JP6627112B2 - 生体機能検査装置、生体機能検査装置の作動方法及びプログラム - Google Patents

生体機能検査装置、生体機能検査装置の作動方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は生体機能検査装置、生体機能検査装置の作動方法及びプログラムに関し、特に、睡眠中の生体情報に基づいて生体機能を検査するための生体機能検査装置、生体機能検査装置の作動方法及びプログラムに関する。
従来、臨床所見や医療機器と医療画像による検査の所見は、生理機能の障害の症状が相当顕著に現れて来たときに始めて適用できる診断方法であり、顕著な症状が現れる前の、いわゆる早期判別のための簡易的・客観的・定量的な方法は、現在のところ、開発されていない。
その原因として、生理機能低下または生理機能障害を顕著に症状が現れる前に生体リズムのゆらぎ或いは生体柔軟性が変調の兆候が現わるが、僅かな変化でデリケートのため、身体の生理不安定状態と外部環境の干渉に大いに影響され、精確に捉えることができなかった。
また、血圧測定や健康診断などにより生体機能を検査する際、精確に検査できるように生体がリラックス状態にあるのが望ましい。しかし、日中は交感神経活動が優位になり、心身内外の不安定性による干渉が避けられないため、本来意味のリラックス状態にならない。
そこで、生体が最も安定しリラックス状態にある睡眠時に、生体情報に基づいて生体機能を検査するための種々の生体機能検査装置が従来から提案されている。
例えば特許文献1には、睡眠中の生体情報を検出し、寝具に設けられた圧電センサと、圧電センサから得られた原信号から脈波拍動成分データを抽出し、抽出された脈波拍動成分データから、心拍数時系列データを抽出し、抽出された心拍数時系列データを近似直線除去してゆらぎ解析して、その結果より健康/疾患度を測定する健康/疾患度測定方法及び測定装置並びに測定システムが提案されている(以下、この技術を従来例1という)。
特許文献2には、在宅で睡眠状態についての測定を行うために、使用者の身体に接している圧力検出部から圧力波形を得る圧力波形取得部と、圧力波形に所定の処理を行って拍動波形を抽出する拍動抽出部と、拍動間隔を算出する拍動間隔算出部と、使用者の睡眠の深度の段階である睡眠ステージを拍動間隔から判定する睡眠ステージ(睡眠段階)判定部とを備える睡眠状態モニタリング装置を用い、コンピュータネットワークを通じて睡眠中の拍動間隔のデータを収集し、拍動間隔のゆらぎを示す数値の変動を検知して、使用者の健康管理を行うシステムが提案されている(以下、この技術を従来例2という)。
特許文献3には、睡眠中の生体情報を検出し、寝具に設けられた圧電センサと、圧電センサから得られた心拍データに基づいて、レム睡眠又はノンレム睡眠に相当する睡眠状態を推定するとともに、睡眠の質を表示するシステムが提案されている(以下、この技術を従来例3という)。
特開2008−104529号公報 特開2011−115188号公報 特開2008−104528公報
従来例1では、生体から睡眠中のすべてのデータを使用して健康/疾患度を測定しているが、異なる時間帯または異なる睡眠段階によって生体リズムのゆらぎの数値にバラツキが大であり、これらのばらつきを無視して均一に平均を取った生体リズムのゆらぎによる判定をしているので、数値の再現性が乏しく精度が低いという課題があった。
従来例2では、日中のサーカディアン・リズムと類似して、睡眠中も生体リズムがあるため睡眠中異なる段階における生体ゆらぎの評価数値はバラツキが生じる。更に、異なる睡眠段階ごとだけではなく、同じ深い睡眠段階でも、出現する時間帯によって生体ゆらぎの数値にバラツキがある。例えば最初に出現した深い睡眠段階と最後に出現した深い睡眠段階は、生体ゆらぎの数値の差異がある。これらのばらつきは個人差を超えたため、このバラツキの差異を無視して均一に平均を取った生体ゆらぎによる健康状態の判定しているの時に、高い精度の判定基準を定められないという課題があった。
従来例3では、生体の睡眠状態及び睡眠の質を評価しているにすぎず、健康状態を評価しているものではない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、睡眠中の生体情報に基づいて生体機能を高い再現性かつ精度よく検査するための生体機能検査装置、生体機能検査装置の作動方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の生体機能検査装置は、
生体の生体情報信号を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する信号分離手段と、
前記脈波信号及び前記体動信号に基づいて、前記生体の睡眠状態及び睡眠段階がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する睡眠状態・段階判定手段と、
前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出して、前記生体の循環器機能を評価する循環器機能評価手段と、
前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出して、前記生体の脳制御機能を評価する脳制御機能評価手段と、
を有することを特徴とするものである。
前記検出手段は、前記生体の一部に直接又は着衣を介して接触している圧電センサであってもよい。
前記睡眠状態・段階判定手段では、前記脈波信号を高速フーリエ変換することにより、脈波信号の推定間隔データを推定し、前記脈波信号の推定間隔データより前の一定区間のデータの平均値及び標準偏差値を用いて、脈波信号の推定間隔データのZ-Scoreを算出し、
