JP6589610B2 - 無線通信装置およびモード制御方法 - Google Patents

無線通信装置およびモード制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信装置およびモード制御方法に関する。
Wi‐Fi方式に代表される無線通信の規格に則って無線通信を実行する無線通信装置が知られている。
また、節電モードが設定されたプリンター本体は、無線受信を検知すると通常モードを設定する構成が知られている(特許文献1参照)。
特開平5‐342388号公報
無線通信には幾種類かの方式がある。また、これら無線通信の各方式は、無線通信を実行する無線通信装置に求められる処理負担がそれぞれに異なることがある。そのため、無線通信装置が、ある方式の無線通信を異なるモードのいずれにおいても実行しようとした場合に、一部のモードで無線通信の動作が不安定になる虞があった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、無線通信が安定して実行されるようにモードを適切に制御する無線通信装置およびモード制御方法を提供する。
本発明の態様の1つは、消費電力が異なる複数のモードの中のいずれかのモードに移行して動作可能な無線通信装置であって、前記モードの移行を制御する制御部と、無線通信を実行する無線通信部と、を有し、前記制御部は、無線通信のアクセスポイントとして動作する前記無線通信部の第1無線機能を無効化する場合に、前記複数のモードに含まれる第1モードへ移行し、前記第1無線機能を有効化する場合に、前記複数のモードに含まれるモードであって前記第1モードよりも消費電力が大きい第2モードへ移行する。
当該構成によれば、無線通信装置は、アクセスポイントとして動作する無線通信部の第1無線機能を有効化する場合には、第1モードよりも消費電力が大きい第2モードへ移行する。従って、処理負担が比較的重い第1無線機能による動作が安定する。
本発明の態様の1つは、少なくとも前記第1モードでは、外部のアクセスポイントを介した無線通信を実行する前記無線通信部の第2無線機能の有効化を許容するとしてもよい。
当該構成によれば、無線通信装置は、無線通信部が外部のアクセスポイントを介した無線通信を実行する場合には、第1モードで動作し、無線通信部がアクセスポイントとして動作する場合には、第2モードで動作する。
本発明の態様の1つは、前記制御部は、前記第1無線機能の有効化又は無効化と前記第2無線機能の有効化又は無効化との組み合わせに応じて前記モードの移行を制御するとしてもよい。
当該構成によれば、第1無線機能の有効化又は無効化と第2無線機能の有効化又は無効化との組み合わせに応じて、動作が安定する最適なモードへ移行することができる。
本発明の態様の1つは、前記制御部は、前記第2モードでは、CPUのクロック周波数を前記第1モードで採用する当該クロック周波数よりも高くするとしてもよい。
当該構成によれば、第2モードではCPUのクロック周波数が第1モードよりも高まることにより、処理負担が比較的重い第1無線機能による動作が安定する。
本発明の態様の1つは、前記第1モードおよび第2モードはいずれも、前記複数のモードに含まれるモードのうち最も消費電力が大きいモード以外のモードであるとしてもよい。
当該構成によれば、いずれも省電力効果がある第1モード、第2モードの間で、モードの移行を行うことができる。
本発明の態様の1つは、無線通信装置は、外部機器と近距離無線通信を実行可能な近距離無線通信部を更に有し、前記第1モードにおいて前記近距離無線通信部は前記外部機器と近距離無線通信を実行することにより、前記第1無線機能を有効化した場合の前記無線通信部との無線通信に必要な設定情報を前記外部機器へ送信するとしてもよい。
当該構成によれば、無線通信装置は、第1無線機能による無線通信に必要な設定情報を、第1モードでの動作中に近距離無線通信を利用して外部機器に提供することができる。
本発明の態様の1つは、前記近距離無線通信を契機として、前記制御部は、前記第1モードから前記第2モードへ移行し、前記第1無線機能を有効化するとしてもよい。
当該構成によれば、近距離無線通信を契機として無線通信装置は自動的に第2モードへ移行し、外部機器との間で第1無線機能による無線通信を実行する環境を整えることができる。
本発明の技術的思想は、無線通信装置という物以外によっても実現される。例えば、これまで説明した無線通信装置が実行する工程を方法(モード制御方法)の発明として捉えることが可能である。また、当該方法をコンピューターに実行させるプログラムの発明を把握することができる。また、当該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な記憶媒体も一つの発明として成り立つ。
