JP6728721B2 - スキャナーおよび画像データ生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スキャナーおよび画像データ生産方法に関する。
複数のランプの光量比を調整する画像読取装置が知られている(特許文献1、参照)。具体的に、一方のランプの光量と他方のランプの光量との合計が一定になるように各ランプの光量が調整されている。
特開2009−302994号公報
一般に、複数のランプを同時に点灯させてランプの光量をキャリブレーションすることは困難であり、複数のランプを1個ずつ点灯させてランプの光量をキャリブレーションするのが通常であった。キャリブレーションにおいてはセンサーに生じる暗時電流値(非受光時に生じる電流値)を考慮する必要がある。すなわち、センサーにて生じる電流値から暗時電流値を減算した減算値がランプの光量に対応した値となり、当該減算値が最適となるようにランプの光量がキャリブレーションされる。ここで、一方のランプについて前記の減算値が最適となるようにキャリブレーションし、さらに他方のランプについても前記の減算値が最適となるようにキャリブレーションしたとすると、双方の光量から暗時電流値を二重に減算したこととなり、双方のランプを点灯させた際の光量が不足してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために創作されたものであって、2個の光源を個別に調整しても適切な光量を得ることができる技術の提供を目的の一つとする。
前記課題を解決するため、本発明のスキャナーは、第1光源と、第2光源と、第1光源からの光と第2光源からの光とが原稿に当たり反射した光を検知するセンサーと、センサーが検知する値について、目標値をYとし暗時電流値をKとすると、第2光源を点灯させない状態においてセンサーが検知する値が、αK+βY(αおよびβはそれぞれ0より大きく1より小さい値)に近づくように第1光源を調整し、第1光源を点灯させない状態においてセンサーが検知する値が、(1−α)K+(1−β)Yに近づくように第2光源を調整する制御部と、を備える。
前記の構成において、調整後の第1光源から受光した光の光量に対応する電流値をL1とすると、第2光源を点灯させない状態においてセンサーが検知する値S1について以下の(1)式が成り立つ。
S1=αK+βY=L1+K ・・・(1)
調整後の第2光源から受光した光量に対応する電流値をL2とすると、第1光源を点灯させない状態においてセンサーが検知する値S2について以下の(2)式が成り立つ。
S2=(1−α)K+(1−β)Y=L2+K ・・・(2)
(1)式と(2)式とから(3)式が導出できる。
S1+S2=αK+βY+(1−α)K+(1−β)Y=L1+K+L2+K
K+Y=L1+L2+2K
Y=L1+L2+K ・・・(3)
(3)式によれば、調整後の第1光源から受光した光の光量に対応する電流値L1と調整後の第2光源から受光した光量に対応する電流値L2と暗時電流値Kとの合計値L1+L2が、目標値Yに近づくように光源を調整できる。つまり、目標値Yから暗時電流値Kを1回だけ減算した値に対応する光量が第1光源と第2光源とから得られるように第1光源と第2光源とを調整できる。従って、2個の光源を個別に調整しても適切な光量を得ることができる。
なお、請求項に記載された各部の機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、又はそれらの組み合わせにより実現される。また、これら各手段の機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。さらに、本発明は、スキャンシステムや、スキャン方法や画像データ生産方法やスキャンプログラムやスキャンプログラムの記録媒体としても成立する。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体であってもよい。
図1Aはスキャナーのブロック図、図1Bはスキャナーの断面模式図、図1Cはスキャナーの分解斜視図である。 図2Aは読取処理のフローチャート、図2Bは第1光源調整処理のフローチャート、図2Cは第2光源調整処理のフローチャートである。 図3Aは点灯と読み取りのタイミングチャート、図3B,図3Cはセンサーの電流値を示すグラフである。 図4A〜図4Cはセンサーの電流値を示すグラフである。 第1光源調整処理のフローチャートである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)スキャナーの構成:
(2)第2実施形態:
(3)他の実施形態:
(1)スキャナーの構成:
