JP6719694B1 - プラズマダイシング用ダイシングシート - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態に係るプラズマダイシング用ダイシングシート(以下、単に「ダイシングシート」という場合がある。)は、基材と、基材における片面側に積層された粘着剤層とを備える。
(1)質量減少率
本実施形態に係るダイシングシートでは、当該ダイシングシートを気圧0.1MPaおよび温度25℃の環境下に60分間静置した場合における、当該ダイシングシートの質量減少率が、0.4%以下であり、0.39%以下であることが好ましく、特に0.38%以下であることが好ましい。
本実施形態に係るダイシングシートでは、基材側の面から測定される表面抵抗率が、1.0×1015Ω/sq以上であることが好ましく、特に1.2×1015Ω/sq以上であることが好ましく、さらには1.3×1015Ω/sq以上であることが好ましい。プラズマダイシングを行う際には、支持台として静電チャックテーブルを使用することがある。この場合、ダイシングシートにおける基材側の面を静電チャックテーブルに対して接触させ、当該面を静電吸着することでダイシングシートを保持することとなる。ここで、上記表面抵抗率が1.0×1015Ω/sq以上であることにより、ダイシングシートを静電チャックテーブルに良好に保持し易いものとなる。
(1)基材
本実施形態における基材は、前述した質量減少率を達成できるとともに、プラズマダイシングを行うための所望の性能を有するものである限り、特に限定されない。なお、粘着剤層が、後述するように、活性エネルギー線硬化性を有する粘着剤から構成される場合には、基材は、粘着剤層の硬化のために照射される活性エネルギー線に対して良好な透過性を有するものであることが好ましい。
本実施形態における粘着剤層を構成する粘着剤は、前述した質量減少率を達成できるとともに、プラズマダイシングを行うための所望の性能を有するものである限り、特に限定されない。当該粘着剤は、活性エネルギー線硬化性を有しない粘着剤(活性エネルギー線非硬化性粘着剤)であってもよく、活性エネルギー線硬化性を有する粘着剤(活性エネルギー線硬化性粘着剤)であってもよい。本実施形態に係るダイシングシートでは、前述した質量減少率を達成し易いという観点から、粘着剤層中における低分子量成分の含有量が比較的少ない方が好ましい。当該観点からは、粘着剤層は、活性エネルギー線非硬化性粘着剤であることが好ましい。
活性エネルギー線非硬化性粘着剤としては、所望の粘着力および再剥離性を有するものが好ましく、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤等を使用することができる。これらの中でも、所望の粘着力を達成し易いという観点から、アクリル系粘着剤を使用することが好ましい。
活性エネルギー線硬化性粘着剤としては、活性エネルギー線硬化性を有するポリマーを主成分とするものであってもよいし、活性エネルギー線非硬化性ポリマー(活性エネルギー線硬化性を有しないポリマー)と少なくとも1つ以上の活性エネルギー線硬化性基を有するモノマーおよび/またはオリゴマーとの混合物を主成分とするものであってもよい。
粘着剤層の厚さは、1μm以上であることが好ましく、特に3μm以上であることが好ましく、さらには5μm以上であることが好ましい。また、粘着剤層の厚さは、50μm以下であることが好ましく、特に40μm以下であることが好ましく、さらには30μm以下であることが好ましい。粘着剤層の厚さが1μm以上であることで、ダイシングシートが被着体に対して所望の粘着力を発揮し易いものとなる。また、粘着剤層の厚さが50μm以下であることで、ダイシングシートが真空条件下に置かれた場合における、粘着剤層に由来する揮発性成分の放出を効果的に抑制し易いものとなる。これらにより、プラズマダイシングの際における、ダイシングシートからのワークの意図しない剥がれを効果的に抑制することが可能となる。
本実施形態に係るダイシングシートでは、粘着剤層における基材とは反対側の面(以下、「粘着面」という場合がある。)をワークに貼付するまでの間、当該面を保護する目的で、当該面に剥離シートが積層されていてもよい。剥離シートの構成は任意であり、プラスチックフィルムを剥離剤等により剥離処理したものが例示される。プラスチックフィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、およびポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。剥離剤としては、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等を用いることができ、これらの中で、安価で安定した性能が得られるシリコーン系が好ましい。剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常20μm以上、250μm以下である。
本実施形態に係るダイシングシートでは、粘着剤層における粘着面に接着剤層が積層されていてもよい。この場合、本実施形態に係るダイシングシートは、上述のように接着剤層を備えることで、ダイシング・ダイボンディングシートとして使用することができる。このようなダイシングシートでは、接着剤層における粘着剤層とは反対側の面にワークを貼付し、当該ワークとともに接着剤層をダイシングすることで、個片化された接着剤層が積層されたチップを得ることができる。当該チップは、この個片化された接着剤層によって、当該チップが搭載される対象に対して容易に固定することが可能となる。上述した接着剤層を構成する材料としては、熱可塑性樹脂と低分子量の熱硬化性接着成分とを含有するものや、Bステージ(半硬化状)の熱硬化型接着成分を含有するもの等を用いることが好ましい。
