JP6571496B2 - 筆記具用水性インク組成物 - Google Patents
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Description
このような水中油滴(O/W)型エマルションの状態で含まれる筆記具用水性インク組成物にあっては、理想的なレオロジー特性として、高剪断領域では粘度が低下しやすく、また剪断応力が取り除かれたときに素早く粘度が回復する〔粘性指数n値(擬塑性を表す指標)が低い〕ことである。
上記特許文献2は、油性インキ成分が水中に乳化分散されたボールペン用O/W型エマルションインキ組成物にあって、増粘剤としてセルロースを用いるものであるが、上述の如く、裏抜けが発生しやすく、乳化安定性を含む保存安定性の他、描線乾燥性も低下するなどの課題があるのが現状である。
(1) 水に不溶若しくは難溶な液体成分を乳化した筆記具用インク組成物であって、酸化セルロースを含むことを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
(2) 前記水に不溶若しくは難溶な液体成分が色材を含有することを特徴とする上記(1)に記載の筆記具用水性インク組成物。
(3) 383sec−1における粘度が50mPa・s以下、かつ、粘性指数n値が0.5以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の筆記具用水性インク組成物。
(4) 3.83sec−1における粘度が1500mPa・s以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の筆記具用水性インク組成物。
(5) 上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の筆記具用水性インク組成物を搭載したことを特徴とする筆記具。
本発明の筆記具用水性インク組成物は、水に不溶若しくは難溶な液体成分を乳化した水性インク組成物であって、酸化セルロースを含むことを特徴とするものである。
本発明の水に不溶若しくは難溶な液体成分を乳化した水性インク組成物は、水に不溶若しくは難溶な液体成分となる油滴(油性溶液)が水(水性溶液)に分散している水中油滴型の構成を有する。以下に、本発明の筆記具用水性インク組成物の各成分を詳細に説明する。
本発明に用いる水に不溶若しくは難溶な液体成分としては、例えば、ベンジルアルコール、ベンジルグリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、アルキルスルフォン酸フェニルエステル、フタル酸ブチル、フタル酸エチルヘキシル、フタル酸トリデシル、トリメリット酸エチルヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシル、キシレン、トルエン、スクワランオイル、シリコンオイルなどのオイル系液体等が挙げられる。
特に、これらの中で、作業性、乳化安定性の点から、好ましくは、ベンジルアルコール、ベンジルグリコール、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリメリット酸トリ2−エチルヘキシル、アルキルスルフォン酸フェニルエステルが望ましい。
本発明に用いることができる色材としては、上述した水に不溶若しくは難溶な液体成分に溶解するものであれば特に限定されず、例えば、一般的な油性インク組成物に使用されているいずれの染料も使用することができる。
用いることができる染料としては、通常の染料インク組成物に用いられる直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染・酸性媒染染料、酒精溶性染料、アゾイック染料、硫化・硫化建染染料、建染染料、分散染料、油溶染料、食用染料、金属錯塩染料、造塩染料、樹脂に染料を染着した染料等の中から任意のものを使用することができる。これらの中で、上記水に不溶若しくは難溶な液体成分に溶解しやすい造塩染料等のアルコール可溶染料、油溶染料等が、溶解性、乳化物の安定性の面から好ましい。
具体的に用いることができる造塩染料としては、例えば、バリファーストカラー(オリエント化学工業社製)、アイゼンスピロン染料、アイゼンSOT染料(保土谷化学工業社製)等が挙げられる。
これらの色材の含有量は、油性相側インク(油性溶液成分)総量の30〜70質量%(以下、単に「%」という)の範囲となることが好ましく、特に好ましくは、インク総量の40〜60%の範囲である。
この粘度が、1000mPa・s未満であると、筆記にガリツキ感が生じる上、乳化物の安定性に難があり、一方、1,000,000mPa・sを超えると重い筆感となり、ボールペンのインク組成物としては好ましくない。25℃、剪断速度3.83−1において3,000〜500,000mPa・sの範囲が特に好ましい。
また、水性相には、低温時でのインキ凍結防止や、ペン先でのインキ乾燥防止などを目的とする添加剤を含むことができ、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられ、単独或いは混合して使用することができる。その使用量は、水性相の質量基準で、0〜50%、好ましくは0〜30%である。50%以上添加すると乳化物の安定性に不具合を起こす。