前記体動信号は所定閾値を超えた体動数時系列データを推定し、前記体動数時系列データはより前の一定区間のデータの平均値及び標準偏差値を用いて、体動信号のZ-Scoreを算出し、
前記算出された脈波信号の推定間隔データのZ-Score及び前記算出された体動信号のZ-Scoreから、前記生体の睡眠状態及び睡眠段階がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定してもよい。
前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を近似直線除去してゆらぎ解析して、前記生体の循環器機能を評価してもよい。
前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態にある前記生体の呼吸信号を抽出し、平均呼吸周期を算出して、その平均呼吸周期の整数倍ごとに近似直線除去してゆらぎ解析を行ってもよい。
前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号をカオス解析して、リアプノフ指数に基づいて前記生体の循環器機能を評価してもよい。
前記循環器機能評価手段では、前記カオス解析において設定される遅れ時間は、前記呼吸信号の平均周期であってもよい。
前記脳制御機能評価手段では、前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号をゆらぎ解析して、疑似重心の動揺の軌跡に基づいて前記生体の脳制御機能を評価してもよい。
前記脳制御機能評価手段では、前記疑似重心の動揺の軌跡のゆらぎ解析において設定される遅れ時間は、前記呼吸信号の平均周期であってもよい。
前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態の中で最初の段階に出現した深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出して、前記生体の循環器機能を評価してもよい。
前記脳制御機能評価手段では、前記レム睡眠状態の中で最後の段階に出現したレム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出して、前記生体の脳制御機能を評価してもよい。
前記生体の重心を検出するための重心検出手段をさらに有してもよい。
本発明の生体機能検査方法は、
生体の生体情報信号を検出する検出手段によって検出された生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する信号分離工程と、
前記脈波信号及び前記体動信号に基づいて、前記生体の睡眠状態がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する睡眠状態・段階判定工程と、
前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出して、前記生体の循環器機能を評価する循環器機能評価工程と、
前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出して、前記生体の脳制御機能を評価する脳制御機能評価工程と、
を有することを特徴とするものである。
本発明のプログラムは、
生体の生体情報信号を検出する検出手段によって検出された生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する信号分離処理と、
前記脈波信号及び前記体動信号に基づいて、前記生体の睡眠状態がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する睡眠状態判定処理と、
前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出して、前記生体の循環器機能を評価する循環器機能評価処理と、
前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出して、前記生体の脳制御機能を評価する脳制御機能評価処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
本発明に係る生体機能検査装置、生体機能検査装置の作動方法及びプログラムによれば、次のような効果を奏する。
(1)深い睡眠状態にある生体の脈波信号を抽出して、生体の循環器機能を評価するので、睡眠中、特に深い睡眠中に一番身体が休め、交感神経活動を最大限に抑え、副交感神経の優位になる状態であるため、意識活動や内的干渉が少なく、無意識に安定した本来のリラックス状態となるため、生体ゆらぎの高精度の検査が可能となる。また、状態検査だけではなく、生体ゆらぎの検査することによって、器質的異変の前にゆらぎの変調を気づかせることで生体機能状態の異変を予知することが可能となる。
(2)レム睡眠状態にある生体の体動信号を抽出して、生体の脳制御機能を評価するので、安定した睡眠の中にレム睡眠時の脳は、覚醒に近い状態で、体の挙動を制御するため、脳制御中枢のゆらぎの変調を正確に検査により、脳制御機能障害や潜在意識制御機能の低下を検知することが可能となる。
