互いに組み合わせたもので、構成され得ることを理解されたい。特に指示がない限り、値の範囲が明記されている場合、この範囲はその範囲の上限および下限の両方を含む。本書で使用される単数形は、特に指示がない限り、「少なくとも1つ」、すなわち「1以上」を意味する。
本開示の以下の説明は、その実現可能な教示として、現在知られているその最良の実施形態として提供される。当業者は、本開示の有益な成果を依然として得ながら、本書で説明される実施形態に多くの変更を加え得ることを認識するであろう。本開示の望ましい利益のいくつかは、本開示の特徴のいくつかを、他の特徴を利用せずに選択することによって得られ得ることも明らかであろう。従って、本開示の多くの改変および改作が、可能であり、特定の状況では望ましくさえあり得、さらに本開示の一部であることを通常の当業者は認識するであろう。従って、以下の説明は本開示の原理の実例として提供されるものであり、これを限定するものではない。
本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本書で説明される例示的な実施形態に対して多くの改変が可能であることは当業者には明らかであろう。従って本説明は、所定の例に限定されることを意図したものではないし、またそう解釈されるべきではなく、添付の請求項およびその同等物によって与えられる保護の全範囲を付与されるべきである。さらに、本開示の特徴のいくつかは、他の特徴を対応して使用することなく、使用することができる。従って、例示的なまたは実例となる実施形態に関する前述の説明は、本開示の原理を説明するために提供されたものであり、これを限定するものではなく、その改変および置換を含み得る。
「透明媒体」という用語は、光の所与の波長に対して実質的に透明な媒体を意味する。さらに、アンチグレア(AG)表面は、アンチリフレクション(AR)表面とは異なる。例えば、反射の大きさを減少させる代わりに、AG表面は実質的に同じ大きさの反射を保持し、ただし反射された画像の情報内容をスクランブルする。これは、鏡面反射をより広い角度範囲に亘って再分散させる、若干粗い表面を生成することで達成することができる。これにより処理表面にマット仕上げが生成され得、周囲照明下の画像コントラストが減少され得る。AG表面では非AG表面ほど指紋および表面汚染は見られず、透過光に付与される色はなく、反射スペクトルの角度依存について問題はない。本書で説明されるAG表面は、AG表面を含む透明媒体を通して物体を見たときに、光学的歪みの低減を(または実質的に光学的歪みのない状態を)可能にすることができる。
ARコーティングは、本書で開示される、またはこれ以外の、歪み低減アンチグレア(DRAG)構造と関連付けて使用することができる。例示的なARコーティングは、境界面からの光の反射が破壊的に合計されて、観察者から見えたであろう反射を実質的に相殺するようなやり方で堆積され得る。ARコーティングは、反射光の光路を実質的に変化させないサブ波長の表面要素から作製された、ナノ構造の「モスアイ」表面を含むものでもよく、従って入射角はARコーティングでの反射角と実質的に同じになり得る。
このようなARコーティングは、単一の、規定された屈折率および厚さを有する均一層、勾配屈折率層、ナノ構造層、ナノポーラス層、または多重層でもよく、また、基板、ディスプレイなどの前方要素に直接堆積してもよいし、あるいは予め作製された積層フィルムとして加えてもよい。ARコーティングは前面の反射を大幅に低減させることができ、透過される画像の品質に影響を与えない。例示的なARコーティング、または任意のタイプの表面を、本開示のAG表面と組み合わせることができる。
例示的な透明媒体(すなわち、窓、ディスプレイなど)の面積は、4cm2未満から、4cm2超、いくつかの実施形態では25cm2超、他の実施形態では100cm2超、さらに他の実施形態では1m2超またはそれ以上に及び得る。透明媒体は、ガラス、ガラスセラミック、および/またはポリマーから作製された物体を含み得る。可視波長の光(400〜700nm)で使用される透明媒体は、人間である観察者またはユーザにとって重要であろうが、例示的な透明媒体はUVおよびIR波長を含む他の波長で使用することができ、これはこの波長で採用される道具(例えば、カメラまたはイメージングシステム)にとって重要になり得る。
「光学的歪み」は、物体の理想画像の形成に関連する理想光路(または波面の場合は理想形状)からの、物体から生じる光線(または波面)の任意の逸脱を意味し、この逸脱は、画像の品質を低下させる位相誤差から生じる。従来のAG表面は光学的歪みに適応しておらず、得られる画像は歪んで見える。光学的歪みを定量化する方法が、「光学的歪みが低減されたアンチグレアおよびアンチスパークル透明構造(Anti-Glare and Anti-Sparkle Transparent Structures with Reduced Optical Distortion)」と題される2013年5月31日に出願された同時係属の国際出願PCT/US13/43682号明細書において開示されており、その全体が参照することにより本書に組み込まれる。
本書で開示される構造、透明媒体、物品、拡散器、基板などは、任意のディスプレイの前面、またはその内部の埋め込まれた境界面、任意のサイズの発光ディスプレイ用保護カバー、タッチスクリーン、タッチセンサー式表面、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、水槽、レーザベースの反射式ヘッドアップディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ、頭部装着型または装着可能なディスプレイ(HMD)、窓(車両用、住宅用、建物用、電化製品用、陳列ケース用、額縁用、冷凍庫用、冷蔵庫用など)、車両用ダッシュボード、車両用バイザ、車両用フード、車両用ドア、サングラス、またはガラスベースディスプレイなどの、広範な用途を提供することができ、さらに一般に、観察者または光学系が透明媒体を通して場面または物体を見る可能性のある、また周辺光などの第2の光源が観察者などのいる側に存在している、いかなる用途にも提供することができる。構造、媒体、物品、拡散器、および/または基板という用語は、本開示において互換的に使用されることがあり、この使用は本書に添付される請求項の範囲を限定するべきではないことに留意されたい。
従って、本開示のいくつかの実施形態は一般に透明拡散器に関し、この透明拡散器は、例えば第1のエッジ光源または第1の前方光源などの第1の光源を、この第1の光源からの光が透明拡散器構造から散乱されて分散型のすなわち拡散光源を生成するように、備えて構成され得る。しかしながら第1の光源は、例として窓を介したまたは外部環境からの景色など、外部周辺透過光(第1の光源とは無関係な第2の光源)に対して透明なものでもよい。例示的な第1の光源としては、限定するものではないが、発光ダイオード(LED)、1以上のLEDアレイ、または透明媒体への信号またはソースの入力に利用される他の光源を挙げることができる。
いくつかの実施形態による透明拡散器は、外部周辺光線(例えば、窓または他の透明媒体を通して見える景色、あるいはカバーフィルムまたはカバーガラスを通して見えるディスプレイからの画素など)に対して非常に透明であると同時に、導波モードなどの他の光モードに対して散乱するものまたは反射的であるように設計された、光散乱材料を含み得る。いくつかの実施形態による透明拡散器は、透明照明器具(ランプなど、拡散光源または空間的分散型光源)または透明ディスプレイバックライトが利用される、様々な照明系、ディスプレイ、または他の用途に実用性を見出すことができる。
同時係属の国際出願PCT/US13/43682号明細書において論じられているように、物体からの光に関連する波面は、物体から透明媒体を通って観察者まで物体の光路に亘って進んで透過波面を形成し得る。透過波面の光学的歪みは、媒体の起伏のある上方表面によって付与される位相変動から生じ得る。いくつかの実施形態によるAG表面は、伝搬している波面に対して空間に依存するランダムな位相項を与え得るものであり、これが観察者に示される画像を歪ませる。従っていくつかの実施形態では、光学的歪み低減層による補償する位相項を加え、AG表面に関連する物体光からの光に対する光学的歪みを低減または排除することができる。例示的なAG表面は、周期的、準ランダム、またはランダムな、頂点Pおよび谷Vを含むものでもよく、あるいは半球体、プリズム、格子、再帰反射キューブコーナー、または疑似ランダムな「2成分から成る」表面など、反復するまたは部分的に反復する主要構造を含み得る。例示的な表面は、夫々の全体が参照することにより本書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011/0062849(A1)号明細書、同第2012/0218640(A1)号明細書、および同第2012/0300304(A1)号明細書に記載されているような、設計された横方向の空間周波数内容を含む準ランダムなAG表面でもよい。
例示的なAG表面は、第2の表面を画成する、および/または第2の表面形状h2(x)またはより一般的に2次元ではh2(x,y)を有する、別の透明層をさらに含み得る。非限定的な例において透明層は、光学的歪みを低減するように構成された透明材料のコーティング、例えば光学的歪み低減層によって形成され得る。透明媒体および光学的歪み低減層によって形成される構造は、例示的な歪み低減アンチグレア(DRAG)透明構造を構成し得る。
図1Aは、例示的な透明構造を示した図である。図1Bは、別の例示的な透明構造を示した図である。図1Aおよび1Bを参照すると、AG表面14によって生じる光学的歪みを有する例示的な透明構造100は、透明媒体10を通して波面を伝搬するフーリエ光学モデルを用いて説明することができる。このモデルは一般に、AG表面14を、光位相φ(x,y)を有しているものとして説明する。第1の表面14−1を有しているAG表面14に対し、波面36Wの伝搬に関連する電界Eは、式、
で近似することができる。ここで、Ebeforeは粗表面14−1直前の電界、Eafterはこの粗表面直後の電界、n1およびn3はこの粗表面の両側での屈折率、λは物体光の波長、tは一定の基準面、そしてh1(x,y)は第1の表面での表面粗さの上記高さプロファイルを表す。
