JP6679672B2 - 指標算出システム - Google Patents
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Description
例えば特許文献1に記載の技術においては、太陽の光や風を時期に応じて屋内空間に取り入れることができるように建物を設計し、設計段階の建物における暖冷房負荷とQ値(熱損失係数)から当該建物の熱負荷を算出し、省エネ効果を数値化することができる。
前記建物の温熱に係る二次データを算出するための一次データを入力する一次データ入力手段(例えば、第一各種情報入力欄20、第二各種情報入力欄21、気象データ取得プログラム6d)と、
前記一次データ入力手段によって入力された前記一次データから前記二次データを算出する二次データ算出手段(例えば、二次データ算出プログラム6a)と、
前記一次データから算出された前記二次データのうち、前記建物内の特定の場面における特定の部屋の温度に係る二次データを、所定の期間分、健康リスクの目安となる比較対象温度と比較し、その温度差を三次データとして算出する三次データ算出手段(例えば、三次データ算出プログラム6b)と、
前記三次データに基づいて評価値を算出する評価値算出手段(例えば、評価値算出プログラム6c)と、
前記評価値を、前記建物における健康リスクを評価する場合の第一指標(例えば、レーダーチャート表示欄32、指標レベル表示欄33)として表示する表示手段(例えば、表示部4)と、を備えており、
前記一次データには、
各種指示を入力するための入力部3を通して入力された前記建物のスペックに関する情報や周囲の環境に関する情報と、
記憶部6に予め記憶された、又は外部から取得した気象データと、
記憶部6に予め記憶された内部発熱スケジュールデータ及び設備機器稼動スケジュールデータと、が含まれており、
前記表示手段は、前記第一指標と、前記建物が比較仕様で設計された場合における三次データの評価値と、を比較表示することを特徴とする。
また、表示手段は、第一指標と、建物が比較仕様で設計された場合における三次データの評価値と、を比較表示するので、ユーザは、比較仕様で設計された場合の建物との性能の差を容易に評価することができる。
前記評価値算出手段は、所定の期間分の前記三次データを積算して積算値を算出し、当該積算値を前記評価値としていることを特徴とする。
前記評価値算出手段は、所定の期間分の前記三次データを平均化して平均値を算出し、当該平均値を前記評価値としていることを特徴とする。
前記評価値算出手段は、所定の期間分の前記三次データのうち、前記比較対象温度との温度差が最も大きい三次データを抽出し、抽出された当該三次データを前記評価値としていることを特徴とする。
前記特定の場面は、起床時、入浴時、就寝時であり、
前記特定の部屋には、起床時、入浴時、就寝時の各場面に対応した複数の部屋がそれぞれ含まれており、
前記各場面における前記三次データは、前記複数の部屋の温度に係る前記二次データに基づいて、前記三次データ算出手段によって算出されることを特徴とする。
冬季における前記比較対象温度には、健康リスクの評価基準となる冬季の基準温度が含まれており、
前記三次データは、前記冬季の基準温度から前記特定の場面における前記特定の部屋の温度に係る二次データを差し引いた1℃単位の数値であることを特徴とする。
夏季における前記比較対象温度には、健康リスクの評価基準となる夏季の基準温度が含まれており、
前記三次データは、前記特定の場面における前記特定の部屋の温度に係る二次データから前記夏季の基準温度を差し引いた1℃単位の数値であることを特徴とする。
前記表示手段は、前記第一指標を、前記特定の場面ごとの評価と、前記特定の部屋ごとの評価に分けて表示することを特徴とする。
前記一次データにはポイントが振り分けられており、
前記一次データに振り分けられた前記ポイントを加算するポイント加算手段を更に備え、
前記表示手段は、前記ポイント加算手段によってポイントを加算した結果を、前記建物における健康リスクを評価する場合の第二指標として表示することを特徴とする。
前記表示手段は、前記第二指標と、前記建物が比較仕様で設計された場合における前記一次データのポイントを加算した結果と、を比較表示することを特徴とする。