本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置の動作及び生体機能検査方法を説明するためのフローチャートである。 信号分離部により、一晩の生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離することを示すグラフであり、横軸は時間(分)で、縦軸は信号振幅値(任意単位)である。 (A)はR−R間隔を示す心電図の時系列データのグラフであり、(B)はP−P間隔を示す脈波信号の時系列データのグラフである。 P−P間隔の時系列データのグラフで一定データ区間Wを選定することを示すグラフである。 Z-score(無次元)の時系列の変化を示すグラフである。 ある生体の睡眠状態の判定結果を示すグラフである。 (A)は最初の深い睡眠段階における、健康な人の脈波信号を示し、(B)はその呼吸信号を示し、(C)は最初の深い睡眠段階における、旧性心筋梗塞の人の脈波信号を示し、(D)はその呼吸信号を示すグラフである。 近似直線除去してゆらぎ解析の方法について説明するためのグラフである。 ゆらぎ指数1としてDFA計算から得た短時間領域の傾きslope1と、ゆらぎ指数2としてDFA計算から得た長時間領域の傾きslope2とを示すグラフである。 健常者と患者について、改良DFAによる3分間P−P間隔の時系列データをゆらぎ解析した結果で、(A)は全者のゆらぎ指数1、即ち傾きslope1値の平均値を示し、(B)はその各者分布値を示し、(C)は循環器機能の障害の群を示す。 (A)はカオス解析の時にターケンスの埋め込みの概要を説明するための時系列データを示すグラフ、(B)は三次元状態の空間内に順次プロットしていった軌道を示すアトラクターのグラフである。 リアプノフ指数計算アルゴリズムの3次元の場合の概念を示す説明図である。 3つの超球半径の円を用いたリアプノフ指数計算アルゴリズムの3次元の場合の概念を示す説明図である。 (A)はリアプノフ指数が4.31の健常者のゆらぎ度合を示すアトラクターのグラフであり、(B)はリアプノフ指数が2.55の心筋梗塞者のゆらぎ度合を示すアトラクターのグラフである。 抽出された体動信号の時系列データについてターケンス定理により2次元のアトラクターを構成する方法を説明するグラフである。 アトラクターを擬似重心動揺の軌跡として示したグラフである。 (A)は健常者においてレム睡眠時から抽出された体動信号の時系列データを示すグラフであり、(B)はその擬似重心動揺の軌跡を示すグラフである。 (A)は躁鬱傾向にある者においてレム睡眠時から抽出された体動信号の時系列データを示すグラフであり、(B)はその擬似重心動揺の軌跡を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態例に係る生体機能検査装置に用いられるベッドを示し、(A)はその底面図であり、(B)はその側面図である。 (A)は重心検出センサを用いた睡眠中身体の重心座標の時系列データの変化を示すグラフであり、(b)は睡眠中身体の重心動揺軌跡を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置の構成を示すブロック図である。
(本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置の構成)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置1は、生体2の生体情報信号を検出する検出部3と、検出部3によって検出された生体情報信号を信号処理し、睡眠状態と睡眠段階(睡眠ステージ)を判定し、生体機能を評価する制御部4と、記憶部5と、出力部6と、通信部7とを有する。
検出部3は、生体2の一部に直接又は着衣を介して接触している圧電センサであり、例えば生体2が睡眠するためのベッド8に設置される。
制御部4は、検出部3によって検出された生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する信号分離部9と、脈波信号及び体動信号に基づいて、生体2の睡眠状態・睡眠段階がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する睡眠状態・段階判定部10と、深い睡眠状態にある生体2の脈波信号を抽出して、生体2の循環器機能を評価する循環器機能評価部11と、レム睡眠状態にある生体2の体動信号を抽出して、生体2の脳制御機能を評価する脳制御機能評価部12とを有する。
記憶部5は、各種データを記憶するものであり、データベースなどを備えている。
出力部6は、各種データを出力するものであり、各種データを表示するモニタ、ディスプレイ等の表示部13や各種データを印刷するプリンタ等の印刷部14を有する。
通信部7は、インターネット(TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)によるデータ転送網)やLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークと接続するための各種データの送受信を行うものであり、例えば、モデム、ターミナルアダプタ、ルータ、DSU(Digital Service Unit)等である。
また、本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置の制御部4による制御処理をプログラム15によってコンピュータに実行させる。このプログラム15は、磁気ディスク、CD−ROM、半導体メモリ等の記録媒体に記録されていてもよく、通信ネットワークを介してダウンロードされるものでもよい。
(本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置の動作及び生体機能検査方法)
図2は本発明の第1の実施形態例に係る生体機能検査装置の動作及び生体機能検査方法を説明するためのフローチャートである。
