JP6610092B2 - 合わせガラス用積層フィルム - Google Patents
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Description
(1)少なくとも3層からなる積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、脂肪族ウレタン構造を含有する樹脂層(α)を有する積層フィルムであって、該樹脂層(α)の表面自由エネルギーが30mN/m以上、45mN/m以下であり、積層フィルムが以下の(a)、(b)の要件を満たしている合わせガラス用積層フィルム。
(a)積層フィルムを135℃、30分加熱した前後のヘイズ変化(ΔH)が1.0%以下であること。
(b)積層フィルムを135℃、30分の加熱したときの熱収縮率が、フィルム長手方向、幅方向ともに、2.0%以上、4.5%以下であること。
(2)内部ヘイズが0.5%以下であることを特徴とする(1)に記載の合わせガラス用積層フィルム。
(3)前記樹脂層(α)の厚みが30nm以上、100nm以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の合わせガラス用積層フィルム。
(4)前記樹脂層(α)が、平均粒径が20nm以上、300nm以下の粒子を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(5)ヘイズが1.5%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(6)前記積層ポリエステルフィルムの最外層の両方のポリエステル層が、以下の(c)、(d)、(e)の要件を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(c)最外層の両方のポリエステル層の厚みがそれぞれ5μm以上であること
(d)最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物の環状三量体含有量が、最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物全体に対して0.5重量%以下であること
(e)最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物が、ゲルマニウム元素を含有すること
(7)前記積層ポリエステルフィルムの最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物中に含有するゲルマニウム元素が、最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物全体に対して10〜400ppmであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(8)前記積層ポリエステルフィルムの最外層を除いたポリエステル層を構成するポリエステル組成物中に含有する環状三量体含有量が、最外層を除いたポリエステル層を構成するポリエステル組成物全体に対して2.0重量%以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(9)全光線透過率が88%以上である(1)〜(8)のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(10)前記樹脂層(α)が、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)と脂肪族ウレタン樹脂(B)を含有する樹脂組成物(I)から形成されることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(11)前記アクリル変性ポリエステル樹脂(A)中のアクリル樹脂成分とポリエステル樹脂成分の質量比(アクリル樹脂成分の含有量[質量部]/ポリエステル樹脂成分の含有量[質量部])は10/90以上、90/10以下である(10)に記載の合わせガラス用積層フィルム。
(12)前記樹脂組成物(I)がメラミン化合物及び/又はカルボジイミド化合物(C)を含有する(10)または(11)に記載の合わせガラス用積層フィルム。
(13)前記樹脂組成物(I)中における、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)と脂肪族ウレタン樹脂(B)の含有量の質量比((A)の含有量[質量部]/(B)の含有量[質量部])は、50/50〜90/10である(10)〜(12)のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(c)最外層の両方のポリエステル層の厚みがそれぞれ5μm以上であること。
(d)最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物の環状三量体含有量が、最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物全体に対して0.5重量%以下であること。
(e)最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物が、ゲルマニウム元素を含有すること。
(I)樹脂層(α)を形成する樹脂組成物(I)が、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)と脂肪族ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物を重合して得られる脂肪族ウレタン樹脂(B)を含む樹脂から得られる樹脂であって、樹脂(A)と樹脂(B)の割合を特定の比率とする方法。
