本発明の一態様に係る蛍光検出器の制御方法は、試料に励起光を照射することにより、前記試料から発生した蛍光を検出する蛍光検出器の制御方法であって、第1の発光素子及び第2の発光素子からそれぞれ、互いに異なる中心波長の第1の励起光及び第2の励起光を第1の定格出力及び第2の定格出力で順に発するステップと、前記試料に前記第1の励起光及び前記第2の励起光を順に照射することにより、前記試料から発生した互いに異なる中心波長の第1の蛍光及び第2の蛍光を受光素子で順に受光して受光信号を生成するステップと、を含み、前記発するステップでは、前記第1の発光素子から前記第1の定格出力で前記第1の励起光を発している際には、前記第2の発光素子は、前記第2の定格出力よりも低い出力で前記第2の励起光を発し、前記第2の発光素子から前記第2の定格出力で前記第2の励起光を発している際には、前記第1の発光素子は、前記第1の定格出力よりも低い出力で前記第1の励起光を発する。
本態様によれば、例えば、第1の発光素子から第1の定格出力で第1の励起光を発している際には、第2の発光素子は第2の定格出力よりも低い出力で第2の励起光を発している。これにより、次のシーケンスで第2の発光素子から第2の定格出力で第2の励起光を発する際には、直前のシーケンスで第2の発光素子の発光を完全にオフさせていた場合と比較して、第2の発光素子の出力を短時間で安定させることができる。その結果、第1の発光素子の発光と第2の発光素子の発光とを高速で切り替えることができる。
例えば、前記発するステップでは、前記第1の発光素子から前記第1の定格出力で前記第1の励起光を発している際には、前記第2の発光素子は、前記第2の定格出力の28%以下の出力で前記第2の励起光を発し、前記第2の発光素子から前記第2の定格出力で前記第2の励起光を発している際には、前記第1の発光素子は、前記第1の定格出力の28%以下の出力で前記第1の励起光を発するように構成してもよい。
例えば、前記蛍光検出器の制御方法は、さらに、前記第1の発光素子から前記第1の定格出力で前記第1の励起光を発している際には、前記受光信号のうち前記第2の蛍光に対応する信号成分を演算により除去し、前記第2の発光素子から前記第2の定格出力で前記第2の励起光を発している際には、前記受光信号のうち前記第1の蛍光に対応する信号成分を演算により除去するステップを含むように構成してもよい。
本態様によれば、より信頼性の高い受光信号を生成することができる。
また、本発明の一態様に係る蛍光検出器は、試料に励起光を照射することにより、前記試料から発生した蛍光を検出する蛍光検出器であって、第1の励起光を発する第1の発光素子と、前記第1の励起光と中心波長が異なる第2の励起光を発する第2の発光素子と、前記第1の発光素子が発光した際には、前記第1の発光素子からの前記第1の励起光が前記試料に照射されることにより、前記試料から発生した第1の蛍光を受光し、前記第2の発光素子が発光した際には、前記第2の発光素子からの前記第2の励起光が前記試料に照射されることにより、前記試料から発生した前記第1の蛍光と中心波長が異なる第2の蛍光を受光する受光素子と、前記第1の発光素子及び前記第2の発光素子からそれぞれ第1の定格出力及び第2の定格出力で前記第1の励起光及び前記第2の励起光を順に発するように、前記第1の発光素子及び前記第2の発光素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1の発光素子から前記第1の定格出力で前記第1の励起光を発している際には、前記第2の発光素子は、前記第2の定格出力よりも低い出力で前記第2の励起光を発し、前記第2の発光素子から前記第2の定格出力で前記第2の励起光を発している際には、前記第1の発光素子は、前記第1の定格出力よりも低い出力で前記第1の励起光を発するように、前記第1の発光素子及び前記第2の発光素子を制御する。
本態様によれば、第1の発光素子から第1の定格出力で第1の励起光を発している際には、第2の発光素子は第2の定格出力よりも低い出力で第2の励起光を発している。これにより、次のシーケンスで第2の発光素子から第2の定格出力で第2の励起光を発する際には、直前のシーケンスで第2の発光素子の発光を完全にオフさせていた場合と比較して、第2の発光素子の出力を短時間で安定させることができる。その結果、第1の発光素子の発光と第2の発光素子の発光とを高速で切り替えることができる。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
[1−1.蛍光検出器の構成]
まず、図1及び図2を参照しながら、実施の形態1に係る蛍光検出器2の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係る蛍光検出器2の外観を示す図である。図1の(a)は、蛍光検出器2の正面側を示す図であり、図1の(b)は、図1の(a)のI−I線断面図である。図2は、実施の形態1に係る蛍光検出器2の構成を簡略的に示す図である。
図1に示すように、蛍光検出器2は、試料4に励起光を照射して励起させることにより、試料4から発生した蛍光を検出する、いわゆるマルチカラータイプの蛍光検出器である。蛍光検出器2は、筐体6と、筐体6の内部に配置された光学系8とを備えている。
