以下、実施形態の紙葉類処理システムを、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の紙葉類処理システム500の構成を示すブロック図である。
実施形態の紙葉類処理システム500は、図1に示すように、自動振分装置600と、コントロールサーバ700と、複数の紙葉類処理装置800とを備える。自動振分装置600と、コントロールサーバ700と、複数の紙葉類処理装置800とは、ネットワーク900を介して相互に通信する。
自動振分装置600は、例えばロボットハンドなどである。自動振分装置600は、積載された複数枚の紙葉類からなる紙葉類群を、複数の紙葉類処理装置800の何れかに振り分けて搬送する。
コントロールサーバ700は、紙葉類処理システム500を統括して制御する。コントロールサーバ700は、複数の紙葉類処理装置800の各々から処理状況情報を随時に取得する。コントロールサーバ700は、自動振分装置600が搬送する紙葉類群の情報を取得する。コントロールサーバ700は、複数の紙葉類処理装置800の処理状況情報、および紙葉類群の情報に基づいて、紙葉類群を複数の紙葉類処理装置800の何れかに振り分ける。
以下、図面を参照しながら紙葉類処理装置800の実施形態について、詳細に説明する。以下において、紙葉類処理装置800は、例えば、紙葉類として紙幣を処理する紙幣処理装置800である。
図2に示すように、紙葉類として紙幣を処理する紙幣処理装置800は、メインモジュール10、装填モジュール30、3つの施封モジュール60a、60b、60cを備える。これらのモジュールは、この順で一列に並んで配置され、互いに電気的かつ機械的に連結されている。メインモジュール10には、このメインモジュールおよび装置全体の動作を制御する主制御部12が設けられている。
図2および図4に示すように、主制御部12は、メインモジュール10内の制御ボードに設けられている。主制御部12は、各モジュールの動作を制御するとともに動作状態の効率等を算出するCPU12a、種々のデータ、制御プログラム、管理情報等を格納するメモリ12bを備えている。種々のデータとして、後述のオペレータID、日時、シリアル番号、アサイン情報、銀行のロゴ、管理者サインイメージ、各国言語のフォント等の結束帯に印字可能な印字情報、紙葉類の複数段の処理速度等がメモリ12bに格納されている。
主制御部12には、装置に種々の情報を入力する操作部17、および入力情報および装置の動作状態、処理状態等を表示する表示装置としてのモニタ15が接続されている。なお、操作部17とモニタ15とがタッチパネルとして一体に形成されていてもよい。装填モジュール30および3つの施封モジュール60a、60b、60cは、それぞれ各モジュールの動作を制御する副制御部31a、61aを有する。これらの副制御部31a、61aは、図示しないインターフェースおよびケーブルを介してメインモジュール10の主制御部12にLAN接続されている。主制御部12は、図示しないホストコンピュータに接続され、ホストコンピュータとの間で情報の送受信、情報整理が行われる。
主制御部12に接続された操作部17から操作員の操作によって、入金業務、整理業務などの取引方法の設定、装填庫への装填処理、装填庫内の紙幣の鑑査処理、処理した紙幣Pを収納する集積庫の設定、施封処理の設定、紙幣の判別レベルである正損レベル(正損度:Fitness Level)設定など処理装置の種々の動作設定が行われる。
また、主制御部12は、後述する鑑査装置18からの処理情報に応じて、単位時間の処理効率、複数日のそれぞれの処理効率、オペレータIDごとの処理効率、トータル処理枚数、トータル稼動時間を含む管理情報を算出し、メモリ12bに格納するとともに、モニタ15に表示する。
図2および図3に示すように、メインモジュール10は、多数枚の紙幣Pが積層状態で載置される供給部11と、この供給部11から紙幣Pを1枚ずつ取り出す取出し機構14と、取出し機構14によって取り出された紙幣Pを搬送する搬送路16とを有している。搬送路16には、複数組の図示しない無端状の搬送ベルトが搬送路を挟むように延設されている。取出された紙幣Pは、搬送ベルトに挟持されて搬送される。
図3、図5および図7に示すように、供給部11は、鉛直方向に対して角度θだけ傾斜して延びる支持面11aと、この支持面11aの下端から、支持面11aにほぼ直交方向に延びる載置面11bと、これら支持面11aおよび載置面11bの両側縁に沿って立設された一対のガイド壁11cと、を有している。支持面11aと載置面11bとの境界部には、紙幣Pを装置内に取込むための取出し口11eが形成されている。この供給部11は、メインモジュール10の装置本体の一端側に設けられ、更に、供給部11の下部、つまり、載置面11bは、装置本体の下端近傍に位置している。
供給部11には、複数枚、例えば、2000枚以上の紙幣Pを積層状態で載置することができる。積層紙幣Pは、その最下部の紙幣が載置面11b上に載置され、かつ、例えば、紙幣の長辺側の側縁が支持面11a上に載置された状態で、支持面に沿って傾斜して供給部11に搭載される。積層紙幣Pは、取出し機構14により、最下部の紙幣Pから順に、一枚ずつ、取出し口11eを通して装置内に取り込まれる。
支持面11aの傾斜角度θは、25ないし75度の範囲に設定され、例えば、30ないし40度に設定されている。なお、支持面11aは、装置本体に対して回動可能に構成し、その傾斜角度θを調整可能としてもよい。
図7は、傾斜角度θが角度θ1=20度の場合と、傾斜角度θが角度θ2=30度の場合とを示している。鉛直方向に対して支持面11aが角度θ1=20度、傾斜している場合と、支持面11aが角度θ2=30度、傾斜している場合を示している。支持面11aの傾斜角度を大きくすることで、紙幣Pの取出し角度を寝かせることで、載置面11bに対する集積紙幣Pの加重が減少し(f1>f2)、積層方向に沿った紙幣P間の摩擦が低減する。これにより、供給部11に2000枚程度の紙幣Pを積層配置した場合でも、紙幣Pを安定して取出すことが可能となる。
一方、支持面11aの傾斜角度を大きくし、紙幣Pの取出し角度を寝かせると、支持面11aに対する紙幣Pの加重が増大し(F1<F2)、紙幣Pの側縁と支持面11aとの間の摩擦が増大する。この程度の加重の増加では、紙幣Pの取出しに影響することは少ない。しかし、本実施形態では、より摩擦を低減するため、図5および図6に示すように、支持面11a上に一対のリブ11dが突設されている。これらのリブ11dは、支持面11aの長手方向に沿って、すなわち、紙幣Pの積層方向に沿って、互いに平行に延びている。供給部11に載置された積層紙幣Pの側縁は、一対のリブ11d上に載置される。そのため、紙幣Pと支持面11aとの接触面積が小さくなり、これらの間の摩擦を低減することができる。これにより、積層紙幣Pは、その最下部の紙幣Pから順に取出されると、順じ円滑に載置面11b側に下降する。
図3に示すように、供給部11は、積層紙幣Pを取出し側、つまり、載置面11bに向かって移動させるバックアッププレート21を備えている。バックアッププレート21は、支持面11aに収納可能にかつ支持面に沿って移動可能に設けられている。バックアッププレート21は、支持面11aに対して回動可能に支持されている。通常、例えば、2000枚程度の紙幣Pが供給部11に載置されている場合、バックアッププレート21は、支持面11aとほぼ面一となる位置に回動され、ねじりばね等によってその位置に保持されている。紙幣Pの取出しが進み、枚数が減少してくると、例えば、800枚程度に減少してくると、バックアッププレート21は、支持面11aから直角に起立する位置に回動され、以後、積層紙幣Pの最上段に当接し、積層紙幣Pとともに取出し側に移動する。これにより、バックアッププレート21は積層紙幣Pを取出し側に移動させることができ、積層紙幣Pの枚数が少なくなった状態でも、紙幣の倒れ等を防止し、安定して取出し位置に移動させることができる。
なお、供給部11に載置される紙葉類は、図8に示すような、バッチカード116を含んでいてもよい。このバッチカード116は、例えば、紙幣Pと同一の外径寸法、あるいは、紙幣Pよりも大きな外径寸法に形成され、その表面および、あるいは裏面に、紙幣Pのバッチの情報を示すバーコード117が形成され、また、複数の検出孔118を有している。また、バッチカードは、赤、青、緑等の有色に形成されている。このようなバッチカード116は、積層紙幣Pにおいて、任意のバッチの先頭あるいは最後尾に積層された状態で、供給部11に載置される。
図3および図9に示すように、供給部11から紙幣Pを1枚ずつ取り出す取出し機構14は、載置面11b上の紙幣Pに当接可能に設けられた複数のピックアップローラ(取出しローラ)24と、取出し口11e側のピックアップローラ24に転接して設けられた分離ローラ25と、ピックアップローラ24を所定の速度で回転する駆動モータ26と、を備えている。
ピックアップローラ24が回転することにより、最下段の紙幣Pがピックアップローラ24によって取出され、取出し口11eから搬送路16へ送られる。この際、分離ローラ25により、2枚目以降の紙幣Pが取出し紙幣から分離される。これにより、紙幣Pが1枚ずつ、供給部11から取出され、搬送路16へ送られる。
主制御部12は、載置された積層紙幣Pの量に応じて、あるいは、オペレータからの入力指示に応じて、取出し機構14に紙幣の取込み量、取込み速度を複数段階に調整する。すなわち、主制御部12は、駆動モータ26によるピックアップローラ24の回転速度を調整し、例えば、毎分1000枚、800枚、600枚の取込み量を設定する。また、主制御部12は、後述する鑑査装置18の鑑査状態に応じて、紙幣Pの取込み量を調整する。例えば、鑑査装置18により、紙幣Pの鑑査を良好に行えない場合、主制御部12は、取込み量を毎分1000枚から毎分800枚に低減する。更に、主制御部12は、鑑査装置18により紙幣Pの2枚取りあるいはショートピッチが検出された際に、ピックアップローラ24を一時的に停止あるいは逆転させ、紙幣Pの二枚取りの防止、および、紙幣Pの送りピッチの正常化を行う。
なお、取出し口11eの近傍には、載置面11b上の紙幣Pの有無を検出する図示しないセンサが設けられている。図9に示すように、バッチカード116を用いる場合には、載置面11bに対向して、RGBセンサ23が設けられる。このRGBセンサ23は、紙葉類の色を検知し、バッチカード116を検出する。
図2および図3に示すように、搬送路16によって搬送される紙幣Pの搬送ピッチを補正する搬送ピッチ補正部13と、搬送ピッチが補正された紙幣Pを1枚ずつ鑑査する鑑査装置18と、バーコードリーダ19と、が搬送路16に沿って配置されている。鑑査装置18は、鉛直方向に関して、供給部11の取出し口11eよりも上方に配設されている。鑑査装置18は、送られて来た紙幣Pの金種、形状、厚さ、表裏、真偽、正損、2枚取り等を検出する。ここで、正損検出とは、再流通可能な正券と、汚れ、破損等があり再流通不可能な損券とを検出することを示している。バーコードリーダ19は、例えば、バッチカード116を用いる場合に、鑑査装置18を通過したバッチカード116に付されているバーコード117を読取り、その読取り情報を主制御部12へ送る。なお、独立したバーコードリーダを設けることなく、鑑査装置18により、バーコードを読取る構成としてもよい。
搬送路16は、取出し機構14および取出し口11eから一端下方に延びた後、鑑査装置18まで、鉛直方向に対して斜め傾斜して、下から上に延びている。本実施形態によれば、搬送路16は、ほぼ供給部11の支持面11aに沿って、すなわち、支持面11aと同様に傾斜して延びている。なお、搬送路16は、取出し口11eから一端下がることなく、取出し口から直ちに斜め上方に延出してもよい。そして、鑑査装置18も、搬送路16に沿って、斜めに傾斜して設けられている。
このように搬送路16を下から上に傾斜して延ばすことにより、供給部11から紙幣Pと共に、クリップ、コイン、ピン等の異物が搬送路16に取込まれた際、異物を重力により搬送路16に沿って搬送路の最下部に落下する。これにより、異物が鑑査装置18に入る前に排除し、異物による鑑査装置18の損傷を未然に防止することができる。
