JP6587246B2 - 吸着材塗布熱交換器の作製方法 - Google Patents

吸着材塗布熱交換器の作製方法 Download PDF

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Description

本発明は吸着材塗布熱交換器の作製方法に関し、特に空気を熱源とするヒートポンプシステムにおいてフロストフリー(無着霜)運転を行う場合に適用して有用なものである。
空気を熱源とするヒートポンプシステムの基本的な構成は、冷媒を圧縮する圧縮機、該圧縮機で圧縮された高温・高圧の冷媒を用いて被加熱媒体を加熱する凝縮器、該凝縮器で熱交換された冷媒を膨張させる膨張弁および該膨張弁で膨張された低温の冷媒を蒸発させて空気と熱交換させるとともに熱交換後の冷媒を前記圧縮機に戻す蒸発器を有しており、圧縮機から凝縮器、膨張弁、蒸発器を経て圧縮機に至る冷媒の循環路であるヒートサイクルを構築することにより空気の熱を利用して凝縮器において被加熱媒体を加熱する(例えば特許文献1参照)ようになっている。
かかるヒートポンプシステムにおいては、冷媒を冷却する蒸発器に付着する霜が問題となる。そこで、従来より種々の除霜方式が提案されている。蒸発器の上流側にデシカントローターを配設して蒸発器に供給される空気を除湿するデシカントローター方式もその一種である。一方、デシカントローター方式のように回転駆動力を必要とする回転機器を除去し、同様の除湿を行う方式として吸着材塗布熱交換器(以下、DCHE(Desiccant Coated Heat Exchanger)と略称する)を利用したDCHE方式も提案されている。DCHEを利用したヒートポンプシステムとしては、例えば本発明者等が提案するように、デフロスト運転をすることなく空気と熱交換する蒸発器の着霜を防止してフロストフリー(無着霜)運転を可能とするものが存在する(特許文献2参照)。
特開2010−054136号公報 特開2012−159273号公報
上述の如きDCHEは、デシカントローター方式のような回転駆動部を有しないので、脱着エネルギー効率が良好な脱着運転を行うことができるが、さらなる脱着消費エネルギー効率の改善が望まれている。
本発明は、上記従来技術に鑑み、従来のDCHEと比較して脱着消費エネルギー量を低減し得る吸着材塗布熱交換器を得ることができる作製方法を提供する。
図1はフィンチューブ型DCHEにおいて、吸着材が表面に塗布されたフィンに接触しながら一方向に流れて冷媒と熱交換する空気の流路の入口から出口に至る各位置における空気の水蒸気分圧Pvaと、吸着材の水蒸気分圧Pvdとの関係を表す水蒸気分圧特性である。図2は前記入口から出口に至る各位置における空気の温度Taと、吸着材の温度Tdとの関係を表す温度特性である。なお、図2中、Thighは冷媒温度である。
図1および図2中、DCHE入口位置P1がフィンの入口側の端部位置、DCHE出口位置P2が従来技術に係るDCHEにおけるフィンの出口側の端部位置である。ここで、DCHE入口位置P1からDCHE出口位置P2に至る領域のフィンは冷媒が流通する伝熱管が貫通している。
脱着とは、吸着材に含まれた水分を空気へ放出する過程をいうが、水分移動の駆動力は吸着材の水蒸気分圧Pvdと空気の水蒸気分圧Pvaとの差(Pvd−Pva)である。図1を参照すれば、DCHE入口位置P1からDCHE出口位置P2に対応する領域が従来技術に係るDCHEの放熱面積となるフィンを有する領域である。同図を参照すれば、従来技術に係るDCHEでは、DCHE出口位置P2における空気の水蒸気分圧Pvaが吸着材の水蒸気分圧Pvdに較べて相当低いことが分かる。このことは、従来技術に係るDCHEにおけるDCHE入口位置P1からDCHE出口位置P2に至るフィンの領域では水分交換(潜熱交換)が十分おこなわれていないことを意味する。すなわち、DCHE出口位置P2における脱着の駆動力は相当残っており、吸着材の吸着能力を充分には活用していない。そこで、吸着材を塗布したフィンを空気の出口側に向けて延長すればするほど、DCHE出口位置P2における脱着のための余剰の駆動力を回収して脱着消費エネルギーの低減を図ることが可能であることに思い至った。すなわち、Pvd=Pvaとなるまではフィンを延長するほど脱着の駆動力をより多く回収して脱着消費エネルギーの低減に寄与し得るという知見を得た。
