JP6697865B2 - テーパー穴加工ツール - Google Patents

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この発明は、刃先の消耗が早くなる問題をなくするテーパー穴加工ツールに関する。
ワークに前もって加工してある穴にテーパー穴を加工する従来の技術としては、下穴にカッターのボデーを貫通したのち、このカッターを後退移動と横移動(カッターのボデーの径方向)との複合移動をさせながら、下穴にテーパー穴を加工している(特許文献1)。
特開2001−277015号公報
ところで、特許文献1の加工方式によると、ストレートシャンクの先端にストレートシャンクの軸心から所定量オフセットした位置に小径な首部を介して逆円錐台形のボデーを一体に形成すると共に、このボデーには、加工すべきテーパー穴の形状に応じたいわゆる先広がり形状の直線刀の如き単一の切刃が形成された加工テーパー穴の形状に見合う専用のカッターが必要になる。
このため、テーパー穴の周穴斜面形状に合致する切刃を有するカッターを加工テーパー穴の斜面が変わるその都度必要になる。すなわち、市販の刃物(チップ)を使用することができない問題があった。
その要因は、テーパー穴の全面幅を成形切刃でツールの主軸の下り送りによって一発で行っていることに起因する。
特に、近年、加工製品の寿命を考慮して焼き入れ硬度の高い材質が一般的に使用されるようになってきているので、加工切刃(カッター)の寿命が問題、すなわち、切刃の面幅全体の加工負荷が大きく、またテーパー穴の大径部と小径部の切削スピードが違うために理想的な切削スピードで加工できず、刃先の消耗が早くなる問題があった。
そこで、この発明は、上述の問題を解決したテーパー穴加工ツールを提供することにある。
上記の課題を解決するために、この発明は、工作機械に対し位置決め手段を介し不回転状態に接続するケーシングと、このケーシングの中心に貫通してフリーに回転するように軸承すると共に、上記工作機械側から回転伝達を受けるように設けた主軸と、この主軸に平行して上記ケーシング内でフリーに回転するように軸承した伝達軸と、上記主軸から上記伝達軸に回転伝達を受けるように設けた噛み合う歯車と、上記主軸内の中心線上に定位置でフリーに回転するように軸承した送り雄ネジと、上記主軸の先端側内にガイド手段により上記主軸の軸線方向にスライドし、かつピンにより上記送り雄ネジが回転しても上記主軸に対して回り止めされるよう組み込んだスライドロッドと、このスライドロッドの末端面から内方に向け上記送り雄ネジをねじ込むように設けた雌ネジと、上記主軸の先端に設けたガイドにより仕上げテーパー穴の角度に沿ってガイド手段によりガイドされてスライドする刃物ホルダと、この刃物ホルダの低所先端にセットした刃物と、上記スライドロッドの周面先端部から先端に向け先細りになるように設けた勾配面部と、上記主軸の先端内に支軸を介し中間を回動自在に支持すると共に、上記勾配面部に先端を当接し、かつ上記刃物ホルダに末端を係合したレバーと、このレバーに上記勾配面部に上記レバーの先端が常に圧接するように付与した押圧手段と、上記伝達軸の回転を上記送り雄ネジに伝達するように設けた減速伝達手段とからなる構成を採用する。
また、前記減速伝達手段が、送り雄ネジの外周でフリーに回転するように組み込んだ外、内歯車と、この外、内歯車の外歯に回転を伝達するように噛合させて伝達軸に設けた第1歯車と、送り雄ネジの外周に設けた第2歯車と、主軸内の複数位置に軸承して上記外、内歯車の内歯及び外歯に噛合して上記第2歯車に回転を伝達するように設けた遊星歯車とで構成した構成を採用することもある。
以上のように、この発明のテーパー穴加工ツールによれば、主軸の一方向回転(正転)にともない歯車から伝達軸の回転を、減速伝達手段から送り雄ネジに伝達し、この回転伝達によりスライドロッドを前進させる。
すると、前進するスライドロッドの勾配面部によりレバーを回動させながら、押圧手段の押圧力にさからって刃物ホルダをガイドにより案内しながら押し出すので、刃物ホルダの保持刃物により下穴のテーパー穴加工を行うことができる。
このため、切削切刃を特殊な形状に加工することなく、市販の刃物(チップ)で加工することができる特有な効果がある。
また、加工時に刃物、ワーク材質条件に最適な主軸回転(切削時周速)を設定し加工を行うが、その回転を減速伝達手段を用いて、刃物支持ホルダのスライド部に取り出し、定速で(切り込み速度が変化することなく)最適な切り込み量をあたえることができる効果がある。
