JP6711238B2 - 電池パックの断線検知システム - Google Patents
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Description
本発明は、複数の電池セルが並列接続された電池パックの断線検知システムに関する。
回転電機を駆動源とするハイブリッド車両や電気自動車には、電源である電池モジュール(バッテリモジュール)が搭載されている。電池モジュールは、直列接続された複数の電池パックから構成される場合がある。個々の電池パックは、例えば数十個単位の電池セル(単電池)が並列接続される。
例えば特許文献1では、電池パックの内部抵抗、つまり並列接続された電池セルの合成内部抵抗に基づいて、電池パックにおける断線の有無を検知している。なお、断線とは電池セルの電極が電池パック内の配線から外れた場合や電池セルの電極間が絶縁状態(非導通状態)となった場合が含まれる。
例えば3並列された電池セルの内部抵抗r1、r2、r3の合成抵抗R1は下記数式(1)のように表され、3並列された電池セルのうち一つが断線すると、その合成抵抗R2は下記数式(2)のように表される。
両者の比R2/R1(内部抵抗変化率)は、下記数式(3)のように表される。
ここで仮に、全ての内部抵抗が等しい(r1=r2=r3=r)と仮定すると、数式(3)は下記数式(4)のようになる。
すなわち、内部抵抗変化率(増加率)は、当初電池セル数/(当初電池セル数−断線電池セル数)で表される。特許文献1では、電池パックの内部抵抗値が所定の閾値を超過した場合に、電池パック内に断線が生じたと判定される。
ところで、電池パック内に並列接続される電池セルの数が多くなるにつれて、内部抵抗に基づく断線検知が困難となる。例えば電池セルが20個並列された場合、一つの電池セルが断線すると、内部抵抗の増加率は20/19≒1.05となり、5%程度の増加率に止まる。このような増加率は、内部抵抗の算出に伴う誤差等と同等またはそれ以下のオーダー(精度)となる場合があり、その結果、断線検知が困難となる。
そこで本発明は、従来よりも信頼性の高い断線検知が可能な、電池パックの断線検知システムを提供することを目的とする。
本発明に係る電池パックの断線検知システムは、断線判定部、電流判定部、タイマー、及び放電時間判定部を備える。断線判定部は、複数の電池セルが並列接続された電池パックの内部抵抗に基づいて当該電池パックの断線有無を判定する。電流判定部は、前記電池パックの放電電流が所定の電流閾値以上となる大電流放電状態であるか否かを判定する。タイマーは、前記大電流放電状態の継続時間を計測する。放電時間判定部は、前記大電流放電状態の継続時間が所定の閾値時間以上となったときに、前記断線判定部に対して前記電池パックの断線有無判定の実行を許可する。
本発明によれば、大電流放電状態が長期間に亘って継続した場合に、電池パックの断線有無が判定される。大電流放電状態が長期間に亘って継続すると、個々の電池セル内の塩濃度分布が広がり、電池セル内にイオン導電率の低い低濃度領域(いわゆる塩枯れ領域)が生じる。その結果、個々の電池セルの内部抵抗が増加し、電池パックの無断線時と断線発生時との内部抵抗差が、低濃度領域の発生前と比較して大きく表れるようになる。その結果、従来よりも信頼性の高い断線検知が可能となる。
図1に、本実施形態に係る電池パックの断線検知システム及び当該システムが搭載された車両の構成を例示する。なお、図示を簡略化するために、図1では、本実施形態に係る断線検知システムとの関連性の低い構成については適宜図示を省略している。また、矢印線は信号線を表している。
図1に示す車両は、ハイブリッド車両、プラグインハイブリッド車両、及び電気自動車等の、回転電機を駆動源とする車両である。この車両では、電池モジュール10(メインバッテリ)から駆動源である回転電機MG1,MG2等の負荷に電力が供給される。具体的には、電池モジュール10から出力された直流電力は昇降圧DC/DCコンバータ12にて昇圧される。昇圧された直流電力はインバータ14にて直交変換される。変換後の交流電力は回転電機MG1,MG2の少なくとも一方に供給される。回転電機MG1,MG2から車輪16への動力伝達経路については既知であるのでここでは説明を省略する。
ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両では、車両の走行モードとして、回転電機MG2のみを駆動源とするEV走行モードと、回転電機MG2及び内燃機関17を駆動源とするHV走行モードが選択される。HV走行モードと比較して、EV走行モードでは電池モジュール10から回転電機MG2に大電流が供給される(大電流放電)。後述するように、EV走行モード実行時の大電流放電状態が長時間に亘り継続された場合に、電池パック33の断線有無が判定される。
電池モジュール10と昇降圧DC/DCコンバータ12とを繋ぐ電路から分岐して、降圧DC/DCコンバータ18に接続される分岐電路が設けられる。電池モジュール10の高圧電力は降圧DC/DCコンバータ18により降圧されてサブバッテリ20、制御部22、電圧センサユニット24やその他の補機類に供給される。
電池モジュール10と昇降圧DC/DCコンバータ12及び降圧DC/DCコンバータ18との間にはシステムメインリレーSMRが設けられる。システムメインリレーSMRが接続状態となることで、回転電機MG1,MG2等の高電圧系の負荷や、制御部22や補機類等の低電圧系の負荷と、電池モジュール10とが接続状態となる。例えば図示しないスタートスイッチを運転者がオン操作することでシステムメインリレーSMRが遮断状態から接続状態に切り替わる。また、スタートスイッチを運転者がオフ操作することでシステムメインリレーSMRが接続状態から遮断状態に切り替わる。
電池モジュール10は、二次電池の電池セル32が複数積層された積層体を含んで構成される。図1に示す例では、並列接続された複数の電池セル32からなる電池パック33が複数直列接続される。例えば一つの電池パック33当たり数十個の電池セル32が並列接続される。
電池セル32は例えばリチウムイオン電池から構成される。リチウムイオン電池の詳細な構成については既知であるのでここでは簡単に説明する。リチウムイオン電池はコバルト酸リチウム等の材料から構成される正極板、黒鉛等の材料から構成される負極板、及び両者を隔てる絶縁紙(セパレータ)を備える。正極板、絶縁紙、及び負極板を束ねた層は例えば捲回された状態で円筒形状の金属ケース内に収容される。さらに金属ケース内にリチウム塩の有機電解質が充填される。
図2には、リチウムイオン電池の電圧特性が例示されている。基本的にリチウムイオン電池は、通電電流とこれによる電圧降下(ΔV)の度合いがおおよそ比例関係となることが知られている。例えば相対的に大電流の実線(B)の電圧降下は、相対的に小電流の破線(A)の電圧降下はよりも大きくなる。
また、リチウムイオン電池では通電に伴って塩濃度分布が生じることが知られている。この塩濃度分布の広がりは通電電流に応じて変化する。例えば大電流放電が継続されると、これに伴って塩濃度分布が拡大される。一方、大電流放電の後に大電流充電が行われると、一旦広がった塩濃度分布は狭められる。
図3には塩濃度に応じたイオン導電率の変化が例示されている。このグラフに示されているように、低濃度側でイオン導電率が急激に減少する。塩濃度分布の広がりに伴い、電池セル32内に低濃度領域(いわゆる塩枯れ領域)が発生すると、当該領域のイオン導電率が低下することから、当該電池セル32の内部抵抗が増加する。これに伴い、図2の破線円で示すように実線(B)の電圧降下が急峻となる。
後述するように本実施形態では、塩枯れ領域の発生に伴い電池セル32の内部抵抗が増加するとの特性に着目し、当該塩枯れ領域の発生時に電池パック33の断線有無を判定する。
<断線検知システム>
本実施形態に係る断線検知システムは、電圧センサユニット24、電流センサ42、タイマー40、及び制御部22を備える。
本実施形態に係る断線検知システムは、電圧センサユニット24、電流センサ42、タイマー40、及び制御部22を備える。
電圧センサユニット24は電池モジュール10のそれぞれの電池パック33の電圧(端子間電圧)を測定する。言い換えると、電池パック33内の並列接続された電池セル32の合成電圧を測定する。この電池パック33の電圧(CCV)と、予め検出した開回路電圧(OCV)との差が、内部抵抗による電圧降下となる。この内部抵抗は、並列接続された複数の電池セル32の合成内部抵抗となる。測定された各電池パック33の電圧は制御部22に送られる。
制御部22は、例えばコンピュータから構成され、演算回路であるCPU36、及び記憶部38を備える。制御部22は、主に電池モジュール10の管理を行ういわゆる電池ECUであってよい。記憶部38はSRAM等の揮発性メモリ及びROMやハードディスク等の不揮発性メモリを含んで構成される。記憶部38には後述する断線検知プロセスや断線判定許可フローを実行するためのプログラム等が記憶されている。