図3および図9に示すように、搬送路16の最下部において、搬送路16を規定しているガイド板16aに排出口26aが形成され、更に、この排出口26aの下方に、異物回収部が設けられている。異物回収部は、例えば、装置本体から引き出し可能な回収箱27により構成されている。搬送路16に沿って落下する異物は、排出口26aから排出され、回収箱27に回収される。
図9および図10に示すように、搬送路16の最下部に対向して、吸気ファン28が設けられ、更に、吸気ファン28の排気側に集塵フィルタ29が設けられている。吸気ファン28により搬送路16の最下部内を吸気することにより、搬送路16内に生じる紙粉、粉塵等を搬送路から除去し、集塵フィルタ29によって捕獲する。これにより、紙粉等に起因する搬送路16の汚染、および、鑑査装置18での鑑査精度の低下を防止する。
図2および図3に示すように、メインモジュール10において、搬送路16に沿って、2つのリジェクト部20a、20bが設けられ、また、それぞれ紙幣を集積する複数の集積庫22a、22b、22c、22dが並んで配置されている。鑑査装置18を通過した紙幣Pは、図示しないゲートにより、リジェクト券と、処理券とに振り分けられる。リジェクト券とは、鑑査装置18により、偽券と判別された券、又は折れ、破れ、スキュー、2枚取りなどにより判別不能な券と判別された券をいう。スキューとは、搬送方向と直交する方向に対して、紙幣Pが斜めに傾斜した状態を言う。リジェクト券は、リジェクト部20aあるいは20bに振り分けられて集積される。リジェクト部20aあるいは20bに集積されたリジェクト券は、偽券を除き、供給部11にセットし直して再取り込みするか、手入力で計数データに算入する。鑑査装置18による処理金額、枚数等の鑑査結果は、主制御部12へ送られ、保存されるとともに、モニタ15に表示される。
また、処理券とは、鑑査装置18で判別された紙幣Pが真券で正券、又は真券で損券をいう。処理券は、集積庫22aないし22dに送られて集積される。例えば、処理券は、金種ごとに対応する集積庫22aないし22dのいずれかに振分けて集積され、また、損券はまとめて1つの集積庫に集積される。なお、集積庫22aないし22dの前段には、複数のゲート22eが設けられている。ゲート22eは、主制御部12の制御に基づいて動作することにより、処理券を所定の集積庫に搬送させることができる。即ち、ゲート22e及び集積庫22aないし22dの前段の搬送路は、区分処理手段として機能する。
前述したバッチカード116を用いる場合、バッチカード116は、鑑査装置18およびバーコードリーダ19を通過した後、リジェクト部20aあるいは20bに送られ、集積される。
搬送路16は、後述する装填モジュール30に繋がっている。装填モジュール30によって装填庫に紙幣を装填する場合、メインモジュール10の鑑査装置18によって鑑査された処理券の一部あるいは全部は、搬送路16を通して装填モジュール30へ送られる。
なお、メインモジュール10は、取出し機構14、鑑査装置18、搬送機構等を駆動する図示しない駆動機構および電源、その他、種々のセンサを備えている。
図2および図3に示すように、装填モジュール30は、自動取引装置(ATM)から取り出したATMカセット、装填カセット等の装填庫32が脱着自在に装着される装着部34と、装填庫32に紙幣を装填し、あるいは、装填庫32から紙幣を取り出す装填取り出し機構36と、鑑査装置38と、リジェクト庫40と、整列機構42と、これらを通して紙幣を搬送する搬送路44と、を備えている。搬送路44には、複数組の無端状の搬送ベルトが搬送路を挟むように延設されている。紙幣は、搬送ベルトに挟持されて搬送される。搬送路44は、メインモジュール10の搬送路16から施封モジュール60aに続く第1搬送路44aおよび第1搬送路から装着部34、鑑査装置38、リジェクト庫40近傍を通って第1搬送路に戻る第2搬送路44bを有している。
装着部34に装着される装填庫32としては、紙幣の装填(入金)のみが可能な装填庫、紙幣の取り出し(出金)のみが可能な装填庫、あるいは、紙幣の装填および取り出し(入出金)が可能な装填庫がある。ここでは、装填庫32は、多数の紙幣を装填可能であるとともに、この装填庫から紙幣を取り出し可能に構成されている。また、装填庫32は、紙幣の装填、取り出しを検出センサ、および、装填されている紙幣の券種、金額(有高)、オペレータ情報、装填庫32のID(支店番号、どの装填庫かを示す指標)、機体番号等の情報を格納するメモリを備えている。
図11および図12は、自動取引装置(ATM)の一例を示している。このATM31は、ほぼ矩形箱状の本体200を備え、本体の前面には、利用者に対面するほぼL字形状の接客パネル202が設けられている。接客パネル202の水平部には、タッチパネルを兼ねた表示部204が設けられ、垂直部には、カード挿入口206、通帳挿入口208等が設けられている。また、接客パネル202の角部には、それぞれ扉によって開閉される紙幣入出金口210および硬貨入出金口212が設けられている。
本体200内には、紙幣入出金口210を介して利用者に紙幣を入出金するための紙幣取扱装置214、硬貨入出金口212を介して硬貨を入出金する硬貨取扱装置216、制御ユニット218、通帳プリンタ220、カード/伝票処理装置222等が配設されている。
本体200の後面には、紙幣取扱装置214および硬貨取扱装置216を本体から取出し可能とするための開閉自在な扉224が設けられている。この扉224には、後述する紙幣取扱装置214の紙幣搬入/搬出部に対向した挿入口226が形成され、この挿入口226は上下に開く扉228によって開閉される。また、紙幣取扱装置214の後面にはコネクタ230が設けられ、挿入口226に対向している。
紙幣取扱装置214は細長い箱状の筐体232を有し、この筐体内には、装填庫32として、例えば、一万円紙幣を収容する2つの装填庫、千円紙幣を収容する装填庫が並んで設けられている。これらの装填庫32は、扉224を開けて筐体232を引き出すことにより、筐体232から取外し、また、筐体232内に装着することができる。この他、筐体232内には、紙幣入出金口210から投入された紙幣を受け取るとともに出金紙幣が出金される紙幣集積部、入金紙幣を一時的に集積する入金一時集積部、入金紙幣および出金紙幣を鑑査する鑑査部、リジャクト紙幣を収容する一対のリジェクト庫、損券等を収容する回収庫等が設けられている。
このようなATM31から取り出された装填庫32が、図3に示すように、装填モジュール30の装着部34に脱着可能に装着される。装填庫32を装着部34に装着することにより、装填庫32は、装填取り出し機構36に接続されるとともに、コネクタ46を介して装填モジュール30の制御部に接続される。装填庫32のメモリに格納された情報は、コネクタ46、LANを介して主制御部12へ送られる。装填庫32に、無線ICタグ等の無線固体識別(RFID)を付与し、装填庫32の情報を無線通信で装填モジュール30および主制御部12へ送るようにしてもよい。
装填モジュール30の装填取り出し機構36は、装填庫32から紙幣を1枚ずつ取り出す取り出しローラ、装填庫32へ紙幣を装填する装填ローラ、および搬送ベルト等を有している。
鑑査装置38は、装填庫32から取り出された紙幣の金種、形状、厚さ、表裏、真偽、正損、2枚取り、紙幣の記番号等を検出する。ここで、正損検出とは、再流通可能な正券と、汚れ、破損等があり再流通不可能な損券とを検出することを示している。損券には、テープが貼り付けられた紙幣も含む。真偽検出は、例えば、磁気検知、画像検知、あるいは、蛍光を当て反射する光を読む蛍光検知を用いることができる。また、鑑査装置38は、取り出された紙幣を計数し、枚数および有高を算出する。鑑査装置18により検出された有高、枚数等の鑑査結果は、主制御部12へ送られ、保存されるとともに、モニタ15に表示される。
リジェクト庫40は、紙幣の搬送方向に関し、鑑査装置38の下流側に設けられている。鑑査装置38を通過した紙幣Pは、図示しないゲートにより、リジェクト券と、処理券とに振り分けられる。リジェクト券とは、鑑査装置38により、偽券と判別された券、又は折れ、破れ、スキュー、2枚取りなどにより判別不能と判別された券をいう。リジェクト券は、リジェクト庫40へ送られ、集積される。また、予め、主制御部12の制御の下、メインモジュール10の集積庫22a〜22dのいずれか1つあるいは複数をリジェクト庫に設定しておき、装填モジュール30から排出されたリジェクト券をメインモジュール10のリジェクト庫へ送り集積してもよい。更に、鑑査装置38を通過したリジェクト券の内、偽券と判別されたリジェクト券と、他のリジェクト券とを別々のリジェクト庫に分けて集積してもよい。
処理券とは、鑑査装置38で判別された紙幣Pが真券で正券、又は真券で損券をいう。正券は、搬送路44bおよび整列機構42を通して装填庫32へ戻され、装填取り出し機構36により装填庫32内に装填される。主制御部12の制御の下、予め、メインモジュール10の集積庫22a〜22dのいずれか1つあるいは複数を損券庫に設定しておき、装填モジュール30から排出された損券はメインモジュール10の損券庫へ送り集積される。
装填庫32から取り出された正券は、金種ごとに予め設定された任意の指定枚数ずつメインモジュール10の集積庫22a〜22dに集積してもよい。また、装填庫32に集積する枚数、例えば、2000枚が設定されている場合、上記のように鑑査装置38で検出した正券の枚数から、不足分を認識でき、不足枚数分の紙幣をメインモジュール10から装填モジュール30へ供給し、整列機構42および搬送路44を通して装填庫32に装填する。装填庫32を装填モジュール30の装着部34へ装着することにより、装填庫32内の紙幣の有高が自動的に主制御部12へ送られるため、主制御部12は、送られた有高が所望の有高に不足していると判断した場合、自動的に、メインモジュール10から装填庫32に不足分紙幣を供給し、装填するようにしてもよい。
メインモジュール10から装填庫32に装填した紙幣情報は、装填庫32のメモリに格納され、電子的に封印される。装填庫32を装填モジュール30から取出し、蓋を開けた場合には、扉開情報、日時がメモリに記憶される。電子的に封印として、パスワードやICカードを用いることができ、装填庫32の扉を開ける際、電子キーやICカードが使用された場合には、それを使用したオペレータ情報もメモリに記憶される。これにより、装填庫32のセキュリティ性を上げることができる。
また、装填庫32から入手した情報、例えば、ATMの店番号、オペレータ情報、券種、金額、装填方向、装填した紙幣量、装填庫の運搬ルートなどの情報は、主制御部12へ送られ、主制御部12で記録、集計される。オペレータ情報には、ATM店舗側のオペレータ、および装填庫32を紙幣処理装置へセットする受け入れオペレータが含まれる。このような装填庫32の情報を主制御部12で管理することにより、セキュリティ性の向上を図ることが可能となる。
一方、紙幣の施封処理が設定されている場合、装填庫32から取り出された正券は、搬送路44および整列機構42を通して施封モジュール60aに送られ、所定枚数ずつ施封される。整列機構42は、搬送路44を通して送られて来る紙幣の中心を搬送路の中心に合わせ、また、スキューしている紙幣をその一辺が搬送方向と直交する向きとなるように補正する。
図2および図3に示すように、集積施封装置としての施封モジュール60aは、装填モジュール30の搬送路44aに連通する搬送路62と、この搬送路62を通して送られて来た紙幣を所定枚数ずつ集積する第1集積装置64aおよび第2集積装置64bと、これらの集積装置により所定枚数、例えば100枚、集積された紙幣束を帯により施封する施封装置68と、を備えている。第2集積装置64bは、第1集積装置64aに対して斜め下方向にずれて配置され、また、施封装置68は、第2集積装置64の下方に配置されている。更に、施封装置68により施封された紙幣束を受取り集積する排出部75が施封装置68の下方に設けられている。
第1および第2集積装置64a、64bの各々は、一時集積部65と、送られて来た紙幣Pを1枚ずつ所定枚数だけ一時集積部65に集積する羽根車集積装置66と、を備えている。羽根車集積装置66の羽根車66aは、複数の羽根が回転軸の周辺に組み込まれ、搬送されてきた紙幣Pを羽根と羽根の間で受け取れるように、紙幣の搬送に同期して回転される。この羽根車66aを使用することによって、高速に搬送される紙幣Pの運動エネルギーを吸収しながら、かつ、紙幣Pを整位しながら一時集積部65に集積する。