用いることができる乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンクミルフェニルエーテル等の多環フェニル型非イオン界面活性剤及びその硫酸塩等のイオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のアルキルフェノール型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキル(C10〜C18)エステル等の直鎖炭化水素型非イオン性界面活性剤、ソルビタン誘導体等が挙げられる。
これらの中で、乳化のしやすさ、安定性の面から、好ましくは、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンクミルフェニルエーテルの使用が望ましい。
これらの乳化剤の含有量は、油性溶液の質量基準で5〜150%であることが好ましく、10〜100%であることが最も好ましい。
本発明に用いる酸化セルロースは、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース〔(C6H10O5)n:多数のβグルコース分子がグリコシド結合により直鎖状に重合した天然高分子〕を構成するβグルコースの水酸基(−OH基)の一部がアルデヒド基(−CHO)およびカルボキシル基(−COOH基)の少なくとも一つの官能基で変性したものであれば特に限定されず、例えば、上記βグルコースの少なくともC6位の水酸基(−OH基)を酸化しアルデヒド基(−CHO)およびカルボキシル基(−COOH基)に変性したものが挙げられる。
分散安定性の点から、更に好ましくは、数平均繊維径が3〜80nmとなるものが望ましい。この酸化セルロースの数平均繊維径を2nm以上とすることにより、分散媒体としての機能を発揮せしめ、逆に数平均繊維径を150nm以下とすることにより、セルロース繊維そのものの分散安定性を更に向上させることができる。
本発明において、上記数平均繊維径は、例えば、次のようにして測定することができる。すなわち、セルロース繊維に水を加え希釈した試料を分散処理し、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、これを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、得られた画像から、数平均繊維径を測定算出することができる。
また、上記特定のセルロース繊維を構成するセルロースが、天然物由来のI型結晶構造を有することは、例えば、広角X線回折像測定により得られる回折プロファイルにおいて、2シータ=14〜17°付近と、2シータ=22〜23°付近の2つの位置に典型的なピークを持つことから同定することができる。
反応における天然セルロースの分散媒は水であり、反応水溶液中の天然セルロース濃度は、試薬の十分な拡散が可能な濃度であれば任意であるが、通常、反応水溶液の重量に対して約5%以下である。
反応水溶液のpHは約8〜11の範囲で維持されることが好ましい。水溶液の温度は約4〜40℃において任意であるが、反応は室温で行うことが可能であり、特に温度の制御は必要としない。
こうして得られる反応物繊維の水分散体は絞った状態で固形分(セルロース)濃度としておよそ10質量%〜50質量%の範囲にある。この後の工程で、ナノファイバーへ分散させる場合は、50質量%よりも高い固形分濃度とすると、分散に極めて高いエネルギーが必要となることから好ましくない。
ここで、分散媒としての溶媒は通常は水が好ましいが、水以外にも目的に応じて水に可溶するアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール、グリセリン等)、エーテル類(エチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)やN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサイド等を使用してもよい。また、これらの混合物も好適に使用できる。さらに、上述した反応物繊維の分散体を溶媒によって希釈、分散する際には、少しずつ溶媒を加えて分散していく、段階的な分散を試みると効率的にナノファイバーレベルの繊維の分散体を得ることができることがある。操作上の問題から、分散工程後の状態は粘性のある分散液あるいはゲル状の状態となるように分散条件を選択することができる。用いる酸化セルロースは、上記酸化セルロースの分散体でもよいものである。
なお、本発明で用いることができる酸化セルロースは、上記製造法などに限定されるものでなく、上記セルロースの水酸基(−OH基)の一部がアルデヒド基(−CHO)およびカルボキシル基(−COOH基)の少なくとも一つの官能基で変性したものであればその製造法は特に限定されるものではない。
この酸化セルロースの含有量が0.05%未満では、充分なレオロジー特性が得られず、本発明の効果を発揮することができず、一方、1.5%を超えると、粘度が高くなるため、インクの流動性が低下するので好ましくない。