(II)樹脂層(α)を形成する樹脂組成物(I)が、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)と脂肪族ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物を重合して得られる脂肪族ウレタン樹脂(B)を含む樹脂以外に、メラミン化合物及び/又はカルボジイミド化合物(C)を含有させ、樹脂(A)と樹脂(B)とメラミン化合物及び/又はカルボジイミド化合物(C)の割合を特定の比率とする方法。
以上であってもよい。
カルボジイミド化合物の製造は公知の技術を適用することができ、一般的には、ジイソシアネート化合物を触媒存在下で重縮合することにより得られる。ポリカルボジイミド化合物の出発原料であるジイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族、脂環式ジイソシアネートなどを用いることができ、具体的にはトリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネートなどを用いることができる。更に本発明の効果を消失させない範囲において、ポリカルボジイミド化合物の水溶性や水分散性を向上するために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキルスルホン酸塩などの親水性モノマーを添加しても用いてもよい。
本発明の樹脂層(α)を形成させる方法は、積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、脂肪族ウレタン樹脂(B)を含む樹脂組成物(I)を塗布して、樹脂層(α)を形成せしめる工程によって得られる。この形成方法において、樹脂組成物(I)は脂肪族ウレタン樹脂(B)に加えて、さらにアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を含んでいることが好ましい。
一辺が5cmの正方形状の積層フィルムサンプルを3点(3個)準備する。次にサンプルを常態(23℃、相対湿度50%)において、40時間放置する。それぞれのサンプルを日本電色工業(株)製濁時計「NDH5000」を用いて、ヘイズの測定はJIS「透明材料のヘイズの求め方」(K7136 2000年版)、全光線透過率の測定はJIS「プラスチック透明材料の全光線透過率の試験方法」(K7361−1、1997年版)に準ずる方式で実施する。それぞれの3点(3個)のヘイズおよび全光線透過率の値を平均して、ポリエステルフィルムのヘイズおよび全光線透過率の値とする。
まず、(1)と同様にしてヘイズを測定し、処理前のヘイズを求める。次に、縦30cm、横20cmのポリエステルフィルムサンプルを準備し、135℃(風量ゲージ「7」)に設定したエスペック(株)製熱風オーブン「HIGH−TEMP−OVEN PHH−200」内に吊り下げて30分加熱する。その後、ポリエステルフィルムサンプルを空冷で1時間放置した。その後、ポリエステルフィルムサンプルから一辺が5cmの正方形状のポリエステルフィルムサンプルを3点(3個)切り出し、(1)と同様にヘイズを測定し、3点(3個)の値を平均して処理後のヘイズとする。下記式により、ヘイズ変化(ΔH)を求めた。
(3)内部ヘイズ
内部ヘイズは、スガ試験機株式会社製全自動直読ヘイズコンピューター「HGM−2DP」を用いて測定した。ポリエステルフィルムをテトラリン液に浸し、拡散透過率と全光線透過率から下記式により内部ヘイズを求めた。
積層フィルムを超薄膜切片に5点(5個)切り出し、断面をRuO4染色、OsO4染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄膜切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察、写真撮影を行った。その断面写真から、5点(5個)のサンプルの樹脂層(X)厚みの測定値を平均して、樹脂層(α)の層厚みを測定した。
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度より下記式から計算される値を用いた。すなわち
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml、通常は1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。
ポリエステル組成物20mgをOCP(o−クロロフェノール)に150℃で30分間溶解し、室温で冷却する。その後、内部標準として1,4−ジフェニルベンゼンを添加後、メタノール2mlを加えて高速遠心分離機でポリマーを分離後、液層部を島津製作所(株)の高速液体クロマトグラフLC−10ADvpを用いて測定した。
フィルム表面に、幅10mm、測定長約100mmとなるように2本のラインを引き、この2本のライン間の距離を23℃で測定し、これをL0とする。このポリエステルフィルムサンプルを135℃(風量ゲージ「7」)に設定したエスペック(株)製熱風オーブン「HIGH−TEMP−OVEN PHH−200」中に30分間、3gの荷重下で放置した後、再び2本のライン間の距離を23℃で測定し、これをL1とし、下式により熱収縮率を求めた。測定は、長手方向および幅方向に5サンプルづつ実施し、平均値で評価を行った。
熱収縮率(%)=(L0−L1)/L0×100
なお、フィルムを分析する際に、フィルムの長手方向や幅方向が分からない場合は、フィルムにおいて最大の屈折率を有する方向を幅方向、それに直行する方向を長手方向とみなす。フィルムにおける最大の屈折率の方向は、フィルムの全ての方向の屈折率をアッベ屈折率計で測定して求めてもよく、例えば、位相差測定装置(複屈折測定装置)などにより遅相軸方向を決定することで求めてもよい。
フィルムを構成するポリエステル組成物中の金属含有量は、理学電機(株)製蛍光X線分析装置(型番:3270)を用いて蛍光X線測定により、ポリエステルフィルムを構成するポリエステル組成物に対する含有量(ppm)として求めた。なお、定量は予め原子吸光法などを用いて定量した金属量既知のサンプルを使用して作成した強度と各元素量との検量線を用いて行った。
