JP6670603B2 - 鍛造ピストンの製造方法 - Google Patents

鍛造ピストンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6670603B2
JP6670603B2 JP2015248284A JP2015248284A JP6670603B2 JP 6670603 B2 JP6670603 B2 JP 6670603B2 JP 2015248284 A JP2015248284 A JP 2015248284A JP 2015248284 A JP2015248284 A JP 2015248284A JP 6670603 B2 JP6670603 B2 JP 6670603B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
mass
forging
manufacturing
preheating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015248284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017115169A (ja
Inventor
佐藤 正広
正広 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2015248284A priority Critical patent/JP6670603B2/ja
Publication of JP2017115169A publication Critical patent/JP2017115169A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6670603B2 publication Critical patent/JP6670603B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、エンジンピストン等のアルミニウム合金製鍛造ピストンの製造方法に関する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲では、「連続鋳造」の語は、特に明示する場合を除き、「半連続鋳造」も含む意味で用いられる。
四輪、二輪自動車等の車両(以下、単に「自動車」という)に搭載される内燃機関では、内燃機関の軽量化による燃焼効率、出力等の向上を図るため、例えばアルミニウム合金製のピストンが用いられている。
例えば、特開2009−191367号公報(特許文献1)は、所定の組成を有するアルミニウム合金からなる連続鋳造棒を素材として用いた鍛造成形工程を備えたアルミニウム合金成形品の製造方法を開示しており、アルミニウム合金成形品の一例としてエンジンピストンを挙げている。このようなピストンには高い高温強度が要求される。
特開2009−191367号公報(請求項1、段落0027)
近年、内燃機関の燃焼効率、出力等について更なる向上を図るため、ピストンに対してより高い高温強度が要求されるようになっている。
そこで本発明の目的は、高い高温強度を有する鍛造ピストンの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため、Niを必須元素として含むアルミニウム合金製鍛造ピストンについて鋭意研究した結果、鍛造ピストンに含まれるNiがAlNiとして析出していない固溶状態であることが鍛造ピストンの高温強度の向上に貢献することを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] Si:9〜14質量%、
Fe:0.15〜0.8質量%、
Cu:2〜6質量%、
Mg:0.3〜1.0質量%、及び
Ni:1〜5.5質量%
を含み、残部が不可避不純物及びアルミニウムからなる組成を有するアルミニウム合金連続鋳造材からなる鍛造用素材を準備する工程と、
示差走査熱量計により測定された前記素材の400℃以上の最初の発熱ピーク温度をTn℃とするとき、
前記素材を300℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱する工程と、
前記予備加熱する工程の後で前記素材を300℃〜{Tn+30}℃の鍛造温度で熱間鍛造成形することによりピストン用素形材を得る工程と、
前記素形材を420℃〜{Tn+30}℃の温度に保持して水焼入れする工程と、
前記水焼入れする工程の後で前記素形材を180℃〜230℃の時効処理温度で時効処理する工程と、を備えた鍛造ピストンの製造方法。
[2] 前記予備加熱する工程の前に前記素材を{Tn+30}℃以下の均質化処理温度で均質化処理する工程を含み、
前記均質化処理する工程の後で前記予備加熱する工程を行う前項1記載の鍛造ピストンの製造方法。
[3] 前記組成は、更に、
Ti:0.05〜0.2質量%
を含んでいる前項1又は2記載の鍛造ピストンの製造方法。
[4] 前記組成は、更に、
B:0.01〜0.1質量%
を含んでいる前項1〜3のいずれかに記載の鍛造ピストンの製造方法。
[5] 前記予備加熱する工程では、前記素材を450℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱し、
前記素形材を得る工程では、400℃〜{Tn+30}℃の温度の鍛造金型を用いて、前記素材を前記鍛造金型への抜熱による前記素材の温度低下を30℃未満に抑えて熱間鍛造成形することにより、420℃〜{Tn+30}℃の温度の前記素形材を得る前項1〜4のいずれかに記載の鍛造ピストンの製造方法。