図1Aは、本発明の一実施例にかかるスキャナー1のブロック図である。スキャナー1は、コントローラー10とイメージセンサー20と照明部30と搬送機構40とを備える。コントローラー10は、図示しない記録媒体と、当該記録媒体からプログラムを読み出して実行する汎用プロセッサーと、特定の処理を実行するように回路が構成されたASIC等の専用回路とを含む。
イメージセンサー20は、主走査方向に伸びる線状のリニアイメージセンサーであり、原稿台に置かれた原稿を読み取るセンサーである。イメージセンサー20は受光した光の強度に応じた電流値を出力する多数の受光素子を備えており、当該受光素子が主走査方向において配列している。照明部30は、原稿に照明光を照射する2個の光源(第1光源E1,第2光源E2)を備えている。原稿にて反射した照明光はイメージセンサー20の各受光素子にて受光され、当該照明光の受光量に応じた電流値の電流を各受光素子が生成する。イメージセンサー20は、AFE(アナログフロントエンド)20aを備えている。AFE20aは、照明光の受光量に応じて受光素子が出力した電流を増幅する回路やA/D変換する回路を含む。AFE20aは、各受光素子における照明光の受光量に対応する電流値の大きさをA/D変換して得られた階調値をコントローラー10に出力する。搬送機構40は、イメージセンサー20と照明部30とで構成される読取ユニットUを、主走査方向に直交する方向である副走査方向に搬送する機構である。ただし、搬送機構40が読取ユニットUを搬送する代わりに、原稿が副走査方向に走査されてもよい。
図1Bは、スキャナー1の断面模式図であり、スキャナー1の断面を主走査方向から見た図である。図1Bに示すように、主走査方向(紙面に垂直な方向)に直交する方向である副走査方向に読取ユニットUが搬送される。原稿とイメージセンサー20の受光面との間には照明光が透過するプラテンガラス60が存在する。プラテンガラス60は原稿台である。コントローラー10は、読取ユニットUを搬送させながら、予め決められた撮像周期でイメージセンサー20に繰り返して撮像を行わせることにより、副走査方向における位置ごとの線状の読取画像を得る。線状の読取画像とは、主走査方向に並ぶ画素のそれぞれが受光素子が出力した電流値の階調値を示す画像である。コントローラー10は、副走査方向の位置ごとの読取画像を並べることにより、2次元の読取画像を得る。原稿カバー50は、環境光を遮断するとともに、反射率がほぼ100%の白色板で形成されている。
図1Cは、スキャナー1の分解斜視図であり、特に照明部30とイメージセンサー20の構成を示す図である。照明部30は、主走査方向に細長い棒状の2個のライトガイド30a1,30a2を備えており、主走査方向におけるライトガイド30a1,30a2の一端面にそれぞれ第1光源E1と第2光源E2とが備えられている。第1光源E1と第2光源E2は、ライトガイド30a1,30a2に向けて照明光Q1,Q2(破線)を発光する発光素子である。
ライトガイド30a1は第1光源E1が発光した照明光Q1を主走査方向に一様な帯状の光に変換する光学系であり、ライトガイド30a2は第2光源E2が発光した照明光Q2を主走査方向に一様な帯状の光に変換する光学系である。ライトガイド30a1,30a2は、イメージセンサー20を副走査方向に挟む位置に設けられている。照明部30は、主走査方向に細長い棒状のレンズアレイ30bを備えている。レンズアレイ30bは、屈折率分布型レンズが主走査方向に配列された光学系であり、上方の端面から下方の端面まで照明光Q1,Q2を導光する。レンズアレイ30bの下方の端面はイメージセンサー20の受光面と対面しており、レンズアレイ30bの下方の端面から照射された照明光Q1,Q2はイメージセンサー20にて受光される。イメージセンサー20においては、受光素子を構成する半導体のチップが主走査方向に配列されている。
図2は、ユーザーから読取の開始を指示されたことに応じて実行する読取処理のフローチャートである。以下、フローチャートにしたがってコントローラー10の各機能構成の処理を説明する。まず、制御部12は、初期点灯時間と初期ゲインを設定する(ステップS100)。
図3Aは、蓄積時間Texと点灯時間Tlu1,Tlu2との関係を示すタイミングチャートである。蓄積時間Texとは、撮像周期のうちイメージセンサー20の各受光素子が電荷の蓄積を行う期間であり、撮像周期よりも短い期間である。蓄積時間Texが終了すると、各受光素子に蓄積された電荷に応じた電流が後段の回路に出力されるとともに、各受光素子の電荷がリセットされる。