一方、図2を参照すれば、DCHE入口位置P1における空気の温度Ta−inはDCHE出口位置P2に向けて上昇し、DCHE出口位置P2で、吸着材の温度Tdに一致している。ここで、吸着材の温度Tdは伝熱管を流通する冷媒の温度に依存する。したがって、Ta=Tdとなった後は空気と吸着材との間での熱交換は行われない。そこで、Ta=Tdの位置における吸着材の水蒸気分圧Pvdと空気の水蒸気分圧Pvaとの差(Pvd−Pva)を特定し、当該差がゼロとなる位置を上限とする延長領域を設けることにより、フィンチューブ型DCHEのみならず、例えばコルゲートフィン型DCHE等、他の形式のDCHEに適用して、同様の脱着効率の改善を図り得る。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の吸着材塗布熱交換器の作製方法は、伝熱管を流通する冷媒から伝達される熱の伝熱面積を拡大する熱伝導部材としてのフィンを備え、フィンの表面に吸着材が塗布された吸着材塗布熱交換器の作製方法であって、前記フィンに接触しながら一方向に流れて前記冷媒と熱交換する空気の流路の入口から出口に至る各位置における空気の温度Taと吸着材の温度Tdとを求め、空気の温度Taと吸着材の温度Tdが同一になる位置(DCHE出口位置P2)を出口とし、求めた空気の温度Ta、吸着材の温度Tdに関連して、前記入口から前記出口に至る各位置における前記空気の水蒸気分圧Pva、及び、前記吸着材の水蒸気分圧Pvdの関係を水蒸気分圧特性として表し、前記水蒸気分圧特性による、前記出口から前記入口の反対側での(吸着材の水蒸気分圧Pvd−空気の水蒸気分圧Pva)に基づき、前記出口から前記入口の反対側で、空気の水蒸気分圧Pvaが増大して、(吸着材の水蒸気分圧Pvd−空気の水蒸気分圧Pva)が減少するように、前記フィンの長さを前記出口から延長して、前記フィンの面積を設定することを特徴とする。
また、請求項2に係る本発明の吸着材塗布熱交換器の作製方法は、請求項1に記載する吸着材塗布熱交換器の作製方法において、前記吸着材塗布熱交換器は、伝熱管の軸方向に交差する面を有し、前記軸方向に沿って並列された複数の平板で構成されるフィンと、前記フィンを貫通する複数の伝熱管とを有する吸着材塗布フィン延長型熱交換器で形成され、増加された面積の部位の前記フィンには、伝熱管が貫通することなく吸着材のみが塗布されていることを特徴とする。
上記知見を基礎とする第1の態様は、
伝熱管を流通する冷媒から伝達される熱の伝熱面積を拡大する熱伝導部材であり、表面に吸着材が塗布されているフィンを有する吸着材塗布熱交換器であって、前記フィンに接触しながら一方向に流れて冷媒と熱交換する空気の流路の入口から出口に至る各位置における前記空気の温度と前記吸着材の温度との関係を表す温度特性を求め、前記温度特性において、前記空気の温度Taと前記吸着材の温度Tdとが同一となる位置を第1の位置とし、前記入口から出口に至る各位置における前記空気の水蒸気分圧Pvaと、前記吸着材の水蒸気分圧Pvdの関係を表す水蒸気分圧特性において、前記第1の位置に対応する位置における(Pvd−Pva)が零となる前記位置を第2の位置として、第1の位置から第2の位置まで、第2の位置を上限としてフィンを延長したことを特徴とする吸着材塗布熱交換器にある。
本態様によれば、第1の位置に対応する位置における吸着材の水蒸気分圧Pvdと空気の水蒸気分圧Pvaとの差(Pvd−Pva)が零となる位置を第2の位置として、第1の位置から第2の位置まで、第2の位置を上限としてフィンを延長しているので、第2の位置で差(Pvd−Pva)として存在する水分移動の駆動力を回収して脱着エネルギー量の改善に寄与させることができる。
2の態様は、