[6] 前記水焼入れする工程では、前記素材を熱間鍛造成形した時から10秒以内に前記素形材を水焼入れする前項1〜5のいずれかに記載の鍛造ピストンの製造方法。
前項[1]では、所定の組成を有する素材を予備加熱する工程、熱間鍛造成形する工程、水焼入れする工程、及び時効処理する工程をそれぞれ所定の温度範囲で順次行うことにより、AlNiの析出が抑制され、これにより高い高温温強を有する鍛造ピストンを得ることができる。
前記[2]では、鍛造ピストンの高温強度を確実に高めることができる。
前記[3]では、素材の組成がTiを所定量含むことにより、結晶粒が微細化される。これにより鍛造ピストンの高温強度が向上する。
前項[4]では、素材の組成がBを所定量含むことにより、結晶粒が微細化される。これにより鍛造ピストンの高温強度が向上する。
前項[5]では、鍛造ピストンの高温強度を確実に高めることができるし、鍛造ピストンの製造時間の短縮及び製造コストの削減を図ることできる。
前項[6]では、鍛造ピストンの高温強度を更に確実に高めることができるし、鍛造ピストンの製造時間の短縮及び製造コストの削減を更に図ることできる。
図1は、アルミニウム合金連続鋳造材の発熱ピーク温度Tnに対する試料の最大熱履歴相対温度(横軸)と、1/AlNi量(縦軸)との関係を示すグラフである。 図2は、Tnに対する試料の最大熱履歴相対温度(横軸)と、300℃での高温強度(縦軸)との関係を示すグラフである。 図3は、本発明の実施形態に係る鍛造ピストンの製造方法を実現する鍛造品の生産ラインの一例である鍛造生産システムを示す図である。 図4は、ホットトップ垂直連続鋳造装置の鋳型付近を示す断面図である。
本発明の一実施形態について以下に説明する。
本実施形態に係る鍛造ピストンの製造方法は、
Si:9〜14質量%、
Fe:0.15〜0.8質量%、
Cu:2〜6質量%、
Mg:0.3〜1.0質量%、及び
Ni:1〜5.5質量%
を必須元素として含み、残部が不可避不純物及びアルミニウムからなる組成を有するアルミニウム合金連続鋳造材からなる鍛造用素材を準備する工程と、
示差走査熱量計(Differential ScanningCalorimetry、DSC)により測定された素材の400℃以上の最初の発熱ピーク温度をTn℃とするとき、
素材を300℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱する工程と、
予備加熱する工程の後で素材を300℃〜{Tn+30}℃の鍛造温度で熱間鍛造成形することによりピストン用素形材を得る工程と、
素形材を420℃〜{Tn+30}℃の温度に保持して水焼入れする工程と、
水焼入れする工程の後で素形材を180℃〜230℃の時効処理温度で時効処理する工程と、を備える。
さらに、鍛造ピストンの製造方法は、予備加熱する工程の前に素材を{Tn+30}℃以下の均質化処理温度で均質化処理する工程を含み、
均質化処理する工程の後で予備加熱する工程を行うことが望ましい。
さらに、連続鋳造材の組成は、
Ti:0.05〜0.2質量%
を含んでいることが望ましい。
さらに、連続鋳造材の組成は、
B:0.01〜0.1質量%
を含んでいることが望ましい。
さらに、予備加熱する工程では、素材を450℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱し、素形材を得る工程では、400℃〜{Tn+30}℃の温度の鍛造金型を用いて、素材を鍛造金型への抜熱による素材の温度低下を30℃未満に抑えて鍛造成形することにより420℃〜{Tn+30}℃の温度の素形材を得ることが望ましい。
さらに、水焼入れする工程では、素材を熱間鍛造成形した時から10秒以内に素形材を水焼入れすることが望ましい。
また、Tnは430℃以上450℃未満であることが望ましい。
次に、素材を構成するアルミニウム合金連続鋳造材の組成の成分元素の含有量についてその限定理由を以下に説明する。
<Si:9〜14質量%>
Siの含有量が9質量%未満では、強度及び耐摩耗性、耐熱性が不足する。Siの含有量が14質量%を超えると、粗大な初晶Siが発生し、この初晶Siが疲労強度の起点となり機械的強度及び疲労強度が低下する原因となる。特に望ましいSiの含有量は10質量%以上12質量%以下である。
<Fe:0.15〜0.8質量%>
Feは、融点の高い金属間化合物により高温域での機械的特性を高める作用がある。Feの含有量が0.15質量%未満では、後熱処理工程の温度において、高温での転位を止めるネットワーク組織の残存する量が減り、高温域での高温特性が不足する。Feの含有量が0.8質量%を超えると、金属間化合物が粗大化し、成形性、機械的強度及び疲労強度が低下する原因となる。特に望ましいFeの含有量は0.2質量%以上0.5質量%以下である。
<Cu:2〜6質量%>
Cuの含有量が2〜6質量%であることにより、後熱処理工程にてAlCuが析出し、強度を向上させる効果がある。Cuの含有量が2質量%未満では、熱熱処理工程の溶体化温度範囲でCuが母相に固溶したとしてもその固溶量が少なく強度が不足する。Cuの含有量が6質量%を超えると、粗大な晶出物の発生による疲労強度や耐食性の低下等が起こる。特に望ましいCuの含有量は3質量%以上5質量%以下である。
<Mg:Mg:0.3〜1.0質量%>
Mgの含有量が0.3〜1.0質量%であることにより、後熱処理工程にてMgはSiと化合してMgSi化合物を形成し、その析出により母材強度を向上させる。Mgの含有量が0.3質量%未満では、後熱処理工程の溶体化温度範囲でMgが母相に固溶したとしても析出量が少なく前述の効果が少ない。Mgの含有量が1.0質量%を超えると、伸びが低下し、加工性が低下する。特に望ましいMgの含有量は0.4質量%以上0.8質量%以下である。