そして、このように第一指標及び第二指標を算出できると、建物の設計段階において、ユーザが、当該建物の設計プランにおける健康リスクを評価することができるので、建物の販売者が使用する営業ツールとして使用したり、必要に応じて適宜設計変更を行ったりすることができる。つまり、本実施形態における指標算出システムは、設計段階(提案仕様)の建物の性能をシミュレートし、その結果(評価表30)をユーザに提示しようとするものである。
このような指標算出システムは、汎用のコンピューターを利用した指標算出装置1によって構成されている。そして、指標算出システムにおける各種手段は、図2に示すように、指標算出装置1が備える制御部2と、入力部3と、表示部4と、通信部5と、記憶部6と、当該記憶部6に記憶される各種データ、各種プログラムと、を適宜協働させることによって実行可能となっている。
また、入力部3によって各種指示を入力する場合には、この表示部4に、入力部3の入力に必要な情報などが表示される。
評価表30の作成に必要な各種データは、記憶部6に予め記憶されているものと、システム内に入力されるものと、があり、例えば、建物の熱負荷データを算出するための建物情報(図3,図4参照)などが挙げられる。
評価表30の作成に必要な各種プログラムとは、上述の指標算出システムを構成する各種手段を実行するために必要なプログラムである。このような各種プログラムとしては、図2に示すように、二次データ算出プログラム6a、三次データ算出プログラム6b、評価値算出プログラム6c、気象データ取得プログラム6d、ポイント加算プログラム6eが挙げられる。
図3,図4に示すように、一次データは、建物の設計時に提示される各種情報入力欄20,21に必要事項を入力することによって、建物に係る情報が記憶部6に蓄積されることとなる。このように蓄積された一次データは、二次データ算出手段によって用いられ、二次データが算出される。
また、この一次データ入力手段には、特定期間の単位時間ごとの気象データを取得する気象データ取得手段が含まれている。気象データは、一次データに含まれるものであり、予め記憶部6に記憶されていてもよいし、気象データ取得手段によって外部から取得してもよい。
「建物方位」の項目は、開口面積が最も広い開口が形成された建物の壁面がどちらの方角を向いているかを指しており、本実施形態においては、南向きが選択されている。
「LDK床面積」の項目は、1階床面積のうち、リビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させたLDK室が占める床面積を示している。すなわち、図示例においては、1階床面積が60平方メートルとされ、LDK室が30平方メートルとされているので、1階床面積のうち半分がLDK室とされている。なお、LDK室は、居住者が普段いる場所であり、所謂「居室」である。
また、1階床面積の中には、指標算出システムによって評価される1階寝室と浴室とが含まれている。その他、玄関や廊下、トイレ等は、非居室とされている。
「寝室床面積」の項目は、2階床面積のうち、指標算出システムによって評価される寝室が占める面積を示している。すなわち、図示例においては、2階床面積が48平方メートルとされ、評価対象の寝室が30平方メートルとされている。なお、評価対象の寝室は、一部屋だけとは限らず、複数である場合も含まれており、複数の寝室であっても、まとめて表示される。また、寝室も、LDK室と同様に居室に含まれるものであり、例えば、廊下やトイレ等は、非居室とされている。
その他の項目に関しても、適宜、選択又は情報入力が可能となっている。
なお、本実施形態においては、リフォーム時に指標算出システムによって評価される建物であるため、第一各種情報入力欄20に入力された情報や数値は、リフォーム前とリフォーム後で変化がないため、1回の入力で済む。一方、建物の新築時においては、現在居住している建物の分と、新築建物の分の2回の入力が必要となる。
第一各種情報入力欄20には、「計算」ボタン20aが表示されており、入力部3を通じて押下できるようになっている。そして、「計算」ボタン20aを押下することにより、第一各種情報入力欄20の各項目に入力した情報や数値を、一次データとしてシステムに反映させることができるようになっている。