第1の態様に記載する吸着材塗布熱交換器において、前記吸着材塗布熱交換器は、伝熱管の軸方向に沿って並行に並べた複数の平板と、各平板を貫通する複数の伝熱管とを有する吸着材塗布フィン延長型フィンチューブ熱交換器(以下、延長型フィンチューブDCHEと称する)で形成され、該延長型フィンチューブDCHEにおける前記入口から前記第1の位置に至る長さで規定される第1の領域では前記フィンを前記伝熱管が貫通するとともに、前記第1の位置から前記第2の位置を最大とする領域で規定される延長領域である第2の領域では伝熱管が貫通することなく吸着材のみが塗布されていることを特徴とする吸着材塗布熱交換器にある。
本態様によれば、最も汎用性が高い延長型フィンチューブDCHEにおいて第1の態様と同様の効果を得る。
3の態様は、
冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された高温・高圧の冷媒を用いて被加熱媒体を加熱する第1の熱交換器と、前記第1の熱交換器で熱交換された冷媒を膨張させる膨張弁と、前記膨張弁で膨張させた低温の冷媒を蒸発させて空気と熱交換させる吸着材付の熱交換器である第2の熱交換器と、前記第2の熱交換器で蒸発させて空気と熱交換させた冷媒と前記空気とをさらに熱交換させて前記圧縮機に戻す空気熱交換器である第3の熱交換器と、前記第2の熱交換器と前記第3の熱交換器でそれぞれ熱交換を行う前記空気を前記第2の熱交換器側から前記第3の熱交換器側に向けて流通させるための空気流路とを有するヒートポンプシステムであって、前記第2の熱交換器を、第1の態様または第2の態様に記載するDCHEで形成したことを特徴とするヒートポンプシステムにある。
本態様によれば、DCHEと第3の熱交換器とを直列に接続して何れも蒸発器として機能させ、第2の熱交換器で熱交換した空気が第3の熱交換器でさらに熱交換されるようにすることができるので、第2の熱交換器に空気中の水分を吸着させ、第3の熱交換器では除湿乾燥された空気と熱交換させることができる。ここで、第3の熱交換器の蒸発温度を熱交換される空気の露点温度より高くすることにより、第3の熱交換器における着霜を防止し得る。この結果、ヒートポンプ本来の運転モードが阻害されることなく(デフロスト運転をすることなく)フロストフリー運転が可能になる。
さらに、第2の熱交換器は延長型フィンチューブDCHEで形成しているので、脱着運転モードにおける脱着の駆動力を有効に利用して脱着消費エネルギー量の低減を図り得る。
4の態様は、
第3の態様に記載するヒートポンプシステムにおいて、
第2の熱交換器の出口側と第3の熱交換器の入口側との間に他の膨張弁を設けたことを特徴とするヒートポンプシステムにある。
本態様によれば、第3の態様と同様に、ヒートポンプ本来の運転モードが阻害されることなく(デフロスト運転をすることなく)フロストフリー運転が可能になるばかりでなく、他の膨張弁における開度を調整することにより第3の熱交換器における蒸発温度の制御が可能になり、しかも吸着熱交換器として機能する第2の熱交換器と第3の熱交換器におけるそれぞれの冷媒蒸発温度が異なるので、吸着材の吸着過程において、熱源空気の潜熱と顕熱とを分けて利用することが可能になる。
さらに、フィン延長型のDCHEを有しているので、脱着運転モードにおける脱着の駆動力を有効に利用して脱着消費エネルギー量の低減を図り得る。
5の態様は、
第4の態様に記載するヒートポンプシステムにおいて、前記空気流通路は、外部に開口する第2の熱交換器側の空気吸入口と第3の熱交換器側の空気排出口とを有するとともに前記空気吸入口と空気排出口との間で空気を循環させるためのバイパス通路を有し、さらに前記空気吸入口から流入した空気が第2および第3の熱交換器で熱交換して前記空気排出口から排出されるモードと、前記第2および第3の熱交換器で熱交換しつつ空気が前記バイパス通路を介して循環されるモードとを切替える切替手段とを有することを特徴とするヒートポンプシステムにある。


本態様によれば、脱着運転モードで脱着した空気を循環させることにより、排気損失が
ゼロになり、第1の熱交換器における熱の回収を継続的に行うことができる。同時に、脱
着空気を循環させることで第3の熱交換器における蒸発温度を上昇させることができる。
この結果、熱交換効率を向上させることができる。
さらに、本形態でもフィン延長型のDCHEを有しているので、脱着運転モードにおける脱着の駆動力を有効に利用して脱着消費エネルギー量の低減を図り得る。