<Ni:1〜5.5質量%>
Niの含有量が1〜5.5質量%であることにより、融点の高い金属間化合物により高温域での機械的特性を高める作用がある。Niの含有量が1質量%未満では、後熱処理工程の温度おいて、高温での転位を止めるネットワーク組織の残存する量が減り、高温域での高温特性が不足する。Niの含有量が5.5質量%を超えると、金属間化合物が粗大化し、成形性、機械的強度及び疲労強度が低下する原因となる。特に望ましいNiの含有量は2質量%以上4.5質量%以下である。
<Ti:0.05〜0.2質量%>
Tiの含有量が0.05〜0.2質量%であることにより、結晶粒の微細化により機械的特性が確実に向上する。特にTiが0.2質量%以下であることにより、金属間化合物の粗大化による成形性、機械的強度及び疲労強度の低下を確実に抑制しうる。特に望ましいTiの含有量は0.05質量%以上0.1質量%以下である。
<B:0.01〜0.1質量%>
Bの含有量が0.01〜0.1質量%であることにより、結晶粒の微細化により機械的特性が確実に向上する。特にBが0.1質量%以下であることにより、金属間化合物の粗大化による成形性、機械的強度及び疲労強度の低下を確実に抑制しうる。特に望ましいBの含有量は0.01質量%以上0.05質量%以下である。
次に、鍛造アルミニウムの製造方法の各工程における温度範囲について規定した理由を以下に説明する。
上述の組成を有するアルミニウム合金連続鋳造材を試料として用い、試料を様々な温度に加熱したのち略室温まで冷却し、連続鋳造材の発熱ピーク温度Tnに対する試料の最大熱履歴相対温度と、試料中に含まれるAlNi量と、試料の300℃での高温強度との関係を調べ、その結果を図1及び2に示した。
図1において、横軸は連続鋳造材のTnに対する試料の最大熱履歴相対温度であり、縦軸は試料中に含まれる1/AlNi量(相対量)である。
図2において、横軸は連続鋳造材のTnに対する試料の最大熱履歴相対温度であり、縦軸は試料の300℃での高温強度である。
ここで、Tnとは、上述したように示差走査熱量計により測定された連続鋳造材の400℃以上の最初の発熱ピーク温度(単位:℃)であり、詳述すると、示差走査熱量計により測定された連続鋳造材のDSC曲線における400℃以上の温度域で昇温時に最初に見られた発熱ピーク温度である。
このピークは、連続鋳造材に含まれるNiが固溶状態からAlNiとして析出した状態に変化した時に熱エネルギーが相変態に消費されることに伴って生じたものであると推測される。
Al量は、試料のX線回折分析によるAlNiに対応する回折ピークの積分面積とした。
300℃での高温強度とは、300℃の温度における試料の引張強度である。
図2から分かるように、300℃での高温強度は、Tnに対する最大熱履歴相対温度が{Tn+30}℃を境にこれを超えると急減に低下している。
図1から分かるように、AlNi量は、Tnに対する最大熱履歴相対温度が{Tn+30}℃を境にこれを超えると急減に増加している(即ち、1/AlNi量の値が急減に小さくなっている)している。
また、AlNiの析出現象は、準安定相から安定相への析出変化であるために不可逆現象であり、試料が一度でもその熱履歴を受けるとその後それ以下の温度で温度変化させてもそれ以前のNi固溶状態に戻らないことを確認した。
以上の結果から、上述した所定の組成を有するアルミニウム合金連続鋳造材からなる素材から鍛造ピストンを製造する場合において、その製造工程全般にわたり素材が{Tn+30}℃を超えた温度の熱履歴を受けないようにピストンを製造することにより、AlNiの析出を抑制することができ、これにより、高い高温強度を有する鍛造ピストンを得られることが分かる。
次に、本実施形態の鍛造ピストンの製造方法の概要について以下に説明する。
本実施形態の鍛造ピストンの製造方法の工程例は次のとおりである。なお、この工程例で得られる鍛造ピストンは、例えば内燃機関に用いられるエンジンピストンである。
1)連続鋳造→2){Tn+30}℃以下で均質化処理→3)ロール矯正→4)ピーリング→5)切断→6)300℃〜{Tn+30}℃で予備加熱→7)300℃〜{Tn+30}℃で熱間鍛造成形→8)溶体化処理→9)水焼入れ →10)180℃〜230℃で時効処理→11)機械加工。
ここで、8)溶体化処理の工程及び9)水焼入れの工程では、ピストンの特にピンボス部やスカート部に要求される300℃以下での高い高温強度を得るために、溶体化処理温度をなるべく高温にして素形材を水焼入れすることが望ましく、そのため、熱間鍛造成形後の素形材をその温度をなるべく低下させないで直接的に水焼入れすることが良い。さらに、こうすることにより水焼入れの前に素材の温度を再度上昇させる必要がなくなるので、製造時間の短縮及び製造コストの削減を図りうる点でも望ましい。
このような利点を確実に得るようにするため、6)予備加熱の工程では素材を450℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱し、そして、7)熱間鍛造成形の工程では400℃〜{Tn+30}℃の温度の鍛造金型を用いて素材を鍛造金型への抜熱による素材の温度低下を30℃未満に抑えて熱間鍛造成形することにより、素形材の温度を420℃〜{Tn+30}℃とし、この温度で素形材を素材を熱間鍛造成形した時から10秒以内に水焼入れすることが望ましい。
次に、本実施形態の鍛造ピストンの製造方法の具体例を図3を参照して以下に説明する。