点灯時間Tlu1,Tlu2とは、蓄積時間Texのうち第1光源E1と第2光源E2が照明光Q1,Q2を発光する期間であり、蓄積時間Tex以下の長さを有する期間である。第1光源E1の点灯時間Tlu1と第2光源E2の点灯時間Tlu2とは異なり得る。制御部12は、初期点灯時間として、予め決められた同一の期間を第1光源E1と第2光源E2のそれぞれに設定する。本実施形態においては、後述する処理において点灯時間Tlu1,Tlu2を上方修正できるように短めの初期点灯時間(例えば蓄積時間Texの半分等)を設定することとする。なお、撮像周期ごとに検知する照明光Q1,Q2の波長を切り替えれば、カラー画像を読み取ることができる。説明の簡略化のためグレースケールスキャンを行う場合を例に挙げて説明する。
初期ゲインとは、AFE20aがイメージセンサー20の各受光素子が出力した電流を増幅する際の増幅ゲインの初期値である。制御部12は、初期ゲインとして、予め決められた増幅率をAFE20aに設定する。AFE20aにおいては、受光素子の1チップごと(主走査方向の位置ごと)に増幅ゲインを設定可能である。制御部12は、初期ゲインとして、受光素子のすべてのチップに対して一様な値を設定する。
次に、暗時電流値取得部11は、黒基準を読み取って暗時電流値Kを取得する(ステップS110)。黒基準を読み取るとは、第1光源E1と第2光源E2の双方を点灯させることなく原稿カバー50を読み取ることを意味する。暗時電流値取得部11は、黒基準を読み取ると、AFE20aにて増幅・A/D変換した電流値S(階調値)を暗時電流値Kとして取得する。なお、暗時電流値取得部11は、予め決められた回数だけ黒基準を読み取り、黒基準を読み取るごとにAFE20aから得られた電流値Sを平均することにより暗時電流値Kを取得してもよい。
図3Bは、暗時電流値K(ハッチングで示す)を示すグラフである。同図に示すように、暗時電流値Kは、主走査方向に配列する受光素子のチップごとに取得される。受光素子は受光した光量に応じた量の電荷を蓄積するが、受光しない場合でも電荷が蓄積され、当該電荷に応じた暗時電流値Kが生じ得る。暗時電流値Kは、受光素子のチップの製造誤差や温度等に応じて異なる。図3Bに示すように、暗時電流値Kは、第1光源E1と第2光源E2からの照明光Q1,Q2を受光する場合にも検知される。
図3Cは、初期点灯時間で第1光源E1と第2光源E2を点灯させた場合にイメージセンサー20が検知する電流値Sを示す。照明光Q1,Q2の光量に対応する電流値L1,L2が検知される場合においても、当該電流値L1,L2が検知されない場合と同じ大きさの暗時電流値Kが生じることとなる。また、受光素子のチップごとに暗時電流値Kの大きさや感度も異なるため、初期点灯時間で第1光源E1と第2光源E2を点灯させた場合においても受光素子のチップごとに電流値Sが異なることとなる。本実施形態では、受光素子のチップのうち電流値Sが最大となるチップを基準に第1光源E1と第2光源E2の調整を行うこととする。すなわち、図3B,図3Cの右から2番目のチップの電流値S(太線で示す)を基準に第1光源E1と第2光源E2の調整を行うこととする。以下、特に示さない限り、電流値S,S1,S2や暗時電流値Kは、図3B,図3Cの右から2番目のチップが出力する電流の大きさを意味することとする。
次に、制御部12は、第1光源調整処理(第1工程)を行う(ステップS120)。第1光源調整処理とは、第2光源E2を点灯させない状態における電流値S1が第1目標値αK+βYに近づくように第1光源E1を調整する処理である。
図2Bは第1光源調整処理のフローチャートである。まず、制御部12は、第2光源E2を点灯させないで第1光源E1のみ点灯させて電流値S1を取得する(ステップS121)。最初の段階では初期点灯時間にて第1光源E1が点灯される。ここで取得される電流値S1は、複数のチップの電流値Sのうち、初期点灯時間で第1光源E1と第2光源E2を点灯させた際の電流値Sが最大であったチップの電流値Sである(図3B,図3Cの右から2番目のチップの電流値S)。
次に、制御部12は、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYとほぼ等しいか否かを判定する(ステップS122)。電流値S1が第1目標値αK+βYとほぼ等しいとは、電流値S1と第1目標値αK+βYとの誤差が予め決められた閾値以下であることを意味する。Yは、目標値である。本実施形態において、αは0.5であり、βは0.5であり、Yは200である。暗時電流値Kは、初期点灯時間で第1光源E1と第2光源E2を点灯させた際の電流値Sが最大であったチップの暗時電流値Kを意味する(図3B,図3Cの右から2番目のチップの暗時電流値K)。目標値Yは、A/D変換後の階調値の階調域の最大階調付近の値に設定されることが望ましい。本実施形態において、第1目標値αK+βYは、暗時電流値Kと目標値Yの合計の半分を意味する。
ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYとほぼ等しいと判定した場合(ステップS122:Y)、制御部12は、第1光源調整処理を終了し、図2Aのメインフローに戻る。一方、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYとほぼ等しいと判定しなかった場合(ステップS122:N)、制御部12は、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYよりも小さいか否かを判定する(ステップS123)。
ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYよりも小さいと判定した場合(ステップS123:Y)、制御部12は、補正期間ΔTを加算して点灯時間Tlu1を上方修正する(ステップS124)。すなわち、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYよりも小さく、点灯時間Tlu1が不足する場合に点灯時間Tlu1を上方修正する。
一方、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYよりも小さいと判定しなかった場合(ステップS123:N)、制御部12は、補正期間ΔTを減算して点灯時間Tlu1を下方修正する(ステップS125)。すなわち、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYよりも大きく、点灯時間Tlu1が過剰である場合に点灯時間Tlu1を下方修正する。
以上の処理を繰り返して実行することにより、第2光源E2を点灯させない状態における電流値S1が第1目標値αK+βYに近づくように第1光源E1を調整できる。図4Aは、第1光源E1の調整が完了した際におけるステップS121の電流値S1を示す。同図に示すように、初期点灯時間から点灯時間Tlu1を上方修正することにより、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βY(太線)に近づくように第1光源E1を調整できる。図4Aにおいて、ハッチングで示す部分が調整によって増加した照明光Q1の光量に対応する電流値L1である。右から2番目の受光素子のチップについて、ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYとほぼ等しくなるように電流値L1が増大しているが、他のチップにて検知される電流値L1も点灯時間Tlu1の増加により増大している。
図2Aに示すように、第1光源調整処理が終了すると、制御部12は、第2光源調整処理(第2工程)を行う(ステップS130)。第2光源調整処理とは、第1光源E1を点灯させない状態における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yに近づくように第2光源E2を調整する処理である。
図2Cは第2光源調整処理のフローチャートである。まず、制御部12は、第1光源E1を点灯させないで第2光源E2のみ点灯させて電流値S2を取得する(ステップS131)。最初の段階では初期点灯時間にて第2光源E2が点灯される。ここで取得される電流値S2も、複数のチップの電流値Sのうち、初期点灯時間で第1光源E1と第2光源E2を点灯させた際の電流値Sが最大であったチップの電流値Sである(図3B,図3Cの右から2番目のチップ)。
次に、制御部12は、ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yとほぼ等しいか否かを判定する(ステップS132)。電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yとほぼ等しいとは、電流値S2と第2目標値(1−α)K+(1−β)Yとの誤差が予め決められた閾値以下であることを意味する。本実施形態において、第2目標値(1−α)K+(1−β)Yは、第1目標値αK+βYと同じ値であり、暗時電流値Kと目標値Yの合計の半分を意味する。
ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yとほぼ等しいと判定した場合(ステップS132:Y)、制御部12は、第2光源調整処理を終了し、図2Aのメインフローに戻る。一方、ステップS131における電流値S1が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yとほぼ等しいと判定しなかった場合(ステップS132:N)、制御部12は、ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yよりも小さいか否かを判定する(ステップS133)。
ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yよりも小さいと判定した場合(ステップS133:Y)、制御部12は、補正期間ΔTを加算して点灯時間Tlu2を上方修正する(ステップS134)。すなわち、ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yよりも小さく、点灯時間Tlu1が不足する場合に点灯時間Tlu2を上方修正する。
一方、ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yよりも小さいと判定しなかった場合(ステップS133:N)、制御部12は、補正期間ΔTを減算して点灯時間Tlu2を下方修正する(ステップS135)。すなわち、ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yよりも大きく、点灯時間Tlu2が過剰である場合に点灯時間Tlu2を下方修正する。
以上の処理を繰り返して実行することにより、第1光源E1を点灯させない状態における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yに近づくように第2光源E2を調整できる。図4Bは、第2光源E2の調整が完了した際におけるステップS131の電流値S2を示す。同図に示すように、初期点灯時間から点灯時間Tlu2を上方修正することにより、ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Y(太線)に近づくように第2光源E2を調整できる。図4Bにおいて、ハッチングで示す部分が調整によって増加した照明光Q2の光量に対応する電流値L2である。右から2番目の受光素子のチップについて、ステップS131における電流値S2が第2目標値(1−α)K+(1−β)Yとほぼ等しくなるように電流値L2が増大しているが、他のチップにて検知される電流値L2も点灯時間Tlu2の増加により増大している。
なお、イメージセンサー20にて検知される照明光Q1,Q2の光量を調整することができればよく、必ずしも点灯時間Tlu1,Tlu2を調整しなくてもよい。例えば、制御部12は、第1光源E1や第2光源E2を点灯させるための電流や電圧の大きさを調整してもよい。また、補正期間ΔTは一定でなくてもよく、ステップS121における電流値S1と第1目標値αK+βYとの誤差が小さいほど微調整が可能となるように補正期間ΔTが小さく設定されてもよい。同様に、ステップS131における電流値S2と第2目標値(1−α)K+(1−β)Yとの誤差が小さいほど微調整が可能となるように補正期間ΔTが小さく設定されてもよい。
図4Cは、調整後の点灯時間Tlu1,Tlu2で第1光源E1と第2光源E2とを点灯させた場合の電流値Sを示すグラフである。上述した(3)式および図4Cに示すように、調整後の第1光源E1から受光した光量に対応する電流値L1と調整後の第2光源E2から受光した光量に対応する電流値L2と暗時電流値Kとの合計値L1+L2 +Kが、目標値Yに近づくように光源を調整できる。つまり、目標値Yから暗時電流値Kを1回だけ減算した値に対応する光量が第1光源E1と第2光源E2とから得られるように第1光源E1と第2光源E2とを調整できる。従って、2個の光源を個別に調整しても適切な光量を得ることができる。
図2Aに示すように、第2光源調整処理が終了すると、制御部12は、AFE20aの増幅ゲインを調整する(ステップS140)。図4Cに示すように、電流値Sが最大となる右から2番目のチップについては電流値Sが目標値Yに近づくように調整できたが、他のチップについては目標値Yに近い電流値Sが得られるように、AFE20aの増幅ゲインを調整する。これにより、いずれの受光素子のチップからも、調整後の点灯時間Tlu1,Tlu2で第1光源E1と第2光源E2とを点灯させた場合の電流値Sとして目標値Yに近い値を検知することができる。