本実施形態にかかるシステムの構成を概略的に例示するブロック図。 実施例1にかかるモード制御処理を示すフローチャート。 実施例2にかかるモード制御処理を含む処理を示すフローチャート。
以下では、各図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
本実施形態において、無線通信装置とは、無線通信機能を有し、消費電力が異なる複数のモードの中のいずれかのモードに移行して動作可能な装置全般を指す。無線通信装置の例としては、プリンターや、スキャナーや、ファクシミリや、コピー機や、これら複数の製品の機能を兼ね備えたデジタル複合機等、様々な製品が該当する。むろん、無線通信装置は、このような例に限定されない。
図1は、本実施形態にかかるシステム1の構成を概略的に示している、図1には、無線通信装置10、端末装置80、中継装置(アクセスポイント。以下、APと称する。)90が示されている。
端末装置80には、例えば、パーソナルコンピューター(PC)、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末など、無線通信機能を有するあらゆる端末が該当する。この意味で、端末装置80も無線通信装置の一種である。AP90は、無線LAN(Local Area Network)の中継機として機能し、自身が管理する無線LANを識別するためのネットワーク識別情報を有している。ネットワーク識別情報とは、例えば、SSID(Service Set Identifier)である。AP90は、有線LANとの接続機能を有していてもよいし、また、インターネットとLANとを仲介するルーターとしても機能し得る。
図1では、無線通信装置10を、制御部20、表示部30、プリンター部40、スキャナー部50、無線通信部60、NFC部70等を含む複合機として示している。制御部20は、例えば、CPU21やROMやRAM等を有するICを含んで構成される。また、制御部20は、記憶部23を有する。制御部20では、CPU21が、ROMや記憶部23等の記憶媒体に記憶されたプログラムに従った処理を実行することにより、無線通信装置10の各構成の挙動を制御する。
制御部20は、クロック制御回路22を有する。クロック制御回路22は、システムクロックを発生し、CPU21にシステムクロックを供給する。制御部20の指示により、クロック制御回路22は、発生させるシステムクロックのクロック周波数(CPU21のクロック周波数)を切替えることができる。
表示部30は、無線通信装置10に関する様々な情報を示すための部位であり、例えば液晶ディスプレイ(LCD)を含んで構成される。表示部30は、LCDをいわゆるタッチパネルとしても機能させることにより、ユーザーの操作を受け付けるための操作受付部の一部を兼ねるとしてもよい。むろん操作受付部は、タッチパネル以外にも物理的なボタン等を含んでいてもよい。また、表示部30は、発光状態(点灯、点滅、消灯等)により無線通信装置10の状態をユーザーに示すための発光器を含んでいるとしてもよい。発光器は、例えばLEDである。
プリンター部40は、外部から送信された印刷ジョブに基づく印刷を印刷媒体へ行うための機構である。プリンター部40が採用し得る印刷方式は、インクジェット方式やレーザー方式等様々である。
スキャナー部50は、原稿を光学的に読み取るための機構であり、原稿台、光源、光学系、撮像素子等を有する。また、スキャナー部50は、原稿トレイに載置された原稿を搬送する自動給紙装置(ADF:Auto Document Feeder)を有するとしてもよい。
制御部20は、このようなプリンター部40やスキャナー部50の挙動も制御する。いうまでもなく、制御部20は、スキャナー部50に原稿を読み取らせて生成させた画像データに基づく印刷をプリンター部40に実行させる、つまり原稿をコピーさせることも可能である。プリンター部40を有する点で、無線通信装置10をプリンターと呼ぶことができる。同様に、スキャナー部50を有する点で、無線通信装置10をスキャナーと呼ぶことができ、プリンター部40およびスキャナー部50を有する点で、無線通信装置10をコピー機と呼ぶことができる。