図3は、本実施形態の鍛造ピストンの製造方法を実現する鍛造品の生産ラインの一例である鍛造生産システムを示す図である。同図において、鍛造品の生産システムは、所定の組成を有するアルミニウム合金溶湯から丸棒状の連続鋳造材を連続鋳造により垂直方向に製造して所定の長さに切断する連続鋳造装置(詳述すると垂直連続鋳造装置)81と、この連続鋳造装置81で得られた連続鋳造材を均質化処理する均質化処理装置82と、この均質化処理装置82で均質化処理されて連続鋳造材が曲がった場合に連続鋳造材の曲がりを矯正する矯正装置83と、この矯正装置83で矯正された連続鋳造材の外周部分を除去するピーリング装置(例:旋盤加工機)84と、このピーリング装置84で外周部分が除去された連続鋳造材を、鍛造品を鍛造成形により製造するのに必要な長さに切断し円板状乃至円柱状の鍛造用素材を得る切断装置85と、この切断装置85で得られた素材を据え込み加工のために予備加熱し据え込み加工する据え込み装置(図示省略)と、この据え込み装置で据え込み加工された素材を潤滑剤液中に浸漬したり据え込み加工された素材に潤滑剤(例:黒鉛系潤滑剤)をスプレー塗布したりすることにより据え込み加工された素材に潤滑剤を被覆する潤滑剤被覆装置86a、86bと、この潤滑剤被覆装置86a、86bで潤滑剤が被覆された素材を予備加熱する予備加熱装置87と、この予備加熱装置87で予備加熱された素材を熱間鍛造成形して鍛造品を得る熱間鍛造装置88と、この熱間鍛造装置88で得られた鍛造品を後熱処理する後熱処理装置89、90、91と、を具備している。
後熱処理装置89、90、91は、例えば、鍛造品に溶体化処理を施す溶体化加熱装置89と、この溶体化加熱装置89で加熱した鍛造品を水焼入れする水焼入れ装置90と、この水焼入れ装置90で水焼入れした鍛造品を時効処理する時効処理装置91と、で構成することができる。溶体化処理を省略する場合は、溶体化加熱装置89を設けず、熱間鍛造装置88の後に、水焼入れ装置90及び時効処理装置91を設けることが好ましい。
なお、矯正装置83、ピーリング装置84、据え込み装置は省略することができる。また、各装置間の搬送は自動搬送装置で行うことができる。また潤滑剤被覆装置86a、86bにおける潤滑剤被覆処理は、ボンデ処理(りん酸塩皮膜処理)86cに置きかえることができる。
ここで、均質化処理装置82は、素材の温度を{Tn+30}℃以下(好ましくは400℃〜{Tn+30}℃)に2〜12時間保持する機能を有している。
予備加熱装置87は、素材の温度を300℃〜{Tn+30}℃(好ましくは450℃〜{Tn+30}℃)とする機能を有している。
熱間鍛造装置88は鍛造時の素材の温度(即ち鍛造温度)を300℃〜{Tn+30}℃(好ましくは400℃〜{Tn+30}℃)とする機能を有している。さらに熱間鍛造装置88は鍛造金型の温度を400℃〜{Tn+30}℃(好ましくは450℃〜{Tn+30}℃)に保持し、鍛造金型への抜熱による素材の温度低下を30℃未満(好ましくは20℃未満)に抑える機能を有している。
後熱処理装置89、90、91における溶体化加熱装置89及び水焼入れ装置90は、鍛造品の溶体化のための鍛造品の温度を420℃〜{Tn+30}℃(好ましくは450℃〜{Tn+30}℃)に1〜6時間保持した後に鍛造品を水焼入れする機能を有している。
後熱処理装置89、90、91における時効処理装置91は、鍛造品の温度を180℃〜230℃に1〜12時間保持する機能を有している。
上述の鍛造生産システムを用いた鍛造ピストンの製造方法は、
上述した所定の組成を有するアルミニウム合金連続鋳造材からなる鍛造用素材を均質化処理装置82により{Tn+30}℃以下(好ましくは400℃〜{Tn+30}℃)の均質化処理温度で均質化処理する工程と、
均質化処理する工程の後で素材を予備加熱装置87により300℃〜{Tn+30}℃(好ましくは450℃〜{Tn+30}℃)の予備加熱温度で予備加熱する工程と、
予備加熱する工程の後で素材を熱間鍛造装置88により300℃〜{Tn+30}℃(好ましくは400℃〜{Tn+30}℃)の鍛造温度でピストンの形状に熱間鍛造成形することによりピストン用素形材を得る工程と、
素形材を溶体化加熱装置89及び水焼入れ装置90により420℃〜{Tn+30}℃(好ましくは450℃〜{Tn+30}℃)の温度に保持して水焼入れする工程と、
水焼入れする工程の後で素形材を時効処理装置91により180℃〜230℃(好ましくは190〜220℃)の時効処理温度で時効処理する工程と、を少なくとも備える。
均質化処理する工程では、素材を{Tn+30}℃以下(好ましくは400℃〜{Tn+30}℃)の均質化処理温度に2〜12時間保持することが望ましい。
水焼入れする工程では、素形材を420℃〜{Tn+30}℃(好ましくは450℃〜{Tn+30}℃)の温度に1〜6時間保持した後に水焼入れすることが望ましい。
時効処理する工程では、水焼入れされた素形材を180℃〜230℃(好ましくは190〜220℃)に1〜12時間保持することが望ましい。
水焼入れする工程及び時効処理する工程は、熱間鍛造成形する工程の後1週間以内に行うことができる。
ここで、上述したように、予備加熱する工程では素材を450℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱し、熱間鍛造成形する工程では400℃〜{Tn+30}℃の温度の鍛造金型を用いて素材を鍛造金型への抜熱による素材の温度低下を30℃未満に抑えて熱間鍛造成形することにより、素形材の温度を420℃〜{Tn+30}℃とし、水焼入れする工程ではこの温度の素形材を素材を熱間鍛造成形した時から10秒以内に水焼入れすることが望ましい。こうすることにより溶体化処理を省略することができる。
熱間鍛造成形する工程において、鍛造金型の温度が上述した所定の範囲であることが望ましい理由は、熱間鍛造成形時に充分な塑性流動を得ることができるからである。具体的には、ヒータを備えた鍛造金型を用いることにより、鍛造金型の温度を上述した所定の範囲に設定することができる。
