JP6650959B2 - 破断予測方法、破断予測装置、及びプログラム - Google Patents

破断予測方法、破断予測装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、破断予測方法、破断予測装置、及びプログラムに関する。
特許文献1及び特許文献2には、有限要素法を用いた鋼板の破断予測方法について開示されている。
特許文献1 特許4865036号
特許文献2 特許5053164号
鋼板などの金属板のプレスによる塑性加工時などの破断予測の精度をさらに向上させることが望まれている。
本発明の一態様に係る破断予測方法は、金属板の加工硬化指数であるn値と、金属板に作用するひずみ比とに基づく予め定められた局部くびれ発生条件式と、金属板の異方性を表す指標であるr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する段階を備えてよい。破断予測方法は、理論成形限界線図に基づいて、金属板の成形での破断の発生を予測する段階を備えてよい。
予め定められた局部くびれ発生条件式は、
Figure 0006650959
でよい。
ここで、
Figure 0006650959
は、金属板の破断限界ひずみでよい。nは、金属板のn値でよい。ρは、金属板のひずみ比でよい。
導出する段階は、予め定められた局部くびれ発生条件式に従って導出される理論成形限界線図の傾きをr値に応じて予め定められた割合だけ小さくすることで、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する段階を含んでよい。
導出する段階は、
Figure 0006650959
に従って、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する段階を含んでよい。
Figure 0006650959
は、平面ひずみ引張における破断ひずみでよい。
ここで、rは、金属板のr値でよい。
r値は、1.0以上でよい。
導出する段階は、
Figure 0006650959
に従って、ひずみ比が0より大きい場合の理論成形限界線図を導出する段階を含んでよい。
本発明の一態様に係る破断予測装置は、金属板の加工硬化指数であるn値と、金属板に作用するひずみ比とに基づく予め定められた局部くびれ発生条件式と、金属板の異方性を表す指標であるr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する導出部を備えてよい。破断予測装置は、理論成形限界線図に基づいて、金属板の成形での破断の発生を予測する予測部を備えてよい。
予め定められた局部くびれ発生条件式は、
Figure 0006650959
でよい。
ここで、
Figure 0006650959
は、金属板の破断限界ひずみでよい。nは、金属板のn値でよい。ρは、金属板のひずみ比でよい。
導出部は、予め定められた局部くびれ発生条件式に従って導出される理論成形限界線図の傾きをr値に応じて予め定められた割合だけ小さくすることで、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出してよい。
導出部は、
Figure 0006650959
に従って、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出してよい。
ここで、rは、金属板のr値でよい。
Figure 0006650959
は、平面ひずみ引張における破断ひずみでよい。
r値は、1.0以上でよい。
導出部は、
Figure 0006650959
に従って、ひずみ比が0より大きい場合の理論成形限界線図を導出してよい。
本発明の一態様に係るプログラムは、上記破断予測装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムでよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
実施形態に係る破断予測装置の機能ブロックの一例を示す図である。 理論成形限界線図と実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す図である。 理論成形限界線図と実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す図である。 理論成形限界線図と実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す図である。 理論成形限界線図と実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す図である。 破断予測装置による金属板の成形での破断予測の手順の一例を示すフローチャートである。 ハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本発明の様々な実施形態は、フローチャート及びブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、プログラマブル回路、及び/またはプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/またはアナログハードウェア回路を含んでよい。集積回路(IC)及び/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。再構成可能なハードウェア回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、及び他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含んでよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードの何れかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