試料4は、蛍光検出器2の検出対象となる試料であり、例えばマイクロTAS(Total Analysis Systems)チップである。試料4には、互いに異なる中心波長の複数種類の蛍光分子でそれぞれラベリングされた複数種類の生体分子が含まれている。具体的には、試料4には、a)第1の励起光(後述する)が照射されることにより励起して第1の蛍光(例えば中心波長455nm)を発生する第1の蛍光分子(例えばPacific Blue)でラベリングされた生体分子と、b)第2の励起光(後述する)が照射されることにより励起して第2の蛍光(例えば中心波長512nm)を発生する第2の蛍光分子(例えばBODIPY−FL)でラベリングされた生体分子と、c)第3の励起光(後述する)が照射されることにより励起して第3の蛍光(例えば中心波長580nm)を発生する第3の蛍光分子(例えばTAMRA)でラベリングされた生体分子と、d)第4の励起光(後述する)が照射されることにより励起して第4の蛍光(例えば中心波長680nm)を発生する第4の蛍光分子(例えばATTO665)でラベリングされた生体分子とが含まれている。
図2に示すように、蛍光検出器2の光学系8は、第1の発光素子10と、第2の発光素子12と、第3の発光素子14と、第4の発光素子16と、第1のレンズ18と、第2のレンズ20と、第3のレンズ22と、第4のレンズ24と、第1のダイクロイックミラー26と、第2のダイクロイックミラー28と、第3のダイクロイックミラー30と、第5のレンズ32と、励起フィルタ34と、ダイクロイックミラー36と、第6のレンズ38と、吸収フィルタ40と、第7のレンズ42と、受光素子44とを備えている。
第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16は、互いに異なる中心波長の単色のレーザ光を励起光として発するレーザダイオードである。具体的には、第1の発光素子10は、第1の中心波長λ1(例えば405nm)の紫色のレーザ光を第1の励起光として発する。第2の発光素子12は、第2の中心波長λ2(例えば470nm)の青色のレーザ光を第2の励起光として発する。第3の発光素子14は、第3の中心波長λ3(例えば528nm)の緑色のレーザ光を第3の励起光として発する。第4の発光素子16は、第4の中心波長λ4(例えば632nm)の赤色のレーザ光を第4の励起光として発する。
第1のレンズ18、第2のレンズ20、第3のレンズ22及び第4のレンズ24はそれぞれ、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16からのレーザ光を発散光から平行光に変換するコリメートレンズである。
第1のダイクロイックミラー26、第2のダイクロイックミラー28及び第3のダイクロイックミラー30の各々は、特定の中心波長の光のみを反射し、その他の中心波長の光を透過する光学素子である。具体的には、第1のダイクロイックミラー26は、緑色のレーザ光のみを反射し、緑色以外の色のレーザ光を透過する。第2のダイクロイックミラー28は、青色のレーザ光のみを反射し、青色以外の色のレーザ光を透過する。第3のダイクロイックミラー30は、紫色のレーザ光のみを反射し、紫色以外の色のレーザ光を透過する。
第4の発光素子16からの赤色のレーザ光(第4の励起光)は、第1のダイクロイックミラー26、第2のダイクロイックミラー28及び第3のダイクロイックミラー30の各々を透過する。第3の発光素子14からの緑色のレーザ光(第3の励起光)は、第1のダイクロイックミラー26で反射した後に、第2のダイクロイックミラー28及び第3のダイクロイックミラー30を透過する。第2の発光素子12からの青色のレーザ光(第2の励起光)は、第2のダイクロイックミラー28で反射した後に、第3のダイクロイックミラー30を透過する。第1の発光素子10からの紫色のレーザ光(第1の励起光)は、第3のダイクロイックミラー30で反射する。
第5のレンズ32は、第3のダイクロイックミラー30から出射したレーザ光を集光するための集光レンズである。
励起フィルタ34は、複数の波長帯域の光のみを透過する、いわゆるマルチバンドパスタイプのフィルタである。励起フィルタ34は、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16とダイクロイックミラー36との間に配置されている。図3は、実施の形態1に係る励起フィルタ34の透過特性を示す図である。図3の(a)は、励起フィルタ34の透過特性を示すグラフであり、図3の(b)は、励起フィルタ34により制限された、第1の励起光、第2の励起光、第3の励起光及び第4の励起光の各波長帯域を示すグラフであり、図3の(c)は、試料4における吸収/蛍光強度を示すグラフである。
図3に示す例では、励起フィルタ34は、第1の波長帯域B1、第2の波長帯域B2、第3の波長帯域B3及び第4の波長帯域B4(B1<B2<B3<B4)のレーザ光のみを透過する。これにより、励起フィルタ34は、第1の発光素子10からの第1の励起光の波長帯域を第1の波長帯域B1に制限する。また、励起フィルタ34は、第2の発光素子12からの第2の励起光の波長帯域を第2の波長帯域B2に制限する。また、励起フィルタ34は、第3の発光素子14からの第3の励起光の波長帯域を第3の波長帯域B3に制限する。また、励起フィルタ34は、第4の発光素子16からの第4の励起光の波長帯域を第4の波長帯域B4に制限する。
ダイクロイックミラー36は、複数の中心波長の光のみを反射し、その他の中心波長の光を透過する、いわゆるマルチバンドパスタイプのダイクロイックミラーである。図4は、実施の形態1に係るダイクロイックミラー36の透過特性を示す図である。図4の(a)は、ダイクロイックミラー36の透過特性を示すグラフであり、図4の(b)は、試料4における吸収/蛍光強度を示すグラフである。
図4に示す例では、ダイクロイックミラー36は、第1の中心波長λ1のレーザ光(第1の励起光)、第2の中心波長λ2のレーザ光(第2の励起光)、第3の中心波長λ3のレーザ光(第3の励起光)及び第4の中心波長λ4のレーザ光(第4の励起光)のみを反射し、その他の中心波長のレーザ光及び蛍光(例えば、第1の蛍光、第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光)を透過する。