ここで、均質化処理する工程は省略しても良いが、均質化処理する工程を行うことにより鍛造ピストンの高温強度を確実に高めることができる。
時効処理する工程を経て得られた素形材は、旋盤、マシニングセンター等を用いた機械加工により最終製品形状(即ち最終のピストン形状)に仕上げ加工される。
ここで本実施形態では、均質化処理する工程と予備加熱する工程との間に、素材を据え込み加工のために予備加熱し据え込み加工する工程を設けても良い。
さらに、据え込み加工する工程と予備加熱する工程との間に、素材に潤滑剤を被覆する工程を設けても良い。
また、熱間鍛造成形する工程では、鍛造金型内で熱間鍛造成形されて得られた素形材は鍛造金型からノックアウト機構により排出される。
また、予備加熱する工程では予備加熱温度を上述した所定の範囲に設定することにより、素材に含まれるNiがAlNiとして析出していない固溶状態を維持しながら素材の変形態が向上し、熱間鍛造成形時に複雑な形状に成形するのが容易になる。
本実施形態の製造方法により得られた素形材の合金組成はNiの析出が進み難く、素形材には連続鋳造時に形成された好ましいNi固溶状態(即ちNiがAlNiとして析出していない固溶状態)が熱間鍛造成形後及び後熱処理後でも部分的に残存している。したがって、素形材を最終仕上げ加工することにより高温機械的強度に優れた鍛造ピストンを得ることができる。
連続鋳造材を製造する方法としては、公知のホットトップ連続鋳造法、縦型連続鋳造法、水平連続鋳造法、DC鋳造法の何れかを用いることができる。
連続鋳造材は、連続鋳造材に含まれるNiがAlNiとして析出していない固溶状態を有する細径棒状の連続鋳造材であることが望ましい。所定の組成を有するアルミニウム合金の溶湯を、鋳造速度を150〜300mm/minに設定し且つ及び得られる連続鋳造材の直径を50〜90mmに設定して連続鋳造することにより、Niが急冷凝固により固溶した状態に確実になるので、好ましいNi固溶状態(即ちNiがAlNiとして析出していない固溶状態)を有する連続鋳造材を確実に得ることができる。
特に、連続鋳造材の直径をD(m)、鋳造速度をV(m/min)としたとき、DV=Cで定義される1分間当たりの溶湯供給量C(m/min)が1〜3m/minの範囲で溶湯を鋳造することが望ましい。こうすることにより、好ましいNi固溶状態を有する連続鋳造材を更に確実に得ることができる。
次に、本実施形態の連続鋳造材の製造方法をホットトップ垂直連続鋳造法により連続鋳造材を製造する場合で図4を参照して以下に説明する。
同図において、11は溶湯受槽を示し、アルミニウム合金の溶湯Mが供給されるものであり、溶湯Mを流出させる流出口12が下側に設けられている。21は鋳型を示し、溶湯受槽11の下側に気密状態で取り付けられ、流出口12に同軸で連通する、溶湯Mを鋳造する円筒状内周面22が設けられている。
31は冷却媒体流路を示し、鋳型21内に周回させて設けられた環状流路部分31aと、この環状流路部分31aを鋳型21の外側へ連通させる導入部分31bとで構成され、鋳型21を冷却するための冷却媒体として水Wが供給される。32は噴出孔を示し、鋳塊Iを冷却させるために鋳塊Iの外周へ冷却媒体としての水Wを吹き付けることができるように、環状流路部分31aに連通させて、鋳型21に複数、または周回させて設けられている。
33は気体流路を示し、円筒状内周面22の溶湯受槽11との接合部分へ気体、例えば空気Aを供給できるように、鋳型21に周回させて設けられた環状流路部分33aと、この環状流路部分33aを外側へ連通させる導入部分33bとで構成されている。34は潤滑剤流路を示し、円筒状内周面22へ液体潤滑剤(例:潤滑油)Oを供給できるように、鋳型21に周回させて設けられた環状流路部分34aと、この環状流路部分34aを外側へ連通させる導入部分34bとで構成されている。
次に、鋳造方法を説明する。所望の組成に調整された溶湯Mは溶湯受槽11に供給される。そして、鋳造温度が750℃±50℃とされた溶湯Mは、流出口12から鋳型21内へ押し出されながら、冷却媒体流路31へ供給された水Wによって一次冷却された後、噴出孔32から噴出された水Wによって二次冷却されることにより、10℃/秒以上の冷却速度で、より好ましくは20℃/秒以上の冷却速度で冷却されて凝固し、これにより鋳塊Iとなる。
そしてこの鋳塊Iは、鋳塊Iを支える、図示を省略した底板を一定の速度、すなわち鋳造速度240±50mm/minで下降させることにより、下方へ連続的に引き抜かれる。そして、鋳塊Iの長さが一定の長さに達すると、鋳造は中断されて丸棒状の連続鋳造材が得られ、そして連続鋳造材が上方へ引き抜かれる。このように、溶湯Mを鋳造して丸棒状の連続鋳造材を順次製造する。
なお、鋳造の際に気体流路33へ供給される空気Aは、鋳型21の円筒状内周面22に供給され、鋳型21と溶湯Mとの接触を断つ機能を有する。そして、余分な空気Aは、鋳型21と鋳塊Iとの間を下側へ流れる。また、潤滑剤流路34へ供給される潤滑剤Oは、鋳型21の円筒状内周面22に供給され、溶湯Mの円筒状内周面22への焼き付きを防止し、気化して鋳型21と溶湯Mとの接触を断つ機能を有する。この空気Aと潤滑剤Oとにより、健全な鋳肌をもつ鋳塊I(即ち連続鋳造材)が得られる。
上記した鋳造温度が700℃未満では、鋳造前の溶湯Mの温度が低く、凝固時の温度勾配がなだらかになり、高温に保持された溶湯M中で粗大化した結晶粒がそのまま鋳造されるため、鋳塊Iの一部に粗大な結晶粒が存在する浮遊晶が発生する。これに対し、鋳造温度が800℃を超えると、凝固時の温度勾配が急になり、微細化材の効果が低下するため、通常の粒状晶に比べて羽毛状晶の結晶粒径が大きくなり、強度および延性が低下する。したがって、鋳造温度は、750℃±50℃とするのが好ましく、より好ましくは750℃±20℃とし、さらに好ましくは750℃とするのがよい。