図1は、本実施形態に係る破断予測装置100の機能ブロックの一例を示す図である。破断予測装置100は、パラメータ取得部102、導出部104、予測部106、実測値取得部108、表示部110、格納部120、及びシミュレーション実行部130を備える。破断予測装置100は、金属板の成形での破断を予測する。破断予測装置100は、プレスによる塑性加工時の破断を予測してよい。金属板は、プレス加工される被成形材でよい。金属板は、鋼板でよい。破断予測装置100は、金属板がプレス加工されることで得られる最終製品の各部位に破断が発生するか否か、または破断が発生する可能性が高いか否かを予測する。
破断予測装置100は、金属板の成形限界を表す指標である成形限界線図(FLD)に従って、金属板の成形での破断の発生を予測する。成形限界線図は、最大主ひずみεをY軸、最小主ひずみεをX軸とする二次元座標における破断ひずみ点の集合からなる線図である。座標上の傾き(ε/ε)が、金属板に作用するひずみ比ρを示す。
破断予測装置100は、金属板の材料特性に基づいて理論的に導出された成形限界線図である理論成形限界線図に従って、金属板のプレス成形での破断の発生を予測する。
ここで、理論成形限界線図の導出には、ひずみ比ρが0以下(すなわち、引張り状態)の場合における局部くびれ発生条件式として、いわゆるHillの局部くびれモデルに従って、次式(1)が用いられることがある。
Figure 0006650959
ここで、
Figure 0006650959
は、金属板の破断限界ひずみであり、nは、金属板の加工硬化指数であるn値であり、ρは、金属板のひずみ比である。
また、理論成形限界線図の導出には、ひずみ比ρが0より大きい(すなわち、等二軸引張り状態)場合における拡散くびれ発生条件式として、いわゆるSwiftの拡散くびれモデルに従って、次式(2)が用いられることがある。
Figure 0006650959
破断予測装置100が、上記のそれぞれのモデルに従う理論成形限界線図に基づいて、金属板のプレス成形での破断の発生を予測した場合に、実測値との誤差が生じ、予測の精度が低下する場合がある。
図2は、n値が0.23であり、r値が1.83であり、平面ひずみ引張における破断ひずみが0.50である軟鋼板の理論成形限界線図と、実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す。
図3は、n値が0.24であり、r値が1.55であり、平面ひずみ引張における破断ひずみが0.32である軟鋼板の理論成形限界線図と、実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す。
図2及び図3に示すように、金属板の材料特性によっては、単軸引張り状態(ρ≦0)の場合に、理論成形限界線図では破断が発生しないと予測される状態でも、実測値では、破断が発生することがあった。
発明者らは、鋭意検討した結果、Hillの局部くびれモデルでは、金属板の異方性を考慮していないことが、破断予測の精度の低下の原因であることを見出した。
そこで、本実施形態に係る破断予測装置100は、予め定められた局部くびれ発生条件式と、金属板の異方性を表す指標であるr値(ランクフォード値)とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する。
パラメータ取得部102は、評価対象の金属板の材料特性を示すパラメータとして、金属板のn値とr値とを取得する。パラメータ取得部102は、種々の金属板のn値とr値とを格納するデータベースである格納部120から、評価対象の金属板のn値とr値とを取得してよい。なお、格納部120は、外部に設けられ、ネットワークを介して破断予測装置100と接続されてよい。この場合、パラメータ取得部102は、ネットワークを介して格納部120から評価対象の金属板のn値とr値とを取得してよい。パラメータ取得部102は、ネットワークを介して格納部120から評価対象の金属板の平面ひずみ引張における破断ひずみを取得してよい。
導出部104は、金属板のn値と、金属板に作用するひずみ比ρとに基づく予め定められた局部くびれ発生条件式と、金属板のr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する。
導出部104は、予め定められた局部くびれ発生条件式として、Hillの局部くびれモデルに従った式(1)と、金属板のr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する。導出部104は、Hillの局部くびれモデルの局部ひずむ発生条件式を金属板のr値に基づいて補正して、ひずみ比が0以下での理論線形限界線図を導出してよい。導出部104は、Hillの局部くびれモデルの局部ひずむ発生条件式に基づく直線の傾きが、金属板のr値に応じて予め定められた割合だけ小さくなるように補正して、ひずみ比が0以下での理論線形限界線図を導出してよい。
より具体的には、導出部104は、予め定められた局部くびれ発生条件式として、Hillの局部くびれモデルに従った式(1)と、金属板のr値とに基づく次式(3)に従って、ひずみ比ρが0以下での理論成形限界線図を導出してよい。
Figure 0006650959
ここで、
Figure 0006650959
は、平面ひずみ引張における破断ひずみでよい。
導出部104は、Swiftの拡散くびれモデルに従う上記の式(2)に従って、ひずみ比ρが0より大きい場合の理論成形限界線図を導出してよい。
シミュレーション実行部130は、有限要素法などのシェル要素を用いた方法に従って、評価対象の金属板を予め定められたプレス成形条件に従って所望の部品形状にプレス成形するシミュレーションを行い、成形後の金属板の表面の各部位の最大主ひずみε及び最小ひずみε、あるいは、プレス成形過程における金属板の表面の各部位の最大主ひずみε及び最小ひずみεとの推移を導出する。それらの結果を、理論成形限界線図上にプロットする。