まず、検出部3によって生体情報信号を検出する(ステップS1)。
次いで、検出部3によって検出された生体情報信号を、制御部4の信号分離部9によって脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する(ステップS2)。
次いで、睡眠状態・段階判定部10によって、脈波信号及び体動信号に基づいて、生体2の睡眠状態がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する(ステップS3)。
次いで、深い睡眠状態にある生体2の脈波信号を抽出して(ステップS4)、循環器機能評価部11によって生体2の循環器機能を評価する(ステップS5)。
また、レム睡眠状態にある生体2の体動信号を抽出して(ステップS6)、脳制御機能評価部12によって生体2の脳制御機能を評価する(ステップS7)。
次に、制御部4による処理について詳細に説明する。
(ステップS2の処理について)
図3は一晩において信号分離部により、生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離することを示すグラフであり、横軸は時間(分)で、縦軸は信号の振幅値である。図の下部は脈波信号、中部は呼吸信号、上部は体動信号を示す。
図3に示すように、生体情報信号を脈波信号(中心周波数1Hz)、呼吸信号(中心周波数0.3Hz)及び体動信号(2Hz)のそれぞれの中心周波数の周りの周波数帯域に分けて、3つの信号に分離する。
(ステップS3の処理について)
人間の大脳は非常に発達しているためにレム睡眠とノンレム睡眠が分化し、それぞれが異なる役割を分担している。レム睡眠は、閉じたまぶたの下で眼球がきょろきょろ動く急速眼球運動(rapid eye movement の頭文字がREM)という言葉から由来している。レム睡眠時の脳は、覚醒に近い状態になっていて夢を見ていることが多い眠りでありながらも、体はぐったりしている状態である。脈拍、呼吸、血圧などの自律神経機能が不規則に変化することから、身体は覚醒時とは異なる様式で活動している。
ノンレム睡眠は、レム睡眠ではない眠りのことであり、浅いまどろみの状態からぐっすり熟睡している状態(脳波をもとに4段階に分けられる)の、いわゆる安らかな眠りである。身体の筋肉の緊張は比較的保たれており、脈拍、呼吸、血圧などの自律神経機能は安定している。
現在、医学的に認められ、臨床応用されている睡眠状態を判定する方法は、睡眠ポリグラフ(Polysomnography:PSG)法である。睡眠ポリグラフ法は、脳波、眼球運動とオトガイ筋電を測定しそれらの波形から判定する方法である。しかしながら、脳波、筋電等を計測する方法においては、体に電極を装着する必要があり、被験者にとっての負担は非常に大きく、一般家庭で測定することは不可能である。そこで、本発明では、睡眠ポリグラフに代わる簡易的方法で睡眠状態を推測する方法が採用されている。
(1)脈波信号よりP−P間隔PPIの推定
脈波信号から、心電図のR−R間隔に相当するP−P間隔時系列データを推定する。
図4(A)はR−R間隔示す心電図の時系列データのグラフであり、(B)はP−P間隔を示す脈波信号の時系列データのグラフである。ここで、R−R間隔は心電図のR波の間隔で、P−P間隔は脈波信号のピークの間隔である。
まず、脈波のピーク、ピーク間隔を測定するため、高速フーリエ変換(FFT)を用いる。脈波信号のデータをFFT解析し,平均周波数(MPF)とパワー(P)を算出する。
MPFとは周波数ごとのスペクトルを平均した値である。式は以下に示す。
ここで、Pは パワースペクトルのパワー値、fは周波数、flとfhは周波数解析区間を示す低と高周波数値。これを用いて、脈波信号の間隔データPPIを以下の式(2)で求める。
PPI=1/MPF 式(2)
(2)PPIのZ-scoreの推定
図5はPPIの時系列データのグラフで一定データ区間Wを選定することを示すグラフである。
PPI時系列データに対して、PPI値の前の一定のデータ区間Wとすると、区間W内のデータの平均値Meanと標準偏差SDを用いて、式(3)によりPPIのZ-scoreを算出する。
Z-score = (PPI値−Mean)/SD 式(3)
データ区間Wをスライドすることによって、PPIのZ-score時系列データを生成する。
図6はZ-score(無次元)の時系列の変化を示すグラフである。
図6に示すように、Z-Scoreは、それぞれの個人差を平均と標準偏差により吸収し、殆ど±3の範囲内に入る数値(無次元)であるため、共通の適切な閾値(数値)の設定が可能である。
(3)体動のZ-scoreの推定
体動信号は所定閾値を超えた体動数を算出し、この体動数時系列データはより前の一定区間Wのデータの平均値Mean及び標準偏差値SDを用いて、式(2)による体動信号のZ-Scoreを推定する。データ区間Wをスライドすることによって、体動信号のZ-score時系列データを生成する。
(4)睡眠段階(覚醒、深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠)の判定。
深い睡眠状態は心拍数変動、つまり脈波信号の間隔データPPIのZ-Scoreが一番少なく、同時に体動も小さく、つまり体動のZ-Scoreが一番小さい。
逆に覚醒の状態は、上記両方とも最も大い。
浅い睡眠、レム睡眠はその間である。
そこで、PPIのZ-Scoreの閾値はPT1、PT2、PT3 とし、体動信号のZ-Scoreの閾値:MT1、MT2、MT3 とすると、
PPIのZ-Score<PT1、同時に体動のZ-Score<T1の時に、深い睡眠段階を判定する。