各種断熱仕様としては、建物の1階と2階の、壁や床、天井に設けられる断熱材の種類や、各部屋における断熱サッシの種類、建物内における換気システムの種類等がある。
この第二各種情報入力欄21は、比較対象となるリフォーム前の建物の各種断熱仕様と、ユーザに提案される提案仕様の建物の各種断熱仕様とが併記される。比較対象となる建物における各種断熱仕様は建築当時(図示例では1980年)のものとなっている。
第二各種情報入力欄21には、「提案仕様クリア」ボタン21aと、「LDKの仕様を他室に反映」ボタン21bと、「計算」ボタン21cと、が表示されており、入力部3を通じて押下できるようになっている。
そして、「提案仕様クリア」ボタン21aを押下することにより、第二各種情報入力欄21の各項目に入力した情報のうち、ユーザに提案される提案仕様の各種断熱仕様に係る情報をクリアすることができる。なお、このボタン21aを押下しても、現在仕様の各種断熱仕様に係る情報はクリアされずに残る。
「LDKの仕様を他室に反映」ボタン21bを押下することにより、「LDK」の項目に入力された情報を、他の部屋の各項目に反映させることができる。すなわち、「LDK」の項目における「外壁」の各種断熱仕様が、「寝室」や「非居室」の項目における「外壁」の各種断熱仕様としても入力されることとなる。
「計算」ボタン21aを押下することにより、第二各種情報入力欄21の各項目に入力した情報を、一次データとしてシステムに反映させることができるようになっている。
また、第二各種情報入力欄21における、比較対象となるリフォーム前の建物の各種断熱仕様が表示された「現在仕様」の欄は、建築年(図示例では1980年)を切り替えることで、その年における代表的な各種断熱仕様が自動的に表示されるように設定されている。すなわち、図4に示す例においては、1980年における代表的な各種断熱仕様が表示されている。
さらに、その年における代表的な各種断熱仕様を自動的に表示した後で、項目ごとに、各種断熱仕様の種類を切り替えられるようになっている。なお、各種断熱仕様の各項目は、プルダウンリストが表示可能に構成されており、ユーザは、そのプルダウンリストの中から適宜選択できるようになっている。なお、プルダウンリストに表示される各種断熱仕様の種類も、建築年ごとに切り替わるようにしてもよい。
一次データにおける設備機器稼動スケジュールデータは、後述する三次データに含まれる単位時間ごとの温度データを、空調機を始めとする冷暖房の稼動状況に応じて補正する補正手段に利用される。温度データを算出するに当たって空調機等の稼動が想定されている時間が予め設定されており、そのような時間における温度データは、設備機器稼動スケジュールデータに基づいて補正手段によって、所定の基準温度に該当するように補正される。
補正手段は、制御部2と、設備機器稼動スケジュールデータと、図示しない補正プログラムとの協働により、温度データの補正を行うことができる。
ポイント加算手段は、一次データに振り分けられたポイントを加算するものであり、表示部4は、ポイント加算手段によってポイントを加算した結果を、建物における健康リスクを評価する場合の第二指標として表示することができる。
ポイント加算手段は、上述のように建物情報に振り分けられたポイントを加算するための手段であり、制御部2とポイント加算プログラム6eとの協働により、建物情報に振り分けられたポイントを加算することができる。
ポイント加算手段によって建物情報に係るポイントを加算した結果は、記憶部6に蓄積されることとなる。このように蓄積されたポイント加算結果は、表示手段によって用いられ、第二指標を表示するために用いられる。
気象データには、建物が建築される地域における特定期間の単位時間ごとのデータ(気温、日射量等)と、地域特有のデータ(主風向等)と、が含まれている。
主風向等の地域特有のデータが含まれていると、当該データを使用することで、建物の設計に活かすことができる。すなわち、地域特有の風向き等を考慮して建物の設計を行うことができるので、換気効率の向上を図ることができる。