基準面RPまたはtを用いて、位相に対する基準と、h1(x,y)およびh2(x,y)を測定することができる位置とを提供することができる。空間的に不変の位相項は画像の歪みにつながらないため、基準面RPおよびtの位置は、その両方が粗表面からいくらか離れてその前または後(すなわち、上または下)に位置していることを条件に、任意である。例えば、方程式1における1つの状況を概念的に説明するために、基準面RPは粗表面の下方に位置するものでもよく、h1(x,y)およびh2(x,y)はRPを参照して正の値をとり得る。また基準面tが粗表面の上方に位置し、方程式1のように粗表面の上方の空隙の距離を定義するために基準面tを用いてもよい。画像の光学的歪みを排除するためには、φ(x,y)=一定=φ0であり、これは第2の表面14−2が存在しない場合、h1=一定である(すなわち、滑らかな表面が存在する)か、あるいはn1=n3である(すなわち、表面が存在しない)ということを意味する。
第2の表面14−2が存在するように光学的歪み低減層15が存在している場合、透明媒体の本体12が屈折率n1を有し、透明層14−2が屈折率n2を有し、この透明層に隣接して存在する観察空間22が、屈折率n3を有する媒体を構成し、さらに条件n3<n1<n2が満足されると、以下のようになる。
光学的歪みのない画像のための要件φ(x,y)=一定=φ0により、方程式2を第2の表面形状h2(x,y)に対して第1の表面形状h1(x,y)の観点から解くことができる。
従って第2の表面形状h2(x,y)は、h2(x,y)=ψ・h1(x,y)という関係によって第1の表面形状h1(x,y)を拡大縮小したものとすることができ、ここで倍率はψ=(n2−n1)/(n2−n3)として表され、cは任意の定数を表す。h2(x,y)がいずれの場所でもh1(x,y)以上であるという物理的条件を満足させるために、定数cの最小値は、
で与えることができる。ここで、h1(max)は所与の構造に対する定数を表し、表面形状h1(x,y)の全体の最大高さに等しい。定数cが上記方程式4の最小値項(n1−n3)/(n2−n3)・(h1(max))に等しい場合、これは、h1(x,y)の頂点位置(h1(x,y)=h1(max)である空間的位置)でh2=h1となる特別な事例に相当する。
物理的にこれは、h1(x,y)の頂点が、その上にいかなる追加のコーティング材料も備えていない事例を表している。cは方程式4の最小値項よりも大きくてもよく、このとき構造の表面に亘るあらゆる位置で光路長に一定のずれを加えることにも留意されたい。従っていくつかの実施形態において、例示的な光学的歪み低減コーティング層15を構成している材料は、第1の表面14−1の谷Vを、各谷の深さおよび形状に依存したコーティング層厚さで部分的に満たし得る。コーティング層15を構成する屈折率n2が低ければ低いほど、谷V内のコーティング層は厚いものであるべきである。従って光学的歪み低減層15は、第1の表面14−1の上に準共形層を形成し得る。
AG表面14に対して条件n3<n1<n2が満たされるとき、倍率ψは1未満になり得、これにより第2の表面14−2の二乗平均平方根(RMS)表面粗さは、その下の第1の表面14−1のRMS未満になる。AG表面14に、より高い屈折率の媒体が存在していると、様々な反射特性および透過‐ヘイズ特性につながり得る。この変更されたAG特性は、例示的なAG表面14の設計で説明することができる。例えば、第1のAG表面を有する光透過構造は、第1の表面形状h1(x,y)を含む、透明媒体10の第1の表面14−1と、第1の表面に直接隣接して存在し、n1よりも大きい屈折率n2を有し、第2の表面形状h2(x,y)を有する第2の表面14−2を画成する、光学的歪み低減層15と、第2の表面の、第1の表面とは反対側に直接隣接し、n1よりも大きい屈折率n3を有している媒体とによって画成され得、このとき(n2−n1)/(n2−n3)・h1(x,y)≦h2≦0.5((n2−n1)/(n2−n3)・h1(x,y))である。すなわち、このときh2は(n2−n1)/(n2−n3)・h1(x,y)の50%以内である。他の実施形態では、(n2−n1)/(n2−n3)・h1(x,y)≦h2≦0.8((n2−n1)/(n2−n3)・h1(x,y))であることが好ましい。すなわち、このときh2は(n2−n1)/(n2−n3)・h1(x,y)の80%以内である。
代わりの条件n3<n2<n1では(n2の低屈折率材料が第1の表面形状h1(x,y)の谷を充填している)、方程式(3)および(4)が当てはまるが、方程式4において最小一定値を適用すると、h1(x,y)の頂点よりも高い振幅まで上昇する、第2の表面形状h2(x,y)の頂点が生成され得る。この事例では、h2(x,y)の頂点は一般に、h1(x,y)の谷よりも上に存在する。h2(x,y)はh1(x,y)以上になり得るため、h2(x,y)の頂点は一般に、その構造の全体の頂点に相当し得る。
引続き図1Aおよび1Bを参照すると、光学的歪み低減層15がその下の透明媒体10よりも低い屈折率を有している、例示的な構造100が提供される。この事例では、光学的歪み低減層15の屈折率が透明媒体10の屈折率よりも低い事例、すなわち条件n3<n2<n1に対して、AG表面14は構成され得る。この状況では、谷Vは充填不足ではなく過剰充填になることがあり、その結果図1Aに示されているように、光学的歪み低減層15は谷が最も深い位置で最も高くなる、隆起を形成する。図1Bを参照すると、例示的な実施形態では、AG表面14に関連する低減された光学的歪みに影響を与えずに、さらなるコーティング層17をコーティング層15(および第1の表面14−1の任意の露出部分)に直接隣接させて加えることができる。例えばコーティング層17は、アンチリフレクション(AR)コーティングとして構成されたものでもよく(例えば、複数のサブレイヤを含み得る)、それにより透明媒体10にアンチグレア特性およびアンチリフレクション特性の両方を与えることができる。
別の実施形態では、AG表面14を、画像の光学的歪みが本質的に存在しないように設計することができる。これは、φ(x,y)が実質的にまたは一様に一定であることを要求することによって達成され得る。他の実施形態では、多くの用途で完全に減らすことよりも部分的な低減の方が、実装が容易でありかつ費用効率が高いであろうことを認識して、透明媒体10から画像の光学的歪みは減少され得る。従って例示的な実施形態では、方程式3を完全に満足させる必要はない。従って、表面φ(x,y)に亘る残留位相の統計量が、以下の関係から分析され得る。
厳密な位相整合のために、Δφrms=0となるようΔφ(x,y)=Δφ0が規定され、ここでΔφrmsはΔφ(x,y)の二乗平均平方根を表す。例えば、コーティングが厳密には方程式3を満たさない場合、光学的歪み量の大幅な低減を実現するために、Δφrmsは約2π/10を略下回ることが要求され得る。
本開示の実施形態がさらに含み得る構成は、必ずしも別々の第1の表面14−1および第2の表面14−2を有しているわけではない。従って、いくつかの実施形態において透明媒体10は、テクスチャ加工された表面14−1を有し得る。このテクスチャ加工された表面14−1の他、バルクの屈折率変調によりもたらされる光の位相変調は、以下の関係で提供される。
ここで、h1(x,y)はテクスチャ加工された表面14−1のトポロジー、n1はバルク材料の平均屈折率を表し、ΔOPLbulk(x,y)は、バルクの光路長方向(すなわち、Z方向)の積分、すなわち、
により定義される、バルクの光路長変化のトポロジーを表す。
反射周辺光26の反射時の位相はφR(x,y)=2π/λ[2n3(t−h1(x,y))]で提供され、これは第1の表面14−1の表面粗さの関数を表す。結果として第1の表面14−1を、周辺光を反射するときに所望の散乱特性を提供してグレアによる光の量を低減させることができる、表面形状で構成することができる。
構造を通る透過光の位相は位相φT(x,y)として示すことができ、φT(x,y)=2π/λ・[n11(x,y)+ΔOPLbulk(x,y)+n3(t−h1(x,y))]で提供され、これは表面粗さとバルクの屈折率変化の両方に依存する。従って、第1の表面14−1の表面テクスチャ(形状)に関連する位相変動を補償する、バルクの屈折率変化nbulk(x,y,z)−n1を、以下の関係によって定義することができる。
このとき一定の位相はゼロと選択してもよい。
方程式8a〜8cは一般に、表面h1(x,y)によって引き起こされる位相歪みを補償する、理想的なバルクの屈折率変化を定義する。n3がn1未満であると、バルクの光路の変化(方程式7)は、h1(x,y)が頂点を有する領域でゼロ未満になり得、またh1(x,y)が谷を有する位置ではゼロを上回り得る。屈折率の観点から、これは一般に、h1(x,y)が頂点を有する領域でバルクの屈折率はn1未満になり、h1(x,y)が谷を有する位置ではn1を上回ることを意味する。屈折率の変化の性質(大きさおよび空間的範囲)は方程式7によって判定することができ、それによると屈折率の変化は、局所的には一定である(孤立している)ものの屈折率がより高いまたは低い均一な領域を含むものでもよいし、あるいは屈折率の勾配(変動の大きさが空間的に変化し得る)によって表されるものでもよい。
これまで実施形態を、その媒体または構造の1つの表面にAG特性を備えているものとして説明してきたが、本書に添付される請求項はそのように限定されるべきではなく、同時係属の国際出願PCT/US13/43682号明細書に記載されている両面媒体が、その全体を参照することにより本書に組み込まれる。