また制御部22は、車両に搭載された各種センサから検出値を受信する。具体的には電流センサ42及び温度センサ44から、それぞれ電池モジュール10の電流値Ib及び温度Tbを受信する。また電圧センサユニット24から各電池パック33の電圧値Vbを受信する。
制御部22の記憶部38に記憶された断線検知プロセスや断線判定許可フローのプログラムを実行することで、制御部22は、図4に示すような複数の機能部を備える。すなわち、制御部22は、電流判定部52、放電時間判定部54、及び断線判定部56を備える。
断線判定部56は、電池パック33の断線有無を判定する断線有無判定(断線判定)を実行する。断線判定部56は、電圧センサユニット24から取得した電池パック33の電圧Vb(=CCV)、電流センサ42から取得した電流値Ib、及び、予め車両休止時等に測定した電池パック33の開回路電圧(OCV)に応じて、断線判定を行う。
具体的には、断線判定部56は、予め取得した電池パック33の開回路電圧(OCV)から現在時の電池パック33の電圧(CCV)を差し引いて内部抵抗に基づく電圧降下ΔVを求める。さらに断線判定部56は、電流センサ42から現在時の電流値Ibを取得して、電圧降下ΔVを電流値Ibで除することで、内部抵抗rを求める。求めた内部抵抗rが、予め定めた抵抗閾値以上である場合に、断線判定部56は電池パック33に断線有りと判定し、断線警告信号を出力する。例えば、車両内のディスプレイにディーラーでの点検を促すメッセージを表示させる。
一般的に、電池パック33内でいずれかの電池セル32に断線が生じると、一個の電池セル32当たりの電流密度が増加して、電池パック33全体の内部抵抗が増加する。加えて上述したように、電池セル32に塩枯れ領域が発生すると、当該電池セル32の内部抵抗が増加する。塩枯れ領域の発生により個々の電池セル32の内部抵抗が増加することで、断線の無い正常時と断線発生時との電池パック33の内部抵抗差は、塩枯れ領域発生前の内部抵抗差よりも大きくなる。これを踏まえ、本実施形態に係る断線検知システムは、電池セル32に塩枯れ領域が発生したタイミングを狙って、断線の有無を判定している。
<第1の断線判定許可フロー>
電流判定部52及び放電時間判定部54は、タイマー40と協働して、断線判定部56による断線判定の実行可否を判定する。図5には、断線判定の実行可否を判定するフロー(断線判定許可フロー)が例示されている。
電流判定部52及び放電時間判定部54は、タイマー40と協働して、断線判定部56による断線判定の実行可否を判定する。図5には、断線判定の実行可否を判定するフロー(断線判定許可フロー)が例示されている。
車両内のスタートボタン(図示せず)がオン操作され、システムメインリレーSMRが遮断状態から導通状態に切り替わると、電池モジュール10と回転電機MG1,MG2等の負荷とが接続される。電流判定部52は、スタートボタンのオン操作に応じて図5のフローを起動させる。
なお、図5のフロー起動時の放電時間tは初期値t=0に設定される。また、図5のフローはスタートボタンのオフ操作によって終了するものとする。
電流判定部52は、車両の図示しない上位制御部からEV走行モードのオン/オフ指令を受信し、車両がEV走行モード実施中であるか否かを判定する(S10)。EV走行モードが実行されていない場合、放電時間tは0にリセットされる(S20)。なお、車両が電気自動車である場合はステップS10は省略される。
EV走行モードの実施中であるとき、電流判定部52は、電池パック33の通電状態が大電流放電状態であるか否かを判定する。すなわち電流判定部52は、電流センサ42から電池モジュール10の(したがって電池パック33の)電流Ibを取得して、これが所定の電流閾値Ib_th以上であるか否かを判定する(S12)。電流Ibが電流閾値Ib_th未満である場合は放電時間tは0にリセットされる(S20)。
電流Ibが電流閾値Ib_th以上である場合、電流判定部52は、大電流放電状態の継続時間(放電時間t)の計測を開始させるカウント指令をタイマー40に出力する。これにより放電時間tがカウントアップされる(S14)。
次に、放電時間判定部54は、電池パック33にいわゆる塩枯れ領域が発生したか否かを判定する。すなわち、放電時間判定部54は、タイマー40がカウントした放電時間tが所定の閾値時間t_th以上となったか否かを判定する(S16)。放電時間tが閾値時間t_th未満である場合は、断線判定部56に対して、断線判定(断線有無判定)の実行を留保させる(S22)。例えば断線判定部56に対して、電圧センサユニット24及び電流センサ42からの計測値の取得を許可しない。