本発明によれば、従来のDCHEにおいては無駄に廃棄していた水分移動の駆動力を、フィンを延長することにより、回収することができるので、その分脱着消費エネルギー量の改善に寄与させることができる。
フィンチューブ型DCHEにおける空気の水蒸気分圧Pvaと、吸着材の水蒸気分圧Pvdとの関係を表す水蒸気分圧特性である。 フィンチューブ型DCHEにおける空気の温度Taと、吸着材の温度Tdとの関係を表す温度特性である。 本発明の実施の形態に係る延長型フィンチューブDCHEの概略を示す構成図で、(a)は正面図、(b)はそのA−A線断面を示す図である。 従来技術との比較において示す上記実施の形態に係る延長型フィンチューブDCHEの脱着消費熱量を示す特性図である。 本発明の実施の形態に係るヒートポンプシステムを示すブロック線図である。 図5に示すヒートポンプシステムにおける吸着モード運転時のブロック線図である。 図5に示すヒートポンプシステムにおける脱着モード運転時のブロック線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図3は本発明の実施の形態に係る延長型フィンチューブDCHEの概略を示す構成図で、(a)は正面図、(b)はそのA−A線断面を示す図である。両図に示すように、本形態に係る延長型フィンチューブDCHEIは、冷媒が流通する複数の伝熱管100と表面に吸着材が塗布された複数の平板であるフィン200とを有している。ここで、各フィン200は伝熱管100の軸方向に沿って並行に並べてあり、所定の貫通領域200Aで複数の伝熱管100が貫通している。空気は隣接するフィン200の間を入口側端部(図3(b)の左側端部)から出口側端部(図3(b)の右側端部)に流通し、その間に伝熱管100を流通する冷媒と熱交換する。
L2は空気の流れ方向のフィン200の長さ(幅)であり、標準的にはL2=n・ξ・D0(n=空気の流れ方向の伝熱管100の列数(n≧1、D0=伝熱管100の外径、ξ=1.25〜3)で与えられる。この長さL2が、従来のフィンチューブ型DCHEにおける空気の流れ方向におけるフィンの長さである。フィン200では空気の流れ方向に沿い塗布フィン延長長さδ(δ>0)だけ延長して延長領域200Bを形成してある。延長領域200Bでは伝熱管100はフィン200を貫通してはいない。
本形態に係る延長型フィンチューブDCHEIにおいてフィン200の図中左端が図1および図2のDCHE入口位置P1に対応し、貫通領域200Aと延長領域200Bの境界がDCHE出口位置P2に対応し、フィン200の図中右端が図1および図2の延長型フィンチューブDCHE出口位置P3にそれぞれ対応する。したがって、DCHE入口位置P1における空気の水蒸気分圧がPva-inとなり、DCHE出口位置P2における空気の水蒸気分圧がPva-out、延長型フィンチューブDCHE出口位置P3における空気の水蒸気分圧がPva-outとなる。
この結果、空気の流通路の最上流である図中左端から隣接するフィン200間に供給される空気は、フィン200に塗布されている吸着材の水分を脱着しつつ下流側へ流れる。その途中の貫通領域200Aと延長領域200Bの境界であるDCHE出口位置P2では、図2に示すようにTa-out=Tdとなり冷媒から空気への熱の移動はなくなるが、図1に示すように差(Pvd−Pva-out)は相当大きな値として残っている。これはその分の脱着の駆動力が残っていることを意味する。本形態におけるフィン200は、差(Pvd−Pva-out)が零となる延長型フィンチューブDCHE出口位置P3まで延長した延長領域200Bを有するので、DCHE出口位置P2では差(Pvd−Pva-out)に基づき残っていた脱着の駆動力を全て回収して脱着消費エネルギーに変換することができる。この結果、従来のDCHEと比較して脱着消費エネルギー量を低減し得る。