図4では、冷却媒体流路31を介して鋳型21の強制冷却のための冷却水、鋳塊Iの強制冷却のための冷却水を供給しているが、それぞれ別々に冷却水を供することもできる。
鋳型21の材質はアルミニウム、銅、もしくはそれらの合金から選ばれる1種または2種以上の組み合わせであるのが好ましい。熱伝導性、耐熱性、機械強度の点から材質の組み合わせを選ぶことができる。
溶湯Mの合金成分の組成比は、例えば、JIS H 1305に記載されているような光電測光式発光分光分析装置(装置例:島津製作所製PDA−5500)による方法により確認できる。
潤滑剤は、潤滑油である植物油を用いることができる。例えば菜種油、ひまし油、サラダ油を挙げることができる。環境への悪影響が小さいので好ましい。
潤滑剤の供給量は0.05〜5mL/min(より好ましくは0.1〜1mL/min)であるのが好ましい。
冷却媒体としての水の噴出量は鋳型当り5〜30L/min(より好ましくは25〜30L/min)であるのが好ましい。
溶湯受槽11から鋳型21内へ流入する溶湯Mの平均温度はアルミニウム合金の液相線+40℃〜+230℃(より好ましくは液相線+60℃〜+200℃、さらに好ましくは液相線+60℃〜+150℃)であるのが良い。
これらの鋳造条件で溶湯Mを連続鋳造することにより、好ましいNi固溶状態を有する連続鋳造材を更に確実に得ることができる。こうすることにより、このNi固溶状態を維持するように制御するこの後の各熱処理の効果が有効に発揮されるので好ましい。
得られた連続鋳造材は、上述した所定の均質化処理温度で均質化処理され、そして所定の長さに切断されることで円板状乃至円柱状の鍛造用素材が得られる。その後、素材は上述した所定の予備加熱温度で予備加熱される。なお、上述したように均質化処理は省略可能である。
このように前熱処理(均質化処理、予備加熱)された素材を熱間鍛造成形すると、連続鋳造時に形成された好ましいNi固溶状態が熱間鍛造成形後及び後熱処理後にも部分的に残留する素形材が得られる。この好ましいNi固溶状態が高温下でのアルミニウム生地の変形に対する抵抗として働き、その結果、300℃以上(更には300℃を超え)400℃以下の高温時であっても優れた機械的強度が得られる。すなわち、アルミニウム生地が軟化する高温下で好ましいNi固溶状態が変形に対する抵抗となるため、高温機械的強度に優れた素形材が得られる。一方、前熱処理温度(均質化処理温度、予備加熱温度)が上述した所定の範囲の上限よりも高いと、好ましいNi固溶状態が失われ、NiがAlNiとして析出した状態となる。その結果、高温下でのアルミニウム生地の変形に対するNi固溶状態の抵抗力が低下し、高温機械的強度も上げられなくなる。
すなわち、本実施形態の素形材は、上述した合金組成を有するものであり、且つ、アルミニウム生地が軟化して非常に変形し易くなる300℃を超え400℃以下の高温域でアルミニウム生地の変形に抵抗するNi固溶状態を残留させることによって、高温機械的強度が高められているものである。
特開2002−294383号公報に開示されているアルミニウム合金は、6000系合金に属するものであり、均質化処理温度を抑制したり均質化処理を省略したりしている目的は、高い高温特性を得るためではなく、再結晶を抑制して常温の機械的特性を改良するためである。さらに、同公報のアルミニウム合金は、本実施形態のアルミニウム合金とは合金系も異なり、高温強度に寄与する遷移金属の固溶状態はあまり見られない。そして、同公報に開示された発明は、均質化処理を低温化し抑制することで、再結晶を抑制するAl−Mn、Al−Cr系化合物を微細に析出させるものである。よって、同公報の発明は本実施形態とは異なるものである。
さらに、先行技術文献として挙示された上記特開2009−191367号公報(特許文献1)に開示された発明は、光学顕微鏡で観察可能な晶出物や金属間化合物のネットワーク組織を維持するために前熱処理工程を低温で実施するものである。よって、同公報の発明は本発明とは異なるものである。
本実施形態において、前熱処理工程(均質化処理、予備加熱処理)は、鋳造後から熱間鍛造成形の工程を行う前までの間に設ければ良い。例えば、鋳造後1日以内に前熱処理工程を行い、前熱処理工程を行った後1週間以内に熱間鍛造成形の工程が行われる。またその間に矯正工程及びピーリング工程が必要に応じて行われる。
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を以下に示す。ただし本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
表1に示した組成を有するアルミニウム合金A〜Gの連続鋳造材を準備した。その製造方法は次のとおりである。
表1に示した組成を有するアルミニウム合金の溶湯を、気体加圧式ホットトップ連続鋳造装置により鋳造温度800℃以上及び鋳造速度200mm/minの鋳造条件で垂直連続鋳造し、これにより直径84mmの細径丸棒状の連続鋳造材を得た。なお、アルミニウム合金の組成分析は発光分析により行った。
連続鋳造材をX線回折分析したところ、いずれもAlNiに対応する回折ピークは見られなかった。
また、連続鋳造材を示差走査熱量計により測定し、そのDSC曲線における400℃以上の高温域で昇温時に最初に見られた発熱ピーク温度Tn(℃)を調べた。その結果を表1中の「Tn(℃)」欄に示した。ここで、合金Gの連続鋳造材は発熱ピークが見られなかった。その理由は、Niの含有量が少なく、そのため合金Gの連続鋳造材は好ましいNi固溶状態を有していないからであると推測される。