次に、制御部12は、黒基準と白基準とを読み取ってシェーディングデータを作成する(ステップS150)。シェーディングデータとは、A/D変換後の電流値Sの階調値を補正するための補正値である。シェーディングデータは黒補正値と白補正値とを含む。黒補正値とは、黒基準を読み取った際の電流値S(暗時電流値K)に基づいて作成され、暗時電流値Kを、黒を意味する階調値(例えば最小階調)へと補正するための補正値である。白補正値とは、白基準を読み取った際の電流値Sに基づいて作成され、白基準を読み取った際の電流値Sを、白を意味する階調値(例えば最大階調)へと補正するための補正値である。なお、白基準を読み取るとは、第1光源E1と第2光源E2の双方を点灯させて原稿カバー50を読み取ることを意味する。なお、ステップS150において制御部12は、読取ユニットUを副走査方向に搬送させながら黒基準と白基準とを読み取ってもよい。なお、黒基準についてはここでは読み取らずに、ステップS110で読み取った結果を用いてもよい。
以上のようにして、シェーディングデータを作成すると、制御部12は、原稿を読み取る(ステップS160)。具体的には、原稿を搬送させながら、点灯時間Tlu1で第1光源E1を,点灯時間Tlu2で第2光源E2をそれぞれ点灯させる。イメージセンサー20で搬送中の原稿に第1光源E1及び第2光源E2からの光が当たり反射してきた光を蓄積時間Texで電荷として蓄積する。蓄積した電荷の量に対応する電流を、AFE20aにおいて増幅ゲインで増幅させながらデジタル化した階調値をコントローラー10に出力する(第3工程)。この階調値を用いて、コントローラー10は作成したシェーディングデータを用いたシェーディング補正を含め色補正や傾き補正・変倍処理等の画像処理を行う。その後コントローラー10は、画像処理後のデータを所定のデータ形式に変換して画像データとして出力し(第4工程)、読取処理を終了する。
(2)第2実施形態:
図5は、第2実施形態にかかる第1光源調整処理のフローチャートである。本実施形態の第1光源調整処理においては、第1実施形態の第1光源調整処理のフローチャートにステップS126〜S127が追加されている。ステップS121における電流値S1が第1目標値αK+βYよりも小さいと判定した場合(ステップS123:Y)、制御部12は、蓄積時間Texと点灯時間Tluとが等しいか否かを判定する(ステップS126)。すなわち、センサーの蓄積時間Texまで第1光源E1の点灯時間Tlu1を延ばしされているか否かを判定する。
蓄積時間Texと点灯時間Tluとが等しいと判定しなかった場合(ステップS126:N)、制御部12は、補正期間ΔTを加算して点灯時間Tlu1を上方修正する(ステップS124)。一方、蓄積時間Texと点灯時間Tluとが等しいと判定した場合(ステップS126:Y)、制御部12は、補正値Δαを減算してαを下方修正する(ステップS127)。すなわち、制御部12は、αを下方修正することにより、第1目標値αK+βYを下方修正する。
以上説明した第2実施形態において、制御部12は、αの大きさを変更している。αの大きさを変更することにより第1目標値αK+βYの値を変更することができ、第1光源E1の光の光量に対応する電流値L1に限界がある場合でも第1光源E1の調整を可能とすることができる。具体的に、制御部12は、センサーの蓄積時間Texまで第1光源E1の点灯時間Tlu1を延ばしても、
S1<αK+βY
となる場合にはαを小さくしている。このようにαを小さくすることによりαK+βYの値を小さくすることができ、蓄積時間まで第1光源E1の点灯時間を延ばしても第1光源E1の光の光量に対応する電流値L1が不足する場合でも第1光源E1の調整を可能とすることができる。
同様に、制御部12は、αの大きさを変更することにより、第2目標値(1−α)K+(1−β)Yの値を変更してもよい。具体的に、制御部12は、センサーの蓄積時間Texまで第2光源E2の点灯時間Tlu2を延ばしても、
S2<(1−α)K+(1−β)Y
となる場合にはαを大きくすればよい。このように、αを大きくすることにより第2目標値(1−α)K+(1−β)Yの値を小さくすることができ、蓄積時間まで第2光源E2の点灯時間を延ばしても第2光源E2の光の光量に対応する電流値L2が不足する場合でも第2光源E2の調整を可能とすることができる。
また、図5のステップS127にて括弧書きで示すように、制御部12は、βの大きさを変更してもよい。βの大きさを変更することにより第1目標値αK+βYの値を変更することができ、第1光源E1の光の光量に対応する電流値L1に限界がある場合でも第1光源E1の調整を可能とすることができる。
より具体的に、制御部12は、センサーの蓄積時間まで第1光源E1の点灯時間を延ばしても、
S1<αK+βY
となる場合にはβを小さくしてもよい。このようにβを小さくすることにより第1目標値αK+βYの値を小さくすることができ、蓄積時間Texまで第1光源E1の点灯時間Tlu1を延ばしても第1光源E1の光の光量に対応する電流値L1が不足する場合でも第1光源E1の調整を可能とすることができる。
