JP6584257B2 - 音叉型水晶振動素子 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば基準信号源やクロック信号源に用いられる音叉型水晶振動素子(以下「音叉素子」と略称する。)について説明する。
図6[A]は関連技術1の音叉素子を示す概略平面図である。図6[B]は関連技術2の音叉素子を示す概略平面図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
関連技術1の音叉素子210は、基部211と振動腕部212a,212bとを備えており、図示しない素子搭載部材及び蓋部材によって封止される。基部211は、平面視略四角形状であり、下面側が導電性接着剤によって素子搭載部材に固定される。つまり、音叉素子210は片持ち梁状に素子搭載部材に固定される。そのため、音叉素子210に衝撃が加わると、振動腕部212a,212bの先端が素子搭載部材又は蓋部材に接触して、音叉素子210の動作不良を招くおそれがあった。
そのような関連技術1の問題を解決する、関連技術2の音叉素子310が知られている(特許文献1参照)。音叉素子310は、基部311、振動腕部312a,312b及び支持腕部313を備えており、支持腕部313を備えた点で関連技術1と異なる。支持腕部313は、基部311から振動腕部312aの短手方向に延び、その先端から更に振動腕部312aの長手方向に延びた形状である。例えば支持腕部313の先端側を導電性接着剤によって素子搭載部材に固定することにより、音叉素子310をほぼ両持ち梁状に固定できるので、音叉素子310の耐衝撃性が向上する。
特許第4049017号公報
しかしながら、関連技術2の音叉素子310には、発振周波数に設計値からのずれ(以下「周波数ずれ」という。)が生じたり、等価直列抵抗値が大きくなったりする等、電気的特性が関連技術1に比べて劣るという問題があった。
そこで、本発明の目的は、支持腕部を有する音叉素子において、周波数ずれの低減等、電気的特性を向上し得る技術を提供することにある。
本発明者は、関連技術2の音叉素子310において周波数ずれ等の電気的特性が劣るという問題を解決すべく研究を重ねた結果、次の知見を得た。
支持腕部313と振動腕部312a,312bとが同一方向に延びているため、振動腕部312a,312bを屈曲振動させると、その振動が支持腕部313に伝わって、支持腕部313にも屈曲振動が生じてしまう。また、支持腕部313には実装用の電極パターンが形成されているので、その電極パターンから印加される電圧によっても屈曲振動が生じてしまう。このとき、振動腕部312a,312bと支持腕部313とで屈曲振動の周波数が近いと、互いの振動が影響し合う。その結果、周波数ずれが生じたり等価直列抵抗値が大きくなったりする等、電気的特性の悪化を招くことになる。
本発明は、この知見に基づきなされたものであり、
対向する第一辺及び第二辺並びに対向する第三辺及び第四辺からなる平面視略四角形状の基部と、
前記第一辺から同じ方向に延びた一対の振動腕部と、
前記第三辺の前記第二辺側及び前記第四辺の前記第二辺側の少なくとも一方に設けられ、前記第二辺側から前記振動腕部の短手方向に延び、その先端から更に前記振動腕部の長手方向に延びた支持腕部と、
を備えた音叉素子において、
前記振動腕部の短手方向に平行な寸法を幅としたとき、
前記支持腕部は、その幅が前記振動腕部の幅よりも部分的に細い細幅部を有し、
前記一対の振動腕部の先端には、それぞれ周波数調整用の錘部が設けられ、
前記細幅部は、前記錘部に対向する位置に形成された、
ことを特徴とする。
そして、前記長手方向は結晶軸のY’軸方向であり、前記短手方向は結晶軸のX軸方向であり、
前記細幅部は、前記支持腕部の+X面側のみがウェットエッチングによって除去された残りからなる。
又は、一枚の水晶ウェハから同一形状の多数個が製造される音叉素子であって、
前記支持腕部は、前記第三辺の前記第二辺側及び前記第四辺の前記第二辺側のどちらか一方に設けられ、かつ、隣接する他の音叉型水晶振動素子の前記錘部と対向するように前記水晶ウェハに配置され、
当該錘部の凸部形状と前記細幅部の凹部形状とが一定間隔を介して一致する。
本発明によれば、支持腕部が振動腕部の幅よりも部分的に細い細幅部を有することにより、支持腕部の屈曲振動と振動腕部の屈曲振動との周波数差を大きくできるので、支持腕部の屈曲振動が振動腕部に与える影響を抑制でき、周波数ずれの低減等、電気的特性を向上できる。