第6のレンズ38は、ダイクロイックミラー36で反射したレーザ光、及び、試料4から発生した蛍光を集光するための集光レンズである。
吸収フィルタ40は、複数の波長帯域の光のみを透過する、いわゆるマルチバンドパスタイプのフィルタである。吸収フィルタ40は、ダイクロイックミラー36と受光素子44との間に配置されている。図5は、実施の形態1に係る吸収フィルタ40の透過特性を示す図である。図5の(a)は、吸収フィルタ40の透過特性を示すグラフであり、図5の(b)は、吸収フィルタ40により制限された、第1の蛍光、第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光の各波長帯域を示すグラフであり、図5の(c)は、試料4における吸収/蛍光強度を示すグラフである。
図5に示す例では、吸収フィルタ40は、第5の波長帯域B5、第6の波長帯域B6、第7の波長帯域B7及び第8の波長帯域B8(B5<B6<B7<B8)の蛍光のみを透過する。これにより、吸収フィルタ40は、試料4から発生した第1の蛍光の波長帯域を第5の波長帯域B5に制限する。また、吸収フィルタ40は、試料4から発生した第2の蛍光の波長帯域を第6の波長帯域B6に制限する。また、吸収フィルタ40は、試料4から発生した第3の蛍光の波長帯域を第7の波長帯域B7に制限する。また、吸収フィルタ40は、試料4から発生した第4の蛍光の波長帯域を第8の波長帯域B8に制限する。
第7のレンズ42は、吸収フィルタ40を透過した蛍光を集光するための集光レンズである。
受光素子44は、第7のレンズ42からの蛍光(第1の蛍光、第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光)を受光することにより、蛍光強度を示す受光信号(蛍光信号)を生成する。
なお、図1に示すように、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14、第4の発光素子16、ダイクロイックミラー36及び受光素子44は、ダイクロイックミラー36で反射した励起光(第1の励起光、第2の励起光、第3の励起光及び第4の励起光)と、ダイクロイックミラー36を透過した蛍光(第1の蛍光、第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光)とが同一平面上(YZ平面上)に位置するように配置されている。
図2に示すように、蛍光検出器2は、さらに、制御部46を備えている。制御部46は、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を、所定の定格出力(例えば光量100%)(第1の定格出力及び第2の定格出力の一例)で且つこの順のシーケンスで繰り返し発光させる。
このとき、制御部46は、第1の発光素子10を所定の定格出力で発光させている際には、第1の発光素子10以外の第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を所定の定格出力よりも低い出力、具体的には発光閾値(例えば光量1%未満)以上且つ所定の定格出力の28%(例えば光量28%)以下の出力で発光させる。また、制御部46は、第2の発光素子12を所定の定格出力で発光させている際には、第2の発光素子12以外の第1の発光素子10、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
また、制御部46は、第3の発光素子14を所定の定格出力で発光させている際には、第3の発光素子14以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第4の発光素子16を発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。また、制御部46は、第4の発光素子16を所定の定格出力で発光させている際には、第4の発光素子16以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第3の発光素子14を発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
さらに、制御部46は、受光素子44により生成された受光信号を受信する。このとき、制御部46は、第1の発光素子10を所定の定格出力で発光させている際には、受光信号のうち第1の蛍光に対応する信号成分を検出し、且つ、受光信号のうち第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分を演算により除去する。また、制御部46は、第2の発光素子12を所定の定格出力で発光させている際には、受光信号のうち第2の蛍光に対応する信号成分を検出し、且つ、受光信号のうち第1の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分を演算により除去する。
また、制御部46は、第3の発光素子14を所定の定格出力で発光させている際には、受光信号のうち第3の蛍光に対応する信号成分を検出し、且つ、受光信号のうち第1の蛍光、第2の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分を演算により除去する。また、制御部46は、第4の発光素子16を所定の定格出力で発光させている際には、受光信号のうち第4の蛍光に対応する信号成分を検出し、且つ、受光信号のうち第1の蛍光、第2の蛍光及び第3の蛍光に対応する信号成分を演算により除去する。
[1−2.蛍光検出器の動作]