次いで、連続鋳造材を均質化処理した。その際に適用した均質化処理温度を表2中の「均質化処理温度」欄に示した。また、均質化処理温度の保持時間は4〜12時間であった。ここで、実施例9では連続鋳造材を均質化処理しなかった。
その後、連続鋳造材をロール矯正機によりロール矯正し連続鋳造材の曲がりを除去した。
次いで、連続鋳造材の外周部分を旋盤加工機により切削除去し、これにより連続鋳造材の直径を80mmにした。
その後、連続鋳造材を切断機により所定の長さに切断し、これにより鍛造用素材を得た。
次いで、素材をガス雰囲気炉内にて予備加熱した。この際に適用した予備加熱温度を表2中の「予備加熱温度」欄に示した。また、予備加熱温度の保持時間は20minであった。なお比較例2、3では、素材を予備加熱せず、更に、後述する熱間鍛造成形、水焼入れ(溶体化処理)及び時効処理も行わなかった。
そして、素材を密閉熱間鍛造装置によりピストンの形状に熱間鍛造成形してピストン用素形材を得た。その際に適用した素材の鍛造温度を表2中の「鍛造温度」欄に示した。また、その際の金型温度は420℃であった。金型には素材を鍛造成形する前に黒鉛系潤滑剤が予め塗布されていた。比較例4では、490℃に予備加熱した素材を鍛造成形する前に空冷して450℃で素材を熱間鍛造成形した。
熱間鍛造成形した直後の素形材の温度は、金型への抜熱の影響で鍛造温度より10℃低下していた。
そして、密閉熱間鍛造装置の横に隣接して設置された水槽内の水(水温40℃)中に素形材を、素材を熱間鍛造成形した時から10秒以内に浸漬して水焼入れした。なお、実施例6では、素形材を再度加熱することでその温度を490℃にしてから素形材を水焼入れした。
次いで、素形材をエアーブローにより水切りし、その後、素形材を時効処理炉内で時効処理した。その際に適用した時効処理温度を表2中の「時効温度」欄に示した。そして、時効処理後に素形材を時効処理炉から取り出して略室温まで空冷した。
その後、素形材について300℃の温度で引張試験を行い、これにより素形材の300℃での高温強度を評価した。その結果を表2中の「300℃での引張強度」欄に示した。
同欄中の符号の意味は次のとおりである。
「○」:300℃での引張強度が75MPa以上であり、且つ、均質化処理する前の連続鋳造材に対する300℃での引張強度比が0.9以上であった。
「×」:300℃での引張強度が75MPa未満であるか、又は/且つ、均質化処理する前の連続鋳造材に対する300℃での引張強度比が0.9未満であった。
表2中の「300℃での引張強度」欄から分かるように、実施例1〜9ではいずれも素形材は高い高温強度(引張強度)を有していた。一方、比較例1〜6ではいずれも素形材の高温強度(引張強度)は低かった。
本発明は、内燃機関等に用いられる鍛造ピストンの製造方法に利用可能である。
M:溶湯
I:鋳塊(連続鋳造材)

Claims (6)

  1. Si:9〜14質量%、
    Fe:0.15〜0.8質量%、
    Cu:2〜6質量%、
    Mg:0.3〜1.0質量%、及び
    Ni:1〜5.5質量%
    を含み、残部が不可避不純物及びアルミニウムからなる組成を有するアルミニウム合金連続鋳造材からなる鍛造用素材を準備する工程と、
    示差走査熱量計により測定された前記素材の400℃以上の最初の発熱ピーク温度をTn℃とするとき、
    前記素材を300℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱する工程と、
    前記予備加熱する工程の後で前記素材を300℃〜{Tn+30}℃の鍛造温度で熱間鍛造成形することによりピストン用素形材を得る工程と、
    前記素形材を420℃〜{Tn+30}℃の温度に保持して水焼入れする工程と、
    前記水焼入れする工程の後で前記素形材を180℃〜230℃の時効処理温度で時効処理する工程と、を備えた鍛造ピストンの製造方法。
  2. 前記予備加熱する工程の前に前記素材を{Tn+30}℃以下の均質化処理温度で均質化処理する工程を含み、
    前記均質化処理する工程の後で前記予備加熱する工程を行う請求項1記載の鍛造ピストンの製造方法。
  3. 前記組成は、更に、
    Ti:0.05〜0.2質量%
    を含んでいる請求項1又は2記載の鍛造ピストンの製造方法。
  4. 前記組成は、更に、
    B:0.01〜0.1質量%
    を含んでいる請求項1〜3のいずれかに記載の鍛造ピストンの製造方法。
  5. 前記予備加熱する工程では、前記素材を450℃〜{Tn+30}℃の予備加熱温度で予備加熱し、
    前記素形材を得る工程では、400℃〜{Tn+30}℃の温度の鍛造金型を用いて、前記素材を前記鍛造金型への抜熱による前記素材の温度低下を30℃未満に抑えて熱間鍛造成形することにより、420℃〜{Tn+30}℃の温度の前記素形材を得る請求項1〜4のいずれかに記載の鍛造ピストンの製造方法。
  6. 前記水焼入れする工程では、前記素材を熱間鍛造成形した時から10秒以内に前記素形材を水焼入れする請求項1〜5のいずれかに記載の鍛造ピストンの製造方法。
JP2015248284A 2015-12-21 2015-12-21 鍛造ピストンの製造方法 Active JP6670603B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015248284A JP6670603B2 (ja) 2015-12-21 2015-12-21 鍛造ピストンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015248284A JP6670603B2 (ja) 2015-12-21 2015-12-21 鍛造ピストンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017115169A JP2017115169A (ja) 2017-06-29