実施形態1の音叉素子を示す平面図である。 図2[A]は図1におけるIIa−IIa線断面図であり、図2[B]は図1の音叉素子を素子搭載部材に実装した状態を示す概略断面図であり、図2[C]は図1の音叉素子における第一辺乃至第四辺の変形例を示す概略平面図である。 図3[A]乃至図3[C]は実施形態1における細幅部の変形例を示す部分平面図であり、図3[A]は変形例1、図3[B]は変形例2、図3[C]は変形例3であり、図3[D]は変形例4である。 図4[A]は実施形態2の音叉素子を示す概略平面図、図4[B]は比較例を示す部分斜視図、図4[C]は実施形態2を示す部分斜視図、図4[D]は比較例を示す部分平面図、図4[E]は実施形態2を示す部分平面図である。 図5[A]は実施形態3の音叉素子を示す概略平面図、図5[B]は比較例を示す概略平面図、図5[C]は実施形態4を示す概略平面図である。 関連技術を示す概略平面図であり、図6[A]は関連技術1、図6[B]は関連技術2を示す。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については同一の符号を用いる。また、図面に描かれた形状は、当業者が理解しやすいように描かれているため、実際の寸法及び比率とは必ずしも一致していない。
図1は、実施形態1の音叉素子を示す平面図である。図2[A]は、図1におけるIIa−IIa線断面図である。図2[B]は、図1の音叉素子を素子搭載部材に実装した状態を示す概略断面図である。図2[C]は、図1の音叉素子における第一辺乃至第四辺の変形例を示す概略平面図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
図1及び図2[A]に示すように、本実施形態1の音叉素子10は、基部11と一対の振動腕部12a,12bと支持腕部13とを備えている。基部11は、対向する第一辺111及び第二辺112並びに対向する第三辺113及び第四辺114からなる平面視略四角形状である。一対の振動腕部12a,12bは、第一辺111から同じ方向に延びている。支持腕部13は、第三辺113の第二辺112側及び第四辺114の第二辺112側の少なくとも一方に設けられ、第二辺112側から振動腕部12a,12bの短手方向に延び、その先端から更に振動腕部12a,12bの長手方向に延びている。本実施形態1では、第三辺113の第二辺112側にのみ支持腕部13が設けられている。そして、振動腕部12a,12bの短手方向に平行な寸法を幅としたとき、支持腕部13は、その幅W2が振動腕部12a,12bの幅W1よりも部分的に細い細幅部131を有する。すなわちW2<W1が成り立つ。
本実施形態1では、振動腕部12a,12bの先端に、それぞれ周波数調整用の錘部16a,16bが設けられている。細幅部131は、錘部16aに対向する位置に形成されている。
振動腕部12a,12bは、それぞれ基部11から同じ方向に延設され、その延設方向に沿って溝部15a,15bが設けられている。基部11、振動腕部12a,12b、支持腕部13及び錘部16a,16bは、水晶振動片19からなる。音叉素子10は、水晶振動片19の他に、パッド電極21a,21b、励振電極22a,22b、周波数調整用金属膜23a,23b、配線パターン24a,24bなども備えている。
次に、音叉素子10の構成について更に詳しく説明する。
基部11は、平面視略四角形(実線及び破線で囲まれた領域)の平板となっている。水晶振動片19は、基部11、振動腕部12a,12b、支持腕部13及び錘部16a,16bが一体となって音叉形状をなしており、成膜技術、フォトリソグラフィ技術、ウェットエッチング技術によって製造される。
溝部15a,15bは、振動腕部12aの表裏面に二本ずつ及び振動腕部12bの表裏面に二本ずつ、基部11との境界部分から振動腕部12a,12bの先端に向って、振動腕部12a,12bの長手方向と平行に所定の長さで設けられる。なお、溝部15a,15bは、本実施形態1では振動腕部12aの表裏面に二本ずつ及び振動腕部12bの表裏面に二本ずつ設けられているが、それらの本数に制限はなく、例えば振動腕部12aの表裏面に一本ずつ及び振動腕部12bの表裏面に一本ずつ設けてもよく、また、表裏のどちらか片面にのみ設けてもよい。溝部15a,15b内には、ウェットエッチング時に水晶振動片19の外形形成と同時に貫通しない溝部15a、15bを形成できるように、エッチング抑制パターンを設けてもよい。