ポリエステルフィルムに塗布層を積層した積層フィルムを超薄切片に切り出し、断面をRuO4染色、OsO4染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で倍率20万倍で観察し、写真撮影を行った。その断面写真から塗布層中の粒子径(球相当径)の測定を行い、100視野において観察された粒子の粒子径をそれぞれ求め、平均値を平均粒径とした。
樹脂層(α)を形成する脂肪族ウレタン構造は、ガスクロマトグラフ質量分析(GC−MS)により、ウレタン結合部分で切断させた脂肪族イソシアネート化合物とポリオール化合物の重量ピークを確認する。次に、フーリエ変換型赤外分光(FT−IR)にて、脂肪族イソシアネート化合物分とポリオール化合物、及び式(1)〜(5)の構造の各原子間の結合に由来するピークの有無を確認する。さらに、プロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)にて、脂肪族イソシアネート化合物とポリオール化合物、及び式(1)〜(5)の構造が有する水素原子の位置に由来する化学シフトの位置と水素原子の個数に由来するプロトン吸収線面積を確認する。これらの結果を合わせて総合的に確認した。
積層フィルムを室温23℃相対湿度65%の雰囲気中に24時間放置後した。その後、同雰囲気下で、樹脂層に対して、純水、エチレングリコール、ホルムアミド、ジヨードメタンの4種の溶液のそれぞれの接触角を、接触角計CA−D型(協和界面科学(株)社製)により、それぞれ5点測定する。5点の測定値の最大値と最小値を除いた3点の測定値の平均値をそれぞれの溶液の接触角とする。
での張力である場合、数式(1)が成立する。
γS L: 樹脂層と表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギー
γS : 樹脂層の表面自由エネルギー
γL : 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギー
γS d: 樹脂層の表面自由エネルギーの分散力成分
γS p: 樹脂層の表面自由エネルギーの極性力成分
γS h: 樹脂層の表面自由エネルギーの水素結合力成分
γL d : 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギーの分散力成分
γL p : 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギーの極性力成分
γL h: 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギーの水素結合力成分
γS L=γS+γL−2(γS d・γL d)1/2−2(γS p・γL p)1/2−2(γS h・γL h)1/2 ・・・ 数式(1)。
また、平滑な固体面と液滴が接触角(θ)で接しているときの状態は次式で表現される(Youngの式)。γS=γS L+γLcosθ ・・・ 数式(2)。
(γS d・γL d)1/2+(γS p・γL p)1/2+(γS h・γL h)1/2=γL(1+cosθ)/2 ・・・ 数式(3)。
(12)耐ブロッキング性
実施例・比較例で得られた透明積層フィルムを2枚用意し、それぞれの第1面と第1面の裏面である第2面とを密着させた状態で上にゴムローラー(φ50)をのせて、自重で1往復させた。その後、第1面と第2面とのブロッキング状態を観察し、下記要領にて評価した。 第1面と第2面とが密着していなかった場合を「◎(優れる)」と評価し、局所的に密着し貼り付いていた場合を「○(良好)」、部分的に密着し貼り付いていた場合を「△(やや劣る)」、ほぼ全面密着し貼り付いたものを「×(不良)」と評価した。
従来公知の方法により、ポリビニルブチラール樹脂を主成分とする合わせガラス用中間膜を作製した。次に、フィルムの両側にガラス用中間膜を積層し、これらを高透明ガラス(旭ガラス社製「セルティア」)の間に設置したのち、ゴムバック内に入れ、2660Paの真空度で20分間脱気した後、脱気したままオーブンに移し、更に90℃で30分間保持しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着した後オートクレーブ中で135℃ 、圧力118N/cm2の条件で20分間圧着を行い、合わせガラスを得た。
得られたフィルムを用いて合わせガラスにした際の評価を、下記基準で目視評価した。
◎:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)との間に浮き、剥がれが製品内部、製品外の外周部ともに見られない。
○:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)との間に浮き、剥がれが製品内部には見られないが、製品外の外周部にわずかに浮きが見られる。
△:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)との間に浮き、剥がれが製品内部の端部にわずかに見られる。
×:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)との間に浮き、剥がれが製品内部に広く見られる。
◎:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)にシワが見えず、かつ、合わせガラス外周部のフィルム縮みが1mm以下。
○:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)の製品外の外周部にシワがわずかに見え、かつ、合わせガラス端部のフィルム縮みが1mm以下。または、合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)の製品外の外周部にシワが見えず、合わせガラス端部のフィルム縮みが1mmを超えて2mm以下。
△:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)の製品外の外周部にシワがわずかに見え、かつ、合わせガラス端部のフィルム縮みが2mmを超えて3mm以下。
×:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)の製品内部にシワが多く見える場合、または、合わせガラス端部のフィルム縮みが3mmを超える。
◎:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)に曇りが見えない場合。
○:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)の製品外の外周部にわずかに曇りが見える場合。
△:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)の製品内部の端部にわずかに曇りが見える場合。
×:合わせガラスの内部のフィルム(中間膜)の製品内部に曇りがきつく見える場合。
高純度テレフタル酸100重量部に対しエチレングリコール45重量部のスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123重量部が仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応層に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物を重縮合槽に移送した。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、ジエチルホスホノ酢酸エチルを0.01重量部添加し、さらに酢酸マグネシウム4水塩を0.04重量部、さらに重合触媒として三酸化アンチモンを得られるポリエステルに対してアンチモン原子換算で0.04重量部となるように添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃の温度まで60分かけて昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。なお、最終圧力到達までの時間は60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で、反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、20℃の温度の冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングしてポリエステルA1のペレットを得た。なお、減圧開始から所定の攪拌トルク到達までの時間は3時間であった。得られたポリエステルA1の固有粘度は0.65dl/g、環状三量体含有量は1.05重量%であった。
テレフタル酸ジメチル100重量部に対しエチレングリコール60重量部のスラリーを酢酸マグネシウム・4水塩0.06重量部とともに、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123重量部が仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応層に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物を重縮合槽に移送した。引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、リン酸トリメチルを0.026重量部添加し、さらに重合触媒としてエチレングリコールに微分散して溶解した二酸化ゲルマニウム0.02重量部を水酸化テトラエチルアンモニウムに溶解した溶液を添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃の温度まで60分かけて昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。なお、最終圧力到達までの時間は60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で、反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、20℃の温度の冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングしてポリエステルペレットを得た。なお、減圧開始から所定の攪拌トルク到達までの時間は3時間であった。得られたポリマーの固有粘度は0.64dl/g、環状三量体含有量は1.03重量%であった。
ポリエステル樹脂成分はテレフタル酸50質量部、イソフタル酸50質量部、エチレングリコール50質量部、ネオペンチルグリコール30質量部を重合触媒である三酸化アンチモン0.3質量部と酢酸亜鉛0.3質量部とともに窒素パージした反応器に仕込み、水を除去しながら常圧下で190〜220℃で12時間重合反応を行い、ポリエステルグリコールを得た。次に、得られたポリエステルグリコールに5−ナトリウムスルホイソフタル酸を5質量部、溶媒としてキシレンを反応器に仕込み、0.2mmHgの減圧下、260℃にてキシレンを留去しつつ、3時間重合させポリエステル樹脂成分を得た。このポリエステル樹脂成分にアンモニア水およびブチルセルロースを含む水に溶解させた。
