JP6632128B2 - 液面反射式傾斜センサにおける容器の設計方法、該容器を有する傾斜センサ、及び該容器を有する傾斜センサの生産方法 - Google Patents
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Description
液面形状計算工程では、第1の工程として、図4に示す様な、水平な液面に対して垂直且つ無限に広い板に形成される液体の液面形状(メニスカス)を求める。この液面形状は、ヤング・ラプラスの式と静水圧の式から導かれ、次のようになる(宮崎誠、水谷正海、竹本正、松縄朗著「円柱周囲に形成されるメニスカス形状の解析」溶接学会論文集 第15巻 第4号、1997年、p674〜680)。垂直板に垂直な方向の距離をx、垂直板方向の液の高さをy、水平面と曲面のなす角をφとすると、x,yは[数1],[数2]になる。ここで、γは液体の表面張力、ρは液体の密度である。θは、垂直板と曲面がなす接触角を示している。φを変化させる事により、垂直無限壁面からの液面形状を、水平方向xと鉛直方向yの二次元直交座標上に求める事ができる。以降、垂直無限壁面に形成される液面形状を表す曲線を第1の曲線f1と称する。
「液面形状計算工程」により、容器10内の二次元的な液面形状を第2の曲線f2で予測することができる。光学シミュレーション工程では、第2の曲線f2の三次元モデルZ=f(X,Y)で仮鏡面9a´を作成し、該仮鏡面9a´の反射光の受光像をシミュレーションする。
容器調整工程では、「光学シミュレーション工程」の結果から、容器10の形状がセンサ仕様に照らして許容範囲であったか判定する。この判定は、受光パターンの画像精度を示す数値がセンサに求められる精度を満たす数値条件として許容される範囲内か否かで行う。画像精度を示す数値には、光学ソフトウェアで得られる受光パターンの、コントラスト値,エッジの立ち上がりを示す数値等のいずれか又はその組み合わせが使用される。センサ精度を満たす数値条件の具体的な数値は当業者であれば選択する値が用いられてよい。
以下に実施例を示す。図13は実施例の液面形状計算工程の計算結果を示す図である。実施例では、液体9にフッ素系液体を使用した。この液体特性は、液体表面張力γが−40℃で21.00[mN/m]、20℃で16.40[mN/m]、70℃で12.75[mN/m],液体密度ρが−40℃で2000[kg/m^3]、20℃で1869[kg/m^3]、70℃で1760[kg/m^3],毛管定数が−40℃で0.014、20℃で0.013、70℃で0.012,実際の接触角θ1が0度であった。なお、暗視野パターン4のパターンピッチを80μm、パターン幅を40μmとし、光束径φdは2.5mmで行った。この条件で本形態の設計方法を実行した結果、本実施例での容器10の最小形状は、図13に示すように、最小直径φDmin=18mmであり、Y値の最高値Ymaxが−40℃で1.46mm,20℃で1.33mm,70℃で1.21mmであったため、最小の容器高さhmin=h´+1.46mmと分かった。即ち、容器直径φDを18mm以下とすると、容器中心(X=0)付近の水平部分が無くなり、傾斜センサ1の精度が悪くなる。容器直径φDを18mm以上とすると、傾斜センサ1が大型化する。高さについても、容器10の高さhを液面の高さh´+1.46mm以下とすると、容器天井と液体9が接触して傾斜センサ1の精度が悪くなると分かった。
上記では、容器直径φDの正円円筒形の容器10の設計方法及び作成方法を例示したが、本形態の方法は他の容器形状にも応用することができる。例えば、正四角柱形の容器10を作成したい場合は、容器10の対角方向と、容器10の対向する二辺と直交する方向においてそれぞれ第2の曲線f2を作成し、これらを合成した三次元モデルで光学シミュレーションを行えばよい。楕円円筒形の容器10を作成したい場合は、短軸方向と長軸方向においてそれぞれ第2の曲線f2を作成し、これらを合成した三次元モデルで光学シミュレーションを行えばよい。このように、容器10のある水平方向に第2の曲線f2を複数箇所求めれば、多角形や非正円形の容器であっても液面形状を予測することができるので、その液面形状に基づいて最小のサイズで容器10を作成することができる。
図12の様に、容器高さhが低く液面が蓋体102の天井に触れてしまう場合でも、容器壁面から形成される液面形状(第2の曲線f2)と天井壁面から形成される液面形状(第1の曲線f1)を合成することにより、液面形状を予測することができる。すなわち、測量機内の空間仕様制限により容器高さhを高くできない場合でも、この液面形状を用いて図3のフローを実行することにより容器直径φDを調整することができる。
2 光源
3 コリメートレンズ
4 暗視野パターン
6 ビームスプリッタ
7 フォーカスレンズ
9 液体
9a 自由液面
9a´ 仮鏡面(仮想的な自由液面)
10 容器
11 受光素子
12 演算処理装置
Claims (7)
- ヤング・ラプラス式および静水圧の式から、水平な液面に対して垂直かつ無限に広い板に形成される液体の液面形状を水平方向xおよび鉛直方向yに求める液面形状計算工程と、
仮光源から暗視野パターンを照射して前記液面形状を有する仮鏡面で反射させた受光パターンを得る光学シミュレーション工程と、
前記受光パターンの画像精度がセンサ精度要求を満たすか判定し、前記液体を封入する筒状の容器の形状を調整する容器調整工程と、
を備え、
前記液面形状計算工程では、前記容器の一方の壁面とこれと対向する他方の壁面の二方向から前記液面形状を表す第1の曲線f1を求め、前記第1の曲線f1を基に前記容器の中心から水平方向の距離をX,液面の高さをYとした容器内の液面形状を示す第2の曲線f2を求め、