なお、この気象データ取得手段における特定期間とは、過去における一定範囲の期間であり、例えば一年間である。一年間である場合、少なくとも季節ごとの気象データを取得できるので好ましい。さらに、単位時間とは、特定期間の気象データを取得する場合の基準となる時間の単位であり、例えば一時間である。
このような二次データには、冷暖房負荷データと、温熱環境物理要素データと、が含まれている。温熱環境物理要素データは、空気温度、放射温度、気流、湿度に関するデータ及びこれらのデータを算出するために用いられる面積や気積に関するデータである。
なお、一次データを入力した時点で、寝室、居室(LDK室)、浴室、非居室の特定はできているため、二次データを算出する際には、特定の部屋ごとに二次データを算出することができる。
ここで、本実施形態における特定の場面は、起床時、入浴時、就寝時とされている。起床時の時間帯は、平日が6時とされ、休日が7時とされている。入浴時の時間帯は、平日が21時とされ、休日が17時とされている。就寝時の時間帯は、平日と休日、共に23時とされている。
なお、各場面の時間帯は、ユーザの任意で選択・決定されるものでもよく、その場合は、入力部3からシステムに登録する形で予め設定しておくことができる。
図1の例においては、後述する指標レベル表示欄33(図1の「場面ごとの評価一覧」の欄)に示すNo.1,2,3,5,6の項目が、冬季における基準温度18℃を比較対象温度としている。
なお、夏場の基準温度は、本実施形態においては31℃とされているが、これに限られるものではなく、熱中症などの健康リスクの発生が想定される温度(例えば、熱中症のリスクが高まる24℃以上の温度で任意の温度)であればよいものとする。
図1の例においては、後述する指標レベル表示欄33(図1の「場面ごとの評価一覧」の欄)に示すNo.4の項目が、居室(LDK室)の温度を比較対象温度としている。
評価値算出プログラム6cには、評価値を算出するための複数のパターンが含まれており、それぞれ異なる手法で評価値を算出できるようになっている。
例えば、冬季(本実施形態においては12月1日〜3月31日:所定の期間)において、特定の場面(起床時、入浴時、就寝時)で、特定の部屋(居室、寝室、浴室、非居室)の温度(二次データ)が18℃未満となる場合に、その温度と冬季の基準温度との温度差(三次データ)を1℃単位で算出する。そして、第一パターンにおいては、算出された三次データを積算して積算値を算出し、その積算値を、第一指標となる評価値としている。
本実施形態では、後述する指標レベル表示欄33(図1の「場面ごとの評価一覧」の欄)において、この第一パターンによって評価値を導き出している。
なお、冬季の基準温度18℃未満とならない場合は、温度差(三次データ)を算出しないものとする。また、夏季の場合は30℃以下の場合は、温度差(三次データ)を算出しないものとする。
例えば、冬季(本実施形態においては12月1日〜3月31日:所定の期間)において、特定の場面(起床時、入浴時、就寝時)で、特定の部屋(居室、寝室、浴室、非居室)の温度(二次データ)が18℃未満となる場合に、その温度と冬季の基準温度との温度差(三次データ)を1℃単位で算出する。そして、第二パターンにおいては、算出された三次データを平均化して平均値を算出し、その平均値を、第一指標となる評価値としている。
なお、冬季の基準温度18℃未満とならない場合は、温度差(三次データ)を算出しないものとする。また、夏季の場合は30℃以下の場合は、温度差(三次データ)を算出しないものとする。
例えば、冬季(本実施形態においては12月1日〜3月31日:所定の期間)において、特定の場面(起床時、入浴時、就寝時)で、特定の部屋(居室、寝室、浴室、非居室)の温度(二次データ)が18℃未満となる場合に、その温度と冬季の基準温度との温度差(三次データ)を1℃単位で算出する。そして、第三パターンにおいては、算出された三次データのうち、18℃との温度差が最も大きい三次データを抽出し、抽出された当該三次データを、第一指標となる評価値としている。
なお、冬季の基準温度18℃未満とならない場合は、温度差(三次データ)を算出しないものとする。また、夏季の場合は30℃以下の場合は、温度差(三次データ)を算出しないものとする。