無線通信部60は、無線通信のAPとして動作する第1無線通信部61と、外部のAP(図1ではAP90)を介した無線通信を実行する第2無線通信部62とを有する。具体的には、第1無線通信部61は、Wi‐Fi Direct方式に従った無線通信におけるAPとして動作する。つまり、無線通信装置10において第1無線通信部61の機能が有効化された状態では、無線通信装置10がAPとしても振る舞う。第1無線通信部61は、APとしての自身が管理する無線LANを識別するためのネットワーク識別情報(SSID)を有している。一方、第2無線機能62は、Wi‐Fi方式に従った無線通信を実行可能である。Wi‐Fi方式、Wi‐Fi Direct方式はそれぞれ、無線LANの規格であるIEEE802.11の規格群による無線通信方式であり、Wi‐Fi Allianceによって認証されている。第1無線通信部61による機能を第1無線機能と呼び、第2無線通信部62による機能を第2無線機能と呼ぶ。第1無線通信部61はAPとして動作するものであるため、無線通信装置10にとって、第1無線通信部61を動作させるときの処理負担の方が、第2無線通信部62を動作させるときの処理負担よりも大きい。
NFC部70は、いわゆる近距離無線通信のためのNFC(Near Field Communication)方式に従った無線通信を実行可能である。図示は省略しているが、無線通信装置10は、外部と有線で接続するためのインターフェイスを更に有しているとしてもよい。
端末装置80も、Wi‐Fi方式に従った無線通信を実行可能な無線通信部81や、近距離無線通信を実行可能なNFC部82を構成の一部として有している。
無線通信装置10は、電源オン状態にあっては、消費電力が異なる複数のモードのいずれかで動作可能である。無線通信装置10は、有する能力を基本的に制限しない通常モードと、通常モードと比較して能力を制限することで通常モードよりも消費電力を抑えた省電力モードとのいずれかを採用して動作する。通常モードは、最も消費電力が大きいモードの一例である。省電力モードを、省エネモード、節電モード等と称してもよい。本実施形態では、無線通信装置10が採用可能な省電力モードは複数ある。以下では、省電力モードとしての、第1省電力モードと、第1省電力モードよりも消費電力が大きい第2省電力モードとについて主に言及するが、第3、第4…の省電力モードも存在し得る。
実施例1:
図2は、制御部20が実行するモード制御処理(モード制御方法)をフローチャートにより示している。当該処理は、無線通信装置10のモードが通常モードである状態で開始される。図2を用いて説明する実施形態を便宜上、実施例1とも呼ぶ。
ステップS100では、制御部20は、省電力モードへの移行条件が成立したか否か判定し、成立した場合にはステップS110へ進み、成立しない場合には当該判定を繰り返す。
ステップS100における判定方法の一例を説明する。
例えば、記憶部23は、無線通信装置10が有する機能毎の状態を記憶する。ここで言う機能とは、図1の例で言えば、表示部30、プリンター部40、スキャナー部50、無線通信部60(第1無線通信部61、第2無線通信部62)、NFC部70等である。このような記憶部23の記憶内容は、無線通信装置10の状況に応じて随時更新される。機能毎の状態は、稼働状態、待機状態、無効状態、のいずれかに分かれる。
稼働状態とは、能力を制限することなく動作可能な状態を指し、待機状態とは、稼働状態よりも能力や即応性を低下させた状態を指す。各機能は、待機状態では、稼働状態と比べて消費電力を抑えている。一方、無効状態とは、ユーザーによる設定で当該機能が無効化された状況を意味する。ユーザーは、前記操作受付部を操作することにより、無線通信装置10の機能それぞれの有効化/無効化を任意に設定することができる。制御部20は、無効に設定された機能については、無効状態である旨を記憶部23に書き込む。制御部20は、無効状態の機能については、その後ユーザーの操作に応じて有効に設定し直されない限り、無効状態を維持する。制御部20は、無効状態とした機能については、当該機能への電力供給を断ったり、当該機能を実現させるアプリケーションソフトウェアを停止させたりする等して、当該機能を完全に停止させる。言い換えると、無効状態ではない(有効化されている)機能が、稼働状態と待機状態とのいずれかとなる。
有効化されている各機能は、例えば、自身による所定の処理を実行しない状態が一定時間以上継続した場合に待機状態へ遷移し、自身は待機状態である旨を制御部20へ通知する。また、各機能は、待機状態で起動の指示を受けた場合に稼働状態へ遷移し、自身は稼働状態である旨を制御部20へ通知する。前記起動の指示とは、例えば、プリンター部40であれば、外部からの印刷ジョブの受信や、ユーザーからのコピーの開始指示等が該当し、スキャナー部50であれば、ユーザーからのスキャンの開始指示やコピーの開始指示等が該当する。また、表示部30であれば、操作受付部に対するユーザーによる何らかの操作等が前記起動の指示に該当する。また、無線通信部60(第1無線通信部61、第2無線通信部62)やNFC部70であれば、外部からの所定の通信等が前記起動の指示に該当する。