還流冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた4つ口フラスコ中に、脂肪族ポリイソシアネート化合物として1,6−ヘキサンジイソシアネートを70質量部、ポリオール化合物としてポリイソブチレングリコールを30質量部、溶媒として、アセトニトリル60質量部、N−メチルピロリドン30質量部とを仕込んだ。次に窒素雰囲気下で、反応液温度を75〜78℃に調整して、反応触媒としてオクチル酸第1錫を0.06質量部加え、7時間反応させた。次いで、これを30℃まで冷却し、イソシアネート基末端脂肪族ウレタン樹脂(B)を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水を添加し25℃に調整して、2000rpmで攪拌混合しながら、イソシアネート基末端脂肪族ウレタン樹脂(B)を添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトニトリルおよび水の一部を除去することにより、脂肪族ウレタン樹脂(B)を含む塗液を調製した。
得られたアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を60質量部、脂肪族ウレタン樹脂(B
)を40質量部、メラミン化合物(C)としてニカラック(登録商標)MW−12LF((株)三和ケミカル製)を60/40/20質量部となるように混合した。そこに、樹脂層表面に易滑性を付与させるために、無機粒子として平均粒子径80nmのシリカ粒子(触媒化成(株)製カタロイド(登録商標)SI−80P)をアクリル変性ポリエステル樹脂(A)60質量部、脂肪族ウレタン樹脂(B)40質量部、メラミン化合物(C)20質量部の合計120質量部に対して3質量部添加した。以上の調合作業によって樹脂組成物(I)を得た。
ポリエステルA1、ポリエステルB1をそれぞれ150℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した後、ポリエステルB1を最外層のポリエステル層(B層)の原料として、ポリエステルA1を最外層を除いたポリエステル層(A層)の原料とし、2台の押出機に供給し、各々を285℃で溶融した。フィードブロックによりB層/A層/B層の3層に積層し口金よりシート状にして押出し、静電印加法を用いて20℃に冷却したキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作製した。
160℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理を施し、次いで200℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理する以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。
180℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理を施し、次いで200℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理する以外は、実施例2と同様の方法で積層フィルムを得た。
最外層を除いたポリエステル層(A層)と最外層のポリエステル層(B層)の積層比を変更し、B層/A層/B層=3μm/44μm/3μmとする以外は、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
最外層を除いたポリエステル層(A層)と最外層のポリエステル層(B層)の積層比を変更し、B層/A層/B層=5μm/28μm/5μmとする以外は、実施例1と同様の方法で厚み38umの積層フィルムを得た。
最外層を除いたポリエステル層(A層)と最外層のポリエステル層(B層)の積層比を変更し、B層/A層/B層=7μm/61μm/7μmとする以外は、実施例1と同様の方法で厚み75umの積層フィルムを得た。
無機粒子として平均粒子径140nmのシリカ粒子(触媒化成(株)製スフェリカ(登録商標)140)を用いる以外は製造例5と同様に樹脂組成物Iを製造し、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
アクリル変性ポリエステル樹脂(A)90質量部、脂肪族ウレタン樹脂(B)を10質量部混合し、メラミン化合物(C)を添加しない以外は、製造例5と同様に樹脂組成物Iを製造し、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
アクリル変性ポリエステル樹脂(A)、脂肪族ウレタン樹脂(B)、メラミン化合物(C)としてニカラック(登録商標)MW−12LF((株)三和ケミカル製)を60/40/60質量部混合する以外は、製造例5と同様に樹脂組成物Iを製造し、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
実施例1で樹脂層(α)厚みを100nmとする以外は、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
実施例1で樹脂層(α)厚みを30nmとする以外は、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
無機粒子として平均粒子径80nmのシリカ粒子3質量部と併用して、平均粒子径140nmのシリカ粒子(触媒化成(株)製スフェリカ(登録商標)140)をアクリル変性ポリエステル樹脂(A)60質量部、脂肪族ウレタン樹脂(B)40質量部、メラミン化合物(C)20質量部の合計120質量部に対して1質量部添加して用いる以外は製造例5と同様に樹脂組成物Iを製造し、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
(実施例13)
実施例1で樹脂層(α)厚みを80nmとする以外は、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
210℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理を施し、次いで210℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理する以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。
160℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理を施し、次いで180℃の熱処理ゾーンで5秒間熱処理する以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。
最外層のポリエステル層(B層)にポリエステルA1を利用した以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムの物性を表4に示すが、合わせガラス評価において、接着性に優れ、シワ、エッジ縮みは抑制されているものの、曇りが悪化した。
製造例3においてアクリル樹脂成分/ポリエステル樹脂成分=8/92の質量比となるように添加した以外は、製造例3と同様にアクリル変性ポリエステル樹脂(A)を製造した。得られたアクリル変性ポリエステル樹脂(A)60質量部、脂肪族ウレタン樹脂(B)40質量部を添加し、メラミン化合物(C)を添加しない以外は、製造例5と同様に樹脂組成物Iを製造し、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
アクリル変性ポリエステル樹脂(A)60質量部、メラミン化合物(C)40質量部を混合し、脂肪族ウレタン樹脂(B)を混合しない以外は、製造例5と同様に樹脂組成物Iを製造し、実施例1と同様の方法で厚み50umの積層フィルムを得た。
Claims (13)
- 少なくとも3層からなる積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、脂肪族ウレタン構造を含有する樹脂層(α)を有する積層フィルムであって、該樹脂層(α)の表面自由エネルギーが30mN/m以上、45mN/m以下であり、積層フィルムが以下の(a)、(b)の要件を満たしている合わせガラス用積層フィルム。
(a)積層フィルムを135℃、30分加熱した前後のヘイズ変化(ΔH)が1.0%以下であること。
(b)積層フィルムを135℃、30分の加熱したときの熱収縮率が、フィルム長手方向、幅方向ともに、2.0%以上、4.5%以下であること。 - 内部ヘイズが0.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記樹脂層(α)の厚みが30nm以上、100nm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記樹脂層(α)が、平均粒径が20nm以上、300nm以下の粒子を含有することを特徴とする請求項1〜3にいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
- ヘイズが1.5%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記積層ポリエステルフィルムの最外層の両方のポリエステル層が、以下の(c)、(d)、(e)の要件を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
(c)最外層の両方のポリエステル層の厚みがそれぞれ5μm以上であること
(d)最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物の環状三量体含有量が、最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物全体に対して0.5重量%以下であること
(e)最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物が、ゲルマニウム元素を含有すること - 前記積層ポリエステルフィルムの最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物中に含有するゲルマニウム元素が、最外層の両方のポリエステル層を構成するポリエステル組成物全体に対して10〜400ppmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記積層ポリエステルフィルムの最外層を除いたポリエステル層を構成するポリエステル組成物中に含有する環状三量体含有量が、最外層を除いたポリエステル層を構成するポリエステル組成物全体に対して2.0重量%以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 全光線透過率が88%以上である請求項1〜8のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記樹脂層(α)が、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)と脂肪族ウレタン樹脂(B)を含有する樹脂組成物(I)から形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記アクリル変性ポリエステル樹脂(A)中のアクリル樹脂成分とポリエステル樹脂成分の質量比(アクリル樹脂成分の含有量[質量部]/ポリエステル樹脂成分の含有量[質量部])は10/90以上、90/10以下である請求項10に記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記樹脂組成物(I)がメラミン化合物及び/又はカルボジイミド化合物(C)を含有する請求項10または11に記載の合わせガラス用積層フィルム。
- 前記樹脂組成物(I)中における、アクリル変性ポリエステル樹脂(A)と脂肪族ウレタン樹脂(B)の含有量の質量比((A)の含有量[質量部]/(B)の含有量[質量部])は、50/50〜90/10である請求項10〜12のいずれかに記載の合わせガラス用積層フィルム。
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