PPIのPT2>Z-Score>PT1、同時に体動のMT2>体動Z-Score>MT1の時に、浅い睡眠段階を判定する。
PPIのPT3>Z-Score>PT2、同時に体動のMT3>体動Z-Score>MT2の時に、レム睡眠段階を判定する。
PPIのZ-Score>PT3、同時に体動の体動Z-Score>MT3の時に、覚醒を判定する。
ここで、PT1<PT2<PT3、MT1<MT2<MT3。これらによって、睡眠状態がどの睡眠段階またはどの睡眠ステージにあるかを判定できる。
本発明者が実際に使用している具体的閾値は、
PT1=0.6、PT2=1.2、PT3=3
MT1=0.7、MT2=1、MT3=3
である(これらは例示であり、限定されるものではない)。
図7はある生体の睡眠状態の判定結果を示すグラフである。
(ステップS4及びS5の処理について)
(1)深い睡眠段階の信号抽出
周波数帯域を分けて、分離した脈波信号(中心周波数1Hz)と呼吸信号(中心周波数0.3Hz)を抽出する。上記の手段により、図7に示したような睡眠状態の判定結果を得る。複数の深い睡眠段階を得たが、一番最初に現れた深い睡眠段階を矢印で示し、これは最も安定し本来のリッラクス状態である。また、複数のレム睡眠段階を得たが、一番最後に現れたレム睡眠段階を矢印で示し、これは最も覚醒に近い睡眠状態である。
図8(A)は一番最初の深い睡眠段階から抽出した健康な人における脈波信号を示し、(B)はその呼吸信号を示し、(C)は一番最初の深い睡眠段階から抽出した旧性心筋梗塞の人における脈波信号を示し、(D)はその呼吸信号を示すグラフである。
(2)心拍ゆらぎの解析手法(改良DFA法)
最新の研究成果によると、心拍データに対してフラクタル解析のひとつの手法である近似直線除去してゆらぎ解析、すなわち、心肺の相互影響を考慮したDFA(Detrended Fluctuation Analysis)解析を用いることにより、心疾患やその他の疾患、つまり循環器における生体機能の低下または障害を推定する。
脈波から間隔PPI時系列データをX(1)、X(2)、X(3)・・・・X(N)とする。
まず、全体の平均値を計算する。時系列データの各値から、平均値を引きそれを積分しy(k)を求める。式(4)により時系列データが、時間について離散的なデータであるため、積分は和に置き換えられている。
図9は近似直線除去してゆらぎ解析方法について説明するためのグラフである。
次に、積分後の時系列y(k)を、等間隔nの区分時間で分割し、その区分時間内で最小2乗近似直線yn(k)(ローカルトレンド)を求める。y(k)からyn(k)のトレンドを除去し二乗して平均をとり平方根をとったF(n)(平均二乗誤差)は、
となる。区分時間の大きさを全ての時間スケールに対して変化させ、各区分時間毎にF(n)を計算し、横軸に区分時間の対数logn、縦軸に平均二乗誤差平均F(n)の対数logF(n)をプロットする。
図10はゆらぎ指数1としてDFA計算から得た短時間領域の傾きslope1と、ゆらぎ指数2としてDFA計算から得た長時間領域の傾きslope2とを示すグラフである。
図10に示すlognとlogF(n)のプロット図から、直線部分の傾きがスケール指数Slope1である。最小2乗法で求められる直線の傾きがこれにあたる。
本発明は、呼吸による影響を考慮した脈波間隔PPIのゆらぎ解析精度を向上するため、DFA法の精度向上手法を採用している。ここで、平均呼吸周期に相当するTrとする。
式(5)の中のnはTrの整数倍を選定する:n=Tr, 2Tr, 3Tr,4Tr,…
となると、式(5)の各区分時間毎のF(n)は、呼吸周期の整数倍ごとにジャンプとなり、呼吸によるPPIのゆらぎに及ぼす影響を低減して正確なPPIゆらぎ指数Slope1を得る。
このSlope1の値により、PPI時系列データX(i)について、以下のように分類することができる。
0<Slope1<0.5 :反相関
Slope1=0.5:無相関、ホワイトノイズ
0.5<Slope1<1.0:長距離相関
Slope1=1:1/fゆらぎ
Slope1>1:lognとlogF(n)の間の直線関係が崩れる
Slope1=1.5:ランダムウォーク型のブラウンノイズ
図11は健常者群と循環器機能低下者群について、改良DFAによる3分間P−P間隔の時系列データでゆらぎ解析した結果を示し、(A)は全者のSlope1値の平均値と標準誤差を示し、(B)は各者の分布値を示し、(C)は健常者と循環器機能低下者を示す群である。
この解析は、生体が健全な状態にある場合にはSlope1値が1に近く(1/f ゆらぎ)、心房細動などの循環器機能低下者群は0.5に近いことが得た。高血圧と狭心症の機能低下者群では0.9付近、糖尿病と心筋梗塞の機能低下者群では0.6〜0.7付近、心房細動の機能低下者群では0.5付近に分布している。
即ち、健康な場合がSlope1=1で1/fゆらぎを示し、循環器機能低下の度合いが大きくなるにつれて、Slope1がだんだん小さくなり、無相関、ホワイトノイズである0.5に近づくと考えられる。つまり、ペースメーカーの自律神経による支配によって生じたゆらぎ(変動)が低下すると、血圧に加えられた急激な外乱に対する俊敏な補償性と反応性が低下してしまい、循環器機能低下につながっていると考察される。
また、Slope1値が1より上に上がりすぎと、心理的に不健康な状態と考えられる。これは、ゆらぎが過剰な場合で、ストレス状態または気分が悪い心理状態である。
(3)脈波信号のカオス解析
図12(A)はターケンスの埋め込み定理の概要を説明するための時系列データを示すグラフ、(B)は三次元状態の空間内に順次プロットしていった軌道を示すアトラクターグラフである。