次に、図2及び図6を参照しながら、蛍光検出器2の動作(蛍光検出器2の制御方法)について説明する。図6は、実施の形態1に係る蛍光検出器2の動作を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、第1のシーケンス(S1〜S3)が実行される。制御部46は、第1の発光素子10を所定の定格出力で発光させる(S1)。このとき、制御部46は、第1の発光素子10以外の第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
図2に示すように、第1の発光素子10からの第1の励起光は、第3のダイクロイックミラー30で反射した後に、第5のレンズ32を透過して励起フィルタ34に入射する。このとき、励起フィルタ34は、第1の励起光の波長帯域を第1の波長帯域B1(図3参照)に制限する。励起フィルタ34を透過した第1の励起光は、ダイクロイックミラー36で反射した後に、第6のレンズ38を透過して試料4に照射される。
試料4に含まれる第1の蛍光分子が第1の励起光で励起されることにより、試料4から第1の蛍光が発生する。試料4から発生した第1の蛍光は、第6のレンズ38及びダイクロイックミラー36を透過した後に、吸収フィルタ40に入射する。このとき、吸収フィルタ40は、第1の蛍光の波長帯域を第5の波長帯域B5(図5参照)に制限する。吸収フィルタ40を透過した第1の蛍光は、第7のレンズ42を透過して受光素子44により受光される(S2)。これにより、受光素子44は、受光した第1の蛍光に基づいて受光信号を生成する。
上述したように、第1の発光素子10以外の第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16は比較的低い光量で発光しているので、受光信号には、第1の蛍光に対応する信号成分以外に、第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分が僅かに含まれる。そのため、制御部46は、受光信号のうち第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分を演算により除去することにより、受光信号のうち第1の蛍光に対応する信号成分のみを検出することができる。
その後、制御部46は、第1の発光素子10の出力を所定の定格出力から低下させ(S3)、発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
次に、第2のシーケンス(S4〜S6)が実行される。制御部46は、第2の発光素子12を所定の定格出力で発光させる(S4)。このとき、制御部46は、第2の発光素子12以外の第1の発光素子10、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
図2に示すように、第2の発光素子12からの第2の励起光は、第2のダイクロイックミラー28で反射した後に、第3のダイクロイックミラー30及び第5のレンズ32を透過して励起フィルタ34に入射する。このとき、励起フィルタ34は、第2の励起光の波長帯域を第2の波長帯域B2(図3参照)に制限する。励起フィルタ34を透過した第2の励起光は、ダイクロイックミラー36で反射した後に、第6のレンズ38を透過して試料4に照射される。
試料4に含まれる第2の蛍光分子が第2の励起光で励起されることにより、試料4から第2の蛍光が発生する。試料4から発生した第2の蛍光は、第6のレンズ38及びダイクロイックミラー36を透過した後に、吸収フィルタ40に入射する。このとき、吸収フィルタ40は、第2の蛍光の波長帯域を第6の波長帯域B6(図5参照)に制限する。吸収フィルタ40を透過した第2の蛍光は、第7のレンズ42を透過して受光素子44により受光される(S5)。これにより、受光素子44は、受光した第2の蛍光に基づいて受光信号を生成する。
上述したように、第2の発光素子12以外の第1の発光素子10、第3の発光素子14及び第4の発光素子16は比較的低い光量で発光しているので、受光信号には、第2の蛍光に対応する信号成分以外に、第1の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分が僅かに含まれる。そのため、制御部46は、受光信号のうち第1の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分を演算により除去することにより、受光信号のうち第2の蛍光に対応する信号成分のみを検出することができる。
その後、制御部46は、第2の発光素子12の出力を所定の定格出力から低下させ(S6)、発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
次に、第3のシーケンス(S7〜S9)が実行される。制御部46は、第3の発光素子14を所定の定格出力で発光させる(S7)。このとき、制御部46は、第3の発光素子14以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第4の発光素子16を発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
図2に示すように、第3の発光素子14からの第3の励起光は、第1のダイクロイックミラー26で反射した後に、第2のダイクロイックミラー28、第3のダイクロイックミラー30及び第5のレンズ32を透過して励起フィルタ34に入射する。このとき、励起フィルタ34は、第3の励起光の波長帯域を第3の波長帯域B3(図3参照)に制限する。励起フィルタ34を透過した第3の励起光は、ダイクロイックミラー36で反射した後に、第6のレンズ38を透過して試料4に照射される。