振動腕部12aには、水晶を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極22aが設けられ、表裏面の溝部15aの内側に励振電極22bが設けられる。同様に、振動腕部12bには、水晶を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極22bが設けられ、表裏面の溝部15bの内側に励振電極22aが設けられる。したがって、振動腕部12aにおいては両側面に設けられた励振電極22aと溝部15a内に設けられた励振電極22bとが異極同士となり、振動腕部12bにおいては両側面に設けられた励振電極22bと溝部15b内に設けられた励振電極22aとが異極同士となる。
支持腕部13にはパッド電極21a,21bが設けられ、支持腕部13及び基部11には配線パターン24a,24bが設けられ、錘部16a,16bには周波数調整用金属膜23a,23bが設けられる。配線パターン24aはパッド電極21aと励振電極22aとの間を電気的に接続し、配線パターン24bはパッド電極21bと励振電極22bとの間を電気的に接続する。パッド電極21a、励振電極22a、周波数調整用金属膜23a及び配線パターン24aは、互いに電気的に導通している。パッド電極21b、励振電極22b、周波数調整用金属膜23b及び配線パターン24bも、互いに電気的に導通している。
図2[B]に示すように、音叉素子10は、パッド電極21a,21b(図1)及び導電性接着剤31a,31bを介して、素子搭載部材32側のパッド電極33a,32bにほぼ両持ち梁状に固定されると同時に電気的に接続される。音叉素子10が実装された素子搭載部材32は、蓋部材34によって封止される。その封止方法には、例えば電気溶接や溶融ガラスが用いられる。
水晶の結晶は三方晶系である。水晶の頂点を通る結晶軸をZ軸、Z軸に垂直な平面内の稜線を結ぶ三つの結晶軸をX軸、X軸及びZ軸に直交する座標軸をY軸とする。ここで、これらのX軸、Y軸及びZ軸からなる座標系をX軸を中心として±5度の範囲で回転させたときの回転後のY軸及びZ軸を、それぞれY’軸及びZ’軸とする。この場合、本実施形態1では、二本の振動腕部12a,12bの長手方向がY’軸の方向であり、二本の振動腕部12a,12bの短手方向がX軸の方向である。また、法線が+X軸方向を向く結晶面が+X面であり、法線が−X軸方向を向く結晶面が−X面である。
ここで、第一辺乃至第四辺111〜114の変形例について説明する。第一辺乃至第四辺111〜114は、それぞれ直線的なものに限らず、凹部や凸部を設けたものしてもよい。例えば、図2[C]に示すように、第一辺111にはリフトオフ法で電極を形成する際に側面での電気的な短絡を防ぐために好適な突起部171及びスリット172を設けてもよいし、第三辺113及び第四辺114には振動腕部12a,12bからの振動漏れを抑制する切れ込み部18a,18bを設けてもよい。また、一対の肩部14a,14bを設けてもよい。一対の肩部14a,14bは、第三辺113及び第四辺114がそれぞれ振動腕部12a,12bの根本から振動腕部12a,12bの短手方向に延びてなる。
ここで、音叉素子10の大きさについて説明する。基部11の第一辺111の長さは、250〜350μmとなっており、基部11の第三辺113の長さは、115〜210μmとなっている。振動腕部12a,12bは、長さが450〜550μmとなっており、幅W1が20〜55μmとなっている。また、支持腕13に設けられている細幅部131の幅W2は、10〜45μmとなっている。また、錘部16a,16bは、長さが195〜580μmとなっており、幅が25〜85μmとなっている。
次に、音叉素子10の動作を説明する。音叉素子10を屈曲振動させる場合、パッド電極21a,21bに交番電圧を印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的に捉えると、振動腕部12aの表裏の溝部15aに設けられた励振電極22bはプラス電位となり、振動腕部12aの両側面に設けられた励振電極22aはマイナス電位となり、プラスからマイナスに電界が生じる。このとき、振動腕部12bの表裏の溝部15bに設けられた励振電極22aはマイナス電位となり、振動腕部12bの両側面に設けられた励振電極22bはプラス電位となり、振動腕部12aに生じた極性とは反対の極性となり、プラスからマイナスに電界が生じる。この交番電圧で生じた電界によって、振動腕部12a,12bに伸縮現象が生じ、所定の共振周波数の屈曲振動モードが得られる。
次に、音叉素子10の作用及び効果について説明する。