ターケンス定理とはカオス解析で一般的に用いられる手法である。脈波信号の時系列データをx(k) (k=0,1,2,3…)とする。
m個の状態変数のアトラクターを復元しようとするとき、遅れ時間τを用いて、ベクトルx(i)={x(i),x(i+τ),x(i+2τ),……x(i+mτ)}を作る。例えば、状態変数の個数が3個の場合は、 x(i)={x(i),x(i+τ),x(i+2τ)}となる。
ここのτはパラメータであり、埋込遅延時間と呼ばれる。このベクトルx(i)を、3次元状態空間内(座標軸はx(i), x(i+τ)および x(i+2τ))に順次プロットしていくと(i=0,1,2,…,n)、軌跡が得られ、この軌跡の形がアトラクターと呼ばれる。
遅れ時間τの選択は重要で、最適な時間遅れを選択することで状態変数のアトラクターの復元ができる。本発明は最適な遅れ時間τ=脈波信号の平均周期を採用した。これにより、アトラクターの復元ができることにより、脈波信号のカオス解析結果が精度アップとなる。
リアプノフ指数は、信号の揺らぐ度合いを示す指数で、アトラクターが描く軌道のうち、近接した2本の軌道間の距離が、時間経過に伴って離れていく度合いを示す量である。リアプノフ指数の計算には、Sano-Sawada法による近似的な計算手法を用いる。
図13はリアプノフ指数計算アルゴリズムの3次元の場合の概念を示す説明図である。
図13に示すように、3次元のカオス力学系に初期値として半径εの微小球(超球)を与えたとすると、最初は球であったものが1回写像されることによって、e1
方向には引き延ばされ、e3 方向には押し潰される結果、楕円体となる。このときのe1、e2、e3 方向に対する単位時間当たりの拡大率の対数をλ1、λ2、λ3 とすると、このλ1は第一成分であるので「第一リアプノフ指数」、「最大リアプノフ指数」とも呼ばれるが、本発明ではリアプノフ指数と表現する(非特許文献M.Sano,Y.Sawada(1985) Measurement of the Lyapunov spectrum from a chaotic time series, Physical Review Letters,55(10) pp1082-1085)。
本発明では、信号に混入した周辺環境ノイズを取り除くため、以下の手法を考案し、精度向上を図った。
図14は3つの超球半径の円を用いたリアプノフ指数計算アルゴリズムの3次元の場合の概念を示す説明図である。
図14に示すように、もう1つの超球半径ε3を加え、つまり、アトラクター近傍点検索条件として、
超球半径ε1 内に存在し、且つ、
超球半径ε2 内に存在し、且つ、
超球半径ε3 内に存在するアトラクターの点を近傍点とする。
ここで、超球半径1は、アトラクター全体サイズ(半径)の5%とする、
超球半径2は超球半径1の1.5倍、
超球半径3は超球半径1の2 倍、
と設定すると、ノイズを抑えられ、精度向上となった。
その理由としては、
1)超球ε2と超球ε3を飛び出した軌道を外すことができる。
2)異なる振る舞いの軌道(ノイズ)を外しリアプノフ指数を計算することができる。
図15(A)はリアプノフ指数が4.31の健常者のゆらぎ度合を示すアトラクターグラフであり、(B)はリアプノフ指数が2.55の心筋梗塞者のゆらぎ度合を示すアトラクターグラフである。
リアプノフ指数は生体の柔軟性また生体ゆらぎ度合いを示し、健康人は安静にしていても高いリアプノフ指数を持ち、かなり柔軟的変動しており、そして図15(A)により複雑なアトラクター構造のグラフを示された。
一方、柔軟な変動性が失われていくと、リアプノフ指数が減少し、生体機能低下となり、心筋梗塞等の循環器機能障害を起こってしまうリスクが大であり、このとき、図15(B)に縮小した単純な周期的アトラクター構造を示された。
(ステップS6及びS7の処理について)
最後のレム睡眠段階は最も覚醒状態に近く、脳から身体の動きの制御機能を最適に検査できる状態であるため、この時の体動のゆらぎを解析することにより脳制御機能を精度よく検査できる。方法として、1晩中、最後となるレム睡眠段階の信号を抽出し、体の動きのゆらぎ解析により、脳制御機能と関連する潜在的身体のアンバランスを検査し、心理障害を予告ができる。
(1)レム睡眠段階の信号抽出
判定した睡眠段階の中に最後に現れたレム睡眠段階から体動信号を抽出する。
(2)体動信号のゆらぎ解析
体動信号のゆらぎ解析は、重心動揺の検査と類似する手法を適用する。
図16は抽出された体動信号の時系列データについて、ターケンス定理により2次元のアトラクターを構成する点を説明するグラフである。これによって図17に得た2次元のアトラクターは擬似重心動揺の軌跡として示したグラフである。
図16に示すように、抽出されたレム睡眠時の体動信号より、ターケンス定理より、2次元のアトラクターを構成する。図17に示すように、このアトラクターを擬似重心動揺の軌跡として、立位の身体の重心動揺の検査方法を適用する。
本発明は最適な遅れ時間τ=呼吸信号の平均周期を採用し、呼吸の影響が低減でき、精度よく2次元のアトラクターを構成できた。
図18(A)は最後のレム睡眠段階で健常者において抽出された体動信号の時系列データを示すグラフであり、(B)はその擬似重心動揺の軌跡を示すグラフである。
図19(A)は最後のレム睡眠段階で躁鬱傾向にある者において抽出された体動信号の時系列データを示すグラフであり、(B)はその擬似重心動揺の軌跡を示すグラフである。
図18に示すように、健康な生体機能の人は、擬似重心動揺の軌跡をうまく制御でき、軌跡面積が少ないのに対し、図19に示すように、躁鬱傾向の人や不健康な人は、脳制御機能が低下により軌跡面積が大であることがわかる。