施封モジュール60aは、第1および第2集積装置64a、64bの各々から、集積紙幣を受け取り、施封装置68に搬送する昇降および横方向に移動可能な搬送トレイ70を備えている。
施封装置68は、搬送トレイ70により運ばれた100枚の紙幣束を施封するための結束帯(第1帯)Bを供給する帯供給部71と、供給された結束帯に所望の情報を印字する印字装置72と、印刷済み結束帯B1を紙幣束に巻き付ける帯巻き機構73と、紙幣束に対する結束帯B1の巻き付け位置を調整する調整機構76と、を備えている。
印字装置72としては、インクジェットプリンタ、ドットプリンタ、レーザプリンタ等を用いることができる。印字装置72は、主制御部12および副制御部61aの制御の下、オペレータにより入力された任意の情報、あるいは、メモリ12bに格納されているオペレータID、日時、シリアル番号、アサイン情報、銀行のロゴ、管理者サインイメージ等を任意の言語フォントにて結束帯B1に印刷する。
図13は、施封モジュール60aにより施封された100枚の紙幣束(小束)130を示している。結束帯B1は、任意の位置に巻付けられ、また、結束帯B1に所望の情報125が印字されている。更に、結束帯B1の側面部、すなわち、紙幣束130の厚さ方向に延びる部分に、オペレータの確認印127を押してもよい。
図3に示すように、上記のように集積および施封された紙幣束130は、排出部75に排出され、順次、積層して収納される。以上のように、施封モジュール60aは、メインモジュール10から送られた正券、あるいは、装填庫32から取り出され、装填モジュール30から送られた正券を、金種毎に所定枚数ずつ施封し、施封された紙幣束を供給する。
図3に示すように、施封モジュール60aは、排出部75に収納された紙幣束130を複数束積層し、大帯で結束して紙幣大束を形成する大束施封装置115を備えていてもよい。図14に示すように、大束施封装置115により、複数、例えば、10束の紙幣束130が積層され、複数の結束帯(第2帯)B2で結束され、大束140が形成される。
図14に示す第1の大束140は、長手方向に1本の結束帯B2で、横方向に2本の結束帯B2で結束されている。図14に示す第2の大束140は、長手方向に1本の結束帯B2で、横方向に1本の結束帯B2で結束されている。いずれの大束140においても、各小束130の結束帯B1は、大束140の結束帯B2からずれた位置、すなわち、結束帯B2と重ならない位置に巻付けられている。そのため、大束140において、各小束130の結束帯B1の側面部は、結束帯B2に隠れることなく大束の外面に露出している。これにより、大束140を形成した後に、各小束130の結束帯B1の側面部に、確認印127を押印することができる。あるいは、予め結束帯B1の側面部に確認印127を押印してある場合でも、大束140を形成後、確認印127を外側から視認することができる。
紙幣処理装置によれば、施封モジュールにより作成した小束を10把(10個の小束)集めて、大束施封装置により大帯おかけ大束に施封し、紙幣処理装置からの情報を記憶した無線タグ(RFIDタグ)を大束に付け、紙幣処理装置と大束との間で情報をリンクするようにしてもよい。
図2に示すように、他の施封モジュール60b、60cは、施封モジュール60aと同様に構成され、各施封モジュール60a、60b、60cの搬送路62は、互いに連通して延びている。そして、メインモジュール10あるいは装填モジュール30から紙幣Pが任意の施封モジュール60a、60b、60cに送られ、集積、施封される。
全てのモジュールの最下流には、セーフティポケット74が設けられている。各モジュールを搬送中に処理できなかった紙幣がある場合、この紙幣はセーフティポケット74に排出され、装置から退避される。
なお、上記のように紙幣処理装置により紙幣の回収あるいは補充がされた装填庫32は、処理後、装填モジュール30から取外され、対応するATMに装着される。
バッチカード116を用いた紙幣群のバッチ処理は、以下の通り行う。
例えば、第1積層紙幣群(第1バッチ)と第2積層紙幣群(第2バッチ)とを処理する場合、図3に示すように、予め各入金バッチの最後尾にバッチカード(バーコード付)116を挿入した上で、複数バッチを積み重ね、積み重ねた紙幣群とバッチカードとを一括して処理装置の供給部11にセットし、連続取込みを行う。
バッチカード116は、図8に示したように、バーコード117により紙幣群(バッチ)の特徴的な番号等が印刷され、搬送路に設けたバーコードリーダによりバーコードを読み取り可能とする。載置面11bに対向して、RGBセンサ23が設けられ、このRGBセンサ23は、紙葉類の色を検知し、バッチカード116を検出する。バーコードリーダ19は、鑑査装置18を通過したバッチカード116に付されているバーコード117を読取り、その読取り情報を主制御部12へ送る。なお、独立したバーコードリーダを設けることなく、鑑査装置18により、バーコードを読取る構成としてもよい。
鑑査装置18は、バッチカード116の通過を検知し、入金バッチ間の境界を認識して該当入金の金額を計数する。バッチカード116は、鑑査装置18およびバーコードリーダ19を通過した後、リジェクト部20aあるいは20bに送られ、集積される。結果として、処理中にリジェクトされたリジェクト紙幣は、所属する入金バッチのバッチカード116と直前バッチのバッチカード116との間に集積されることになるため、各リジェクト紙幣の所属バッチが識別可能となる。バッチ処理において、リジェクト紙幣は、1回目の計数が完了した後に、供給部11に再供給(再機械計数)することができる。
バッチ処理には、secure continuous mode(セキュアコンティニュアスモード)と、full continuous mode(フルコンティニュアスモード)との2種類を選択可能に構成されている。
セキュアコンティニュアスモードは、バッチカードを紙幣群の最後尾に挿入することにより、複数バッチ間での処理動作を極力停止せずに連続処理を行う。バッチカードを検出後、計数確定まで次のバッチの取り込みを停止する。
フルコンティニュアスモードは、バッチカードを紙幣郡の最後尾に挿入することにより、複数バッチ間での処理を極力停止せず連続処理を行う。バッチカードを検出しても、次の取り込みを停止しない。
図15は、上述したバッチカードのデータを用いて紙幣処理を管理するバッチカードシステムの一例を示している。このシステムは、データベースサーバ120と、データベースサーバに接続されたプレパレーション・ステーション122およびリジェクト・手入力ステーション124と、を備えている。また、データベースサーバ120は、ユーザー・アプリケーション・コンピュータ126に接続され、このコンピュータは、ホストコンピュータ128にネットワーク接続されている。紙葉類処理装置の主制御部12からバッチカード番号および機械計数データがデータベースサーバに送られる。
プレパレーション・ステーションは、アカウント番号、バッチカード番号、伝票金額の登録を行い、これらのアカウント番号、バッチカード番号、伝票金額をデータベースサーバへ送るとともに、紙幣群の供給部11への装填を指示する。リジェクト・手入力ステーションでは、リジェクト券の情報手入力、違算処理、偽券情報の入力、バッチカード番号の手入力等を行い、入力されたバッチカード番号、手入力計数をデータベースサーバへ送る。
データベースサーバは、紙葉類処理装置の主制御部12から送られたバッチカード番号および機械計数データと、プレパレーション・ステーションから送られたアカウント番号、バッチカード番号、伝票金額と、リジェクト・手入力ステーションから入力されたバッチカード番号、手入力計数と、を計数照合し、その照合結果をプレパレーション・ステーションおよびリジェクト・手入力ステーションに送る。これにより、バッチ処理された紙幣群の機械計数が正確に行われているか、バッチカード番号に応じて監視する。
一方、上述した紙幣処理おいて、いずれかで紙幣のジャムが発生した場合、以下の通りジャム処理を行う。ジャム発生時のオペレータの負担を形成するために、以下の要求を盛り込む。
ジャム発生時にメインモジュール10の集積庫22a〜22d、および施封モジュール60a、60b、60cのうち、搬送継続可能な部分は、紙幣の搬送を停止せず、集積庫および施封集積までの搬送を完了する。施封モジュールについては、紙幣P枚集積完了すれば施封動作を実施する。シフトミスは、発生部位の搬送ジャムとみなす。
施封モジュールは、モジュール内に進入済の紙幣については施封集積に搬送完了可能かつ施封集積が集積可能である場合、さらに加えて下流側の施封モジュールに搬送する紙幣については、下流側施封モジュールの搬送路が動作可能な場合、全ての紙幣の搬送を完了し、施封集積部の集積枚数が100枚に到達した場合は施封動作を実施し、その後に停止する。1枚でも搬送完了が不可能な紙幣が有る場合は、即座に搬送を停止し、紙幣は持ち帰りとする。
施封モジュール内で集積した紙幣については、確実に計数に反映させる。施封モジュール内でジャムが発生した場合、施封搬送を即時停止する。施封機構部は、所定枚数または100枚集積した時に施封動作を完了させて把を排出後に停止する。施封を完了し、排出した分は、件数に反映させる。
オペレータが施封モジュール内のジャムによる残留紙幣を除去した後で、施封モジュール内の紙幣は、オペレータのテラー操作によりセーフティポケットに自動搬送され、セーフティポケットおよび両方の施封集積に集積されている紙幣は回収される。施封モジュール外でジャムが発生した場合、施封集積に搬送完了可能かつ施封集積が可能である場合、更に、下流側の施封モジュールに搬送する紙幣については、下流側の施封モジュールの搬送路が動作可能な場合、全ての紙幣の搬送を完了し、施封集積部の集積枚数が100枚に到達した場合は施封動作を実施後に亭止する。この際、ジャム発生後の紙幣の搬送タイミングをチェックし、想定より時間が長いタイミングで紙幣が搬送された場台はジャムとする。この場合は施封集積に集積された紙幣は持ち帰りとする。
1枚でも搬送完了が不可能な紙幣が有る場合は即座に搬送路を停止し、施封モジュール内の紙幣は持ち帰りとする。ただし、集積が不可能となった場合は、施封搬送を即時停止する。ジャム原因を除去した後、施封モジュール内で残留紙幣は、オペレータのテラー操作により施封集積に自動搬送され、両方の施封集積に集積されている紙幣は回収される。
オペレータのジャム処理後の作業を減らすために、残留紙幣自動排出を行ってもよい。この場合、搬送ジャム発生部位のジャム処理をオペレータが実施した後、残留紙幣を搬送路に残したまま、通常遠度で紙幣を搬送し、リジェクト庫、集積庫、セーフティポケットのいずれかに集積する。このとき集積される一時庫内の紙幣はすべて持ち帰る。操作はジャム解除後にオペレータのテラー操作によって行う。搬送ベルト外れ等の故障を起こさないように、搬送ジャム発生部位のドア開動作と搬送中の搬送監視を行う。
以上のように構成された紙幣処理装置によれば、ATMから取外した装填庫32を装填モジュール30の装着部34に装着することにより、装填庫内の紙幣を自動で紙幣処理装置へ取込み整理することができる。また、装填庫32から取出した紙幣を鑑査装置38に通すことにより、券種、真偽、正損等の判別を行うことができ、装填庫へ紙幣を戻すことにより、装填庫内の有高を検出することができる。すなわち、装填庫32内の紙幣を精査し、再度、装填庫に戻す精査処理を行うことができる。装填庫32から取り出した紙幣を施封モジュール60a〜60cへ送ることで、100枚小束に施封処理ができる。更に、自動取引装置の装填庫32に装填機能がある場合、紙幣処理装置に装填庫32をセットすることにより、メインモジュールに10に投入された紙幣を所望枚数、所望券種、装填庫に自動装填できる。そして、これらの各種処理は、装填庫32の蓋を開けずに処理ができるため、セキュリティ性を高めることが可能となる。装填庫32と紙幣処理装置との間で情報を受け渡すことができ、双方向で有高管理を行うことが可能となる。更に、必要に応じて取引ジャーナルを印字出力するジャーナルプリンタを装填モジュール30に設け、この取引ジャーナルを装填庫32に添付するようにしてもよい。