いくつかの実施形態は、例示的な光学的モデリングによって理解することができる。このモデリングの非限定的な例では、光学的効果を説明する有限差分時間領域(FDTD)法によるマクスウェルの方程式のベクトル解を適用し得る。図2Aは、正弦曲線的なコーティングされていない従来のAG表面を備えた、例示的な透明媒体を示した図である。図2Bは、図2Aの正弦曲線的な第1の表面と、第2の表面を画成する光学的歪み低減層とを備えている、透明媒体を示した図である。図3Aは、図2Aの透明媒体を通過した波面に対するFDTDシミュレーションの結果を示した図である。図3Bは、図2Bの透明媒体に対するFDTDシミュレーションを示した図である。図2Aを参照すると、この図は、第1の表面14−1が正弦曲線のコーティングされていないAG表面とされ得る、透明媒体10を示している。図2Bは、第2の表面14−2を画成する、方程式(3)の光学的歪みのない画像の要件を満足させる光学的歪み低減層15を、正弦曲線の第1の表面14−1が備えている、透明媒体10を示している。この透明媒体10は屈折率n1=1.5のガラス基板としてモデル化されたものでもよく、一方光学的歪み低減層15は屈折率n2=2.0である。図2Aおよび2Bは、垂直入射で(すなわち、下方表面18に平行な平面波で)各構造を通るよう進んでいる、単位電界振幅の単一平面の波面36Wをさらに示している。この単一平面の波面36Wは、物体(図示なし)からの光36のパルスを表している。図示のx方向およびy方向の単位はμmである。図3Aを参照すると、透明媒体10を通過した波面36WTに対するFDTDシミュレーションの結果が示されている。図3Bは、光学的歪み低減層15を含んだ透明媒体10に対して、対応するシミュレーションを提供したものである。これらの図には、さらに反射波面36WRが示されている。透明媒体10、および透明媒体と光学的歪み低減層15とが結合されたものは、説明を容易にするため夫々図3Aおよび3Bでは省略されている。図示の透過波面36WTおよび反射波面36WRの相対的な電界振幅の輪郭のいくつかは、電界振幅のスナップショットを表している。これらの図では、図3Aの透過波面36WTおよび反射波面36WRが歪んでいることが認められる。反射波面36WRの振幅は、透過波面36WTの振幅よりも実質的に小さい。図3Bの透過波面36WTは実質的に平坦であり(透過での歪みが少ないことを明示している)、一方図3Bの反射波面36WRは図3Aのその対応部分に比べると、まだいくらか歪んでいる(反射における有益なAGの効果を明示している)。物体光36の連続したビームで、また最大30°までのより大きい入射角で、同様の結果が得られた。
例示的な透明拡散器構造において、物品の構造化領域を通る外部透過光線のOPLは、その表面に亘る複数の位置で同じ(または略同じ)はずであることが見出された。図4は、いくつかの実施形態による屈折率nおよび厚さtを有する例示的な透明拡散器の図である。図4を参照すると、いくつかの実施形態は例示的な拡散板400の平面内に、透明拡散器の平面(図4のx−y平面)における並進対称性を崩して、反射または導波モードに対する光散乱を可能にする、空間的に変化する屈折率プロファイルを含み得る。粗表面の透明拡散器または構造の場合、これはAG効果をもたらす外部反射光線の散乱を可能にする。ライトガイドまたは照明器具用途では、拡散器のx−y平面における崩れた並進対称性によって、エッジ光源(図示なし)からの導波モードのアウトカップリングが可能になる。さらに例示的な照明器具を、透明拡散器のエッジ付近に位置付けられた光源が拡散器表面から反射され得る、反射モードで設計してもよい。図4を参照すると、一定OPLの条件は、
と書くことができ、ここで、s1は1番目の構造化領域(t1が構造化されていないときの図4のt2に類似)を表し、snはn番目の構造化領域(この場合、t6が構造化されていないときの図4の領域t5)を表す。
いくつかの実施形態では、拡散器400の構造部分を通るz方向(またはz方向に近い角度範囲)の透過光路長OPLzは、x−y平面の隣接する空間的位置(例えば、x−y平面において互いに1cm、1mm、0.1mm、または0.01mmの範囲内の空間的位置)において一定または略一定になり得る。OPLが略一定である場合、拡散器400の隣接する構造化領域を通るOPLに例えば約1/2λ未満、1/4λ未満、または1/8λ未満の変化を提供するように、実施形態は設計され得る。拡散器400の非構造部分、すなわち領域t1およびt6を通るOPLはあまり問題ではなく、というのもこれらの領域は構造化されておらず(xおよびy方向において概して均質)、その結果、領域t1およびt6におけるOPLの任意の変化は非常に漸進的(すなわち、隣接する空間的位置に対するOPLが実質的に一定)であり、光学的散乱をもたらす小さい横方向長さスケールの(x−y方向における)位相面の歪みにつながらないためである。当然のことであるが、図示のものより多数の(または少数の)構造化要素または領域(例えば、t7、t8、t9など)が存在し得るように、図4に示した実施形態は本書に添付される請求項の範囲を限定するべきではない。例示的な構造化領域は、反射モードまたは導波モードに対してある程度の光散乱を生み出す、xおよび/またはy方向に沿って崩れた並進対称性(不均質な光路または変化する屈折率)で特徴付けることができる。例示的な構造化要素は、図4に示されているように、規則正しい、すなわち周期的なものでもよいが、上で論じたように、ランダム、準ランダム、非周期的なものなどでもよい。屈折率n1と随意的にn2とが、屈折率1(すなわち、空気)である場合、この構造は粗表面でもよい。いくつかの実施形態において、構造化要素のz次元における特有のサイズは、限定するものではないが、約0.05μm未満、約0.05μmから約10μmの間、約0.05μmから約50μm、50μmから100μmの間などでもよい。いくつかの実施形態において、xおよび/またはy次元における構造化要素のサイズは、約0.05μmから約100μm以上の範囲でもよい。構造化要素における領域(例えば、領域t2〜t5)の非限定的な屈折率は、限定するものではないが、1.0(空所)から2.5、1.0から1.3、1.0から2.0、1.3から2.0の範囲でもよい。
図5は、屈折率nおよび埋め込まれた散乱構造を有しているいくつかの実施形態による別の例示的な透明拡散器500の図である。図5を参照すると、散乱機能502の屈折率n1〜n6および形状は、一方または両方の主方向の外部入射透過光に対する全内部反射を防ぐように選択され得る。外部入射光は、例えばエッジLED、LEDアレイ、レーザ、またはこれら以外の他の適切な光源などの、一次光源によって提供され得る。1以上の方向への外部周辺光の透過を減少または歪ませ得る、あるいは1以上の方向への外部周辺光に対して好ましくないほど高い反射を生じさせ得る、全内部反射効果を回避するために、例えばn5が約1.52であり、角度θが約90°である場合には、n4は約1.1を上回るべきであり、あるいは約1.3を上回ることがより好ましい。従って、図に描かれているプリズム状形状においてn2、n3、n4、およびn5のうちの1以上が1に等しい状況は、好ましくない比較例である。図6および7は、いくつかの実施形態による例示的な透明拡散器のさらなる実施形態の図である。この場合も、例えばエッジLED、LEDアレイ、レーザ、またはこれら以外の他の適切な光源などの一次光源によって、外部入射光は提供され得る。図6および7を参照すると、例示的な透明拡散器600、700は、プリズムまたは非プリズムの埋め込まれた散乱構造(周期的、ランダム、準ランダムなど、繰り返すもの)を備えた、照明器具、ライトガイド、または導波路でもよく、それにより拡散器600、700は滑らかな外部表面を含む。上述した実施形態と同様に、プリズムまたは略プリズムの形状を有する実施形態では、1以上の屈折率が1.1を上回る、またはさらには1.3を上回るべきであり、例えばn3は1.1または1.3を上回る。
透明照明器具、透明ディスプレイ、HUD、HMD、透明バックライト用途などにおいて実用性を見出すいくつかの実施形態において、例示的な透明拡散器は適切な光源(例えば、LED、LEDアレイ、レーザ、または他の既知の光源)に結合され得る。例えばエッジリットモードでは、透明拡散器、拡散器基板、または透明拡散器に接合または光学的に結合される他の透明部品の、導波モードまたは全内部反射モードに、適切な光源が結合され得る。導波モードは予め決定されたパターンに従って透明拡散器から外へ散乱され得、これがxおよびy方向(図4参照)の1以上に勾配パターンを形成して、空間的に均一な光のアウトカップリングを生成することも可能である。これは例えば、透明拡散器構造のx−y平面において横方向の機能の間隔または屈折率コントラストを変化させて、光散乱強度に勾配を生じさせることによって達成されるであろう。同時に例示的な拡散器は、上述したように隣接するx−y空間の位置に対する構造化領域の透過を位相整合する、または略位相整合することによって、外部周辺光線に対して非常に透明になるように設計され得る。
フロントリットモードにおいて、例示的な拡散器は、透明拡散器構造から光を反射するように構成された光源を含み得る。光源は、外部周辺透過光線の遮断を最小にするために、あるいは斜入射反射によるより高い反射率を最小にするために、透明拡散器のエッジ付近に設けられ得る。いくつかの実施形態において、例示的な拡散器または他の構造は、構造から視射角で反射された光、または(エッジリット導波路のように)構造の導波モードに注入された光の、1%を超えて、5%を超えて、10%を超えて、または20%を超えて散乱する(すなわち反射光線の角度から、約0.5°を超える、1°を超える、または約10°を超える逸脱を生じさせる)ことができる。
さらなる実施形態は、上述したような粗表面、やや粗い表面を含み得、および/または埋め込まれた構造を含み得る。図8Aおよび8Bは外部粗表面を有する構造の図である。図8Aおよび8Bを参照すると、例示的な透明拡散器800、900は、周期的、準ランダム、またはランダムな、頂点Pおよび谷Vを有する表面を含むものでもよく、あるいは、半球体、プリズム、格子、再帰反射キューブコーナー、または疑似ランダムな「2成分から成る」表面など、反復するまたは部分的に反復する主要構造を含み得る。上述したようにこの頂点および谷は、これを通るOPLを制御するために異なる屈折率を有する材料(谷内は高屈折率材料、および頂点上は低屈折率材料)を備え得る。図8Aは、外部粗表面を備えた透明拡散器ベースの照明器具またはライトガイド800と、LED、LEDアレイ、または他の適切な光源から提供されたエッジ照明光線とを示しており、それにより光は、表面上に含有されている様々な屈折率を有する材料により散乱され得る。二次光源(周辺光または景色)は、上述したように歪みが最小限から全くない状態で、この構造800を通って透過され得る。図示されていないが、このようなエッジリットの実施形態800は、埋め込まれた構造(図4〜7)と様々な屈折率を有する粗表面との両方を含み得ることも想定される。図8Bは、外部粗表面を備えた透明拡散器ベースの照明器具またはライトガイド900と、LED、LEDアレイ、または他の適切な光源からの前方照明光線とを示しており、それにより光は、表面上に含有されている様々な屈折率を有する材料により散乱され得る。二次光源(周辺光または景色)は、上述したように歪みが最小限から全くない状態で、この構造900を通って透過され得る。図示されていないが、このようなフロントリットの実施形態900は、埋め込まれた構造(図4〜7)と様々な屈折率を有する粗表面との両方を含み得ることも想定される。