(第2の実施形態例について)
図20は本発明の第2の実施形態例に係る生体機能検査装置に用いられるベッドを示し、(A)はその底面図であり、(B)はその側面図である。
図20に示すように、本発明の第2の実施形態例に係る生体機能検査装置20では、生体2が睡眠するためのベッド8の脚部8aの下部に、生体2の重心を検出するための重心検出センサ21(重量センサ)が取り付けられている。
ベッド8の長さと幅は、LとDとする。中心点は重心の平面座標(x,y)の原点(0,0)とする。
ベッド8の4本の脚部8aに重量センサにより、4本の脚部の重量値P1,P2,P3,P4を測定することにより、
睡眠中、ベッド短軸方向の体の重心のx座標値=[(P1+P2)*L/2-(P3+P4)*L/2]/Pt
睡眠中、ベッド長軸方向の体の重心のy座標値=[(P1+P3)*D/2-(P2+P4)*D/2]/Pt
ここで、総重量Pt=P1+P2+P3+P4
重心のx座標値と重心のy座標値の時間変化データは生体情報信号とする。
信号分離のフィルター方法により、それぞれの周波数帯域によって3つの生体信号を分離する。つまり、脈波信号(中心周波数1Hz)、呼吸信号(中心周波数0.3Hz)、体動信号(中心周波数2Hz)である。これらの分離した信号により、Z-Score手法により睡眠段階を判定する。実施例1と同じく、深い睡眠段階とレム睡眠段階における信号のゆらぎ解析とカオス解析を行うことで生体機能低下を検査できる。
更に、生体2の睡眠中、横姿勢に現れる身体の重心を2次元投影の横重心と呼ばれ、その重心軌跡は時間経過における重心のx座標値とy座標値の変化するプロットとする。
時刻ごとに重心のx座標値と重心のy座標値のプロットは、重心の軌跡で構成した2次元のアトラクターと同等であるため、重心動揺の制御機能を評価できる軌跡の広がりの外周面積評価指標は式(6)で算出される。
外周面積Env.Area:
Env.Area=(max(x)-min(x))*(max(y)-min(y)) 式(6)
重心の動いた範囲が全部囲めるような長方形である。
重心動揺の軌跡面積解析により、脳制御機能の低下を検知できる。
図21(A)は重量センサを用いた重心座標の時系列データの変化を示すグラフであり、(B)は身体の重心を2次元投影の横重心動揺軌跡を示すグラフである。
この手法は、擬似重心動揺のみならず、実際にベッド8に取り付けられた重心検出センサ21から睡眠中得た身体の横重心の軌跡分析にも使え、生体制御機能または脳制御機能の低下を検知する手段ともなる。
本発明に係る生体機能検査装置、生体機能検査方法及びプログラムによれば、次のような効果を奏する。
(1)深い睡眠状態にある生体の脈波信号を抽出して、生体の循環器機能を評価するので、睡眠中、特に深い睡眠中に身体が一番安定したリッラクス状態で、交感神経活動を最大限に抑え、副交感神経の優位になる状態であるため、意識活動や内的干渉が少なく、無意識のうちに本来のリラックス状態となるため、バラつぎが少なくゆらぎの高精度の検査が可能となる。また、状態検査だけではなく、生体ゆらぎの検査することによって、器質的異変の前にゆらぎの変調を気づかせることで循環機能低下を予知することが可能となる。
(2)レム睡眠状態にある生体の体動信号を抽出して、生体制御機能または脳制御機能を評価するので、安定した睡眠の中にレム睡眠時の脳は、覚醒に近い状態で、体の挙動を制御する機能を正確に検査することにより、睡眠中無意識のうちに脳制御機能障害や潜在意識制御機能の低下を検知することが可能となる。
本発明は、上記実施の形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内において、種々の変更が可能である。
本発明の生体機能検査装置、生体機能検査装置の作動方法及びプログラムは、睡眠中の生体情報に基づいて生体機能を検査するために利用される。
1:生体機能検査装置
2:生体
3:検出部
4:制御部
5:記憶部
6:出力部
7:通信部
8:ベッド
9:信号分離部
10:睡眠状態・段階判定部
11:循環器機能評価部
12:脳制御機能評価部
13:表示部
14:印刷部
15:プログラム
20:生体機能検査装置
21:重心検出センサ

Claims (14)

  1. 生体の生体情報信号を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する信号分離手段と、
    前記脈波信号及び前記体動信号に基づいて、前記生体の睡眠状態及び睡眠段階がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する睡眠状態・段階判定手段と、
    前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出してゆらぎを解析することにより、前記生体の循環器機能を評価する循環器機能評価手段と、
    前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出してゆらぎを解析することにより、前記生体の脳制御機能を評価する脳制御機能評価手段と、
    を有することを特徴とする生体機能検査装置。
  2. 前記検出手段は、前記生体の一部に直接又は着衣を介して接触している圧電センサであることを特徴とする請求項1に記載の生体機能検査装置。
  3. 前記睡眠状態・段階判定手段では、前記脈波信号を高速フーリエ変換することにより、前記脈波信号の推定間隔データを推定し、前記脈波信号の推定間隔データより前の一定区間のデータの平均値及び標準偏差値を用いて、前記脈波信号の推定間隔データのZ-Scoreを算出し、
