JP6574351B2 - 廃棄物処理施設および該施設からの送電量の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物処理施設および該施設からの送電量の制御方法に関し、特に、多種多様な廃棄物に対して適用可能な廃棄物処理施設および該施設からの送電量の制御方法に関する。
従来都市ゴミや下水汚泥などの廃棄物のうち可燃性の廃棄物は、事業所や家庭等から回収され、各地域に設けられた廃棄物処理場や廃棄物処理施設等に搬送され、燃焼処理されて清浄化された排ガスや焼却灰として処分される。同時に、燃焼処理おいて発生する蒸気あるいは熱量を利用して電気エネルギーに変換され、廃棄物処理施設の電力あるいは施設が設置された地域のエネルギーとして利用される。近年、こうした廃棄物の焼却による発電が見直されており、高効率化の必要性が指摘されている。一方、電力システム改革により廃棄物処理施設からの送電量の安定性を求められている。つまり、廃棄物焼却施設においては、焼却処理される廃棄物の質が大きく変動し、また燃焼速度が遅いためにボイラで発生する蒸気の量が安定しないことから、発電量も変動する傾向がある。また、廃棄物焼却施設内で消費する電力量も廃棄物の質の変動に大きく左右される。従って、廃棄物処理施設からの送電量の安定性は大きな課題となっている。
例えば、廃棄物の燃焼処理または溶融処理を安定して行いつつも、廃棄物の処理コストを低減させ、しかも環境への悪影響が少ない廃棄物の処理方法および処理装置を提供することを一の課題として、廃棄物を燃焼又は溶融する熱処理炉と、水を水素と酸素に電気分解する水電解手段とを備え、水電解手段にて発生させた水素が熱処理炉に供給されるような構成を有する廃棄物の処理装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
具体的には、図8に例示するように、廃棄物の処理装置100は、廃棄物110をガス化するガス化炉102と、該ガス化炉102の後段に配され前記ガス化炉102において発生させた可燃ガスやチャーを燃焼させることにより得た熱によって灰を溶融する灰溶融炉103と、該灰溶融炉103の後段に配され灰溶融炉103の排ガス111により蒸気112を生成する廃熱ボイラ104と、該廃熱ボイラ104で生成された蒸気112により発電を行なう発電機105と、水を電気分解して水素116と酸素115を発生させる水素酸素発生装置106と、水素116を燃料ガスとして用いる燃料電池108とを備えて構成されている。なお、図中、107は水素貯蔵タンク、113および117は電力を示す。
特開2006−275328号公報
しかしながら、従前のこうした廃棄物処理施設では、いくつかの課題や要請があった。
(i)廃棄物処理施設からの送電量の安定性について、近年、非常に厳しい規格が要求され、例えば30分間における累積送電量が±3%以内の変動幅であること等、従前の施設では対応しきれない場合があった。
(ii)これまでは、廃棄物焼却施設から送電される電力量は成り行きであり、その変動率は上下50%近く変動する施設も存在する。これらを施設について、従前、送電量の安定性を上げるように制御あるいは改造を図ることは、非常に困難であった。
(iii)従前は、廃棄物の焼却により発電される電力のうち、施設内で消費される電力を差し引いた分を送電しており、発電量、施設内消費電力量が変動するために送電量を一定に制御する方法は実施されておらず、また、こうした制御方法に切り替えることは、非常に困難であった。
(iv)従前、送電量を一定に制御する場合には、ボイラで発生する蒸気のうち蒸気タービン発電機に送気する蒸気量を制御し、余剰蒸気は蒸気復水器で復水することが一般的であった。また、この場合発生する余剰の蒸気は、自然界(水や大気)に捨てられ、その熱エネルギーは活かされることなく、エネルギーロスの発生となっていた。
そこで、本発明は、上記状況に鑑みてなされたものであって、こうした課題を解決し、処理される廃棄物の組成等の変動があっても、廃棄物処理施設からの送電量を一定に制御し、かつエネルギーロスの発生が殆どない廃棄物処理施設および該施設からの送電量の制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る廃棄物処理施設は、廃棄物焼却装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気を基に発電する発電装置,該発電装置から供出される発電量の測定装置,および該発電量の一部が供給される電気分解装置または該電気分解装置並びに該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有し、前記発電装置から供出される発電量Pが測定され、予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poが送電されるとともに、前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、廃棄物処理施設の作動電力および前記電気分解装置のエネルギー源として供給されることを特徴とする。
また、本発明に係る廃棄物処理施設からの送電量の制御方法は、廃棄物焼却装置から供出される蒸気を発電装置に供給して発電し、発電された発電量の一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出するとともに、前記発電装置から供出される発電量Pを測定し、該発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paを、前記発電量Pを指標として廃棄物処理施設の作動電力および電気分解装置のエネルギー源として制御して供給することを特徴とする。
上記構成によれば、発電設備を有し一定の送電量を供送する廃棄物処理施設(以下、単に「本処理施設」ということがある)において発生する蒸気量や発電量等および消費する送電量や作動電力等のエネルギーを、基本的に発電量を指標として一元的に管理・制御することによって、導入される廃棄物の量や質あるいは焼却処理での燃焼速度等の大きな変動に伴う発生蒸気量や発電量の変動の影響を受けずに、送電量を一定に制御することができるとともに、本処理施設の作動電力を賄い、かつエネルギーロスの発生が殆どない本処理施設を構成することが可能となった。つまり、一定の送電量が除かれた(1次制御といえる)余剰の発電量の一部を、施設の作動電力とする(2次制御といえる)ことによって、廃棄物の変動要素の変動に対応した余剰の発電量の変動を緩和することができ、さらに余剰の発電量を電気分解装置のエネルギー源とする(3次制御といえる)ことが可能となった。例えば廃棄物の量の減少は、発電装置における発電量の減少を伴うと同時に、施設の搬送機あるいは燃料や燃焼空気等の供送手段等の作動電力の減少を伴うことから、余剰の発電量の大幅な減少をきたすことなく、電気分解装置のエネルギー源として供給され、供出された水素あるいは酸素を有価物として保存あるいは外部に供給することができる。特に水素や酸素は、所定期間高圧条件での貯留が可能であることから、廃棄物の急激な変動に対してもエネルギーロスの発生が殆どなく安定した送電量あるいは本処理施設の作動電力等を確保することが可能となる。