図9A〜9Cは、さらなる実施形態の図である。図9A〜9Cを参照すると、例示的な透明拡散器1000は粒子または空所領域を組み込み得る。図9Aおよび9Cを参照すると、例示的な拡散器1000は、基板1030の上を覆っているポリマーまたはゾルゲルのバインダまたは充填材1020と共に、中空粒子1010(例えば、シェルの屈折率が約1.1から約1.5から約1.7以上にまで及ぶ中空ガラス微小球)を含み得る。例示的な充填材としては、限定するものではないが、UV硬化型アクリレート、溶解して生成された(solve-born)PMMA、フッ素重合体、SiO2ゾルゲル、ナノ粒子充填アクリレート、TiO2ゾルゲル、およびその屈折率が約1.1から約1.5、1.3から約1.6、または約1.5から約2.2にまで及ぶ他の材料が挙げられる。中空粒子1010は、空気または他の適切な気体で充填されたものでもよい。図9Bを参照すると、例示的な拡散器1000は、基板1030の上を覆っているポリマーまたはゾルゲルのバインダまたは充填材1020と共に、低屈折率固体またはナノポーラス粒子1012(例えば、屈折率が約1.1から約1.5から約1.7以上、1.25から約1.45などに及ぶ、ガラス、フッ素重合体、またはSiO2)を含み得る。例示的な充填材としては、限定するものではないが、UV硬化型アクリレート、溶解して生成されたPMMA、フッ素重合体、SiO2ゾルゲル、ナノ粒子充填アクリレート、TiO2ゾルゲル、およびその屈折率が約1.1から約1.5、1.3から約1.6、または約1.5から約2.2にまで及ぶ他の材料が挙げられる。さらに図9Cに示されているように、中空(図9A)または固体(図9B)の粒子は様々な形状またはサイズを有するものでもよい。従って、大きい粒子は一般により多くの散乱効果を促すため、粒子サイズが不均一である状況では、最大の粒子が透過において最も近い位相整合を有するようにコーティング条件を最適化することがより現実的になり得る。図示されていないが、この実施形態1000はエッジリットでも、またはフロントリットでもよいこと、さらに基板1030内に埋め込まれた構造(図4〜7)と様々な屈折率を有する図示の構造との両方を含み得ることも想定される。
図10Aおよび10Bは、粗表面プロファイルを有する例示的な透明拡散器のモデルである。図10Aの拡散器の表面はコーティングされておらず、上下を空気(n=1)で囲まれている。ガラス拡散器の基板の屈折率は1.5である。図10Bでは、表面の一部が屈折率2.0のコーティングでコーティングされている。図11Aおよび11Bは、図10Aおよび10Bに描かれている実施形態における光学的効果を説明するための、有限差分時間領域(FDTD)シミュレーションである。図11Aおよび11Bを参照すると、これらの図は例示的な透明拡散器構造の透過の基本機能を示し、その画像は、図の下部から上へとモデル表面を通って伝搬する平面波の電界のスナップショットを表している。図11Aでは、後方へと進む小さな反射と共に、平面波がコーティングされていないガラス(従来の粗表面)を通過した後の、平坦な位相面の歪みが認められる。図11Bでは、はるかに平坦な位相面が、透明拡散器の粗表面例を通った透過後に認められる。
従って本書における実施形態による透明拡散器構造の設計は、高光透過率、透過での高光学的透明度、低い光透過ヘイズ、または低い割合(10%未満、5%未満、または1%未満など)の、約0.1°を超える、1°を超える、2°を超える、5°を超える、または10°を超える角度に散乱される透過光、のうちの1以上を有する、外部周辺透過光線をもたらすことができる。例示的な透明拡散器はさらに、透過においてエタンデュを保存する、または透過におけるエタンデュの変化を小さいものとすることができる。例示的な透明拡散器は本質的に、透過される外部光に対してよりも、反射モードまたは導波モードに対して大きい散乱効果を得ることができる。いくつかの実施形態では、散乱要素の屈折率を注意深く選択することによって、全体の反射率または散乱強度を高めることが望ましいであろう。例えば1以上の散乱要素(例えば、図4のt2〜t5参照)は、1.4を超える、1.5を超える、1.6を超える、1.7を超える、1.8を超える屈折率を含み得る。1以上の散乱要素は、キャリア基板の屈折率を約0.05超、0.1超、0.2超、または0.3超、上回る屈折率を有するように選択され得る。従って、いくつかの事例において透明拡散器物品の全体の反射率は、5%超、10%超、20%超、またはさらには50%超とすることができる。
例示的な透明拡散器物品は、非対称な散乱光出力をさらに含み得る。例えば、光源を透明拡散器の散乱要素に対して適切に配置することによって、また透明拡散器の構造化領域の反射率を屈折率の選択で制御することによって、散乱光を1つの主方向へ都合よく散乱することができる(例えば、より多くの散乱光をLEDから、図4の負の−z方向ではなくz方向に向かって導くことができ、または逆も可能である)。これは、特定の観察者または観察エリアに向かって散乱する光が好ましくかつ他の主方向に散乱される光は無駄になることが多い、例えば透明バックライトなどの特定の用途で好ましいであろう。いくつかの実施形態においてこれは、透明拡散器構造の全体の反射率を約50%超になるように設計し、透明拡散器の構造化領域の意図されている観察者または照明領域と同じ側に光源を置くことによって得ることができる。従って、透明拡散器から反射されるこの50%以上の光は、意図された観察者に向かって散乱され得る。散乱要素が外部粗表面を形成するエッジリット導波路の事例(例えば、図5)などの他の事例では、透明拡散器の反射率は50%未満になる可能性があり(例えば、20%またはさらには10%になり得る)、散乱光は、導波路内の全内部反射と透明拡散器構造の散乱能との適切なバランスによって、1つの主方向に向かって都合よく放出され得る。
いくつかの実施形態では、透明拡散器の構造化領域を、上述したように拡散器の基板に比べて相対的に高い屈折率を有するように設計することが望ましいであろう。さらなる実施形態において、透明媒体または基板の屈折率は約1.3から1.55以上でもよく、一方透明拡散器の散乱要素を構成している材料は、例えばこの例示的な非限定的範囲よりも低い屈折率(1.0から1.29など)および/またはこの範囲よりも高い屈折率(1.56、1.58、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、または2.5、およびこれらの間の全ての値など)の材料など、この範囲外の屈折率を有する。全体の反射率が高いことが望ましい用途では、例示的な透明拡散器から散乱される光の散乱強度あるいは方向性をさらに高めるために、部分的に透明な薄い金属フィルムなどの反射フィルムを構造に組み込んでもよいし、または透明拡散器上にコーティング/接合してもよい。他の実施形態において、例示的な透明拡散器は外部周辺透過光に対し、その角度がz方向から離れると大きくなりz方向に近くなると小さくなるような光散乱を呈し得る。
本書で説明されるような透明拡散器は広範な用途に対して提供することができ、その用途としては、任意のディスプレイの前面、またはその内部の埋め込まれた境界面、任意のサイズの発光ディスプレイ用保護カバー、タッチスクリーン、タッチセンサー式表面、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、透明HUD、水槽、レーザベースの反射式ヘッドアップディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ、頭部装着型または装着可能なディスプレイ(HMD)、窓(車両用、住宅用、建物用、電化製品用、陳列ケース用、額縁用、冷凍庫用、冷蔵庫用など)、車両用ダッシュボード、車両用バイザ、車両用フード、車両用ドア、サングラス、またはガラスベースディスプレイ、LCDなどのディスプレイ用透明バックライト、スイッチを入れると照明としても機能する透明な建物用窓または天窓、所望のときに(車両の外部または内部の照明などのために)光を放出する自動車の窓、透明であるが一方向に強く光を放出して、一方の側にいる観察者が他方の側にいる観察者を見ることを困難にする指向性プライバシーウィンドウ、透明投影スクリーン、または現在窓を利用している、あるいは透明ディスプレイまたは透明光源から利益が得られる可能性のある、一般に任意の用途が挙げられ、また本書で説明される透明拡散器は一般に、観察者または光学系が透明媒体を通して場面または物体を見る可能性のある、また周辺光などの第2の光源が観察者などのいる側に存在している、いかなる用途に対しても提供することができる。