制御部20は、上述のような状態の通知(状態通知)をいずれかの機能から受けたとき、記憶部23が記憶している機能毎の状態を、当該通知により更新する。例えば、プリンター部40から状態通知を受けた場合、記憶部23が現在記憶しているプリンター部40の状態を、当該状態通知の内容により更新する。そして、制御部20は、このような更新後の記憶部23の記憶内容を参照して、省電力モードへの移行条件が成立するか否か判定する。当該移行条件としては様々な例が考えられるが、一例として、制御部20は、各機能の中でも比較的消費電力が大きい表示部30、プリンター部40、スキャナー部50の全てが稼働状態でない(待機状態か無効状態のいずれかである)ことを移行条件とする。このような所定の移行条件が成立している場合に、制御部20はステップS100において“Yes”と判定し、ステップS110へ進むことができる。
ステップS110では、制御部20は、通常モードからの移行先とすべき省電力モードを決定する。ここでは、移行先を第1省電力モードと第2省電力モードとのどちらかに決定する場合について説明する。制御部20は、記憶部23の記憶内容を参照し、第1無線通信部61が無効状態であれば、移行先を第1省電力モードに決定し、ステップS120へ進む。一方、制御部20は、記憶部23の記憶内容を参照し、第1無線通信部61が有効化されていれば(稼働状態か待機状態のいずれかであれば)、移行先を第2省電力モードに決定し、ステップS150へ進む。
ステップS120では、制御部20は、無線通信装置10を現在のモード(通常モード)から第1省電力モードへ移行させる。通常モードから第1省電力モードへの移行に際しては、制御部20は、CPU21のクロック周波数を、通常モードで採用する通常クロック周波数から、通常クロック周波数よりも低い第1クロック周波数へ切替える。つまり、制御部20はクロック制御回路22に指示し、CPU21のクロック周波数を、現在の通常クロック周波数から第1クロック周波数へ切替えさせる。あくまで一例であるが、通常クロック周波数は768MHzであり、第1クロック周波数は16MHzである。
一方、ステップS150では、制御部20は、無線通信装置10を現在のモード(通常モード)から第2省電力モードへ移行させる。通常モードから第2省電力モードへの移行に際しては、制御部20は、CPU21のクロック周波数を、通常クロック周波数から、通常クロック周波数よりも低い第2クロック周波数へ切替える。つまり、制御部20はクロック制御回路22に指示し、CPU21のクロック周波数を、現在の通常クロック周波数から第2クロック周波数へ切替えさせる。なお、第2クロック周波数は、第1クロック周波数より高い。あくまで一例であるが、第2クロック周波数は64MHzである。
各省電力モードでは、上述したようにプリンター部40等の機能が稼働状態でないため、通常モードと比較して無線通信装置10全体の消費電力が小さくなる。さらに、各省電力モードでは上述したようにクロック周波数を低下させることで、制御部20による処理速度が低下し、ひいては制御部20がコントロールする無線通信装置10全体の処理能力が低下するものの、消費電力をより小さくすることができる。
第1省電力モードでは、ユーザーは、第1無線機能を利用することはできないが、第2無線機能を利用することは可能である。つまり、無線通信装置10において第2無線通信部62が有効化されていれば、ユーザーは、例えば端末装置80を操作することにより、AP90を介したWi‐Fiによる端末装置80と無線通信装置10との無線通信を実行させることができる。第1省電力モードは、第1モードの一例である。
一方、第2省電力モードでは、ユーザーは、第1無線機能と第2通信機能とのいずれも利用することができる。第2省電力モードでは、無線通信装置10において第1無線通信部61は有効化されている。従って、無線通信装置10において第2無線通信部62も有効化されていれば、ユーザーは、例えば端末装置80を操作することにより、接続先のAPとして、AP90と第1無線通信部61とのいずれかを選択(SSIDを選択)し、選択した方のAPを介して端末装置80と無線通信装置10との無線通信を実行させることができる。このとき、接続先のAPとして第1無線通信部61を選択した場合には、端末装置80と無線通信装置10は、外部のAP90を介さない直接的な無線通信、つまりWi‐Fi Directによる通信を行うことになる。第2省電力モードは、第2モードの一例である。ただし、第2省電力モードの状況で第2無線通信部62が無効化されている場合は、ユーザーは、第1無線機能を利用することはできるが、第2無線機能を利用することはできない。