本発明に係る廃棄物処理施設は、廃棄物焼却装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気量の測定装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気を基に発電される発電装置,該発電装置から供出される発電量の測定装置,および前記蒸気の一部が供給される電気分解装置または該電気分解装置並びに該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有し、前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sが測定され、予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poに対応する蒸気量Soが前記発電装置に供給され、前記蒸気量Sから前記蒸気量Soを減じた余剰の蒸気量Saが、廃棄物処理施設の作動エネルギーおよび前記電気分解装置の原料として供給されるとともに、前記発電装置から供出される発電量Pが測定され、前記送電量Poが制御されることを特徴とする。
また、本発明に係る廃棄物処理施設からの送電量の制御方法は、廃棄物焼却装置から供出される蒸気の一部を発電装置に供給して発電し、発電された発電量の一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出するとともに、前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sを測定し、予め設定された蒸気量Soを前記発電装置に供給し、前記蒸気量Sから前記蒸気量Soを減じた余剰の蒸気量Saを、該蒸気量Sを指標として廃棄物処理施設の作動エネルギーおよび電気分解装置の原料として制御して供給し、前記発電装置から供出される発電量Pを測定し、前記送電量Poを制御することを特徴とする。
発電設備を有し一定の送電量を供送する廃棄物処理施設においては、発生あるいは操作可能なエネルギーの形態として、発電設備から供出される電力だけではなく、廃棄物焼却装置からの高温高圧の蒸気を直接利用することが可能である。本発明は、本処理施設において発生する蒸気量や発電量等および消費する送電量や作動電力等のエネルギーを、基本的に蒸気量を指標として一元的に管理・制御することを特徴とする。つまり、一定の送電量に要する蒸気量を1次制御し、本処理施設の作動エネルギーとして余剰の蒸気量を2次制御し、さらに余剰の蒸気量を電気分解装置の原料として3次制御することによって、導入される廃棄物の量等の大きな変動に伴う発生蒸気量の変動の影響を受けずに、送電量を一定に制御することができるとともに、本処理施設の作動エネルギーを賄い、かつエネルギーロスの発生が殆どない本処理施設とすることが可能となった。また、本処理施設あるいは電気分解装置の作動電力が必要な場合には、それぞれの電力に対応する蒸気量を発電装置に供給し各作動電力を確保することによって、エネルギーロスの発生のない効率のよい廃棄物処理施設を構成することが可能となる。また、廃棄物焼却装置から供出される蒸気の一部が電気分解装置に供給され、該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有する廃棄物処理施設においては、発電装置から供出される発電量から送電量を減じた余剰の発電量を、廃棄物処理施設の作動電力および電気分解装置のエネルギー源として制御して供給し、さらに余剰の発電量の一部を燃料電池の加熱あるいは制御用電源として利用し、新たな電力を作製することによって、非常にクリーンで安全性の高いエネルギーとして作製することができる。また、燃料電池における電気化学反応は発熱反応であり、生成された高温の水または蒸気をボイラ水等に用いることによって、高いエネルギー効率を確保することができる。
本発明に係る廃棄物処理施設は、廃棄物焼却装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気量の測定装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気を基に発電される発電装置,該発電装置から供出される発電量の測定装置,および前記蒸気の一部が供給される電気分解装置または該電気分解装置並びに該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有し、前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sおよび前記発電装置から供出される発電量Pが測定され、
(1)予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poが送電され、前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、廃棄物処理施設の作動電力または/および前記電気分解装置のエネルギー源として供給されるとともに、前記送電量Poと前記発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1が前記発電装置に供給され、前記蒸気量Sから前記蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saが、廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および前記電気分解装置の原料として供給される、または、
(2)予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poと余剰の発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1が前記発電装置に供給され、前記蒸気量Sから前記蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saが、廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および前記電気分解装置の原料として供給されるとともに、前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、廃棄物処理施設の作動電力または/および前記電気分解装置のエネルギー源として供給される、