図21は、従来の実施形態の頭部装着型ディスプレイの一部分である。図21を参照すると、図示の画像導波路200は、インカップリング領域205、アウトカップリング領域210、および中間領域215を有している。インカップリング領域205はインカップリングミラー構造220を含み、アウトカップリング領域210はアウトカップリングミラー構造225と端部キャップ面230とを含む。画像導波路200は、入力光を受けて導波路基板の同じ側の表面から出力光を放出する、単一の導波路基板(例えば、平面導波路)である。画像導波路200は、一般に、コリメートされた入力光をインカップリング領域205で受けることによって動作する。インカップリングミラー構造220は、入力光を、画像導波路200を通じてアウトカップリング領域210の方へ反射するように配向されている。反射された入力光は次いで、中間領域215によってアウトカップリング領域210へと導かれる。インカップリングミラー構造220は、光入射面240に対して斜めに傾斜している反射面を含む。反射された入力光が、画像導波路200の内部で全内部反射によって導かれるよう十分に傾斜した角度で画像導波路200の面にぶつかるように、インカップリングミラー構造220は夫々、入力光に対して傾斜した少なくとも1つの反射面と画像導波路200の面とを含む。光は、既定の距離を伝搬した後に光抽出部により抽出されて、観察者に送られ得る。例示的な光抽出部(例えば、その全体が本書に組み込まれる米国特許第8,446,675号明細書参照)は、いずれの屈折効果も回折より優勢になるように、波長よりも大きいマイクロプリズムのアレイを含んでいる(例えば、この機器は幾何光学モードである)。しかしながらこの手法は回折効果を十分に考慮したものではなく、というのも(例えば100μmピッチの)プリズムのアレイは、人間の目で容易に確認し得る16角度分離れたゴースト像を生成するためである。この回折を人間の分解能よりも低くするために、およそ1〜2mmのピッチのプリズムピッチが必要になるが、これはさらに他の著しい画像アーチファクトを生じさせる。光抽出部のための別の手法として、カップリング格子を使用するものを挙げることができるが、これらは偏向角度、並びに回折効率の面で、波長に敏感である。従って1つの解決策は、三色R、G、およびBの夫々のための、各波長に対して最適化された光抽出部を有する、別々の導波路を使用するものを含む(図22参照)。図22は、このような多重導波路構成の図である。しかしながらこの構成では、光は他の導波路内に位置する抽出部を横切って進むことが必要になり、それにより散乱されることになる。従って、アウトカップリング格子を透明なものとする必要がある。これを回避するための1つの手法として、例えば材料のバルクがいくらかの屈折率変調を示すブラッグ型構造(図23)など、カップリング格子を、特定の波長のみを回折できるように効率面で波長に非常に敏感なものとするものが挙げられる。しかしながらこのような実施形態は、体積ブラッグ格子が、大量生産では非効率になり得るホログラフィによって通常作製されることだけではなく、いくつかの課題を提示し得る。ブラッグ格子はさらに、狭いスペクトル帯域幅を含む傾向にあり、また反射されたブラッグ共鳴の波長は入射角に応じてシフトし得、それにより限定的な投影視野が提供される。従って、これまでに説明した表面または埋め込まれた散乱要素は、このような実施形態で、より幅広いスペクトルと角度許容を与えることができる。
1つの例示的な実施形態は、上述した、図24Aおよび24Bに示されているような透明拡散面を含んでいる。図24Aおよび24Bを参照すると、表面テクスチャ(ランダム、周期的、またはその他)とバルクの屈折率変調とを単独でまたは組み合わせて利用して、透過を補償することができる。いくつかの実施形態では、同じマイクロリソグラフィマスクによる順次エッチング(表面テクスチャ)およびイオン交換(バルク屈折率テクスチャ)によって、これら2つのテクスチャを生成することができる。例示的な構造を通って進む光ビーム1および2のOPDを計算すると、以下の関係が与えられる。
ここで、OPDは光路長の相違部分、nは材料の屈折率、さらにdnは実施形態の谷におけるバルク屈折率の増加を表す。L2=(n−1)L1/dnの場合、OPD1=OPD2であることを示すことができ、これは透過で光の位相は変調されず、従って光はその波長に無関係に回折されないことを意味する。
反射された光について考えると、以下のようになる。
これらの関係を変形させて、前の条件L2=(n−1)L1/dnを考慮すると、以下の関係が得られる。
従って、透過では位相変調はないが、反射ではやはりいくらかの変調が存在し得、光はその後散乱され得る。
図12Aから12Dは、マスキング層として非湿潤材料を使用し、光学的歪み低減層として高屈折率材料を使用する例示的な構造を加工する、実施形態の簡略化した図である。図12A〜12Dを参照すると、透明媒体10を用いて構造100を加工する非限定的な方法を示す拡大断面図を、これらの図は表している。図12Aを参照すると、第1の表面14−1がテクスチャ加工されている透明媒体10が提供される。第1の表面14−1は、サンドブラスティング、エッチング、ラッピング、エンボス加工、スタンピング、研削、マイクロマシニングなどの既知の方法を用いて、様々なやり方で形成することができる。
第1の表面14−1はその後、表面を非湿潤状態にする親和性の欠けた材料を含むコーティング層110でコーティングされ得る。コーティング層110のための例示的な材料としては、限定するものではないが、液体の形でスピンコーティングすることができる、親和性の欠けたシランが挙げられる。コーティング層110は、使用される具体的な材料次第で、吹付け、ディップコーティング、物理的蒸着、およびスピンコーティングなどの任意の既知の手段を用いて塗布することができる。ここで図12Bを参照すると、頂点Pを囲む領域を除いて第1の表面14−1からコーティング層110を除去し、それによりコーティングの部分110Pを頂点の上に残すことができる。これは、例えばいくつか例を挙げると、レーザ処理、光露光技術、または熱処理(例えば、ベーキング、熱照射など)によって達成することができる。代わりの実施形態では、各頂点Pを囲む領域にコーティング層110を、例えばスタンピングおよびマイクロコンタクトプリンティングなどの方法を用いて塗布してもよい。
ここで図12Cを参照すると、一旦頂点Pが非湿潤材料の部分110Pでコーティングされると、屈折率n2の相対的に高屈折率の材料(すなわち、n2>n1)の光学的歪み低減層15を、例えば湿式コーティングプロセスを用いて塗布してもよい。頂点の材料の部分110Pは非湿潤であるため、層15のための湿潤材料は頂点Pから滑り落ちて谷Vを充填する。谷Vを満たす層15の材料は表面張力によってメニスカスを有し得、これにより層15は、方程式(3)の第2の表面形状h2(x,y)を少なくとも近似する第2の表面14−2を画成することに留意されたい。層15の材料は、水性または非水ポリマー溶液、無溶媒モノマーまたはポリマー混合物、もしくはTiO2、ZrO2、Al23、SiO2などの水性または非水ゾルゲル材料、あるいはこれらのまたは当技術において既知の他の材料の組合せでもよい。層15は次いで、これが第1の表面14−1上で所定の位置に留まるように、(例えば、乾燥、熱硬化、UV硬化などを通じて)強化され固化され得る。ここで図12Dを参照すると、頂点P上の非湿潤材料部分110Pを除去して(例えば、適切な溶剤、プラズマ洗浄、UVオゾン、または加熱プロセスをもちいて剥がして)最終的な構造100を生み出すことができる。
図13Aから13Cは、高屈折率材料を光学的歪み低減層として選択的に堆積するためにインクジェットプリンタヘッドを用いて構造を加工する、さらなる実施形態の簡略化した図である。図13Aから13Cを参照すると、テクスチャ加工された第1の表面14−1を有する透明媒体10を用いて構造100を加工する別の例示的な方法が図示されている。図13Aは、透明媒体10とそのテクスチャ加工された第1の表面14−1の、拡大断面を示している。ここで図13Bを参照すると、高屈折率コーティング材料140が第1の表面14−1上に液滴142として選択的に堆積され得る。一例において液滴142は、ノズル152を含むインクジェットプリンタヘッド150を用いて、第1の表面14−1に向けて押し出される。インクジェットプリンタヘッド150をプログラマブルコントローラ154によって制御して、上記方程式(3)に従って図13Cに示されているように第2の表面14−2を形成するパターンを第1の表面14−1上に適用することができる。第1の表面14−1のテクスチャを画成する第1の表面形状h1(x,y)は、共焦点顕微鏡法、干渉分光法、原子間力顕微鏡、表面形状測定装置、または同様の表面形状測定機器を用いて測定することができる。この第1の表面形状h1(x,y)を次いで、透明媒体10および材料140の夫々の屈折率n1およびn2と共に、コントローラ154に提供してもよい。この情報を処理し、表面形状h2(x,y)によって実質的に画成される第2の表面14−2を有する、材料140から作られる透明層15を形成するべく材料140を堆積させるよう、インクジェットプリンタヘッド150を導くようにコントローラ154をプログラムすることができる。この得られる構造100は、図13Cに示されている。
図14Aから14Dは、構造を加工するさらなる実施形態の簡略化した図である。図14Aから14Dを参照すると、概して平面的な第1の表面14−1を有する透明媒体10を用いて構造100を加工する別の例示的な方法が示されている。図14Aおよび図14Bを参照すると、相コーティング120が、透明基板10の第1の表面14−1上に塗布され得る。相コーティング120は、夫々高屈折率および低屈折率(従って異なる光位相)の異なる領域122Hおよび122Lを最終的に相分離して形成する材料から調合されたものでもよく、このときこれらの領域は、実質的にランダムに空間的に分散される。この相分離は、相分離が溶媒または未混合溶媒・溶質によって促進され得る溶液状態で起こり得るし、または固体‐固体の相分離として起こり得る。例示的な相コーティング120は、高屈折率の領域122Hのエッチング速度が、低屈折率の領域122Lよりも速いという性質を有している。図14Cを参照すると、相コーティング120は、矢印によって概略的に描かれているエッチングプロセス130を用いてエッチングすることができる。エッチングプロセス130は、高屈折率領域122Hを構成する材料を、低屈折率領域122Lを構成する材料よりも速く除去するように作用する。得られる構造100が図14Dに示されている。
図15Aから15Dは、構造を加工するさらなる実施形態の簡略化した図である。図15Aから15Dを参照すると、概して平面的な第1の表面14−1を有する透明媒体10を用いて構造100を加工するさらなる方法が示されている。この方法は、相コーティング120を採用する、前に説明した上記方法に類似している。しかしながらこの例示的な方法の相コーティング120の領域122Hは、より低屈折率の領域122Lよりも一層高い屈折率と、より大きい熱強化傾向(すなわち、焼結に起因する対応する収縮)を有している。従って、相コーティング120が塗布され(図15A)、次いで相分離が許容された(図15B)後、図15Cに示されているように熱143が相コーティングに加えられ得る。熱143によって相コーティング120は焼結して強固になり、このとき領域122Hおよび122Lは異なる速度で強化され、特に低屈折率領域122Lは高屈折率領域122Hよりも強化される量が少ない。この強化速度の差は、例えば、高屈折率材料が、低屈折率材料よりも低いガラス転移温度または溶解温度を有するように、相コーティング120を設計することによって、あるいは領域122H内の高屈折率材料が、加熱時に収縮する孔容積をより多く含むように設計することによって、得ることができる。これにより相コーティング120は起伏した形状を取り、図15Dに示されている構造100をもたらす。