試料4に含まれる第3の蛍光分子が第3の励起光で励起されることにより、試料4から第3の蛍光が発生する。試料4から発生した第3の蛍光は、第6のレンズ38及びダイクロイックミラー36を透過した後に、吸収フィルタ40に入射する。このとき、吸収フィルタ40は、第3の蛍光の波長帯域を第7の波長帯域B7(図5参照)に制限する。吸収フィルタ40を透過した第3の蛍光は、第7のレンズ42を透過して受光素子44により受光される(S8)。これにより、受光素子44は、受光した第3の蛍光に基づいて受光信号を生成する。
上述したように、第3の発光素子14以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第4の発光素子16は比較的低い光量で発光しているので、受光信号には、第3の蛍光に対応する信号成分以外に、第1の蛍光、第2の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分が僅かに含まれる。そのため、制御部46は、受光信号のうち第1の蛍光、第2の蛍光及び第4の蛍光に対応する信号成分を演算により除去することにより、受光信号のうち第3の蛍光に対応する信号成分のみを検出することができる。
その後、制御部46は、第3の発光素子14の出力を所定の定格出力から低下させ(S9)、発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
次に、第4のシーケンス(S10〜S12)が実行される。制御部46は、第4の発光素子16を所定の定格出力で発光させる(S10)。このとき、制御部46は、第4の発光素子16以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第3の発光素子14を発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
図2に示すように、第4の発光素子16からの第4の励起光は、第1のダイクロイックミラー26、第2のダイクロイックミラー28、第3のダイクロイックミラー30及び第5のレンズ32を透過した後に、励起フィルタ34に入射する。このとき、励起フィルタ34は、第4の励起光の波長帯域を第4の波長帯域B4(図3参照)に制限する。励起フィルタ34を透過した第4の励起光は、ダイクロイックミラー36で反射した後に、第6のレンズ38を透過して試料4に照射される。
試料4に含まれる第4の蛍光分子が第4の励起光で励起されることにより、試料4から第4の蛍光が発生する。試料4から発生した第4の蛍光は、第6のレンズ38及びダイクロイックミラー36を透過した後に、吸収フィルタ40に入射する。このとき、吸収フィルタ40は、第4の蛍光の波長帯域を第8の波長帯域B8(図5参照)に制限する。吸収フィルタ40を透過した第4の蛍光は、第7のレンズ42を透過して受光素子44により受光される(S11)。これにより、受光素子44は、受光した第4の蛍光に基づいて受光信号を生成する。
上述したように、第4の発光素子16以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第3の発光素子14は比較的低い光量で発光しているので、受光信号には、第4の蛍光に対応する信号成分以外に、第1の蛍光、第2の蛍光及び第3の蛍光に対応する信号成分が僅かに含まれる。そのため、制御部46は、受光信号のうち第1の蛍光、第2の蛍光及び第3の蛍光に対応する信号成分を演算により除去することにより、受光信号のうち第4の蛍光に対応する信号成分のみを検出することができる。
その後、制御部46は、第4の発光素子16の出力を所定の定格出力から低下させ(S12)、発光閾値以上且つ所定の定格出力の28%以下の出力で発光させる。
第1〜第4の蛍光の検出が終了していない場合には(S13でNO)、上述したステップS1〜S12が再度実行される。第1〜第4の蛍光の検出が終了した場合には(S13でYES)、蛍光検出器2の動作は完了する。
[1−3.効果]
上述したように、実施の形態1に係る蛍光検出器2では、例えば、第1の発光素子10を所定の定格出力で発光させている際には、第1の発光素子10以外の第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を所定の定格出力よりも低い出力で(0%よりも大きい光量で)発光させる。これにより、次のシーケンスで第2の発光素子12を所定の定格出力で発光させた際には、直前のシーケンスで第2の発光素子12の発光を完全にオフ(光量0%)させていた場合と比較して、第2の発光素子12の出力を短時間で安定させることができ、試料4から安定した第2の蛍光を発生させることができる。その結果、所定の定格出力で発光させる対象となる第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を高速で切り替えることができる。
なお、例えば、第2の発光素子12を所定の定格出力で発光させている際に、第2の発光素子12以外の第1の発光素子10、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を所定の定格出力の28%以下の出力で発光させるのが好ましい。このとき、第2の発光素子12以外の第1の発光素子10、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を所定の定格出力の28%を超える出力で発光させた場合には、例えば、試料4に含まれる第3の蛍光分子(TAMRA)が第3の発光素子14からの第3の励起光(緑色のレーザ光)で励起されることにより、第3の蛍光分子から発生する第3の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率が大きくなってしまう。