ことを特徴とする。
また、本発明に係る廃棄物処理施設からの送電量の制御方法は、廃棄物焼却装置から供出される蒸気の一部を発電装置に供給して発電し、発電された発電量の一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出するとともに、前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sおよび前記発電装置から供出される発電量Pを測定し、
(1)前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paを、前記発電量Pを指標として廃棄物処理施設の作動電力または/および電気分解装置のエネルギー源として制御して供給するとともに、前記送電量Poと前記発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1を前記発電装置に供給し、前記蒸気量Sから前記蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Scを、前記蒸気量Sを指標として廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および電気分解装置の原料として制御して供給する、または、
(2)前記送電量Poと余剰の発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1を前記発電装置に供給し、前記蒸気量Sから蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saを、前記蒸気量Sを指標として廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および電気分解装置の原料として制御して供給するとともに、前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paを、前記発電量Pを指標として廃棄物処理施設の作動電力または/および電気分解装置として制御して供給する、
ことを特徴とする。
上記のように、発電設備を有し一定の送電量を供送する廃棄物処理施設においては、電力および蒸気という形態の全く異なるエネルギーを同時に供出することが可能である。このとき、発電装置においては発電機の駆動源として蒸気が使用され、本処理施設内の作動エネルギーとしても各種ポンプや制御計装等には電力が有用であり、廃棄物焼却装置に供給される燃焼空気や廃棄物の予備加熱処理等においては蒸気が有用である。本発明は、これらを組み合わせて使用し、それぞれを基準(または指標)として、これらのエネルギーを調整(管理・制御)することによって、非常にエネルギー効率の高いハイブリッド式の本処理施設を構成することを可能にした。また余剰のエネルギーを使用する電気分解装置においても、原料としての蒸気および分解電源として発電された電力を組み合わせて使用し、そのハイブリッド式構成の一部を担うことによって、非常にエネルギー効率の高い本処理施設を構成することができる。
本発明に係る廃棄物処理施設の基本構成例を示す概略図 本発明に係る基本構成例における送電量の制御方法を例示する説明図 本発明に係る廃棄物処理施設の第2構成例を示す概略図 本発明に係る第2構成例における送電量の制御方法を例示する説明図 本発明に係る廃棄物処理施設の第3構成例を示す概略図 本発明に係る第3構成例における送電量の制御方法の1の態様を例示する説明図 本発明に係る第3構成例における送電量の制御方法の他の態様を例示する説明図 従前の廃棄物の処理装置を例示する概略図
<本発明に係る廃棄物処理施設の基本構成例>
図1は、本処理施設の構成例を示す。本処理施設は、廃棄物Wが供給される廃棄物焼却装置10,廃棄物焼却装置10における焼却処理により発生して発電装置20に供出される蒸気Stを基に発電する発電装置20,発電装置20において発電され供出される発電量Pの測定装置31,発電量Pの一部が供給される電気分解装置40および電気分解装置40から供出される水素(H)が供給される燃料電池50を有する。また、発電量Pの一部が、予め設定された送電量Poとして供出される送電装置60および本処理施設の各部の作動電力Pbとして供出される施設制御部70を有する。基本的に作製された蒸気量の全量が発電装置20に供給され、発電装置20から供出される発電量Pを基準として、一元的に送電量Poや施設制御部70に供給される作動電力Pb等を調整することによって、送電量Poの安定性を確保することができる。ただし、電気分解装置40から供出される水素H(および酸素O)を有価物として供出する場合には、燃料電池50を有しないことがある。
廃棄物焼却装置10に供給された廃棄物Wが、廃棄物焼却装置10を構成する燃焼室11において焼却処理される。焼却処理によって発生した排熱および排ガスの温熱は、廃棄物焼却装置10を構成するボイラ12における蒸気発生用の熱源として利用される。焼却処理によって発生した排ガスGは、清浄化処理されて(図示せず)煙突13から排出される。焼却処理によって発生した塵灰は、廃棄物焼却装置10の下部から排出されるとともに、一部排ガスGに混入した微細成分は集塵処理等(図示せず)収集されて排出される。実働の廃棄物焼却装置10において、導入される廃棄物Wの量や質あるいは焼却処理での燃焼速度等を一定にすることは難しく、発生する排熱および排ガスの温熱は、大きな変動を伴う。
ボイラ12において発生した高温高圧の蒸気Stが、発電装置20に供給され、タービン等発電機(図示せず)を作動させることによって所定の発電量Pを得るとともに、温熱を放出した蒸気Stは一部液化して供出される。ボイラ12から供出される蒸気量は大きな変動を伴うことから、供出される蒸気量の変動に対応して(比例変動ではなく一部平均化された変動の場合を含む)発電量Pも大きな変動を伴う。また、余剰の蒸気は、その一部を本処理施設の各部の作動エネルギーあるいは電気分解装置40の原料として供給することも可能である。
発電量Pは、測定装置31(例えば積算電力計等)によって測定され、そのうち予め設定された本処理施設からの送電量Poが、送電装置60に供給され、一定に制御されて電力会社等送電先に送電される。余剰の発電量Pa(=P−Po)は、その一部を本処理施設の各部の作動電力Pbとして施設制御部70に供給されるとともに、さらに残余の発電量Pcが、電気分解装置40に供給される。また、燃料電池50が設けられた場合には、残余の発電量Pcの一部が燃料電池50の加熱あるいは制御用電源として利用されることがある。