図16Aから16Hは、イオン交換プロセスを用いて構造を加工する方法の、いくつかの実施形態の簡略化した図である。図16Aから16Gを参照すると、平面的な第1の表面14−1を有する透明媒体10を用いて構造100を加工する別の例示的な方法が提供される。最初に図16Aを参照すると、フォトマスキング材料170が透明媒体10の第1の表面14−1上に堆積され得る。例示的なフォトマスキング材料170は、フォトリソグラフィにおいて使用されるようなフォトレジストを含む。フォトマスキング材料170は感光性であるため、活性化光(活性光線)に露出されると、露出された材料を選択的に除去してマスキングパターンを残存させることができる。フォトマスキング材料170は、露出された材料が残存し、露出されなかった材料が除去される、ネガ型フォトレジストを含み得ることに留意されたい。ここで図16Bを参照すると、活性光線176を用いてフォトマスキング材料170を選択的に露出することができる。例えば活性光線176を、レチクルを通してフォトマスキング材料170に導いてもよく、一方別の例では選択された走査パターンを用いて活性光線を走査させる。露出されたフォトマスキング材料170は次いで、図16Cに示されているようにフォトマスクパターン170Pを生成するよう処理(例えば、現像)され得る。ここで図16Dを参照すると、図16Cの構造にエッチングプロセス130を施してもよい。フォトマスキング材料170はエッチングに耐えるため、エッチングプロセス130は、フォトマスキング材料170が残存している部分の間の空間171内で、透明媒体10の第1の表面14−1をエッチングする。その結果、図16Eに示されているが、空間171が位置している露出位置で窪み180が第1の表面14−1に形成される。窪み180は、比較的急な実質的に鉛直の側壁を有する谷Vであると考えることができ、第1の表面10の非エッチング部分は、実質的に平坦な(水平な)頂点Pであると考えることができる(例えば、図12A参照)。ここで図16Fを参照すると、イオン交換プロセスを行ってもよく、このとき例えばイオン交換液層200を図16Eの構造の上に配置する。イオン交換液層200は、透明媒体10の本体12内の他のイオン204と交換されるイオン202を含み得る。例えばイオン交換プロセスは、高温で、例えば炉またはオーブン内で実行され得る。イオン交換プロセスは、イオン202および204が交換される位置で、透明媒体10の屈折率を変化させるように作用する。イオン交換液層200内の例示的なイオン202としては、カリウムおよび銀が挙げられる。例示的な透明媒体10はガラスを含み得る。いくつかの事例では、フォトレジストによってパターン形成され得る代わりのまたは追加のマスキング材料の使用が必要になることがあり、このとき代わりのマスキング材料は、高温のイオン交換中に耐久性のある拡散バリアとして作用する。このような耐久性のあるマスキング材料は、物理的または化学的蒸着などの既知の方法によって堆積することが可能な、種々の高密度酸化物、および窒化ケイ素などの窒化物を含み得る。ここで図16Gを参照すると、イオン交換プロセスが実行された後に得られる構造は、第1の表面14−1に隣接しかつ窪み180に位置合わせされたイオン交換領域210を、透明媒体本体12内に含み得る。イオン交換領域210は、透明媒体本体12の屈折率n1よりも大きい屈折率n2を有し得る。図16Hを参照すると、残存しているフォトマスキング材料170は、イオン交換プロセスが完了すると既知の方法を用いて除去される。
図17Aから17Dは、エッチングされた窪みに高屈折率材料が堆積される、構造を加工する実施形態の簡略化した図である。図17Aから17Dを参照すると、図16Aから16Hに示されている方法例に類似した、構造100を加工するさらなる例示的な方法が提供される。この例示的な方法は、図16Aから16Eに関連して上述したものと同じステップに従って図17Aの構造に到達することができ、ここでの窪み180は、図16Eの窪みよりも深いものとして示されている。1つの非限定的な例において、窪み180は実質的に鉛直の側壁181を有するものでもよく、また第1の表面14−1は実質的に平坦な部分(例えば、図17A参照)を有するものでもよい。図17Bにおいて、光学的歪み低減層15を(蒸気ベースまたは液体ベースのコーティング方法によって)窪み180内に堆積させてもよい。図17Cを参照すると、フォトマスキング材料170を第1の表面14−1から除去して例示的な構造100を形成することができる。図17Dは図17Cに類似したものであり、窪み180内の層15の例が、液体ベースのコーティングの自然な流動挙動から生じ得るメニスカス形状を有している、例示的な実施形態を示している。一例において第1の表面14−1は、フォトマスキング材料170が存在していた平坦部分を含む。
図18Aは、パルスレーザによる局所加熱を用いて透明媒体の表面上にガラスの隆起を形成することによって構造を加工する、別の実施形態を示した例示的な透明媒体の断面図である。図18Aを参照すると、図示の透明媒体10は、第1の表面14−1を急速かつ局所的に加熱するのに十分な出力を有する、パルスレーザ300で照射されている。透明媒体10の第1の表面14−1は、レーザビーム300のパルスを印加した後、急速に冷却され得る。局所加熱によって、透明媒体10の局所的な軟化および膨張を生じさせることができ、さらに急速冷却すると、最初のガラスよりも体積が大きい、より低密度または高仮想温度の領域が所定の位置で凝固され、それにより頂点Pを有する隆起310が形成される。隆起310のサイズは、第1の表面14−1に対して提供される加熱量に比例する。従って隆起310はテクスチャ加工された表面14−1を画成することができ、この隆起310の屈折率は、影響を受けていない透明媒体10の本体12の屈折率よりも低い。局所加熱が加えられる前の元の平面的な表面14−1が、構造100に点線で示されている。関連する材料と、局所加熱および急速冷却を用いた隆起310の形成を説明している方法は、「ガラスベースのマイクロポジショニングシステムおよび方法(Glass-based micropositioning systems and methods)」と題される米国特許第号7,480,432明細書、および「光学的アセンブリ用マイクロレンズおよび関連する方法(Microlenses for optical assemblies and related methods)」と題される米国特許第号7,505,650明細書において開示されており、夫々の全体は参照することにより本書に組み込まれる。図18Bは、図18Aに示されている種々のサイズのガラスの隆起を生成するようレーザビームによって処理されている、例示的な透明媒体の斜視図である。図示の透明媒体10を参照すると、例えば強度を変化させながら(矢印302で示されているように)異なる位置に走査されるレーザビーム300によって透明媒体10は処理され、それにより図18Aに示されているような種々のサイズの隆起310が生成される。
図19Aから19Fは、透明媒体上に堆積された親和性材料および親和性の欠けた材料を用いて相構造を形成する、DRAG構造を加工する実施形態の簡略化した図である。図19Aから19Fを参照すると、構造100を加工する別の例示的な方法が提供される。図19Aおよび19Bにおいて、第1の表面14−1は、低屈折率コーティング材料に対して表面を非湿潤の状態にする(すなわち、液体接触角を増加させて液体の広がりを防ぐ)親和性の欠けた材料320(図19Aにおいて矢印で示されている)で随意的に処理される。例示的な非限定的な親和性の欠けた材料320は、フルオロシランである。図19Cを参照すると、インクジェット、スタンピング、ディップペン、または類似のプロセスを使用して、第1の表面14−1(および、その上の親和性の欠けた材料320の薄層)上に、幅がおよそ10〜100μmであり高さが0.1〜5μmの低屈折率(n1)の液滴332のアレイ330を形成することができる。液滴332は、図19Cに硬化エネルギー336の形で示されているように、例えばUVまたは熱硬化を用いて硬化される。ここで図19Dを参照すると、表面14−1並びに液滴332の露出部分をより親和性のある(すなわち、より湿潤可能な)状態にする、例えばプラズマ、UVオゾン、またはコロナ処理を用いた親和処理340を(矢印で示されているように)構造に施してもよい。図19Eを参照すると、最終的なコーティングステップは高屈折率(n2)コーティング350を堆積するステップを含んでもよく、これもプリント方法を用いてパターン化され得る。液滴332間の空間(谷)333の湿潤性に起因して、高屈折率コーティング350は図示のように谷333に溜まってこれを湿潤させる。これに、図19Fに示されているような最終的な硬化ステップが続き、最終的な構造100を形成することができる。図19Fは、構造100を画成する、例えば隣接する液滴332(頂点P)間のL1で示されている横方向の間隔など、例示的なパラメータを明記しており、L1は、どの液滴が測定されているかによって異なり得る。同様に、基板表面14−1に対する頂点の高さはP1で示され、基板表面に対する谷の高さはV1で示されている。いくつかの事例では、低屈折率液滴332を、いくらか非湿潤挙動を保持するように設計して、高屈折率コーティング(材料)350を堆積するときに、より簡単な(例えば、完全に被覆する、パターン化されていない)湿式コーティングプロセスを使用可能にすることができる。しかしながらこれは、より低コストのコーティングプロセスと、あまり理想的ではない光学的構造の可能性との間の、トレードオフを含み得る。