ステップS120で第1省電力モードへ移行した後、制御部20は、第1無線通信部61を有効化する操作がなされたか否かを繰り返し判定する(ステップS130)。つまり、ユーザーの前記操作受付部の操作による、第1無線通信部61を有効化すべき旨の指示があったか否か判定し、当該指示があった場合には、ステップS150へ進む。一方、第1無線通信部61を有効化すべき旨の指示が無い場合、制御部20は、ステップS130からステップS140へ進む。
ステップS130の判定からステップS150へ進んだ場合、制御部20は、無線通信装置10を現在のモード(第1省電力モード)から第2省電力モードへ移行させるとともに、無効状態としている第1無線通信部61を有効化する。つまり制御部20は、CPU21のクロック周波数を、第1クロック周波数から第2クロック周波数へ切替える。さらに、記憶部23における第1無線通信部61の状態に関する現在の記憶内容(無効状態)を削除するとともに、第1無線通信部61を実現させるアプリケーションソフトウェアを起ち上げる等して、第1無線通信部61を有効化する。
ステップS130の判定からステップS140へ進んだ場合、制御部20は、通常モードへの復帰条件が成立したか否か判定し、成立した場合にはステップS180へ進み、成立しない場合にはステップS130以降の処理を繰り返す。ステップS140では、制御部20は、現在の記憶部23の記憶内容を参照し、通常モードへの復帰条件が成立するか否か判定する。当該復帰条件としては様々な例が考えられるが、一例として、制御部20は、表示部30、プリンター部40、スキャナー部50のいずれか一つ以上について、状態が稼働状態に更新されたことを復帰条件とする。このような所定の復帰条件が成立している場合に、制御部20はステップS140からステップS180へ進むことができる。
ステップS150で第2省電力モードへ移行した後、制御部20は、第1無線通信部61を無効化する操作がなされたか否かを繰り返し判定する(ステップS160)。つまり、ユーザーの前記操作受付部の操作による、第1無線通信部61を無効化すべき旨の指示があったか否か判定し、当該指示があった場合には、ステップS120へ進む。一方、第1無線通信部61を無効化すべき旨の指示が無い場合、制御部20は、ステップS160からステップS170へ進む。
ステップS160の判定からステップS120へ進んだ場合、制御部20は、有効化している第1無線通信部61を無効化するとともに、無線通信装置10を現在のモード(第2省電力モード)から第1省電力モードへ移行させる。つまり制御部20は、記憶部23における第1無線通信部61の状態に関する現在の記憶内容を無効状態へ更新するとともに、第1無線通信部61を実現させるアプリケーションソフトウェアを停止する等して、第1無線通信部61を無効化する。さらに制御部20は、CPU21のクロック周波数を、第2クロック周波数から第1クロック周波数へ切替える。
ステップS160の判定からステップS170へ進んだ場合、制御部20は、通常モードへの復帰条件が成立したか否か判定し、成立した場合にはステップS180へ進み、成立しない場合にはステップS160以降の処理を繰り返す。ステップS170における判定の方法は、ステップS140と同じである。
ステップS180では、制御部20は、無線通信装置10を現在のモードから通常モードへ移行させる。このとき制御部20は、現在のモードが第1省電力モードであれば、CPU21のクロック周波数を、第1クロック周波数から通常クロック周波数へ切替える。一方、現在のモードが第2省電力モードであれば、CPU21のクロック周波数を、第2クロック周波数から通常クロック周波数へ切替える。制御部20は、このような通常モードへの移行後、ステップS100以降の処理を繰り返す。
このように本実施形態によれば、無線通信装置10では、無線通信のAPとして動作する無線通信部60の第1無線通信部61(第1無線機能)を無効化する場合に、制御部20は複数のモードに含まれる第1モード(第1省電力モード)へ移行し、第1無線通信部61を有効化する場合に、制御部20は当該複数のモードに含まれるモードであって第1モードよりも消費電力が大きい第2モード(第2省電力モード)へ移行する。これにより、有効化させたときの制御部20や無線通信部60の処理負担が比較的重い(第2無線通信部62を有効化させる場合と比較して重い)第1無線通信部61の動作が安定する。特に、第2モードでは、第1モードよりもCPU21のクロック周波数を上げて処理能力を向上させる。これにより、第1無線通信部61の動作が安定する。また、APとして動作する第1無線通信部61を無効化する場合には第1モードへ移行することにより、第2モードのままでいるよりも省電力効果を奏することができる。