具体的に、作動電力Pbが供給される本処理施設の各部として、例えば、廃棄物焼却装置10において、廃棄物Wを供給・移送する搬送機や焼却処理に用いる燃焼用空気の圧送ポンプあるいは排ガス処理装置や焼却灰処理装置の薬剤導入部等、発電装置20や送電装置60における分電部や切替部等、電気分解装置40における高圧印加部等、あるいは上記各部の情報を管理し各部の制御を担う計装装置等を挙げることができる。後述するように、本処理施設の各部の作動電力Pbは、廃棄物Wの変動要素の変動を緩衝するように変動することから、余剰の発電量Paの一部を本処理施設の作動電力Pbとして使用することによって、発電量Pの大きな変動分を、作動電力Pbの変動つまり余剰の発電量Paの変動として吸収し、送電量Poの変動を緩和することができ、一定制御を容易に行うことができる。
電気分解装置40には、発電装置20からの発電量Pcが供給されるとともに水が供給される。供給された電気を電気分解装置40の電極部の両極(図示せず)に印加させることによって、電解質(例えば水酸化ナトリウム等)の存在の下、電気分解反応を起こすことができる。供給された水は、電気分解反応によって水素(H)および酸素(O)に分解される。また、電気分解は吸熱反応であり、供給水として廃棄物焼却装置10から供出された高温の水(例えば約80〜90℃)あるいは蒸気を用いることによって、高い反応効率を確保することができる。発生した水素は、燃料電池50に供給され、一方発生した酸素は、有価物として貯留あるいは製品として供給される。ただし、電気分解装置40から供出された水素を有価物と利用する場合には、燃料電池50に供給されずに、貯留あるいは製品として供給される。水素を低温高圧下で貯留することによって、電力とは異なる形態で多量に吸収することが可能となり、発電量Pの大きな変動分を緩和することができ、送電量Poの一定制御を容易に行うことができる。
燃料電池50に水素が供給された場合は、清浄化された空気または酸素との電気化学反応によって、新たな電力を作製することができる。このときの電気化学反応は、上記電気分解反応の逆反応であり、反応によって供出される反応生成物が水または蒸気であることから、非常にクリーンで安全性の高いエネルギーとして作製することができる。また、電気化学反応は発熱反応であり、生成された高温の水または蒸気をボイラ水等に用いることによって、高いエネルギー効率を確保することができる。
〔基本構成例における本処理施設からの送電量の制御方法〕
本処理施設において、廃棄物焼却装置10から供出された蒸気を発電装置20に供給して発電し、発電された発電量Pの一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出される。基本的に作製された蒸気量の全量が発電装置20に供給され、発電装置20から供出される発電量Pを指標として、一元的に送電量Poや余剰の発電量Paを制御することによって、送電量Poの安定性を確保することができる。以下、本処理施設からの送電量の制御方法を、図2(A)〜(D)に基づき説明する。
(a)廃棄物の焼却処理
廃棄物焼却装置10に供給された廃棄物Wが焼却処理され、焼却処理によって発生した排熱および排ガスの温熱を利用して高温の蒸気が作製される。作製された蒸気量は、導入される廃棄物Wの量や質あるいは焼却処理での燃焼速度等によって経時的に変動することから、随時測定することが好ましい(図示せず)。基本構成例においては、廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量の測定を構成要素としていないが、測定された蒸気量の経時的変動値に対して所定の時間遅れおよび立上り特性を補正することによって所定の精度の発電量Pの推定することによって、後述する発電量Pの制御精度を上げることができる。
(b)発電装置における発電
廃棄物焼却装置10において作製された蒸気が、発電装置20に供給され、所定の発電量Pが得られる。発電装置20から供出される発電量Pは、測定装置31によって測定される。図2(A)に例示するように、発電量Pの一部が、安定的に制御された所定の送電量Poとして供出され、送電量Poの安定性を確保するためには、廃棄物Wの量や質あるいは焼却処理での燃焼速度等によって経時的に変動する発電量Pを正確に把握することが不可欠である。基本構成例においては、作製された蒸気量の全量が発電装置20に供給され、発電装置20から供出される発電量Pを指標として、一元的に送電量Poや施設制御部70に供給される作動電力Pb等を制御することによって、送電量Poの安定性を確保した。
(c)送電量の制御
発電装置20から供出される発電量Pは、図2(A),(B)に例示するように、一定の送電量Poが制御される(1次制御)。また、発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paは、発電量Pを指標として制御されて本処理施設の作動電力Pbおよび電気分解装置40のエネルギー源(発電量Pc)として供給される。つまり、本処理施設においては、発電量Pが、送電量Poと本処理施設の作動電力Pbの最大値を超える余剰の発電量Paが確保できるように制御されるとともに、送電量Poが所望の設定値(例えば5万W/h)に対して所定の変動幅(例えば±3%)以内となるように制御される。
(d)余剰の発電量の制御
発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paは、図2(A),(C)に例示するように、発電量Pを指標として制御されて本処理施設の作動電力Pbとして供給される(2次制御)。このとき、本処理施設の各部の作動電力Pbは、廃棄物Wの増量に伴い増加し、減量に伴い減少する。つまり発電量Pが、廃棄物Wの変動に伴う変動要素となるとともに、既述のように、その変動に連動して作動電力Pbを構成する廃棄物Wの搬送機や圧送ポンプ等の稼働率が変動する。従って、発電量Pを指標として作動電力Pbを制御することによって、導入される廃棄物Wの変動要素に相当する実働状態に合った作動電力Pbの調整ができる。一方、余剰の発電量Paの一部を作動電力Pbとして使用することによって、発電量Pの大きな変動分を作動電力Pbの変動として吸収することができ、発電量Pの変動に伴う送電量Poの制御への影響を緩和し、送電量Poの一定制御を容易に行うことができる。
また、作動電力Pbを減じた余剰の発電量Paの残量(Pc)は、図2(A),(D)に例示するように、電気分解装置40に供給され、電気分解反応に利用される(3次制御)。また、燃料電池50が設けられた場合には、残余の発電量Pcの一部が燃料電池50の加熱あるいは制御用電源として利用するように制御されることがある。さらに、残余の発電量Pcの一部を、厳格な安定制御をせずに他の送電先に変換されて供給することも可能である。