ステップS16にて放電時間tが閾値時間t_th以上である場合、放電時間判定部54は、断線判定部56に対して断線判定(断線有無判定)の実行を許可する(S18)。これを受けて断線判定部56は上述したように電池パック33の断線有無を判定する。
<第2の断線判定許可フロー>
上述したように、塩濃度分布の広がり方は、通電電流の大きさに応じて変化する。具体的には大電流であるほど塩枯れ領域は早期に発生する。そこで、電流値と放電時間のペアを複数設定して、多段階的に断線判定の可否を決定してもよい。
上述したように、塩濃度分布の広がり方は、通電電流の大きさに応じて変化する。具体的には大電流であるほど塩枯れ領域は早期に発生する。そこで、電流値と放電時間のペアを複数設定して、多段階的に断線判定の可否を決定してもよい。
図6には第2の断線判定許可フローを実行する、制御部22の機能ブロック図が例示されている。図4の機能ブロック図と比較して、タイマー40(第1タイマー)に加えて第2タイマー58が追加されている。
また、電流判定部52には、大電流放電の閾値として、第1電流閾値Ib_th1及び第2電流閾値Ib_th2が記憶されている。また放電時間判定部54には、第1閾値時間t_th1及び第2閾値時間t_th2が記憶されている。これら閾値の大小関係は、Ib_th1>Ib_th2であり、t_th1<t_th2である。
図7には第2の断線判定許可フローが例示されている。図5のフローと同様に、車両内のスタートボタン(図示せず)がオン操作されると図7のフローが起動される。なお、フロー起動時の放電時間tは初期値t=0に設定される。また、図7のフローはスタートボタンのオフ操作によって終了するものとする。
電流判定部52は、車両の図示しない上位制御部からEV走行モードのオン/オフ指令を受信し、車両がEV走行モード実施中であるか否かを判定する(S30)。EV走行モードが実行されていない場合、大電流放電状態の継続時間である第1放電時間t1及び第2放電時間t2は0にリセットされる(S52,S54)。さらに断線判定(断線有無判定)の実行が留保される(S50)。なお、車両が電気自動車である場合はステップS30は省略される。
EV走行モードの実施中であるとき、電流判定部52は、電流センサ42から電池モジュール10の電流Ibを取得して、これが第1電流閾値Ib_th1以上であるか否かを判定する(S32)。
電流Ibが第1電流閾値Ib_th1以上である場合、電流判定部52は、大電流放電状態の継続時間の計測を開始させるカウント指令をタイマー40(第1タイマー)に出力する。これにより放電時間t1がカウントアップされる(S34)。
放電時間判定部54は、タイマー40がカウントした放電時間t1が第1閾値時間t_th1以上となったか否かを判定する(S36)。放電時間t1が第1閾値時間t_th1未満である場合は、断線判定部56に対して、断線判定(断線有無判定)の実行を留保させる(S50)。放電時間t1が第1閾値時間t_th1以上である場合、放電時間判定部54は、断線判定部56に対して断線判定の実行を許可する(S38)。
ステップS32に戻り、電流Ibが第1電流閾値Ib_th1未満である場合、タイマー40のカウントt1が0にリセットされる(S40)さらに電流判定部52は、電流Ibが第2電流閾値Ib_th2以上であるか否かを判定する(S42)。電流Ibが第2電流閾値Ib_th2未満である場合、第2タイマー58のカウントt2が0にリセットされる(S48)。さらに断線判定の実行が留保される(S50)。
ステップS42にて電流Ibが第2電流閾値Ib_th2以上である場合、電流判定部52は、大電流放電状態の継続時間の計測を開始させるカウント指令を第2タイマー58に出力する。これにより放電時間t2がカウントアップされる(S44)。
放電時間判定部54は、第2タイマー58がカウントした放電時間t2が第2閾値時間t_th2以上となったか否かを判定する(S46)。放電時間t2が第2閾値時間t_th2未満である場合、断線判定の実行が留保される(S50)。放電時間t2が第2閾値時間t_th2以上である場合、放電時間判定部54は、断線判定部56に対して断線判定の実行を許可する(S38)。
<第3の断線判定許可フロー>
図5、図7のフローでは、放電時間の計測中に一度でも電流Ibが電流閾値(Ib_th,Ib_th1,Ib_th2)を下回れば断線判定の実行が留保される。断線判定の実行機会を増やすために、電流Ibの代わりに積算電流ΣIbをもとに、断線判定の実行可否を判定してもよい。