JP6670603B2 true JP6670603B2 (ja) 2020-03-25

Family

ID=59233314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015248284A Active JP6670603B2 (ja) 2015-12-21 2015-12-21 鍛造ピストンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6670603B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB201800093D0 (en) * 2018-01-04 2018-02-21 Jaguar Land Rover Ltd Aluminium alloy for casting
JP2020200513A (ja) * 2019-06-12 2020-12-17 昭和電工株式会社 アルミニウム合金材
JP7505302B2 (ja) * 2020-07-07 2024-06-25 株式会社レゾナック 鋳塊の製造装置
CN118048587B (zh) * 2024-02-03 2024-10-18 武汉理工大学 一种高强铝合金构件锻压热处理复合高强韧精确成形工艺

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101522935B (zh) * 2006-08-01 2012-09-26 昭和电工株式会社 铝合金成形品的制造方法、铝合金成形品以及生产系统
JP6028546B2 (ja) * 2012-11-30 2016-11-16 いすゞ自動車株式会社 アルミニウム合金
JP6491452B2 (ja) * 2014-10-10 2019-03-27 昭和電工株式会社 アルミニウム合金連続鋳造材及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017115169A (ja) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9272327B2 (en) Method for producing shaped article of aluminum alloy, shaped aluminum alloy article and production system
CN101522935B (zh) 铝合金成形品的制造方法、铝合金成形品以及生产系统
JP7639270B2 (ja) アルミニウム合金鍛造品およびアルミニウム合金鍛造品の製造方法
CN103361520A (zh) 汽车用铝合金锻造材及其制造方法
JP7571376B2 (ja) Al-Mg-Si系アルミニウム合金鍛造品の製造方法
JP6491452B2 (ja) アルミニウム合金連続鋳造材及びその製造方法
JP4359231B2 (ja) アルミニウム合金成形品の製造方法、およびアルミニウム合金成形品
JP6670603B2 (ja) 鍛造ピストンの製造方法
JP7533746B2 (ja) アルミニウム合金鍛造用素材、アルミニウム合金製鍛造品及びその製造方法
JP7533745B2 (ja) アルミニウム合金鍛造用素材、アルミニウム合金製鍛造品及びその製造方法
JP2009507133A (ja) 6020アルミニウム合金のプレスクエンチング方法
JP7639269B2 (ja) アルミニウム合金鍛造品およびアルミニウム合金鍛造品の製造方法
JP7840305B2 (ja) アルミニウム合金製鍛造品の製造方法
JP2024085798A (ja) アルミニウム合金製鍛造品及びその製造方法
KR20190133820A (ko) 알루미늄-실리콘 합금 압출재의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 알루미늄-실리콘 합금 압출재
JP5360729B2 (ja) 塑性加工用アルミニウム合金鋳塊の製造方法、及びアルミニウム合金塑性加工品の製造方法、アルミニウム合金塑性加工品
JP2009079299A (ja) 自動車部品
CN118207448A (zh) 铝合金锻造用坯料、铝合金制锻造件及其制造方法
JP2025000887A (ja) アルミニウム合金鍛造用素材、アルミニウム合金製鍛造品及びその製造方法
WO2025169601A1 (ja) アルミニウム合金鍛造用素材、アルミニウム合金鍛造品及びその製造方法
JP2024085793A (ja) アルミニウム合金製鍛造品及びその製造方法
JP2024086593A (ja) アルミニウム合金鍛造用素材、アルミニウム合金製鍛造品及びその製造方法
CN118207454A (zh) 铝合金锻造用坯料、铝合金制锻造件及其制造方法
CN120936732A (zh) 悬架构件及悬架构件的制造方法
CN121057835A (zh) 铝合金锻造用坯料、铝合金锻造品及其制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6670603

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350