予測部106は、導出部104により導出された理論成形限界線図に基づいて、評価対象の金属板の成形での破断の発生を予測する。予測部106は、シミュレーション実行部130によるシミュレーションにより得られる金属板の表面の各部位の最大主ひずみε及び最小ひずみεとの結果を、理論成形限界線図上にプロットする。表示部110は、理論成形限界線図上にプロットした結果を表示してよい。予測部106は、各部位の最大主ひずみε及び最小ひずみεのプロットが、理論成形限界線図により画定される破断発生領域(理論成形限界線図により描かれる線のY軸方向上側の領域)に存在するか、破断なし領域(理論成形限界線図により描かれる線のY軸方向下側の領域)に存在するかを判定する。予測部106は、破断発生領域に存在するプロットが1つの部位でも存在すれば、破断が発生すると予測する。
予測部106の破断発生予測の結果、破断が発生する部位が存在する場合には、予め定められたプレス成形条件を変更する。具体的には、プレス成形に用いる金型形状を変更したり、プレス速度、温度、潤滑状態などの条件を変更したり、または金属板の材質(延性、曲げ性など)を変更したりする。
実測値取得部108は、予め定められたプレス成形条件に従って実際に評価対象の金属板を所望の部品形状に従ってプレス成形した場合に各部位について実測された最大主ひずみε及び最小ひずみεの実測値を取得する。表示部110は、理論成形限界線図上に実測値をプロットした結果を表示してよい。
図4は、n値が0.23であり、r値が1.83であり、平面ひずみ引張における破断ひずみが0.50である軟鋼板のr値を考慮していない理論成形限界線図(式(1)に基づく理論成形限界線図)と、r値を考慮している理論成形限界線図(式(3)に基づく理論成形限界線図)と、実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す。
図5は、n値が0.24であり、r値が1.55であり、平面ひずみ引張における破断ひずみが0.32である軟鋼板のr値を考慮していない理論成形限界線図(式(1)に基づく理論成形限界線図)と、r値を考慮している理論成形限界線図(式(3)に基づく理論成形限界線図)と、実測値に基づく実測成形限界線図との関係の一例を示す。
図4及び図5に示すように、実測値に基づく実測成形限界線図は、ひずみ比ρが0以下の場合における評価対象の金属板のr値を考慮していない式(1)に基づく理論成形限界線図よりも、ひずみ比ρが0以下の場合における評価対象の金属板のr値を考慮した式(3)に基づく理論成形限界線図との誤差が少ない。すなわち、予測部106が、評価対象の金属板の成形での破断の発生を精度よく予測することができる。
ここで、式(3)で示すように、金属板のr値が大きいほど、理論成形限界線図への影響が大きい。金属板のr値が大きいほど、金属板の板厚方向のひずみ量と、金属板の幅方向のひずみ量との差が大きいからである。金属板のr値が大きいほど、金属板の幅方向のひずみが、金属板の板厚方向のひずみより大きくなる。r値が1.0以上である金属板の場合に、理論成形限界線図への影響が特に大きい。より具体的には、r値が1.0以上、2.5以下の軟鋼材の場合に、理論成形限界線図への影響が大きい。すなわち、r値が1.0以上である金属板について、導出部104は、式(3)に従って、ひずみ比ρが0以下の場合の理論成形限界線図を導出してよい。r値が1.0以上、2.5以下の軟鋼材について、導出部104は、式(3)に従って、ひずみ比ρが0以下の場合の理論成形限界線図を導出してよい。一方、r値が1.0より小さい金属板については、理論成形限界線図への影響が少ない。したがって、導出部104は、式(1)に従って、ひずみ比ρが0以下の場合の理論成形限界線図を導出してもよい。r値が0.8以上、1.0より小さいハイテン材(高張力鋼材)については、導出部104は、式(1)に従って、ひずみ比ρが0以下の場合の理論成形限界線図を導出してよい。
図6は、破断予測装置100による金属板の成形での破断予測の手順の一例を示すフローチャートである。
パラメータ取得部102は、格納部120を参照して、評価対象の金属板のn値、及びr値を取得する(S100)。パラメータ取得部102は、ユーザにより入力されたn値及びr値を、評価対象の金属板のn値、及びr値として取得してよい。導出部104は、n値、r値、及び金属板のひずみ比ρに基づく式(3)に従って、ρが0以下の場合の理論成形限界線図を導出する(S102)。さらに、導出部104は、n値、及び金属板のひずみ比ρに基づく式(2)に従って、ρが0より大きい場合の理論成形限界線図を導出する(S104)。
シミュレーション実行部130は、有限要素法などのシェル要素を用いた方法に従って、評価対象の金属板を予め定められたプレス成形条件に従って所望の部品形状にプレス成形するシミュレーションを行い、成形後の金属板の表面の各部位の最大主ひずみε及び最小主ひずみε、あるいは、プレス成形過程における金属板の表面の各部位の最大主ひずみε及び最小主ひずみεとの推移を導出する(S106)。
予測部106は、シミュレーションにより導出された各部位の最大主ひずみε及び最小ひずみεの結果を理論成形限界線図上にプロットする(S108)。予測部106は、各部位のプロットのうち理論成形限界線図により画定される破断発生領域にあるプロットが存在するか否かを判定する(S110)。破断発生領域にあるプロットが存在しない場合、予測部106は、評価対象の金属板に成形による破断が発生しないと予測する(S112)。一方、破断発生領域にあるプロットが1つでも存在する場合には、予測部106は、評価対象の金属板に成形による破断が発生すると予測する(S114)。
以上の通り、本実施形態に係る破断予測装置100によれば、評価対象の金属板の異方性の指標であるr値を考慮して、Hillの局部くびれモデルの局部ひずむ発生条件式を補正して、理論線形限界線図を導出する。これにより、金属板の成形による破断の発生の予測の精度を向上させることができる。例えば、r値が1.0以上で、金属板の板厚方向のひずみ量と、幅方向のひずみ量との間の差が大きい場合でも、Hillの局部くびれモデルを用いた単軸引張り状態での破断予測の精度を向上させることができる。