装填モジュール30に装着する装填庫32が、出金専用の装填庫である場合、取出し装填機構によって、紙幣を直接的に装填庫に装填することができない。そこで、この場合には、装填モジュール30に、装填庫から取出した紙幣、あるいは、メインモジュール10から送られた紙幣を集積する一時集積部と、この一時集積部に集積された例えば、500枚の紙幣を把持して装填庫32に詰めるロボットハンドと、を設けることにより、装填処理を行うことができる。
メインモジュール10の供給部11は、鉛直方向に対して傾斜して設けられているため、載置された積層紙幣間の摩擦を低減し、紙幣取出し時のスリップ、連れ取り、2枚取り等を防止することができる。これにより、多量の紙幣を積層配置した場合でも、紙幣を1枚ずつ安定して取出し、処理することができ、信頼性の向上を図ることができる。また、供給部11は、装置本体において、比較的低い位置に設けられていることから、供給部11への紙葉類の装填作業を行い易くすることができる。
更に、異物が取込まれた場合でも、鑑査装置に運ばれる前にこの異物を排出、除去することができ、異物に起因する検査装置の損傷を防止し、紙幣処理装置の信頼性向上を図ることができる。
以下に、図面を参照しながら実施形態の紙葉類処理システム500の動作について、詳細に説明する。
図16に示すように、コントロールサーバ700は、記憶部701と、制御部703とを備える。制御部703は、CPU、ROM、およびRAMを備える。コントロールサーバ700の制御部703は、複数の紙幣処理装置800の処理状況情報、および紙幣群の情報に基づいて、紙幣群を複数の紙幣処理装置800の何れかに振り分ける。図16に示す複数の紙幣処理装置800は、例えば、任意の自然数nに応じた第1紙幣処理装置800(1),…,第n紙幣処理装置800(n)である。複数の紙幣処理装置800の各々は、処理状況情報を随時にコントロールサーバ700に出力する。
コントロールサーバ700は、複数の紙幣処理装置800の各々から処理状況情報を随時に取得する。コントロールサーバ700の記憶部701は、複数の紙幣処理装置800の各々における処理状況情報を記憶する。処理状況情報は、図17に示すように、各紙幣処理装置800における複数の集積庫の各々の振分処理、各集積庫にアサインされている券種、各集積庫の満杯枚数、および各集積庫の現在枚数などの情報である。各集積庫の振分処理は、固定処理と、オートアサイン処理となどである。固定処理は、予め、各集積庫に集積される券種が固定される処理である。オートアサイン処理は、各集積庫に集積される券種が、一連の集積動作ごとに動的に自動変更される処理である。オートアサイン処理は、集積庫が満杯になるまで紙幣を集積した後に集積した紙幣が取り除かれた場合に、この時点で集積庫に対応付けられている券種の設定を消去して、新たに設定する券種を集積庫に対応付ける。
図17に示す第1紙幣処理装置800は、例えば、4つの集積庫を備えている。第1集積庫および第2集積庫に対しては、固定処理が行われている。第3集積庫および第4集積庫に対しては、オートアサイン処理が行われている。第1集積庫には第3券種C3の紙幣Pが、満杯枚数N1に対して現在枚数K1だけ集積されている。第2集積庫には第1券種C1の紙幣Pが、満杯枚数N2に対して現在枚数K2だけ集積されている。第3集積庫には第4券種C4の紙幣Pが、満杯枚数N3に対して現在枚数K3だけ集積されている。第4集積庫には第2券種C2の紙幣Pが、満杯枚数N4に対して現在枚数K4だけ集積されている。
コントロールサーバ700は、自動振分装置600が搬送する紙幣群の情報を、各種センサの検出信号に基づいて取得する。紙幣群は、処理単位ごとに積層された複数枚の紙幣Pを備える。各種センサは、例えば、各紙幣群に付与されている情報を検出する第1センサ601、および紙幣群を構成する複数枚の紙幣Pの状態を検出する第2センサ603などである。
第1センサ601は、例えば、紙幣群ごとに付与されるバッチカード116に付されているバーコードを読み取るバーコードリーダなどである。第1センサ601は、紙幣群において積層された複数枚の紙幣Pの最上位の紙幣P上に載置されたバッチカード116に基づいて、紙幣群における紙幣Pの属性の情報を検出する。紙幣Pの属性の情報は、例えば、額面、発行シリーズ、枚数、券種混合の有無、並びに正損および正損の混合などである。第1センサ601は、例えば、紙幣群ごとに付与されるラベルを光学的に検出するセンサでもよい。第1センサ601は、例えば、紙幣群のセパレータなどに設けられるRF用のタグまたはICタグなどを検出するセンサでもよい。
第2センサ603は、例えば、紙幣Pの厚さ、紙幣Pのサイズ、紙幣Pの素材、および紙幣Pのセキュリティフィーチャーなどを検出する。第2センサ603は、例えば、各紙幣Pの厚さに関連する紙幣群全体の積層厚さを光学的に検出する光学センサなどである。
コントロールサーバ700は、複数の紙幣処理装置800の処理状況情報、および紙幣群の情報に基づいて、紙幣群を、複数の紙幣処理装置800の何れに割り振ると最も効率的に処理することができるかを判断する。コントロールサーバ700は、例えば、複数の紙幣処理装置800の各々の動作を中断させずに継続させるように、紙幣群の割り振りを設定する。コントロールサーバ700は、例えば、複数の紙幣処理装置800の各々の稼働率を平準化するように、紙幣群の割り振りを設定する。コントロールサーバ700は、例えば、包装機などの下流の装置の稼働状態に応じて、紙幣群の割り振りを設定する。コントロールサーバ700は、例えば、包装機などの下流の装置が停止している場合には、紙幣群の割り振りを禁止する。
紙葉類処理システム500がサンプル調査用などの特殊構成の機器を備える場合に、コントロールサーバ700は、複数の紙幣群から適宜の紙幣群をランダムに抽出して特殊構成の機器へ割り振りしてもよい。
コントロールサーバ700は、複数の紙幣処理装置800に振り分けた紙幣Pの計数情報を、紙葉類処理システム500の全体として統合的に把握する。コントロールサーバ700は、例えば、紙幣Pの計数する枚数が多く、複数の異なるバッチに分割されている場合であっても、計数情報を統合する。 コントロールサーバ700は、例えば、計数単位の中にサブバッチとして、既に券種が分かれている場合は、券種ごとに振り分け、計数情報を統合する。
以下に、実施形態の紙葉類処理システム500の動作例を示すフローチャートについて説明する。
図18に示すように、先ず、コントロールサーバ700は、複数の紙幣処理装置800の各々における処理状況情報を読み取るとともに、第1センサ601および第2センサ603の検出信号に基づいて、各紙幣群の情報(処理対象情報)を読み取る(ステップS901)。
なお、処理状況情報の読み取りと処理対象情報の読み取りとの実行順序は、処理の実行毎に都度、適宜に設定される。
次に、コントロールサーバ700は、処理状況情報および処理対象情報に基づいて、各紙幣群の振分処理を実行する(ステップS902)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
以下に、上述したステップS902の振分処理の例を示すフローチャートについて説明する。
図19に示すように、先ず、コントロールサーバ700は、処理対象情報から振分条件を取得する(ステップS911)。振分条件は、紙幣Pの属性の情報および紙幣Pの状態の情報などである。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群の振分条件を満たす第1紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能であるか否かを判定する(ステップS912)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS912:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS914に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS912:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS913に進める。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群を第1紙幣処理装置800に搬送する(ステップS913)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、紙幣群の振分条件を満たす第2紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能であるか否かを判定する(ステップS914)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS914:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS916に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS914:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS915に進める。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群を第2紙幣処理装置800に搬送する(ステップS912)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群の振分条件を満たす第3紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能であるか否かを判定する(ステップS916)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS916:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS918に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS916:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS917に進める。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群を第3紙幣処理装置800に搬送する(ステップS917)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、紙幣群の振分条件を満たす紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能ではない場合に、紙幣群の搬送を待機させる(ステップS918)。そして、コントロールサーバ700は、処理をリターンに進める。
以下に、上述したステップS902の振分処理の例を示すフローチャートについて説明する。
図20に示すように、先ず、コントロールサーバ700は、処理対象情報から振分条件として券種情報を取得する(ステップS921)。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群の券種が第1券種であるか否かを判定する(ステップS922)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS922:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS927に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS922:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS923に進める。
次に、コントロールサーバ700は、第1券種の紙幣群を第1紙幣処理装置800が受入可能であるか否かを判定する(ステップS923)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS923:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS924に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS923:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS925に進める。