<本処理施設の他の構成例>
図3は、本処理施設の他の構成例(第2構成例)を示す。本処理施設は、上記基本構成例を構成する廃棄物焼却装置10,発電装置20,発電量Pの測定装置31,電気分解装置40、燃料電池50,送電装置60および施設制御部70に加え、廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量Sの測定装置32を有し、廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量Sが測定され、送電量Poに対応する蒸気量Soが発電装置20に供給され、蒸気量Sから蒸気量Soを減じた余剰の蒸気量Saが、本処理施設の作動エネルギーSbおよび電気分解装置40の原料(蒸気量Sc)として供給されるとともに、発電装置20から供出される発電量Pが測定され、送電量Poが制御されて送電装置60を介して外部に送電される。作製された蒸気量Sを指標として、一元的に送電量Poに対応する蒸気量Soおよび余剰の蒸気量Saを制御することによって、送電量Poの安定性を確保することができる。なお、基本構成例同様、電気分解装置40から供出される水素H(および酸素O)を有価物として供出する場合には、燃料電池50を有しないことがある。以下、基本構成例と同じ構成要素は、同様の構成と機能を有し、重複する詳細な説明は省略する。
ボイラ12において発生した高温高圧の蒸気(蒸気量S)の一部(蒸気量So)が発電装置20に供給され、余剰の蒸気量Saが本処理施設の作動エネルギーSbおよび電気分解装置40の原料Scとして供給される。蒸気量Sは、測定装置32(例えば蒸気流量計等)によって測定され、そのうち予め設定された送電量Poに対応する蒸気量Soが設定され、発電装置20に供給される。余剰の蒸気量Sa(=S−So)は、その一部を本処理施設の各部の作動エネルギーSbとして施設制御部70に供給されるとともに、さらに残余の蒸気量Scが、電気分解装置40に高温の原料水として供給されることによって、高い反応効率を確保することができる。さらに、余剰の蒸気があれば、ボイラ12に還流されることによって、ボイラ12の熱効率向上を図ることができる。
具体的に、作動エネルギーSbが供給される本処理施設の各部として、例えば、廃棄物焼却装置10において、廃棄物W中のガス化成分の抽出装置へのガス化剤導入部あるいは排ガス処理装置や焼却灰処理装置における洗浄用蒸気導入部等、発電装置20や電気分解装置40における加熱用蒸気導入部等、各部を接続する流路の加温・保温用部材等を挙げることができる。後述するように、本処理施設の各部のエネルギーSbは、廃棄物Wの変動要素の変動を緩衝するように変動することから、余剰の発電量Paの一部を本処理施設の作動電力Pbとして使用することによって、発電量Pの大きな変動分を、作動電力Pbの変動つまり余剰の発電量Paの変動として吸収し、送電量Poの変動を緩和することができ、一定制御を容易に行うことができる。
発電装置20に供給された高温高圧の蒸気(蒸気量So)は、タービン等発電機(図示せず)を作動させることによって所定の発電量Pを得るとともに、温熱を放出した蒸気Stは一部液化して供出される。大きな変動を伴うボイラ12から供出される蒸気量Sが予め測定され、一定の送電量Poに対応した蒸気量Soが供給されることから、安定した発電量Pを作製することができる。
発電量Pは、測定装置31によって測定され、そのうち予め設定された本処理施設からの送電量Poが、送電装置60に供給され、一定に制御されて電力会社等送電先に送電される。発電量Pは、図3の破線部に例示するように、余剰の発電量Pa(=P−Po)として、その一部を本処理施設の各部の作動電力Pbとして施設制御部70に供給することができ、さらに残余の発電量Pcを、電気分解装置40に供給することができることが好ましい。本処理施設を構成する供送ポンプ等の電力や電気分解装置40における印加電源等を、本処理施設内において供給可能にすることによって、非常にエネルギー効率の高い施設とすることができる。また、燃料電池50が設けられた場合には、残余の発電量Pcの一部が燃料電池50の加熱あるいは制御用電源として利用されることがある。いずれも、変動が少ない電気を必要とする各部の電源として優先して利用されることが好ましい。
電気分解装置40には、残余の蒸気量Scが高温の原料水として供給されるとともに発電装置20からの発電量Pcが供給される。供給された電気を電気分解装置40の電極部の両極(図示せず)に印加させることによって、電解質(例えば水酸化ナトリウム等)の存在の下、電気分解反応を起こすことができる。供給された水は、電気分解反応によって水素(H)および酸素(O)に分解される。
〔第2構成例における送電量の制御方法〕
第2構成例においては、廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量Sが測定され、送電量Poに対応する蒸気量Soが発電装置20に供給されて発電し、発電された発電量Pの一部が予め設定された送電量Poとして制御して供出される。廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量Sを指標として、一元的に送電量Poに対応した蒸気量Soや余剰の蒸気量Saを制御することによって、送電量Poの安定性を確保することができる。以下、本処理施設からの送電量の制御方法を、図4(A)〜(D)に基づき説明する。なお、基本構成例における送電量の制御方法と同じ制御要素は、同様の機能と作用を有し、重複する詳細な説明は省略する。
(a1)廃棄物の焼却処理
廃棄物焼却装置10に供給された廃棄物Wが焼却処理され、高温の蒸気が作製される。均質化された廃棄物Wがほぼ一定量供給された場合には、作製される蒸気量Pはほぼ一定になると推定されるが、一般の廃棄物Wを均質化することは難しいことから、結果物としての蒸気量Pにより供給された廃棄物Wを評価することが好ましい。つまり、作製された蒸気量Sを測定装置32によって測定することによって、導入される廃棄物Wの量や質あるいは焼却処理での燃焼速度等によって経時的に変動する最も初段階の情報として、蒸気量Sを把握することができる。また、後述するように、測定された蒸気量Sの経時的変動値に対して所定の時間遅れおよび立上り特性を補正することによって所定の精度の発電量Pの推定することができ、送電量Poの制御精度を上げることができる。
(a2)蒸気量の制御
廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量Sは、図4(A),(B)に例示するように、送電量Poに対応する一定の蒸気量Soが制御される(1次制御)。また、蒸気量Sから蒸気量Soを減じた余剰の蒸気量Saは、図4(A),(C)に例示するように、蒸気量Sを指標として制御されて本処理施設の作動エネルギーSb(2次制御)として供給され、さらに残余の蒸気量Scは、図4(A),(D)に例示するように、電気分解装置40の高温の原料水として供給される(3次制御)。つまり、本処理施設においては、蒸気量Sが、蒸気量Soを超える余剰の蒸気量Saが確保できるように制御されるとともに、本処理施設の作動エネルギーSbおよび電気分解装置40の高温の原料水(蒸気量Sc)が確保されるように一元的に制御されることが好ましい。
(b)発電装置における発電
廃棄物焼却装置10において作製された蒸気のうち、送電量Poに対応する蒸気量Soが発電装置20に供給され、所定の発電量Pが得られる。発電装置20から供出される発電量Pは、測定装置31によって測定される。蒸気量Sの一部が、安定的に制御された所定の蒸気量Soとして発電装置20に供給され、安定した発電量Pが供出される。
(c)送電量の制御
発電装置20から供出される発電量Pから一定の送電量Poが制御され、送電装置60から送電される。上記のように安定性の高い発電量Pを基に作製される送電量Poは、一層高い安定性を確保することができる。また、発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paは、発電量Pを指標として制御されて本処理施設の作動電力Pbおよび電気分解装置40のエネルギー源(発電量Pc)として供給される。
<本処理施設の第3構成例>
図5は、本処理施設の第3構成例を示す。本処理施設は、上記第2構成例同様、廃棄物焼却装置10,蒸気量Sの測定装置32,発電装置20,発電量Pの測定装置31,電気分解装置40、燃料電池50,送電装置60および施設制御部70を有し、廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量Sが測定装置32によって測定され、発電装置20から供出される発電量Pが測定装置31によって測定される。廃棄物焼却装置10から供出された蒸気量Sの一部が、送電量Poと余剰の発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1として発電装置20に供給され、蒸気量Sから蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saの一部が、本処理施設の作動エネルギーSbとして施設制御部70に供給されるとともに、電気分解装置40の原料(蒸気量Sc)として供給される。同時に、発電装置20から供出される発電量Pの一部は、一定の安定した送電量Poとして送電装置60に供給され、発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paの一部が、本処理施設の作動電力Pbとして施設制御部70に供給されるとともに、残余の発電量Pcが電気分解装置40に供給される。
本処理施設は、同時に供出される電力と蒸気という形態の全く異なるエネルギーが組み合わせて使用され、これらのエネルギーが、それぞれ発電量Pおよび蒸気量Sを基準として調整されることを特徴とする。具体的には、以下の(1)または(2)の構成によって、非常にエネルギー効率の高いハイブリッド式の本処理施設を構成することができる。なお、基本構成例あるいは第2構成例同様、電気分解装置40から供出される水素H(および酸素O)を有価物として供出する場合には、燃料電池50を有しないことがある。また、基本構成例あるいは第2構成例と同じ構成要素は、同様の構成と機能を有し、重複する詳細な説明は省略する。
(1)発電量を1次的、蒸気量を2次的、基準とする場合
1次的に、発電量Pを基準として、送電量Poが送電装置60を介して送電され、発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、本処理施設の作動電力Pbまたは/および電気分解装置40のエネルギー源Pcとして供給される。また、2次的に、蒸気量Sを基準として、送電量Poと発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1が発電装置20に供給され、蒸気量Sから蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saが、本処理施設の作動エネルギーSbまたは/および電気分解装置の原料(蒸気量Sc)として供給される。
安定性が要求される送電量Poの源となる発電量Pを1次的に基準とし、発電量Pの源となる蒸気量Sを2次的に基準とすることによって、送電量Poの安定度をより高めることができる。また、導入される廃棄物Wの変動要素に対して迅速な応答が要求される各種ポンプや制御計装等電力制動が要求される余剰の発電量Paを1次的に調整し、迅速性がさほど必要とされずむしろ大容量のエネルギーが要求される燃焼空気や廃棄物の予備加熱処理等余剰の蒸気量Saを2次的に調整することによって、変動要素の特性にあったロスのない調整ができる。発電量と蒸気量という異なるエネルギーを組み合わせて使用し、それぞれの発生時点の発電量Pと蒸気量Sを基準として調整することによって、非常にエネルギー効率の高いハイブリッド式の本処理施設を構成することができる。
(2)蒸気量を1次的、発電量を2次的、基準とする場合
1次的に、蒸気量Sを基準として、送電量Poと余剰の発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1が発電装置20に供給され、蒸気量Sから蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saが、本処理施設の作動エネルギーSbまたは/および電気分解装置40の原料(蒸気量Sc)として供給される。また、2次的に、発電量Pを基準として、発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、本処理施設の作動電力Pbまたは/および電気分解装置40のエネルギー源Pcとして供給される。
本処理施設のエネルギーの源となる蒸気量Sを1次的に基準とし、蒸気量Sから取り出された安定な蒸気量S1を源とし、かつ安定性が要求される送電量Poの源とする発電量Pを2次的に基準とすることによって、送電量Poの安定度をより高めることができる。また、迅速性がさほど必要とされずむしろ短時間での安定性が要求される燃焼空気や廃棄物の予備加熱処理等余剰の蒸気量Saを1次的に調整することによって、蒸気量Soの安定性を高め送電量Poの安定度をより高めることができる。さらに、導入される廃棄物Wの変動要素に対して迅速な応答が必要とされ、電力制動が要求される各種ポンプや制御計装等に対して余剰の発電量Paを2次的に調整することによって、変動要素の特性にあったロスのない調整ができる。蒸気量と発電量という異なるエネルギーを組み合わせて使用し、それぞれの発生時点の蒸気量Sと発電量Pを基準として調整することによって、非常にエネルギー効率の高いハイブリッド式の本処理施設を構成することができる。