本実施形態に係るダイシングシートの製造方法は特に限定されず、好ましくは、基材の片面側に粘着剤層を積層することにより製造される。基材の片面側への粘着剤層の積層は、公知の方法により行うことができる。例えば、剥離シート上において形成した粘着剤層を、基材の片面側に転写することが好ましい。この場合、粘着剤層を構成する粘着剤組成物、および所望によりさらに溶媒または分散媒を含有する塗工液を調製し、剥離シートの剥離処理された面(以下「剥離面」という場合がある。)上に、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スリットコーター、ナイフコーター等によりその塗工液を塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることにより、粘着剤層を形成することができる。塗工液は、塗布を行うことが可能であればその性状は特に限定されず、粘着剤層を形成するための成分を溶質として含有する場合もあれば、分散質として含有する場合もある。この積層体における剥離シートは工程材料として剥離してもよいし、ダイシングシートをワークに貼付するまでの間、粘着剤層の粘着面を保護するために用いてもよい。
本実施形態に係るダイシングシートは、プラズマダイシングのために使用することができる。ここにおけるプラズマダイシングの方法としては特に制限されず、公知のプラズマダイシングに使用することができる。
(1)粘着剤組成物の調製
アクリル酸2−エチルヘキシル90質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10質量部とを溶液重合法により共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体を調製した。この重合体の分子量を後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したところ、重量平均分子量(Mw)は600,000であった。
エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN0908C」,メタクリル酸由来構成単位の比率:9質量%)を、二軸混練機(東洋精機製作所社製,製品名「ラボプラストミル」)にて210℃で溶融混練し、押出用原材料を得た。
上記工程(1)にて得られた粘着性組成物の塗布液を、上記工程(2)にて得られた基材における片面に塗布し、得られた塗膜を100℃で1分間乾燥させることにより、活性エネルギー線硬化性を有しない粘着剤からなる厚さ10μmの粘着剤層を形成した。これにより、上記基材と上記粘着剤層とを備えるダイシングシートを得た。
アクリル酸n−ブチル95質量部と、アクリル酸5質量部とを溶液重合法により共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル重合体を調製した。この重合体の分子量を後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定したところ、重量平均分子量(Mw)は500,000であった。
(1)第1層のための押出用原材料の調製
エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN0903HC」,メタクリル酸由来構成単位の比率:9質量%,23℃における引張弾性率:140MPa)と、エチレン−ポリプロピレンランダム共重合体(プライムポリマー社製,製品名「プライムポリプロF227D」,23℃での引張弾性率:950MPa,230℃・荷重2.16kgfにおけるMFR:7.0g/10min,融解ピーク温度:135℃,融解熱量:81.9J/g)とを、97:3の質量比で、二軸混練機(東洋精機製作所社製,製品名「ラボプラストミル」)にて溶融混練し、第1層のための押出用原材料Aを得た。
エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN0903HC」,メタクリル酸由来構成単位の比率:9質量%,23℃における引張弾性率:140MPa)を、二軸混練機(東洋精機製作所社製,製品名「ラボプラストミル」)にて溶融混練し、第2層のための押出用原材料Bを得た。
上記工程(1)にて得た押出用原材料Aと、上記工程(2)にて得た押出用原材料Bとを、小型Tダイ押出機(東洋精機製作所社製,製品名「ラボプラストミル」)によって共押出成形し、厚さ40μmの第1層と厚さ60μmの第2層とからなる2層構造の基材を得た。
上記工程(3)にて得た基材における第1層側の面に粘着剤層を形成した以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを得た。
エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN0903H」,メタクリル酸由来構成単位の比率:9質量%)100質量部と、2官能性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製,製品名「jER1055」,数平均分子量Mn:1600)0.25質量部とを、二軸混練機(東洋精機製作所社製,製品名「ラボプラストミル」)にて210℃で溶融混練し、押出用原材料を得た。得られた押出用原材料を、小型Tダイ押出機(東洋精機製作所社製,製品名「ラボプラストミル」)によって押出成形し、厚さ100μmの基材を得た。当該基材を用いた以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを得た。