前記容器調整工程では、前記容器に入射される光源光の光束径を固定し、前記容器の前記X方向の長さを仮定して前記光学シミュレーション工程を行い、前記受光パターンの画像精度が前記センサ精度要求を満たすときは前記容器の前記X方向の長さを狭め、満たさないときは前記容器の前記X方向の長さを広げ、これを繰り返し、前記センサ精度要求を満たす時の前記X方向の長さのより小さい値を最適として前記容器の直径を決定する
ことを特徴とする液面反射式傾斜センサの容器の設計方法。
- ヤング・ラプラス式および静水圧の式から、水平な液面に対して垂直かつ無限に広い板に形成される液体の液面形状を水平方向xおよび鉛直方向yに求める液面形状計算工程と、
仮光源から暗視野パターンを照射して前記液面形状を有する仮鏡面で反射させた受光パターンを得る光学シミュレーション工程と、
前記受光パターンの画像精度がセンサ精度要求を満たすか判定し、前記液体を封入する筒状の容器の形状を調整する容器調整工程と、
を備え、
前記液面形状計算工程では、前記容器の一方の壁面とこれと対向する他方の壁面の二方向から前記液面形状を表す第1の曲線f1を求め、前記第1の曲線f1を基に前記容器の中心から水平方向の距離をX,液面の高さをYとした容器内の液面形状を示す第2の曲線f2を求め、
前記容器調整工程では、前記容器調整工程では、前記容器の前記X方向の長さを固定し、前記容器に入射される光源光の光束径を仮定して前記光学シミュレーション工程を行い、前記受光パターンの画像精度が前記センサ精度要求を満たすときは前記光束径を広げ、満たさないときは前記光束径を狭め、これを繰り返し、前記センサ精度要求を満たす時の前記光速径のより大きい値を最適として前記光速径を決定する
ことを特徴とする液面反射式傾斜センサの容器の設計方法。
- 前記液面形状計算工程では、前記容器に対する前記液体の実際の接触角θ1を求め、前記第1の曲線f1とその前記y軸との角度が前記接触角θ1となる位置まで前記y軸をx軸方向にオフセットさせる工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の液面反射式傾斜センサの容器の設計方法。
- 前記液面形状計算工程では、前記第2の曲線f2のX=0付近の形状を多項式で補完する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の液面反射式傾斜センサの容器の設計方法。
- 前記第2の曲線f2のY値の最高値Ymaxを求め、前記容器の高さhを、前記液体の水平液面の高さh´に前記最高値Ymaxを加えた値以上に設計する容器高さ設計工程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液面反射式傾斜センサの容器の設計方法。
- ヤング・ラプラス式および静水圧の式から水平な液面に対して垂直かつ無限に広い板に形成される液体の液面形状を水平方向xおよび鉛直方向yに求める液面形状計算工程と、
仮光源から暗視野パターンを照射して前記液面形状を有する仮鏡面で反射させた受光パターンを得る光学シミュレーション工程と、
前記受光パターンの画像精度がセンサ精度要求を満たすか判定し、前記液体を封入する筒状の容器の形状を調整する容器調整工程と、を行って、
前記液面形状計算工程では、前記容器の一方の壁面とこれと対向する他方の壁面の二方向から前記液面形状を表す第1の曲線f1を求め、前記第1の曲線f1を基に前記容器の中心から水平方向の距離をX,液面の高さをYとした容器内の液面形状を示す第2の曲線f2を求め、
前記容器調整工程では、前記容器に入射される光源光の光束径を固定し、前記容器の前記X方向の長さを仮定して前記光学シミュレーション工程を行い、前記受光パターンの画像精度が前記センサ精度要求を満たすときは前記容器の前記X方向の長さを狭め、満たさないときは前記容器の前記X方向の長さを広げ、これを繰り返し、前記センサ精度要求を満たす時の前記X方向の長さのより小さい値を最適として前記容器の直径を決定して、
最小に設計された水平方向の長さで筒状に容器を生産することを特徴とする液面反射式傾斜センサの生産方法。
- ヤング・ラプラス式および静水圧の式から水平な液面に対して垂直かつ無限に広い板に形成される液体の液面形状を水平方向xおよび鉛直方向yに求める液面形状計算工程と、
仮光源から暗視野パターンを照射して前記液面形状を有する仮鏡面で反射させた受光パターンを得る光学シミュレーション工程と、
前記受光パターンの画像精度がセンサ精度要求を満たすか判定し、前記液体を封入する筒状の容器の形状を調整する容器調整工程と、を行って、
前記液面形状計算工程では、前記容器の一方の壁面とこれと対向する他方の壁面の二方向から前記液面形状を表す第1の曲線f1を求め、前記第1の曲線f1を基に前記容器の中心から水平方向の距離をX,液面の高さをYとした容器内の液面形状を示す第2の曲線f2を求め、
前記容器調整工程では、前記容器調整工程では、前記容器の前記X方向の長さを固定し、前記容器に入射される光源光の光束径を仮定して前記光学シミュレーション工程を行い、前記受光パターンの画像精度が前記センサ精度要求を満たすときは前記光束径を広げ、満たさないときは前記光束径を狭め、これを繰り返し、前記センサ精度要求を満たす時の前記光速径のより大きい値を最適として前記光速径を決定して、
前記容器の前記X方向の長さに対し最大に設計された光速径で筒状に容器を生産することを特徴とする液面反射式傾斜センサの生産方法。
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