さらに、主軸の回転を取り出して送り雄ネジを回動させる減速伝達手段に外、内歯車を使用しているので、二段の歯車で取り出すことができ、コンパクトになる効果がある。
この発明のテーパー穴加工ツールの実施の形態を示す縦断正面図である。 同上の要部を示す縦断拡大正面図である。 同、横断平面図である。 刃物ホルダの作用を示す縦断拡大正面図である。 ワークのテーパー穴を示す縦断拡大正面図である。
次に、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
実施形態の図1から図3に示す1は、工作機械Aに対し位置決め手段Bを介し不回転状態に接続するケーシングで、このケーシング1には、ベアリング2によりフリーに回転するように軸承した主軸3が貫通させてある。
上記の位置決め手段Bは、例えば、図1に示すように、ケーシング1の外側から突出する突出部材4に上面が開放する凹入孔5を設けて、この凹入孔5に上方への突出力を付与するバネ6を挟み込んだ軸材7を嵌入し、工作機械Aに主軸3をセットした際、工作機械Aのブロック8のテーパー穴9にバネ6を圧縮しながら軸材7の先端が嵌入して係合関係になるので、ケーシング1が不回転状態になるようにしてある。
なお、ケーシング1の外周から突出して軸材7の貫通孔13を有する片10を設けて、この片10に設けてある孔11に突出部材4から上方に起立するピン12を貫通させて、主軸3に対するケーシング1の回り止めと、軸材7の昇降をガイドするようにしてある。
また、工作機械Aにケーシング1を接続した際に、工作機械Aのスピンドルaから主軸3に回転を伝達するようになっている。
この回転伝達は、例えば、図1に示すように、スピンドルaのテーパー穴14に主軸3の元部のテーパーシャンク15を嵌入するようになっている。
さらに、ケーシング1内には、主軸3に平行してフリーに回転する伝達軸16が軸承してあり、この伝達軸16に設けてある第1歯車17には、主軸3の外周に主軸3と共に回転する第2歯車18が設けてある。
また、主軸3内の中心線上には、ベアリング19を介し定位置でフリーに回転するように軸承した送り雄ネジ20が設けてあり、主軸3の先端側内には、ガイド手段としての外周面軸線方向の縦溝21と、この縦溝21に先端が嵌入するように主軸3の外周面からねじ込んだピン22により主軸3に対して回り止めされ、かつ図示昇降方向にスライドするスライドロッド23が組み込まれ、このスライドロッド23の上端面から下方に向けて雌ネジ24を設けて、この雌ネジ24に送り雄ネジ20がねじ込んである。
さらに、主軸3の主軸先端48(図示下端)には、被加工ワークWに前もって設けてあるバルブシートなどのテーパー穴X(図5参照)の角度に沿ってガイド手段Cによりガイドされてスライドする刃物ホルダ25が設けてある。
上記ガイド手段Cは、図1、2に示すように、主軸3の先端(下端)面に先端面(下位端面)が開放するレールの役目をするカバー26がボルトなどの固着手段を介し取り付けてあり、このカバー26の先端面開口から内方に刃物ホルダ25を挿入することで、刃物ホルダ25が斜め上下にスライドできるようになっている。
なお、テーパー穴Xの角度が変わると、その角度に見合う主軸先端48を使用する。
上記刃物ホルダ25の先端(図示下端)には、切削刃物Yが支持(この支持は、ビス止めなど既知につき説明を省略する)されている。
また、スライドロッド23の周面先端部から先端に向け先細りになる勾配面部27が設けてある。
さらに、主軸3の先端内に中空室28を設けて、この中空室28内にレバー29の中間を支軸30を介し回動自在に支承すると共に、このレバー29の先端は、勾配面部27に当接し、レバー29の末端は、刃物ホルダ25の途中に係合させる。
上記の係合は、図示の場合、刃物ホルダ25に凹入部31を設けて、この凹入部31にレバー29の末端を嵌入して係合関係にしてある。
さらに、勾配面部27に対しレバー29の先端が常に圧接するように押圧手段Dが設けてある。
上記の押圧手段Dとしては、図示の場合、筒状部32にスライダ33を嵌入して、筒状部32に一端が筒状部32の底に、他端がスライダ33の末端にそれぞれ当接するバネ34を組み込んで構成してある。
すると、スライダ33の先端がレバー29の先端部に押し付けられて、勾配面部27に対しレバー29の先端を安定した状態で常に圧接することができる。
また、伝達軸16の回転を歯車の組み合わせにより構成した減速伝達手段Eを介し送り雄ネジ20に伝達するようにしてある。