本発明の筆記具用水性インク組成物の乳化方法は、種々の乳化方法、例えば、転相乳化方法、D相乳化方法、PIT乳化方法、機械的な乳化方法を用いることができる。例えば、転相乳化方法においては、本発明の筆記具用用水性インク組成物は以下の工程により製造される。
a)水に不溶若しくは難溶な液体成分中で、少なくとも色材としての染料を含む油性溶液成分を攪拌して、固形分を溶解させる工程、
b)水性溶液成分に乳化剤、酸化セルロースを加えて攪拌して溶解させる工程、
c)上記工程a)で得られた油性溶液に、上記工程b)で得られた水性溶液を徐々に添加して油中水滴型エマルション得る工程、
d)攪拌しながら、さらに水性溶液を添加して相転移を経て水中油滴型エマルションを得る工程。
また、3.83sec−1における粘度が1500mPa・s以下、更に好ましくは、800mPa・s以下、特に好ましくは200mPa・s以上600mPa・s以下であることが望ましい。
なお、本発明(後述する実施例等も含む)で規定する「粘性指数n値」は、擬塑性を表す指標をいい、ニュートン・オストワルドの粘度式におけるずり速度と見かけ粘度の関係から算出した値である。
これらの各剪断速度における上記粘度値の範囲、粘性指数n値の範囲の調整等は、用いる油性溶液の成分種及びその量、乳化剤種及びその量、酸化セルロースの量、乳化方法等を好適に組み合わせることにより調整することができる。
本発明の筆記具用水性インク組成物は、ボールペンチップ、繊維チップ、フェルトチップ、プラスクチップなどのペン先部を備えたボールペン、マーキングペン等の筆記具に搭載される。
本発明におけるボールペンとしては、上記組成の筆記具用水性インク組成物を直径が0.18〜2.0mmのボールを備えたボールペン用インク収容体(リフィール)に収容すると共に、該インク収容体内に収容された水性インク組成物とは相溶性がなく、かつ、該水性インク組成物に対して比重が小さい物質、例えば、ポリブテン、シリコーンオイル、鉱油等がインク追従体として収容されるものが挙げられる。
用いる水性ボールペン体として、直径が上記範囲のボールを備えたものであれば、特に限定されず、特に、上記水性インク組成物をポリプロピレンチューブのインク収容管に充填し、先端のステンレスチップ(ボールは超鋼合金)を有するリフィールの水性ボールペンに仕上げたものが望ましい。
なお、ボールペン、マーキングペンの構造は、特に限定されず、例えば、軸筒自体をインク収容体として該軸筒内に上記構成の筆記具用水性インク組成物を充填したコレクター構造(インク保持機構)を備えた直液式のボールペン、マーキングペンであってもよいものである。
本発明の筆記具用水性インク組成物によれば、高剪断領域では粘度が低下しやすく、また、剪断が取り除かれたときに素早く粘度が回復し、しかも、裏抜け性もなく、描線乾燥性、保存安定性に優れた筆記具用水性インク組成物が得られることとなる。
〈筆記具用水性インク組成物の調製〉
下記表1の欄に記載の油性溶液成分(水に不溶若しくは難溶な液体成分、色材)を攪拌しながら50℃〜60℃の温度に加温して、これらの成分を溶解させた。この油性溶液成分の粘度を下記方法で測定した。
一方、これとは別に乳化剤を加えた下記表1に記載の水性溶液成分〔水(精製水)、顔料、水溶性樹脂、水溶性溶剤〕を攪拌しながら溶解・分散させた。
次いで、上記油性溶液中に対して上記水性溶液を攪拌しながら徐々に添加することによって、W/OからO/Wに転相させて水中油滴型の乳化物を得た。その後、得られた各乳化物に下記表1に示す増粘剤(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、下記物性の酸化セルロース)、添加剤(リン酸エステル、トリエタノールアミン)を添加して高圧湿式メディアレス微粒化装置(吉田機械興業社製、ナノヴェイタ)を用いて撹拌条件(剪断力、圧力、撹拌時間)を適宜変動させて各筆記具用水性インク組成物を得た。
EMD型粘度計(東京計器社製)により、油性溶液成分の粘度にあっては、25℃における剪断速度3.83−1の粘度値、実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた各筆記具用水性インク組成物にあっては、25℃における剪断速度3.83−1、並びに、剪断速度383−1の各粘度値を測定した。
また、粘性指数n値は、ニュートン・オストワルドの粘度式におけるずり速度と見かけ粘度の関係、すなわち、s=μDn
n:粘性指数、s:ずり応力、μ:非ニュートン粘性係数、D:ずり速度
から算出した。
これらの結果を下記表1に示す。
乾燥重量で2g相当分の未乾燥の亜硫酸漂白針葉樹パルプ(主に1000nmを超える繊維径の繊維から成る)、0.025gのTEMPOおよび0.25gの臭化ナトリウムを水150mlに分散させた後、13重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、1gのパルプに対して次亜塩素酸ナトリウムの量が2.5mmolとなるように次亜塩素酸ナトリウムを加えて反応を開始した。反応中は0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10.5に保った。pHに変化が見られなくなった時点で反応終了と見なし、反応物をガラスフィルターにてろ過した後、十分な量の水による水洗、ろ過を5回繰り返し、固形分量25質量%の水を含浸させた反応物繊維を得た。