次に、コントロールサーバ700は、第1券種の紙幣群の搬送を待機させる(ステップS924)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、第1券種の紙幣群を第1紙幣処理装置800に搬送する(ステップS925)。
次に、第1紙幣処理装置800は、第1券種の紙幣群に対してオートアサインを実行する(ステップS926)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、紙幣群の券種が第2券種であるか否かを判定する(ステップS927)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS927:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS931に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS927:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS928に進める。
次に、コントロールサーバ700は、第2券種の紙幣群を第2紙幣処理装置800が受入可能であるか否かを判定する(ステップS928)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS928:NO)には、コントロールサーバ700は、処理を上述したステップS924に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS928:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS929に進める。
次に、コントロールサーバ700は、第2券種の紙幣群を第2紙幣処理装置800に搬送する(ステップS929)。
次に、第2紙幣処理装置800は、第2券種の紙幣群に対してオートアサインを実行する(ステップS930)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
次に、コントロールサーバ700は、第3券種の紙幣群を第3紙幣処理装置800が受入可能であるか否かを判定する(ステップS931)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS931:NO)には、コントロールサーバ700は、処理を上述したステップS924に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS931:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS932に進める。
次に、コントロールサーバ700は、第3券種の紙幣群を第3紙幣処理装置800に搬送する(ステップS932)。
次に、第3紙幣処理装置800は、第3券種の紙幣群に対してオートアサインを実行する(ステップS933)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
以下に、上述したステップS902の振分処理の例を示すフローチャートについて説明する。
図21に示すように、先ず、コントロールサーバ700は、処理対象情報から振分条件として厚さ情報を取得する(ステップS941)。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣Pの1枚当たりの厚さが所定厚さ未満であるか否かを判定する(ステップS942)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS942:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS947に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS942:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS943に進める。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣Pに対して相対的に高速の処理を行なう第4紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能であるか否かを判定する(ステップS943)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS943:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS944に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS943:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS945に進める。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群の搬送を待機させる(ステップS944)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、紙幣群を第4紙幣処理装置800に搬送する(ステップS945)。
次に、第4紙幣処理装置800は、紙幣群に対してオートアサインを実行する(ステップS946)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、紙幣Pに対して相対的に低速の処理を行なう第5紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能であるか否かを判定する(ステップS947)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS947:NO)には、コントロールサーバ700は、処理を上述したステップS944に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS947:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS948に進める。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群を第5紙幣処理装置800に搬送する(ステップS948)。
次に、第5紙幣処理装置800は、紙幣群に対してオートアサインを実行する(ステップS949)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
以下に、上述したステップS902の振分処理の例を示すフローチャートについて説明する。
図22に示すように、先ず、コントロールサーバ700は、処理対象情報から振分条件として混合情報を取得する(ステップS951)。混合情報は、紙幣群が単一券種によって構成されているか、または紙幣群が複数の券種の混合によって構成されているか、を示す情報である。
次に、コントロールサーバ700は、紙幣群が単一券種であるか否かを判定する(ステップS952)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS952:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS957に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS952:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS953に進める。
次に、コントロールサーバ700は、単一券種の紙幣群に対応可能な第6紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能であるか否かを判定する(ステップS953)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS953:NO)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS954に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS953:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS955に進める。
次に、コントロールサーバ700は、単一券種の紙幣群の搬送を待機させる(ステップS954)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、単一券種の紙幣群を第6紙幣処理装置800に搬送する(ステップS955)。
次に、第6紙幣処理装置800は、単一券種の紙幣群に対してオートアサインを実行する(ステップS946)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
また、コントロールサーバ700は、混合券種の紙幣群に対応可能な第7紙幣処理装置800が紙幣群を受入可能であるか否かを判定する(ステップS957)。
この判定結果が「NO」の場合(ステップS957:NO)には、コントロールサーバ700は、処理を上述したステップS954に進める。
一方、この判定結果が「YES」の場合(ステップS957:YES)には、コントロールサーバ700は、処理をステップS958に進める。
次に、コントロールサーバ700は、混合券種の紙幣群を第7紙幣処理装置800に搬送する(ステップS958)。
次に、第7紙幣処理装置800は、混合券種の紙幣群に対してオートアサインを実行する(ステップS959)。そして、コントロールサーバ700は、処理をエンドに進める。
以上説明した実施形態によれば、紙幣群の情報と処理状況情報とに基づいて、複数の紙幣処理装置800に対する紙幣群の振分を制御する制御部703を持つことにより、各紙幣処理装置800を効率良く動作させながら、紙幣群を適正に区分処理することができる。
紙幣群を処理可能な紙幣処理装置800が存在しない場合に、紙幣群の振り分けを待機させる自動振分装置600を持つので、各紙幣処理装置800の動作を継続させながら、紙幣群の振り分けを調整して、システム全体の動作効率を向上させることができる。
オートアサイン処理を行う複数の紙幣処理装置800を持つので、自動振分装置600による紙幣群の自動的な振り分け動作との組み合わせによって、システム全体のオペレーションに要する手間を省くことができる。複数の紙幣処理装置800の台数が増大する場合であっても、システム全体を容易に効率良く動作させることができる。
紙幣群に付与されている情報を検出する第1センサ601および紙幣群の状態を検出する第2センサ603を持つので、多様な区分処理を適正に行うことができる。
以下、変形例について説明する。
以下に、実施形態の変形例に係る紙幣処理装置について説明する。
図23は、実施形態の第1変形例に係る紙幣処理装置を示している。この図に示すように、紙幣処理装置は、メインモジュール10、整列モジュール80、装填モジュール30、1つの施封モジュール60a、および大容量集積モジュール90を備え、これらのモジュールは、この順で一列に並んで配置され、互いに電気的かつ機械的に連結されている。メインモジュール10には、このメインモジュールおよび装置全体の動作を制御する主制御部12が設けられている。
メインモジュール10、装填モジュール30、施封モジュール60aは、実施形態と同様に構成されている。メインモジュール10と装填モジュール30との間に設けられた整列モジュール80は、メインモジュール10から送られた紙幣Pを搬送する搬送路81と、搬送路81の上流側に設けられた整列機構82と、搬送路81に沿って整列機構82の下流側に設けられた反転装置84と、搬送路81に沿って、並んで配置された複数の集積庫86a、86b、86c、86dと、を備えている。
整列機構82は、装填モジュール30の整列機構42と同様に構成され、搬送路81を通して送られて来る紙幣Pの中心を搬送路の中心に合わせ、また、スキューしている紙幣をその一辺が搬送方向と直交する向きとなるように補正する。反転装置84は、搬送路81を通して送られて来る紙幣Pの向きを反転することにより、紙幣の表、裏、あるいは、前向き、後向きの方向を任意の指定の方向に揃えて送り出す。