同様に、制御部12は、βの大きさを変更することにより、第2目標値(1−α)K+(1−β)Yの値を変更してもよい。具体的に、制御部12は、センサーの蓄積時間Texまで第2光源E2の点灯時間Tlu2を延ばしても、
S2<(1−α)K+(1−β)Y
となる場合にはβを大きくすればよい。このように、βを大きくすることにより第2目標値(1−α)K+(1−β)Yの値を小さくすることができ、蓄積時間まで第2光源E2の点灯時間を延ばしても第2光源E2の光の光量に対応する電流値L2が不足する場合でも第2光源E2の調整を可能とすることができる。
(3)他の実施形態:
なお、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、αとβは必ずしも0.5でなくてもよく、それぞれ0から1の間の値であればよい。例えば、第1光源E1の出力が第2光源E2の出力よりも小さいことが既知である場合に、αやβが0.5よりも小さい値に設定されてもよい。また、複数の光源の照明光が同じセンサーにて受光される構成であれば本発明を適用することができ、縮小光学系のスキャナーにおいて本発明が適用されてもよい。また、原稿は移動せず、センサーや光源が移動するいわゆるフラットベッド式のスキャナーに適用されてもよい。さらに、本発明の構成要素の一部がスキャナー1と通信可能に接続されたコンピューター上において実現されてもよい。また、印刷機能を備えたスキャナー(いわゆるコピー機)、G3通信機能を備えたスキャナー(いわゆるFAX機)であってもよい。
1…スキャナー、10…コントローラー、11…暗時電流値取得部、12…制御部、20…イメージセンサー、30…照明部、30a1,30a2…ライトガイド、30b…レンズアレイ、40…搬送機構、50…原稿カバー、60…プラテンガラス、E1,E2…光源、K…暗時電流値、Q1,Q2…照明光、S…電流値、Tex…蓄積時間、Tlu1,Tlu2…点灯時間、U…読取ユニット、Y…目標値、αK…目標値、ΔT…補正期間、Δα…補正値

Claims (4)

  1. 第1光源と、
    第2光源と、
    前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とが原稿の同一位置に当たり反射した光を検知するセンサーと、
    前記センサーが検知する値について、前記第1光源と前記第2光源の両方を点灯させたときの目標値をYとし暗時電流値をKとすると、
    前記第1光源を点灯させ前記第2光源を点灯させない状態において前記センサーが検知する値S1が、αK+βY(αおよびβはそれぞれ0より大きく1より小さい値)に近づくように前記第1光源の光量を調整し、
    前記第2光源を点灯させ前記第1光源を点灯させない状態において前記センサーが検知する値S2が、(1−α)K+(1−β)Yに近づくように前記第2光源の光量を調整する制御部と、
    を備えるスキャナー。
  2. 前記第1光源の光量の調整として前記センサーの蓄積時間まで前記第1光源の点灯時間を延ばしても、
    S1<αK+βY
    となる場合にはαを小さくする、
    請求項1に記載のスキャナー。
  3. 前記第1光源の光量の調整として前記センサーの蓄積時間まで前記第1光源の点灯時間を延ばしても、
    S1<αK+βY
    となる場合にはβを小さくする、
    請求項1に記載のスキャナー。
  4. 第1光源と、
    第2光源と、
    前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とが原稿の同一の位置に当たり反射した光を検知するセンサーと、
    を備えたスキャナーを用いて画像データを生産する画像データ生産方法であって、
    前記センサーが検知する値について、前記第1光源と前記第2光源の両方を点灯させたときの目標値をYとし暗時電流値をKとすると、
    前記第1光源を点灯させ前記第2光源を点灯させない状態において前記センサーが検知する値S1が、αK+βY(αおよびβはそれぞれ0より大きく1より小さい値)に近づくように前記第1光源の光量を調整する第1工程と、
    前記第2光源を点灯させ前記第1光源を点灯させない状態において前記センサーが検知する値S2が、(1−α)K+(1−β)Yに近づくように前記第2光源の光量を調整する第2工程と、
    前記第1工程及び前記第2工程で調整した調整結果に基づいて前記第1光源及び前記第2光源を点灯させて原稿を読み取る第3工程と、
    前記原稿を読み取った結果に基づいて画像データを生産して出力する第4工程と、
    を含む画像データを生産する画像データ生産方法。
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