また本実施形態によれば、無線通信装置10は、第1モードでは、第2無線通信部62(第2無線機能)による無線通信を許容する。従って、無線通信部60が外部のAP90を介した無線通信を実行する場合には、より省電力効果が高い第1モードで動作し、無線通信部60がAPとして動作する場合には、当該動作を安定させるために第2モードで動作すると言える。
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば後述するよう例を採用可能である。
実施例2:
図3は、モード制御処理(モード制御方法)を一部に含む処理をフローチャートにより示している。当該処理は、無線通信装置10のモードが第1省電力モードである状態で開始される。図3を用いて説明する実施形態を実施例2と呼ぶ。
ステップS200では、制御部20は、NFC部70へのNFCタッチが有ったか否かを継続的に監視し、NFCタッチが有った場合に、ステップS210へ進む。具体的には、ユーザーは、近距離無線通信の機能を有する外部機器(例えば、NFC部82を有する端末装置80)を、無線通信装置10のNFC部70へ接近させる。NFC部70は、例えば、NFCリーダー・ライダーであるとする。当該接近により、外部機器からの近距離無線通信を受信したNFC部70は、当該受信の結果を割り込みで制御部20へ通知する。制御部20は、このような通知が有った場合に“NFCタッチ有り”と判定する。
ステップS210では、制御部20は、所定の設定情報をNFC部70を介して前記外部機器へ送信する。所定の設定情報とは、第1無線機能を有効化した場合の無線通信部60との無線通信に必要な設定情報であり、例えば、APとして動作する第1無線通信部61が管理する無線LANを識別するためのSSIDや、当該SSIDに対応付けられたパスコード(パスワード)等が該当する。ステップS210の結果、ユーザーが無線通信装置10のNFC部70に接近させた端末装置80は、NFC部82を介して前記設定情報を取得することができる。なお、無線通信装置20のNFC部70からは、前記SSIDのみが端末装置80へ送信され、端末装置80の側で、受信した前記SSIDに対応付けられたパスコードを所定の変換式等で復元するとしてもよい。
ステップS220では、制御部20は、無線通信装置10を現在のモード(第1省電力モード)から第2省電力モードへ移行させる。つまり制御部20は、前記“NFCタッチ有り”の認識を契機として、NFC部70に前記設定情報を送信させ、かつ、モードの切替えを行う。実施例1でも説明したように、第1省電力モードから第2省電力モードへの移行に際しては、CPU21のクロック周波数を、第1クロック周波数から第2クロック周波数へ切替える。
ステップS230では、制御部20は、第1無線通信部61を有効化する。つまり、記憶部23における第1無線通信部61の状態に関する現在の記憶内容(無効状態)を削除するとともに、第1無線通信部61を実現させるアプリケーションソフトウェアを起ち上げる等して、第1無線通信部61を有効化する。第1無線通信部61を有効化した後は、無線通信装置10は、第1無線通信部61がAPとして働くことで、前記外部機器(無線通信部81を有する端末装置80)との間で外部のAP90を介さない直接的な無線通信、つまりWi‐Fi Directによる通信を行う(ステップS240)。端末装置80の無線通信部81は、無線通信装置10との近距離無線通信で取得した前記設定情報を用いて、AP(第1無線通信部61)へアクセスすることになる。
このようなステップS200〜S240の流れによれば、ユーザーが端末装置80を無線通信装置10のNFC部70に接近させる行為(無線通信装置10の制御部20に、前記“NFCタッチ有り”を認識させる行為)は、実施例1で説明した“第1無線通信部61を有効化すべき旨の指示”の一種に該当すると言える。つまり、実施例2を実施例1に組み合わせることを想定すると、制御部20は、ステップS130(図2)において、前記“NFCタッチ有り”を認識したとき、ステップS150へ進んでステップS210〜を実行することになる。