(1)本実施形態1によれば、支持腕部13が振動腕部12a,12bの幅W1よりも部分的に細い細幅部131(幅W2、W2<W1)を有することにより、支持腕部13の屈曲振動と振動腕部12a,12bの屈曲振動との周波数差を大きくできるので、支持腕部13の屈曲振動が振動腕部12a,12bに与える影響を抑制でき、周波数ずれの低減等、電気的特性を向上できる。
支持腕部13及び振動腕部12a,12bの幅が細くなるほど、それらの屈曲振動の周波数は高くなる。そこで、支持腕部13の一部の幅を細くすることにより、支持腕部13で生じる屈曲振動の周波数を高い周波数帯へシフトさせる。その結果、支持腕部13の屈曲振動と振動腕部12a,12bの屈曲振動との周波数差が大きくなる。
なお、支持腕部13の幅全体を狭くして、支持腕部13の屈曲振動の周波数を変えることも考えられる。しかし、支持腕13の幅全体が振動腕12a,12bより細い場合は、支持腕部13が折れやすくなるため、好ましくない。
これとは逆に、支持腕部13の幅を太くして、支持腕部13の屈曲振動の周波数を変えることも考えられる。しかし、支持腕13の幅全体が錘部16a,16bの幅より太い場合も、発振回路に不具合を生じるため、好ましくない。なぜなら、支持腕部13の幅を太くすると、支持腕部13の周波数が振動腕部12a,12bの周波数よりも低くなり、そうなると、一般の発振回路は支持腕部13の周波数帯で発振しようとするからである。これに加え、支持腕部13の幅を太くすることは、音叉素子10の大型化を招くという欠点もある。
(2)振動腕部12a,12bの周波数は、主に振動腕部12a,12bの長さ(長手方向の寸法)及び幅によって設計し、錘部16a,16bの質量によって調整する。本実施形態1では、細幅部131が錘部16aに対向する位置に形成されていることにより、支持腕部13の周波数を計算しやすい。その理由は、細幅部131を除く支持腕部13の長さ及び幅と細幅部131の質量とは、振動腕部12a,12bの長さ及び幅と錘部16a,16bの質量とに対応するからである。そのため、振動腕部12a,12bの周波数の計算過程を、支持腕部13の周波数の計算にも利用できることになる。
次に、実施形態1における細幅部131の変形例について説明する。図3[A]乃至図3[C]は実施形態1における細幅部の変形例を示す部分平面図であり、図3[A]は変形例1、図3[B]は変形例2、図3[C]は変形例3であり、図3[D]は変形例4である。
図3でも、図1と同様に、長手方向は結晶軸のY’軸方向であり、短手方向は結晶軸のX軸方向である。図3[A]に示す変形例1の細幅部131aは、支持腕部13の+X面側のみがウェットエッチングによって除去された残りからなる。図3[B]に示す変形例2の細幅部131bは、支持腕部13の+X面側及び−X面側の両方がウェットエッチングによって除去された残りからなる。図3[C]に示す変形例3の細幅部131cは、支持腕部13の−X面側のみがウェットエッチングによって除去された残りからなる。
換言すると、変形例1の細幅部131aでは、図1に示す細幅部131と同様に、錘部に対向する面の反対側の面が切り欠かれて、それが切り欠き部C1になっている。変形例2の細幅部131bは、錘部に対向する面とその反対側の面との両方が切り欠かれて、それぞれが切り欠き部C2,C1になっている。変形例3の細幅部131cは、錘部に対向する面が切り欠かれて、それが切り欠き部C2になっている。
フッ酸などを用いた水晶のウェットエッチングでは、水晶に特有の異方性エッチングによって、エッチング残渣が水晶に付着する。切り欠き部C1,C2には、それぞれエッチング残渣L1,L2が生じる。−X面に生じるエッチング残渣L2は、エッチングレートの差に起因して、+X面に生じるエッチング残渣L1よりも大きくなる。したがって、エッチング残渣の量は、変形例1(L1)<変形例3(L2)<変形例2(L1+L2)となる。エッチング残渣の量が少ないほど、設計どおりの形状が得られるので、好ましいと言える。
変形例4は、一枚の水晶ウェハから同一形状の多数個が製造される音叉素子に用いられる。図1を使って説明すると、変形例4における支持腕部13は、第三辺113の第二辺112側にのみ設けられ、かつ、隣接する他の音叉素子10の錘部16bと対向するように水晶ウェハ(図示せず)に配置される。なお、支持腕部は、第四辺114の第二辺112側にのみ設けてもよい。