なお、表示部4に表示される第一指標は、図1に示すように、所定の期間分である。所定の期間とは夏季又は冬季であり、夏季と冬季の表示の切り替えは入力部3の入力によって行うことができる。
つまり、以上のような指標算出システムによれば、建物をリフォームした場合(新築した場合)の各種断熱仕様を始めとする性能をシミュレートすることができ、さらに、比較仕様の建物と比較して確認することができる。
次に、表示手段によって表示部4に表示される評価表30について説明する。
評価表30は、図1に示すように、総合評価表示欄31、レーダーチャート表示欄32と、指標レベル表示欄33と、室温推移予想表示欄34と、年間冷暖房コスト予想表示欄35と、を備える。
本実施形態においては、「★(塗りつぶし有)」と「☆(塗りつぶし無)」によって総合評価を表しており、「★」の数によって5段階評価している。したがって、ユーザは、「★」の数が多ければ断熱性能が高いと一目で確認することができるようになっている。図1の例においては、現在仕様は「★」が3つなのに対し、提案仕様は「★」が5つになっているため、提案仕様の建物(リフォームが完了した後の建物)の方が断熱性能が高いことが一目で確認することができる。
なお、「★」の数は、図3,図4に示す各種情報入力欄20,21において選択又は情報入力された事項に基づいて増減する。要するに、断熱性能の高い断熱仕様を選択すれば「★」の数は増え、断熱性能の低い断熱仕様を選択すれば「★」の数は減る。
このレーダーチャート表示欄32では、第一指標が、レーダーチャートによって表示されており、しかも、特定の場面と、特定の部屋とに分けられて表示されている。すなわち、レーダーチャート表示欄32において、第一指標は、特定の場面ごとの評価と、特定の部屋ごとの評価に分けられて表示されている。
さらに、このレーダーチャート表示欄32では、現在仕様の建物における評価値も併せて表示されている(図示例では破線のレーダーチャート)。そのため、提案仕様の建物と、比較対象となる現在仕様の建物とを比較表示できるようになっている。
図1に示す例では、提案仕様の建物における評価値(第一指標)が、特定の場面においても、特定の部屋においても高く、かつバランスが良いことが一目で確認することができる。つまり、健康リスクが低いことを一目で確認することができる。
本実施形態においては、全ての場面における全ての部屋でレベル5に近い状態となっており、健康リスクが低いことを一目で確認できるようになっている。すなわち、図1においては実線で描かれた「△」が提案仕様の建物における評価値を表しており、実線で描かれた全ての「△」が、レベル5付近にある状態となっている。
さらに、この指標レベル表示欄33では、現在仕様の建物における評価値も併せて表示されている(図示例では破線で描かれた「△」)。そのため、提案仕様の建物と、比較対象となる現在仕様の建物とを比較表示できるようになっている。なお、現在仕様の建物における評価値を表す「△(破線)」は、レベル3付近にある状態となっている。
図1に示す例では、提案仕様の建物における評価値(第一指標)が、特定の場面においても、特定の部屋においても高く、しかも、それを数値で確認できるようになっている。つまり、健康リスクが低いことを一目で確認することができる。
室温推移予想表示欄34中の最も下に位置する実線の折れ線は外気温を示しており、最も上に位置する実線の折れ線は提案仕様の建物の場合を示し、その下側に位置する破線の折れ線は現在仕様の建物の場合を示している。すなわち、提案仕様の建物は断熱性能が高いため、現在仕様の建物に比して、室内の温度が下がりにくいことを一目で確認できるようになっている。
なお、代表的な寒い日は、指標算出システムによるシミュレーションによって導き出されるものであり、年間を通じて最も寒い日が、当該代表的な寒い日として表示されるものとする。
年間冷暖房コスト予想表示欄35中における上側の横棒グラフは、現在仕様の建物の場合を示し、下側の横棒グラフは、提案仕様の建物の場合を示している。すなわち、提案仕様の建物は断熱性能が高いため、現在仕様の建物に比して、年間の冷暖房コストが低く済むことを一目で確認できるようになっている。