図中36はスライドロッド23がどの位置にいるかを目視で確認できるようにしたピンで、長孔35のどの位置にいるかを確認できる。
上記のように構成すると、主軸3の一方向回転(正転)にともない第2歯車18から第1歯車17により伝達軸16がドライブされ、次に減速伝達手段Eにより減速されて送りネジ20をドライブする。
すると、送り雄ネジ20のねじ込み雌ネジ24を有するスライドロッド23が降送されて、この降送にともない勾配面部27によりレバー29を図1、2の時計方向に回動(揺動)する。
すると、レバー29の先端移動によって、刃物ホルダ25を図4に示すように押し出すので、図5に示すように、ワークWのテーパー穴Xを刃物Yにより切削する。
なお、切削終了後には、主軸3の他方向回転(逆転)にともない上述の逆動作によってスライドロッド23を上昇させ、またレバー29の反時計方向の回動(揺動)にともない刃物ホルダ25を押し戻す(図1に示すように)。
図中38はスライドロッド23の嵌入孔である。
次に、前記の減速伝達手段Eの構成を図1、2により説明する。
送り雄ネジ20の外周に組み込んだフリーに回転する外、内歯車41と、この外、内歯車41の外歯42に回転を伝達するように伝達軸16に設けた噛合第1歯車43と、送り雄ネジ20の外周に設けた第2歯車44と、主軸3内の複数位置に支軸45を介して軸承すると共に、外、内歯車41の内歯46と外歯42とに噛合する遊星歯車47とで減速伝達手段Eを構成する。
なお、内歯46の歯数は、外歯42の歯数より少なくなっている。
すると、主軸3の回転を取り出して送り雄ネジ20を回動させる減速に、外、内歯車41を使用しているので、二段の歯車で取り出すことができ、著しくコンパクトになる効果がある。
A 工作機械
a スピンドル
B 位置決め手段
C ガイド手段
D 押圧手段
E 減速伝達手段
W ワーク
X テーパー穴
Y 刃物
1 ケーシング
2 ベアリング
3 主軸
4 突出部材
5 凹入孔
6 バネ
7 軸材
8 ブロック
9 テーパー穴
10 片
11 孔
12 ピン
13 貫通孔
14 テーパー穴
15 テーパーシャンク
16 伝達軸
17 第1歯車
18 第2歯車
19 ベアリング
20 送り雄ネジ
21 縦溝
22 ピン
23 スライドロッド
24 雌ネジ
25 刃物ホルダ
26 カバー
27 勾配面部
28 中空室
29 レバー
30 支軸
31 凹入部
32 筒状部
33 スライダ
34 バネ
41 外、内歯車
42 外歯
43 第1歯車
44 第2歯車
45 支軸
46 内歯
47 遊星歯車
48 主軸先端

Claims (2)

  1. 工作機械に対し位置決め手段を介し不回転状態に接続するケーシングと、このケーシングの中心に貫通してフリーに回転するように軸承すると共に、上記工作機械側から回転伝達を受けるように設けた主軸と、この主軸に平行して上記ケーシング内でフリーに回転するように軸承した伝達軸と、上記主軸から上記伝達軸に回転伝達を受けるように設けた噛み合う歯車と、上記主軸内の中心線上に定位置でフリーに回転するように軸承した送り雄ネジと、上記主軸の先端側内にガイド手段により上記主軸の軸線方向にスライドし、かつピンにより上記送り雄ネジが回転しても上記主軸に対して回り止めされるよう組み込んだスライドロッドと、このスライドロッドの末端面から内方に向け上記送り雄ネジをねじ込むように設けた雌ネジと、上記主軸の先端に設けたガイドにより仕上げテーパー穴の角度に沿ってガイド手段によりガイドされてスライドする刃物ホルダと、この刃物ホルダの低所先端にセットした刃物と、上記スライドロッドの周面先端部から先端に向け先細りになるように設けた勾配面部と、上記主軸の先端内に支軸を介し中間を回動自在に支持すると共に、上記勾配面部に先端を当接し、かつ上記刃物ホルダに末端を係合したレバーと、このレバーに上記勾配面部に上記レバーの先端が常に圧接するように付与した押圧手段と、上記伝達軸の回転を上記送り雄ネジに伝達するように設けた減速伝達手段とからなることを特徴とするテーパー穴加工ツール。
  2. 前記減速伝達手段が、送り雄ネジの外周でフリーに回転するように組み込んだ外、内歯車と、この外、内歯車の外歯に回転を伝達するように噛合させて伝達軸に設けた第1歯車と、送り雄ネジの外周に設けた第2歯車と、主軸内の複数位置に軸承して上記外、内歯車の内歯及び外歯に噛合して上記第2歯車に回転を伝達するように設けた遊星歯車とで構成したこと特徴とする請求項1に記載のテーパー穴加工ツール。
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