また、上述したように、実施の形態1に係る蛍光検出器2では、いわゆるマルチバンドパスタイプのダイクロイックミラー36が用いられる。これにより、複数種類の蛍光分子が試料4にラベリングされている場合であっても、1つのダイクロイックミラー36により、複数種類の蛍光分子をそれぞれ励起させるための複数種類の励起光を反射することができ、且つ、複数種類の蛍光分子からそれぞれ発生した複数種類の蛍光を透過することができる。その結果、背景技術の欄で説明したターレット及び当該ターレットを回転させるためのモータ等を省略することができ、蛍光検出器2の小型化を図ることができる。
なお、筐体6の大きさの一例としては、図1に示すように、筐体6の幅Wを約17mm、奥行きDを約74mm、高さHを約39mmにすることができる。
[1−4.実施例及び比較例]
以下、図7〜図13を参照しながら、蛍光検出器の実施例及び比較例について説明する。
図7は、実施例に係る蛍光検出器2の各発光素子10,12,14及び16の発光シーケンスを示す図である。図8は、実施例に係る蛍光検出器2の各発光素子10,12,14及び16の発光条件を示す図である。図9は、実施例に係る蛍光検出器2のダイクロイックミラー36の透過特性を示す図である。図10は、比較例に係る蛍光検出器2’の各発光素子10,12,14及び16の発光シーケンスを示す図である。
図11は、実施例に係る蛍光検出器2による蛍光信号の検出結果を示す図である。図12は、図11の蛍光信号のクロストーク比率を示す図である。図13は、実施例及び比較例に係る蛍光検出器2,2’による蛍光強度の検出結果を示す図である。図13の(a)は、実施例に係る蛍光検出器2による蛍光強度の検出結果を示す図であり、(b)は、比較例に係る蛍光検出器2’による蛍光強度の検出結果を示す図であり、(c)は、実施例及び比較例に係る蛍光検出器2,2’による蛍光強度の変動率を示す図である。
[1−4−1.実施例]
実施例に係る蛍光検出器として、図1に示す蛍光検出器2を用いた。筐体6は、アルミニウムの削り出しにより形成されたものを用いた。
第1の発光素子10として、中心波長405nmの紫色の光を発するLED(Light Emitting Diode)(LED ENGIN社製、LZ1−00UB00)を用いた。第2の発光素子12として、中心波長470nmの青色の光を発するLED(OSRAM社製、LBW5SN−GYHZ−25)を用いた。第3の発光素子14として、中心波長528nmの緑色の光を発するLED(OSRAM社製、LTW5SN−KYLY−25)を用いた。第4の発光素子16として、中心波長632nmの赤色の光を発するLED(OSRAM社製、LRW5SN−JYKY−1)を用いた。
また、第4の発光素子16(赤:632nm)、第3の発光素子14(緑:528nm)、第2の発光素子12(青:475nm)及び第1の発光素子10(紫:405nm)を、図7に示すシーケンス「1」、「2」、「3」、「4」、・・・の順に光量100%(定格出力)で繰り返し発光させた。なお、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16の各発光期間は、500msecであった。図7において、「High」は、発光素子の出力が光量100%であることを意味し、「Low」は、発光素子の出力が光量28%以下であることを意味する。例えば、図7に示すシーケンス「1」では、第4の発光素子16を光量100%(High)で発光させ、第4の発光素子16以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第3の発光素子14を光量28%以下(Low)で発光させた。
また、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16を、LED調光回路により図8に示す発光条件で発光させた。LED調光回路は、D/Aコンバータ制御により第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16に流れる電流量を制御する回路であった。例えば、第4の発光素子16をHighで発光させた場合における投入電流は700mA、電圧は2.48V、消費電力は1.74W、光量は100%であった。また、第4の発光素子16をLowで発光させた場合における投入電流は100mA、電圧は1.9V、消費電力は0.19W、光量は15%であった。
また、ダイクロイックミラー36として、図9に示す透過特性を有するマルチバンドパスタイプのダイクロイックミラー(Semrock社製、FF409/493/573/652−Di01−25x36)を用いた。ダイクロイックミラー36は、12×18mmのサイズにカッティングしたものを用いた。
励起フィルタ34として、マルチバンドパスタイプのフィルタ(Semrock社製、FF01−392/474/554/635−25)を用いた。吸収フィルタ40として、マルチバンドパスタイプのフィルタ(Semrock社製、FF01−432/515/595/730−25)を用いた。励起フィルタ34及び吸収フィルタ40は、直径12mmにカッティングしたものを用いた。
第1のレンズ18、第2のレンズ20、第3のレンズ22及び第4のレンズ24として、平凸レンズ(Edmund社製、♯45−228)を用いた。第5のレンズ32、第6のレンズ38及び第7のレンズ42として、アクロマートレンズ(Edmund社製、♯65−549)を用いた。
受光素子44として、フォトダイオード(Hamamatsu社製、S2386−44K)を用いた。受光素子44からの蛍光信号は、フォトセンサアンプ(Hamamatsu社製、C9329)により増倍率1E+7V/Aで増幅させた後にA/D変換させ、蛍光信号の大きさを表す電圧値をパーソナルコンピュータに取り込んだ。