無線通信装置10がプリンターである場合、ユーザーは、第1無線通信部61(AP)を介しての端末装置80と無線通信装置10との無線通信が成立しているステップS240以降の状況を利用して、無線通信装置10に印刷を実行させることも可能である。
第2省電力モードにおいて、制御部20は、第1無線通信部61が外部機器から印刷ジョブを受信したか否か判定し(ステップS250)、受信した場合にはステップS260へ進む。ユーザーは、例えば端末装置80と無線通信装置10との近距離無線通信による前記設定情報の取得後、再度のNFCタッチ(端末装置80を無線通信装置10のNFC部70に接近させる行為)を実行する。この再度のNFCタッチを契機として、第1無線通信部61は、端末装置80の無線通信部81とのネゴシエーションの結果、端末装置80から印刷ジョブの送信を受ける。
前記印刷ジョブの受信に応じて、ステップS260では、制御部20は、無線通信装置10を現在のモード(第2省電力モード)から通常モードへ移行させる。この場合、実施例1でも説明したように、CPU21のクロック周波数を、第2クロック周波数から通常クロック周波数へ切替える。このようなステップS250,S260の流れは、実施例1におけるステップS170からステップS180へ進む流れ(図2)の一例に該当する。
無線通信装置10を通常モードへ復帰させた制御部20は、前記受信した印刷ジョブに基づく印刷をプリンター部40に実行させる(ステップS270)。
なお、ステップS250で第1無線通信部61が印刷ジョブを受信しないと判定した後は、制御部20は、ステップS260,S270を実行しないが、その後、ステップS250の判定を繰り返してもよいし、当然、ステップS160,S170(図2)の判定のループに入ってもよい。また、印刷ジョブの受信以外の無線通信(外部機器と第1無線通信部61との無線通信)は当然に実行され得る。
このように実施例2によれば、無線通信装置10では、第1モードにおいてNFC部70は外部機器と近距離無線通信を実行することにより、第1無線通信部61を有効化した場合の無線通信部60との無線通信に必要な設定情報を外部機器へ送信する。これにより、ユーザーは、外部のAPの中継を必要としない第1無線機能による無線通信(端末装置80と無線通信装置10との直接的な無線通信)に必要な設定情報を、無線通信装置10の第1モードでの動作中に容易に得ることができる。また、外部機器とNFC部70との近距離無線通信(NFCタッチ)を契機として、制御部20は、第1モード(第1省電力モード)から第2モード(第2省電力モード)への移行を行い、第1無線通信部61を有効化する。これにより、ユーザーはNFCタッチという極めて容易な操作で、外部のAPの中継を必要としない第1無線機能による無線通信(端末装置80と無線通信装置10との直接的な無線通信)の環境を得ることができる。
なお、無線通信装置10のNFC部70は、メモリーを有するタグ(NFCタグ)を兼ねたインターフェイスであるとしてもよい。この場合、NFCタグのメモリーに前記設定情報が予め書き込まれている。このようなNFC部70は、外部機器からの近距離無線通信を受信したとき、当該受信の結果を割り込みで制御部20へ通知する。制御部20は、このような通知が有った場合に“NFCタッチ有り”と判定する(ステップS200において“Yes”)。そして、NFC部70が前記NFCタグに保持している前記設定情報を、外部機器(NFC部82を有する端末装置80)が近距離無線通信により取得する(ステップS210)。
実施例3:
これまでは、第1無線通信部61を有効化する場合には第1省電力モードと第2省電力モードとのうち第2省電力モードへ移行し、第1無線通信部61を無効化する場合には第1省電力モードへ移行する構成を説明した。しかし、制御部20は、第1無線通信部61(第1無線機能)の有効化又は無効化と第2無線通信部62(第2無線機能)の有効化又は無効化との組み合わせに応じて、モードの移行を制御するとしてもよい。
一例として、無線通信装置10が採用可能なモードの一つである第3省電力モードというモードを想定する。第3省電力モードは、第2省電力モードよりも消費電力が大きいモードである。制御部20は、第3省電力モードでは、CPU21のクロック周波数を、第2クロック周波数よりも高い第3クロック周波数へ切替える。第3クロック周波数は、通常クロック周波数(例えば768MHz)と同じであってもよいし、通常クロック周波数より低い値であってもよい。なお、第3クロック周波数が通常クロック周波数と同じであっても同じでなくても、第3省電力モードにおける無線通信装置10は、通常モード時と比較して一部の機能を待機状態とする等して消費電力を抑制している。