なお、本実形態では延長領域200Bを差(Pvd−Pva-out)が零となる位置まで延長したが、これに限るものではない。DCHE出口位置P2を超えて延長されていればその延長長さに応じて差(Pvd−Pva-out)を小さくすることができ、小さくした分だけ脱着の駆動力を回収し得る。一方、差(Pvd−Pva-out)が零となる延長型フィンチューブDCHE出口位置P3を超えて延長しても延長の効果は得られない。延長型フィンチューブDCHE出口位置P3で脱着の駆動力が零となるからである。
図4は、従来技術との比較において示す本形態に係る延長型フィンチューブDCHEIの脱着消費熱量を示す特性図である。同図に示すように、本形態によれば、従来のDCHEの脱着消費量を100としたとき塗布フィン延長長さδがL2、2・L2、10・L2と増大するに従い徐々に減少していることが分かる。このように、延長領域200Bを形成することで脱着消費量を低減し得る。
なお、上記実施の形態は、延長型フィンチューブDCHEIであるが、本発明の対象となる吸着材塗布熱交換器は、これに限るものではない。例えば、コルゲートフィン型の吸着材塗布熱交換器熱交換器であっても良い。すなわち、一般には、次の条件を満たしていれば良い。フィンに接触しながら一方向に流れて冷媒と熱交換する空気の流路の入口から出口に至る各位置における空気の温度と吸着材の温度との関係を表す図2のような温度特性を求め、該温度特性において、空気の温度Taと吸着材の温度Tdとが同一となる位置を第1の位置とし、空気が供給される入口から出口に至る各位置における空気の水蒸気分圧Pvaと、吸着材の水蒸気分圧Pvdの関係を表す水蒸気分圧特性において、前記第1の位置に対応する位置における差(Pvd−Pva)が零となる位置を第2の位置として、第1の位置から第2の位置まで、第2の位置を上限としてフィンを延長すれば良い。
次に、上記実施の形態の係る延長型フィンチューブDCHEIを適用したヒートポンプシステムの一例を図面に基づき説明しておく。
図5は本発明の第1の実施の形態に係るヒートポンプシステムを示すブロック線図である。同図に示すように、本形態に係るヒートポンプシステムは、冷媒を圧縮する圧縮機1から第1の熱交換器2、膨張弁3、第2の熱交換器である延長型フィンチューブDCHEI、膨張弁5、第3の熱交換器6を経て圧縮機1に戻る冷媒の循環路を形成することにより、延長型フィンチューブDCHEIおよび第3の熱交換器6で熱交換される空気を熱源として第1の熱交換器2で熱交換される被加熱媒体を加熱するように構成してある。ここで、第1の熱交換器2は圧縮機1で圧縮された高温・高圧の冷媒を用いて被加熱媒体を加熱する凝縮器やCO冷媒を用いる場合のガスクーラーで構成してある。第2の熱交換器である延長型フィンチューブDCHEIは膨張弁3で膨張させた低温の冷媒を蒸発させて空気と熱交換させる吸着熱交換器として機能するとともに、膨張弁3を全開とすることにより脱着熱交換器としても機能するように構成してある。第3の熱交換器6は第2の熱交換器である延長型フィンチューブDCHEIに対してタンデムに接続してあり、常に蒸発器として機能する。
空気流路7は第2の熱交換器である延長型フィンチューブDCHEIと第3の熱交換器6でそれぞれ熱交換を行う空気を、ファン8の吸引力により延長型フィンチューブDCHEI側から第3の熱交換器6側に向けて流通させる。さらに詳言すると、空気流路7は、基本的には延長型フィンチューブDCHEI側の空気吸入口から外気OAを吸入して延長型フィンチューブDCHEIおよび第3の熱交換器6を通過した後、第3の熱交換器6側の空気排気口から排気EAを排出するように構成してある。さらに、空気流路7は、延長型フィンチューブDCHEI側の空気吸入口と第3の熱交換器6側の空気排出口との間で循環空気RAを流通させるためのバイパス通路9を有するとともに、空気の通路を切替える切替手段としてのダンパ10,11,12を有している。ここで、ダンパ10は空気吸入口の近傍でバイパス通路9の出口の上流位置に、ダンパ11は空気排出口の近傍でバイパス通路9の入口の下流位置に、ダンパ12はバイパス通路9の途中にそれぞれ配設されている。かくして、ダンパ10,11を開き、且つダンパ12を閉じた状態で、前記空気吸入口から流入した外気OAが第2および第3の熱交換器I,6で熱交換して前記空気排出口から排気EAとして排出されるモードと、ダンパ10,11を閉じ、且つダンパ12を開いた状態で、第2および第3の熱交換器で熱交換しつつ循環空気RAがバイパス通路9を介して循環されるモードとの2種類のモードで運転される。