〔第3構成例における送電量の制御方法〕
第3構成例においては、廃棄物焼却装置10から供出された蒸気の一部を発電装置20に供給して発電し、発電された発電量Pの一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出されるとともに、廃棄物焼却装置10から供出される蒸気量Sの測定値および発電装置20から供出される発電量Pの測定値を用いて、(1)発電量を1次指標とし、蒸気量を2次指標とし、または(2)蒸気量を1次指標とし、発電量を2次指標とし、本処理施設における発電量(送電量)と蒸気量の制御を行うことを特徴とする。なお、以下、基本構成例あるいは第2構成例と同じ制御要素は、同様の機能と作用を有し、重複する詳細な説明は省略する。
(1)発電量を1次指標とし、蒸気量を2次指標とする場合
図6(A)〜(D)に例示するように、発電量Pを1次指標として、送電量Poを所定の範囲に制御して送電装置60を介して送電するとともに(図6(B))、発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paを、本処理施設の作動電力Pb(図6(C))または/および電気分解装置40のエネルギー源Pc(図6(D))として制御して供給する。また、図6(E)に例示するように、蒸気量Sを2次指標として、送電量Poと発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1を制御して発電装置20に供給し、蒸気量Sから蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saを、本処理施設の作動エネルギーSbまたは/および電気分解装置40の原料(蒸気量Sc)として制御して供給する。
安定性が要求される送電量Poの源となる発電量Pを1次指標とし、発電量Pの源となる蒸気量Sを2次指標として制御することによって、送電量Poの安定度をより高めることができる。また、導入される廃棄物Wの変動要素に対して迅速な応答が要求される各種ポンプや制御計装等電力制動が要求される余剰の発電量Paを、発電量Pを1次指標として制御し、迅速性がさほど必要とされずむしろ大容量のエネルギーが要求される燃焼空気や廃棄物の予備加熱処理等余剰の蒸気量Saを、蒸気量Sを2次指標として制御することによって、変動要素の特性にあったロスのない調整ができる。発電量と蒸気量という異なるエネルギーを組み合わせて使用し、それぞれの発生時点の発電量Pと蒸気量Sを指標として、電力および蒸気(エネルギー)の供給量を制御・調整することによって、非常にエネルギー効率の高いハイブリッド式の送電量の制御方法を形成することができる。
(2)蒸気量を1次指標とし、発電量を2次指標とする場合
図7(A)〜(D)に例示するように、蒸気量Sを1次指標として、送電量Poと余剰の発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1に制御して発電装置20に供給するとともに(図7(B))、蒸気量Sから蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saを、本処理施設の作動エネルギーPb(図7(C))または/および電気分解装置40の原料(蒸気量Sc:図7(D))として制御して供給する。また、図7(E)に例示するように、発電量Pを2次指標として、送電量Poを所定の範囲に制御して送電装置60を介して送電するとともに、発電量Pから送電量Poを減じた余剰の発電量Paを、本処理施設の作動電力Pbまたは/および電気分解装置40として制御して供給する。
本処理施設のエネルギーの源となる蒸気量Sを1次指標とし、蒸気量Sから取り出された安定な蒸気量S1を源とし、かつ安定性が要求される送電量Poの源とする発電量Pを2次指標とすることによって、送電量Poの安定度をより高めることができる。また、迅速性がさほど必要とされずむしろ短時間での安定性が要求される燃焼空気や廃棄物の予備加熱処理等余剰の蒸気量Saを、蒸気量Sを1次指標として制御することによって、蒸気量Soの安定性を高め送電量Poの安定度をより高めることができる。さらに、導入される廃棄物Wの変動要素に対して迅速な応答が必要とされ、電力制動が要求される各種ポンプや制御計装等に対して余剰の発電量Paを、発電量Pを2次指標として制御することによって、変動要素の特性にあったロスのない調整ができる。蒸気量と発電量という異なるエネルギーを組み合わせて使用し、それぞれの発生時点の蒸気量Sと発電量Pを指標として制御・調整することによって、非常にエネルギー効率の高いハイブリッド式の送電量の制御方法を形成することができる。
10 廃棄物焼却装置
11 燃焼室
12 ボイラ
13 煙突
20 発電装置
31 測定装置
40 電気分解装置
50 燃料電池
60 送電装置
70 施設制御部
G 排ガス
水素
酸素
P 発電量
Po 送電量
Pa 余剰の発電量
Pb 作動電力
Pc 残余の発電量
St 蒸気
W 廃棄物

Claims (6)

  1. 廃棄物焼却装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気を基に発電する発電装置,該発電装置から供出される発電量の測定装置,前記蒸気の一部が供給される電気分解装置,および該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有し、
    前記発電装置から供出される発電量Pが測定され、予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poが送電されるとともに、前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、廃棄物処理施設の作動電力および前記電気分解装置のエネルギー源として供給され、さらに余剰の発電量Paの一部が前記燃料電池の加熱あるいは制御用電源として利用され、新たな電力が作製されることを特徴とする廃棄物処理施設。
  2. 廃棄物焼却装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気量の測定装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気を基に発電される発電装置,該発電装置から供出される発電量の測定装置,および前記蒸気の一部が供給される電気分解装置または該電気分解装置並びに該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有し、