次に、該反応物繊維に水を加え、2質量%スラリーとし、回転刃式ミキサーで約5分間の処理を行った。処理に伴って著しくスラリーの粘度が上昇したため、少しずつ水を加えていき固形分濃度が0.15質量%となるまでミキサーによる分散処理を続けた。こうして得られたセルロース濃度が0.15質量%の酸化セルロースの分散体に対して、遠心分離により浮遊物の除去を行った後、水による濃度調製を行ってセルロース濃度が0.1質量%の透明かつやや粘調な酸化セルロースの分散体を得た。この分散体を乾燥させて得られた酸化セルロースを用いた。なお、表1の各実施例等に示した酸化セルロースは、上記で製造したものを各実施例等の固形分濃度で表示したものである。
<数平均繊維径>
酸化セルロースの数平均繊維径を、次のようにして測定した。
すなわち、酸化セルロースに水を加え希釈した試料をホモミキサーを用いて12000rpmで15分間分散した後、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、これを透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、得られた画像から、数平均繊維径を測定算出した。その結果、数平均繊維径は約140nmであった。
用いる酸化セルロースがI型結晶構造を有することの確認を次のようにして行った。
すなわち、広角X線回折像測定により得られた回折プロファイルにおいて、2シータ=14〜17°付近と、2シータ=22〜23°付近の2つの位置に典型的なピークを持つことからI型結晶構造を有することを確認した。
上記で得られた各インク組成物を用いて水性ボールペンを作製した。具体的には、ボールペン〔三菱鉛筆株式会社製、商品名:シグノUM−100〕の軸を使用し、内径4.0mm、長さ113mmポリプロピレン製インク収容管とステンレス製チップ(超硬合金ボール、ボール径0.7mm)及び該収容管と該チップを連結する継手からなるリフィールに上記各水性インクを充填し、インク後端に鉱油を主成分とするインク追従体を装填し、水性ボールペンを作製した。
ISOに準拠した筆記用紙に5周丸書きし、紙面の裏抜けについて目視で観察して下記評価基準で官能評価した。
評価基準:
◎:裏抜けがない。
○:若干裏抜け気味だが、使用上問題ない。
△:やや裏抜けが気になる。
×:使用に耐えない。
ISOに準拠した筆記用紙に筆記した描線を10秒後にビニール片で擦過し、描線の伸び度合いと汚れを目視で観察して下記評価基準で官能評価した。
評価基準:
◎:全く伸びず、描線も汚れない。
○:ほとんど伸びず、描線も汚れない。
△:やや描線が伸びる。
×:描線が汚れている。
各水性ボールペンを50℃の条件下で3ヶ月放置し、筆記性を下記評価基準で官能評価した。
評価基準:
◎:初期と変化無し。
○:初期と比較して僅かな変化はあるが、筆記に問題なし。
△:描線の劣化は観察されるが、筆記可能。
×:筆記できない。
*1:造塩染料、オリエント化学社製
*2:造塩染料、保土ヶ谷化学社製
*3:ニカノール HP120、フドー社製
*4:レジンSK、ヒュルス社製
*5:タマノル510、荒川化学社製
*6:赤色有機顔料、冨士色素社製
*7:ジョンクリル61J、BASF JAPAN社製
*8:RD−510Y、東邦化学工業社製
*9:SANHEC、三晶社製
*10:サンローズF30M、日本製紙社製
具体的に実施例及び比較例を考察すると、本発明範囲となる実施例1〜5の酸化セルロースを増粘剤として用いた筆記具用水性インク組成物では、高剪断領域では粘度が低下しやすく、また剪断が取り除かれたときに素早く粘度が回復し、しかも、裏抜け性もなく、描線乾燥性、保存安定性に優れていることが確認できる。これに対して、本発明の範囲外となる比較例1〜3において、比較例1は、増粘剤を含有しない場合であり、比較例2は、増粘剤としてヒドロキシエチルセルロースを用いた場合、比較例3は増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを用いた場合であり、これらの場合は、裏抜け性、描線乾燥性、保存安定性のすべてを満足できないことが確認できる。
Claims (5)
- 水に不溶若しくは難溶な液体成分を乳化した筆記具用インク組成物であって、酸化セルロースを含むことを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
- 前記水に不溶若しくは難溶な液体成分が色材を含有することを特徴とする請求項1に記載の筆記具用水性インク組成物。
- 383sec−1における粘度が50mPa・s以下、かつ、粘性指数n値が0.5以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の筆記具用水性インク組成物。
- 3.83sec−1における粘度が1500mPa・s以下であることを特徴とする請求項3に記載の筆記具用水性インク組成物。
- 請求項1〜4の何れか一つに記載の筆記具用水性インク組成物を搭載したことを特徴とする筆記具。
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