即ち、紙幣Pは、表上(FF:Face Front)、表下(FR:Face Rear)、裏上(BF:Buck Front)、及び裏下(BF:Buck Rear)の4種類のうちのいずれかの姿勢で取り込まれる。反転装置84は、搬送路81を通して送られて来る紙幣Pの向きをFF、FR、BF、及びBRの何れかに揃えることができる。
なお、FFは、紙幣Pの表面が上方を向き、紙幣Pの上端が搬送方向の前方である姿勢を示す。FRは、紙幣Pの表面が上方を向き、紙幣Pの上端が搬送方向の後方である姿勢を示す。BFは、紙幣Pの裏面が上方を向き、紙幣Pの上端が搬送方向の前方である姿勢を示す。BRは、紙幣Pの裏面が上方を向き、紙幣Pの上端が搬送方向の後方である姿勢を示す。
反転装置84は、図24に示すように、180度ひねったひねり搬送路320を備え、このひねり搬送路320は、図25に示すように、720度ひねって形成した伸縮性のある2本の無端ベルト(以下、ひねりベルトと呼ぶ)321を8の字状に複数のローラ322a〜322fを介して張設し、ひねり部分を重ね合わせることにより形成される。さらに、図26に示すように、ひねり搬送路320の両側に沿った状態で、平板状のひねりガイド体323a、323b、323c、323dが配設されている。これら平板状のひねりガイド体は、図示しない支柱によって支持され、ガイド体323a、323b、ガイド体323c、323dがそれぞれ対となり、ひねりベルト321のひねりに合わせて図示の隙間を保ちひねられている。これらのひねりガイド323a〜323dは、ひねりベルト321の両側に位置し、ひねり搬送路320の入り口から出口まで連続的に設けられている。
反転装置84は、ひねりベルト321の中央部に設けられたアイドラーローラ324を備え、このアイドラーローラは紙幣Pに挟持力を与える。ひねり搬送路320の下流側に、水平搬送路326を形成するためのローラ325が設けられている。
整列機構82から反転装置84に送られた紙幣Pは、ねじり搬送路320を通ることにより表裏が反転され、更に、水平搬送路326を通ることにより、ねじりによる癖が直されて、下流側に排出される。この際、紙幣Pは、その長手方向両端部がガイド体323a、323b間、およびガイド体323c、323d間にガイドされるため、4つ折れ、半折れ、また、腰の弱い紙幣Pを高速で反転した場合でも、ひねりガイドにより紙幣Pの両端をバックアップし、風圧による折れやスキューの発生を防止すことができる。
また、反転装置84は、スイッチバック方式により紙幣Pの上端と下端とを入れ替える機構を備える。この場合、反転装置84は、FR姿勢またはBR姿勢で搬入された紙幣Pを搬送路上の所定の位置に搬送し、紙幣Pの上端が搬送方向の前方になるように紙幣Pを搬送路に再導入する。このような構成により、反転装置84は、搬送路81を通して送られて来る紙幣Pの向きをFF、FR、BF、及びBRの何れかに揃えることができる。
図23に示すように、反転装置84から向きを揃えて送り出された紙幣Pは、搬送路81を通して装填モジュール30へ送られ、あるいは、集積庫86a〜86dのいずれかに送られて集積される。また、装填モジュール30により向きを揃えて送り出された紙幣Pをメインモジュール10に戻し、メインモジュールの集積庫22aないし22dに集積してもよい。
装填庫32への紙幣装填処理では、反転装置84から向きを揃えて送り出された紙幣Pは、搬送路81を通して装填モジュール30へ送られ、装填庫32に装填される。この際、反転装置84により、紙幣の向きを積極的に表、裏、交互に反転して紙幣を送り出し、表裏が交互となるように紙幣を装填庫32内に集積してもよい。この場合、集積された紙幣間の摩擦、凹版の影響を受けにくくして、装填庫32から紙幣を取り出易くすることができる。
また、整列モジュール80の集積庫86aないし86dは、装填庫32から取り出された紙幣を金種ごとに集積する集積庫として使用でき、あるいは、装填庫32から取り出されたリジェクト券あるいは損券を集積するリジェクト庫あるいは損券庫としても使用することができる。
大容量集積モジュール90は、施封モジュール60aの下流側に接続されている。この大容量集積モジュール90は、施封モジュール60aから送られた紙幣Pを搬送する搬送路91と、それぞれ搬送路91を通して送られた紙幣を一定量集積可能な大容量の集積庫92a、92bとを備えている。装填庫32に一定量の紙幣を手装填する場合、メインモジュール10あるいは装填庫32から送られた紙幣は、予め設定された一定量、各集積庫92a、92bに集積される。そして、集積された紙幣を大容量集積庫92a、92bから一括して取り出し、装填庫32に手装填する。これにより、予め決められた一定量の紙幣を容易に、装填庫32に装填することができる。
上記構成の紙幣処理装置によれば、上述した実施形態と同様に、装填庫32に対して、紙幣回収、装填等の種々の処理を行うことができる。また、整列モジュール80を設けることにより、紙幣の向きを任意設定した状態で、集積、装填、あるいは、施封することができる。
図27は、実施形態の第2変形例に係る紙幣処理装置を示している。実施形態の第2変形例によれば、紙幣処理装置は、メインモジュール10、整列モジュール80、1つの施封モジュール60a、および装填モジュール110を備え、これらのモジュールは、この順で一列に並んで配置され、互いに電気的かつ機械的に連結されている。メインモジュール10には、このメインモジュールおよび装置全体の動作を制御する主制御部12が設けられている。
メインモジュール10、整列モジュール80、施封モジュール60aは、実施形態および実施形態の第1変形例と同様に構成されている。施封モジュール60aの下流側に接続された装填モジュール110は、ATMの入金専用の装填庫、あるいは、入出金可能な装填庫が脱着可能に装着される装着部34と、施封モジュール60a側から送られて来た紙幣を搬送する搬送路112と、送られて来た紙幣を搬送路112から装填庫32に装填する取り込み機構114と、を備えている。メインモジュール10に供給された紙幣Pは、メインモジュール10、整列モジュール80、施封モジュール60aを通して装填モジュール110へ送られ、装填庫32へ装填される。
上記構成の紙幣処理装置によれば、メインモジュール10の鑑査装置18により紙幣Pを鑑査した後、集積、施封、あるいは、入金専用の装填庫32に装填することができる。また、入金専用の装填庫32に対して、紙幣を補充、装填することができる。その他、第2変形例においても、実施形態および第1変形例と同様の作用効果を得ることができる。
図28は、実施形態の第3変形例に係る紙幣処理装置を示している。実施形態の第3変形例によれば、紙幣処理装置は、取出しモジュール100、メインモジュール10、整列モジュール80、1つの施封モジュール60a、および装填モジュール110を備え、これらのモジュールは、この順で一列に並んで配置され、互いに電気的かつ機械的に連結されている。メインモジュール10には、このメインモジュールおよび装置全体の動作を制御する主制御部12が設けられている。
メインモジュール10、整列モジュール80、施封モジュール60a、装填モジュール110は、実施形態および第1変形例ないし第2変形例と同様に構成されている。メインモジュール10の上流側に設けられた取出しモジュール100は、ATMの出金専用の装填庫、あるいは、入出金可能な装填庫が脱着可能に装着される装着部34と、装填庫32から紙幣を取出す取出し機構102と、取出された紙幣を搬送する搬送路と、を備えている。取出しモジュール100の搬送路は、メインモジュール10の取出し機構14側に設けられた搬送路104に連通している。装填庫32から取出された紙幣は、メインモジュール10の搬送路104を通して鑑査装置18に送られ、鑑査の後、正券および損券は、集積庫22a〜22dに集積されるか、整列モジュールを通して施封モジュール60aあるいは、装填モジュール110へ送られる。
施封モジュール60aの下流側に接続された装填モジュール110は、ATMの入金専用の装填庫、あるいは、入出金可能な装填庫が脱着可能に装着される装着部34と、施封モジュール60a側から送られて来た紙幣を搬送する搬送路112と、送られて来た紙幣を搬送路112から装填庫32に装填する取り込み機構114と、を備えている。メインモジュール10に供給された紙幣、あるいは、取出しモジュール100により装填庫32から取出された紙幣は、メインモジュール10、整列モジュール80、施封モジュール60aを通して装填モジュール110へ送られ、装填庫32へ装填される。
上記構成の紙幣処理装置によれば、出金専用の装填庫32から紙幣を取出し、メインモジュール10の鑑査装置18により鑑査した後、集積、施封、あるいは、入金専用の装填庫に装填することができる。また、入金専用の装填庫に対して、紙幣を補充、装填することができる。
図29は、実施形態の第4変形例に係る紙幣処理装置を示している。実施形態の第4変形例によれば、紙幣処理装置は、取出しモジュール100、メインモジュール10、整列モジュール80、1つの施封モジュール60a、および大容量集積モジュール90を備え、これらのモジュールは、この順で一列に並んで配置され、互いに電気的かつ機械的に連結されている。メインモジュール10には、このメインモジュールおよび装置全体の動作を制御する主制御部12が設けられている。
取出しモジュール100、メインモジュール10、整列モジュール80、施封モジュール60aは、第3変形例と同様に構成されている。大容量集積モジュール90は、実施形態の第1変形例と同様に構成されている。
上記構成の紙幣処理装置によれば、取出しモジュール100により装填庫32から取出された紙幣は、メインモジュール10の搬送路104を通して鑑査装置18に送られ、鑑査の後、正券および損券は、集積庫22a〜22dに集積されるか、整列モジュール80を通して施封モジュール60aあるいは、大容量集積モジュール90へ送られる。
装填庫32に一定量の紙幣を手装填する場合、メインモジュール10から送られた紙幣、あるいは装填庫32から取出された紙幣は、予め設定された一定量、各集積庫92a、92bに集積される。そして、集積された紙幣を大容量集積庫92a、92bから一括して取り出し、装填庫32に手装填する。これにより、予め決められた一定量の紙幣を容易に、装填庫32に装填することができる。
上述した実施形態では、紙幣処理装置の複数のモジュールを一列に並べて配置する構成
としたが、これに限らず、複数のモジュールをL字形あるいはU字形に並べて配置しても
よい。
図30に示すように、メインモジュール10、装填モジュール30、施封モジュール60aが並んで配置され、更に、コーナユニット121を挟んで、4つの施封モジュール60b、60c、60d、60eが一列に並んで、かつ、メインモジュール10、装填モジュール30、施封モジュール60aの列とほぼ直交する方向に並んで配置されている。これにより、複数のモジュールはL字形に並べて配置されている。各モジュールの構成は、前述した実施形態および第1変形例ないし第4変形例と同一である。コーナユニット121は、紙幣を搬送する搬送路と、紙幣をほぼ水平な状態から垂直な状態に回転させて角部の移動を可能とする回転機構と、を備えている。モジュール配列の角部の内角θは、例えば、45〜135度に設定される。
図31に示すように、メインモジュール10、装填モジュール30、施封モジュール60aが一列に並んで配置され、更に、コーナユニット121を挟んで、2つの施封モジュール60b、60cが一列に並んで、かつ、メインモジュール10、装填モジュール30、施封モジュール60aの列とほぼ直交する方向に並んで配置されている。更に、コーナユニット123を挟んで、2つの施封モジュール60d、60e、および大容量集積モジュール90が一列に並んで、かつ、施封モジュール60b、60cの列とほぼ直交する方向に並んで配置されている。これにより、複数のモジュールはU字形に並べて配置されている。各モジュールの構成は、前述した実施形態および第1変形例ないし第4変形例と同一である。コーナユニット121、123は、紙幣を搬送する搬送路と、紙幣をほぼ水平な状態から垂直な状態に回転させて角部の移動を可能とする回転機構と、を備えている。モジュール配列の2つの角部の内角θは、それぞれ、例えば、45〜135度に設定される。