    前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sが測定され、予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poに対応する蒸気量Soが前記発電装置に供給され、前記蒸気量Sから前記蒸気量Soを減じた余剰の蒸気量Saが、廃棄物処理施設の作動エネルギーおよび前記電気分解装置の原料として供給されるとともに、
    前記発電装置から供出される発電量Pが測定され、前記送電量Poが制御されることを特徴とする廃棄物処理施設。
  3. 廃棄物焼却装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気量の測定装置,該廃棄物焼却装置から供出される蒸気を基に発電される発電装置,該発電装置から供出される発電量の測定装置,および前記蒸気の一部が供給される電気分解装置または該電気分解装置並びに該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有し、
    前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sおよび前記発電装置から供出される発電量Pが測定され、
    (1)予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poが送電され、前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、廃棄物処理施設の作動電力または/および前記電気分解装置のエネルギー源として供給されるとともに、
    前記送電量Poと前記発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1が前記発電装置に供給され、前記蒸気量Sから前記蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saが、廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および前記電気分解装置の原料として供給される、
    または、
    (2)予め設定された廃棄物処理施設からの送電量Poと余剰の発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1が前記発電装置に供給され、前記蒸気量Sから前記蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saが、廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および前記電気分解装置の原料として供給されるとともに、
    前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paが、廃棄物処理施設の作動電力または/および前記電気分解装置のエネルギー源として供給される、
    ことを特徴とする廃棄物処理施設。
  4. 廃棄物焼却装置から供出される蒸気を発電装置に供給して発電し、発電された発電量の一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出するとともに、前記蒸気の一部が供給される電気分解装置,および該電気分解装置から供出される水素が供給される燃料電池を有する廃棄物処理施設において、
    前記発電装置から供出される発電量Pを測定し、該発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paを、前記発電量Pを指標として廃棄物処理施設の作動電力および前記電気分解装置のエネルギー源として制御して供給し、さらに余剰の発電量Paの一部を前記燃料電池の加熱あるいは制御用電源として利用し、新たな電力を作製することを特徴とする廃棄物処理施設からの送電量の制御方法。
  5. 廃棄物焼却装置から供出される蒸気の一部を発電装置に供給して発電し、発電された発電量の一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出するとともに、
    前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sを測定し、予め設定された蒸気量Soを前記発電装置に供給し、前記蒸気量Sから前記蒸気量Soを減じた余剰の蒸気量Saを、該蒸気量Sを指標として廃棄物処理施設の作動エネルギーおよび電気分解装置の原料として制御して供給し、前記発電装置から供出される発電量Pを測定し、前記送電量Poを制御することを特徴とする廃棄物処理施設からの送電量の制御方法。
  6. 廃棄物焼却装置から供出される蒸気の一部を発電装置に供給して発電し、発電された発電量の一部を予め設定された送電量Poとして制御して供出するとともに、
    前記廃棄物焼却装置から供出される蒸気量Sおよび前記発電装置から供出される発電量Pを測定し、
    (1)前記発電量Pから前記送電量Poを除した余剰の発電量Paを、前記発電量Pを指標として廃棄物処理施設の作動電力または/および電気分解装置のエネルギー源として制御して供給するとともに、
    前記送電量Poと前記発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1を前記発電装置に供給し、前記蒸気量Sから前記蒸気量S1を除した余剰の蒸気量Scを、前記蒸気量Sを指標として廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および電気分解装置の原料として制御して供給する、
    または、
    (2)前記送電量Poと余剰の発電量Paの加算発電量に対応する蒸気量S1を前記発電装置に供給し、前記蒸気量Sから蒸気量S1を減じた余剰の蒸気量Saを、前記蒸気量Sを指標として廃棄物処理施設の作動エネルギーまたは/および電気分解装置の原料として制御して供給するとともに、
    前記発電量Pから前記送電量Poを減じた余剰の発電量Paを、前記発電量Pを指標として廃棄物処理施設の作動電力または/および電気分解装置として制御して供給する、
    ことを特徴とする廃棄物処理施設からの送電量の制御方法。
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