    前記体動信号から所定閾値を超えた体動信号値を有する体動信号を算出し、前記体動信号の時系列データ中の前記算出された体動信号より前の一定区間のデータの平均値及び標準偏差値を用いて前記体動信号のZ-Scoreを算出し、
    前記算出された脈波信号の推定間隔データのZ-Score及び前記算出された体動信号のZ-Scoreから、前記生体の睡眠状態及び睡眠段階がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の生体機能検査装置。
  4. 前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を近似直線除去してゆらぎ解析して、前記生体の循環器機能を評価することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つの項に記載の生体機能検査装置。
  5. 前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態にある前記生体の呼吸信号を抽出し、平均呼吸周期を算出して、その平均呼吸周期の整数倍ごとに近似直線除去してゆらぎ解析を行うことを特徴とする請求項4に記載の生体機能検査装置。
  6. 前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号をカオス解析して、リアプノフ指数に基づいて前記生体の循環器機能を評価することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つの項に記載の生体機能検査装置。
  7. 前記循環器機能評価手段では、前記カオス解析において設定される遅れ時間は、前記脈波信号の平均周期であることを特徴とする請求項6に記載の生体機能検査装置。
  8. 前記脳制御機能評価手段では、前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号をゆらぎ解析して、疑似重心の動揺の軌跡に基づいて前記生体の脳制御機能を評価することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つの項に記載の生体機能検査装置。
  9. 前記脳制御機能評価手段では、前記ゆらぎ解析において設定される遅れ時間は、前記呼吸信号の平均周期であることを特徴とする請求項8に記載の生体機能検査装置。
  10. 前記循環器機能評価手段では、前記深い睡眠状態の中で最初の段階に出現した深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出して、前記生体の循環器機能を評価することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つの項に記載の生体機能検査装置。
  11. 前記脳制御機能評価手段では、前記レム睡眠状態の中で最後の段階に出現したレム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出して、前記生体の脳制御機能を評価することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つの項に記載の生体機能検査装置。
  12. 前記生体の重心を検出するための重心検出手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つの項に記載の生体機能検査装置。
  13. 信号分離部と、睡眠状態・段階判定部と、循環機能評価部と、脳制御機能評価部とを備えた生体機能検査装置の作動方法であって、
    前記信号分離部が、生体の生体情報信号を検出する検出手段によって検出された生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する信号分離工程、
    前記睡眠状態・段階判定部が、前記脈波信号及び前記体動信号に基づいて、前記生体の睡眠状態がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する睡眠状態・段階判定工程、
    前記循環器機能評価部が、前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出してゆらぎを解析することにより、前記生体の循環器機能を評価する循環器機能評価工程、
    前記脳制御機能評価部が、前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出してゆらぎを解析することにより、前記生体の脳制御機能を評価する脳制御機能評価工程、
    を行うことを特徴とする生体機能検査装置の作動方法。
  14. 生体の生体情報信号を検出する検出手段によって検出された生体情報信号を脈波信号、呼吸信号及び体動信号に分離する信号分離処理と、
    前記脈波信号及び前記体動信号に基づいて、前記生体の睡眠状態がレム睡眠状態、深い睡眠状態、浅い睡眠状態及び覚醒状態のいずれに該当するかを判定する睡眠状態・段階判定処理と、
    前記深い睡眠状態にある前記生体の脈波信号を抽出してゆらぎを解析することにより、前記生体の循環器機能を評価する循環器機能評価処理と、
    前記レム睡眠状態にある前記生体の体動信号を抽出してゆらぎを解析することにより、前記生体の脳制御機能を評価する脳制御機能評価処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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