図7は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CR−ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
100 破断予測装置
102 パラメータ取得部
104 導出部
106 予測部
108 実測値取得部
110 表示部
120 格納部
130 シミュレーション実行部
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1220 入力/出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1230 ROM

Claims (9)

  1. 金属板の加工硬化指数であるn値と、前記金属板に作用するひずみ比とに基づく予め定められた局部くびれ発生条件式と、前記金属板の異方性を表す指標であるr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する段階と、
    前記理論成形限界線図に基づいて、前記金属板の成形での破断の発生を予測する段階と
    を備え
    前記予め定められた局部くびれ発生条件式は、
    Figure 0006650959
    であり、
    ここで、
    Figure 0006650959
    は、前記金属板の破断限界ひずみであり、nは、前記金属板のn値であり、ρは、前記金属板のひずみ比であり、
    前記導出する段階は、前記予め定められた局部くびれ発生条件式に従って導出される理論成形限界線図の傾きをr値に応じて予め定められた割合だけ小さくすることで、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する段階を含む、破断予測方法。
  2. 金属板の加工硬化指数であるn値と、前記金属板に作用するひずみ比とに基づく予め定められた局部くびれ発生条件式と、前記金属板の異方性を表す指標であるr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する段階と、
    前記理論成形限界線図に基づいて、前記金属板の成形での破断の発生を予測する段階と
    を備え、
    前記予め定められた局部くびれ発生条件式は、
    Figure 0006650959
    であり、
    ここで、
    Figure 0006650959
    は、前記金属板の破断限界ひずみであり、nは、前記金属板のn値であり、ρは、前記金属板のひずみ比であり、
    前記導出する段階は、
    Figure 0006650959
    に従って、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する段階を含み、
    ここで、rは、前記金属板のr値であり、
    Figure 0006650959
    は、平面ひずみ引張における破断ひずみである、破断予測方法。
  3. r値は、1.0以上である、請求項1または2に記載の破断予測方法。
  4. 前記導出する段階は、
    Figure 0006650959
    に従って、ひずみ比が0より大きい場合の理論成形限界線図を導出する段階を含む、請求項からの何れか1つに記載の破断予測方法。
  5. 金属板の加工硬化指数であるn値と、前記金属板に作用するひずみ比とに基づく予め定められた局部くびれ発生条件式と、前記金属板の異方性を表す指標であるr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する導出部と、
    前記理論成形限界線図に基づいて、前記金属板の成形での破断の発生を予測する予測部と
    を備え
    前記予め定められた局部くびれ発生条件式は、
    Figure 0006650959
    であり、
    ここで、
    Figure 0006650959
    は、前記金属板の破断限界ひずみであり、nは、前記金属板のn値であり、ρは、前記金属板のひずみ比であり、
    前記導出部は、前記予め定められた局部くびれ発生条件式に従って導出される理論成形限界線図の傾きをr値に応じて予め定められた割合だけ小さくすることで、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する、破断予測装置。
  6. 金属板の加工硬化指数であるn値と、前記金属板に作用するひずみ比とに基づく予め定められた局部くびれ発生条件式と、前記金属板の異方性を表す指標であるr値とに基づいて、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出する導出部と、
    前記理論成形限界線図に基づいて、前記金属板の成形での破断の発生を予測する予測部と
    を備え、
    前記予め定められた局部くびれ発生条件式は、
    Figure 0006650959
    であり、
    ここで、
    Figure 0006650959
    は、前記金属板の破断限界ひずみであり、nは、前記金属板のn値であり、ρは、前記金属板のひずみ比であり、
    前記導出部は、
    Figure 0006650959
    に従って、ひずみ比が0以下での理論成形限界線図を導出し、
    ここで、rは、前記金属板のr値であり、
    Figure 0006650959
    は、平面ひずみ引張における破断ひずみである、破断予測装置。
  7. r値は、1.0以上である、請求項5または6に記載の破断予測装置。
  8. 前記導出部は、
    Figure 0006650959
    に従って、ひずみ比が0より大きい場合の理論成形限界線図を導出する、請求項からの何れか1つに記載の破断予測装置。
  9. 請求項1から4の何れか1つに記載の破断予測方法が備える各段階を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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