空気流路7における延長型フィンチューブDCHEIの入口側と出口側とには絶対湿度センサ13,14が配設してある。かかる絶対湿度センサ13,14が計測する延長型フィンチューブDCHEIの入口側と出口側との絶対湿度を比較することにより吸着材が平衡吸着状態に至ったことを検出できる。平衡吸着状態では第2の熱交換器Iの入口側と出口側との絶対湿度に差がなくなるからである。
かかる本形態では、膨張弁3で膨張させた低温の冷媒を蒸発させて空気と熱交換させる吸着熱交換器として延長型フィンチューブDCHEIを機能させる吸着運転モードと、膨張弁3を全開とすることにより脱着熱交換器として第2の熱交換器を機能させる脱着運転モードとの2種類の運転を行うことができる。
かかる吸着運転モードおよび脱着運転モードの態様とともに、本形態に係るヒートポン
プシステムの作用を説明する。図6は吸着運転モード時の態様を示すブロック線図、図7
は脱着運転モード時の態様を示すブロック線図である。
図6に示す吸着運転モードは、第1及び第2の膨張弁3,5を絞り、延長型フィンチューブDCHEIを吸着熱交換器として機能させ、第3の熱交換器6を蒸発器として機能させることにより行う。また、当該運転モードでは、ダンパ10,11を開き、且つダンパ12を閉じて空気流路7の空気吸入口から外気OAを取込むとともに、延長型フィンチューブDCHEIにおける熱交換に伴い水分が吸着されて乾燥した吸着空気AAを第3の熱交換器6でさらに熱交換し、その後空気排出口から排気EAとして排出する。
かかる吸着運転モードでは、圧縮機1で圧縮されて高温高圧となった冷媒が凝縮器ない
しガスクーラーとして機能する第1の熱交換器2で被加熱媒体を加熱した後、第1の膨張
弁3に至る。第1の膨張弁3で冷媒を断熱膨張させることにより延長型フィンチューブDCHEIが吸着熱交換器として機能して空気流路7を流通することにより熱交換される空気の除湿乾燥を行うことができる。同時に、延長型フィンチューブDCHEIで熱交換した冷媒を第2の膨張弁5で膨張させることにより延長型フィンチューブDCHEIにタンデムに接続された第3の熱交換器6を蒸発器として機能させることができる。ここで、第3の熱交換器6では延長型フィンチューブDCHEIで熱交換されて除湿乾燥され、露点温度が第3の熱交換器6の蒸発温度より低くなっている吸着空気AAと熱交換させることができるので、第3の熱交換器6における着霜を防止することができる。
この結果、被加熱媒体を加熱するというヒートポンプシステムとしての本来の運転は阻
害されることなく、フロストフリー運転が可能になる。ここで、第2の膨張弁5における
開度を調整することにより第3の熱交換器6における蒸発温度の制御が可能になり、しか
も吸着熱交換器として機能する延長型フィンチューブDCHEIと第3の熱交換器6におけるそれぞれの冷媒蒸発温度が異なるので、吸着材の吸着過程において、熱源空気の潜熱と顕熱とを分けて利用することが可能になる。
かかる吸着運転モードを継続すると延長型フィンチューブDCHEIにおける吸着材が平衡吸着状態となり、空気中の水分の吸着・除去能力がなくなる。したがって、吸着材が平衡吸着状態となった場合には、脱着運転モードを行って吸着材の再生を行う必要がある。そこで、平衡吸着状態が絶対湿度センサ13,14により検出された場合には、脱着運転モードに移行させる。
図7に示す脱着運転モードは、第1の膨張弁3を全開とし、第2の膨張弁5のみを絞る
ことにより、延長型フィンチューブDCHEIを脱着熱交換器として機能させ、第3の熱交換器6のみを蒸発器として機能させることにより行う。また、当該運転モードではダンパ10,11を閉じ、且つダンパ12を開いて延長型フィンチューブDCHEIで熱交換した脱着空気DAがバイパス通路9を介し循環空気RAとして循環されるようにしておく。