試料4として、Q−Probeカラーコンペンセーションキット(日鉄住金環境社製)を用いた。マイクロチューブに蛍光試薬200μLを注入し、励起光を蛍光試薬に照射して蛍光を検出した。Q−Probeを構成する第1の蛍光分子として紫色の光で励起するPacific Blue(以下、「色素B」ともいう)を用い、第2の蛍光分子として青色の光で励起するBODIPY−FL(以下、「色素G」ともいう)を用い、第3の蛍光分子として緑色の光で励起するTAMRA(以下、「色素R」ともいう)を用い、第4の蛍光分子として赤色の光で励起するATTO665(以下、「色素S」ともいう)を用いた。
[1−4−2.比較例]
比較例に係る蛍光検出器として、図1に示す蛍光検出器2’を用いた。
第4の発光素子16(赤:632nm)、第3の発光素子14(緑:528nm)、第2の発光素子12(青:475nm)及び第1の発光素子10(紫:405nm)を、図10に示すシーケンス「1」、「2」、「3」、「4」、・・・の順に光量100%(定格出力)で繰り返し発光させた。なお、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16の各発光期間は、500msecであった。図10において、「High」は、発光素子の出力が光量100%(定格出力)であることを意味し、「Off」は、発光素子の出力が光量0%(発光しない)であることを意味する。例えば、図10に示すシーケンス「1」では、第4の発光素子16を光量100%(High)で発光させ、第4の発光素子16以外の第1の発光素子10、第2の発光素子12及び第3の発光素子14の発光を完全にオフ(Off)させた。
なお、比較例の上記以外の条件については、実施例と同一であるため、説明を省略する。
[1−4−3.結果]
実施例に係る蛍光検出器2による蛍光信号の検出結果は、図11及び図12に示す通りであった。
図11及び図12から明らかなように、例えば、第4の発光素子16を光量100%で発光させた場合には、試料4に含まれる第4の蛍光分子(色素S)が第4の発光素子16からの第4の励起光(赤色の光)で励起されることにより、第4の蛍光分子から発生する第4の蛍光の蛍光信号(電圧値)が大きくなった。このとき、第4の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率を100.0%としたとき、試料4に含まれる第1の蛍光分子(色素B)、第2の蛍光分子(色素G)及び第3の蛍光分子(色素R)からそれぞれ発生する第1の蛍光、第2の蛍光及び第3の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率は1.4%、3.4%、1.9%であった。
また、第3の発光素子14を光量100%で発光させた場合には、試料4に含まれる第3の蛍光分子(色素R)が第3の発光素子14からの第3の励起光(緑色の光)で励起されることにより、第3の蛍光分子から発生する第3の蛍光の蛍光信号が大きくなった。このとき、第3の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率を100.0%としたとき、試料4に含まれる第1の蛍光分子(色素B)、第2の蛍光分子(色素G)及び第4の蛍光分子(色素S)からそれぞれ発生する第1の蛍光、第2の蛍光及び第4の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率は9.7%、26.4%、0.7%であった。
また、第2の発光素子12を光量100%で発光させた場合には、試料4に含まれる第2の蛍光分子(色素G)が第2の発光素子12からの第2の励起光(青色の光)で励起されることにより、第2の蛍光分子から発生する第2の蛍光の蛍光信号が大きくなった。このとき、第2の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率を100.0%としたとき、試料4に含まれる第1の蛍光分子(色素B)、第3の蛍光分子(色素R)及び第4の蛍光分子(色素S)からそれぞれ発生する第1の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率は3.8%、0.2%、0.7%であった。
また、第1の発光素子10を光量100%で発光させた場合には、試料4に含まれる第1の蛍光分子(色素B)が第1の発光素子10からの第1の励起光(紫色の光)で励起されることにより、第1の蛍光分子から発生する第1の蛍光の蛍光信号が大きくなった。このとき、第1の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率を100.0%としたとき、試料4に含まれる第2の蛍光分子(色素G)、第3の蛍光分子(色素R)及び第4の蛍光分子(色素S)からそれぞれ発生する第2の蛍光、第3の蛍光及び第4の蛍光の蛍光信号のクロストーク比率は0.8%、0.0%、1.5%であった。
さらに、実施例及び比較例に係る蛍光検出器2,2’による蛍光強度の検出結果は、図13に示す通りであった。
図13の(a)及び(c)から明らかなように、実施例に係る蛍光検出器2では、検出される蛍光強度のピーク値にバラツキはほとんど生じず、蛍光強度の変動率は0.2%であった。
一方、図13の(b)及び(c)から明らかなように、比較例に係る蛍光検出器2’では、検出される蛍光強度のピーク値にはバラツキが生じ、蛍光強度の変動率は4.1%であった。
以上の結果より、実施例の蛍光検出器2では、試料4から安定した蛍光を発生させる効果が得られることが確認できた。