そして、図3[D]に示すように、錘部16bの凸部形状と細幅部131dの凹部形状とが、一定間隔dを介して一致する。変形例4によれば、隣接する音叉素子の錘部16bの凸部形状に、細幅部131aの凹部形状を合わせることにより、水晶ウェハ上において隣接する音叉素子同士を接近させることができるので、水晶ウェハ一枚当たりの音叉素子数を増やすことができる。
次に、図4に基づき、実施形態2について説明する。図4では、溝部、電極等の図示を省略している。
図4[A]に示すように、本実施形態2の音叉素子40における細幅部132は、振動腕部12a,12bの短手方向に延び、更に振動腕部12a,12bの長手方向に延びる角に形成されている。図4[B]乃至図4[E]に示すように、素子搭載部材32上に導電性接着剤31を円状に塗布し、その上に音叉素子40を載置することにより、音叉素子40を素子搭載部材32に実装する。このとき、本実施形態2によれば、以下に説明する効果を奏する。なお、比較例は、細幅部132が無い点を除き、音叉素子40と同じ構成である。
図4[B]に示す比較例では、支持腕部13の二つの面にだけ、導電性接着剤31が這い上がる。これに対し、図4[C]に示す本実施形態2では、細幅部132が設けられている部分の支持腕部13の二つの面と、細幅部132が設けられていない部分の支持腕部13の二つの面との、合計四つの面に、導電性接着剤31が這い上がる。よって、本実施形態2によれば、導電性接着剤31が多面的に広がるので、導電性接着剤31による接着強度を向上できる。更には、図4[D]に示す比較例と比べて、図4[E]に示す本実施形態2の方が、角部が1箇所よりも3箇所と多いので、角部に這い上がった導電性接着剤31のメニスカスによって、更に導電性接着剤31の這い上がり面積が大きくなり、素子搭載部材32と音叉素子10との境界部分に存在する導電性接着剤31の量を増加させ、音叉素子10の裏面から表面に向かう向きに平行な厚み部分が滑らかに変化するように形作ることができる。そのため、接着強度を向上させて外部からの衝撃による耐衝撃性をも向上させることが可能となる。
図4[D]に示す比較例では、素子搭載部材32と支持腕部13とに挟まれる導電性接着剤31の量が多いので、その導電性接着剤31が基部11側まで押し広げられることにより、振動腕部12a,12bの振動漏れを増加させるおそれがあった。振動腕部12a,12bの屈曲振動は、導電性接着剤31を介して素子搭載部材32側へ漏れるからである。これに対し、図4[E]に示す本実施形態2では、細幅部132が設けられているため、素子搭載部材32と支持腕部13とに挟まれる導電性接着剤31の量を少なくできる。これにより、導電性接着剤31が基部11側まで押し広げられることがないので、振動腕部12a,12bの振動漏れを抑制できる。また、基部11に設けられている配線パターン24a,24b間が導電性接着剤31により短絡することを低減できる。
なお、素子搭載部材32と支持腕部13とに挟まれる導電性接着剤31の量が減ることによる接着強度への影響は、図4[C]に示す効果によって補うことができる。本実施形態2のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1のそれらと同様である。
次に、図5[A]及び図5[B]に基づき、実施形態3について説明する。図5では、溝部、電極等の図示を省略している。
図5[A]に示すように、本実施形態3の音叉素子50における細幅部133は、基部11に対向する位置に形成されている。詳しく言えば、支持腕部13の基部11に対向する面が切り欠かれ、そこが細幅部133になっている。なお、図5[B]に示す比較例の音叉素子50’は、細幅部133が無い点を除き、音叉素子50と同じ構成である。
図5[A]には、本実施形態3における基部11から支持腕部13までの距離W3、及び、そこに生ずるエッチング残渣L3が示されている。図5[B]には、比較例における基部11から支持腕部13までの距離W4、及び、そこに生ずるエッチング残渣L4が示されている。このとき、本実施形態3では細幅部133が設けられているため、距離W3は距離W4よりも長くなる。そして、基部11から支持腕部13までの距離が長いほどエッチング残渣が小さくなるため、エッチング残渣L3はエッチング残渣L4よりも小さい。エッチング残渣L3,L4は、振動腕部12aから基部11を経て支持腕部13へ至る振動漏れを伝達する働きをするので、できるだけ小さいことが望まれる。
したがって、本実施形態3によれば、基部11から支持腕部13までの距離W3を長くできることにより、その間に生じるエッチング残渣L3を小さくできるので、振動腕部12aから支持腕部13への振動漏れを低減できる。本実施形態3のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1、2のそれらと同様である。