液滴332を形成するための低屈折率コーティング材料の非限定的な例は、約1.3から約1.35の範囲内の屈折率を有するフルオロアクリレートを含む。高屈折率コーティング材料の非限定的な例としては、有機無機ハイブリッドポリスチレン、ナノ粒子充填アクリレート、ゾルゲル、および特定のポリイミドが挙げられ、このとき屈折率は約1.6から約1.9の範囲内、およびこれをさらに超える。いくつかの事例では、低屈折率材料および高屈折率材料の一方または両方をナノ粒子で満たして、その機械的性質、収縮、または屈折率を変化させることができる。ポリマー系を満たすために使用されたことのあるナノ粒子の例としては、限定するものではないが、SiO2(低屈折率)、およびTiO2またはZrO2(高屈折率)が挙げられる。低屈折率材料の領域はさらに、いくらかの多孔性領域または中空領域を、ある程度または部分的に含み得る。例えば低屈折率領域は、ナノポーラスゾルゲル材料、ナノポーラスポリマー材料、または、種々のガラス、ポリマー、または本書で述べたまたは当技術において既知の他の材料から作られた、中空のナノスフェアまたはマイクロスフェアを含み得る。
図20Aから20Cは、共形または準共形層の優先的研磨を用いて構造を加工するさらなる実施形態の簡略化した図である。図20Aから20Cを参照すると、構造100を加工する別の実施形態が提供される。図20Aを参照すると、エッチング、エンボス加工、加熱成形、サンドブラスティングなどの多くの既知の方法のいずれかによる粗い第1の表面14−1を備えた、ガラス基板10が提供される。ガラス基板10を次いで、共形または準共形の高屈折率コーティング370でコーティングしてもよい。このコーティング方法は、例えばいくつか例を挙げると、熱蒸発、電子ビーム蒸発、DCまたはACスパッタリング、またはCVD方法などの、蒸気コーティングを含み得る。コーティング方法は、さらに、スピンコーティング、ディップコーティング、またはスプレーコーティングなどの液体コーティング法を含み得る。コーティング材料は、無機、ゾルゲル、またはポリマーでもよい。コーティング370のための材料としては、TiO、ZrO2、Al23、SiO2、アクリレートポリマー、ポリイミド、または他のこれまでに述べた材料を挙げることができる。共形コーティング370が粗表面14−1に塗布されて随意的に硬化された後、研磨ステップを行ってもよく、このとき制御された柔らかさまたは硬さ(デュロメータ)を有する研磨パッド380が選択される。研磨パッド380を共形コーティング370に(大きい矢印で図示されているように)接触させてもよく、さらにこの研磨パッド380を使用して、図20Bの構造の頂点Pが谷Vよりも優先的に研磨されるように、制御された研磨圧力を用いて構造を研磨してもよい。この研磨を、化学的作用剤、液体、エッチング作用剤、または微粒子スラリーによって助けてもよい。このように、高屈折率コーティング370は頂点Pでより薄くなり谷Vではより厚いままであり、結果として図20Cに示されている構造100が生じる。いくつかの実施形態において、最終的なターゲット寸法は、前の例において提供されたものに類似し得る。構造100を形成するさらなる実施形態では、相分離ポリマー材料を採用して、上述したように歪み減少特性とAG特性との両方を提供する屈折率(位相)変化を生み出すことができる。例示的な相分離ポリマー材料は当技術において既知であり、このような実施形態において使用することができる。
相分離を生じさせる1つの方法は、湿気または水分を制御して利用して、最終的なポリマーが制御された微細構造を有するように、乾燥中のポリマー溶液内にマイクロドメインを形成するものを含み(例えば、その全体が参照することにより本書に組み込まれる、Gliemann他による論文「湿気の影響によるポリマー薄膜におけるナノ構造の形成(Nanostructure formation in polymer thin films influenced by humidity)」、Surface and Interface Analysis、2007年、第39巻、第1号、p.1〜8k参照)、これにより相分離された水は最終的な構造に空所を残す。このようなポリマーはPMMAおよびPVBを含み、これを本開示では低屈折率の頂点材料として使用し、続いて構造の谷Vで厚くなるように、前述の方法または他の方法を用いて高屈折率材料でオーバーコーティングしてもよい。関連する代わりの方法は、著しい水の作用なしで2つの材料を相分離するものを含む。例示的な系は、SiO2の前駆体としてのTEOSから開始される、有機ハイブリッド系におけるSiO2およびPMMAの相分離である(例えば、その全体が参照することにより本書に組み込まれる、Silviera他による論文「PMMA/シリカゾルゲル系における相分離(Phase separation in PMMA/silica sol-gel systems)」、Polymer、1995年、第36巻、第7号、p.1425〜1434参照)。
このようなミクロンスケールの分離された相を有する系では、より高屈折率の材料を優先的にエッチングして取り除く溶剤または酸が選択され得、この事例のPMMAでは、プラズマまたは有機溶剤を使用する。プラズマ処理および種々の溶剤(例えば、アセトン)は、SiO2への攻撃よりも速い速度でPMMAをすぐに攻撃する。当然のことであるが、このエッチング方法は、厳密に「相分離」系に限定されるものではない。マイクロドメイン構造は、例えば、熱可塑性ポリマーを高温で機械的に混合することによっても生成することができる。例示的な系は、フッ素重合体とポリイミド(またはポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、またはポリケトンなど)との混合物とすることができる。このような系において、より高屈折率の(フッ素化されていない)ポリマーを優先的に攻撃する溶剤は、容易に見出すことができ(例えば、特定のケトン)、従って高屈折率材料を低屈折率のフッ素重合体材料に比べて選択的に薄化する、フィルムまたは表面を生成するための手段を提供することができる。例えば、その全体が参照することにより本書に組み込まれる、「フッ素重合体混合物を含む合成物品(Composite articles including a fluoropolymer blend)」と題されるParsonage他への米国特許第6117508号明細書を参照されたい。
いくつかの実施形態では光透過構造が提供され、この光透過構造は複数の領域を有する基板を備え、複数の領域の少なくとも2つは異なる屈折率を有し、かつ、第1の光源からのこの複数の領域を通る透過光の光路長は、実質的に一定であり、さらに、第2の光源からの基板内への透過光は、この複数の領域の少なくとも1つによって散乱される。いくつかの実施形態において、この複数の領域は、第1の領域と、第2の領域と、第3の領域とを含み、第2の領域は、第1の領域および第3の領域の中間にある。他の実施形態において、複数の領域のうちの1つは、基板の表面上にあり、周囲環境との境界面を画成する。非限定的な実施形態において第2の領域は、高屈折率と低屈折率とを有する光散乱面を含み得る。さらなる実施形態において第2の領域は、低屈折率を有する粒子(中空または中実)と、別の屈折率を有する充填材またはバインダとを含む。さらなる実施形態において、第2の領域は構造化要素を含み得る。他の実施形態において構造化要素は、周期的、幾何学的、ランダム、準ランダム、非周期的、プリズム、または非プリズム要素である。構造化要素の光路長内での例示的な厚さは、約0.05μm未満、約0.05μmから約10μmの間、約0.05μmから約50μmの間、または50μmから100μmの間でもよい。複数の領域の夫々の屈折率は、1.0から2.5、1.0から1.3、1.0から2.0、または1.3から2.0の範囲でもよい。いくつかの実施形態において、第2の光源からの光は第2の領域により散乱され得る。他の実施形態において第2の光源は、発光ダイオード(LED)と、LEDアレイと、レーザとからなる群から選択される。第2の光源は、エッジリット光源またはフロントリット光源とすることができる。例示的な構造としては、限定するものではないが、透明照明器具、透明ディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、頭部装着型ディスプレイ、透明バックライト、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ、水槽、レーザベースの反射式ヘッドアップディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ、窓、車両用ダッシュボード、自動車用窓、導波路、ライトガイド、または建築用窓が挙げられる。
さらなる実施形態において、光透過構造は複数の領域を有する基板を含み、第1の領域は、基板内に埋め込まれた構造化領域であり、基板の表面上の第2の領域は、周囲環境との境界面を画成する。複数の領域の少なくとも2つは異なる屈折率を有し、かつ、第1の光源からのこの複数の領域を通る透過光の光路長は、実質的に一定であり、さらに、第2の光源からの基板内への透過光は、この複数の領域の少なくとも1つによって散乱される。いくつかの実施形態において第2の領域は、高屈折率と低屈折率とを有する光散乱面を含む。第2の領域は、低屈折率を有する粒子と、別の屈折率を有する充填材またはバインダとを含み得る。いくつかの実施形態において、第1の領域は構造化要素を含み得る。例示的な構造化要素は、周期的、幾何学的、ランダム、準ランダム、非周期的、プリズム、または非プリズム要素である。構造化要素の光路長内での例示的な厚さは、約0.05μm未満、約0.05μmから約10μmの間、約0.05μmから約50μmの間、または50μmから100μmの間である。他の実施形態において、複数の領域の夫々の屈折率は、1.0から2.5、1.0から1.3、1.0から2.0、または1.3から2.0の範囲でもよい。第2の光源は、限定するものではないが、発光ダイオード(LED)、LEDアレイ、およびレーザでもよい(エッジリットまたはフロントリット)。例示的な構造としては、限定するものではないが、透明照明器具、透明ディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、頭部装着型ディスプレイ、透明バックライト、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ、水槽、レーザベースの反射式ヘッドアップディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ、窓、車両用ダッシュボード、自動車用窓、導波路、ライトガイド、または建築用窓が挙げられる。