このような状況で、制御部20は、例えば、第1無線通信部61が無効化かつ第2無線通信部62が有効化される場合に、第1省電力モードへ移行し、第1無線通信部61が有効化かつ第2無線通信部62が無効化される場合に、第2省電力モードへ移行し、第1無線通信部61および第2無線通信部62が有効化される場合に、第3省電力モードへ移行するとしてもよい。このような構成によれば、無線通信装置10は、無線通信部60の負荷の高まりに連れて、より処理能力が高いモードへ移行することができる。実施例3によれば、第1省電力モードを第1モードと呼んだとき、第2省電力モードや第3省電力モードが第2モードに該当する。
これまでの説明によれば、第1モードおよび第2モードは、基本的にはいずれも省電力モードに該当するものであったが、本発明は、そのような態様に限定されない。例えば、無線通信装置10の規格によっては、第1モードと第2モードとのうち消費電力が大きい第2モードは、通常モードであるとしてもよい。また、本実施形態において第2モードとは、第1モードと比べてCPUのクロック周波数が高いモードに限られず、CPUのクロック周波数が第1モードと同じであるが、結果的に第1モードよりも処理能力が高い(消費電力が大きい)モードをも指す。
1…システム、10…無線通信装置、20…制御部、21…CPU、22…クロック制御回路、23…記憶部、30…表示部、40…プリンター部、50…スキャナー部、60…無線通信部、61…第1無線通信部、62…第2無線通信部、70…NFC部、80…端末装置、81…無線通信部、82…NFC部、90…AP

Claims (7)

  1. 消費電力が異なる複数のモードの中のいずれかのモードに移行して動作可能な無線通信装置であって、
    前記モードの移行を制御する制御部と、
    無線通信を実行する無線通信部と、を有し、
    前記制御部は、無線通信のアクセスポイントとして動作する前記無線通信部の第1無線機能を無効化する場合に、前記複数のモードに含まれる第1モードへ移行し、前記第1無線機能を有効化する場合に、前記複数のモードに含まれるモードであって前記第1モードよりも消費電力が大きい第2モードへ移行し、
    前記第1モードおよび第2モードはいずれも、前記複数のモードに含まれるモードのうち最も消費電力が大きいモード以外のモードであることを特徴とする無線通信装置。
  2. 少なくとも前記第1モードでは、外部のアクセスポイントを介した無線通信を実行する前記無線通信部の第2無線機能の有効化を許容することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記制御部は、前記第1無線機能の有効化又は無効化と前記第2無線機能の有効化又は無効化との組み合わせに応じて前記モードの移行を制御することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記制御部は、前記第2モードでは、CPUのクロック周波数を前記第1モードで採用する当該クロック周波数よりも高くすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の無線通信装置。
  5. 外部機器と近距離無線通信を実行可能な近距離無線通信部を更に有し、
    前記第1モードにおいて前記近距離無線通信部は前記外部機器と近距離無線通信を実行することにより、前記第1無線機能を有効化した場合の前記無線通信部との無線通信に必要な設定情報を前記外部機器へ送信することを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の無線通信装置。
  6. 前記近距離無線通信を契機として、前記制御部は、前記第1モードから前記第2モードへ移行し、前記第1無線機能を有効化することを特徴とする請求項に記載の無線通信装置。
  7. 消費電力が異なる複数のモードの中のいずれかのモードに移行して動作可能な無線通信装置が実行するモード制御方法であって、
    無線通信のアクセスポイントとして動作する第1無線機能を無効化する場合に、前記複数のモードに含まれる第1モードへ移行し、前記第1無線機能を有効化する場合に、前記複数のモードに含まれるモードであって前記第1モードよりも消費電力が大きい第2モードへ移行し、
    前記第1モードおよび第2モードはいずれも、前記複数のモードに含まれるモードのうち最も消費電力が大きいモード以外のモードであることを特徴とするモード制御方法。
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