次に、図5[C]に基づき、実施形態4について説明する。
本実施形態4の音叉素子60は、実施形態1乃至3で述べた細幅部131,132,133の全てを備えている。したがって、本実施形態5によれば、実施形態1乃至3で述べた全ての効果を相乗的に奏する。なお、細幅部131,132,133のうちいずれか二つを備えたものとしてもよい。本実施形態4のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1乃至3のそれらと同様である。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
本発明は、基部と振動腕部と支持腕部とを備える音叉素子であれば、どのようなものにでも利用可能である。
<実施形態1>
10 音叉素子
11 基部
111 第一辺
112 第二辺
113 第三辺
114 第四辺
12a,12b 振動腕部
13 支持腕部
131,131a,131b,131c,131d 細幅部
14a,14b 肩部
15a,15b 溝部
16a,16b 錘部
171 突起部
172 スリット
18a,18b 切れ込み部
19 水晶振動片
21a,21b パッド電極
22a,22b 励振電極
23a,23b 周波数調整用金属膜
24a,24b 配線パターン
31a,31b 導電性接着剤
32 素子搭載部材
33a,32b パッド電極
34 蓋部材
C1,C2 切り欠き部
L1,L2 エッチング残渣
W1,W2 幅
d 一定間隔
<実施形態2>
40 音叉素子
132 細幅部
31 導電性接着剤
<実施形態3>
50,50’ 音叉素子
133 細幅部
W3,W4 距離
L3,L4 エッチング残渣
<実施形態4>
60 音叉素子
<関連技術1>
210 音叉素子
211 基部
212a,212b 振動腕部
<関連技術2>
310 音叉素子
311 基部
312a,312b 振動腕部
313 支持腕部

Claims (2)

  1. 対向する第一辺及び第二辺並びに対向する第三辺及び第四辺からなる平面視略四角形状の基部と、
    前記第一辺から同じ方向に延びた一対の振動腕部と、
    前記第三辺の前記第二辺側及び前記第四辺の前記第二辺側の少なくとも一方に設けられ、前記第二辺側から前記振動腕部の短手方向に延び、その先端から更に前記振動腕部の長手方向に延びた支持腕部と、
    を備えた音叉型水晶振動素子において、
    前記振動腕部の短手方向に平行な寸法を幅としたとき、
    前記支持腕部は、その幅が前記振動腕部の幅よりも部分的に細い細幅部を有し、
    前記一対の振動腕部の先端には、それぞれ周波数調整用の錘部が設けられ、
    前記細幅部は、前記錘部に対向する位置に形成され、
    前記長手方向は結晶軸のY’軸方向であり、前記短手方向は結晶軸のX軸方向であり、
    前記細幅部は、前記支持腕部の+X面側のみがウェットエッチングによって除去された残りからなる、
    ことを特徴とする音叉型水晶振動素子。
  2. 対向する第一辺及び第二辺並びに対向する第三辺及び第四辺からなる平面視略四角形状の基部と、
    前記第一辺から同じ方向に延びた一対の振動腕部と、
    前記第三辺の前記第二辺側及び前記第四辺の前記第二辺側の少なくとも一方に設けられ、前記第二辺側から前記振動腕部の短手方向に延び、その先端から更に前記振動腕部の長手方向に延びた支持腕部と、
    を備えた音叉型水晶振動素子において、
    前記振動腕部の短手方向に平行な寸法を幅としたとき、
    前記支持腕部は、その幅が前記振動腕部の幅よりも部分的に細い細幅部を有し、
    前記一対の振動腕部の先端には、それぞれ周波数調整用の錘部が設けられ、
    前記細幅部は、前記錘部に対向する位置に形成され、
    かつ、一枚の水晶ウェハから同一形状の多数個が製造される音叉型水晶振動素子であって、
    前記支持腕部は、前記第三辺の前記第二辺側及び前記第四辺の前記第二辺側のどちらか一方に設けられ、かつ、隣接する他の音叉型水晶振動素子の前記錘部と対向するように前記水晶ウェハに配置され、
    当該錘部の凸部形状と前記細幅部の凹部形状とが一定間隔を介して一致する、
    ことを特徴とする音叉型水晶振動素子。
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