評価表30は、表示手段によって表示部4に表示されるだけでなく、図示しないプリンター等によって出力して確認できるようにしてもよい。
年間の毎時の室温と冷暖房負荷は以下のように計算する。なお、以下の説明は、建物に配設された部屋のうち、1つの部屋(例えば居室:LDK室)を対象としたものである。
室が保持する熱量差=熱貫流量+換気による熱の移動量+窓からの日射取得熱量+内部発熱量+空調機による熱量(冷暖房負荷)・・・(式1)
室外界との熱のやり取りは、建物構成要素である壁、床、天井、窓等における熱の対流や伝導により行われる「熱貫流」、換気装置や窓を介して流入する外部風による圧力差や室内外温度差の圧力差による空気の移流により行われる「換気」、窓などの透明部位からの「日射取得」がある。また、室内で発生する内部発熱には、在室者、家電、照明等による発熱がある。
<熱貫流量>
熱貫流量は、一次データに基づいて設定された各部位の熱貫流率(二次データ)と、熱貫流部位の面積(二次データ)、室内外温度差(二次データ)を掛け合わせることで計算する。
なお、室内外温度差は、一次データに含まれる気象データに基づく外気温と、仮定した室内温度との差である。
<換気による熱の移動量>
換気による熱の移動量については、一次データに基づいて設定された換気用窓(換気システム)の組み合わせや主風向のデータから計算対象室における換気回数(一次データから求められる二次データ)を求め、その換気回数と一次データに基づいて設定された室の気積(二次データ)、空気容積比熱(二次データ)、内外温度差(二次データ)を掛け合わせることで計算する。
<窓からの日射取得熱量>
窓からの日射取得熱量については、一次データに基づいて設定された窓の日射熱取得率(二次データ)、窓面積(二次データ)、気象データから得られる壁面日射量(二次データ)を掛け合わせることで計算する。
<内部発熱量>
内部発熱量については、内部発熱スケジュールデータ(一次データ)から、在室者、家電、照明等からの発熱量を抽出し、積算して算出した内部発熱量(内部発熱データ)は、二次データである。
<空調機による熱量>
空調機による熱量(冷暖房負荷)は、二次データであり、上述の冷暖房負荷データに該当する。設備機器稼動スケジュールデータにおいて空調機器がオフの場合は0(ゼロ)である。空調がオンの場合については後述する。
室が保持する熱量差=現時刻室温と前時刻室温の差×室の熱容量・・・(式2)
<室の熱容量>
室の熱容量は、室を構成する部材の容積比熱と、建物の面積等の情報から計算される二次データである。
建物の面積等の情報は、建物における各部位(外壁、床、天井)の仕様ごとに異なる予め記憶部6に記憶された係数(一次データ)から一次データに基づいて設定された係数と各部位の面積(二次データ)とを掛け算して計算する。
その結果、設定温度に達しなかった場合は、空調機器による熱量を未知数、室温を設定温度として再計算する。その結果、毎時の空調機器による熱量(冷暖房負荷)を得る。
空調機による熱量(冷暖房負荷)は、暖房の場合はプラス値になり、冷房の場合はマイナス値になる。
2 制御部
3 入力部
4 表示部
5 通信部
6 記憶部
6a 二次データ算出プログラム
6b 三次データ算出プログラム
6c 評価値算出プログラム
6d 気象データ取得プログラム
6e ポイント加算プログラム
7 気象情報データベース
20 第一各種情報入力欄
21 第二各種情報入力欄
30 評価表
31 総合評価表示欄
32 レーダーチャート表示欄
33 指標レベル表示欄
34 室温推移予想表示欄
35 年間冷暖房コスト予想表示欄
Claims (10)
- 設計された建物に、どの程度の健康リスクがあるかを評価する場合の指標を算出するための指標算出システムであって、
前記建物の温熱に係る二次データを算出するための一次データを入力する一次データ入力手段と、
前記一次データ入力手段によって入力された前記一次データから前記二次データを算出する二次データ算出手段と、
前記一次データから算出された前記二次データのうち、前記建物内の特定の場面における特定の部屋の温度に係る二次データを、所定の期間分、健康リスクの目安となる比較対象温度と比較し、その温度差を三次データとして算出する三次データ算出手段と、