上記したように、紙幣処理装置が多数のモジュールを備えている場合でも、複数のモジュールをL字形状あるいはU字形状に並べて配置することにより、複数のモジュールを比較的近くに配置することができ、操作性の向上を図ることができる。
なお、上記の実施形態において、接続するモジュールの数は、実施形態に限定されることなく、必要に応じて、増減可能であり、モジュールの種類も種々選択可能である。
例えば、処理する紙葉類は、紙幣、バッチカードに限定されることなく、カジノカード、有価証券等の他の紙葉類にも適用してもよい。
上述した実施形態の紙葉類処理システム500は、複数の同一の紙葉類処理装置800を備えるとしたが、これに限定されない。
実施形態の変形例において、紙葉類処理システム500は、複数の異なる紙葉類処理装置800を備えてもよい。コントロールサーバ700は、複数の異なる紙葉類処理装置800の各々に並列的に紙葉類群を振り分けて搬送してもよいし、所定の処理優先順序に応じて紙葉類群を振り分けて搬送してもよい。コントロールサーバ700は、例えば、先ず、相対的に大型かつ高速の紙葉類処理装置800に優先的に紙葉類群を振り分けて搬送する。次に、コントロールサーバ700は、相対的に大型かつ高速の紙葉類処理装置800にて区分集積された紙葉類群を、相対的に小型かつ高精度の紙葉類処理装置800に振り分けて搬送する。相対的に小型かつ高精度の紙葉類処理装置800は、相対的に大型かつ高速の紙葉類処理装置800に比べて、紙葉類群の区分集積の精度を向上させる。コントロールサーバ700は、例えば、相対的に大型かつ高速の紙葉類処理装置800によってリジェクトされたリジェクト券を、相対的に小型かつ高精度の紙葉類処理装置800に振り分けて搬送する。
以下、図面を参照しながら実施形態の紙葉類処理装置800に比べて、相対的に大型かつ高速の紙葉類処理装置800について、詳細に説明する。以下において、実施形態の第7変形例に係る紙葉類処理装置800は、紙葉類前処理装置L5と、本体処理装置L100とを備える。
まず、実施形態の第7変形例に係る紙葉類照合システムL1を説明する。図32は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類照合システムL1の構成図である。紙葉類照合システムL1は、少なくとも1台以上の紙葉類処理装置の本体処理装置L100と、精査装置L200と、紙葉類照合装置L300と、ホストサーバL400とを備える。紙葉類処理装置800は、後述する紙葉類前処理装置L5と、本体処理装置L100とを備える。本体処理装置L100、精査装置L200、および紙葉類照合装置L300は、LAN(Local Area Network)等のネットワークで接続されている。
精査装置L200は、本体処理装置L100で一度排除された券(排除券)を、本体処理装置L100よりも低速で、より精緻に再検査する。精査装置L200は、紙葉類Pの計数結果、紙葉類Pの種別、紙葉類Pの紙葉類番号、バッチカード番号、および判定結果などを排除券である紙葉類Pの束ごとに対応付ける。精査装置L200は、対応付けられた再検査結果(バッチカード番号、紙葉類Pの種別、枚数、および判定結果を含む)を紙葉類照合装置L300に送信する。
紙葉類照合装置L300は、本体処理装置L100から送信された検査結果と紙葉類番号にインデックスを付し、紙葉類照合装置L300内の記憶媒体に格納する。本体処理装置L100が有効性を判別できないと判定した紙葉類Pは排除券として排出される。排除券に対しては1アイテムずつの画像、個々の検査項目の検査結果、紙葉類番号のうち読み取りができたすべての桁(文字)が、本体処理装置L100から紙葉類照合装置L300に送信される。紙葉類照合装置L300は、本体処理装置L100から送信された情報にインデックスを付して紙葉類照合装置L300内の記憶媒体に格納する。また、オペレータは、本体処理装置L100から排出された排除券を精査装置L200に投入する。精査装置L200は、投入された排除券を再検査する。この場合、精査装置L200は、本体処理装置L100と同様に紙葉類PとバッチカードBCとの束を処理する。
紙葉類照合装置L300は、精査装置L200から送信された再検査結果を本体処理装置L100から送信された検査結果に組み合わせ、組み合わされた検査結果を紙葉類照合装置L300内の記憶媒体に格納する。例えば、紙葉類照合装置L300は、再検査結果を、再検査結果に含まれている識別情報と一致する識別情報を含む検査結果に加算する。入金バッチの精査が完了すると、オペレータの指示により、紙葉類照合装置L300が入金データと検査・精査した紙葉類Pの計数データとを照合する。
ホストサーバL400は、紙葉類照合装置L300が本体処理装置L100、または精査装置L200から取得した情報を、管理および蓄積する。また、ホストサーバL400は、紙葉類照合装置L300が処理した結果を管理する。
図33は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5の概略構成を示す模式図である。図34は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5の動作を示す流れ図である。
紙葉類前処理装置L5は、本体処理装置L100に紙葉類Pを転送する前処理を行う前処理装置として機能する。紙葉類前処理装置L5は、束投入部L10と、大帯除去部L20と、把結合部L30と、把切出部L40と、小帯除去部L50と、把集積部L60とを備える。
束投入部L10は、複数枚の紙葉類Pが小帯により施封された把の所定数を大帯により施封した束を搬送する(ステップS100)。図35は、実施形態の第7変形例における束Bの斜視図である。図36は、実施形態の第7変形例における把SBおよび紙葉類Pの斜視図である。把SBは、複数枚の紙葉類Pを小帯SBwにより施封した束である。小帯SBwは、紙葉類Pの短辺方向に巻き付けられる。小帯SBwは、例えば紙帯等の結束材である。小帯SBwには、バーコードSBbが貼られている。バーコードSBbに埋め込まれた情報は、把SBに束ねられた複数枚の紙葉類Pに共通した把情報である。把情報は、把SBを識別するストラップ番号、銀行名、支店名、取り扱い者、または取り扱い日時等の把SBごとの情報である。実施形態の第7変形例において、バーコードSBbが小帯SBwに貼られた例について説明するが、把情報が小帯SBwに文字として印刷されていてもよい。
束Bは、把SBを短辺方向に10把重ねて大帯Bwにより施封したものである。図35に示した束Bには、束Bを識別するための一次バッチカードBC−1が所定数の把SBと共に施封されている。大帯Bwは、把SBの厚さ方向および短辺方向に亘り、2カ所に巻き付けられる。大帯Bwは、ゴム紐等の伸縮可能な結束材である。束Bは、オペレータにより運ばれて、束投入部L10における搬送台に載置される。束投入部L10には、例えば5個の束Bが載置可能である。
束投入部L10に載置された束Bは、搬送経路CL1(X方向)に沿って搬送される。束投入部L10は、搬送経路CL1の搬送先位置に搬送された束Bの1個を、搬送経路CL2(Y方向)に沿って大帯除去部L20の大帯カットステージSTに受け渡す。大帯除去部L20は、束Bが1個受け渡されたことに応じて、束Bから大帯Bwを自動的に切断する(ステップS102)。大帯除去部L20は、切断された大帯Bwを廃棄する(ステップS104)。
大帯Bwが除去された束Bは、把結合部L30により所定数の把SBごとに搬送経路CL3に沿って自動的に搬送される。把結合部L30は、複数の束Bごとに所定数の把SBを搬送することにより、複数の束Bに含まれる所定数の把同士を結合する(ステップS106)。把結合部L30には、オペレータP2により搬送経路CL3に対して把SBが手投入される。把結合部L30は、把SBが手投入されたことに応じて、手投入された把SBを搬送経路CL3に沿って搬送して他の把SBと結合させる(ステップS108)。
把切出部L40は、把結合部L30により結合された複数の把SBから1個の把SBを自動的に切り出す(ステップS110)。把切出部L40は、上方向(Z方向)に1個の把SBをリフトすることにより1個の把SBを切り出す。把切出部L40は、切り出した1個の把SBを搬送経路CL4に沿って小帯除去部L50に受け渡す。
小帯除去部L50は、把切出部L40により受け渡された1個の把SBから小帯SBwを自動的に切断する(ステップS112)。小帯SBwが切断された把SBは、施封が解かれてバラ把Dとなる。小帯除去部L50は、1個のバラ把Dを搬送経路CL5に沿って搬送し、把集積部L60に1把のバラ把Dを受け渡す(ステップS122)。
また、小帯除去部L50は、把SBから除去した小帯SBwのバーコードSBbを撮像する(ステップS114)。小帯除去部L50は、把情報SBbを印刷したバーコードSBbを撮像した後、バーコードSBbを廃棄する(ステップS116)。小帯除去部L50は、バーコードSBbを撮像した画像を解析して、把情報を解読する。小帯除去部L50は、解読した把情報を更新する(ステップS118)。
把集積部L60は、1把のバラ把Dが受け渡されたことに応じて、二次バッチカードBC−2をバラ把D間に挿入する(ステップS124)。二次バッチカードBC−2には、各バラ把Dを識別する情報が記録される。紙葉類前処理装置L5は、二次バッチカードBC−2に印刷されたバーコード情報を、把情報と共に銀行券処理装置(不図示)に送信する(ステップS120)。把集積部L60は、二次バッチカードBC−2およびバラ把Dを落下させて、紙葉類Pの厚さ方向に集積する(ステップS126)。把集積部L60は、小帯除去部L50からバラ把Dが受け渡される度に、二次バッチカードBC−2の挿入およびバラ把Dの集積を繰り返す。なお、把集積部L60は、複数のバラ把Dごとに二次バッチカードBC−2を挿入してもよい。例えば、把集積部L60は、束Bに含まれる所定数のバラ把Dごとに二次バッチカードBC−2を挿入してもよい。把集積部L60は、複数の把SBのバラ把Dを集積した後、集積したバラ把Dを転送方向L6にスライドさせ、紙葉類Pの本体処理装置L100に転送する(ステップS128)。
以下、上述した紙葉類前処理装置L5における各部の構成を説明する。
[束投入部L10]
図37は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における束処理系の外観を示す斜視図である。図38は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における束投入部L10の側面図である。
束投入部L10は、載置部L11と、コンベアベルトL12と、コンベアローラL13と、リフト機構L14と、投入ステージL15とを備える。載置部L11は、X方向に沿って複数設置される。載置部L11上には、自動振分装置600により複数の束Bが載置される。載置部L11には、例えば5個の束Bが載置可能である。コンベアベルトL12およびコンベアローラL13は、コンベアモータ(不図示)により発生した駆動トルクによって正転駆動し、コンベアローラL13を回転させる。これにより、載置部L11に載置された複数の束Bは、搬送経路CL1に沿って投入ステージL15まで搬送される。束投入部L10は、複数の束Bのうち先頭の束Baを投入ステージL15まで搬送すると、束Baが突出部(不図示)に突き当てる。その後、束投入部L10は、コンベアローラL13を逆転駆動させる。これにより、投入ステージL15に搬送された束Baと、投入ステージL15の手前まで搬送された束Bbとを離間させる。また、束投入部L10は、リフト機構L14を駆動させて投入ステージL15を上昇させる。この結果、束投入部L10は、複数の束Bから1個の束Bを切り出す。
[大帯除去部L20]
図39は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における大帯除去部L20および把結合部L30を示す斜視図である。図40は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における大帯除去部L20および把結合部L30を示す側面図である。