本説明は多くの仕様を含み得るが、これらはその範囲を限定するものとしてではなく、むしろ特定の実施形態の仕様になり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別々の実施形態との関連でこれまでに説明された特定の特徴は、単一の実施形態で組み合わせて実装することも可能である。逆に単一の実施形態との関連で説明される種々の特徴を、多数の実施形態に別々に実装することもできるし、あるいは任意の適切なサブコンビネーションで実装することも可能である。さらに特徴は、特定の組合せで作用するように上述され得るし、またさらにはそのように最初に請求され得るが、請求される組合せからの1以上の特徴をいくつかの事例ではその組合せから削除してもよいし、また請求される組合せはサブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形を対象にし得る。
同様に、図面中では動作が特定の順序で描かれているが、所望の結果を得るために、これらの動作を図示の特定の順序で行うこと、または順番に行うこと、あるいは図示の全ての動作を行うことを要求するものと理解するべきではない。特定の状況では、マルチタスクおよび並行処理が有利になり得る。
図1〜24Bで説明した種々の構成および実施形態が示すように、ライトガイドおよび照明器具のための透明拡散器の種々の実施形態を説明した。
本開示の好適な実施形態を説明してきたが、説明された実施形態は一例にすぎないこと、またそれを熟読することで当業者に自然に想起される同等物、多くの変形および改変の全範囲が認められた場合、本発明の範囲は添付の請求項のみで定義されるべきであることを理解されたい。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
光透過構造であって、
複数の領域を有する基板
を備え、
前記複数の領域の少なくとも2つが異なる屈折率を有し、
第1の光源からの前記複数の領域を通る透過光の光路長が、実質的に一定であり、
第2の光源からの前記基板内への透過光が、前記複数の領域の少なくとも1つによって散乱されることを特徴とする光透過構造。
実施形態2
前記複数の領域が、第1の領域と、第2の領域と、第3の領域とを含み、前記第2の領域が、前記第1の領域および前記第3の領域の中間にあることを特徴とする実施形態1記載の光透過構造。
実施形態3
前記複数の領域のうちの1つが、前記基板の表面上にあり、周囲環境との境界面を画成することを特徴とする実施形態1または2記載の光透過構造。
実施形態4
前記第2の領域が、高屈折率と低屈折率とを有する光散乱面を含んでいることを特徴とする実施形態2または3記載の光透過構造。
実施形態5
前記第2の領域が、低屈折率を有する粒子と、別の屈折率を有する充填材またはバインダとを含んでいることを特徴とする実施形態2または3記載の光透過構造。
実施形態6
前記粒子が、中空または中実であることを特徴とする実施形態5記載の光透過構造。
実施形態7
前記第2の領域が、構造化要素を含んでいることを特徴とする実施形態2または3記載の光透過構造。
実施形態8
前記構造化要素が、周期的、幾何学的、ランダム、準ランダム、非周期的、プリズム、または非プリズム要素であることを特徴とする実施形態7記載の光透過構造。
実施形態9
前記構造化要素の前記光路長内での厚さが、約0.05μm未満、約0.05μmから約10μmの間、約0.05μmから約50μmの間、または50μmから100μmの間であることを特徴とする実施形態7または8記載の光透過構造。
実施形態10
前記複数の領域の夫々の前記屈折率が、1.0から2.5、1.0から1.3、1.0から2.0、または1.3から2.0の範囲であることを特徴とする実施形態1から9いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態11
前記第2の光源からの光が、前記第2の領域により散乱されることを特徴とする実施形態2記載の光透過構造。
実施形態12
前記第2の光源が、発光ダイオード(LED)と、LEDアレイと、レーザとからなる群から選択されたものであることを特徴とする実施形態1から11いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態13
前記第2の光源が、前記構造のエッジに入力を提供するもの、または前記構造の前方に入力を提供するものであることを特徴とする、実施形態1から12いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態14
前記構造が、透明照明器具、透明ディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、頭部装着型ディスプレイ、透明バックライト、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ、水槽、レーザベースの反射式ヘッドアップディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ、窓、車両用ダッシュボード、自動車用窓、導波路、ライトガイド、または建築用窓であることを特徴とする実施形態1から13いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態15
光透過構造において、
複数の領域を有する基板であって、第1の領域が、前記基板内に埋め込まれた構造化領域であり、前記基板の表面上の第2の領域が、周囲環境との境界面を画成している、基板、を備え、
前記複数の領域の少なくとも2つが異なる屈折率を有し、
第1の光源からの前記複数の領域を通る透過光の光路長が、実質的に一定であり、
第2の光源からの前記基板内への透過光が、前記複数の領域の少なくとも1つによって散乱されることを特徴とする光透過構造。
実施形態16
前記第2の領域が、高屈折率と低屈折率とを有する光散乱面を含んでいることを特徴とする実施形態15記載の光透過構造。
実施形態17
前記第2の領域が、低屈折率を有する粒子と、別の屈折率を有する充填材またはバインダとを含んでいることを特徴とする実施形態15または16記載の光透過構造。
実施形態18
前記第1の領域が、構造化要素を含んでいることを特徴とする実施形態15から17いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態19
前記構造化要素が、周期的、幾何学的、ランダム、準ランダム、非周期的、プリズム、または非プリズム要素であることを特徴とする実施形態18記載の光透過構造。
実施形態20
前記構造化要素の前記光路長内での厚さが、約0.05μm未満、約0.05μmから約10μmの間、約0.05μmから約50μmの間、または50μmから100μmの間であることを特徴とする実施形態18または19記載の光透過構造。
実施形態21
前記複数の領域の夫々の前記屈折率が、1.0から2.5、1.0から1.3、1.0から2.0、または1.3から2.0の範囲であることを特徴とする実施形態15から20いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態22
前記第2の光源が、発光ダイオード(LED)と、LEDアレイと、レーザとからなる群から選択されたものであることを特徴とする実施形態15から21いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態23
前記第2の光源が、前記構造のエッジに入力を提供するもの、または前記構造の前方に入力を提供するものであることを特徴とする、実施形態15から22いずれか1項記載の光透過構造。
実施形態24
前記構造が、透明照明器具、透明ディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、頭部装着型ディスプレイ、透明バックライト、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ、水槽、レーザベースの反射式ヘッドアップディスプレイ、ウェアラブルディスプレイ、窓、車両用ダッシュボード、自動車用窓、導波路、ライトガイド、または建築用窓であることを特徴とする実施形態15から23いずれか1項記載の光透過構造。
10 透明媒体
12 本体
14 AG表面
14−1 第1の表面
14−2 第2の表面
15 光学的歪み低減層
17 コーティング層
100透明構造
400、500、600、700、800、900、1000 拡散器

Claims (5)

  1. 光透過構造であって、
    複数の領域、x軸、y軸、およびz軸を有する基板
    を備え、
    前記複数の領域の少なくとも2つが異なる屈折率を有し、
    前記基板のx方向およびy方向の複数の異なる空間的位置で前記複数の領域を介して、第1の光源からz方向に前記基板を透過した透過光の光路長が、実質的に一定であり、
    第2の光源からの前記基板内への透過光が、前記複数の領域の少なくとも1つによって散乱され、
    前記第2の光源が、前記構造のエッジに入力を提供するもの、または前記構造の前方に入力を提供するものであり、
    前記x方向およびy方向の複数の異なる空間的位置は互いに1cm以内にあり、当該複数の異なる空間的位置における前記光路長どうしの差は、前記第1の光源からの光の1/2λ未満であることを特徴とする光透過構造。
  2. 前記複数の領域が、第1の領域と、第2の領域と、第3の領域とを含み、前記第2の領域が、前記第1の領域および前記第3の領域の中間にあり、さらに、前記複数の領域のうちの1つが、前記基板の表面上にあり、周囲環境との境界面を画成することを特徴とする請求項1記載の光透過構造。
  3. 前記第2の領域が、高屈折率と低屈折率とを有する光散乱面を含んでいることを特徴とする請求項2記載の光透過構造。
  4. 前記第2の領域が、低屈折率を有する粒子と、別の屈折率を有する充填材またはバインダとを含んでいることを特徴とする請求項2または3記載の光透過構造。
  5. 前記複数の領域が、前記基板内に埋め込まれた、構造化領域を含むことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の光透過構造。
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