かかる脱着運転モードでも、圧縮機1で圧縮されて高温高圧となった冷媒が第1の熱交換器2で被加熱媒体を加熱する。その後、冷媒は第1の膨張弁3で膨張されることなくこれを通過し延長型フィンチューブDCHEIに至る。この結果、延長型フィンチューブDCHEIが脱着熱交換器として機能する。これに伴い延長型フィンチューブDCHEIで熱交換される空気が昇温されて吸着材から水を脱着させ高温高湿の脱着空気DAとして第3の熱交換器6に至る。ここで、第2の熱交換器Iで熱交換を行うことにより冷却された冷媒を第2の膨張弁5で断熱膨張させているので、第3の熱交換器6は蒸発器として機能する。このときの冷媒飽和温度は脱着空気DAの露点温度よりも低く、0度よりも高くなるようにしておく。この結果、第1の熱交換器2による被加熱媒体の加熱は継続することができる。
一方、延長型フィンチューブDCHEIにおける熱交換で高温高湿状態となった脱着空気DAは第3の熱交換器6で熱交換されることにより潜熱および顕熱が回収される。この結果、脱着空気DA中の水分がそのまま外部に排出される。すなわち、吸着運転モードにより吸着材に付着した水分は延長型フィンチューブDCHEIから第3の熱交換器6に向けて流通する脱着空気DAを媒体として第3の熱交換器6で排出することができる。このことにより吸着材が再生されて再び水分を吸着することが可能な状態となる。かかる再生完了状態は、本形態の場合、絶対湿度センサ13,14により検出している。
ここで、本形態においてはバイパス通路9を設けて空気を循環させる(脱着空気DA、循環空気RA)ようにしているが、このことにより排気損失がゼロになり、システム性能を向上させることができる。すなわち、脱着空気DAを循環させることで脱着過程消費エネルギーを当該ヒートポンプシステムの蒸発熱として全部回収することができる。ただ、脱着機能のみを考慮すれば、バイパス通路9は、原理的には必ずしも必要ではない。
上述の如き吸着運転モードおよび脱着運転モードは、図示しない制御手段として、絶対湿度センサ13,14が計測する絶対湿度を表す信号に基づき所定の処理を行って、膨張弁3,5等の動作を制御することにより行う。
本発明はヒートポンプ等の熱交換機器を製造・販売する産業分野において有効に利用す
ることができる。
I 延長型フィンチューブDCHE(第2の熱交換器)
1 圧縮機
2 第1の熱交換器
3 第1の膨張弁
5 第2の膨張弁
6 第3の熱交換器
7 空気流路
9 バイパス通路
100 伝熱管
200 フィン
200A 貫通領域
200B 延長領域








Claims (2)

  1. 伝熱管を流通する冷媒から伝達される熱の伝熱面積を拡大する熱伝導部材としてのフィンを備え、フィンの表面に吸着材が塗布された吸着材塗布熱交換器の作製方法であって、
    前記フィンに接触しながら一方向に流れて前記冷媒と熱交換する空気の流路の入口から出口に至る各位置における空気の温度Taと吸着材の温度Tdとを求め、空気の温度Taと吸着材の温度Tdが同一になる位置を出口とし、
    求めた空気の温度Ta、吸着材の温度Tdに関連して、前記入口から前記出口に至る各位置における前記空気の水蒸気分圧Pva、及び、前記吸着材の水蒸気分圧Pvdの関係を水蒸気分圧特性として表し、
    前記水蒸気分圧特性による、前記出口から前記入口の反対側での(吸着材の水蒸気分圧Pvd−空気の水蒸気分圧Pva)に基づき、前記出口から前記入口の反対側で、空気の水蒸気分圧Pvaが増大して、(吸着材の水蒸気分圧Pvd−空気の水蒸気分圧Pva)が減少するように、前記フィンの長さを前記出口から延長して、前記フィンの面積を設定する
    ことを特徴とする吸着材塗布熱交換器の作製方法。
  2. 請求項1に記載する吸着材塗布熱交換器の作製方法において、
    前記吸着材塗布熱交換器は、
    伝熱管の軸方向に交差する面を有し、前記軸方向に沿って並列された複数の平板で構成されるフィンと、前記フィンを貫通する複数の伝熱管とを有する吸着材塗布フィン延長型熱交換器で形成され、
    増加された面積の部位の前記フィンには、伝熱管が貫通することなく吸着材のみが塗布されている
    ことを特徴とする吸着材塗布熱交換器の作製方法。
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