基材として厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製,製品名「コスモシャインA4100」)を用いた以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを得た。
ポリ塩化ビニル樹脂(PVC;平均重合度1050)100質量部、ポリエステル系可塑剤52質量部、および少量の安定剤を混練し、カレンダー装置を用いてフィルム状に成形することで、厚さ80μmの塩化ビニルフィルムを得た。当該塩化ビニルフィルムを基材として用いた以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを得た。
比較例1と同様にして作製した厚さ80μmの塩化ビニルフィルムを基材として用いた以外、実施例2と同様にしてダイシングシートを得た。
実施例および比較例で製造したダイシングシートを10cm×10cmのサイズに裁断し、測定サンプルとした。当該測定サンプルの質量を測定し、真空条件投入前の質量とした。
質量減少率={(真空条件投入前の質量)−(真空条件投入後の質量)}/(真空条件投入前の質量)×100
に基づいて、質量減少率を算出した。結果を表1に示す。
実施例および比較例で製造したダイシングシートにおける基材側の面の表面抵抗率を、JIS K6911に従い、温度23℃、相対湿度50%の環境下にて表面抵抗測定機(ADVANTEST社製,製品名「R8252−TR42」)を用いて測定した。なお、実施例2に係るダイシングシートについては、活性エネルギー線を照射する前の状態における表面抵抗率を測定した。結果を表1に示す。
ダイシングラインがパターニングされたレジストが片面に設けられた直径8インチのシリコンウエハにおける、当該レジストとは反対側の面に、実施例および比較例で製造したダイシングシートにおける粘着剤層側の面を貼付した。
〇:ダイシングシートの静電チャックテーブルからの剥がれが生じることなく、良好にプラズマダイシングを行うことができた。
×:ダイシングシートの静電チャックテーブルからの剥がれが生じ、プラズマダイシングを行うことができなかった。
〔基材の材料〕
EMAA1:エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN0908C」,メタクリル酸由来構成単位の比率:9質量%)
EMAA2:エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN0903HC」,メタクリル酸由来構成単位の比率:9質量%,23℃における引張弾性率:140MPa)
プロピレン系共重合体:エチレン−ポリプロピレンランダム共重合体(プライムポリマー社製,製品名「プライムポリプロF227D」,23℃での引張弾性率:950MPa,230℃・荷重2.16kgfにおけるMFR:7.0g/10min,融解ピーク温度:135℃,融解熱量:81.9J/g)
EMAA3:エチレン−メタクリル酸共重合体(三井デュポンポリケミカル社製,製品名「ニュクレルN0903H」,メタクリル酸由来構成単位の比率:9質量%)
エポキシ化合物:2官能性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製,製品名「jER1055」,数平均分子量Mn:1600)
PET:ポリエチレンテレフタレート
PVC:ポリ塩化ビニル
Claims (6)
- 基材と、前記基材における片面側に積層された粘着剤層とを備えるプラズマダイシング用ダイシングシートであって、
前記プラズマダイシング用ダイシングシートを気圧0.1MPaおよび温度25℃の環境下に60分間静置した場合における、前記プラズマダイシング用ダイシングシートの質量減少率が、0.4%以下であることを特徴とするプラズマダイシング用ダイシングシート。 - 前記プラズマダイシング用ダイシングシートにおける前記基材側の面から測定される表面抵抗率は、1.0×1015Ω/sq以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマダイシング用ダイシングシート。
- 前記基材の厚さは、50μm以上、200μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマダイシング用ダイシングシート。
- 前記粘着剤層の厚さは、1μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラズマダイシング用ダイシングシート。
- 前記粘着剤層は、活性エネルギー線硬化性を有しない粘着剤から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズマダイシング用ダイシングシート。
- 前記粘着剤層は、活性エネルギー線硬化性を有する粘着剤から構成され、
前記粘着剤は、側鎖に活性エネルギー線硬化性を有する官能基が導入されたアクリル系共重合体を含む
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラズマダイシング用ダイシングシート。
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