前記三次データに基づいて評価値を算出する評価値算出手段と、
前記評価値を、前記建物における健康リスクを評価する場合の第一指標として表示する表示手段と、を備えており、
前記一次データには、
各種指示を入力するための入力部を通して入力された前記建物のスペックに関する情報や周囲の環境に関する情報と、
記憶部に予め記憶された、又は外部から取得した気象データと、
記憶部に予め記憶された内部発熱スケジュールデータ及び設備機器稼動スケジュールデータと、が含まれており、
前記表示手段は、前記第一指標と、前記建物が比較仕様で設計された場合における三次データの評価値と、を比較表示することを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1に記載の指標算出システムにおいて、
前記評価値算出手段は、所定の期間分の前記三次データを積算して積算値を算出し、当該積算値を前記評価値としていることを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1に記載の指標算出システムにおいて、
前記評価値算出手段は、所定の期間分の前記三次データを平均化して平均値を算出し、当該平均値を前記評価値としていることを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1に記載の指標算出システムにおいて、
前記評価値算出手段は、所定の期間分の前記三次データのうち、前記比較対象温度との温度差が最も大きい三次データを抽出し、抽出された当該三次データを前記評価値としていることを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の指標算出システムにおいて、
前記特定の場面は、起床時、入浴時、就寝時であり、
前記特定の部屋には、起床時、入浴時、就寝時の各場面に対応した複数の部屋がそれぞれ含まれており、
前記各場面における前記三次データは、前記複数の部屋の温度に係る前記二次データに基づいて、前記三次データ算出手段によって算出されることを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の指標算出システムにおいて、
冬季における前記比較対象温度には、健康リスクの評価基準となる冬季の基準温度が含まれており、
前記三次データは、前記冬季の基準温度から前記特定の場面における前記特定の部屋の温度に係る二次データを差し引いた1℃単位の数値であることを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の指標算出システムにおいて、
夏季における前記比較対象温度には、健康リスクの評価基準となる夏季の基準温度が含まれており、
前記三次データは、前記特定の場面における前記特定の部屋の温度に係る二次データから前記夏季の基準温度を差し引いた1℃単位の数値であることを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の指標算出システムにおいて、
前記表示手段は、前記第一指標を、前記特定の場面ごとの評価と、前記特定の部屋ごとの評価に分けて表示することを特徴とする指標算出システム。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の指標算出システムにおいて、
前記一次データにはポイントが振り分けられており、
前記一次データに振り分けられた前記ポイントを加算するポイント加算手段を更に備え、
前記表示手段は、前記ポイント加算手段によってポイントを加算した結果を、前記建物における健康リスクを評価する場合の第二指標として表示することを特徴とする指標算出システム。 - 請求項9に記載の指標算出システムにおいて、
前記表示手段は、前記第二指標と、前記建物が比較仕様で設計された場合における前記一次データのポイントを加算した結果と、を比較表示することを特徴とする指標算出システム。
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