(実施の形態2)
次に、図14及び図15を参照しながら、実施の形態2に係る蛍光検出器2Aの構成について説明する。図14は、実施の形態2に係る蛍光検出器2Aの構成を簡略的に示す図である。図15は、実施の形態2に係る蛍光検出器2Aの受光素子44Aを示す平面図である。
図14に示すように、実施の形態2に係る蛍光検出器2Aでは、受光素子44Aはフィルタアレイ48を有している。図15に示すように、受光素子44Aの受光面には、複数の画素50が行列状に配置されている。フィルタアレイ48は、複数の画素50にそれぞれ対応して配置された複数のフィルタセット52を有している。
複数のフィルタセット52の各々は、第1のフィルタ52aと、第2のフィルタ52bと、第3のフィルタ52cと、第4のフィルタ52dとを有している。第1のフィルタ52aは、第1の発光素子10が所定の定格出力で発光した際に、ダイクロイックミラー36を透過した第1の蛍光の波長帯域を制限する、いわゆるバンドパスタイプのフィルタである。第2のフィルタ52bは、第2の発光素子12が所定の定格出力で発光した際に、ダイクロイックミラー36を透過した第2の蛍光の波長帯域を制限する、いわゆるバンドパスタイプのフィルタである。第3のフィルタ52cは、第3の発光素子14が所定の定格出力で発光した際に、ダイクロイックミラー36を透過した第2の蛍光の波長帯域を制限する、いわゆるバンドパスタイプのフィルタである。第4のフィルタ52dは、第4の発光素子16が所定の定格出力で発光した際に、ダイクロイックミラー36を透過した第4の蛍光の波長帯域を制限する、いわゆるバンドパスタイプのフィルタである。
これにより、1つの画素50に対して第1のフィルタ52a、第2のフィルタ52b、第3のフィルタ52c及び第4のフィルタ52dが配置されているので、1つの画素50で受光される蛍光のスペクトル幅を小さくすることができる。そのため、特定の蛍光分子から発生した蛍光による他の蛍光分子の励起を抑制することができる。
(変形例)
以上、一つ又は複数の態様に係る蛍光検出器及びその制御方法について、上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態又は変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
上記各実施の形態では、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16をレーザダイオードで構成したが、これに限定されず、例えばLED等で構成してもよい。
上記各実施の形態では、励起フィルタ34及び吸収フィルタ40の両方を配置したが、これに限定されず、励起フィルタ34及び吸収フィルタ40のいずれか一方のみを配置してもよく、あるいは、励起フィルタ34及び吸収フィルタ40の両方を省略してもよい。
上記各実施の形態では、第1の発光素子10、第2の発光素子12、第3の発光素子14及び第4の発光素子16の各定格出力を全て同一の出力(光量100%)としたが、これに限定されず、互いに異なる出力としてもよい。例えば、第1の発光素子10の第1の定格出力と、第2の発光素子12の第2の定格出力とが異なっていてもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムで実現され得る。RAM又はハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(2)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、ROMからRAMにコンピュータプログラムをロードし、ロードしたコンピュータプログラムにしたがって演算等の動作をすることにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(3)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されてもよい。ICカード又はモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカード又はモジュールには、上記の超多機能LSIが含まれてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカード又はモジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有してもよい。
(4)本発明は、上記に示す方法で実現されてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムで実現してもよいし、コンピュータプログラムからなるデジタル信号で実現してもよい。
また、本発明は、コンピュータプログラム又はデジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリなどに記録したもので実現してもよい。また、これらの記録媒体に記録されているデジタル信号で実現してもよい。
また、本発明は、コンピュータプログラム又はデジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送してもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、メモリは、コンピュータプログラムを記憶しており、マイクロプロセッサは、コンピュータプログラムにしたがって動作してもよい。
また、プログラム又はデジタル信号を記録媒体に記録して移送することにより、又はプログラム又はデジタル信号をネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。