図5、図7のフローでは、放電時間の計測中に一度でも電流Ibが電流閾値(Ib_th,Ib_th1,Ib_th2)を下回れば断線判定の実行が留保される。断線判定の実行機会を増やすために、電流Ibの代わりに積算電流ΣIbをもとに、断線判定の実行可否を判定してもよい。
図8には、第3の断線判定許可フローを実行する制御部22の機能ブロック図が例示されている。図4の機能ブロック図と比較して、電流判定部52の前段に電流積算部60が設けられる。加えて、第3タイマー62及び第4タイマー64が設けられる。
図9には第3の断線判定許可フローが例示されている。車両内のスタートボタン(図示せず)がオン操作に応じて図9のフローが起動される。フロー起動時の放電時間t、電流積算時間t_ΣIb、及び電流積算値ΣIbは初期値0に設定される。また、図9のフローはスタートボタンのオフ操作によって終了するものとする。
電流積算部60は、車両がEV走行モード実施中であるか否かを判定する(S60)。EV走行モードが実行されていない場合、放電時間t、電流積算時間t_ΣIb、及び電流積算値ΣIbはいずれも0にリセットされる(S80,S82,S84)。さらに断線判定(断線有無判定)の実行が留保される(S86)。なお、車両が電気自動車である場合、ステップS60は省略される。
ステップS60にてEV走行モードの実施中であるとき、電流積算部60は、電流積算時間t_ΣIbのカウントを開始させるカウント指令を第3タイマー62に出力する。これにより電流積算時間t_ΣIbがカウントアップされる(S62)。また、電流積算部60は電流積算値ΣIbの前回値に現在時の電流Ibを加える(S64)。
電流判定部52は第3タイマー62による電流積算時間t_ΣIbが所定の閾値時間t_ΣIb_th以上となったか否かを判定する(S66)。電流積算時間t_ΣIbが閾値時間t_ΣIb_thに到達していない場合、断線判定の実行が留保される(S86)。
電流積算時間t_ΣIbが閾値時間t_ΣIb_th以上である場合、電流判定部52は電流積算値ΣIbが所定の積算電流閾値ΣIb_th以上であるか否かを判定する(S68)。電流積算値ΣIbが積算電流閾値ΣIb_th未満である場合、放電時間tが0にリセットされ(S88)、ステップS72に進む。
電流積算値ΣIbが積算電流閾値ΣIb_th以上である場合、電流判定部52は第4タイマー64に放電時間tのカウントを開始させるカウント指令を出力する。これにより、大電流放電状態の継続時間である放電時間tがカウントアップされる(S70)その後、電流積算時間t_ΣIb及び電流積算値ΣIbが0にリセットされる(S72,S74)。
放電時間判定部54は、第4タイマー64がカウントする放電時間tが閾値時間t_th以上であるか否かを判定する(S76)。放電時間tが閾値時間t_th未満である場合、断線判定(断線有無判定)の実行が留保される(S86)。放電時間tが閾値時間t_th以上である場合、断線判定の実行が許可される(S78)。
このように第3の断線判定許可フローでは、電流値Ibの代わりに電流積算値ΣIbを用いている。これにより、図10に示すように、電流積算時間t_ΣIb中に電流値Ibが、第1の断線判定許可フローにて設定されていた電流閾値Ib_thを下回っても、閾値時間t_ΣIb_th到達時の電流積算値ΣIbが積算電流閾値ΣIb_th以上であれば、放電時間tはリセットされない。その結果、断線判定の実行機会をより多く得ることができる。
10 電池モジュール、22 制御部、24 電圧センサユニット、32 電池セル、33 電池パック、40 タイマー(第1タイマー)、42 電流センサ、52 電流判定部、54 放電時間判定部、56 断線判定部、58 第2タイマー、60 電流積算部、62 第3タイマー、64 第4タイマー。
Claims (1)
- 複数の電池セルが並列接続された電池パックの内部抵抗に基づいて当該電池パックの断線有無を判定する断線判定部と、
前記電池パックの放電電流が所定の電流閾値以上となる大電流放電状態であるか否かを判定する電流判定部と、
前記大電流放電状態の継続時間を計測するタイマーと、
前記大電流放電状態の継続時間が所定の閾値時間以上となったときに、前記断線判定部に対して前記電池パックの断線有無判定の実行を許可する放電時間判定部と、
を備えることを特徴とする、電池パックの断線検知システム。
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