把結合部L30は、図39に示すように、搬送チェーンL31と、第1キャリアL32と、第2キャリアL33と、搬送レールL34と、ローラテーブルL35(L35aおよびL35b)とを備える。大帯除去部L20は、図40に示すように、変形リフト機構(変形部)L21と、帯カッタ機構(切断部)L22と、帯除去ローラ(廃棄部)L23と、帯クランプピンL24(図41を参照)とを備える。
第1キャリアL32および第2キャリアL33は、投入ステージL15に搬送された束Bを大帯除去部L20に搬送する。第1キャリアL32は、束Bの+Y方向側を支持する。第2キャリアL33は、束Bの+Z方向側および束Bの−Y方向側を支持する。第1キャリアL32および第2キャリアL33は、搬送チェーンL31および搬送レールL34に連結される。搬送チェーンL31は、投入ステージL15の+X側から把結合部L30の搬送経路CL3の+Y側端部に亘って、搬送経路CL2に沿って設けられる。搬送チェーンL31は、搬送モータ(不図示)により駆動され、第1キャリアL32および第2キャリアL33を±Y方向に沿って移動させる。
大帯除去部L20は、所定の大帯除去位置に束Bが搬送されたことに応じて束Bから大帯Bwを除去する。所定の大帯除去位置とは、ローラテーブルL35におけるY方向における変形リフト機構(変形部)L21および帯カッタ機構L22が設置された位置である。束Bは、所定位置に搬送された状態において、第1キャリアL32の支持部L32a(第1の支持部)によって+Y方向側が押さえつけられる。また、束Bは、第2キャリアL33の3カ所の爪部L33a(第2の支持部)により上方が押さえつけられる。さらに、束Bは、第2キャリアL33の支持部L33b(第1の支持部)により−Y方向側が押さえつけられる。
大帯除去部L20は、変形リフト機構L21を上方に駆動させて、束Bにおける複数の把SBのうち一部の把SBを持ち上げる。図41は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における大帯除去部L20により束Bを変形させた様子を示す側面図である。変形リフト機構(変形部)L21は、把SBの長辺方向(X方向)において3カ所のリフタL21a、L21bおよびL21cにより、3または4個の把SBを持ち上げる(図42参照)。これにより、変形リフト機構L21は、束Bを変形させることによって大帯Bwと把SBとの間に空間L20aを形成する。なお、変形リフト機構L21によるリフト量は、空間L20aが形成され、且つ、把SBの底面がZ方向における帯クランプピンL24よりも上方となるように設定される。
次に、大帯除去部L20は、空間L20aに帯クランプピンL24を差し込む。図42は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における大帯除去部L20により空間L20aに帯クランプピンL24を差し込む様子を示す斜視図である。帯クランプピンL24は、X方向における両側から空間L20aに向けて先端部L24aおよびL24bが移動される。先端部L24aおよびL24bは、空間L20a内において対向した状態で移動が停止される。これにより、大帯Bwと把SBとの間には、帯クランプピンL24が挿入される。図43は、実施形態の紙葉類前処理装置L5における大帯除去部L20により空間L20aに帯クランプピンL24を差し込んだ様子を示す斜視図である。
次に、大帯除去部L20は、帯除去ローラL23に当接させるように帯クランプピンL24を下降させる。図44は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における大帯除去部L20により帯クランプピンL24を下降させた様子を示す側面図である。大帯Bwは、帯クランプピンL24と帯除去ローラL23とが当接されると、帯除去ローラL23に押し当てられる。
次に、大帯除去部L20は、帯カッタ機構L22を、X方向に移動させる。図45は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における大帯除去部L20において帯カッタ機構L22を移動させる様子を示す斜視図である。図46は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における帯カッタ機構L22の側面図である。帯カッタ機構L22は、上刃L22aと、カッタブレードL22bとを備える。上刃L22aは、帯カッタ機構L22の略C文字状の内壁部に設けられる。略C文字状の内壁の内側には、上刃L22aと対向してカッタブレードL22bが配置される。カッタブレードL22bは、回転ローラL22dの回転駆動によって回動ベルトL22eを介して回転トルクが与えられる。これにより、カッタブレードL22bは、回転軸L22cを中心として回転駆動される。帯カッタ機構L22は、カッタブレードL22bを回転駆動させながら、図45に示したようにX方向に移動される。帯カッタ機構L22は、上刃L22aおよびカッタブレードL22bが大帯Bwに接触すると、カッタブレードL22bの回転によって大帯Bwを切断する。
次に、大帯除去部L20は、帯除去ローラL23を回転させる。図47は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5において、大帯除去部L20において帯除去ローラL23を−Y方向側から見た斜視図である。図48は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5において、大帯除去部L20において帯除去ローラL23を回転させる様子を示す側面図である。帯除去ローラL23は、帯クランプピンL24と共に大帯Bwを挟み込んだ状態で、図48中の矢印で示す方向Rに回転される。これにより、帯除去ローラL23は、切断された大帯Bwを引き込む。引き込まれた大帯Bwは、機外に放出または排除箱に集積され、廃棄される。その後、大帯除去部L20は、アレンジャL25によって束BのX方向側を押圧して、複数の把SBの位置を整える。図49は、実施形態の紙葉類前処理装置L5において、大帯除去部L20におけるアレンジャL25を示す斜視図である。
[把結合部L30]
図50は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における把結合部L30の一部の構成図である。把結合部L30は、把処理テーブルL36と、一対のコンベアベルトL37AおよびL37Bと、第1のスライダL38と、第2のスライダL39とを備える。
把処理テーブルL36は、搬送経路CL3(Y方向)に沿って設けられる。把処理テーブルL36には、大帯除去部L20により大帯Bwが除去される度に、所定数の把SBが搬送される。コンベアベルトL37AおよびL37Bは、把処理テーブルL36のX方向における両側に設けられる。コンベアベルトL37AおよびL37Bは、把処理テーブルL36に搬送された複数の把SBの下面と接するように配置される。コンベアベルトL37AおよびL37Bは、駆動モータ(不図示)の駆動トルクによりY方向に駆動される。コンベアベルトL37AおよびL37Bは、複数の把SBとの摩擦力によって把SBを搬送経路CL3に沿って搬送させる補助力を発生する。
第1のスライダL38は、把処理テーブルL36とコンベアベルトL37AおよびL37Bとの間に配設される。第1のスライダL38は、移動機構(不図示)によりZ方向およびY方向に移動される。第1のスライダL38は、複数の把SBを搬送経路CL3に沿って搬送する場合に把処理テーブルL36から+Z方向に突出される。第1のスライダL38は、複数の把SBの位置に基づいてY方向に移動される。
第2のスライダL39は、第1のスライダL38よりも+Y方向側であって、把処理テーブルL36とコンベアベルトL37AおよびL37Bとの間に配設される。第2のスライダL39は、複数の把SBの位置に基づいてY方向に移動される。第2のスライダL39は、紙葉類前処理装置L5の始動初期において、所定数の把SBを受け取るために、−Y方向側にスライドされる。
図51、図52、図53、図54、図55、図56、および図57は、実施形態の第7変形例に係る紙葉類前処理装置L5における把結合部L30により所定数の把SBを複数結合する様子を示す側面図である。
所定数の把SBは、1つの束Bに含まれる複数の把SBである。所定数の把SB#1は、図51に示すように、所定の大帯除去位置において第1キャリアL32および第2キャリアL33によってY方向の両側およびZ方向の+側から押圧される。複数の把SB#1が大帯除去位置に位置する状態おいて、所定数の把SB#2、SB#3、SB#4が結合されているものとする。所定数の把SB#2、SB#3、SB#4は、−Y方向側から第1のスライダL38により押圧され、+Y方向側から第2のスライダL39により押圧される。なお、所定数の把SB#2、SB#3、SB#4は、把結合部L30により結合されると共に、後述の把切出部L40により1把ごとに切り出し動作が行われている。
把結合部L30は、図52に示すように、第1キャリアL32および第2キャリアL33により所定数の把SB#1を押圧させた状態で、第1キャリアL32および第2キャリアL33を、+Y方向にスライドさせる。把結合部L30は、第1キャリアL32が第1のスライダL38に重なる位置までスライドさせる。次に、把結合部L30は、図53に示すように、第1のスライダL38の先端が把処理テーブルL36よりも下方となるように、第1のスライダL38を下降させる。次に、把結合部L30は、図54に示すように、第1のスライダL38を、所定数の把SB#1よりも−Y方向側に移動させ、第2キャリアL33の−Y方向側の位置において上昇させる。次に、把結合部L30は、図55に示すように、第1キャリアL32を上昇させて、所定数の把SB#1と所定数の把SB#2との間から退避させる。また、把結合部L30は、第1のスライダL38を+Y方向側にスライドさせて、第1のスライダL38を所定数の把SB#1の−Y方向側に接触させる。次に把結合部L30は、図56に示すように、第1のスライダL38を+Y方向側にスライドさせることにより、所定数の把SB#1と所定数の把SB#2とを結合させる。次に把結合部L30は、図57に示すように、第1キャリアL32が第1のスライダL38を大帯除去位置に戻して、次の所定数の把SBを受け取らせる。
なお、把結合部L30は、オペレータP2の手作業により把処理テーブルL36に把SBが投入される。把結合部L30は、手投入ボタン(不図示)が操作されたことに応じて、図56に示した状態において、第1キャリアL32を把処理テーブルL36上の把SBの−Y方向側に押し当てる。次に把結合部L30は、第1のスライダL38を把処理テーブルL36より下方に下降させる。この状態で、把結合部L30は、第1キャリアL32を手動により−Y方向に移動可能な押し当て力となるように、第1キャリアL32の+Y方向の駆動トルクを調整する。これにより、オペレータP2により第1キャリアL32が−Y方向側にスライドさせて、追加の把SBを結合された把SBの−Y方向側に追加させる。オペレータP2の手が第1キャリアL32から離されると、第1キャリアL32は、次第に+Y方向側にスライドし、結合された把SBの−Y方向側に押し当てられる。把結合部L30は、再度手投入ボタンが操作されたことに応じて、第1キャリアL32を大帯除去位置まで戻すと共に、第1のスライダL38を結合された把SBの−Y方向側に配置する。
上述した実施形態において、コントロールサーバ700の制御部703は、プログラムを実行することで機能してもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよいし、電気通信回線を介して送信されてもよい。記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。
上述した実施形態において、コントロールサーバ700の制御部703の機能の全て又は一部は、ハードウェアによって実現されてもよい。ハードウェアは、例えば、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、紙葉類群の情報と処理状況情報とに基づいて、複数の紙葉類処理装置に対する紙葉類群の振分を制御する制御部を持つので、各紙葉類処理装置を効率良く動作させながら、紙葉類群を適正に区分処理することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。